JPH08250344A - 絶縁コイル - Google Patents
絶縁コイルInfo
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- JPH08250344A JPH08250344A JP5213695A JP5213695A JPH08250344A JP H08250344 A JPH08250344 A JP H08250344A JP 5213695 A JP5213695 A JP 5213695A JP 5213695 A JP5213695 A JP 5213695A JP H08250344 A JPH08250344 A JP H08250344A
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- Japan
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- mica
- insulating layer
- tape
- coil
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 耐熱性,機械疲労特性および課電寿命特性
とも全てに優れた絶縁コイルを提供することを目的とす
る。 【構成】 課電寿命特性に影響の有る絶縁層に、集成
マイカのマイカペーパーを使った第1マイカテープを巻
回した第1絶縁層とし、その他の絶縁層は、合成繊維フ
ィブリッドを混抄したマイカペーパーを使った第2マイ
カテープを巻回し第2絶縁層とする。しかる後、熱硬化
性樹脂を真空加圧含浸して加熱硬化し絶縁コイルを製造
する。絶縁層の破壊の起点となり易いコイル導体近傍の
テープ重ね目部分は、第1マイカテープを巻回している
為、真空加圧含浸処理時にマイカ鱗片の一部が含浸樹脂
に流れ出し第1及び第2マイカテープどうしの密着性が
良くなる。この為、絶縁層の破壊の起点となり易い部分
はトリー破壊が生じ難く課電寿命特性が良くなる。この
結果、耐熱性,機械疲労特性,課電寿命特性の全てに優
れる絶縁コイルを得る。
とも全てに優れた絶縁コイルを提供することを目的とす
る。 【構成】 課電寿命特性に影響の有る絶縁層に、集成
マイカのマイカペーパーを使った第1マイカテープを巻
回した第1絶縁層とし、その他の絶縁層は、合成繊維フ
ィブリッドを混抄したマイカペーパーを使った第2マイ
カテープを巻回し第2絶縁層とする。しかる後、熱硬化
性樹脂を真空加圧含浸して加熱硬化し絶縁コイルを製造
する。絶縁層の破壊の起点となり易いコイル導体近傍の
テープ重ね目部分は、第1マイカテープを巻回している
為、真空加圧含浸処理時にマイカ鱗片の一部が含浸樹脂
に流れ出し第1及び第2マイカテープどうしの密着性が
良くなる。この為、絶縁層の破壊の起点となり易い部分
はトリー破壊が生じ難く課電寿命特性が良くなる。この
結果、耐熱性,機械疲労特性,課電寿命特性の全てに優
れる絶縁コイルを得る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はマイカテープを用いて絶
縁層を形成する絶縁コイルに係わり、特にマイカテープ
間の密着性を改善し、絶縁特性を向上するものに関す
る。
縁層を形成する絶縁コイルに係わり、特にマイカテープ
間の密着性を改善し、絶縁特性を向上するものに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来のマイカ絶縁コイルの絶縁層の一例
を図6を参照して説明する。マイカテープを用いて絶縁
層を形成する絶縁コイル10は、コイル導体1の全周に
例えばマイカテープ2を1/2重ね巻きで規定回数巻回
(この図では3回巻き)し、さらにフィルムテープで外
装絶縁7を施して絶縁層を形成する。この状態の絶縁コ
イル5の横断面を図6は示している。その後、図示しな
いが、エポキシ樹脂を真空加圧含浸し、加熱硬化して最
終の絶縁コイルにする。
を図6を参照して説明する。マイカテープを用いて絶縁
層を形成する絶縁コイル10は、コイル導体1の全周に
例えばマイカテープ2を1/2重ね巻きで規定回数巻回
(この図では3回巻き)し、さらにフィルムテープで外
装絶縁7を施して絶縁層を形成する。この状態の絶縁コ
イル5の横断面を図6は示している。その後、図示しな
いが、エポキシ樹脂を真空加圧含浸し、加熱硬化して最
終の絶縁コイルにする。
【0003】ここで用いられるマイカテープは、基材と
マイカペーパーの貼り合わせが一般的でこれを第1マイ
カテープ2とし、この構成で従来の技術を説明する。基
材3aとしては、ガラスクロス,耐熱フィルム,不織布
などが使われる。また、マイカペーパーとしては、集成
マイカペーパー4aが一般に使われる。これら基材3a
とマイカペーパー4aを少量の接着剤で張り合わせて適
度に加熱し、最終的にコイル導体1に巻回できる第1マ
イカテープ2にする。図6では、コイル導体1にフィル
ム基材3aと集成マイカペーパー4aを貼り合わせた第
1マイカテープ2を1/2重ね巻で巻回したものを示
す。
マイカペーパーの貼り合わせが一般的でこれを第1マイ
カテープ2とし、この構成で従来の技術を説明する。基
材3aとしては、ガラスクロス,耐熱フィルム,不織布
などが使われる。また、マイカペーパーとしては、集成
マイカペーパー4aが一般に使われる。これら基材3a
とマイカペーパー4aを少量の接着剤で張り合わせて適
度に加熱し、最終的にコイル導体1に巻回できる第1マ
イカテープ2にする。図6では、コイル導体1にフィル
ム基材3aと集成マイカペーパー4aを貼り合わせた第
1マイカテープ2を1/2重ね巻で巻回したものを示
す。
【0004】この第1マイカテープ2を巻回する絶縁コ
イル5において、テープ2の重なり状態が絶縁性能を決
定する重要なポイントになる。図7は真空加圧含浸方式
による絶縁コイルのテープ幅と課電寿命の関係を示した
ものである。(出典:IEEE Tranns.EI−
12,237〜248(1977) Statisti
cal Analysis on the Elect
rical Failure Properties
of the Form−Wound Epoxy M
icaceous Insulating Syste
ms forRotating Machines:
H.mitsui and Y.Inoue)。この図
から明らかなように絶縁テープ幅を広くするほど課電寿
命は長くなる。絶縁層の破壊はテープの重ね目を縫って
進展していくトリー劣化によるもので、テープの重ね目
の状態が絶縁破壊特性を支配する。特に、絶縁層の破壊
の起点となりやすいコイル導体近傍や最外マイカ絶縁層
のテープ重ね目の状態が最も課電寿命特性に影響する。
従って、テープ幅が広いとテープ重なり部が少なく弱点
となる確立が小さいため、課電寿命が長くなる。
イル5において、テープ2の重なり状態が絶縁性能を決
定する重要なポイントになる。図7は真空加圧含浸方式
による絶縁コイルのテープ幅と課電寿命の関係を示した
ものである。(出典:IEEE Tranns.EI−
12,237〜248(1977) Statisti
cal Analysis on the Elect
rical Failure Properties
of the Form−Wound Epoxy M
icaceous Insulating Syste
ms forRotating Machines:
H.mitsui and Y.Inoue)。この図
から明らかなように絶縁テープ幅を広くするほど課電寿
命は長くなる。絶縁層の破壊はテープの重ね目を縫って
進展していくトリー劣化によるもので、テープの重ね目
の状態が絶縁破壊特性を支配する。特に、絶縁層の破壊
の起点となりやすいコイル導体近傍や最外マイカ絶縁層
のテープ重ね目の状態が最も課電寿命特性に影響する。
従って、テープ幅が広いとテープ重なり部が少なく弱点
となる確立が小さいため、課電寿命が長くなる。
【0005】近年ではマイカ鱗片間の結合を強くして、
耐熱性,機械疲労特性に優れる絶縁層を形成する目的
で、図6に示したフィルム基材3aと集成マイカペーパ
ー4aを貼り合わせた第1マイカテープ2の部位に、集
成マイカペーパー4aの代りに合成繊維フィブリッドを
混抄した集成マイカペーパー4bを用いた第2マイカテ
ープ6が使われだした。このような第2マイカテープ6
をコイル導体1に巻回し、真空加圧含浸方式により製造
した第2絶縁コイル5aは、集成マイカペーパー4aを
用いた第1マイカテープ2を巻回した第1絶縁コイル5
に比べ、耐熱寿命試験などを行った場合は寿命が長くな
ることが知られている。また、繰返し曲げ疲労特性など
の機械疲労特性も良くなる。
耐熱性,機械疲労特性に優れる絶縁層を形成する目的
で、図6に示したフィルム基材3aと集成マイカペーパ
ー4aを貼り合わせた第1マイカテープ2の部位に、集
成マイカペーパー4aの代りに合成繊維フィブリッドを
混抄した集成マイカペーパー4bを用いた第2マイカテ
ープ6が使われだした。このような第2マイカテープ6
をコイル導体1に巻回し、真空加圧含浸方式により製造
した第2絶縁コイル5aは、集成マイカペーパー4aを
用いた第1マイカテープ2を巻回した第1絶縁コイル5
に比べ、耐熱寿命試験などを行った場合は寿命が長くな
ることが知られている。また、繰返し曲げ疲労特性など
の機械疲労特性も良くなる。
【0006】しかし、第2絶縁コイル5の課電寿命特性
は、第1絶縁コイル5に比べ、図4に示すように若干短
めになる。これは第1マイカテープ2の重ね目では、テ
ープ間は密着して巻回されているところばかりではな
く、テープしわやテープ端部の段差では隙間を生じてい
る。この状態の絶縁コイルで含浸樹脂を含浸すると、前
記の大きな隙間では樹脂が流出し易くボイドとなって残
り易くなる。これは、真空加圧含浸処理を行ったとき、
第1絶縁コイル5ではマイカ鱗片の一部が含浸樹脂に流
れ出し前記隙間のところではマイカ鱗片のため見かけ上
含浸樹脂の粘度が上がり、樹脂の保持性がよくてボイド
の発生が無くなり、且つマイカテープどうしの密着性が
良くなる。
は、第1絶縁コイル5に比べ、図4に示すように若干短
めになる。これは第1マイカテープ2の重ね目では、テ
ープ間は密着して巻回されているところばかりではな
く、テープしわやテープ端部の段差では隙間を生じてい
る。この状態の絶縁コイルで含浸樹脂を含浸すると、前
記の大きな隙間では樹脂が流出し易くボイドとなって残
り易くなる。これは、真空加圧含浸処理を行ったとき、
第1絶縁コイル5ではマイカ鱗片の一部が含浸樹脂に流
れ出し前記隙間のところではマイカ鱗片のため見かけ上
含浸樹脂の粘度が上がり、樹脂の保持性がよくてボイド
の発生が無くなり、且つマイカテープどうしの密着性が
良くなる。
【0007】これはマイカテープ製造時にマイカペーパ
ー4と基材3を接着剤で接着するが、この接着剤は完全
硬化していない状態にある。完全硬化しているとマイカ
テープが固くなり巻回性が悪くなる。従って接着剤はセ
ミキュア状態にあり、このため絶縁コイルに含浸樹脂を
含浸するとこの樹脂でレジン硬化処理中に接着剤が溶け
ることによりマイカ鱗片が含浸樹脂に溶け出すようにな
るためである。そしてボイドの発生も生じにくくなる。
ー4と基材3を接着剤で接着するが、この接着剤は完全
硬化していない状態にある。完全硬化しているとマイカ
テープが固くなり巻回性が悪くなる。従って接着剤はセ
ミキュア状態にあり、このため絶縁コイルに含浸樹脂を
含浸するとこの樹脂でレジン硬化処理中に接着剤が溶け
ることによりマイカ鱗片が含浸樹脂に溶け出すようにな
るためである。そしてボイドの発生も生じにくくなる。
【0008】これに比べ、合成繊維フィブリッドを混抄
した集成マイカペーパー4bを用いた第2マイカテープ
6では、マイカペーパー4bに混抄している合成繊維フ
ィブリッドがマイカ鱗片間の結合を強くしているため、
含浸樹脂へのマイカ鱗片の流出がない。従って、上記の
ような見かけ上含浸樹脂の粘度が上がることもなく、樹
脂の保持性が悪くなるためボイドが発生し、またマイカ
テープどうしの密着性も悪く、課電寿命が短くなる。
した集成マイカペーパー4bを用いた第2マイカテープ
6では、マイカペーパー4bに混抄している合成繊維フ
ィブリッドがマイカ鱗片間の結合を強くしているため、
含浸樹脂へのマイカ鱗片の流出がない。従って、上記の
ような見かけ上含浸樹脂の粘度が上がることもなく、樹
脂の保持性が悪くなるためボイドが発生し、またマイカ
テープどうしの密着性も悪く、課電寿命が短くなる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来のマイカテープを
用いて絶縁層を形成する絶縁コイルでは、マイカペーパ
ーの機械的強度およびマイカテープ間のボイドや密着性
の全てに優れた構成にできないため、耐熱性,機械疲労
特性および課電寿命特性とも全てに優れた絶縁コイルは
できず、どちらかの特性を若干犠牲にしなければならな
い。本発明は従来技術の欠点を除去し、耐熱性,機械疲
労特性および課電寿命特性とも全てに優れた絶縁コイル
を提供することを目的とする。
用いて絶縁層を形成する絶縁コイルでは、マイカペーパ
ーの機械的強度およびマイカテープ間のボイドや密着性
の全てに優れた構成にできないため、耐熱性,機械疲労
特性および課電寿命特性とも全てに優れた絶縁コイルは
できず、どちらかの特性を若干犠牲にしなければならな
い。本発明は従来技術の欠点を除去し、耐熱性,機械疲
労特性および課電寿命特性とも全てに優れた絶縁コイル
を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】第1請求項では、課電寿
命特性に影響の大きい絶縁層の部位に、課電寿命特性の
優れる集成マイカのマイカペーパーを使った第1マイカ
テープを巻回した第1絶縁層を形成し、その他の絶縁層
には、耐熱性,機械疲労特性の優れる合成繊維フィブリ
ッドを混抄したマイカペーパーを使った第2マイカテー
プを巻回し第2絶縁層を形成する。しかる後、熱硬化性
樹脂を真空加圧含浸して加熱硬化し、絶縁コイルを製造
する。この構成にして、両者の絶縁層の利点を汲み合わ
せることにより、耐熱性,機械疲労特性,課電寿命特性
の全てに優れる絶縁コイルを得る。
命特性に影響の大きい絶縁層の部位に、課電寿命特性の
優れる集成マイカのマイカペーパーを使った第1マイカ
テープを巻回した第1絶縁層を形成し、その他の絶縁層
には、耐熱性,機械疲労特性の優れる合成繊維フィブリ
ッドを混抄したマイカペーパーを使った第2マイカテー
プを巻回し第2絶縁層を形成する。しかる後、熱硬化性
樹脂を真空加圧含浸して加熱硬化し、絶縁コイルを製造
する。この構成にして、両者の絶縁層の利点を汲み合わ
せることにより、耐熱性,機械疲労特性,課電寿命特性
の全てに優れる絶縁コイルを得る。
【0011】第2請求項では、集成マイカのマイカペー
パーを使った第1マイカテープと合成繊維フィブリッド
を混抄したマイカペーパーを使った第2マイカテープを
組み合わせて巻回することにより、第2マイカテープを
巻回した絶縁層に比べ、マイカテープ間の密着性を良く
した部分を形成し、耐熱性,機械疲労特性は低下させず
に従来より課電寿命特性を向上させる。
パーを使った第1マイカテープと合成繊維フィブリッド
を混抄したマイカペーパーを使った第2マイカテープを
組み合わせて巻回することにより、第2マイカテープを
巻回した絶縁層に比べ、マイカテープ間の密着性を良く
した部分を形成し、耐熱性,機械疲労特性は低下させず
に従来より課電寿命特性を向上させる。
【0012】第3請求項では、合成繊維フィブリッドを
混抄したマイカペーパーを使ったマイカテープを巻回し
た絶縁層において、合成繊維フィブリッドの大きさを従
来のものより大きいものを用いることにより、マイカ鱗
片間の結合力を下げ、真空加圧含浸処理に含浸樹脂への
マイカ鱗片の流出を多くさせ、マイカテープどうしの密
着性を従来より良くして、耐熱性,機械疲労特性は低下
させずに従来より課電寿命特性を向上させる。
混抄したマイカペーパーを使ったマイカテープを巻回し
た絶縁層において、合成繊維フィブリッドの大きさを従
来のものより大きいものを用いることにより、マイカ鱗
片間の結合力を下げ、真空加圧含浸処理に含浸樹脂への
マイカ鱗片の流出を多くさせ、マイカテープどうしの密
着性を従来より良くして、耐熱性,機械疲労特性は低下
させずに従来より課電寿命特性を向上させる。
【0013】
【作用】第1請求項では、絶縁層の破壊はテープの重ね
目を縫って進展していくトリー劣化によるもので、テー
プの重ね目の状態が絶縁破壊特性を支配する。特に、絶
縁層の破壊の起点となりやすいコイル導体近傍のテープ
重ね目あるいは絶縁層外周側の近傍に位置するマイカテ
ープ絶縁層は集成マイカペーパーを使った第1マイカテ
ープを巻回している。このため、真空加圧含浸処理時に
マイカ鱗片の一部が含浸樹脂に流れ出しマイカテープ間
の隙間を生じず、またマイカテープどうしの密着性が良
くなり、重ね目の界面での欠陥が生じにくくなり課電寿
命特性が良い。そして、その他の絶縁層は、合成繊維フ
ィブリッドを混抄したマイカペーパーを使った第2マイ
カテープを巻回し、耐熱性,機械疲労特性の優れる絶縁
層を形成するため、両者の絶縁層の利点が組み合わされ
た絶縁層が得られる。
目を縫って進展していくトリー劣化によるもので、テー
プの重ね目の状態が絶縁破壊特性を支配する。特に、絶
縁層の破壊の起点となりやすいコイル導体近傍のテープ
重ね目あるいは絶縁層外周側の近傍に位置するマイカテ
ープ絶縁層は集成マイカペーパーを使った第1マイカテ
ープを巻回している。このため、真空加圧含浸処理時に
マイカ鱗片の一部が含浸樹脂に流れ出しマイカテープ間
の隙間を生じず、またマイカテープどうしの密着性が良
くなり、重ね目の界面での欠陥が生じにくくなり課電寿
命特性が良い。そして、その他の絶縁層は、合成繊維フ
ィブリッドを混抄したマイカペーパーを使った第2マイ
カテープを巻回し、耐熱性,機械疲労特性の優れる絶縁
層を形成するため、両者の絶縁層の利点が組み合わされ
た絶縁層が得られる。
【0014】第2請求項では、合成繊維フィブリッドを
混抄したマイカペーパーを巻回した部位は、合成繊維フ
ィブリッドがマイカ鱗片間の結合を強くしているため、
含浸樹脂へのマイカ鱗片の流出が少なく、マイカテープ
どうしの密着性が劣るが、集成マイカのマイカペーパー
を使った第1マイカテープを巻回した部位は真空加圧含
浸処理時にマイカ鱗片の一部が含浸樹脂に流れ出しマイ
カテープどうしの密着性が良くなる。従って、合成繊維
フィブリッドを混抄したマイカペーパーを使った第2マ
イカテープのみを巻回した絶縁層に比べ、マイカテープ
どうしの密着性の良い部分が、半層存在することにな
る。
混抄したマイカペーパーを巻回した部位は、合成繊維フ
ィブリッドがマイカ鱗片間の結合を強くしているため、
含浸樹脂へのマイカ鱗片の流出が少なく、マイカテープ
どうしの密着性が劣るが、集成マイカのマイカペーパー
を使った第1マイカテープを巻回した部位は真空加圧含
浸処理時にマイカ鱗片の一部が含浸樹脂に流れ出しマイ
カテープどうしの密着性が良くなる。従って、合成繊維
フィブリッドを混抄したマイカペーパーを使った第2マ
イカテープのみを巻回した絶縁層に比べ、マイカテープ
どうしの密着性の良い部分が、半層存在することにな
る。
【0015】第3請求項では、合成繊維フィブリッドの
大きさを従来のものより大きいものを用いることによ
り、マイカ鱗片間の結合力が下がり、真空加圧含浸処理
時に含浸樹脂へのマイカ鱗片の流出を多くさせ、マイカ
テープどうしの密着性が従来より良くなる。このように
いずれの場合も、テープ重ね目の界面での結合状態,密
着性が良くなり、絶縁特性が向上する。
大きさを従来のものより大きいものを用いることによ
り、マイカ鱗片間の結合力が下がり、真空加圧含浸処理
時に含浸樹脂へのマイカ鱗片の流出を多くさせ、マイカ
テープどうしの密着性が従来より良くなる。このように
いずれの場合も、テープ重ね目の界面での結合状態,密
着性が良くなり、絶縁特性が向上する。
【0016】
(第1実施例)以下本発明の第1実施例について図1を
参照して説明する。まず、コイル導体1の上に、フィル
ム基材3aと集成マイカペーパー4aを貼り合わせた第
1マイカテープ2を1/2重ね巻で1回巻回する。その
上にフィルム基材3aと合成繊維フィブリッドを混抄し
たマイカペーパー4bを貼り合わせた第2マイカテープ
6を1/2重ね巻で2回巻回する。その上に外層テープ
7を1/2重ね巻で一回巻回する。第1マイカテープ2
と第2マイカテープ6の基材としては、フィルム3aの
他にガラス繊維,不織布およびこれらの組み合わせがあ
り、限定されるものではない。図1はこの状態の絶縁コ
イルの横縦断面の部分拡大図である。
参照して説明する。まず、コイル導体1の上に、フィル
ム基材3aと集成マイカペーパー4aを貼り合わせた第
1マイカテープ2を1/2重ね巻で1回巻回する。その
上にフィルム基材3aと合成繊維フィブリッドを混抄し
たマイカペーパー4bを貼り合わせた第2マイカテープ
6を1/2重ね巻で2回巻回する。その上に外層テープ
7を1/2重ね巻で一回巻回する。第1マイカテープ2
と第2マイカテープ6の基材としては、フィルム3aの
他にガラス繊維,不織布およびこれらの組み合わせがあ
り、限定されるものではない。図1はこの状態の絶縁コ
イルの横縦断面の部分拡大図である。
【0017】マイカペーパー4bに混抄する合成繊維フ
ィブリッドは、芳香族ポリアミドが一般的であり繊維の
大きさは通常瀘水値で200〜400(ml)のもの
で、混抄する量はマイカペーパー4bの重量に対し2〜
10(%)が一般的である。(注)瀘水値の測定は、J
IS−P8121(パルプの瀘水度試験方法)のカナダ
標準形による。
ィブリッドは、芳香族ポリアミドが一般的であり繊維の
大きさは通常瀘水値で200〜400(ml)のもの
で、混抄する量はマイカペーパー4bの重量に対し2〜
10(%)が一般的である。(注)瀘水値の測定は、J
IS−P8121(パルプの瀘水度試験方法)のカナダ
標準形による。
【0018】外層テープ7としてはフィルムやクロスな
どがあるが、本発明にとって必要な構成ではなく形成す
ることを規定するものではない。その後、エポキシ樹脂
などの加熱硬化樹脂を真空加圧含浸し、最終の絶縁コイ
ルにする。
どがあるが、本発明にとって必要な構成ではなく形成す
ることを規定するものではない。その後、エポキシ樹脂
などの加熱硬化樹脂を真空加圧含浸し、最終の絶縁コイ
ルにする。
【0019】この様に構成された第1実施例の作用につ
いて説明する。絶縁層の破壊の起点となり易いコイル導
体1近傍のテープ重ね目に位置するマイカテープ絶縁層
は、集成マイカのマイカペーパー4aを使った第1マイ
カテープ2を巻回しているため、真空加圧含浸処理時に
マイカ鱗片の一部が含浸樹脂に流れ出し第1及び第2マ
イカテープどうしの密着性が良くなる。このため、絶縁
層の破壊の起点となり易いコイル導体1近傍のテープ重
ね目からのトリー破壊を生じにくくなり課電寿命特性が
良くなる。そして、その上層の絶縁層は、第2マイカテ
ープ6を巻回しており、マイカ鱗片間の結合力が強くま
た絶縁層も厚い。このため、合成繊維フィブリッド混抄
マイカ絶縁層の特徴である耐熱性、機械疲労特性の優れ
る絶縁層が形成できる。従って最終的には、両者の絶縁
層の利点が組合わされた耐熱性,機械疲労特性,課電寿
命特性の全てに優れる絶縁層を形成できる。
いて説明する。絶縁層の破壊の起点となり易いコイル導
体1近傍のテープ重ね目に位置するマイカテープ絶縁層
は、集成マイカのマイカペーパー4aを使った第1マイ
カテープ2を巻回しているため、真空加圧含浸処理時に
マイカ鱗片の一部が含浸樹脂に流れ出し第1及び第2マ
イカテープどうしの密着性が良くなる。このため、絶縁
層の破壊の起点となり易いコイル導体1近傍のテープ重
ね目からのトリー破壊を生じにくくなり課電寿命特性が
良くなる。そして、その上層の絶縁層は、第2マイカテ
ープ6を巻回しており、マイカ鱗片間の結合力が強くま
た絶縁層も厚い。このため、合成繊維フィブリッド混抄
マイカ絶縁層の特徴である耐熱性、機械疲労特性の優れ
る絶縁層が形成できる。従って最終的には、両者の絶縁
層の利点が組合わされた耐熱性,機械疲労特性,課電寿
命特性の全てに優れる絶縁層を形成できる。
【0020】上記第1実施例の構成による効果を図4,
図5を参照して説明する。図4は従来の合成繊維フィブ
リッド混抄マイカ絶縁および本実施例の絶縁コイルの課
電寿命特性を示したものである。図から明らかなよう
に、本実施例の絶縁コイル1の課電寿命特性は、従来の
合成繊維フィブリッド混抄マイカ絶縁コイルに比べ長寿
命となる。この図には記載してないが、この特性は従来
の集成マイカペーパーのみのマイカ絶縁コイルと同等の
特性である。
図5を参照して説明する。図4は従来の合成繊維フィブ
リッド混抄マイカ絶縁および本実施例の絶縁コイルの課
電寿命特性を示したものである。図から明らかなよう
に、本実施例の絶縁コイル1の課電寿命特性は、従来の
合成繊維フィブリッド混抄マイカ絶縁コイルに比べ長寿
命となる。この図には記載してないが、この特性は従来
の集成マイカペーパーのみのマイカ絶縁コイルと同等の
特性である。
【0021】図5は従来の集成マイカペーパーのみのマ
イカ絶縁コイル層と本実施例1の絶縁コイル1の繰返し
曲げ疲労特性を示したものである。図から明らかなよう
に、本実施例の絶縁コイル1の繰返し曲げ疲労特性は、
従来の集成マイカペーパーのみのマイカ絶縁コイルに比
べ機会疲労に強く長寿命となる。この図には記載してな
いが、この特性は従来の合成繊維フィブリッド混抄マイ
カ絶縁コイルと同等の特性である。
イカ絶縁コイル層と本実施例1の絶縁コイル1の繰返し
曲げ疲労特性を示したものである。図から明らかなよう
に、本実施例の絶縁コイル1の繰返し曲げ疲労特性は、
従来の集成マイカペーパーのみのマイカ絶縁コイルに比
べ機会疲労に強く長寿命となる。この図には記載してな
いが、この特性は従来の合成繊維フィブリッド混抄マイ
カ絶縁コイルと同等の特性である。
【0022】以上のように、第1実施例の絶縁コイル1
は、最終的には従来の2方式である集成マイカペーパー
のみのマイカ絶縁コイルおよび合成繊維フィブリッド混
抄マイカ絶縁コイルの両者の絶縁層の利点が組合わさ
れ、耐熱性,機械疲労特性,課電寿命特性の全てに優れ
る絶縁層が形成できる。
は、最終的には従来の2方式である集成マイカペーパー
のみのマイカ絶縁コイルおよび合成繊維フィブリッド混
抄マイカ絶縁コイルの両者の絶縁層の利点が組合わさ
れ、耐熱性,機械疲労特性,課電寿命特性の全てに優れ
る絶縁層が形成できる。
【0023】(第2実施例)以下本発明の第2実施例に
ついて図2を参照して説明する。まず、コイル導体1の
上に、フィルム基材3aと合成繊維フィブリッドを混抄
したマイカペーパー4bを貼り合わせた第2マイカテー
プ6を1/2を重ね巻で巻回する。その上にフィルム基
材3aと集成マイカペーパー4aを貼り合わせた第1マ
イカテープ2を1/2重ね巻で2回巻回する。更に、そ
の上に外層テープ7を1/2重ね巻で1回巻回する。基
材,マイカペーパーに混抄する合成繊維フィブリッド、
外層テープとしては第1実施例で説明したことと同様で
ある。図2はこの状態の絶縁コイルの横縦断面の部分拡
大図である。その後、エポキシ樹脂などの過熱硬化樹脂
を真空加圧含浸し、最終の絶縁コイルにする。
ついて図2を参照して説明する。まず、コイル導体1の
上に、フィルム基材3aと合成繊維フィブリッドを混抄
したマイカペーパー4bを貼り合わせた第2マイカテー
プ6を1/2を重ね巻で巻回する。その上にフィルム基
材3aと集成マイカペーパー4aを貼り合わせた第1マ
イカテープ2を1/2重ね巻で2回巻回する。更に、そ
の上に外層テープ7を1/2重ね巻で1回巻回する。基
材,マイカペーパーに混抄する合成繊維フィブリッド、
外層テープとしては第1実施例で説明したことと同様で
ある。図2はこの状態の絶縁コイルの横縦断面の部分拡
大図である。その後、エポキシ樹脂などの過熱硬化樹脂
を真空加圧含浸し、最終の絶縁コイルにする。
【0024】この様に構成された第2実施例の作用につ
いて説明する。絶縁層の破壊の起点となり易い絶縁コイ
ルの最外マイカ絶縁層のテープ重ね目に位置するマイカ
テープ絶縁層は第1マイカテープ2を巻回しているた
め、真空加圧含浸処理時にマイカ鱗片の一部が含浸樹脂
に流れ出しマイカテープどうしの密着性が良くなる。こ
のため、絶縁層の破壊の起点となりやすいコイルの最外
マイカ層のテープ重ね目からのトリー破壊を生じにくく
なり課電寿命特性が良くなる。そして、その下層の絶縁
層は第2マイカテープ6を巻回しており、マイカ鱗片間
の結合力が強くまた絶縁層も厚いため、合成繊維フィブ
リッド混抄マイカ絶縁層の特徴である耐熱性,機械疲労
特性の優れる絶縁層が形成できる。従って最終的には、
両者の絶縁層の利点が組み合わされた、すなわち耐熱
性,機械疲労特性,課電寿命特性の全てに優れる絶縁層
を形成できる。上記第1実施例で示した効果と同様の結
果が得られる。
いて説明する。絶縁層の破壊の起点となり易い絶縁コイ
ルの最外マイカ絶縁層のテープ重ね目に位置するマイカ
テープ絶縁層は第1マイカテープ2を巻回しているた
め、真空加圧含浸処理時にマイカ鱗片の一部が含浸樹脂
に流れ出しマイカテープどうしの密着性が良くなる。こ
のため、絶縁層の破壊の起点となりやすいコイルの最外
マイカ層のテープ重ね目からのトリー破壊を生じにくく
なり課電寿命特性が良くなる。そして、その下層の絶縁
層は第2マイカテープ6を巻回しており、マイカ鱗片間
の結合力が強くまた絶縁層も厚いため、合成繊維フィブ
リッド混抄マイカ絶縁層の特徴である耐熱性,機械疲労
特性の優れる絶縁層が形成できる。従って最終的には、
両者の絶縁層の利点が組み合わされた、すなわち耐熱
性,機械疲労特性,課電寿命特性の全てに優れる絶縁層
を形成できる。上記第1実施例で示した効果と同様の結
果が得られる。
【0025】(第3実施例)少なくとも絶縁層の破壊の
起点となり易い絶縁コイルの導体近傍および最外マイカ
層に、フィルム基材3aと集成マイカペーパー4aを貼
り合わせた第1マイカテープ2を巻回し、その他の絶縁
層として合成繊維フィブリッドを混抄したマイカペーパ
ー4bを使った第2マイカテープ6を巻回し絶縁層を形
成する。しかる後、熱硬化性樹脂を真空加圧含浸して加
熱硬化し、絶縁コイルを製造する。
起点となり易い絶縁コイルの導体近傍および最外マイカ
層に、フィルム基材3aと集成マイカペーパー4aを貼
り合わせた第1マイカテープ2を巻回し、その他の絶縁
層として合成繊維フィブリッドを混抄したマイカペーパ
ー4bを使った第2マイカテープ6を巻回し絶縁層を形
成する。しかる後、熱硬化性樹脂を真空加圧含浸して加
熱硬化し、絶縁コイルを製造する。
【0026】第1実施例および第2実施例に示した作用
の複合作用を生じ、第1実施例で示した効果と同様の結
果が得られる。 (第4実施例)以下本発明の第4実施例について、図3
を参照して説明する。まず、コイル導体1の上に、第2
マイカテープ6と第1マイカテープ2を、図3に示すよ
うにテープ幅の1/2が重なるようにして3回巻回す
る。その上に第2マイカテープ6を1/2重ね巻で2回
巻回する。更に、その上に外層テープ7を1/2重ね巻
で1回巻回する。図3はこの状態の絶縁コイルの横縦断
面の部分拡大図である。基材,マイカペーパーに混抄す
る合成繊維フィブリッド、外層テープとしては第1実施
例で説明したことと同様である。その後、エポキシ樹脂
などの過熱硬化樹脂を真空化圧含浸し、最終の絶縁コイ
ルにする。
の複合作用を生じ、第1実施例で示した効果と同様の結
果が得られる。 (第4実施例)以下本発明の第4実施例について、図3
を参照して説明する。まず、コイル導体1の上に、第2
マイカテープ6と第1マイカテープ2を、図3に示すよ
うにテープ幅の1/2が重なるようにして3回巻回す
る。その上に第2マイカテープ6を1/2重ね巻で2回
巻回する。更に、その上に外層テープ7を1/2重ね巻
で1回巻回する。図3はこの状態の絶縁コイルの横縦断
面の部分拡大図である。基材,マイカペーパーに混抄す
る合成繊維フィブリッド、外層テープとしては第1実施
例で説明したことと同様である。その後、エポキシ樹脂
などの過熱硬化樹脂を真空化圧含浸し、最終の絶縁コイ
ルにする。
【0027】第2マイカテープ6を巻回した部位は、合
成繊維フィブリッドがマイカ鱗片間の結合を強くしてい
るため、含浸樹脂へのマイカ鱗片の流出が少なく、マイ
カテープどうしの密着性が劣るが、第1マイカテープ2
を巻回した部位は真空加圧含浸処理時にマイカ鱗片の一
部が含浸樹脂に流れ出しマイカテープどうしの密着性が
良くなる。従って、第2マイカテープ6のみを巻回した
絶縁層に比べ、マイカテープどうしの密着性の良い部分
が半層存在することになる。そして、上記第1実施例で
示した効果と同様の結果が得られる。
成繊維フィブリッドがマイカ鱗片間の結合を強くしてい
るため、含浸樹脂へのマイカ鱗片の流出が少なく、マイ
カテープどうしの密着性が劣るが、第1マイカテープ2
を巻回した部位は真空加圧含浸処理時にマイカ鱗片の一
部が含浸樹脂に流れ出しマイカテープどうしの密着性が
良くなる。従って、第2マイカテープ6のみを巻回した
絶縁層に比べ、マイカテープどうしの密着性の良い部分
が半層存在することになる。そして、上記第1実施例で
示した効果と同様の結果が得られる。
【0028】(第5実施例)集成マイカと合成繊維フィ
ブリッドを混抄したマイカペーパーを使った第2マイカ
テープにおいて、瀘水値が50〜200(ml)の合成
繊維フィブリッドを使ったマイカペーパーを用い、この
繊維が大きい合繊繊維フィブリッドを混抄したマイカペ
ーパーを使った第3マイカテープ6aをコイル導体に例
えば1/2重ね巻きで3回巻回し、更に、その上に外層
テープ7を1/2重ね巻で1回巻回する。その後、エポ
キシ樹脂などの加熱硬化樹脂を真空加圧含浸し、最終の
絶縁コイルにする。
ブリッドを混抄したマイカペーパーを使った第2マイカ
テープにおいて、瀘水値が50〜200(ml)の合成
繊維フィブリッドを使ったマイカペーパーを用い、この
繊維が大きい合繊繊維フィブリッドを混抄したマイカペ
ーパーを使った第3マイカテープ6aをコイル導体に例
えば1/2重ね巻きで3回巻回し、更に、その上に外層
テープ7を1/2重ね巻で1回巻回する。その後、エポ
キシ樹脂などの加熱硬化樹脂を真空加圧含浸し、最終の
絶縁コイルにする。
【0029】絶縁層において、合成繊維フィブリッドの
大きさを従来のものより大きいものを用いることによ
り、マイカ鱗片間の結合力を下げ、真空加圧含浸処理時
に含浸樹脂へのマイカ鱗片の流出を多くさせ、マイカテ
ープどうしの密着性が従来より良くなる。また、合成繊
維フィブリッドの大きさを大きくしたことにより、マイ
カペーパーとしての気密度が下がるため、エポキシ樹脂
などの過熱硬化樹脂を真空加圧含浸する際のマイカテー
プへの樹脂の含浸性が速くなる。
大きさを従来のものより大きいものを用いることによ
り、マイカ鱗片間の結合力を下げ、真空加圧含浸処理時
に含浸樹脂へのマイカ鱗片の流出を多くさせ、マイカテ
ープどうしの密着性が従来より良くなる。また、合成繊
維フィブリッドの大きさを大きくしたことにより、マイ
カペーパーとしての気密度が下がるため、エポキシ樹脂
などの過熱硬化樹脂を真空加圧含浸する際のマイカテー
プへの樹脂の含浸性が速くなる。
【0030】マイカテープへの樹脂の含浸速度が早くな
るため、処理時間が短縮できる。また、マイカテープ間
の密着性を良くしたことにより、耐熱性,機械疲労特
性,課電寿命特性は従来より向上させることができる。
るため、処理時間が短縮できる。また、マイカテープ間
の密着性を良くしたことにより、耐熱性,機械疲労特
性,課電寿命特性は従来より向上させることができる。
【0031】
【発明の効果】以上のように、本発明の構成の絶縁コイ
ルは、従来の2方式である集成マイカペーパーのみのマ
イカ絶縁コイルおよび合成繊維フィブリッド混抄マイカ
絶縁コイルの両者の絶縁層の利点が組み合わされ、耐熱
性,機械疲労特性,課電寿命特性の全てに優れる絶縁層
が形成できる。
ルは、従来の2方式である集成マイカペーパーのみのマ
イカ絶縁コイルおよび合成繊維フィブリッド混抄マイカ
絶縁コイルの両者の絶縁層の利点が組み合わされ、耐熱
性,機械疲労特性,課電寿命特性の全てに優れる絶縁層
が形成できる。
【図1】本発明の第1実施例の絶縁コイルの横縦断面の
部分拡大図、
部分拡大図、
【図2】本発明の第2実施例の絶縁コイルの横縦断面の
部分拡大図、
部分拡大図、
【図3】本発明の第4実施例の絶縁コイルの横縦断面の
部分拡大図、
部分拡大図、
【図4】本発明の第1実施例および従来の絶縁コイルの
課電寿命特性図、
課電寿命特性図、
【図5】本発明の第1実施例および従来の絶縁コイルの
繰返し曲げ疲労特性図、
繰返し曲げ疲労特性図、
【図6】従来の絶縁コイルの横縦断面の部分拡大図、
【図7】絶縁コイルのテープ幅と課電寿命の関係の調査
例図。
例図。
1…コイル導体、 2…第1マイカテープ、 3…基材、 3a…フィルム基材、 4…マイカペーパー、 4a…集成マイカペーパー、 4b…合成繊維フィブリッド混抄集成マイカペーパー、 5a,5b,5c…絶縁コイル、 6…第2マイカテープ、 7…外層テープ。
Claims (5)
- 【請求項1】 マイカテープを用いて絶縁層を形成する
絶縁コイルにおいて、コイル導体の近傍に集成マイカの
マイカペーパーを使った第1マイカテープを巻回して第
1絶縁層を形成し、その上に集成マイカと合成繊維フィ
ブリッドを混抄したマイカペーパーを使った第2マイカ
テープを巻回して第2絶縁層を形成後、熱硬化性樹脂を
真空加圧含浸して加熱硬化形成したことを特徴とする絶
縁コイル。 - 【請求項2】 マイカテープを用い絶縁層を形成する絶
縁コイルにおいて、コイル導体に修正マイカと合成繊維
フィブリッドを混抄したマイカペーパーを使った第2マ
イカテープを巻回して第2絶縁層を形成し、その外周側
近傍に集成マイカのマイカテープを使った第1マイカテ
ープを巻回して第1絶縁層を形成後、熱硬化性樹脂を真
空加圧含浸して加熱硬化し、形成したことを特徴とする
絶縁コイル。 - 【請求項3】 マイカテープを用い絶縁層を形成する絶
縁コイルにおいて、コイルの導体最内層近傍および最外
層近傍に集成マイカのマイカペーパーを使った第1マイ
カテープを巻回して第1絶縁層を形成し、その他の絶縁
層は集成マイカと合成繊維フィブリッドを混抄したマイ
カペーパーを使った第2マイカテープを巻回して第2絶
縁層を形成することを特徴とする絶縁コイル。 - 【請求項4】 マイカテープを用い絶縁層を形成する絶
縁コイルにおいて、コイル絶縁層の少なくとも一部に、
集成マイカのマイカペーパーを使った第1マイカテープ
と集成マイカと合成繊維フィブリッドを混抄したマイカ
ペーパーを使った第2マイカテープをずらし重ねして巻
回し絶縁層を形成後、熱硬化性樹脂を真空加圧含浸して
加熱硬化し形成したことを特徴とする絶縁コイル。 - 【請求項5】 請求項1〜請求項4の絶縁コイルに用い
る集成マイカと合成繊維フィブリッドを混抄したマイカ
ペーパーを使ったマイカテープは、瀘水値が50〜20
0[ml]の合成繊維フィブリッドを使ったマイカペー
パーを用い、絶縁層を形成したことを特徴とする絶縁コ
イル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5213695A JPH08250344A (ja) | 1995-03-13 | 1995-03-13 | 絶縁コイル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5213695A JPH08250344A (ja) | 1995-03-13 | 1995-03-13 | 絶縁コイル |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08250344A true JPH08250344A (ja) | 1996-09-27 |
Family
ID=12906461
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5213695A Pending JPH08250344A (ja) | 1995-03-13 | 1995-03-13 | 絶縁コイル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08250344A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6522273B1 (ja) * | 2018-10-11 | 2019-05-29 | 三菱電機株式会社 | 固定子コイル、その製造方法及び回転電機 |
-
1995
- 1995-03-13 JP JP5213695A patent/JPH08250344A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6522273B1 (ja) * | 2018-10-11 | 2019-05-29 | 三菱電機株式会社 | 固定子コイル、その製造方法及び回転電機 |
WO2020075269A1 (ja) * | 2018-10-11 | 2020-04-16 | 三菱電機株式会社 | 固定子コイル、その製造方法及び回転電機 |
CN112771765A (zh) * | 2018-10-11 | 2021-05-07 | 三菱电机株式会社 | 定子线圈、定子线圈的制造方法以及旋转电机 |
EP3866307A4 (en) * | 2018-10-11 | 2021-11-03 | Mitsubishi Electric Corporation | STATOR COIL, ITS MANUFACTURING PROCESS, AND ROTATING ELECTRIC MACHINE |
CN112771765B (zh) * | 2018-10-11 | 2024-08-23 | 三菱电机株式会社 | 定子线圈、定子线圈的制造方法以及旋转电机 |
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