JPH08244970A - 回動可能な荷重担体を有する搬送装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 種々の小口貨物の正確な引き渡しを可能とし
かつそれにもかかわらず安価に製造可能でありしかも作
用確実である搬送装置を提供する。 【解決手段】 この搬送装置は前後して配置された多数
の回動可能な荷重担体(1) を有し、これらの荷重担体は
無端の軌道(2) に沿って走行可能でありかつ少なくとも
一つのアンローデングステーションで荷おろし可能であ
る。アンローデングステーションに配置された切換え部
材(6,7) が個々に非作用状態と作用状態の間を切り換え
可能である。少なくとも一つの切換え部材(6) は、一方
または他方の部分(6a,6b) で選択的に、アンローデング
ステーションの範囲に存在する荷重担体(1) が荷おろし
するために作用可能であるように分割されている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、無端の軌道に沿っ
て走行可能でありかつ少なくとも一つのアンローデング
ステーションで荷おろし可能である回動可能な荷重担体
と、アンローデングステーションに配置された少なくと
も二つの切換え部材とを備え、これらの切換え部材は非
作用状態と作用状態の間で個々に切り換え可能である搬
送装置に関する。本発明はまた、搬送装置の使用にも関
する。

【０００２】

【従来の技術】この種の搬送装置は、ヨーロッパ特許公
開0 540 464 により知られている。荷重担体は、それぞ
れ前後して配置された皿状体を有するキャリッジであ
り、前記皿状体はアンローデングステーションで互いに
または個々に傾斜可能である。裝入ステーションで、キ
ャリッジの一方に荷物が積みこまれ、しかもこのキャリ
ッジの両方の皿状体上の荷物の大きさに応じて積み込ま
れるかまたはこれらの皿状体の一方の上にのみ荷物が積
みこまれる。皿状体を傾斜させるために、アンローデン
グステーションには、走行方向に相前後して配置された
二つの切換え部材が取り付けられ、これらの切換え部材
は空気圧シリンダによりそれぞれ作用位置と非作用位置
の間を回動可能である。両方の切換え部材は同一の間隔
を互いに有する。

【０００３】通例、荷おろしする際に、小口扱い貨物が
別の搬送装置上に、例えばベルト上に側方へカーブをな
して引き渡される。荷おろし過程中の小口貨物の道程は
特に小口貨物の重量に依存しており、この重量は例えば
郵便小包または消費貨物の場合非常に種々に異なり得
る。それ故、荷おろしする際の小口貨物のカーブの道程
は非常に種々ある。このため、例えば比較的幅広い弧を
描いて引き渡される非常に軽い小口貨物でも滞留コンベ
ヤベルト上に到達するためには、例えば積載すべき滞留
コンベヤベルトを比較的幅広く設計しなければならな
い。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、種々
の小口貨物の正確な引き渡しを可能としかつそれにもか
かわらず安価に製造可能でありおよび作用確実であるよ
うな冒頭に述べた種類の搬送装置を提供することであ
る。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明による搬送装置では、一方の部分または他
方の部分で選択的に、アンローデングステーションの範
囲に存在する荷重担体が荷おろしするために作用可能で
あることを特徴とする。例えば、両方の部分を軌道の長
手方向にずらすことにより、特に軽い小口貨物におい
て、荷おろしするための傾斜運動をより早く引き起こす
ことができる。両方の切換え部材を作用状態に切り換え
ると、同時に二つの荷重担体または荷重担体の二つの支
持皿状体を傾斜させることができる。それとともに、非
常に長い荷物を二つの荷重担体上にまたは荷重担体の二
つの支持皿状体上に積みこみかつ荷おろしすることがで
きる。それ故、本発明は非常に種々雑多の小口貨物のい
っそう良好に制御された荷おろしおよび正確な荷おろし
を確保する。特に、本発明による装置は、少なくとも一
つの滞留ベルトを小口貨物で充満するのに適している。
荷おろし過程をいっそう良好に制御することにより、そ
のような滞留ベルトを種々の小口貨物でいっそう正確
に、したがっていっそう密な配置で積みこむことができ
る。

【０００６】他の有利な特徴は、従属請求項、次の記載
ならびに図面から得られる。

【０００７】

【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に示す実施の
形態により詳細に説明する。図１は、それ自体ヨーロッ
パ特許公開0 540 464 に記載されたように形成されてい
るキャリッジ１の半分を示す。キャリッジ１は図２の矢
印Ｉの方向に見て示してある。両方の平行な管状のレー
ル２０のうち、図１には一方しか示してない。このレー
ル２０にキャリッジ１がロール２５で支持されかつ案内
ロール２６で案内されている。ロール２５の上方には、
アンローデングステーションにそれぞれ一つの案内レー
ル２４を取り付けることができるが、この案内レール２
４はキャリッジ１に動的な力が作用したときに傾倒する
のを阻止する。

【０００８】キャリッジ本体２３には皿状担体２７が取
り付けられており、この皿状担体２７に走行方向に見て
前後して二つの皿状体１６と１７が回動可能に支承され
ている。ロック機構（図示省略）をゆるめるためにおよ
び皿状体１６と１７を回動させるために、キャリッジ１
には二つの作用部材３８が取り付けられており、各皿状
体１６または１７には作用部材３８が付設されている。
作用部材３８はそれぞれ一つの作用レバー４０を有し、
この作用レバー４０は軸２８に支承されかつ一方の連接
棒４１に枢着されている。その下端で、連接棒４１が、
本体２３に回動可能に固定されたアーム４３と回転可能
に連結されている。このアーム４３には、側方に作用ロ
ール４４が支承されている。この作用ロール４４が持ち
上げられると、連接棒４１が連行されて作用レバー４０
を矢印１９の方向に回動させる。同時に、皿状体１６ま
たは１７が解錠されて軸２８を中心として回動し、その
ときレール４６がゴム緩衝器４７を打つ。

【０００９】作用ロール４４を持ち上げるために、図３
により、走行方向に見て前後して二つの切換え部材６と
７が配置されている。これらの切換え部材はアンローデ
ングステーションに、例えば図２による滞留ベルト５の
近くに存在している。走行方向に見て後方の切換え部材
７が揺れ腕１０を有し、この揺れ腕１０は空気圧シリン
ダ１４により、担体１５に配置された軸１１を中心とし
て回動可能である。図１には、揺れ腕１０の非作用位置
が実線でかつ作用位置が一点鎖線で示してある。作用位
置では、軌道２に沿ったキャリッジ１の対応する位置に
おいて、図３に示すようにロール４４が次第に隆起する
揺れ腕１０の制御曲線１０ａの上を走行する。それによ
り、作用ロール４４が上方に向かって持ち上げられてア
ーム４３が回動し、そしてアーム４３に枢着された連接
棒４１が上に向かって動かされる。それにより、それ自
体周知のように、対応する皿状体１６または１７が解錠
されて回動される。

【００１０】第二の切換え部材６は分割してまたは複合
して形成されかつ二つの揺れ腕８と９を有し、これらの
揺れ腕は個々にそれぞれ一つの空気圧シリンダ１２また
は１３でまたは同様な駆動装置で軸１１を中心としてそ
れぞれ作用位置と非作用位置の間を回動可能である。図
４は作用位置にある揺れ腕９を示す。描き込んだ作用ロ
ール４４は揺れ腕９の端部において、持ち上げられた位
置に存在している。非作用位置には、揺れ腕９が矢印２
１の方向に空気圧シリンダ１３により回動される。揺れ
腕８が非作用位置に示してある。揺れ腕８の制御曲線８
ａが作用ロール４４の軌道の外側に存在している。一点
鎖線で示した作用位置では、揺れ腕８が空気圧シリンダ
１２により矢印２２の方向に回動される。したがって、
切換え部材６が二つの部分６ａと６ｂからなり、これら
の部分は互いに無関係に案内ロール４４の軌道に関して
作用位置へ回動可能である。

【００１１】図５は、切換え部材の三つの異なる位置を
示す。両方の部分６ａと６ｂは、走行方向に見て互いに
前後に間隔を置いて配置されている。ロール４４が前方
部分６ｂで持ち上げられるときには、ロール４４が部分
６ａにより持ち上げられるときよりもっと早く傾斜運動
が引き起こされる。引き起こす時点が無段階に調整可能
であるように部分６ａまたは６ｂが軌道の長手方向に変
位可能に配置されるのが好ましい。

【００１２】図３に示した両方の揺れ腕９と１０は固定
状態に取り付けると共に、揺れ腕８は無段階に調整可能
であるのが好ましい。それ故、揺れ腕９と１０の間の間
隔は一定であり、長すぎる荷物３を引き渡すために二つ
の皿状体１６と１７でもってキャリッジ１から荷おろし
をするように調整されている。そのとき、両方の皿状体
１６と１７を、作用位置にある揺れ腕９および１０でも
って実質的に同時に回動させて荷おろしすることができ
る。キャリッジ１でもって二つの個々の小口貨物を皿状
体１６と１７に積み込んで輸送する場合には、これらを
揺れ腕８と９により荷おろしするのが好ましい。両方の
皿状体を揺れ腕８と９により、より早く解放すること
で、より広い軌道の非常に長い荷物３に関して軽い荷物
が考慮される。それとともに、非常に長い荷物を、その
より狭い配送軌道に応じて揺れ腕９と１０でもって適当
により遅く荷おろしすることができる。

【００１３】基本位置では、特にすべての揺れ腕８、９
および１０が非作用位置に、したがって外方に向かって
回動される。揺れ腕を作用位置に回動させるための道の
りは明らかなように非常に短く、それ故に非常に迅速に
切り換えることができ、これにより相応して高い搬送速
度が得られる。また、重要なことは、その都度持ち上げ
るべきロール４４により揺れ腕８、９および１０に作用
する荷重は、対応する軸１１に負荷をかけるが相応する
シリンダ１２、１３または１４には負荷をかけないこと
である。

【００１４】本発明の他の態様によれば、揺れ腕８、９
または１０のうちの少なくとも一つの傾斜が調整可能で
ある。この調整は、例えばここには示されてない空気圧
シリンダでも同様に行うことができる。これにより、回
動速度を調整することができ、それとともに特に柔軟な
または非常に迅速な配送を維持することができる。ま
た、揺れ腕８、９および１０を回動させないで、側方に
移動させる設計も考えられる。当業者には、ロール４４
および揺れ腕８、９および１０を交換できることも明ら
かである。

【００１５】

【発明の効果】以上説明したように、本発明の搬送装置
によれば、種々の小口貨物の正確な引き渡しが可能とな
りかつこの搬送装置はそれにもかかわらず安価に製造可
能でありおよび作用確実である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による搬送装置の概略部分図である。

【図２】本発明による搬送装置の別の概略部分図ならび
に滞留コンベヤベルトの部分図である。

【図３】搬送装置の別の概略部分図である。

【図４】分割された切換え部材の概略図である。

【図５】分割された切換え部材の種々の切り換え位置を
概略的に示す図である。

【符号の説明】

１ 荷重担体 ２ 無限軌道 ３，４ 小口貨物 ５ 滞留コンベヤ ６，７ 切換え部材 ６ａ，６ｂ 一方の部分または他方の
部分 ８，９ 揺れ腕 １６，１７ 支持皿状体 ３８ 作用部材 ４４ ロール

Claims (10)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 無端の軌道(2) に沿って走行可能であり
   かつ少なくとも一つのアンローデングステーションで荷
   おろし可能である回動可能な荷重担体(1) と、アンロー
   デングステーションに配置された少なくとも二つの切換
   え部材(6,7)とを備え、これらの切換え部材は非作用状
   態と作用状態の間で個々に切り換え可能である搬送装置
   において、切換え部材(6) は、一方の部分または他方の
   部分(6a,6b) で選択的に、アンローデングステーション
   の範囲に存在する荷重担体(1) が荷おろしするために作
   用可能であるように分割されていることを特徴とする搬
   送装置。
2. 【請求項２】 両方の部分(6a,6b) が軌道(2) に沿って
   ずらされていることを特徴とする請求項１の搬送装置。
3. 【請求項３】 分割された切換え部材(6) の部分(6a,6
   b) のうちの少なくとも一つが軌道(2) に沿っておよび/
   またはその傾斜に関して調整可能であることを特徴と
   する請求項１または２の搬送装置。
4. 【請求項４】 調整可能な部分(6a,6b) が調整可能な揺
   れ腕(8,9) を有することを特徴とする請求項３の搬送装
   置。
5. 【請求項５】 分割された切換え部材(6) の両方の部分
   (6a,6b) が相並んでしかも軌道(2) の長手方向にずらさ
   れて配置されていることを特徴とする請求項１から請求
   項４までのうちのいずれか一つに記載の搬送装置。
6. 【請求項６】 両方の部分(6a,6b) がそれぞれ一つの揺
   れ腕(8,9) を有し、この揺れ腕上を作用位置においてロ
   ール(44)が走行することを特徴とする請求項１から請求
   項５までのうちのいずれか一つに記載の搬送装置。
7. 【請求項７】 一方の揺れ腕(8,9) が軌道(2) の長手方
   向に見て右側に向かっておよび他方の揺れ腕が左側に向
   かってそれぞれ作用位置と非作用位置の間を回動可能ま
   たは変位可能であることを特徴とする請求項６の搬送装
   置。
8. 【請求項８】 荷重担体(1) が、少なくとも一つの傾斜
   可能な支持皿状体(16,17) を有するキャリッジであるこ
   とを特徴とする請求項１から請求項７までのうちのいず
   れか一つに記載の搬送装置。
9. 【請求項９】 荷重担体(1) がキャリッジであり、この
   キャリッジは、アンローデングステーションで両方の支
   持皿状体(16,17) が両方の切換え部材(6,7)とまたは分
   割された切換え部材(6) とほぼ同時にまたは相次いで荷
   おろしするために傾斜できるように、それぞれ走行方向
   に前後して配置された二つの支持皿状体(16,17) を有し
   ならびに支持皿状体ごとに作用部材(38)を有することを
   特徴とする請求項１から請求項７までのうちのいずれか
   一つに記載の搬送装置。
10. 【請求項１０】 少なくとも一つの滞留コンベヤ(5) を
    小口貨物(3,4) で充満するように搬送装置を用いること
    を特徴とする、請求項１から請求項９までのうちのいず
    れか一つに記載の搬送装置の使用。