JPH08246692A - 駐車状態表示装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 駐車可能な場所を容易に見つけることができ
る駐車状態表示装置を提供すること。 【構成】 駐車場の床面に固定されるフレーム２ａ，２
ｃと、フレーム２ａに取り付けられ、個々の駐車位置の
駐車車両の有無を検出する駐車車両検出手段（ループコ
イルマット１，制御ユニット５ｂ）と、フレーム２ｃか
ら上方に伸延して設けられた支柱６と、支柱６の上端部
に取り付けられ、駐車車両検出手段により検出された個
々の駐車位置の駐車車両の有無を表示する表示ランプ７
ａ，７ｂとを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、駐車場において駐車可
能な場所を容易に見つけることができる駐車状態表示装
置に関する。

【０００２】

【従来の技術】駐車場においては、駐車の可否を表示す
るための駐車状態表示装置が使用されている。駐車状態
表示装置としては種々の方式が知られているが、最も簡
単なものは、駐車場の入口と出口でそれぞれ光学センサ
や超音波センサ等を使用して通過台数を計数し、入車台
数から出車台数を引いた台数を駐車車両の台数と見做
し、この駐車車両の台数が駐車可能な台数よりも多くな
ったときに、駐車場の入口に設けられた表示盤に満車の
表示を行なうものがある。しかしながら、この方式で
は、連続して通過する２台の車両が１台として計数され
ることがあり、この誤差が累積されるため、一定期間毎
に駐車車両の台数を補正する必要があるという問題があ
った。また、駐車状態表示の表示が満車の空車の２種類
しかないので、どの程度駐車場が混んでいるのかを知る
ことができない。このため、今すぐ駐車しなければ満車
になってしまうのか、或いは、満車になるまでは未だし
ばらく時間がかかるのが判らず、駐車のタイミングを適
切に決定することができなかった。

【０００３】また、各駐車位置における車両の有無を超
音波センサ等の車両センサで検出し、その検出結果を駐
車場の入口に設けられた表示盤に満車或いは空車の文字
で表示するものも知られている。この場合には、駐車状
態表示は正確に表示されるが、どの程度の駐車状態かを
知ることはできない。

【０００４】また、車両センサで検出された駐車車両の
台数から、駐車可能な台数を表示するものも知られてい
るが、どこに駐車すれば良いのかを容易に知ることはで
きない。

【０００５】また、車両センサで空車位置を検出し、駐
車すべき位置を番号等で表示するものも知られている
が、番号の大小順と実際の駐車すべき位置の順序は必ず
しも１対１に対応していないので、駐車すべき位置の番
号が判ったとしても、実際の駐車場所を見つけることは
容易ではない。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、駐車
可能な場所を容易に見つけることができる駐車状態表示
装置を提供することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明の駐車状態表示装
置は、駐車場の床面に固定されるフレームと、該フレー
ムに取り付けられ、個々の駐車位置の駐車車両の有無を
検出する駐車車両検出手段と、前記フレームから上方に
伸延して設けられた支柱と、該支柱の上端部に取り付け
られ、前記駐車車両検出手段により検出された個々の駐
車位置の駐車車両の有無を表示する表示ランプとを備え
ていることを特徴とする。

【０００８】

【作用】本発明においては、駐車場の駐車位置に車両が
駐車すると、その駐車状態が個々の駐車位置で表示ラン
プにより表示される。表示ランプは支柱の上端部に取り
付けられているので、離れた場所からでも表示ランプを
目視でき、駐車可能な場所を容易に見つけることができ
る。

【０００９】

【実施例】以下、図面を参照しながら実施例に基づいて
本発明の特徴を具体的に説明する。

【００１０】図１は、本発明の駐車状態表示装置の実施
例の平面図である。図２は、図１に示す駐車状態表示装
置の使用態様を示す側面図である。

【００１１】図において、１は、矩形の樹脂マット１ａ
の内部にループコイル１ｂが埋め込まれたループコイル
成形マットである。このループコイル成形マット１は、
マット押えフレーム２ａの一方に端部により上側から押
えつけられ、このマット押えフレーム２ａはアンカーボ
ルト３により、コンクリート或いはアスファルトから成
る駐車場の床面に固定される。マット押えフレーム２ａ
に直交して連結された状態で車輪止めフレーム２ｂが設
けられ、この車輪止めフレーム２ｂもアンカーボルト３
により床面に固定される。また、車輪止めフレーム２ｂ
に直交して連結された状態で本体フレーム２ｃが設けら
れる。

【００１２】本体フレーム２ｃの端部には、制御ユニッ
ト５ｂを内蔵した制御用フレーム５ａが直立した状態で
揺動可能に設けられる。制御用フレーム５ａには支柱６
が固定されており、この支柱６の上端部には、赤ランプ
から成る満車表示ランプ７ａ及び緑ランプから成る空車
表示ランプ７ｂが取り付けられる。また、支柱６の中間
部には拡声用スピーカ１２が取り付けられる。

【００１３】上述したマット押えフレーム２ａ、車輪止
めフレーム２ｂ、本体フレーム２ｃのそれぞれに接合部
は、たとえば、溶接等により一体的に固定されている。

【００１４】図３は、本体フレーム２ｃの内部構造を示
す拡大断面図である。制御用フレーム５ａの下端部は、
制御・支柱取付ボルト８により本体フレーム２ｃに対し
て回動可能に取り付けられる。本体フレーム２ｃの回動
中心、すなわち、制御・支柱取付ボルト８の位置より若
干上方位置と本体フレーム２ｃに固定された発条取付ボ
ルト９との間には発条１０が張架され、制御用フレーム
５ａに対して、図において左回りの力を与えている。本
体フレーム２ｃの制御用フレーム５ａ側の上側面の一部
は、上側に向けて傾斜しており、この傾斜面の上端が制
御用フレーム５ａの側面に当接するようになっている。
また、傾斜面には点検穴（図示せず）が形成されてお
り、この点検穴は、取付用ボルト４で本体フレーム２ｃ
の傾斜面に固定される点検穴カバー２ｄにより覆われ
る。

【００１５】ループコイル成形マット１内のループコイ
ル１ｂと、制御用フレーム５ａに内蔵された制御ユニッ
ト５ｂとの間の電気的接続は、マット押えフレーム２
ａ、車輪止めフレーム２ｂ、及び本体フレーム２ｃの内
部空間内に配線されたリード線１ｃにより行なわれる。

【００１６】通常状態においては、制御用フレーム５ａ
の側面は、発条１０により引かれて、本体フレーム２ｃ
の傾斜面及び点検穴カバー２ｄの上端部に当接してお
り、制御用フレーム５ａ及びこの制御用フレーム５ａに
取り付けられた支柱６は直立した状態にある。しかし、
車両１１が車輪止めフレーム２ｂを越えて後退したと
き、或いは、車両１１の後輪と車両後端の距離が長く
て、車両後端が制御用フレーム５ａに接触したような場
合には、図３に２点鎖線で示すように、制御用フレーム
５ａが、制御・支柱取付ボルト８を回動中心として、発
条１０の力に抗して図において右回りに回動し、制御用
フレーム５ａの損傷が防止される。

【００１７】図４は、駐車状態表示装置の電気系を示す
回路図である。

【００１８】ループコイル１ｂは、リード線１ｃを介し
て制御ユニット５ｂ内の近接検出回路２１に接続され
る。近接検出回路２１は、共振コイル２１ａ、共振コン
デンサ２１ｂ、増幅器２１ｃ、抵抗器２１ｄを含んでい
る。近接検出回路２１は、ループコイル１ｂと共振コイ
ル２１ａの合成インダクタンスと、共振コンデンサ２１
ｂの合成キャパシタンスから決定される１００〜２００
ｋＨｚの共振周波数で発振する発振回路である。

【００１９】車両１１がループコイル１ｂに接近する
と、ループコイル１のインダクタンス或いはＱが変化
し、近接検出回路２１における発振周波数或いは発振レ
ベルが変化する。この発振周波数或いは発振レベルの変
化を、たとえば、マイクロコンピュータから構成される
制御回路２２により検出することにより駐車車両の有無
を判別することができる。

【００２０】駐車車両が有る場合には、制御回路２２に
よりトランジスタ２３をオン、トランジスタ２４をオフ
として電源２５から満車表示ランプ７ａに電流を流して
満車表示ランプ７ａを点灯させ、駐車車両が無い場合に
は、制御回路２２によりトランジスタ２４をオン、トラ
ンジスタ２３をオフとして電源２５から空車表示ランプ
７ｂに電流を流して空車表示ランプ７ｂを点灯させる。

【００２１】また、制御回路２２には、音声合成回路
（図示せず）が内蔵されており、車両が駐車したときに
駐車場利用場の注意等のアナウンスの音声信号を発生さ
せ、この音声信号を増幅器２６で増幅して拡声用スピー
カ１２に供給する。

【００２２】上記制御回路２２は、ラインドライバ２
７、ラインレシーバ２８を介してバスライン２９に接続
される。本実施例においては、バスライン２９としてＲ
Ｓ４８５バスラインを使用している。

【００２３】図５は、上記駐車状態表示装置を使用した
駐車案内システム全体を示すブロック図である。駐車状
態表示装置は駐車場内に多数設けられており、各駐車状
態表示装置の制御ユニット５ｂは、共通のバスライン２
９を介して通信制御装置を含むホストコンピュータ３０
に接続される。このホストコンピュータ３０には、駐車
状態を表示する駐車案内板３１が接続される。

【００２４】ホストコンピュータ３０は、バスライン２
９を介して、各駐車状態表示装置５ｂに順次駐車状態を
問い合わせるポーリングデータを送信する。ポーリング
データを受信した各駐車状態表示装置５ｂは、自分の駐
車位置が満車であるか空車であるかを示す駐車状態デー
タを自分のアドレスと共にバスライン２９を介してホス
トコンピュータ３０に送り返す。ホストコンピュータ３
０は、戻って来たデータを調べることにより、各駐車位
置ので駐車状態を知ることができる。ホストコンピュー
タ３０は、検出した駐車状態を駐車案内板３１に表示す
る。この駐車案内板３１は、たとえば、駐車場の入口に
配置される。駐車案内板３１の表示形態としては種々考
えられるが、たとえば、「空車数ＸＸＸ台」、「あなた
の駐車場所は、Ｙ−ＹＹＹです」等の表示を行なうこと
ができる。

【００２５】上述のように本実施例においては、駐車し
ようとしている運転者は、駐車場の入口に配置された駐
車案内板３１を見て、駐車が可能であるかどうか等の概
略の情報を知ることができる。そして、駐車場に入った
あとは、空車表示ランプ７ｂが点灯している場所まで車
両を進めて駐車するだけであるので、駐車作業が極めて
容易になる。

【００２６】図６は、本発明の駐車状態表示装置の他の
実施例を示す平面図である。図７は、図６に示す駐車状
態表示装置の正面図である。

【００２７】図６及び図７に示す実施例においては、隣
接する二つの駐車場所が一組となって駐車状態表示装置
が構成されている点が、図６及び図７に示す実施例と異
なっている。すなわち、図６及び図７に示す実施例にお
いては、ループコイル成形マット１、マット押えフレー
ム２ａ、満車表示ランプ７ａ、及び空車表示ランプ７ｂ
は、各駐車位置に対応してそれぞれ独立して個別に設け
られているが、車輪止めフレーム２ｂ、本体フレーム２
ｃ、制御用フレーム５ａ、及び支柱６は、隣接する二つ
の駐車位置に関して共通に設けられている。

【００２８】図８は、本発明の駐車状態表示装置の更に
他の実施例の平面図である。図９は、図８に示す駐車状
態表示装置の使用態様を示す側面図である。なお、図１
及び図２に示す実施例と対応する部材には同一符号を付
している。

【００２９】図８及び図９に示す実施例においては、ル
ープコイルによる検出に代えて遮断形の赤外線による検
出を行なっている。すなわち、車両１１の下部まで伸延
する突設フレーム２ｅの先端に赤外線発光器１３を設け
ると共に、制御用フレーム５ａの上端部に赤外線受光器
１４を設けている。

【００３０】図１０は、赤外線による検出を行なう駐車
状態表示装置の電気系を示す回路図である。図４に示す
実施例と対応する部材には同一符号を付している。

【００３１】赤外線発光ダイオード等から成る赤外線発
光器１３には、電源３２から電流制限抵抗器３３を介し
て電流が供給され、赤外線発光器１３が発光する。車両
１１が無いときには、赤外線発光器１３からの赤外線は
フォトトランジスタ等から成る赤外線受光器１４に入射
し、車両１１が有るときには、赤外線発光器１３からの
赤外線は車両１１で遮られて赤外線受光器１４に到達し
ないので、赤外線受光器１５の出力を増幅器３４により
増幅して、そのレベルを制御回路２２で検出することに
より駐車車両の有無を判別することができる。これ以降
の動作は、図４に示す実施例と同様であるので説明は省
略する。

【００３２】図１１は、本発明の駐車状態表示装置の更
に他の実施例の平面図である。図１２は、図１１に示す
駐車状態表示装置の使用態様を示す側面図である。な
お、図８及び図９に示す実施例と対応する部材には同一
符号を付している。

【００３３】図１１及び図１２に示す実施例において
は、遮断形の赤外線による検出に代えて反射形の赤外線
による検出及び超音波による検出を行なっている。すな
わち、制御用フレーム５ａの中間部に反射形赤外線セン
サ１５と超音波センサ１６を設けている。反射形赤外線
センサ１５は、赤外線発光器と赤外線受光器を備えてお
り、駐車車両が有るときのみ、赤外線発光器からの赤外
線が駐車車両で反射して赤外線受光器に入射するように
なっている。また、超音波センサ１６は、超音波発信器
と超音波受信器を備えており、駐車車両が有るときの
み、超音波発信器からの超音波が駐車車両で反射して超
音波受信器に入射するようになっている。

【００３４】したがって、反射形赤外線センサ１５の出
力と超音波センサ１６の出力の論理積或いは論理和を採
ることにより、駐車車両の有無を確実に或いは高感度で
検出することができる。

【００３５】

【発明の効果】以上に述べたように、本発明において
は、実際の駐車場所において、個々に駐車が可能である
か否かの表示を行なうようにしたので、駐車作業が極め
て容易になる。また、装置が一体化されているために装
置の設置が容易である。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の駐車状態表示装置の実施例の平面図
である。

【図２】 図１に示す駐車状態表示装置の使用態様を示
す側面図である。

【図３】 本体フレームの内部構造を示す拡大断面図で
ある。

【図４】 駐車状態表示装置の電気系を示す回路図であ
る。

【図５】 駐車状態表示装置を使用した駐車案内システ
ム全体を示すブロック図である。

【図６】 本発明の駐車状態表示装置の他の実施例を示
す平面図である。

【図７】 図６に示す駐車状態表示装置の正面図であ
る。

【図８】 本発明の駐車状態表示装置の更に他の実施例
の平面図である。

【図９】 図８に示す駐車状態表示装置の使用態様を示
す側面図である。

【図１０】 赤外線による検出を行なう駐車状態表示装
置の電気系を示す回路図である。

【図１１】 本発明の駐車状態表示装置の更に他の実施
例の平面図である。

【図１２】 図１１に示す駐車状態表示装置の使用態様
を示す側面図である。

【符号の説明】

１…ループコイル成形マット、２ａ…マット押えフレー
ム、２ｂ…車輪止めフレーム、２ｃ…本体フレーム、２
ｄ…点検穴カバー、２ｅ…突設フレーム、３…アンカー
ボルト、４…取付用ボルト、５ａ…制御用フレーム、５
ｂ…制御ユニット、６…支柱、７ａ…満車表示ランプ、
７ｂ…空車表示ランプ、８…制御・支柱取付ボルト、９
…発条取付ボルト、１０…発条、１１…車両、１２…拡
声用スピーカ、１３…赤外線発光器、１４…赤外線受光
器、１５…反射形赤外線センサ、１６…超音波センサ、
２１…近接検出回路、２１ａ…共振コイル、２１ｂ…共
振コンデンサ、２１ｃ…増幅器、２１ｄ…抵抗器、２２
…制御回路、２３，２４…トランジスタ、２５…電源、
２６…増幅器、２７…ラインドライバ、２８…ラインレ
シーバ、２９…バスライン、３０…ホストコンピュー
タ、３１…案内表示板、３２…電源、３３…電流制限抵
抗器、３４…増幅器

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】駐車場の床面に固定されるフレームと、 該フレームに取り付けられ、個々の駐車位置の駐車車両
   の有無を検出する駐車車両検出手段と、 前記フレームから上方に伸延して設けられた支柱と、 該支柱の上端部に取り付けられ、前記駐車車両検出手段
   により検出された個々の駐車位置の駐車車両の有無を表
   示する表示ランプとを備えていることを特徴とする駐車
   状態表示装置。
2. 【請求項２】前記駐車車両検出手段により検出された個
   々の駐車位置の駐車車両の有無を示す情報がバスライン
   を介して供給され、駐車場全体の駐車状態を判別するホ
   ストコンピュータと、 該ホストコンピュータにより判別された駐車場全体の駐
   車状態を表示する案内表示板とを更に備えていることを
   特徴とする請求項１記載の駐車状態表示装置。