JPH08244436A - 車両用空気調和装置 - Google Patents

車両用空気調和装置

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JPH08244436A
JPH08244436A JP5443895A JP5443895A JPH08244436A JP H08244436 A JPH08244436 A JP H08244436A JP 5443895 A JP5443895 A JP 5443895A JP 5443895 A JP5443895 A JP 5443895A JP H08244436 A JPH08244436 A JP H08244436A
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Takahisa Suzuki
隆久 鈴木
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 吸入する窓ガラスの防曇に必要な外気量Va
mを湿度センサを用いずに常に正確に決定することがで
きること。 【構成】 内部に送風機が配されたダクトと室内外の空
気を任意の割合でダクトに流入させる内外気切換ダンパ
とエアコン制御装置とを有し、車室内への空気と熱交換
を行う冷媒循環装置が接続する。エアコン制御装置はマ
イクロコンピュータを備え、車室内設定温度Tset、
各センサによる室内温度Tr、外気温度Tam、日射量
Tsの検知信号を読み込む。空気の目標吹出温度Tao
を算出してブロワ風量Vaoの値を求める。窓ガラスの
諸元値およびTr、Tamから窓ガラスの内面温度Tg
iを算出しTgiに対する飽和絶対湿度Xgiの値を求
め、XgiからVamを算出する。Vao≧Vamの場
合Vamとなるよう開度ψを調節し、Vao≦Vamの
場合VaoをVamと同じになるまで上げψを外気のみ
吸入する値とし省電力を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両用空気調和装置の
制御に関する。
【0002】
【従来の技術】電気自動車のように暖房熱源としてエン
ジン排気が利用できない車両では、車載された走行用の
バッテリをエネルギ源としてヒートポンプや電気ヒータ
により暖房が行われている。このためバッテリの省電力
化を図る必要があり、外気導入量を減らし内気循環割合
を増やすことにより暖房負荷を低減する方法が取られ
る。その際、内気循環割合を増やすことにより車室内の
湿度が高くなり窓ガラスが曇る危険があった。
【0003】そこで従来では、窓ガラスの防曇を行いつ
つ暖房負荷の低減を行うため、窓ガラスの結露を結露セ
ンサが検出した際には外気の取り入れを増加させて結露
を防止していた。そして結露センサが結露を検出しない
ときは車室内の空気の相対湿度を湿度センサにより検知
し、検知された相対湿度に応じて内外気の取り入れ割合
を調節していた(特公平1−27891)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、特公平1−
27891の方法を用いる場合、結露センサの実用化上
の問題が解決されておらず、実用化レベルの湿度センサ
で低湿度(20%RH以下)を正確に測定できるものが
ないという問題を生じていた。また、湿度センサの使用
によりコストが高騰するという問題があった。本発明の
目的は、吸入する外気の窓ガラスの防曇に必要な量を湿
度センサを用いずに常に正確に決定することができる車
両用空気調和装置の提供にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、車両の内部に
車室への風路を形成して配されるダクトと、前記ダクト
内に配され前記車室に向けて送風する送風機と、前記ダ
クトの上流側に取り付けられて前記ダクトに流入する室
内空気と室外空気との流入割合を変更する内外気切換ダ
ンパと、前記ダクト内の前記送風機の下流側に配され前
記車室内に送られる空気に対し放熱および吸熱を行う熱
交換部を有する温度調節手段と、前記送風機、前記内外
気切換ダンパ、前記温度調節手段を制御する制御手段と
を備えた車両用空気調和装置において、前記制御手段
は、前記車室の室内温度を検知する内気温検知器と、外
気温度を検知する外気温検知器と、前記送風機の送風量
を決定し、少なくとも検知された前記室内温度および前
記外気温度から前記車両の窓ガラスの防曇に必要な外気
量を決定し、前記送風量と前記外気量とから前記内外気
切換ダンパの開度を決定する制御量生成部とを有するこ
とを特徴とする車両用空気調和装置を技術的手段として
採用する。
【0006】本発明は、技術的手段の車両用空気調和装
置において、前記制御量生成部は、前記外気量が前記送
風量を下回る場合に防曇に必要な前記外気量に相当する
外気が常に吸入されるよう前記内外気切換ダンパの開度
を決定することを特徴とする車両用空気調和装置を第1
の実施態様として採用する。本発明は、第1の実施態様
の車両用空気調和装置において、前記制御量生成部は、
前記外気量が前記送風量を上回る場合に送風量を前記外
気量に等しくなるように変更して決定すると共に前記内
外気切換ダンパの開度を外気のみを吸入するように決定
することを特徴とする車両用空気調和装置を第2の実施
態様として採用する。
【0007】本発明は、技術的手段、第1、第2の実施
態様の車両用空気調和装置において、前記窓ガラスは電
熱線を備え、前記制御量生成部は前記電熱線への通電の
有無により前記防曇に必要な外気量の決定の方法を選択
することを特徴とする車両用空気調和装置を第3の実施
態様として採用する。本発明は、技術的手段、第1、第
2、第3の実施態様の車両用空気調和装置において、前
記制御量生成部は前記窓ガラスのワイパの使用の有無に
より前記防曇に必要な外気量の決定の方法を選択するこ
とを特徴とする車両用空気調和装置を第4の実施態様と
して採用する。
【0008】
【作用および発明の効果】
〔請求項1について〕本発明の車両用空気調和装置は、
内気温検知器および外気温検知器が実用上安定して高精
度に室内温度および外気温度を検知できるため、制御量
生成部は常に正確に窓ガラスの防曇に必要な外気量を決
定できる。
【0009】〔請求項2について〕請求項2の車両用空
気調和装置は、暖房時に窓ガラスの防曇に必要な外気量
が送風量を下回る場合に防曇を行い得る限度まで外気量
を減らし送風量に占める内気量を増すことにより暖房負
荷を低減し、防曇を行いつつ省電力を行うことができ
る。
【0010】〔請求項3について〕請求項3の車両用空
気調和装置は、暖房時に窓ガラスの防曇に必要な外気量
が送風量を下回る場合にも防曇を行い得る限度に送風量
を抑えて防曇を行いつつ省電力を行うことができる。
【0011】
【実施例】次に、本発明の車両用空気調和装置を、図1
〜図9に示す第1実施例に基づき説明する。本実施例で
は、本発明の車両用空気調和装置を暖房時の省電力を行
うべく用いる。
【0012】〔装置の構成〕本実施例の車両用空気調和
装置1は、図1に示すように車室内へ空調空気を供給す
る空調動作部2と、空調動作部2の作動を制御するエア
コン制御装置30(本発明の制御手段)とからなる。空
調動作部2は、車室内への風路を形成するダクト3と、
ダクト3内に配され空気を導入して車室内へ送る送風機
4とを有する。そしてダクト3の上流側には室内空気と
室外空気とを任意の割合でダクト3に流入させる内外気
吸入機構5が取り付けられている。
【0013】ダクト3の空気下流側内部には空調空気の
吹出しを切換える吹出口切換ドアが設けられている(図
示しない)。またダクト3には車室内に送られる空気に
対して冷媒により放熱およひ吸熱を行う冷媒循環装置1
0(本発明の温度調節手段)が接続している。ダクト3
の空気下流側端部には、車両の窓ガラスに向かって空調
空気を吹き出すデフロスタ吹出口3aと、乗員の上半身
に向かって空調空気を吹き出すフェイス吹出口3bと、
乗員の足元に向かって空調空気を吹き出すフット吹出口
3cとが形成されている。
【0014】そして吹出口切換ドアがデフロスタ吹出口
3a、フェイス吹出口3b、フット吹出口3cを吹出し
モードに応じて選択的に開閉する。内外気吸入機構5は
内気吸入口5aと外気吸入口5bとを備える。そして内
気吸入口5aと外気吸入口5bとの間には、図1の実線
位置から破線位置までの間で回動可能に内外気切換ダン
パ6が設けられている。また内外気切換ダンパ6には、
この内外気切換ダンパ6を開閉駆動する内外気サーボモ
ータ7が連結している。そしてこの内外気切換ダンパ6
が図1の実線位置にあるときは、ダクト3内には外気の
みが導入され、破線位置にあるときは、ダクト3内には
内気のみが吸入される。
【0015】冷媒循環装置10はアキュムレータ式冷凍
サイクルをなす循環動作部11と、車両走行用バッテリ
ーBからの電力を制御して循環動作部11に供給するイ
ンバータ21とからなる。循環動作部11は、圧縮機
8、室外熱交換器12、冷房用減圧器13、暖房用減圧
器14、室内熱交換器15(本発明の熱交換部)、アキ
ュムレータ16、冷媒流路を切換える四方弁17がそれ
ぞれ冷媒配管によって接続されている。
【0016】また循環動作部11には、冷房用減圧器1
3をバイパスする暖房時バイパス通路と、暖房用減圧器
14をバイパスする冷房時バイパス通路とが設けられ、
暖房時バイパス通路、冷房時バイパス通路のそれぞれ途
中には暖房時逆止弁18、冷房時逆止弁19が設けられ
ている。そして室外熱交換器12の近傍には室外熱交換
器12への送風用の室外ファン20が配されている。圧
縮機8は冷媒を吸引、圧縮、吐出するもので、駆動用の
電動モータ9が内蔵されている。電動モータ9は、車両
走行用バッテリーBからの電力を受けて駆動し、インバ
ータ21によって可変制御される周波数に応じて回転速
度が決定される。従って圧縮機8の冷媒吐出容量は電動
モータ9の回転速度に応じて変化する。
【0017】室外熱交換器12は、ダクト3の外部(車
室外)に配設され、室外ファン20からの送風を受けて
外気と冷媒とを熱交換させる熱交換器である。この室外
熱交換器12は、後述する冷房運転時には凝縮器として
機能し、後述する暖房運転時には蒸発器として機能す
る。冷房用減圧器13は、冷房運転時に室外熱交換器1
2からの冷媒を減圧膨張させるもので、キャピラリーチ
ューブで構成されている。暖房用減圧器14は、暖房運
転時に室外熱交換器12からの冷媒を減圧膨張させるも
ので、キャピラリーチューブで構成されている。
【0018】室内熱交換器15は、ダクト3の内部に配
設され送風機4からの送風を受けてダクト3内の空気と
冷媒とを熱交換させる熱交換器である。この室内熱交換
器15は、冷房運転時には蒸発器として機能し、暖房運
転時には凝縮器として機能する。アキュムレータ16
は、冷凍サイクル内の過剰冷媒を一時蓄えるとともに、
圧縮機8が液冷媒を吸入しないように気冷媒のみを送り
出すものである。四方弁17は、冷媒の流れを冷房運転
時か暖房運転時かに応じて次のように切り換える。
【0019】(冷房運転時)圧縮機8が吐出した高温高
圧冷媒を、四方弁17→室外熱交換器12→冷房時逆止
弁19→冷房用減圧器13→室内熱交換器15→四方弁
17→アキュムレータ16→圧縮機8の順で流す(図1
の矢印Cで示す)。これによって室内熱交換器15が蒸
発器として機能し、ダクト3内の空気はこの室内熱交換
器15によって冷却される。
【0020】(暖房運転時)圧縮機8が吐出した高温高
圧冷媒を、四方弁17→室内熱交換器15→暖房時逆止
弁18→暖房用減圧器14→室外熱交換器12→四方弁
17→アキュムレータ16→圧縮機8の順で流す(図1
の矢印Hで示す)。これによって室内熱交換器15が凝
縮器として機能し、ダクト3内の空気はこの室内熱交換
器15によって加熱される。
【0021】次にエアコン制御装置30について説明す
る。エアコン制御装置30は、図2に示すように、目標
値や条件値を設定するエアコン操作パネル22と、制御
に必要な検知を行うセンサ群Gと、エアコン操作パネル
22からの操作信号およびセンサ群Gからの検知信号に
より作動する装置本体32とからなる。
【0022】センサ群Gは次のものからなる。 イ)車室内に照射される日射量Tsを検出する日射セン
サ23 ロ)室内温度Trを検出する室内温度センサ24 ハ)外気温度Tamを検出する外気温度センサ25 ニ)圧縮機8の吐出側の冷媒圧力Pc1 を検出する圧力
センサ26 ホ)室内熱交換器15の吸込側における空気温度Tin
を検出する吸込温度センサ27 ヘ)吹出口の空気温度を検出する吹出温度センサ28 ト)エバ後温度センサ29 チ)水温センサ31
【0023】装置本体32は、センサ群Gからの検知信
号により制御対象に送る制御信号を出力する制御量生成
部であるマイクロコンピュータ33を内蔵している。マ
イクロコンピュータ33は、センサ群Gからの検知信号
を受け取る入力部34と、入力部34に接続すると共に
演算処理を行う演算処理部37と、演算処理部37に接
続すると共に制御対象に出力信号を送る出力部46とを
備える。入力部34は、センサ群Gと接続し検知信号を
受け入れる入力インターフェイス35と、入力インター
フェイス35からの信号を入力データに変換する入力変
換部36とからなる。
【0024】演算処理部37は、入力データにより演算
を行うCPU38と、CPU38作動時にCPU38に
読み込まれるプログラムおよびデータを記憶する読み出
し専用メモリ40(以下ROMと称する)と、CPU3
8作動時に演算用の領域として使用されるランダムアク
セスメモリ45(以下RAMと称する)とを備える。R
OM40には演算処理に必要なプログラム、データが記
憶されており、特に圧縮機8の回転数の制御および内外
気切換ダンパ6の開度の制御に用いるため次のものが記
憶されている。
【0025】a.車室内へ吹き出す空気の目標吹出温度
Taoを次の式(1)により算出するプログラム。 Tao=Kset・Tset−Kr・Tr−Kam・Tam−Ks・Ts+C (1) 但し、Kset、Kr、Kam、Ksはそれぞれゲイン
であり、Cは補正用定数である。 b.送風機4の風量Vの関数である温度効率φ(v)3
9(図3参照)を与えるマトリックスデータ(2)
【0026】c.飽和冷媒温度Tcを次の式(3)によ
り算出するプログラム。 Tc=(Tao−Tin)/φ(v)+Tin (3) 但し、Tinは室内熱交換器15の吸込側における空気
温度 d.飽和冷媒温度Tcの関数である飽和蒸気圧Pc41
(図4参照)を与えるマトリックスデータ(4) e.目標吹出温度Taoの関数であるブロワ風量Vao
42(図5参照)を与えるマトリックスデータ(5)
【0027】f.防曇に必要な外気量Vamを次の式
(7)により求めるプログラム。 Vam=Wm/γam/(Xgi−Xam) (7) 但し、Xamは外気相対湿度100%時の外気絶対湿
度、γamは外気比重量、Wmは乗員3人分の標準的な
加湿量、Xgiは飽和絶対湿度である。 g.窓ガラスの内面温度Tgiを次の式(8)により求
めるプログラム。 Tgi=(αgi・Tr+C1 ・Tam)/(C1 +αgi) (8) 但し、C1 =1/(δg/λg+1/αg0 )、αgi
は窓ガラス外面熱伝達率、αg0 は窓ガラス内面熱伝達
率、δgは窓ガラスの板厚、λgは窓ガラスの熱伝導率
である。
【0028】h.Tgiの関数である飽和絶対湿度Xg
i43(図6参照)を与えるマトリックスデータ(9) i.Vam/Vaoの値の関数である内外気切換ダンパ
6の開度ψ44(図7参照)を与えるマトリックスデー
タ(10)。出力部46は、CPU38から出力される
制御用の出力データを出力信号に変換する出力変換部4
7と、出力変換部47からの出力信号を制御対象に伝達
する出力インターフェイス48とからなる。
【0029】また、出力インターフェイス48には、制
御対象として、圧縮機8、送風機4、室外ファン20、
四方弁17、内外気切換ダンパ6を駆動する内外気サー
ボモータ7、および吹出口サーボ50、エアミックスサ
ーボ51、その他のアクチュエータ52が接続してい
る。
【0030】〔制御動作〕 圧縮機の回転数の制御 車室内へ吹出す空気の温度が目標吹出温度Taoとなる
ようにマイクロコンピュータ33が次のように動作して
圧縮機8の回転数を制御する(図8参照)。 1)エアコン操作パネル22により設定された車室内設
定温度Tset、各センサによる室内温度Tr、外気温
度Tam、日射量Tsの検知信号を読み込む。 2)車室内へ吹き出す空気の目標吹出温度Taoを式
(1)により算出する。 3)目標吹出温度Taoと吸込温度Tinとマトリック
スデータ(2)から得られたφ(v)の値とから式
(3)により飽和冷媒温度Tcを求める。
【0031】4)飽和冷媒温度Tcに対応する飽和蒸気
圧Pcの値をマトリックスデータ(4)から求める。 5)圧縮機8から室内熱交換機までの圧力損失か小さい
ことから飽和圧力Pcは、圧力センサ26によって検出
された圧縮機8の吐出圧力Pc1 とほぼ等しいとみなす
ことができる。このため圧縮機8の吐出圧力Pc1 が飽
和圧力Pcとなるようにインバータ21へ回転数制御信
号を出力して圧縮機8の回転数を制御することにより車
室内への空気の吹き出し温度を目標吹出温度Taoとな
るようにする。
【0032】内外気切換ダンパの開度の制御(図9参
照) マイクロコンピュータ33が次のように動作する。 1)エアコン操作パネル22により設定された車室内設
定温度Tset、各センサによる室内温度Tr、外気温
度Tam、日射量Tsの検知信号を読み込む。 2)車室内へ吹き出す空気の目標吹出温度Taoを式
(1)により算出する。 3)目標吹出温度Taoに対するブロワ風量Vaoの値
をマトリックスデータ(5)から求める。
【0033】4)防曇に必要な外気量Vamを次のよう
に算出する。窓ガラスが曇らないためには、車室内絶対
湿度Xrが窓ガラスの内面温度Tgiに対する飽和絶対
湿度Xgiよりも低ければよい。また、車室内絶対温度
Xrは次の式(6)を満たす。 Xr=Xam+Wm/γam/Vam (6) 但し、Xamは外気相対湿度100%時の外気絶対湿
度、γamは外気比重量、Wmは乗員3人分の標準的な
加湿量である。したがってXrをXgiと置くことによ
り、防曇に必要な外気量Vamは、次の式(7)により
求められる。 Vam=Wm/γam/(Xgi−Xam) (7)
【0034】このためまず、窓ガラスの諸元値および室
内温度Tr、外気温度Tamから式(8)によりTgi
を算出する。そしてTgiに対する飽和絶対湿度Xgi
の値をマトリックスデータ(9)から求める。このXg
iと、Wm、γam、Xamの値とから式(7)により
Vamを算出する。
【0035】5)φ=Vam/Vaoを計算し、φの値
に応じて送風を制御する。 ブロワ風量Vao≧外気量Vamの場合 φに対する内外気切換ダンパ6の開度ψの値ψ0 をマト
リックスデータ(10)から求め、内外気切換ダンパ6
の開度がψ0 となるようにサーボモータ7を作動させ
る。 ブロワ風量Vao≦外気量Vamの場合 ブロワ風量を防曇に必要な外気量Vamと同じになるま
で上げ、サーボモータ7を作動させ内外気切換ダンパ6
を外気のみ吸入する位置に固定する。
【0036】〔実施例の効果〕ブロワ風量Vao≧外気
量Vamの場合常に外気量は最低量である防曇に必要な
外気量Vamに保たれるので、内気の割合が窓ガラスの
曇を生じない最大の値となり、暖房時に窓ガラスの曇を
生じない限度まで省電力を行うことができる。ブロワ風
量Vao≦外気量Vamの場合窓ガラスの曇を生じない
限度に送風量を抑えて省電力を行うことができる。防曇
に必要な外気量Vamを決定するのに室内温度センサ2
4および外気温度センサ25を用いるのでコストを抑え
ることができる。
【0037】〔第2実施例〕つぎに、本発明の車両用空
気調和装置を図7、図10〜図12に示す第2実施例に
基づいて説明する。本実施例でも、本発明の車両用空気
調和装置を暖房時の省電力を行うべく用いる。
【0038】〔装置の構成〕本実施例の車両用空気調和
装置は、第1実施例のものと次の点で相違する構成を有
する。ROM40には演算処理に必要なプログラム、デ
ータが記憶されており、特に内外気切換ダンパ6の開度
の制御に用いるため次のものが記憶されている。 i.Vam/Vaoの値の関数である内外気切換ダンパ
6の開度ψ44(図7参照)を与えるマトリックスデー
タ(10)。 j.外気温度Tam、室内温度Trの関数である防曇に
必要な外気量Vam60(図10参照)を与えるマトリ
ックスデータ(11)(図11参照)。
【0039】k.防曇に必要な外気量Vamの関数であ
るブロワ端子電圧を与えるマトリックスデータ(1
2)。
【0040】〔制御動作〕 内外気切換ダンパの開度の制御(図12参照) 1)外気温度センサ25、室内温度センサ24によりそ
れぞれ検出された外気温度Tam、室内温度Trを読み
込む。 2)防曇に必要な外気量Vamをマトリックスデータ
(11)から求める。 3)この防曇に必要な外気量Vamに対するブロワ端子
電圧をマトリックスデータ(12)から求め、ブロワ端
子電圧からブロワ風量Vaoを算出する。
【0041】4)φ=Vam/Vaoを計算し、φの値
に応じて送風を制御する。 ブロワ風量Vao≧外気量Vamの場合 φに対する内外気切換ダンパ6の開度ψの値ψ0 をマト
リックスデータ(10)から求め、内外気切換ダンパ6
の開度がψ0 となるようにサーボモータ7を作動させ
る。 ブロワ風量Vao≦外気量Vamの場合 ブロワ風量を防曇に必要な外気量Vamと同じになるま
で上げ、サーボモータ7を作動させ内外気切換ダンパ6
を外気のみ吸入する位置に固定する。
【0042】一例として、内気および外気が共に−8℃
の初期状態から車室内を暖房する場合は、内気、外気の
値−8℃に対しマトリックスデータ(11)からVam
=300m3 /hと求められる。そしてブロワ風量Va
oが暖房初期の冷風防止のため抑えられて、マトリック
スデータ(12)によるブロワ端子電圧から100m 3
/hと求められたならばφ≧1となるため、φ=1とな
るようVaoが300m3 /hまで引き上げられる。こ
れにより外気が100%、内気が0%となる。室内温度
Trが上昇し22℃になったとすると、マトリックスデ
ータ(11)から外気量Vam=160m3 /hと求ま
る。この時φはVao=300m3 /hから0.5とな
る。これにしたがって外気量が50%となるようにマト
リックスデータ(10)により開度ψを求め、サーボモ
ータ7により調整する。
【0043】〔第2実施例の効果〕本実施例では、マト
リックスデータ(11)のデータとしては実際の車で風
洞試験を行い、防曇確保のテストをした結果の数値を当
てはめればよいので、実験式でφの値を決める方法に比
べて実体に合わせた修正が容易である。また車種が変わ
ってもφを同様に修正しながら決定でき実用性が高い。
第1実施例と同様、暖房時に窓ガラスに曇を生じない限
度まで省電力を行うことができる。
【0044】〔変形例〕以上各実施例について次の変形
例が考えられる。ブロワ風量Vaoは必要熱量Qaoの
算出を行い、必要熱量Qaoから算出してもよい。窓ガ
ラスとして加熱用の電熱線を内蔵したヒーテッドウイン
ドシールドを用い、この電熱線への通電のON−OFF
によりVamの決定方法を変更するようにしてもよい。
ワイパの使用の有無によりVamの決定方法を変更する
ようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】車両用空気調和装置の構成を示す図である。
【図2】エアコン制御装置の構成を示す図である。
【図3】送風機の風量Vの関数である温度効率φ(v)
の図である。
【図4】飽和冷媒温度Tcの関数である飽和蒸気圧Pc
の図である。
【図5】目標吹出温度Taoの関数であるブロワ風量V
aoの図である。
【図6】内面温度Tgiの関数である飽和絶対湿度Xg
iの図である。
【図7】Vam/Vaoの値の関数である内外気切換ダ
ンパの開度ψの図である。
【図8】圧縮機の回転数の制御の流れを示す図である。
【図9】内外気切換ダンパの開度の制御の流れを示す図
である。
【図10】外気温度Tam、室内温度Trの関数である
防曇に必要な外気量Vamの図である。
【図11】図10のVamを与えるマトリックスデータ
の図である。
【図12】内外気切換ダンパの開度の制御の流れを示す
図である(第2実施例)。
【符号の説明】
1 車両用空気調和装置 3 ダクト 4 送風機 6 内外気切換ダンパ 15 室内熱交換器(熱交換部) 10 冷媒循環装置(温度調節手段) 24 室内温度センサ(内気温検知器) 25 外気温度センサ(外気温検知器) 30 エアコン制御装置(制御手段) 33 マイクロコンピュータ(制御量生成部) Tr 室内温度 Tam 外気温度 Vao ブロワ風量(送風量) Vam 防曇に必要な外気量 ψ 内外気切換ダンパの開度

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車両の内部に車室への風路を形成して配さ
    れるダクトと、 前記ダクト内に配され前記車室に向けて送風する送風機
    と、 前記ダクトの上流側に取り付けられて前記ダクトに流入
    する室内空気と室外空気との流入割合を変更する内外気
    切換ダンパと、 前記ダクト内の前記送風機の下流側に配され前記車室内
    に送られる空気に対し放熱および吸熱を行う熱交換部を
    有する温度調節手段と、 前記送風機、前記内外気切換ダンパ、前記温度調節手段
    を制御する制御手段とを備えた車両用空気調和装置にお
    いて、 前記制御手段は、 前記車室の室内温度を検知する内気温検知器と、 外気温度を検知する外気温検知器と、 前記送風機の送風量を決定し、少なくとも検知された前
    記室内温度および前記外気温度から前記車両の窓ガラス
    の防曇に必要な外気量を決定し、前記送風量と前記外気
    量とから前記内外気切換ダンパの開度を決定する制御量
    生成部とを有することを特徴とする車両用空気調和装
    置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の車両用空気調和装置にお
    いて、 前記制御量生成部は、前記外気量が前記送風量を下回る
    場合に防曇に必要な前記外気量に相当する外気が常に吸
    入されるよう前記内外気切換ダンパの開度を決定するこ
    とを特徴とする車両用空気調和装置。
  3. 【請求項3】請求項2に記載の車両用空気調和装置にお
    いて、 前記制御量生成部は、前記外気量が前記送風量を上回る
    場合に送風量を前記外気量に等しくなるように変更して
    決定すると共に前記内外気切換ダンパの開度を外気のみ
    を吸入するように決定することを特徴とする車両用空気
    調和装置。
  4. 【請求項4】請求項1ないし3に記載の車両用空気調和
    装置において、 前記窓ガラスは電熱線を備え、前記制御量生成部は前記
    電熱線への通電の有無により前記防曇に必要な外気量の
    決定の方法を選択することを特徴とする車両用空気調和
    装置。
  5. 【請求項5】請求項1ないし4に記載の車両用空気調和
    装置において、 前記制御量生成部は前記窓ガラスのワイパの使用の有無
    により前記防曇に必要な外気量の決定の方法を選択する
    ことを特徴とする車両用空気調和装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN106808969A (zh) * 2016-12-28 2017-06-09 中国科学院理化技术研究所 电动汽车空调系统的回风调节控制方法及其空调系统

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