JPH08244964A - クリーニング品搬送用コンベア - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 小さな駆動力で運転でき、全体の構造が軽量
・小型で安価であり、運転音が静かで、給油しなくて良
く保守が楽で、金属粉等が発生せず、搬送品に汚れが付
く心配のないクリーニング品搬送用コンベアを提供す
る。 【構成】 クリーニング品を吊り下げて搬送するコンベ
アであって；補強フレーム１を設け；補強フレーム１の
一端を駆動端２とし、駆動端２に電動装置４を設け、電
動装置４の回転軸に連結して回転する駆動輪５を設け；
補強フレーム１の他端を従動端３とし、従動端３に従動
輪９を設け；補強フレーム１の下方に、補強フレーム１
の長さ方向に沿って平行にガイドパイプ７を複数のガイ
ドパイプ吊り具１１で吊り下げて設け、ガイドパイプ７
の上部にガイドパイプ７の長さ方向に沿ってガイドレー
ル８を設け；駆動輪５と従動輪９の間に、ガイドパイプ
７中とガイドレール８上を通る断面丸形のエンドレス状
のベルト６を巻回する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、衣類等のクリーニン
グを行う工場等で、クリーニング品を吊り下げて搬送す
るためのクリーニング品搬送用コンベアに関するもので
ある。

【０００２】

【従来の技術】従来、クリーニングの工場等で衣類を吊
り下げて搬送するコンベアは、チェーンコンベアが主流
であった。そのチェーンコンベアは、チェーンを両側の
スプロケット間に架け渡して引き回すもので、チェーン
のほとんどの部分を頑丈で大きな案内部材で案内してあ
り、チェーンにフック又は枠を取り付けて衣類等を吊り
下げて運んでいた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のチェーンコンベアは、案内部材が嵩張り、重たい構
造であり、コストがかかっていた。また、重たいチェー
ンをスプロケットで動かすため、駆動力に大きな力を必
要とし、チェーンとスプロケット間の摩擦等により運転
音が大きかった。さらに、チェーンをスムーズに動かす
ため給油する必要があり、そのため、油汚れ、金属粉、
ほこり等の汚れが付きやすく、それらが落下して運搬す
る衣類等に付着すると大変な損害になっていた。

【０００４】この発明は、上記の欠点を除去するためな
されたものであり、チェーンに比較して細く軽く柔らか
いエンドレス状のベルト又はロープを使用するため、小
さな駆動力で運転でき、全体の構造が軽量・小型で安価
であり、運転音が静かで、給油しなくて良く保守が楽
で、金属粉等が発生せず、搬送品に汚れが付く心配のな
いクリーニング品搬送用コンベアを提供することを目的
とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】この発明のクリーニング
品搬送用コンベアは、クリーニング品を吊り下げて搬送
するコンベアであって；長く伸びた補強フレームを設
け；該補強フレームの一端を駆動端とし、該駆動端に回
転駆動装置を設け、該回転駆動装置の回転軸に連結して
回転する駆動輪を設け；上記補強フレームの他端を従動
端とし、該従動端に従動輪を設け；上記駆動端付近から
上記従動端付近までの上記補強フレームの下方に、該補
強フレームの長さ方向に沿って平行にガイドパイプを複
数のガイドパイプ吊り具で吊り下げて設け、上記ガイド
パイプの上部に該ガイドパイプの長さ方向に沿ってガイ
ドレールを設け；上記駆動輪と上記従動輪の間に、上記
ガイドパイプ中と上記ガイドレール上を通るエンドレス
状のベルト又はロープを架け渡して設け；該エンドレス
状のベルト又はロープをスムーズに巻回し、且つ緊張さ
せるべく上記ガイドパイプとガイドレールの両端付近
に、一又は複数の案内輪を設け；上記エンドレス状のベ
ルト又はロープから吊り下げられた搬送品が送られてく
る上記駆動端付近に、次の工程へ搬送品を送るためのリ
レーバーを設け、上記ガイドパイプの上記駆動端側の端
部に、搬送品をリレーバーに渡す補助をするためのガイ
ドバーを設けたクリーニング品搬送用コンベアである。

【０００６】

【作用】上記構成によるクリーニング品搬送用コンベア
においては、回転駆動装置の駆動により、駆動力を駆動
輪からエンドレス状のベルト又はロープに伝達し、駆動
輪と従動輪の間で、ガイドレール上を従動輪側から駆動
輪側へ動くように上記ベルト又はロープを巻回し、従動
端付近のガイドレール上方から上記ベルト又はロープ上
へ衣類を吊るした搬送用ハンガーを引っかけ、駆動端側
へ送る。ガイドパイプ吊り具およびリレーバー吊り具は
ガイドパイプの一方の側方を通ってガイドパイプ又はリ
レーバーの下側を支えるようなフックとなってガイドパ
イプおよびリレーバーを補強フレームから吊り下げてお
り、搬送用ハンガーは、それらのガイドパイプ吊り具や
リレーバー吊り具にぶつからない側から上記ベルト又は
ロープに引っかけられて運ばれるようになっている。駆
動端付近へ搬送用ハンガーが到達したら、ガイドパイプ
の端部付近で、上記ベルト又はロープからリレーバーへ
慣性及び高低差によって送られ次の工程へ移る。エンド
レス状のベルト又はロープの引き回しは、複数の案内輪
によって緊張したまま行われ、スムーズに動く。

【０００７】

【実施例】この発明のクリーニング品搬送用コンベアの
実施例を、図面を参照して説明する。図１は、この発明
の一実施例を示す全体側面図であり、図２は、図１のＡ
部を拡大した側面図であり、図３は、図２の平面図であ
る。図３は、一部省略して書かれている。補強フレーム
（１）を水平方向に保持して設けてある。補強フレーム
（１）の一端は駆動端（２）であり、他端は従動端
（３）である。

【０００８】駆動端（２）には、回転駆動装置として電
動装置（４）を設け、該電動装置（４）の回転軸に連結
して回転する駆動輪（５）を設ける。駆動輪（５）は、
図に示す如く、断面丸形のエンドレス状のベルト（６）
を巻回させるべく、外周に溝（５１）が設けてあり、ベ
ルト（６）をしっかり掴み回転駆動力を伝達させる。

【０００９】駆動端（２）付近の補強フレーム（１）に
側面に沿って垂直に平板（２１）を取り付け、該平板
（２１）から従動端（３）付近までの補強フレーム
（１）の下方に、補強フレーム（１）の長さ方向に沿っ
て平行にガイドパイプ（７）を設ける。ガイドパイプ
（７）は、複数のガイドパイプ吊り具（１１）で吊り下
げて設けてある。また、ガイドパイプ（７）の上部にガ
イドパイプ（７）の長さ方向に沿って溝状のガイドレー
ル（８）を設ける。

【００１０】図２のＢ−Ｂ線切断部端面図が図４であ
り、Ｃ−Ｃ線切断部端面図が図５であり、Ｄ−Ｄ線切断
部拡大端面図が図６であり、Ｅ−Ｅ線拡大断面図が図７
であり、Ｆ−Ｆ線断面図が図８である。また、図１のＧ
−Ｇ線拡大断面図が図９であり、Ｈ−Ｈ線拡大断面図が
図１０である。従動端（３）には、駆動輪（５）の回転
軸に平行な回転軸を有する従動輪（９）を設ける。この
駆動輪（５）と従動輪（９）の間に断面丸形のエンドレ
ス状のベルト（６）を架け渡してある。図１０に示す如
く、従動輪（９）にはベルト（６）を巻回させるべく外
周に溝（９１）が設けてある。

【００１１】上記平板（２１）の下端部付近に、駆動輪
（５）の回転軸と平行な回転軸を有する第１案内輪（２
２）と第２案内輪（２３）を設ける。図５は第１案内輪
（２２）を含む切断端面図であり、ベルト（６）は第１
案内輪（２２）の下側を通る。第１案内輪（２２）はベ
ルト（６）をしっかり掴んで回転可能である。また、第
２案内輪（２３）は図示していないが第１案内輪（２
２）と同じ構造で同様の働きをする。

【００１２】図２に示す如く、ガイドパイプ（７）の平
板（２１）寄りの端部から、案内輪取付具（７１）を平
板（２１）側へ突出して設け、案内輪取付具（７１）に
は、駆動輪（５）の回転軸と平行な回転軸を有する第３
案内輪（７２）と第４案内輪（７３）が設けてある。図
６は、第３案内輪（７２）を含む切断端面図であり、ベ
ルト（６）は第３案内輪（７２）の上側を通る。第３案
内輪（７２）はベルト（６）をしっかり掴んで回転可能
である。

【００１３】図７は第４案内輪（７３）を含む断面図で
あり、ベルト（６）は第４案内輪（７３）の上側を通っ
て、ガイドパイプ（７）の中を通って行く。第４案内輪
（７３）も第３案内輪（７２）と同じ構造で同様の働き
をする。

【００１４】図１に示す如く、ガイドパイプ（７）の従
動端（３）寄りの端部付近の上方の補強フレーム（１）
からガイドレール（８）に向けて、第５案内輪取付具
（３１）を突出して設け、第５案内輪取付具（３１）の
先端に駆動輪（５）の回転軸と平行な回転軸を有する第
５案内輪（３２）を設ける。

【００１５】図９は第５案内輪（３２）を含む断面図で
あり、ベルト（６）は第５案内輪（３２）の下側を通っ
てガイドレール（８）の上側を通って行く。第５案内輪
（３２）はベルト（６）をしっかりと掴んで回転可能で
ある。

【００１６】図１に示す如く、ベルト（６）は駆動輪
（５）と従動輪（９）の間に架け渡されるもので、エン
ドレスであり、上記第１案内輪（２２）、第２案内輪
（２３）、第３案内輪（７２）、第４案内輪（７３）、
第５案内輪（３２）により緊張されている。そして、ガ
イドパイプ（７）の中を駆動端（２）側から従動端
（３）側へ動き、ガイドレール（８）の上を従動端
（３）側から駆動端（２）側へ動く。このベルト（６）
の引き回し方向は図２中に矢印で示してある。

【００１７】ガイドパイプ吊り具（１１）は、いずれも
ガイドパイプ（７）のきまった一方の側方を通ってガイ
ドパイプ（７）の下側を支えるようなフック状となっ
て、ガイドパイプ（７）を補強フレーム（１）から吊り
下げている。図８と図９に、そのガイドパイプ吊り具
（１１）が示されているが、図８と図９では、フックの
向きが逆に現れている。これは、図８と図９において、
断面を見る向きが逆になっているためこのように見える
ものである。図８に示す如く、ガイドパイプ吊り具（１
１）のフックの向きと逆の方から、仮想線で示される搬
送用ハンガー（Ｘ）を引っかければ、ガイドレール
（８）上のベルト（６）に載って従動端（３）側から駆
動端（２）側へ、複数のガイドパイプ吊り具（１１）に
邪魔されずに、運ばれることになる。

【００１８】図１〜図３に示す如く、搬送用ハンガー
（Ｘ）が送られてくる駆動端（２）付近に、次の工程へ
搬送品を伝達するためのリレーバー（２４）をリレーバ
ー吊り具（２５）で補強フレーム（１）から吊り下げて
設ける。また、ガイドパイプ（７）の駆動端（２）側の
端部から、搬送品をリレーバー（２４）に渡す補助をす
るためのガイドバー（７４）を駆動端（２）側へ突出さ
せて設ける。

【００１９】リレーバー吊り具（２５）は図４に示す如
く、フック状であり、送られてくる搬送用ハンガー
（Ｘ）はいずれもこのフックに邪魔されないような側か
ら引っかけられている。搬送用ハンガー（Ｘ）は、第５
案内輪（３２）付近の第５案内輪（３２）よりも駆動端
（２）側でガイドレール（８）上のベルト（６）の上に
載せられ運ばれて駆動端（２）付近でガイドバー（７
４）により姿勢を正され、慣性と高低差により、リレー
バー（２４）にスムーズに渡され、次の工程へ送られ
る。

【００２０】尚、上記実施例において、補強フレーム
（１）を水平方向に保持して設けたが、水平方向に保持
することに限定するものではなく、傾いていても良い。
また、断面丸形のエンドレス状のベルト（６）を使用し
たが、断面丸形に限定するものではなく、断面Ｖ型で
も、断面に凹凸のある形状のものでも良い。あるいは、
ロープ状のものでも良い。

【００２１】

【発明の効果】この発明によると、チェーンに比較して
細く軽く柔らかいエンドレス状のベルト又はロープを使
用するため、小さな駆動力で運転でき、運転音が静かで
あり、全体の構造が軽量・小型にでき安価である。給油
しなくてよく保守が楽である。摩擦や磨耗が少なく、金
属粉が発生しない。給油等による油汚れ、ほこり、金属
粉等が落下する心配が無く、搬送品に汚れが付かない等
極めて有益なる効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の一実施例を示す全体側面図である。

【図２】図１のＡ部を拡大した側面図である。

【図３】一部分を省略した図２の平面図である。

【図４】図２のＢ−Ｂ線切断部端面図である。

【図５】図２のＣ−Ｃ線切断部端面図である。

【図６】図２のＤ−Ｄ線切断部拡大端面図である。

【図７】図２のＥ−Ｅ線拡大断面図である。

【図８】図２のＦ−Ｆ線断面図である。

【図９】図１のＧ−Ｇ線拡大断面図である。

【図１０】図１のＨ−Ｈ線拡大断面図である。

【符号の説明】

１ 補強フレーム ２ 駆動端 ３ 従動端 ４ 電動装置 ５ 駆動輪 ６ 断面丸形のエンドレス状のベルト ７ ガイドパイプ ８ ガイドレール ９ 従動輪 １１ ガイドパイプ吊り具 ２１ 平板 ２２ 第１案内輪 ２３ 第２案内輪 ２４ リレーバー ２５ リレーバー吊り具 ３１ 第５案内輪取付具 ３２ 第５案内輪 ５１ 溝 ７１ 案内輪取付具 ７２ 第３案内輪 ７３ 第４案内輪 ７４ ガイドバー ９１ 溝 Ｘ 搬送用ハンガー

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 クリーニング品を吊り下げて搬送するコ
   ンベアであって；長く伸びた補強フレームを設け；該補
   強フレームの一端を駆動端とし、該駆動端に回転駆動装
   置を設け、該回転駆動装置の回転軸に連結して回転する
   駆動輪を設け；上記補強フレームの他端を従動端とし、
   該従動端に従動輪を設け；上記駆動端付近から上記従動
   端付近までの上記補強フレームの下方に、該補強フレー
   ムの長さ方向に沿って平行にガイドパイプを複数のガイ
   ドパイプ吊り具で吊り下げて設け、上記ガイドパイプの
   上部に該ガイドパイプの長さ方向に沿ってガイドレール
   を設け；上記駆動輪と上記従動輪の間に、上記ガイドパ
   イプ中と上記ガイドレール上を通るエンドレス状のベル
   ト又はロープを架け渡して設け；該エンドレス状のベル
   ト又はロープをスムーズに巻回し、且つ緊張させるべく
   上記ガイドパイプとガイドレールの両端付近に、一又は
   複数の案内輪を設け；上記エンドレス状のベルト又はロ
   ープから吊り下げられた搬送品が送られてくる上記駆動
   端付近に、次の工程へ搬送品を送るためのリレーバーを
   設け、上記ガイドパイプの上記駆動端側の端部に、搬送
   品をリレーバーに渡す補助をするためのガイドバーを設
   けたことを特徴とするクリーニング品搬送用コンベア。