JPH08248198A - 酸化シリコンメンブレンの作製方法 - Google Patents
酸化シリコンメンブレンの作製方法Info
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- JPH08248198A JPH08248198A JP7052976A JP5297695A JPH08248198A JP H08248198 A JPH08248198 A JP H08248198A JP 7052976 A JP7052976 A JP 7052976A JP 5297695 A JP5297695 A JP 5297695A JP H08248198 A JPH08248198 A JP H08248198A
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- sio
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 SiO2膜にエッチングによる悪影響を与え
ることなく安定してSiO2メンブレンを作製する方法
を提供する。 【構成】 シリコン基板1の上面に導電性のエッチング
ストッパー膜2を形成する工程と、エッチングストッパ
ー膜2の上面に酸化シリコン膜3を形成する工程と、シ
リコン基板1の下面にマスク4を形成し、マスク4に所
定形状のパターン4aを形成する工程と、シリコン基板
1に下面からウエットエッチングによりパターン4aに
即した形状の孔1aをエッチングストッパー膜2まで形
成する工程と、エッチングストッパー膜2のうち孔1a
と面する領域を電気分解により除去する工程とを有する
ことを特徴とするSiO2メンブレンの作製方法。
ることなく安定してSiO2メンブレンを作製する方法
を提供する。 【構成】 シリコン基板1の上面に導電性のエッチング
ストッパー膜2を形成する工程と、エッチングストッパ
ー膜2の上面に酸化シリコン膜3を形成する工程と、シ
リコン基板1の下面にマスク4を形成し、マスク4に所
定形状のパターン4aを形成する工程と、シリコン基板
1に下面からウエットエッチングによりパターン4aに
即した形状の孔1aをエッチングストッパー膜2まで形
成する工程と、エッチングストッパー膜2のうち孔1a
と面する領域を電気分解により除去する工程とを有する
ことを特徴とするSiO2メンブレンの作製方法。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、X線を透過する酸化シ
リコン(SiO2)メンブレンの作製方法に関する。
リコン(SiO2)メンブレンの作製方法に関する。
【0002】
【従来の技術】Siを枠とするSiNメンブレンやSi
O2メンブレンは、X線透過率が高くまた自立膜ができ
ることから、透過型X線マスクやX線顕微鏡試料セルと
して使用されている。
O2メンブレンは、X線透過率が高くまた自立膜ができ
ることから、透過型X線マスクやX線顕微鏡試料セルと
して使用されている。
【0003】このようなメンブレンのうちSiNメンブ
レンの製造工程を図3に示す。この製造方法はKOH水
溶液に対するSiの異方エッチング性((100)面と
(111)面のエッチングレートの差)と、KOH水溶
液に対するSiとSiNのエッチングレートの差を利用
したものである。例えば、40wt%KOH水溶液の場
合、80゜C、1時間の条件下でSi((100)面)
は60μm程度エッチングされるのに対し、SiNは同
じ条件で数十オングストローム程度しかエッチングされ
ない。図3(a)はシリコン基板11の上面および下面
にSiN膜12、13を形成した状態を示す。つづい
て、下面に形成されたSiN膜13をパターニングした
後(図3(b))、KOH水溶液によりシリコン基板1
1をエッチングする。このとき、エッチングレートの差
によりメンブレン部12aはほとんどエッチングされず
にそのまま残り、SiNメンブレンが完成する(図3
(c))。
レンの製造工程を図3に示す。この製造方法はKOH水
溶液に対するSiの異方エッチング性((100)面と
(111)面のエッチングレートの差)と、KOH水溶
液に対するSiとSiNのエッチングレートの差を利用
したものである。例えば、40wt%KOH水溶液の場
合、80゜C、1時間の条件下でSi((100)面)
は60μm程度エッチングされるのに対し、SiNは同
じ条件で数十オングストローム程度しかエッチングされ
ない。図3(a)はシリコン基板11の上面および下面
にSiN膜12、13を形成した状態を示す。つづい
て、下面に形成されたSiN膜13をパターニングした
後(図3(b))、KOH水溶液によりシリコン基板1
1をエッチングする。このとき、エッチングレートの差
によりメンブレン部12aはほとんどエッチングされず
にそのまま残り、SiNメンブレンが完成する(図3
(c))。
【0004】一方、SiO2はSiとのエッチングレー
トの差が上述のSiNに比べて非常に小さく、たとえ
ば、40wt%KOH水溶液の場合、80゜c、1時間
の条件下で、SiO2は0.3μm程度もエッチングさ
れてしまう。このためSiO2メンブレンの作製はSi
Nメンブレンと同様の製造方法を採用することはできな
い。図4は従来のSiO2メンブレンの製造工程を示す
断面図である。図4(a)のようにシリコン基板11の
上面にSiN膜14およびSiO2膜16を形成し、下
面にSiN膜15を形成した後、下面のSiN膜15を
エッチングによりパターニングする(図4(b))。さ
らに、SiN膜15をマスクとしてシリコン基板11を
KOH水溶液によりエッチングする(図4(c))。こ
のとき、SiN膜14がエッチングストッパーとして働
くのでSiO2膜16はエッチングされず残り、メンブ
レン部16aとなる。最後に、メンブレン部16aの下
面に残ったSiN膜14aをフッ素系ガスを用いてドラ
イエッチングにより除去し、SiO2メンブレンが完成
する(図4(d))。
トの差が上述のSiNに比べて非常に小さく、たとえ
ば、40wt%KOH水溶液の場合、80゜c、1時間
の条件下で、SiO2は0.3μm程度もエッチングさ
れてしまう。このためSiO2メンブレンの作製はSi
Nメンブレンと同様の製造方法を採用することはできな
い。図4は従来のSiO2メンブレンの製造工程を示す
断面図である。図4(a)のようにシリコン基板11の
上面にSiN膜14およびSiO2膜16を形成し、下
面にSiN膜15を形成した後、下面のSiN膜15を
エッチングによりパターニングする(図4(b))。さ
らに、SiN膜15をマスクとしてシリコン基板11を
KOH水溶液によりエッチングする(図4(c))。こ
のとき、SiN膜14がエッチングストッパーとして働
くのでSiO2膜16はエッチングされず残り、メンブ
レン部16aとなる。最後に、メンブレン部16aの下
面に残ったSiN膜14aをフッ素系ガスを用いてドラ
イエッチングにより除去し、SiO2メンブレンが完成
する(図4(d))。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のSiO
2メンブレンの製作方法ではフッ素系ガスに対するSi
NとSiO2のエッチングレートの差がほとんどないた
め、SiN膜14の膜厚およびエッチングレート管理を
かなり厳密に行わないとSiO2膜16がSiN膜14
のエッチング時に同時にエッチングされ、SiO2膜1
6のメンブレン部16aに悪影響を及ぼすという問題が
ある。
2メンブレンの製作方法ではフッ素系ガスに対するSi
NとSiO2のエッチングレートの差がほとんどないた
め、SiN膜14の膜厚およびエッチングレート管理を
かなり厳密に行わないとSiO2膜16がSiN膜14
のエッチング時に同時にエッチングされ、SiO2膜1
6のメンブレン部16aに悪影響を及ぼすという問題が
ある。
【0006】本発明の目的は、SiO2膜にエッチング
による悪影響を与えるおそれがなく安定してSiO2メ
ンブレンを作製する方法を提供することにある。
による悪影響を与えるおそれがなく安定してSiO2メ
ンブレンを作製する方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】一実施例を示す図1に対
応づけて説明すると、本発明による酸化シリコンメンブ
レンの作製方法は、シリコン基板1の上面にエッチング
ストッパー膜2を形成する工程と、エッチングストッパ
ー膜2の上面に酸化シリコン膜3を形成する工程と、シ
リコン基板1の下面にマスク4を形成し、マスク4に所
定のパターン4aを形成する工程と、シリコン基板1に
下面からウエットエッチングによりパターン4aに即し
た形状の孔1aをエッチングストッパー膜2まで形成す
る工程と、エッチングストッパー膜2のうち前記孔1a
と面する領域を電気分解により除去する工程とを有する
ことにより上述の目的が達成される。請求項2に記載の
酸化シリコンメンブレンの作製方法は、請求項1におい
て、少なくともエッチング工程の前に酸化シリコン膜3
の上面に耐エッチング膜5を形成する工程をさらに備え
るものである。請求項3に記載の酸化シリコンメンブレ
ンの作製方法は、請求項2において、耐エッチング膜5
を導電性材料で作製したものである。
応づけて説明すると、本発明による酸化シリコンメンブ
レンの作製方法は、シリコン基板1の上面にエッチング
ストッパー膜2を形成する工程と、エッチングストッパ
ー膜2の上面に酸化シリコン膜3を形成する工程と、シ
リコン基板1の下面にマスク4を形成し、マスク4に所
定のパターン4aを形成する工程と、シリコン基板1に
下面からウエットエッチングによりパターン4aに即し
た形状の孔1aをエッチングストッパー膜2まで形成す
る工程と、エッチングストッパー膜2のうち前記孔1a
と面する領域を電気分解により除去する工程とを有する
ことにより上述の目的が達成される。請求項2に記載の
酸化シリコンメンブレンの作製方法は、請求項1におい
て、少なくともエッチング工程の前に酸化シリコン膜3
の上面に耐エッチング膜5を形成する工程をさらに備え
るものである。請求項3に記載の酸化シリコンメンブレ
ンの作製方法は、請求項2において、耐エッチング膜5
を導電性材料で作製したものである。
【0008】
【作用】シリコン基板1の下面に形成されたマスク4の
パターン4aからシリコン基板1のエッチングが進行
し、エッチングストッパー膜2が露出するとエッチング
が終了する。次いで、電気分解によりエッチングストッ
パー膜2が除去される。このとき、導電性がなく、か
つ、電気分解液に対する耐性がある酸化シリコン膜3は
電気分解の影響を受けない(請求項1)。酸化シリコン
膜3の上面に形成された耐エッチング膜5は、シリコン
基板1のウエットエッチングの際にエッチング液が酸化
シリコン膜3に接触するのを防止する(請求項2)。耐
エッチング膜5は導電材料から成るので、ウエットエッ
チング工程後に電気分解により除去され、このとき酸化
シリコン膜3は電気分解の影響を受けない(請求項
3)。
パターン4aからシリコン基板1のエッチングが進行
し、エッチングストッパー膜2が露出するとエッチング
が終了する。次いで、電気分解によりエッチングストッ
パー膜2が除去される。このとき、導電性がなく、か
つ、電気分解液に対する耐性がある酸化シリコン膜3は
電気分解の影響を受けない(請求項1)。酸化シリコン
膜3の上面に形成された耐エッチング膜5は、シリコン
基板1のウエットエッチングの際にエッチング液が酸化
シリコン膜3に接触するのを防止する(請求項2)。耐
エッチング膜5は導電材料から成るので、ウエットエッ
チング工程後に電気分解により除去され、このとき酸化
シリコン膜3は電気分解の影響を受けない(請求項
3)。
【0009】なお、本発明の構成を説明する上記課題を
解決するための手段と作用の項では、本発明を分かり易
くするために実施例の図を用いたが、これにより本発明
が実施例に限定されるものではない。
解決するための手段と作用の項では、本発明を分かり易
くするために実施例の図を用いたが、これにより本発明
が実施例に限定されるものではない。
【0010】
−第1の実施例− 図1は本発明による酸化シリコン(SiO2)メンブレ
ン作製方法の第1の実施例の工程を示す断面図である。
厚さ380μmのシリコン基板1の上面にスパッタリン
グ装置を用いて200オングストローム厚のAu膜2を
成膜し、つぎにAu膜2の上面に同様にして0.2μm
厚のSiO2膜3を成膜する。さらに、シリコン基板1
の下面に0.1μm厚のSiN膜4を同様の方法で成膜
する。図1(a)はこの状態を示す断面図である。
ン作製方法の第1の実施例の工程を示す断面図である。
厚さ380μmのシリコン基板1の上面にスパッタリン
グ装置を用いて200オングストローム厚のAu膜2を
成膜し、つぎにAu膜2の上面に同様にして0.2μm
厚のSiO2膜3を成膜する。さらに、シリコン基板1
の下面に0.1μm厚のSiN膜4を同様の方法で成膜
する。図1(a)はこの状態を示す断面図である。
【0011】図1(b)は、さらにシリコン基板1の下
面のSiN膜4をパターニングした状態を示している。
すなわち、SiN膜4の下面にメンブレンの形状に対応
したレジストパターンをフォトリソグラフィーにより形
成した後、CF4+O2ガスでSiNをエッチングするこ
とにより所望のパターン4aを得ることができる。
面のSiN膜4をパターニングした状態を示している。
すなわち、SiN膜4の下面にメンブレンの形状に対応
したレジストパターンをフォトリソグラフィーにより形
成した後、CF4+O2ガスでSiNをエッチングするこ
とにより所望のパターン4aを得ることができる。
【0012】次に、パターニングされたSiN膜4をマ
スクとしてKOH水溶液によりウエットエッチングす
る。このとき、SiO2膜3のメンブレン部3aにKO
H水溶液が接触するとこの部分がエッチングされてしま
うので、KOH水溶液を遮断する必要がある。例えば、
板状のカバーとSiO2膜3の上面との間にOリングを
挟み込むようにしてカバーを取付けることによりメンブ
レン部3aを保護することができる。ウエットエッチン
グの際に、Au膜2はKOH水溶液に溶解せずAu膜2
がエッチングストッパーとなるのでSiO2膜3が下面
からエッチングされることはない。図1(c)はシリコ
ン基板1に所定の孔1aが形成されウエットエッチング
が終了した状態を示している。
スクとしてKOH水溶液によりウエットエッチングす
る。このとき、SiO2膜3のメンブレン部3aにKO
H水溶液が接触するとこの部分がエッチングされてしま
うので、KOH水溶液を遮断する必要がある。例えば、
板状のカバーとSiO2膜3の上面との間にOリングを
挟み込むようにしてカバーを取付けることによりメンブ
レン部3aを保護することができる。ウエットエッチン
グの際に、Au膜2はKOH水溶液に溶解せずAu膜2
がエッチングストッパーとなるのでSiO2膜3が下面
からエッチングされることはない。図1(c)はシリコ
ン基板1に所定の孔1aが形成されウエットエッチング
が終了した状態を示している。
【0013】次に、電気分解により、メンブレン部3a
のAu膜2を除去する。シリコン基板1をシアン化金カ
リウム・シアン化カリウム水溶液中に浸し、陰極をメン
ブレン部3aの下方に配置するとともにAu膜2を陽極
として電流を流してAu膜2を除去できる。図1(d)
はこのようにして完成したSiO2メンブレンを示して
いる。電気分解によってSiO2膜3は影響を受けずメ
ンブレン部3aの膜質は劣化しない。
のAu膜2を除去する。シリコン基板1をシアン化金カ
リウム・シアン化カリウム水溶液中に浸し、陰極をメン
ブレン部3aの下方に配置するとともにAu膜2を陽極
として電流を流してAu膜2を除去できる。図1(d)
はこのようにして完成したSiO2メンブレンを示して
いる。電気分解によってSiO2膜3は影響を受けずメ
ンブレン部3aの膜質は劣化しない。
【0014】−第2の実施例− 図2は本発明によるSiO2メンブレン作製方法の第2
の実施例の工程を示す断面図である。厚さ380μmの
シリコン基板1の上面にスパッタリング装置を用いて2
00オングストローム厚のAu膜2を、Au膜2の上面
に0.2μm厚のSiO2膜3を成膜する。さらに、S
iO2膜3の上面に同様にして200オングストローム
厚のAu膜5を成膜する。次に、シリコン基板の下面に
0.1μm厚のSiN膜4を同様の方法で成膜する。図
2(a)はこの状態を示す断面図である。
の実施例の工程を示す断面図である。厚さ380μmの
シリコン基板1の上面にスパッタリング装置を用いて2
00オングストローム厚のAu膜2を、Au膜2の上面
に0.2μm厚のSiO2膜3を成膜する。さらに、S
iO2膜3の上面に同様にして200オングストローム
厚のAu膜5を成膜する。次に、シリコン基板の下面に
0.1μm厚のSiN膜4を同様の方法で成膜する。図
2(a)はこの状態を示す断面図である。
【0015】図2(b)は、さらにシリコン基板1の下
面のSiN膜4をパターニングした状態を示している。
すなわち、SiN膜4の下面にメンブレンの形状に対応
したレジストパターンをフォトリソグラフィーにより形
成した後、CF4+O2ガスでSiN膜4をエッチングす
ることにより所望のパターン4aを得ることができる。
面のSiN膜4をパターニングした状態を示している。
すなわち、SiN膜4の下面にメンブレンの形状に対応
したレジストパターンをフォトリソグラフィーにより形
成した後、CF4+O2ガスでSiN膜4をエッチングす
ることにより所望のパターン4aを得ることができる。
【0016】次に、パターニングされたSiN膜4をマ
スクとしてKOH水溶液によりウエットエッチングす
る。このとき、SiO2膜3の上面にはAu膜5が形成
されていてKOH水溶液がSiO2膜3と接触しないの
で、第1の実施例のようにSiO2膜3の上面のメンブ
レン部3aをカバー等により保護する必要はない。ま
た、第1の実施例と同様に、Au膜2はKOH水溶液に
溶解せずAu膜2がエッチングストッパーとなるのでS
iO2膜3が下面からエッチングされることはない。図
2(c)はシリコン基板1に所定の孔1aが形成されウ
エットエッチングが終了した状態を示している。
スクとしてKOH水溶液によりウエットエッチングす
る。このとき、SiO2膜3の上面にはAu膜5が形成
されていてKOH水溶液がSiO2膜3と接触しないの
で、第1の実施例のようにSiO2膜3の上面のメンブ
レン部3aをカバー等により保護する必要はない。ま
た、第1の実施例と同様に、Au膜2はKOH水溶液に
溶解せずAu膜2がエッチングストッパーとなるのでS
iO2膜3が下面からエッチングされることはない。図
2(c)はシリコン基板1に所定の孔1aが形成されウ
エットエッチングが終了した状態を示している。
【0017】次に、電気分解により、メンブレン部3a
に接触しているAu膜2およびシリコン基板1の上面の
Au膜5を除去する。シリコン基板1をシアン化金カリ
ウム・シアン化カリウム水溶液中に浸し、陰極をシリコ
ン基板1の上下に配置するとともにAu膜2およびAu
膜5を陽極として電流を流すことでAu膜2、5を除去
する。図2(d)はこのようにして完成したSiO2メ
ンブレンを示している。電気分解によってSiO2膜3
は影響を受けずメンブレン部3aの膜質は劣化しない。
に接触しているAu膜2およびシリコン基板1の上面の
Au膜5を除去する。シリコン基板1をシアン化金カリ
ウム・シアン化カリウム水溶液中に浸し、陰極をシリコ
ン基板1の上下に配置するとともにAu膜2およびAu
膜5を陽極として電流を流すことでAu膜2、5を除去
する。図2(d)はこのようにして完成したSiO2メ
ンブレンを示している。電気分解によってSiO2膜3
は影響を受けずメンブレン部3aの膜質は劣化しない。
【0018】上述のように作製されたSiO2メンブレ
ンは、例えば、X線顕微鏡用の試料カプセルとして使用
することができる。この場合、2つのメンブレンを互い
の酸化シリコン膜3が隣接するようにスペーサを介して
組合せ、両者の間隙に試料を挟み込むことにより試料の
観察ができる。
ンは、例えば、X線顕微鏡用の試料カプセルとして使用
することができる。この場合、2つのメンブレンを互い
の酸化シリコン膜3が隣接するようにスペーサを介して
組合せ、両者の間隙に試料を挟み込むことにより試料の
観察ができる。
【0019】本発明において、エッチング・ガスおよび
エッチング溶液は実施例で示したものに限定されない。
また、実施例においてはエッチングストッパー膜として
Au膜を用いた場合について説明したが、Auに限定さ
れず、Ni、Cr、Ag等種々の材料が使用でき、その
材料に応じて電気分解水溶液の種類は適宜、選択され
る。
エッチング溶液は実施例で示したものに限定されない。
また、実施例においてはエッチングストッパー膜として
Au膜を用いた場合について説明したが、Auに限定さ
れず、Ni、Cr、Ag等種々の材料が使用でき、その
材料に応じて電気分解水溶液の種類は適宜、選択され
る。
【0020】実施例と請求項との対応関係において、A
u膜2がエッチングストッパー膜を、SiN膜4がマス
クを、Au膜5が耐エッチング膜をそれぞれ構成する。
u膜2がエッチングストッパー膜を、SiN膜4がマス
クを、Au膜5が耐エッチング膜をそれぞれ構成する。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
酸化シリコン膜の下面に導電性のエッチングストッパー
膜を予め形成した状態でシリコン基板をウエットエッチ
ングし、露出したエッチングストッパー膜を電気分解に
より除去するようにしたので、電気分解の工程で酸化シ
リコン膜は除去されず、したがって、エッチングストッ
パー膜の除去工程でエッチングレートの管理などが不要
となり工程が簡素化される。また、高品質のSiO2メ
ンブレンを作製できる。また、酸化シリコン膜の上面に
あらかじめ耐エッチング膜を形成した場合には、シリコ
ン基板のウエットエッチング時にエッチング液が酸化シ
リコン膜に接触するのが防止されるので、メンブレン部
を保護する手段を別途講じる必要がなくなり工程が簡素
化される(請求項2)。さらに耐エッチング膜が導電性
の材料で作製されている場合には、ウエットエッチング
の後に電気分解により耐エッチング膜を除去することが
できる。したがって、耐エッチング膜の除去時に酸化シ
リコン膜に影響を与えないので、高品質のSiO2メン
ブレンが容易に作製される(請求項3)。
酸化シリコン膜の下面に導電性のエッチングストッパー
膜を予め形成した状態でシリコン基板をウエットエッチ
ングし、露出したエッチングストッパー膜を電気分解に
より除去するようにしたので、電気分解の工程で酸化シ
リコン膜は除去されず、したがって、エッチングストッ
パー膜の除去工程でエッチングレートの管理などが不要
となり工程が簡素化される。また、高品質のSiO2メ
ンブレンを作製できる。また、酸化シリコン膜の上面に
あらかじめ耐エッチング膜を形成した場合には、シリコ
ン基板のウエットエッチング時にエッチング液が酸化シ
リコン膜に接触するのが防止されるので、メンブレン部
を保護する手段を別途講じる必要がなくなり工程が簡素
化される(請求項2)。さらに耐エッチング膜が導電性
の材料で作製されている場合には、ウエットエッチング
の後に電気分解により耐エッチング膜を除去することが
できる。したがって、耐エッチング膜の除去時に酸化シ
リコン膜に影響を与えないので、高品質のSiO2メン
ブレンが容易に作製される(請求項3)。
【図1】本発明のSiO2メンブレンの作製方法の第1
の実施例を示す断面図である。
の実施例を示す断面図である。
【図2】本発明のSiO2メンブレンの作製方法の第2
の実施例を示す断面図である。
の実施例を示す断面図である。
【図3】従来のSiNメンブレンの作製方法を示す断面
図である。
図である。
【図4】従来のSiO2メンブレンの作製方法を示す断
面図である。
面図である。
1 シリコン基板 1a 孔 2 エッチングストッパー膜 3 酸化シリコン膜 4 マスク 4a パターン 5 耐エッチング膜
Claims (3)
- 【請求項1】 シリコン基板の上面に導電性のエッチン
グストッパー膜を形成する工程と、 前記エッチングストッパー膜の上面に酸化シリコン膜を
形成する工程と、 前記シリコン基板の下面にマスクを形成し、そのマスク
に所定形状のパターンを形成する工程と、 前記シリコン基板に下面から前記ウエットエッチングに
より前記パターンに即した形状の孔を前記エッチングス
トッパー膜まで形成する工程と、 前記エッチングストッパー膜のうち前記孔と面する領域
を電気分解により除去する工程とを有することを特徴と
する酸化シリコンメンブレンの作製方法。 - 【請求項2】 請求項1に記載の酸化シリコンメンブレ
ンの作製方法において、少なくともエッチング工程の前
に前記酸化シリコン膜の上面に耐エッチング膜を形成す
る工程をさらに有することを特徴とする酸化シリコンメ
ンブレンの作製方法。 - 【請求項3】 請求項2に記載の酸化シリコンメンブレ
ンの作製方法において、前記耐エッチング膜を導電性材
料で作製したことを特徴とする酸化シリコンメンブレン
の作製方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7052976A JPH08248198A (ja) | 1995-03-13 | 1995-03-13 | 酸化シリコンメンブレンの作製方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7052976A JPH08248198A (ja) | 1995-03-13 | 1995-03-13 | 酸化シリコンメンブレンの作製方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08248198A true JPH08248198A (ja) | 1996-09-27 |
Family
ID=12929936
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7052976A Pending JPH08248198A (ja) | 1995-03-13 | 1995-03-13 | 酸化シリコンメンブレンの作製方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08248198A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
1995
- 1995-03-13 JP JP7052976A patent/JPH08248198A/ja active Pending
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