JPH0824988A - 鍛造品の反転移送方法及び同方法に使用する鍛造金型並びにプレス機械 - Google Patents

鍛造品の反転移送方法及び同方法に使用する鍛造金型並びにプレス機械

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JPH0824988A
JPH0824988A JP16003494A JP16003494A JPH0824988A JP H0824988 A JPH0824988 A JP H0824988A JP 16003494 A JP16003494 A JP 16003494A JP 16003494 A JP16003494 A JP 16003494A JP H0824988 A JPH0824988 A JP H0824988A
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forging
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光雄 吉田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 熱間鍛造した鍛造品を次工程の鍛造型へ反転
移送する方法及び同方法に使用する鍛造用金型並びにプ
レス機械を提供することである。 【構成】 本発明の鍛造品の反転移送方法は、鍛造品の
1部を火ばしで把持する(a)工程と、次工程の鍛造型
側の鍛造品の一側縁よりも上記鍛造品の他側縁をより高
く押上げる(b)工程と、鍛造品の一側縁よりも他側縁
をより高く押上げる押上げ力を補助的に利用して前記火
ばしにより鍛造品の上下を反転して移送する(c)工程
とよりなるものである。鍛造金型は、次工程の鍛造型側
の鍛造品の一側縁よりも上記鍛造品の他側縁側をより高
く押上げる反転用押上装置を備えてなるものである。プ
レス機械は、複数工程の鍛造型を隣接して使用する鍛造
金型を載置したボルスタに、鍛造型によって鍛造された
鍛造品の一側縁よりも他側縁側をより高く押上げる反転
用押上装置を設けてなるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱間鍛造した鍛造品を
隣接した次工程の鍛造型へ上下反転して移送する鍛造品
の反転移送方法及び同方法に使用する鍛造金型並びにプ
レス機械に関する。
【0002】さらに詳細には、作業者が火ばしで鍛造品
を把持して上下反転し乍ら次工程の鍛造型へ移送する際
に、鍛造品の反転が容易に行われ得るように鍛造品の片
側を補助的に押上げて反転移送する方法及び鍛造品の片
側を補助的に押上げる反転用押上装置を備えてなる鍛造
金型並びにプレス機械に関する。
【0003】
【従来の技術】鍛造品の1例としてのクランクシャフト
は、次のごとき工程を経て製造されている。
【0004】すなわち概略的に説明すると、先ず、図8
(A)に示すように断面矩形状の棒材Waを所定長さに
切断した後、ヒータで再結晶温度以上の所定の温度に加
熱する。その後、リデュースロールを用いて上記棒材W
aをクランクシャフト用の素材Wにロール成形する[図
8(B)]。
【0005】次に、上記素材Wを鍛造金型の第1工程と
しての曲げ型にセットし、曲げ成形を行う[図8
(C)]。その後、第2工程としての荒地型に素材Wを
移送して荒地成形を行うと[図8(D)]、鍛造品には
製品部Sが成形されると共に素材Wの余分な部分が金型
のフラッシュランドから流出し、バリFが形成される。
【0006】荒地型で予備成形した素材Wは、第3工程
としての仕上型に移送され、当該仕上型において仕上成
形が行われる[図8(E)]。その後、素材Wはコンベ
アによって次工程のトリミングプレスへ移送され、バリ
抜き成形が行われる[図8(F)]。
【0007】前記各工程において、曲げ成形を行う曲げ
型は図7に示すように下型1Lと上型1Uとよりなるも
のであって、下型1Lはプレス機械(全体的構成は図示
省略)のボルスタB上に装着してあり、上型1Uはプレ
ス機械において上下動自在なラム(スライド)Rに装着
してある。
【0008】荒地成形を行う荒地型も下型3L、上型3
Uよりなるものであり、また仕上成形を行う仕上型も下
型5L、上型5Uよりなるものである。そして、各下型
3L,5Lは曲げ型の下型1Lに隣接してボルスタB上
に順次装着してあり、各上型3U,5Uは曲げ型の上型
1Uに隣接してラムRに順次装着してある。
【0009】前記荒地型における下型3L、上型3U及
び仕上型の下型5L、上型5Uには所定形状の型を彫り
込んだ型部7(図6参照)が形成してあり、各下型3
L,5Lの型部7の周囲のフラッシュランド9より外側
の複数箇所には、図6に示すように、上記フラッシュラ
ンド9から流出して形成されるバリの部分を押上げて製
品としての鍛造品の型部7に対する喰い込みを解除する
ノックアウトピン11が上下動自在に備えられている。
【0010】上記構成において、曲げ型の下型1L上に
素材Wをセットした後にプレス機械におけるラムRを下
降し、上型1Uと下型1Lとの協働によって上記素材W
の前記曲げ成形[図8(C)]が行われる。
【0011】同様に、荒地型の上型3Uと下型3Lとの
協働によって荒地成形が行われ、仕上型の上型5U、下
型5Lによって仕上成形が行われるものである。
【0012】上述のごとく、曲げ型の下型1Lから荒地
型の下型3Lへ、また荒地型の下型3Lから仕上型の下
型5Lへの素材Wの移送は、図7に示すように、作業者
WKが火ばしHでもって素材Wの1部を把持して行って
おり、荒地型の下型3Lから仕上型の下型5Lへ素材W
を移送する場合には、素材Wの上下の反転を行い乍ら移
送している。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】前記素材Wは重量物で
あるから、素材Wの移送作業は重労働であり、作業能率
向上に問題がある。
【0014】そこで、作業者の重労働を解決すべく、特
開平5−349号(以下単に先行例と称す)に示されて
いるように、素材の移送を自動的に行う技術も開発され
ている。
【0015】上記先行例においては、トランスファー装
置を用いて素材の移送を自動的に行う構成であるから、
素材の移送のための重労働から作業者を解放できると共
に作業能率向上を図ることができ、極めて有益である。
【0016】しかし、先行例においてはトランスファー
装置を用いる構成であるから設備費が高くなるという問
題がある。
【0017】そこで、本発明は、素材の移送は手動的で
あるけれども、素材の移送のための重労働を半減するこ
とのできる反転移送方法及び同方法に使用する鍛造金型
並びにプレス機械を提供しようとするものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明は前述のごとき従
来の問題に鑑みてなされたもので、本発明の方法は、熱
間鍛造した鍛造品を隣接した次工程の鍛造型へ反転して
移送する方法にして、鍛造品の1部を火ばしで把持する
(a)工程と、次工程の鍛造型側の鍛造品の一側縁より
も上記鍛造品の他側縁をより高く押上げる(b)工程
と、鍛造品の一側縁よりも他側縁をより高く押上げる押
上げ力を補助的に利用して前記火ばしにより鍛造品の上
下を反転して移送する(c)工程と、よりなる鍛造品の
反転移送方法である。
【0019】また、押上げ力の補助的な利用は、鍛造品
の他側縁側の押上げを瞬発的に行い、その際の慣性の利
用である鍛造品の反転移送方法である。
【0020】さらに、鍛造品の他側縁側の瞬発的な押上
げは流体圧シリンダを利用し、かつ流体圧シリンダへ供
給された作動流体の蓄圧を瞬間的に解放する態様で行う
鍛造品の反転移送方法である。
【0021】そして、鍛造金型は、複数工程の鍛造型を
隣接して使用する鍛造金型にして、次工程の鍛造型側の
鍛造品の一側縁よりも上記鍛造品の他側縁側をより高く
押上げる反転用押上装置を備えてなるものである。
【0022】また、反転用押上装置は、鍛造型に対する
鍛造品の喰い込みを解除するノックアウトピンより急速
にかつ上記ノックアウトピンより高く上昇する反転用ピ
ンを上下動自在に備えた反転用流体圧シリンダよりなる
ものである。
【0023】そして、反転用ピンの先端部は半球状の曲
面に形成してあるものである。
【0024】また、ノックアウトピンを上昇する流体圧
シリンダへの作動流体の供給開始よりも反転用ピンを上
昇する反転用流体圧シリンダへの作動流体の供給を僅か
に早く開始する構成である。
【0025】さらに、鍛造品の一側縁側を一時的に係止
する反転用バリ止めを備えてなるものである。
【0026】プレス機械は、複数工程の鍛造型を隣接し
て使用する鍛造金型を載置したボルスタに、鍛造型によ
って鍛造された鍛造品の一側縁よりも他側縁側をより高
く押上げる反転用押上装置を設けてなるものである。
【0027】
【作用】前記構成により、本発明の方法においては、作
業者が火ばしで鍛造品の1部を把持して次工程の鍛造型
へ反転移送しようとする際、鍛造品の一側縁よりも他側
縁がより高く押上げられるので、その押上げ力を補助的
に利用することができ、鍛造品の反転移送を軽く行うこ
とができる。
【0028】また、押上げ力の補助的な利用は、鍛造品
の他側縁側の押上げを瞬発的に行い、その際の慣性の利
用であるので、鍛造品を持上げようとする初期動作が軽
減されるものであり、押上げ力の補助的な利用が効果的
に行われ得るものである。
【0029】さらに本発明の方法においては、鍛造品の
他側縁側の瞬発的な押上は流体圧シリンダを利用し、か
つ流体圧シリンダへ供給された作動流体の蓄圧を瞬間的
に解放する態様で行うものであるから、鍛造品が金型に
備えたノックアウトピンによって鍛造型から押上げられ
た瞬間に急激に鍛造品の他側縁側を押上げることがで
き、鍛造品の他側縁側の瞬発的な押上げをタイミング良
く行うことができるものである。
【0030】前記構成により、本発明に係る鍛造金型に
おいては、反転用押上装置を作動すると、次工程の鍛造
型側の鍛造品の一側縁よりも他側縁側がより高く押上げ
られるので、この反転用押上装置の押上力を補助的に利
用して鍛造品の反転移送を軽く行うことができる。
【0031】上記反転用押上装置は反転用ピンを上下動
自在に備えた反転用流体シリンダよりなり、上記反転用
ピンはノックアウトピンより急速にかつノックアウトピ
ンよりも高く上昇するものであるから、ノックアウトピ
ンによって鍛造品が鍛造型から僅かに押上げられると、
鍛造品の他側縁側が瞬発的に押上げられるものであり、
鍛造品を持上げようとする初期動作時の労力が軽減され
る。
【0032】また、前記反転用ピンの先端部は半球状の
曲面に形成してあることにより、鍛造金型のフラッシュ
ランドを越えて流出したバリ(フラッシュ)の流動抵抗
が少なく反転用ピンに引掛るようなことがなく、ピンカ
スを生じるようなことがない。
【0033】さらに、前記反転用ピンを上下動する反転
用流体圧シリンダへの作動流体の供給は、ノックアウト
ピンを上昇する流体圧シリンダへの作用流体の供給開始
よりも僅かに早く行われる構成であるから、ノックアウ
トピンによって鍛造型に対する鍛造品の喰い込みが解除
される以前に、反転用流体圧シリンダへ供給した作動流
体を蓄圧することができ、上記喰い込みが解除された瞬
間に反転用流体圧シリンダを瞬発的に作動して鍛造品の
他側縁側を瞬発的に押上げることを効果的に行うことが
できる。
【0034】また、鍛造品の一側縁側を一時的に係止す
る反転用バリ止めを備えた構成であるので、鍛造品の一
側縁を反転用バリに係止することにより、滑り等を生じ
ることなしに鍛造品の反転移送を行うことができる。
【0035】前記構成により、本発明に係るプレス機械
は反転用押上装置をボルスタに備えているので、ボルス
タに対し種々の鍛造金型を着脱交換する場合に、各鍛造
金型に対して反転用押上装置を共通に使用することがで
きる。
【0036】
【実施例】本実施例に係る鍛造金型は上型及び下型より
なるものであり、かつ図7に示した従来の鍛造金型と同
様に複数工程の鍛造型を隣接して使用するものである。
【0037】なお、図1,図2に示した実施例は、前述
した従来の荒地型の下型3Lに相当する下型13Lに本
発明を実施した場合について説明する。しかし、本発明
は荒地型の下型3Lに限ることなく仕上型の下型5Lに
も実施可能である。さらに、曲げ型、荒地型及び仕上型
に分割してある鍛造金型に限ることなく、曲げ型、荒地
型及び仕上型の各型部を1つの型ブロックに彫り込んだ
形式の鍛造金型にも実施し得るものである。
【0038】さて、図1,図2を参照するに、本実施例
に係る鍛造金型(上型は図示省略)の下型13Lの上面
には、従来の下型3Lと同様に、所定形状の型を彫り込
んだ型部15が形成してあり、この型部15の周縁には
一定幅のフラッシュランド17が形成してある。
【0039】上記フラッシュランド17の周囲の外側に
は余分なフラッシュ(バリ)を逃がすためのミゾ(ガ
タ)19が形成してある。さらに前記下型13Lの上面
の左右両側部にはそれぞれ左右のバリ止め21L,21
Rが形成してある。
【0040】さらに、前記フラッシュランド17の外側
で左側および右側の複数箇所には、前記型部15内に喰
い込んだ状態にある鍛造品23のバリ部分23Bを押上
げて上記鍛造品23の喰い付きを解除するノックアウト
ピン25L,25Rが上下動自在に設けられている。
【0041】上記各ノックアウトピン25L,25Rを
上昇せしめるために、前記下型13を装着したボルスタ
(図示省略)にはノックアウト用シリンダ(図示省略)
が装着してあり、このノックアウト用シリンダによって
上下動される下部ノックアウト(図示省略)の作動によ
って前記各ノックアウトピン25L,25Rが上下動さ
れるものであり、常態においては、下型13Lに設けた
各穴27L,27Rに内装したリターンスプリング29
L,29Rの作用によって下方向へ付勢され、上端部は
下型13Lの上面から没入した状態に保持されている。
【0042】さらに前記下型13Lの複数箇所には、隣
接した次工程の鍛造型(本実施例においては仕上型が相
当する)へ鍛造品23を反転して移送する際に、鍛造品
を高く押上げる反転用押上装置31が備えられている。
【0043】より詳細には、次工程の鍛造型側の鍛造品
23の一側縁(図2においては右側縁)よりも上記鍛造
品23の他側縁側(図2において左側縁側)をより高く
押上げるように、前記反転用押上装置31は前記型部1
5の左右方向の中心位置15S(図1参照)より他側縁
側寄りに設けてある。
【0044】上記反転用押上装置31は、本実施例にお
いては鍛造品23のバリ部分23Bを押上げる反転用ピ
ン33を上下動自在に備えている。上記反転用ピン33
は、下型13Lに設けた反転用流体圧シリンダ35の作
動によって上下動されるものであり、常態においては、
反転用流体圧シリンダ35に内装したリターンスプリン
グ37の作用によって下方向へ付勢され、その上端部は
下型13Lの上面より僅かに突出した状態に保持されて
いる。
【0045】より詳細には、前記反転用ピン33の上端
部33Eは図3に示すように凸状の半球状に形成してあ
る。ここで、半球状とは厳密な意味での半球ではなく、
例えば凸状の適宜の曲面形状、椀状曲面等を包含する意
味である。この半球状曲面の部分が下型13Lの上面か
ら僅かに突出してある。
【0046】上記反転用ピン33を最上昇せしめたと
き、反転用ピン33の上端部33Eは、図2に示すよう
に、最上昇端に位置する前記ノックアウトピン25L,
25Rの上端部よりも高くなるように設けてある。
【0047】上記構成においては、鍛造品23の製品の
部分に傷等を生じないように、反転用ピン33が鍛造品
23のバリ部分23Bを押上げるように配置したが、下
型13Lの型部15内に反転用ピン23を配置する構成
とすることも可能である。なお、この場合、型部15の
左右方向の中心15Sよりも図1において左側へ設ける
ものである。
【0048】以上のごとき構成において、鍛造金型の下
型13Lの型部15に素材をセットし、プレス機械にお
けるラム(スライド)を下降せしめて、ラムに取付けた
上型(図示省略)と前記下型13Lとの協働により鍛造
を行うと、素材の余分な部分はフラッシュランド17を
越えてミゾ19内にバリとして流出する。
【0049】ミゾ19に流出したバリが反転用ピン33
の部分に達すると、反転用ピン33の上端部33Eが半
球状曲面に形成してあることにより、バリは図3に矢印
で示すように流動し、反転用ピン33の部分に引掛りを
生じるようなことがない。
【0050】上述のごとく反転用ピン33の部分にバリ
の引掛りがないことにより、バリの1部が小片に分離さ
れてピンカスを生じるようなことがないものである。し
たがって、上記ピンカスが反転用ピン33の周面と下型
13Lの反転用ピンの穴との小さなクリアランスに侵入
して詰りを生じるようなことがなく、反転用ピン33の
上下動を常に円滑に行うことができるものである。
【0051】前述したごとくプレス機械のラムが下降
し、上型と下型13Lとの協働により素材の鍛造を行っ
た後、図4に示すように、下死点位置39からプレスス
ライドストローク曲線41に従ってラムが上昇される。
【0052】上述のごとくラムが上昇された後、ノック
アウト用シリンダに作動流体を供給し、ノックアウトピ
ン25L,25Rを上昇せしめることにより、鍛造品2
3のバリ部分23Bが押上げられ、鍛造品23が下型1
3Lに対する喰い付きを解除されて押上げられることに
なる。
【0053】本実施例においては、ノックアウト用シリ
ンダに対する作動流体の供給開始点Aよりも僅かに早い
B点において反転用流体圧シリンダ35への作動流体
(空気)の供給が開始される。
【0054】したがって、反転用流体をシリンダ35内
へ供給される作動流体の圧力によって反転用ピン33
は、鍛造品23の左側を押上げる傾向にあり、本来なら
ば、図4の点線(B−C)で示すように上昇を開始す
る。
【0055】しかし、反転用流体シリンダ35は本数が
少なく、下型13Lに対する鍛造品23の強固な喰い付
き状態を解除して鍛造品23を押上げるには押上作用力
が不充分であるので、反転用シリンダ35内の作動流体
は圧縮されて次第に高圧になる。すなわち反転用シリン
ダ35内の作動流体は蓄圧されることになる。
【0056】上述のごとく反転用シリンダ35内の作動
流体が蓄圧されて高圧状態にあるときに、ノックアウト
用シリンダへA点において作動流体が供給され、各ノッ
クアウトピン25L,25Rが僅かに上昇されて下型1
3Lに対する鍛造品23の喰い付きが解除されると、そ
の瞬間に反転用シリンダ35の負荷が急激に軽くなるの
で、蓄圧が急激に解放される態様となり、反転用ピン3
3が実線(D−C)に示されるように急激に上昇され
る。
【0057】この際の反転用ピン33の上昇速度は、図
4より理解されるようにノックアウトピン25Lの上昇
速度よりも大きく、かつ高く上昇するので、反転用ピン
33は、図2において鍛造品23の左側を急激に上昇せ
しめることとなる。
【0058】すなわち、図2において、鍛造品23の左
側は反転用ピン33によって急激に、換言すれば瞬発的
に押上げられるので、鍛造品23の1部を予め火ばしに
よって把持しておき、鍛造品23の左側が瞬発的に上昇
された際の慣性を補助的に利用して鍛造品23を隣接し
た次工程の鍛造型へ上下を反転して移送することができ
る。
【0059】この際、鍛造品23がノックアウトピン2
5L,25Rに水平状に支持されている状態から火ばし
で把持して反転移送を開始するものではなく、鍛造品2
3の左側が瞬発的に上昇される際の慣性を補助的に利用
して鍛造品23の反転移送を行うものであるから、上記
反転移送が従来に比較して軽減されるものである。
【0060】前述のごとく反転用ピン33によって鍛造
品23の左側を押上げると、鍛造品23は左上りに傾斜
する。この際、反転用ピン33の上端部33Eが半球状
曲面に形成してあることにより、鍛造品23のバリ部分
23Bと上端部33Eは転り接触の態様となり、鍛造品
23を図2において左方向へ引ずり移動せしめるような
ことなく鍛造品23を傾斜せしめることができるもので
ある。
【0061】前述のごとく鍛造品23を隣接した次工程
の鍛造型へ反転して移送する際、図2において、鍛造品
23の右側縁をバリ止め21Rに係止することにより、
鍛造品23の滑りを防止することができ、反転移送をよ
り効果的に行うことができるものである。
【0062】上述のごとく、鍛造品23の右側縁をバリ
止め21Rに効果的に係止せしめるには、下型13Lに
対する鍛造品23の喰い付きを解除すべく上昇せしめた
右側のノックアウトピン25Rを迅速に下降せしめるこ
とが望ましいものである。
【0063】ところで、前記実施例の説明においては、
反転用流体圧シリンダ35がエアシリンダであって、供
給する作動流体がエアである場合について例示したが、
反転用流体圧シリンダ35は油圧シリンダでもよいもの
である。この場合、反転用流体圧シリンダ35へ供給さ
れる作動流体を蓄圧するには、油圧回路にアキュムレー
タを接続した構成とすることにより対応することができ
るものである。
【0064】また、押上げ力の補助的な利用は、瞬発的
に押上げられたときの慣性を利用する旨説明した。しか
し、鍛造品23の傾斜角が大きくなれば、上下を反転せ
しめる際に加える力は小さくて良いことになる。したが
って、反転用ピンのストロークを大きくした場合には、
前記慣性を利用することなく容易に上下を反転すること
ができる。この場合も押上げ力を補助的に利用するもの
である。
【0065】なお、前記実施例においては、反転用シリ
ンダ35を下型13Lに設けた場合について説明した
が、上記各流体圧シリンダ35は、図5に概略的に示す
ように、プレス機械におけるボルスタBに設ける構成と
しても良いものである。
【0066】上記構成によれば、ボルスタBに対して各
種の鍛造金型を着脱交換して使用する場合に、各鍛造金
型に対して反転用流体圧シリンダを共通に使用すること
ができ、各鍛造金型に個別に反転用流体圧シリンダを設
ける必要がなくなるものである。
【0067】
【発明の効果】以上のごとき実施例の説明より理解され
るように、本発明の反転移送方法は、熱間鍛造した鍛造
品を隣接した次工程の鍛造型へ反転して移送する方法に
して、鍛造品の1部を火ばしで把持する(a)工程と、
次工程の鍛造型側の鍛造品の一側縁よりも上記鍛造品の
他側縁をより高く押上げる(b)工程と、鍛造品の一側
縁よりも他側縁をより高く押上げる押上げ力を補助的に
利用して前記火ばしにより鍛造品の上下を反転して移送
する(c)工程とよりなる鍛造品の反転移送方法である
から、鍛造品の他側縁を高く押上げる押上げ力を補助的
に利用して鍛造品を反転移送することができるものであ
り、鍛造品の反転移送の労働を軽減することができるも
のである。
【0068】また、押上げ力の補助的な利用は、鍛造品
の他側縁側の押上げを瞬発的に行い、その際の慣性の利
用であるから、鍛造品を持上げようとする初期動作が軽
減されるものであり、押上げ力の補助的な利用が効果的
である。
【0069】さらに、本発明の方法は、鍛造品の他側縁
側の瞬発的な押上げは流体圧シリンダを利用し、かつ流
体圧シリンダへ供給された作動流体の蓄圧を瞬間的に解
放する態様で行うものであるから、鍛造品が金型に備え
られたノックアウトピンによって鍛造型から押上げられ
た瞬間に他側縁側の瞬発的な押上げをタイミングよく行
うことができる。
【0070】本発明に係る鍛造金型は、次工程の鍛造型
側の鍛造品の一側縁よりも上記鍛造品の他側縁側をより
高く押上げる反転用押上装置を備えてなるものであるか
ら、鍛造品の他側縁側を押上げることを補助的に利用す
ることができ、鍛造品の反転移送を軽く行うことができ
る。
【0071】前記反転用押上装置は、鍛造型に対する鍛
造品の喰い込みを解除するノックアウトピンより急速に
かつ上記ノックアウトピンより高く上昇する反転用ピン
を上下動自在に備えた反転用流体圧シリンダよりなるも
のであるから、ノックアウトピンによって鍛造品が鍛造
金型から僅かに押上げられると、鍛造品の他側縁側が瞬
発的に押上げられるものであり、鍛造品を持上げようと
する初期動作が軽減されるものである。
【0072】また、反転用ピンの先端部は半球状曲面に
形成してあるから、鍛造時におけるバリの流動が妨げら
れるようなことがなく、反転用ピンの部分にピンカスを
生じるようなことがないものである。
【0073】さらに、ノックアウトピンを上昇する流体
圧シリンダへの作動流体の供給開始よりも反転用ピンを
上昇する反転用流体圧シリンダへの作動流体の供給を僅
かに早く開始する構成であるから、反転用流体圧シリン
ダ内の作動流体を蓄圧することができ、この蓄圧を利用
しての瞬発的な作動が行われ、鍛造品の他側縁側の瞬発
的な押上げを効果的に行うことができる。
【0074】また、鍛造品の一側縁側を一時的に係止す
る反転用バリ止めを備えてなるものであるから、この反
転用バリ止めに鍛造品の一側縁を係止することにより、
滑りを生じることなしに鍛造品を反転移送することがで
きる。
【0075】また、プレス機械は、複数工程の鍛造型を
隣接して使用する鍛造金型を載置したボルスタに、鍛造
型によって鍛造された鍛造品の一側縁よりも他側縁側を
より高く押上げる反転用押上装置を設けてなるものであ
るから、各種鍛造金型を着脱交換して使用するとき、各
鍛造金型に共通に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例に係る鍛造金型の斜視説明図
である。
【図2】同上の鍛造金型の正面説明図である。
【図3】反転用ピンに対するバリの流動を示す説明図で
ある。
【図4】下死点からのラムの上昇と反転用ピンの上昇開
始とノックアウトピンの上昇開始との関係を示す説明図
である。
【図5】本発明に係るプレス機械の主要部分を示す概略
的な説明図である。
【図6】従来の鍛造金型の斜視説明図である。
【図7】従来の鍛造金型の使用状態を示す斜視説明図で
ある。
【図8】鍛造品の1例としてのクランクシャフトの製造
工程(A)〜(F)を示す説明図である。
【符号の説明】
13L 下型 15 型部 17 フラッシュランド 21L,R バリ止め 23 鍛造品 25L,R ノックアウトピン 31 反転用押上装置 33 反転用ピン 35 反転用流体圧シリンダ

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱間鍛造した鍛造品を隣接した次工程の
    鍛造型へ反転して移送する方法にして、次の各工程より
    なることを特徴とする鍛造品の反転移送方法。 (a)鍛造品の1部を火ばしで把持する工程、 (b)次工程の鍛造型側の鍛造品の一側縁よりも上記鍛
    造品の他側縁をより高く押上げる工程、 (c)鍛造品の一側縁よりも他側縁をより高く押上げる
    押上げ力を補助的に利用して前記火ばしにより鍛造品の
    上下を反転して移送する工程。
  2. 【請求項2】 押上げ力の補助的な利用は、鍛造品の他
    側縁側の押上げを瞬発的に行い、その際の慣性の利用で
    あることを特徴とする請求項1に記載の鍛造品の反転移
    送方法。
  3. 【請求項3】 鍛造品の他側縁側の瞬発的な押上げは流
    体圧シリンダを利用し、かつ流体圧シリンダへ供給され
    た作動流体の蓄圧を瞬間的に解放する態様で行うことを
    特徴とする請求項2に記載の鍛造品の反転移送方法。
  4. 【請求項4】 複数工程の鍛造型を隣接して使用する鍛
    造金型にして、次工程の鍛造型側の鍛造品の一側縁より
    も上記鍛造品の他側縁側をより高く押上げる反転用押上
    装置を備えてなることを特徴とする鍛造金型。
  5. 【請求項5】 反転用押上装置は、鍛造型に対する鍛造
    品の喰い込みを解除するノックアウトピンより急速にか
    つ上記ノックアウトピンより高く上昇する反転用ピンを
    上下動自在に備えた反転用流体圧シリンダよりなること
    を特徴とする請求項4に記載の鍛造金型。
  6. 【請求項6】 反転用ピンの先端部は半球状の曲面に形
    成してあることを特徴とする請求項5に記載の鍛造金
    型。
  7. 【請求項7】 ノックアウトピンを上昇する流体圧シリ
    ンダへの作動流体の供給開始よりも反転用ピンを上昇す
    る反転用流体圧シリンダへの作動流体の供給を僅かに早
    く開始する構成であることを特徴とする請求項5又は6
    に記載の鍛造金型。
  8. 【請求項8】 鍛造品の一側縁側を一時的に係止する反
    転用バリ止めを備えてなることを特徴とする請求項4〜
    6又は7に記載の鍛造金型。
  9. 【請求項9】 複数工程の鍛造型を隣接して使用する鍛
    造金型を載置したボルスタに、鍛造型によって鍛造され
    た鍛造品の一側縁よりも他側縁側をより高く押上げる反
    転用押上装置を設けてなることを特徴とするプレス機
    械。
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