JPH0824887B2 - 架橋ポリオレフイン塗膜の形成方法 - Google Patents

架橋ポリオレフイン塗膜の形成方法

Info

Publication number
JPH0824887B2
JPH0824887B2 JP62003242A JP324287A JPH0824887B2 JP H0824887 B2 JPH0824887 B2 JP H0824887B2 JP 62003242 A JP62003242 A JP 62003242A JP 324287 A JP324287 A JP 324287A JP H0824887 B2 JPH0824887 B2 JP H0824887B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polyolefin
powder
coating
coating film
resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP62003242A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS63171668A (ja
Inventor
光範 岡田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
THE FURUKAW ELECTRIC CO., LTD.
Original Assignee
THE FURUKAW ELECTRIC CO., LTD.
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by THE FURUKAW ELECTRIC CO., LTD. filed Critical THE FURUKAW ELECTRIC CO., LTD.
Priority to JP62003242A priority Critical patent/JPH0824887B2/ja
Publication of JPS63171668A publication Critical patent/JPS63171668A/ja
Publication of JPH0824887B2 publication Critical patent/JPH0824887B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、耐熱性を有する架橋ポリオレフィン塗膜の
形成方法に関するものである。
従来、塗装分野で耐熱性が要求される場合、エポキシ
系等の硬化性樹脂塗料が用いられる。しかし、これらは
いずれも熱時の耐薬品性に劣る場合がある。特に化学配
管等では、耐薬品性の点からポリオレフィンのライニン
グ塗装が用いられるが、塗装されたポリオレフィンが未
架橋のため耐熱性が不充分で低く従ってこのライニング
管は、塗装した樹脂の融点以下でしか使用できない。
又、ライニング用材料として予め架橋し耐熱性を向上
させている樹脂粉体を用いる場合には、樹脂がすでに架
橋しているため、ライニング加工時において流動性悪
く、形成された塗膜にはピンホールの発生が避けられな
い。
このため、未架橋の樹脂粉体を用い、粉体塗装しピン
ホールのない塗膜を形成し、その後に架橋処理を行なう
ことが考えられ、架橋手段として電子線照射等が行なわ
れている。しかし、この場合には電子線の透過力の問題
があり、厚膜塗装あるいは金属パイプの内面等複雑な形
状品には適用不可能な場合が多い。
シラン架橋によるポリオレフィン樹脂パイプ自体はす
でに開発されているが、鋼管等の内面に押し出し法によ
って樹脂被膜を形成するためには、長尺のパイプ内部に
押し出しダイス等を設置し移動させる方法しかなく、実
用化されていない。この点でも内面に架橋樹脂被膜を形
成することは不可能である。
本発明の目的は、このような従来の欠点や問題点を解
消し、厚膜、パイプ内面皮膜のような電子線等の透過し
ない形状あるいは部分にも、均一なピンホールのない架
橋ポリオレフィン塗膜を形成する方法を提供することに
ある。
本発明の他の目的は、塗装後の余剰ポリオレフィン粉
末を変質させることなく回収することができる架橋ポリ
オレフィン塗膜の形成方法を提供することにある。
即ち、本発明の架橋ポリオレフィン塗膜の形成方法
は、シランカップリング剤をグラフトしたポリオレフィ
ン粉末を用い、静電粉末塗装法により所望の被塗装体表
面にポリオレフィン樹脂粉体膜を形成し、一旦高温にて
溶融して該粉体膜を均質平滑化した後に架橋処理を行う
ことを特徴とする。
本発明においてポリオレフィンとしてポリエチレン、
ポリプロピレンなどのホモポリマーやEVA、EEA等のポリ
オレフィン共重合体ばかりでなく、接着性を向上させる
マレイン酸変成ポリオレフィン、ケン化したエチレン−
酢酸ビニル共重合体などの変成ポリエチレンを用いるこ
ともできる。
また、本発明方法における架橋処理としては粉体樹脂
として予めシラノール縮合触媒を混和したものを用いた
場合には単に水または温水に浸漬する方法でまた粉体樹
脂が何らシラノール縮合触媒を含まない場合には水また
は温水にシラノール縮合触媒を溶解させてこれに浸漬す
るなどにより行なう。
本発明方法では、シリコーングラフト化ポリオレフィ
ンは、触媒存在下で、水分により縮重合反応を起こし架
橋が行なわれるが、この反応は、他の電子線、あるいは
パーオキサイドによるラジカル反応よりも緩やかな反応
であり、時間が必要である。通常は、この反応を速める
ため種々の検討がなされているが、本発明では逆にこの
緩やかな反応を利用することによって、均一なピンホー
ルのない架橋ポリオレフィン塗膜を形成することを行な
ったものである。すなわち、被塗装基材面を予熱しない
最良の静電粉体塗装法であっても、粒状のポリオレフィ
ン粉末が基材面に存在するだけでピンホールは多数あ
り、これを樹脂の融点以上に加熱し溶融させることで樹
脂が未架橋状態であれば、流動し均一なピンホールのな
い膜形成が行なえる。その後、架橋処理が行なわれるこ
とにより架橋樹脂塗膜の形成が行なわれるものであり、
これらの工程を順次行なうためには、緩やかな架橋速
度、あるいは溶融工程の後、架橋工程を持つ方法でなけ
れば不可能である。現実には、この手法を適用できるの
は、本発明方法によるのが最も容易であり、他の電子線
等では、前述の従来技術のように、実用化不可能であ
る。
また、本発明方法では、シランカップリング剤をグラ
フトしたポリオレフィン粉末と静電粉末塗装法とを組み
合わせることにより、塗装後の余剰ポリオレフィン粉末
を変質させることなく回収することができる。
実施例1 低密度ポリオレフィン100重量部に対してビニルトリ
メトキシシラン2重量部、ジクミルパーオキサイド0.1
重量部及び、ジブチ錫ジラウリレート0.05重量部を配合
しこれを押し出し機により混練し、直ちに液体窒素中に
て浸漬冷却後粉砕して未架橋状態のパウダーを得た。而
して調製したコンパウンドパウダーを用いて静電粉体塗
装機により鉄板に塗装したのち、これを250℃に加熱し
樹脂を溶融し均質でピンホールのない平滑な塗膜を得
た。これを室温まで冷却した後80℃の温水に1時間浸漬
し、架橋処理を施こしゲル分率70%のピンホールのない
架橋塗膜を得た。
実施例2 予め低密度ポリエチレン100重量部にビニルトリメト
キシシラン2重量部をグラフトしたポリエチレンを用
い、これを液体窒素に浸漬して冷却し、これを微粉砕し
たシラングラフトポリエチレン樹脂粉体を用い、静電粉
体塗装機により鉄板上に静電塗装し、この塗装された鉄
板を250℃に加熱溶融させてピンホールのない平滑均質
な塗膜を得た。次に、これを80℃のジブチル錫ジラウリ
レートを5%含む温水中に1時間浸漬した。取り出し
後、塗膜のゲル分率を測定したところ70%であり、架橋
ポリエチレン塗膜が得られたことが判明した。
なお、実施例1及び2では、塗装後に回収された余剰
のポリオレフィン粉末はゲル分率がほぼ0%であり、変
質が実質的に認められず、そのまま再使用することがで
きた。
本発明の他の実施例においては、LDPEの代わりに、マ
レイン酸で変性した変性ポリオレフィンを用いて同様に
架橋樹脂塗膜を得た。この場合は樹脂の溶融時の接着性
が高いので一層強固に接着した架橋樹脂塗膜が得られ
た。又、ケン化したEVAを用いることも可能であった。
前記実施例に対比した比較例として、同じ組成を有す
るポリオレフィ粉末組成物を用い、静電塗装によらず、
温度200℃に予熱した鉄板を用い流動浸漬法により塗装
を行ない、余分のポリオレフィン粉体を回収したとこ
ろ、回収した樹脂粉末にはゲル分率が30〜40%のものが
一部あり、再使用が好ましくない状態の粉体も混ざって
いることが判明した。これより静電粉体塗装、それも基
材を予熱しない方法が最良であると判断できる。
本発明方法では、このシラン架橋法の持つ独特の性質
を特に静電塗装法分野に応用して成果を挙げたものであ
る。
本発明方法の効果は次の如くである。
ポリオレフィン塗膜は、耐薬品性等に優れているため
使用されているが、未架橋状態では、融点以上の温度で
溶融して塗膜が流失する等の欠点があり、低温でしか使
用できない。しかし、架橋することにより融点以上の温
度でも流動しなくなり、耐熱塗膜としての使用が可能と
なる。又、一般的には、架橋することにより耐ESCR性も
向上し、使用用途が非常に広がる。塗装後の余剰ポリオ
レフィン粉末は変質させることなく回収し、塗膜の形成
に再使用することができる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シランカップリング剤をグラフトしたポリ
    オレフィン粉末を用い、静電粉末塗装法により所望の被
    塗装体表面にポリオレフィン粉体膜を形成し、これを一
    旦高温にて溶融して該粉体膜を均質平滑化した後、架橋
    処理を行なうことを特徴とする架橋ポリオレフィン塗膜
    の形成方法。
  2. 【請求項2】ポリオレフィンとして接着性を向上させる
    変成ポリオレフィンを用いることを特徴とする特許請求
    の範囲第1項記載の架橋ポリオレフィン塗膜の形成方
    法。
  3. 【請求項3】シランカップリング剤をグラフトしたポリ
    オレフィン粉末が予めシラノール縮合触媒を含有するも
    のであることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の
    架橋ポリオレフィン塗膜の形成方法。
  4. 【請求項4】架橋処理をシラノール縮合触媒を含む水ま
    たは塩水に浸漬させて行うことを特徴とする特許請求の
    範囲第1項記載の架橋ポリオレフィン塗膜の形成方法。
JP62003242A 1987-01-12 1987-01-12 架橋ポリオレフイン塗膜の形成方法 Expired - Lifetime JPH0824887B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62003242A JPH0824887B2 (ja) 1987-01-12 1987-01-12 架橋ポリオレフイン塗膜の形成方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62003242A JPH0824887B2 (ja) 1987-01-12 1987-01-12 架橋ポリオレフイン塗膜の形成方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS63171668A JPS63171668A (ja) 1988-07-15
JPH0824887B2 true JPH0824887B2 (ja) 1996-03-13

Family

ID=11551988

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP62003242A Expired - Lifetime JPH0824887B2 (ja) 1987-01-12 1987-01-12 架橋ポリオレフイン塗膜の形成方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0824887B2 (ja)

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS595040B2 (ja) * 1979-11-05 1984-02-02 富士電機株式会社 濃縮汚泥槽の運転制御方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPS63171668A (ja) 1988-07-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4332713A (en) Liquid or pasty thermosetting adhesive which can be pre-gelled and which is based on epoxide resin, and the use of this adhesive
KR100636561B1 (ko) 플라스틱 물질과 금속 파트의 커플링
CN104853852B (zh) 涂料组合物及其制造方法
CZ267496A3 (en) Hardenable polymeric preparation and its use for substrate protection
JP3197587B2 (ja) エポキシ樹脂系接着性組成物
US5536349A (en) Process for coating metal pipes with polyolefin materials
JPS6259155B2 (ja)
JPS622870B2 (ja)
JPH0824887B2 (ja) 架橋ポリオレフイン塗膜の形成方法
JPH05214310A (ja) エポキシ樹脂系接着性組成物
JPS6146295B2 (ja)
JPS6112516B2 (ja)
JP2000504997A (ja) 金属パイプのプラスチックコーティングの修理方法
JP2003294174A (ja) 樹脂ライニング鋼管およびその製造方法
WO1997013589A1 (en) Corrosion protection coating system
JPH0742380B2 (ja) 塗料用組成物
JP7499598B2 (ja) エポキシ樹脂粉体塗料
JPH11502163A (ja) 金属表面被覆
JPS622871B2 (ja)
JPS61120738A (ja) 鋼板とポリオレフインの積層体の製造方法
CN116640540A (zh) 3lpp管道补口防腐用玛蹄脂胶、热缩带及其制备方法
JPH05162203A (ja) 熱回復性物品とその収縮方法
JPS5932712B2 (ja) ポリオレフィン被覆金属管の製造方法
JPH05295343A (ja) 熱硬化性接着剤組成物、合成樹脂ライニング管及び合成樹脂ライニング管の製造方法
JP2690153B2 (ja) 積層体