JPH0824282A - 変形可能な眼内レンズの挿入器具 - Google Patents

変形可能な眼内レンズの挿入器具

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JPH0824282A
JPH0824282A JP16535794A JP16535794A JPH0824282A JP H0824282 A JPH0824282 A JP H0824282A JP 16535794 A JP16535794 A JP 16535794A JP 16535794 A JP16535794 A JP 16535794A JP H0824282 A JPH0824282 A JP H0824282A
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shaft
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敏之 中島
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 押出し軸12の先端部23の改良によって、
変形可能な眼内レンズ1を掬上げ、これを損傷させずに
小さな切開創から眼内の所望の位置に挿入できる、眼内
レンズの挿入器具を提供する。 【構成】 器具本体の先端部に設けた挿入筒17内に2
つ折り状に折畳んで湾曲させて入れた眼内レンズ1を押
出し機構によって押出し軸12を前進させ、この軸12
の先端部23によって眼内レンズ1を挿入筒17から眼
内に押出して眼内に挿入する挿入器具であって、押出し
軸12の先端部23の下部23cに設けた側面三角形状
の掬上げ用突出部23hによって眼内レンズ1の後側部
分を掬上げて保持し、眼内に挿入するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、白内障で水晶体を摘
出した後に、水晶体の代わりに眼内に変形可能な眼内レ
ンズを挿入するための挿入器具に係り、とくに押出し軸
の先端部の形状を改良した、変形可能な眼内レンズの挿
入器具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、白内障手術の際に摘出した水晶体
の代わりに人工の眼内レンズを挿入することは広く行わ
れている。1949年にリドレイ(Ridley)が最
初に人の眼にポリメチルメタクリレート(PMMA)眼
内レンズを挿入して以来、白内障手術後の眼内レンズ移
植に伴う合併症について多くの眼科医が関心を示し、こ
の問題について取組んで来たが、現状では、その合併症
を大別すると、(a)術後炎症、(b)後嚢混濁、
(c)眼内レンズの偏位、(d)術後乱視の4つになる
と考えられている。
【0003】これらの合併症に対して、(a)術後炎症
については薬品の使用、眼内レンズの表面処理、生体適
合性の改善によって、(b)後嚢混濁についてはYAG
レーザーによる治療によって、(c)眼内レンズの偏位
については眼内レンズの支持部デザインによる支持性能
の向上などによって、それぞれ対応が可能である。しか
し、(d)術後乱視については、手術の切開創の大きさ
および手術後の切開創の縫合によって生じるものであ
り、術後に眼鏡なしでよりよい視力を得るという目的に
対して著しい障害となる。そして、術後乱視は、術中の
ケラトメーターの使用、切開法や縫合法の工夫がされて
いるものの充分に解決できず、これは切開創の大きさに
比例するとされ、小さな切開創であるほど術後乱視の発
生が小さいと考えられる。
【0004】小さな切開創による手術に関しては、超音
波水晶体乳化吸引装置を用い、白濁した水晶体の除去
を、超音波チップにより、水晶体を破砕し、乳化、吸引
して行う、超音波水晶体乳化吸引術(PEA)手術によ
って、約3〜4mmの切開創で水晶体の摘出を可能とし、
従来の白内障嚢外摘出術(ECCE)による水晶体摘出
時の切開創が約10mmであるのに比べ、小さな切開創で
の手術が可能になっている。
【0005】しかし、従来の眼内レンズは、ガラスある
いは樹脂の硬い材料でつくられた光学部を有し、それら
の眼内レンズを眼内に挿入するには、光学部の直径より
大きな切開寸法が必要であるため、切開創が約 6.5mm以
上となり、超音波水晶体乳化吸引術によって小さな切開
創から水晶体を摘出しても、硬い光学部を有する眼内レ
ンズを挿入するには切開創の寸法を大きくする必要があ
った。
【0006】そこで、例えば特開昭58−146346
号公報に示されているように、前述した小さな切開創か
ら挿入可能な眼内レンズが開発され、これらの眼内レン
ズは、光学部と支持部とから構成し、少なくとも光学部
が所定の記憶特性を有する変形可能な弾性体によって構
成されている。
【0007】また、特開昭58−146340号、特開
平4−212350号、特開平5−103803号、特
開平5−103808号、特開平4−368229号の
各公報に示されているように、変形可能な眼内レンズの
光学部を巻いたり、折曲げたり、伸ばしたり、折畳んだ
りして変形させることで、変形前の大きな形状から小さ
な形状にして、眼球に作成した小さな切開創から眼内レ
ンズを眼内に挿入できる挿入器具が開発され、これらの
挿入器具を用いることで、眼内レンズおよび眼内レンズ
の挿入方法の両方から約4mmの小さな切開創による手術
の可能性を見出している。
【0008】すなわち、図7に示すように、特願平5−
175330号(平成5年7月15日出願)によってこ
の発明の出願人が提案した変形可能な眼内レンズ1があ
り、この眼内レンズは、所定の記憶特性を有する変形可
能な弾性材料で形成した円形の光学部2の外周部に、光
学部2と異種の可撓性材料で形成した1対の支持部3の
基部3aを埋込み固着し、支持部3の線状の突出部3b
を湾曲させ、2つの支持部3をこの光学部中心に対して
対称形に配置し、光学部2の外周に基部3aの埋込み部
分を補強する突起2aをそれぞれ設けたものや、図8に
示すように、図7と同様な記憶特性を有する材料からな
る光学部2の外周から光学部2を支える板状の前,後2
つの支持部4を光学部2の横断面直径の両端から台形に
近い形状に相対向させて突出させた従来公知ものもあっ
た。
【0009】そして、図7,図8に示すものなど、光学
部2と支持部3または支持部4とからなり少なくとも光
学部が所定の記憶特性を有する変形可能な眼内レンズ1
を大きな形状から小さな形状に2つ折り状にするなど折
畳んで変形させ、円筒状などに形成した挿入筒に通して
眼球に作成した切開創から眼内レンズを眼内に入れるに
は、例えば特開平5−103808号公報に示された挿
入器具などを用いている。
【0010】前記挿入器具を用いて、変形可能な眼内レ
ンズを小さな切開創から挿入するには、挿入器具の包持
部材に設けたレンズ設置部を開き、この設置部に前記眼
内レンズを設置し、設置部を閉じることによって眼内レ
ンズを変形前の大きな形状から2つ折り状に折畳んで小
さな形状とし、設置部内に眼内レンズを設置する。その
後、挿入器具の押出し機構の手動操作によって、押出し
軸を前進させ、押出し軸の軸方向と直交する平坦な先端
面によって設置部内の眼内レンズを押出し、設置部の先
端側に連なる挿入筒内を通して、切開創に挿入した前記
挿入筒の先端から眼内に眼内レンズを挿入させている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】前述した変形可能な眼
内レンズの挿入器具は、前記眼内レンズの挿入に際し
て、変形可能な眼内レンズを挿入器具の包持部材内で2
つ折り状など適宜の横断面形状に折畳んで小型にし、押
出し軸を前進させることで、その先端部によって、折畳
んだ眼内レンズを挿入筒内に通し、眼球に設けた小さな
切開創でも眼内に押出せるようにしている。
【0012】しかし、前記の挿入器具は、折畳んだ眼内
レンズを眼内に押出すことを考慮しているのみであり、
押出し軸の先端部の眼内レンズに接する先端面は押出し
軸の軸方向と直交する平面、あるいはこれに類似する形
状であったため、変形可能な眼内レンズの弾性材料から
なる支持部のうち、後側部分に位置する支持部に押出し
軸の先端面による外力が直接加えられ、この支持部が押
潰されて損傷する恐れがあるという問題点があった。
【0013】また、押出し軸の先端部は、変形可能な眼
内レンズを確実に押出すために、押出す面積を挿入筒の
横断面の内面とほぼ等しい大きさにしているのみで、眼
内レンズを保持できないことにより、眼内レンズを挿入
する方向が定められず、眼内の所望の部位に変形可能な
眼内レンズを挿入することが困難であるという問題点が
あった。
【0014】そして、所定の記憶特性を有する変形可能
な弾性材料からなる光学部と、光学部と異種の可撓性材
料からなる支持部とからなる変形可能な眼内レンズは、
眼内への挿入に際して、この眼内レンズの支持部が眼内
での固定強度の増強、および眼内での圧縮やその他の応
力を受けても光学部を光軸上に固定できるように、可撓
性を持たせるのに必要で、充分な硬さがある樹脂などの
材料を用い、線状でばね作用をもたせてある(図7参
照)。
【0015】しかし、この変形可能な眼内レンズでは、
支持部が外力によって変形しやすく、眼内レンズの挿入
に際して、支持部を変形させてしまうと、眼内で光学部
を所定の位置に保持するという本来の機能を失う恐れが
ある。
【0016】そこで、変形可能な眼内レンズを変形前の
大きな形状から小さな形状に折畳んで変形させ、眼球に
作成した小さな切開創から挿入できるように挿入器具の
挿入筒の円筒またはこれに類似した形状の先端部を介し
て、眼内レンズを眼内に挿入するために押出し機構の操
作によって押出し軸を前進させるが、押出し軸の先端部
による外力が、眼内レンズの後側部分の支持部に直接加
えられてこの支持部が変形することなく、光学部のみに
作用する形状に、押出し軸の先端部を形成することが提
案されている。
【0017】しかし、この押出し軸の先端部の外径は、
折畳んだ眼内レンズの外径に対して小さいので、押出し
軸の先端部は、眼内レンズの光学部の折畳んだ外径より
中心側の全面に対して外力を加えることが不可能であ
り、折畳んだ光学部の中央部に存在する間隙に進入し、
押出し軸の前進による外力が光学部に確実に伝達されな
いだけではなく、眼内レンズが押出し軸の外周と前記挿
入筒の内周との間に挟み込まれて損傷する危険性があ
り、しかも、挿入箇所で眼内レンズを保持できないこと
で、眼内レンズは挿入する方向が定められず、眼内の所
望の部位に挿入することが困難であるという問題点があ
った。
【0018】さらに、所定の記憶特性を有する変形可能
な弾性材料からなる光学部の前,後に板状の支持部をそ
れぞれ一体に突出させた変形可能な眼内レンズ(図8参
照)は、全体の厚さが薄く、支持部が光学部の横断面直
径の両端から前,後に台形に近い形状に突出しているた
め、眼内レンズを2つ折り状などに折畳んで、押出し軸
の先端部で挿入筒内を前進させる際に、押出し軸の軸方
向と直交する平坦なその先端面によって後側部分に位置
する支持部が折曲げられた形状に押潰され、この支持部
が損傷しやすかった。
【0019】この発明は、前述した問題点を解決して、
変形可能な眼内レンズを、押出し軸によって、損傷させ
ずに、眼内の所望の位置に挿入できる、眼内レンズの挿
入器具を提供することを目的としている。
【0020】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、弾性
材料からなる光学部および1対の支持部を一体化し少な
くとも光学部が所定の記憶特性を有する変形可能な眼内
レンズを2つ折り状など適宜の横断面形状に折畳み小さ
な形状にして包持する包持部材と、この包持部材の先端
側に連なる挿入筒の先端から包持部材に包持した前記眼
内レンズを押出す押出し軸と、この押出し軸を前進させ
る押出し機構とを、器具本体に設け、前記押出し軸の回
動を拘束させた、変形可能な眼内レンズの挿入器具にお
いて、押出し軸の先端部の下部に、下面が前記挿入筒の
基端側部の下部内面に密接し、先端側から末端側に向か
って厚さが漸増する側面三角形状に眼内レンズ掬上げ用
突出部を形成したものである。
【0021】請求項2の発明は、請求項1の発明による
眼内レンズの挿入器具において、眼内レンズは、所定の
記憶特性を有する変形可能な弾性材料からなる円形の光
学部と、光学部と異種の可撓性材料からなり光学部の外
周部に基部を埋込み固着した1対の支持部とを有し、光
学部の外周に支持部の基部を補強する突起を設けると共
に、光学部の前記突起から突出した支持部の線状の突出
部を湾曲させ、支持部光学部中心に対してを対称形と
し、押出し軸は、先端部の上部に前記眼内レンズの折畳
んだ光学部の後側部分に位置する一側部を支持する切欠
部を形成し、他側部に眼内レンズの折畳んだ光学部の後
側部分に位置する一側部を支持する切欠部を形成し、他
側部に後側部分に位置する前記突起を入れ、かつ後側部
分に位置する支持部の線状の突出部を通す切欠部を形成
し、前記上部の他側部前端で光学部の他側部を支持し、
前記両切欠部間の上部に、折畳んだ光学部の相対向した
上部間に密接して介在する先端突出部を設け、この先端
突出部と眼内レンズ掬上げ用突出部とを上下に対向さ
せ、この掬上げ用突出部によって眼内レンズの折畳んだ
光学部の後側部分を掬上げるようにしたものである。
【0022】請求項3の発明は、請求項1の発明による
眼内レンズの挿入器具において、眼内レンズは、所定の
記憶特性を有する変形可能な弾性材料からなり、円形の
光学部の前,後に板状の支持部をそれぞれ一体に突出さ
せ、押出し軸は、先端部の両側にそれぞれ切欠部を形成
し、これらの切欠部の末端に、眼内レンズの後側部分に
位置する支持部の後端を支持する支持面を形成し、前記
切欠部間の上部に、後側部分に位置する支持部の対向す
る側面の上部に密接してこれらの側面間に介在する先細
台形状の先端突出部を設け、この先端突出部と眼内レン
ズ掬上げ用突出部とを上下に対向させ、この掬上げ用突
出部によって眼内レンズの折畳んだ光学部の後側部と後
側部分に位置する支持部、またはこの支持部のみを掬上
げるようにしたものである。
【0023】
【作用】請求項1の発明による眼内レンズの挿入器具
は、包持部材に変形可能な眼内レンズを2つ折り状、W
字状、M字状など適宜の横断面形状に折畳み、この状態
で押出し機構を手動操作して押出し軸を前進させ、押出
し軸の先端部によって前記眼内レンズを挿入筒に通して
眼内に挿入する際に、押出し軸の先端部の下部に設けた
眼内レンズ掬上げ用突出部を、下面が前記挿入筒に密接
し、先端側から末端側に向かって厚さが漸増する側面形
状に形成したので、前記掬上げ用突出部によって眼内レ
ンズの後側部分を掬上げて保持し、押出し軸の外力を変
形可能な眼内レンズに確実に伝達できる。
【0024】従って、変形可能な眼内レンズを、押潰し
て損傷させることなく、挿入筒内を前進させて挿入筒の
先端から押出すことができ、また、変形可能な眼内レン
ズを前記掬上げ用突出部に保持して押出すことで、この
眼内レンズを眼内の所望の部位に挿入できる。
【0025】請求項2の発明による眼内レンズの挿入器
具は、図7に示した変形可能な眼内レンズを眼内に挿入
する第1実施例に対応するもので、押出し軸の先端部に
よって眼内レンズを挿入筒に通して眼内に挿入する際
に、押出し軸先端部の眼内レンズの折畳んだ後側部分に
当接する部分を、前記後側部分と対応する形状に形成し
たので、眼内レンズの折畳んだ部分の両側をほぼ均等に
押すことができる。
【0026】これと共に、押出し軸の先端部の上部に設
けた先端突出部を、折畳んだ眼内レンズの相対向する両
側上部間に密接して介在させることで、眼内レンズが挿
入筒内でこれの軸回りに回動することを防止し、方向性
を一定にすることができる。従って、挿入筒内で眼内レ
ンズを回動させることなく、この眼内レンズを一定の向
きで小さな切開創から眼内の所望の部位に適確に挿入で
きる。
【0027】そして、請求項2の発明による眼内レンズ
の挿入器具は、押出し軸の先端部の他側部に形成した切
欠部に眼内レンズの後側部分に位置する支持部の線状の
突出部を通すことで、この突出部が押出し軸の先端部に
よって押潰されて損傷することを確実に防止できる。
【0028】また、光学部に埋設した支持部の基部が眼
内レンズの2つ折り状などの折畳みによって左右非対称
となり、前記基部がもつ左,右非対称のばね力によっ
て、挿入筒内で眼内レンズが回動したり捩れたりするの
を、押出し軸先端部の一側および他側の切欠部間の上部
に形成した先端突出部が折畳んだ光学部の相対向する上
部間に、これらの上部と密接して介在することで防止
し、眼内レンズを一定の向きで眼内に適確に挿入でき
る。
【0029】さらに、請求項2の発明では、眼内レンズ
の光学部の外周に設けた支持部の基部を補強する1対の
突起のうち、折畳んだ眼内レンズの後側部分に位置する
突起を、押出し軸先端部の他側に形成した切欠部内に入
れることで、後側部分に位置する突起によって妨げられ
ることなく、押出し軸の先端部によって光学部の両側部
をほぼ均等に押すことができ、眼内レンズの回動や捩れ
の防止に役立つ。
【0030】請求項3による眼内レンズの挿入器具は、
図8に示した眼内レンズを眼内に挿入する第2実施例に
対応するものであって、掬上げ用突出部によって、光学
部の後側部分と後側部分に位置する板状の支持部、また
はこの支持部のみを掬上げて保持できるのみではなく、
前述した第1実施例と同様に、押出し軸の上部に設けた
先端突出部を、折畳んだ眼内レンズの相対向する両側上
部間に密接して介在させることで、眼内レンズが挿入筒
内でこれの軸回りに回動することを防止し、方向性を一
定にすることができる。
【0031】また、押出し軸の先端部両側に形成した切
欠部の末端面によって折畳んだ眼内レンズの後側部分に
位置する板状の支持部の末端面を押し、前記切欠部間の
上部に先細台形状の突出部を設け、この突出部を眼内レ
ンズの後側部分に位置する支持部の対向する側面の上部
に当接させることで、押出し軸の前進時にこれの先端部
によって後側部分に位置する支持部の外周を大きな範囲
で均等に押すことができ、支持部が板状であっても、こ
れを安定して押すことができ、眼内レンズが挿入筒の軸
回りに回動したり、捩れたりすることがない。
【0032】
【実施例】以下、この発明の実施例につき図を参照して
説明する。図1ないし図4の各図は第1実施例による眼
内レンズの挿入器具を示す。第1実施例の挿入器具は、
図1に示すように、ほぼ筒状の器具本体11と、器具本
体11に嵌めた押出し軸12と、器具本体11の内周面
に形成しためねじ(図示省略)にねじ嵌合させたおねじ
筒13がある押出し機構14と、ヒンジ部15があるレ
ンズ設置部16の先端側に挿入筒17を突出させた包持
部材18とを備え、器具本体11の先端部上面には狭幅
部が先端側にある取付溝11aを器具本体11の軸方向
に沿って形成してあり、押出し軸12はおねじ筒13に
軸方向に拘束して回動可能に連結し、器具本体11に対
し回動を拘束してある。
【0033】前記包持部材18のレンズ設置部16は、
図2に示すように、挿入筒17の末端に固定半割り筒1
9を一体に設けると共に、固定半割り筒19と対向する
可動半割り筒20を挿入筒17の末端に近接させて開閉
可能に設け、固定半割り筒19と可動半割り筒20との
下縁部をヒンジ部15によって連結し、固定,可動半割
り筒19,20上には固定,可動押え板21,22をそ
れぞれ突出させてある。
【0034】また、可動半割り筒20、ヒンジ部15お
よび可動押え板22によって開閉機構を構成し、開閉機
構を閉じると、可動押え板22が固定押え板21に当接
して、挿入筒17と同軸の筒状になるようにしてある。
挿入筒17は、基端側の内径が固定,可動半割り筒が当
接した筒状部の内径と等径であり、先端部17aのみを
先細に形成してある。なお、前述した構成は特開平5−
103808号公報に記載されたものとほぼ同構成であ
る。
【0035】第1実施例の挿入器具は、図3,図4に示
すように、押出し軸12の先端部23は、横断面を小判
形の扁平な形状、すなわち、上,下面を切欠いて水平面
23aとし、かつ上部23b、下部23cを先端側に突
出させてあり、さらに、上部23bの一側には平面凹弧
状に先端切欠部23dを形成し、先端部23の他側には
軸方向の全体に弧状横断面の切欠部23eを形成し、前
記切欠部23d,23e以外の両側面には押出し軸12
の軸心と同心の円弧面23fを形成し、先端部23の末
端側には小径部24が連なっている。押出し軸12の先
端部23の下部23cは、挿入筒17の基端側部17b
の下面と密接し、先端縁23gから末端側に向かって厚
さが漸増する側面三角形状に眼内レンズ掬上げ用突出部
23hを形成し、この突出部23hの末端部から凹湾曲
部23iを介して上部23bの下面末端部に連なってい
る。
【0036】前記包持部材18の挿入筒17は、図1,
図2に示すように、基端側部17bが上,下面を水平面
17cとする小判状の横断面に形成してあり、先端部1
7aが先端17dを円形に形成し、上,下面の水平面1
7cの幅を漸減する先細状に形成し、また先端部17a
には120°の角度間隔で周方向の3箇所に軸方向の全
体にわたって切込み17eを形成してある。そして、挿
入筒17は、押出し軸12の先端部23の上面23a,
下面23cが隙間なく摺動する形状にしてある。
【0037】第1実施例の挿入器具は、図7に示した眼
内レンズ1に用いるもので、これを眼内に挿入するに
は、包持部材18の可動押え板22および可動半割り筒
20を開き、眼内レンズの1対の支持部3を前方の一側
と後方の他側にそれぞれ位置させて光学部2をヒンジ部
15上方に適宜の隙間を設けて設置し、可動押え板22
および可動半割り筒20を閉じて固定押え板21および
固定半割筒19に合わせ、半割り筒19,20内に光学
部2を2つ折り状に折畳み湾曲させて小さな形状にし、
包持部材18に位置決めして保持する。
【0038】この保持状態で器具本体11の取付溝11
aの基端側から半割り筒19,20および挿入筒17を
器具本体11内に嵌め、器具本体11外に突出している
押え板21,22を閉じたまま手に持って、包持部材1
8を器具本体11の先端側に前進させ、押え板21,2
2を取付溝11aの幅が狭い先端部に係合支持させて、
器具本体11に装着すると共に、挿入筒17を器具本体
11の先端から突出させる。
【0039】次に、押出し機構14のおねじ筒13を回
転させることで、おねじ筒13と器具本体11の内周面
に形成しためねじとのねじ嵌合によって後退位置にあっ
たおねじ筒13と共に、押出し軸12を軸回りに回動さ
せずに前進させる。押出し軸12の前進によって、その
先端部23の下部23cに設けた掬上げ用突出部23h
が先端縁23gから末端側に向かって厚さが漸増する側
面三角形状に形成してあり、下面が水平であるので、図
4に示すように、掬上げ用突出部23hによって眼内レ
ンズ1の湾曲している光学部2の下部を掬上げる。
【0040】これと同時に、押出し軸12の先端部23
の上部23b一側に設けた先端切欠部23dが湾曲して
いる光学部2の上部一側に当接し、先端部23の他側に
設けた切欠部23eに光学部2の後側部分に位置する突
起2aおよび支持部3の線状の突出部3が前進可能に入
ると共に、上部23bの他側先端が光学部2の他側部に
当接する。
【0041】この状態で、押出し軸12の前進を続ける
と、これの先端部23によって光学部2を押して眼内レ
ンズ1を前進させ、挿入筒17の基端側部17bを経
て、切開創に挿入した挿入筒17の先端17eから眼内
レンズ1を眼内に挿入する。
【0042】この際、押出し軸12の先端部23は、挿
入筒17の先端部23下面および挿入筒17の基端側部
17bの下面を水平面にしてあるので、これらの面が密
接した状態で前進し、先端部23の下部23cの掬上げ
用突出部23hは先端縁23gが尖ってこれに近い部分
が薄く、末端側に向かって厚さが漸増しているので、眼
内レンズ1の光学部2を確実に掬上げて保持し、押出し
軸12の外力を変形可能な眼内レンズ1に確実に伝達
し、これを損傷させることなく挿入筒17から押出すこ
とができ、眼内レンズ1を所望の部位に挿入できる。
【0043】そして、押出し軸12の先端部23は、挿
入筒17の基端側部17b内面に上,下面および側面の
一部の大きな面積で接触した状態で安定して挿入筒17
内を直進し、また、挿入筒17の先端部17aは、周方
向の3箇所に軸方向の全体にわたって切込み17eを形
成してあるので、これらの切込み17eが開き、挿入筒
17の先端部17aが弾性変形して内径が拡がること
で、この先端部17aが先細になっていても、湾曲して
小さな形状になっている光学部2が徐々に変形前の形状
に戻りながら、挿入筒17の先端部17aから出ること
で、小さな切開創でも、眼内に眼内レンンズ1を挿入で
きる。
【0044】さらに、押出し軸12の先端部23は、前
述のように、光学部2の後側部分と対応した形状にこれ
と当接する部分を形成してあると共に、上部23bの先
端突出部が凸弧状に対向する光学部2の上部間に介在し
て、先端部23が直進するので、光学部2が挿入筒17
内で、これの軸回りに、回動することなく、方向性を一
定にできると共に、光学部2に埋設した支持部3の基部
3aがもつ左,右非対称のばね力によって、挿入筒17
内で眼内レンズ1が回動したり捩れたりすることもな
い。従って、変形可能な眼内レンズ1を一定の向きで眼
内の所望の部位に適確に挿入できる。
【0045】なお、第1実施例の挿入器具は、押出し軸
12の先端部23に設けた横断面凹弧状の切欠部23e
に眼内レンズ1の支持部3の線状の突出部3bを通した
ので、この突出部3bが先端部23に押潰されて損傷す
ることがない。
【0046】図5および図6は第2実施例による挿入器
具の要部を示す。第2実施例による挿入器具は、押出し
軸12の先端部23の形状が第1実施例と異なり、ま
た、図8に示す変形可能な眼内レンズ1に用いることが
第1実施例と異なる以外、これらのものと構成、動作が
同様である。
【0047】図5,図6に示すように、押出し軸12の
先端部23は、先端部23の両側に横断面凹弧状の切欠
部23jを左右対称に下端まで形成し、上部23bは、
先端側に突出する先端突出部が幅の狭い平面先細台形状
にしてあり、上部23bの基部側に垂直な支持面23k
をそれぞれ設けた形状とし、上,下面の水平面23aを
横断面積が大きい押出し軸12末端側に延長させ、第1
実施例に設けた横断面積が小さい小径部をなくし、小径
部に対応する部分より末端側を第1実施例と同様にして
ある。
【0048】第2実施例の挿入器具によって、図8に示
した変形可能な眼内レンズ1を眼内に挿入するには、光
学部2の前,後にこれと一体に形成した支持部4を位置
させて、図6に示すように、光学部2および支持部4を
2つ折り状に折畳んで湾曲させ、小さな形状にした以
外、第1実施例と同様に包持部材に保持し、この包持部
材を器具本体に装着し、この状態で、押出し機構を操作
して押出し軸を回動させずに前進させる。
【0049】図6に示すように、押出し軸12の前進に
よって、その先端部23の下部に設けた掬上げ用突出部
23hが、第1実施例と同様に、先端縁23gから末端
側に向かって厚さが側面三角形状に形成してあり、下面
が水平であるので、図6に示すように、掬上げ用突出部
23hまたはこの突出部23hおよび凹湾曲部23iに
よって、眼内レンズ1の湾曲している光学部2の後側部
分と後側部分に位置する板状の支持部4との下部をまた
はこの支持部4の下部のみを掬上げる。
【0050】これと同時に、押出し軸12の先端部23
の上部23bの基部両側に掬上げ用突出部23hの上方
にこれと対向させて設けた支持面23kが2つ折り状に
折畳んで湾曲した後側部分に位置する支持部4の後端に
それぞれ当接し、幅の狭い上部23bの先端突出部が後
側部分に位置して対向する支持部4の側縁間に入り、こ
れらの側縁に先端突出部両側面がそれぞれ当接する。
【0051】この状態で、押出し軸12の前進を続ける
ことで、眼内レンズ1を切開創に挿入した挿入筒17の
先端から押出して眼内に挿入する。この際、第1実施例
とほぼ同様に、先端部23の下部23cの掬上げ用突出
部23hは眼内レンズ1の光学部2の後側部分および後
側部分に位置する支持部4またはこの支持部4のみを掬
上げて保持し、押出し軸12の外力を変形可能な眼内レ
ンズ1に確実に伝達し、これを損傷させることなく挿入
筒17から押出すことができ、眼内レンズ1を所望の部
位に挿入できる。
【0052】そして、第1実施例とほぼ同様に、押出し
軸12の先端部23は、挿入筒の基端側部内を安定して
直進し、また湾曲して小さな形状になっている光学部2
および支持部4が徐々に変形前の状態に戻りながら、挿
入筒の先端部から出て、眼内に眼内レンズ1を挿入でき
る。
【0053】さらに、押出し軸12の先端部23は、上
部23bが眼内レンズ1の光学部2の後側部分に位置す
る支持部4の後側部分と対応した形状に、これと当接す
る部分を形成してあると共に、上部23bの先端突出部
を先細の平面台形状とし、後側部分に位置する支持部4
の上方部分の間に介在して先端部23が直進するので、
光学部2および前,後支持部4が挿入筒17内で、これ
の軸回りに回動することなく、方向性を一定にして、眼
内レンズ1を一定の向きで眼内の所望の位置に適確に挿
入できる。
【0054】なお、この発明による眼内レンズの挿入器
具は、特許請求の範囲を逸脱しない限り、例えば包持部
材を器具本体に固定したり、これと一体に形成するなど
適宜変更でき、また挿入筒および押出し軸の先端部は
上,下面を水平面とする扁平な横断面形状にすることが
好ましく、さらに図7に示す眼内レンズの光学部外周に
突出する補強用の突起をなくしたものにも適用でき、こ
の場合には押出し軸先端部の他側に形成した切欠部を支
持部の線状の突出部を通せる程度に小さくし、その先端
部に光学部の他側部を支持する小さい先端切欠部を形成
することが好ましい。
【0055】また、挿入筒は押出し軸の先端部の上面,
下面との円弧状の側面との両方または一方が隙間なく摺
動する形状にすればよいが、前記実施例のように押出軸
の先端部の上面,下面が隙間なく摺動する形状にするこ
とが好ましい。
【0056】
【発明の効果】以上説明したとおり、請求項1の発明に
よる眼内レンズの挿入器具は、包持部材に変形可能な眼
内レンズを2つ折り状、W字状、M字状など適宜の横断
面形状に折畳み、この状態で押出し機構を手動操作して
押出し軸を前進させ、押出し軸の先端部によって前記眼
内レンズを挿入筒に通して眼内に挿入する際に、押出し
軸の先端部の下部に設けた眼内レンズ掬上げ用突出部
を、下面が前記挿入筒に密接し、先端側から末端側に向
かって厚さが漸増する側面形状に形成したので、前記掬
上げ用突出部によって眼内レンズの後側部分を掬上げて
保持し、押出し軸の外力を変形可能な眼内レンズに確実
に伝達できる。
【0057】従って、変形可能な眼内レンズを、押潰し
て損傷させることなく、挿入筒内を前進させて挿入筒の
先端から押出すことができ、また、変形可能な眼内レン
ズを前記掬上げ用突出部に保持して押出すことで、この
眼内レンズを眼内の所望の部位に挿入できる。
【0058】請求項2の発明による眼内レンズの挿入器
具は、図7に示した眼内レンズに好適し、前述した請求
項1の発明による効果に加えて、押出し軸の先端部によ
って眼内レンズを挿入筒に通して眼内に挿入する際に、
押出し軸先端部の眼内レンズの折畳んだ後側部分に当接
する部分を、前記後側部分と対応する形状に形成したの
で、眼内レンズの折畳んだ部分の両側をほぼ均等に押す
ことができる。
【0059】これと共に、押出し軸の先端部の上部に設
けた先端突出部を、折畳んだ眼内レンズの相対向する両
側上部間に密接して介在させることで、眼内レンズが挿
入筒内でこれの軸回りに回動することを防止し、方向性
を一定にすることができる。従って、挿入筒内で眼内レ
ンズを回動させることなく、この眼内レンズを一定の向
きで小さな切開創から眼内の所望の部位に適確に挿入で
きる。
【0060】そして、請求項2の発明による眼内レンズ
の挿入器具は、押出し軸の先端部の他側部に形成した切
欠部に眼内レンズの後側部分に位置する支持部の線状の
突出部を通すことで、この突出部が押出し軸の先端部に
よって押潰されて損傷することを確実に防止できる。
【0061】また、光学部に埋設した支持部の基部が眼
内レンズの2つ折り状などの折畳みによって左右非対称
となり、前記基部がもつ左,右非対称のばね力によっ
て、挿入筒内で眼内レンズが回動したり捩れたりするの
を、押出し軸先端部の一側および他側の切欠部間の上部
に形成した先端突出部が折畳んだ光学部の相対向する上
部間に、これらの上部と密接して介在することで防止
し、眼内レンズを一定の向きで眼内に適確に挿入でき
る。
【0062】さらに、請求項2の発明では、眼内レンズ
の光学部の外周に設けた支持部の基部を補強する1対の
突起のうち、折畳んだ眼内レンズの後側部分に位置する
突起を、押出し軸先端部の他側に形成した切欠部内に入
れることで、後側部分に位置する突起によって妨げられ
ることなく、押出し軸の先端部によって光学部の両側部
をほぼ均等に押すことができ、眼内レンズの回動や捩れ
の防止に役立つ。
【0063】請求項3の発明による眼内レンズの挿入器
具は、図8に示した眼内レンズに好適し、前述した請求
項1による発明の効果に加えて次の効果が得られる。す
なわち、掬上げ用突出部によって、光学部の後側部分と
後側部分に位置する板状の支持部、またはこの支持部の
みを掬上げて保持できるのみではなく、前述した第1実
施例と同様に、押出し軸の上部に設けた先端突出部を、
折畳んだ眼内レンズの相対向する両側上部間に密接して
介在させることで、眼内レンズが挿入筒内でこれの軸回
りに回動することを防止し、方向性を一定にすることが
できる。
【0064】また、押出し軸の先端部両側に形成した切
欠部の末端面によって折畳んだ眼内レンズの後側部分に
位置する板状の支持部の末端面を押し、前記切欠部間の
上部に先細台形状の突出部を設け、この突出部を眼内レ
ンズの後側部分に位置する支持部の対向する側面の上部
に当接させることで、押出し軸の前進時にこれの先端部
によって後側部分に位置する支持部の外周を大きな範囲
で均等に押すことができ、支持部が板状であっても、こ
れを安定して押すことができ、眼内レンズが挿入筒の軸
回りに回動したり、捩れたりすることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例に係る変形可能な眼内レ
ンズの挿入器具を示した一部切欠き斜視図
【図2】図1に示した挿入器具の包持部材の拡大斜視図
【図3】図1に示した挿入器具の押出し軸先端部の拡大
斜視図
【図4】図1に示した挿入器具の挿入筒を縦断した動作
説明用の拡大側面図
【図5】この発明の第2実施例に係る変形可能な眼内レ
ンズの挿入器具の押出し軸先端部を示した拡大斜視図
【図6】第2実施例による挿入器具の挿入筒を縦断した
動作説明用の拡大側面図
【図7】変形可能な眼内レンズの一例を示した拡大平面
【図8】変形可能な眼内レンズの他例を示した拡大平面
【符号の説明】
1 変形可能な眼内レンズ 2 光学部 2a 突起 3 支持部 3a 基部 3b 線状の突出部 4 支持部 11 器具本体 11a 取付溝 12 押出し軸 13 おねじ筒 14 押出し機構 15 ヒンジ部 16 レンズ設置部 17 挿入筒 17a 先端部 17b 基端側部 17c 水平面 17d 先端 17e 切込み 18 包持部材 19 固定半割り筒 20 可動半割り筒 21 固定押え板 22 可動押え板 23 押出し軸の先端部 23a 水平面 23b 上部 23c 下部 23d 先端切欠部 23e 切欠部 23f 円弧面 23g 先端縁 23h 掬上げ用突出部 23i 凹湾曲部 23j 切欠部 23k 支持面 24 小径部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弾性材料からなる光学部および1対の支
    持部を一体化し少なくとも光学部が所定の記憶特性を有
    する変形可能な眼内レンズを2つ折り状など適宜の横断
    面形状に折畳み小さな形状にして包持する包持部材と、
    この包持部材の先端側に連なる挿入筒の先端から包持部
    材に包持した前記眼内レンズを押出す押出し軸と、この
    押出し軸を前進させる押出し機構とを、器具本体に設
    け、前記押出し軸の回動を拘束させた、変形可能な眼内
    レンズの挿入器具において、押出し軸の先端部の下部
    に、下面が前記挿入筒の基端側部の下部内面に密接し、
    先端側から末端側に向かって厚さが漸増する側面三角形
    状に眼内レンズ掬上げ用突出部を形成したことを特徴と
    する変形可能な眼内レンズの挿入器具。
  2. 【請求項2】 眼内レンズは、所定の記憶特性を有する
    変形可能な弾性材料からなる円形の光学部と、光学部と
    異種の可撓性材料からなり光学部の外周部に基部を埋込
    み固着した1対の支持部とを有し、光学部の外周に支持
    部の基部を補強する突起を設けると共に、光学部の前記
    突起から突出した支持部の線状の突出部を湾曲させ、支
    持部を光学部中心に対して対称形とし、押出し軸は、先
    端部の上部に前記眼内レンズの折畳んだ光学部の後側部
    分に位置する一側部を支持する切欠部を形成し、他側部
    に眼内レンズの折畳んだ光学部の後側部分に位置する一
    側部を支持する切欠部を形成し、他側部に後側部分に位
    置する前記突起を入れ、かつ後側部分に位置する支持部
    の線状の突出部を通す切欠部を形成し、前記上部の他側
    部前端で光学部の他側部を支持し、前記両切欠部間の上
    部に、折畳んだ光学部の相対向した上部間に密接して介
    在する先端突出部を設け、この先端突出部と眼内レンズ
    掬上げ用突出部とを上下に対向させ、この掬上げ用突出
    部によって眼内レンズの折畳んだ光学部の後側部分を掬
    上げるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の変
    形可能な眼内レンズの挿入器具。
  3. 【請求項3】 眼内レンズは、所定の記憶特性を有する
    変形可能な弾性材料からなり、円形の光学部の前,後に
    板状の支持部をそれぞれ一体に突出させ、押出し軸は、
    先端部の両側にそれぞれ切欠部を形成し、これらの切欠
    部の末端に、眼内レンズの後側部分に位置する支持部の
    後端を支持する支持面を形成し、前記切欠部間の上部
    に、後側部分に位置する支持部の対向する側面の上部に
    密接してこれらの側面間に介在する先細台形状の先端突
    出部を設け、この先端突出部と眼内レンズ掬上げ用突出
    部とを上下に対向させ、この掬上げ用突出部によって眼
    内レンズの折畳んだ光学部の後側部と後側部分に位置す
    る支持部、またはこの支持部のみを掬上げるようにした
    ことを特徴とする請求項1に記載の変形可能な眼内レン
    ズの挿入器具。
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