JPH08245570A - アリールアルキルヒドロペルオキシド類の製造方法 - Google Patents

アリールアルキルヒドロペルオキシド類の製造方法

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JPH08245570A
JPH08245570A JP5303395A JP5303395A JPH08245570A JP H08245570 A JPH08245570 A JP H08245570A JP 5303395 A JP5303395 A JP 5303395A JP 5303395 A JP5303395 A JP 5303395A JP H08245570 A JPH08245570 A JP H08245570A
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JP
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ruthenium
complex
arylalkyl
group
catalyst
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JP5303395A
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Akishi Kagayama
陽史 加賀山
Hideto Matsuoka
英登 松岡
Toshihiro Takai
敏浩 高井
Terunori Fujita
照典 藤田
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Mitsui Petrochemical Industries Ltd
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Mitsui Petrochemical Industries Ltd
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
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    • C07C409/02Peroxy compounds the —O—O— group being bound between a carbon atom, not further substituted by oxygen atoms, and hydrogen, i.e. hydroperoxides
    • C07C409/04Peroxy compounds the —O—O— group being bound between a carbon atom, not further substituted by oxygen atoms, and hydrogen, i.e. hydroperoxides the carbon atom being acyclic
    • C07C409/08Compounds containing six-membered aromatic rings
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】ルテニウム酸化物やRu−O−Ru構造を有す
るルテニウム化合物、特に多核μ−オキソルテニウム錯
体を触媒として、アリールアルキル炭化水素を酸素含有
気体にて酸化して、対応するアリールアルキルヒドロペ
ルオキシド類を製造する方法を提供する。 【構成】製造方法はルテニウム酸化物やRu−O−Ru
構造を有するルテニウム化合物、特に多核μ−オキソル
テニウム錯体を触媒として、一般式Iのα水素を有する
アリールアルキル炭化水素を酸素含有気体にて酸化し
て、対応するアリールアルキルヒドロペルオキシド類に
選択的に転化する。 (P及びQは水素又はアルキル基を示し、相互に同じで
も異なってもよく、nは1〜3の整数を、Arはn価の
芳香族炭化水素基を示す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ルテニウム酸化物又は
Ru−O−Ru構造を有する化合物、特に、多核μ−オ
キソルテニウム錯体を触媒として用い、アリールアルキ
ル炭化水素を酸素含有気体にて酸化して、対応するアリ
ールアルキルヒドロペルオキシド類に選択的に且つ高濃
度に転化することによるアリールアルキルヒドロペルオ
キシド類の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】触媒の存在下にアリールアルキル基を有
する炭化水素を酸素含有気体にて酸化して、対応するア
リールアルキルヒドロペルオキシド類を製造する方法
は、従来、種々知られている。例えば、特開昭61−1
67631号公報は、塩化ルテニウム、硝酸ルテニウム
等のルテニウム塩や、トリスアセチルアセトナトルテニ
ウム(III)等のキレート化合物を触媒として用いて、ク
メン等のようなアリールアルキル炭化水素を酸化する方
法が記載されている。しかしながら、このような方法に
よれば、ヒドロペルオキシドの選択率が未だ低いという
問題がある。
【0003】他方、近年、多核μ−オキソ錯体が光反応
の触媒や洗剤成分としての機能が注目され、種々の金属
を電子受容体として有するμ−オキソ多核錯体が報告さ
れている。例えば、J. Am. Chem. Soc., 106, 7984 (19
84) や J. Am. Chem. Soc.,107, 8009 (1985)にはμ−
オキソ鉄錯体が記載されている。また、J. Am. Chem.So
c., 110, 7398 (1988)には、μ−オキソマンガン錯体が
記載されている。
【0004】そして、最近に至って、ある種の多核μ−
オキソ錯体が炭化水素からのヒドロペルオキシドの酸化
反応に触媒として有用であることが見出されている。例
えば、特開平5−194375号公報には、4核μ−オ
キソマンガン錯体を触媒として用いて、アリールアルキ
ル炭化水素を酸素含有気体にて酸化して、対応するアリ
ールアルキルヒドロペルオキシド類を製造する方法が提
案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、アリールア
ルキル炭化水素を酸素含有気体にて酸化して、対応する
アリールアルキルヒドロペルオキシド類を製造する従来
の方法における上述した問題を解決するためになされた
ものであって、ルテニウム酸化物やRu−O−Ru構造
を有するルテニウム化合物、特に、多核μ−オキソルテ
ニウム錯体がアリールアルキル炭化水素を酸素含有気体
にて酸化して、対応するアリールアルキルヒドロペルオ
キシド類に転化するのに有用な触媒であることを見出し
て、本発明に至ったものである。
【0006】即ち、本発明は、ルテニウム酸化物や、R
u−O−Ru構造を有するルテニウム化合物、特に、多
核μ−オキソルテニウム錯体を触媒として用いて、アリ
ールアルキル炭化水素を酸素含有気体にて酸化して、対
応するアリールアルキルヒドロペルオキシド類を製造す
る方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によるアリールア
ルキルヒドロペルオキシド類の製造方法は、ルテニウム
酸化物又はRu−O−Ru構造を有するルテニウム化合
物を触媒として、一般式(I)
【0008】
【化3】
【0009】(式中、P及びQは、水素又はアルキル基
を示し、相互に同じであってもよく、異なっていてもよ
く、nは1〜3の整数を示し、Arはn価の芳香族炭化
水素基を示す。)で表わされるアリールアルキル炭化水
素を酸素含有気体にて酸化して、対応するアリールアル
キルヒドロペルオキシド類に選択的に転化することを特
徴とする。
【0010】本発明による方法において、原料として用
いるアリールアルキル炭化水素は、一般式(I)
【0011】
【化4】
【0012】(式中、P及びQは、水素又はアルキル基
を示し、相互に同じであってもよく、異なっていてもよ
く、nは1〜3の整数を示し、Arはn価の芳香族炭化
水素基を示す。)で表わされる。
【0013】本発明によれば、上記一般式(I)で表わ
されるアリールアルキル炭化水素は、α水素を有するこ
とが必要であり、特に、第3級水素を有することが好ま
しい。従って、本発明によれば、上記一般式(I)にお
いて、P及びQの少なくともいずれかがアルキル基であ
ることが好ましく、特に、いずれもがアルキル基である
ことが好ましい。上記アルキル基としては、特に、メチ
ル基が好ましい。芳香族炭化水素基として、例えば、ベ
ンゼン、ナフタレン、ビフェニル、ジフェニルエーテル
等から導かれるn価の炭化水素基を挙げることができる
が、好ましくは、ベンゼン又はナフタレンから導かれる
n価の炭化水素基である。
【0014】従って、本発明において、アリールアルキ
ル炭化水素の好ましい具体例としては、例えば、クメ
ン、サイメン、m−ジイソプロピルベンゼン、p−ジイ
ソプロピルベンゼン等のジイソプロピルベンゼン類、1,
3,5−トリイソプロピルベンゼン等のトリイソプロピル
ベンゼン類、エチルベンゼン、sec−ブチルベンゼ
ン、sec−ブチルエチルベンゼン、イソプロピルナフ
タレン類、2,6−ジイソプロピルナフタレン等のジイソ
プロピルナフタレン類、イソプロピルビフェニル類、4,
4'−ジイソプロピルビフェニル等のジイソプロピルビフ
ェニル類や、これらの2種以上の混合物を挙げることが
できる。しかし、これらに限定されるものではない。
【0015】本発明においては、ルテニウム酸化物又は
Ru−O−Ru構造を有するルテニウム化合物を触媒と
して用いて、上述したようなアリールアルキル炭化水素
を酸素含有気体にて酸化して、対応するアリールアルキ
ルヒドロペルオキシド類に選択的に転化する。
【0016】本発明において、ルテニウム酸化物として
は、通常、二酸化ルテニウム(RuO2 )又は四酸化ル
テニウム(RuO4 )が用いられる。Ru−O−Ru構
造を有するルテニウム化合物としては、多核μ−オキソ
ルテニウム錯体が好ましく用いられる。ここに、多核μ
−オキソルテニウム錯体とは、2核、3核及びそれ以上
の多核μ−オキソルテニウム錯体を意味する。
【0017】本発明において、2核μ−オキソルテニウ
ム錯体として、例えば、μ−オキソ−ジアセタト−ビス
(トリピリジンルテニウム)を好ましい具体例として挙
げることができる。
【0018】また、本発明において用いる3核μ−オキ
ソルテニウム錯体は、好ましくは、一般式(II)
【0019】
【化5】
【0020】(式中、R1 は、水素、アルキル基、アリ
ール基又はアリールアルキル基を示し、R2 、R3 及び
4 は、分子中に1つ以上のヘテロ原子を有する配位子
であり、R2 、R3 及びR4 は、相互に同一であっても
よく、異なっていてもよい。)で表わされる。
【0021】上記一般式(II)において、R1 は、それ
ぞれ独立に、水素、アルキル基又はアリール基であり、
上記アルキル基は、特に、限定されるものではないが、
通常、炭素数が1〜25の範囲にあるのが好ましく、従
って、具体例として、例えば、メチル、エチル、プロピ
ル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、デシル、
ウンデシル、ドデシル、トリデシル等を挙げることがで
きる。アリール基としては、例えば、フェニルやナフチ
ル等を挙げることができる。また、アリールアルキル基
としては、例えば、ベンジル基やナフチルメチル基等を
挙げることができる。上記アルキル基、アリール基及び
アリールアルキル基は、反応に不活性な置換基、例え
ば、水酸基、アルコキシ基、アリーロキシ基、エステル
基、シアノ基、アミノ基、アミド基、スルホンアミド
基、カルボキシル基、カルボキシレート基等の反応に関
与しない不活性な置換基を有していてもよい。
【0022】また、R2 、R3 及びR4 は、分子中に1
つ以上のヘテロ原子を有する配位子であり、相互に同一
であってもよく、異なっていてもよい。ここに、上記ヘ
テロ原子としては、例えば、窒素、酸素又は硫黄を挙げ
ることができる。従って、このような配位子として、例
えば、ピリジン、メチルピリジン、シアノピリジン、ニ
トロシル、水、メタノール、カルボニル等を挙げること
ができる。
【0023】従って、このような3核μ−オキソルテニ
ウム錯体として、例えば、3核μ−オキソ−ヘキサアセ
タト−トリス(ピリジンルテニウム)、3核μ−オキソ
−ヘキサプロピオナト−トリス(ピリジンルテニウ
ム)、3核μ−オキソ−ヘキサベンゾアト−トリス(ピ
リジンルテニウム)、3核μ−オキソ−ヘキサアセタト
−トリス(アクアルテニウム)、3核μ−オキソ−ヘキ
サプロピオナト−トリス(アクアルテニウム)、3核μ
−オキソ−ヘキサベンゾアト−トリス(アクアルテニウ
ム)、3核μ−オキソ−ヘキサアセタト−トリス(メタ
ノールルテニウム)、3核μ−オキソ−ヘキサプロピオ
ナト−トリス(メタノールルテニウム)、3核μ−オキ
ソ−ヘキサベンゾアト−トリス(メタノールルテニウ
ム)等を挙げることができる。
【0024】上述した二酸化ルテニウムや四酸化ルテニ
ウム等の酸化物は、市販品をそのまま用いてもよく、ま
た、従来、知られている方法によって合成してもよい。
前述した3核μ−オキソルテニウム錯体は、既に知られ
ており、例えば、Baumann ら、Inorg. Chem., 17, 3342
(1978) に記載されているように、塩化ルテニウムを対
応するカルボン酸塩及び前記配位子(含ヘテロ原子化合
物)と反応させることによって容易に得ることができ
る。
【0025】前記ルテニウム酸化物は、本発明の方法に
おける反応系に不溶であって、固体として用いられる。
即ち、本発明の方法において、触媒として、ルテニウム
の酸化物を用いる酸化反応は、不均一反応である。他
方、前述した種々の多核μ−オキソルテニウム錯体を触
媒として用いるときは、不均一反応、均一反応のいずれ
の反応形式をも採用することができる。
【0026】本発明の方法において、ルテニウム酸化物
や多核μ−オキソルテニウム錯体は、通常、出発物質で
ある前記アリールアルキル炭化水素100重量部に対し
て、0.00001〜5.0重量部の範囲で用いられ、好ま
しくは、0.0001〜0.1重量部の範囲で用いられる。
【0027】酸化剤としての酸素含有気体としては、通
常、空気が用いられるが、酸素や、酸素と窒素の任意の
混合ガスを用いてもよい。反応は、通常、常圧下で行な
えばよいが、必要に応じて、加圧下に行なってもよい。
反応温度は、通常、40〜120℃の範囲であるが、好
ましくは、50〜100℃の範囲である。
【0028】また、本発明によれば、反応は、固体の塩
基性化合物又は塩基性化合物の水溶液共存下に行なって
もよい。上記塩基性化合物の具体例としては、例えば、
炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化ナトリウ
ム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、水酸化カリウ
ム、酸化バリウム、酸化マグネシウム等を挙げることが
できる。これら塩基性化合物は、出発物質である前記ア
リールアルキル炭化水素100重量部に対して、0.00
01〜10.0重量部の範囲で用いられ、好ましくは、0.
001〜5.0重量部の範囲で用いられる。
【0029】本発明においては、反応は、回分式、連続
式のいずれでも行なうことができる。回分式で反応を行
なう場合は、出発物質であるアリールアルキル炭化水素
が反応温度で液体であれば、それに触媒を加え、加熱攪
拌下に、通常、空気を吹き込むことによって、酸化反応
を行なう。必要であれば、反応に不活性な有機溶剤や水
を反応溶剤として用いてもよい。他方、出発物質である
アリールアルキル炭化水素が反応温度で固体であれば、
反応に不活性な有機溶剤に溶解させて、溶液とし、それ
に触媒を加え、加熱攪拌下に、空気を吹き込んで、酸化
反応を行なえばよい。
【0030】更に、本発明においては、必要に応じて、
反応の開始に際して、アリールアルキル炭化水素に、こ
れに対応する少量のアリールアルキルヒドロペルオキシ
ド等を開始剤として存在させてもよい。また、触媒を固
定床に形成し、出発物質であるアリールアルキル炭化水
素又はその溶液と空気を混合しつつ、この固定床を通過
させてもよい。
【0031】本発明の方法によれば、目的とするアリー
ルアルキルヒドロペルオキシドは、反応終了後、得られ
た反応混合物を蒸留する等の通常の手段によって、反応
混合物から容易に回収することができる。
【0032】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、
本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではな
い。以下において、反応終了後の反応混合物中のクメン
ヒドロペルオキシドの濃度は、ヨードメトリー及びガス
クロマトグラフィーにより求めた。また、生成したクメ
ンヒドロペルオキシドの選択率は、ガスクロマトグラフ
ィーにより求めた。
【0033】実施例1 クメン90gとクメンモノヒドロペルオキシド10gと
の混合物に二酸化ルテニウム10mgを加え、80℃と
し、これに攪拌下に空気を60ml/分の割合にて吹き
込み、8時間、クメンを空気酸化した。反応終了後の反
応混合物中のクメンヒドロペルオキシドの濃度は23.7
重量%であり、その間のクメンヒドロペルオキシドの蓄
積速度は1.70重量%/時であった。また、生成したク
メンヒドロペルオキシドの選択率は87%であった。
【0034】比較的1 クメン90gとクメンモノヒドロペルオキシド10gと
の混合物に塩化ルテニウム(III)2mgを加え、80℃
とし、これに攪拌下に空気を60ml/分の割合にて吹
き込み、6時間、クメンを空気酸化した。反応終了後の
反応混合物中のクメンヒドロペルオキシドの濃度は19.
0重量%であり、その間のクメンヒドロペルオキシドの
蓄積速度は1.49重量%/時であった。また、生成した
クメンヒドロペルオキシドの選択率は69%であった。
【0035】実施例2 実施例1において、二酸化ルテニウム2mgを用いた以
外は、実施例1と同様にして酸化反応を行なった。クメ
ンヒドロペルオキシドの蓄積速度は0.62重量%/時で
あり、生成したクメンヒドロペルオキシドの選択率は9
4%であった。
【0036】実施例3 クメン100gに3核μ−オキソ−ヘキサアセタト−ト
リス(ピリジンルテニウム)20mgを溶解させ、溶液
を得た。クメン90gとクメンモノヒドロペルオキシド
10gとの混合物に上記ルテニウム錯体の溶液1gを加
え、65℃とし、これに攪拌下に空気を60ml/分の
割合にて吹き込み、8時間、クメンを空気酸化した。ク
メンヒドロペルオキシドの蓄積速度は0.65重量%/時
であり、生成したクメンヒドロペルオキシドの選択率は
93%であった。
【0037】実施例4 反応を80℃で行なった以外は、実施例3と同様にして
反応を行なった。クメンヒドロペルオキシドの蓄積速度
は1.69重量%/時であり、生成したクメンヒドロペル
オキシドの選択率は88%であった。
【0038】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、ルテニ
ウム酸化物又は多核μ−オキソルテニウム錯体を触媒と
して用いて、アリールアルキル炭化水素を酸素含有気体
によって酸化することによって、高い転化率にて、且
つ、生成したヒドロペルオキシド類の分解を抑制しつ
つ、対応するヒドロペルオキシド類を高濃度にて得るこ
とができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 409/12 C07C 409/12 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 (72)発明者 藤田 照典 山口県玖珂郡和木町和木六丁目1番2号 三井石油化学工業株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ルテニウム酸化物又はRu−O−Ru構造
    を有するルテニウム化合物を触媒として、一般式(I) 【化1】 (式中、P及びQは、水素又はアルキル基を示し、相互
    に同じであってもよく、異なっていてもよく、nは1〜
    3の整数を示し、Arはn価の芳香族炭化水素基を示
    す。)で表わされるアリールアルキル炭化水素を酸素含
    有気体にて酸化して、対応するアリールアルキルヒドロ
    ペルオキシド類に選択的に転化することを特徴とするア
    リールアルキルヒドロペルオキシド類の製造方法。
  2. 【請求項2】ルテニウム酸化物が二酸化ルテニウム又は
    四酸化ルテニウムである請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】ルテニウム化合物が2核μ−オキソルテニ
    ウム錯体である請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】2核μ−オキソルテニウム錯体がμ−オキ
    ソ−ジアセタト−ビス(トリピリジンルテニウム)であ
    る請求項1記載の方法。
  5. 【請求項5】ルテニウム化合物が3核μ−オキソルテニ
    ウム錯体である請求項1記載の方法。
  6. 【請求項6】3核μ−オキソルテニウム錯体が一般式
    (II) 【化2】 (式中、R1 は、水素、アルキル基、アリール基又はア
    リールアルキル基を示し、R2 、R3 及びR4 は、分子
    中に1つ以上のヘテロ原子を有する配位子であり、
    2 、R3 及びR4 は、相互に同一であってもよく、異
    なっていてもよい。)で表される請求項1記載の方法。
  7. 【請求項7】3核μ−オキソ錯体ルテニウム錯体が3核
    μ−オキソ−ヘキサアセタト−トリス(ピリジンルテニ
    ウム)である請求項1記載の方法。
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