JPH0824032B2 - カラ−受像管 - Google Patents

カラ−受像管

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JPH0824032B2
JPH0824032B2 JP60106954A JP10695485A JPH0824032B2 JP H0824032 B2 JPH0824032 B2 JP H0824032B2 JP 60106954 A JP60106954 A JP 60106954A JP 10695485 A JP10695485 A JP 10695485A JP H0824032 B2 JPH0824032 B2 JP H0824032B2
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mask
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敏尚 曽根
三千夫 中村
拓 浦田
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J29/00Details of cathode-ray tubes or of electron-beam tubes of the types covered by group H01J31/00
    • H01J29/02Electrodes; Screens; Mounting, supporting, spacing or insulating thereof
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
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    • H01J29/02Electrodes; Screens; Mounting, supporting, spacing or insulating thereof
    • H01J29/06Screens for shielding; Masks interposed in the electron stream
    • H01J29/07Shadow masks for colour television tubes
    • H01J29/073Mounting arrangements associated with shadow masks

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  • Electrodes For Cathode-Ray Tubes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明はカラー受像管に係り、時にシヤドウマスクの
支持構体に関するものである。
〔発明の技術的背景とその問題点〕
一般にカラー受像管は実質的に矩形状のパネルの内側
壁に埋込まれたスタツドピンに弾性体を介してシヤドウ
マスクを懸架し、パネル前面部内面の螢光体スクリーン
上の所定位置に電子ビームが射突するように構成されて
いる。
このようなカラー受像管に於いて、例えば矩形状の電
子ビーム通過開孔を有するスリツト形シヤドウマスクの
場合、通常開孔を通過する有効電子ビームは1/3以下で
あり、残りの電子ビームはシヤドウマスクに射突し、時
として80℃程度迄シヤドウマスクを加熱させることにな
る。そのため蛍光体スクリーンとシヤドウマスクとの間
隔(以下q値と云う)が変化し、そのq値の変化が許容
値以上になると電子ビームは螢光体スクリーンのストラ
イプ状螢光体に正確にランデイングせず、いわゆるミス
ランデイングを生じ色純度を劣化させることになる。こ
れを防止するために特公昭44−3547号公報に示されてい
るように、マスクフレームをバイメタルを介してパネル
側壁に係止し、シヤドウマスク全体を螢光体スクリーン
方向に移動させてq値の変化を実質的に許容し得る範囲
内にとどめる方式が採用されている。
しかしながら、このバイメタルを用いる方式は複雑で
あり、部品点数が多いため組合せ精度がばらつき易い。
その結果色純度もばらつき易く、品位の良いカラー受像
管は高価となる。
この点を補う構造として、特公昭46−4104号公報等に
も提案されているカラー受像管がある。例えば第8図に
示すようにマスクフレーム(8)とパネル(1)の内側
壁に植設されたスタツドピン(10)間に弾性細条(13)
を設けるものがある。これはシヤドウマスク(7)の加
熱に関して満足できる補正を得るため、真空外囲器の管
軸(14)と約45゜の角度αを有し、ピン(10)と嵌合す
る支持片部(13a)とこの支持片部(13a)より延在する
可動片部(13b)とを少なくとも有する弾性細条(13)
を設けることにより、電子ビーム(5)のミスランデイ
ングを防止するものである。この提案によればシヤドウ
マスク(7)の熱膨脹に伴い弾性細条(13)の可動片部
(13b)がスタツドピン(10)を中心に回動し、シヤド
ウマスク(7)が螢光体スクリーン(4)の方向に僅か
に移動し、ミスランデイングを補正できるとされてい
る。
すなわち、第9図(a),(b)に示すようにシヤド
ウマスク(7)に電子ビーム(5)が当たり始めると、
シヤドウマスク(7)が膨脹し、その上の1点Pは管軸
(14)から外側方向の点P′に変位しようとする。点P
を通る電子ビーム(5)を破線で示すが、P→P′に移
ると電子ビーム(5)のランデイング位置が変わるため
色ずれが発生する。この熱による影響を補正するために
は、シヤドウマスク(7)の膨張とともにシヤドウマス
ク(7)自体の位置をパネル(1)側に移動させ、点P
が点Qの位置に一致するようにすれば、点Pを通る電子
ビーム(5)は正しく螢光体に達することになる。しか
し、このような形状の弾性細条(13)は、支持片部(13
a)に設けられた孔(13c)をピン(10)に嵌合させて支
持片部(13a)をピン(10)上に摺動させることにより
パネル(1)内に懸架させている。このため、カラー受
像管が衝撃を受けたり振動した場合、弾性細条(13)が
ピン(10)に沿つて摺動あるいは極端な場合は、弾性細
条(13)がピン(10)より外れることがある。これを防
止する手段の一つに弾性細条(13)のバネ圧力を大きく
することが考えられる。ところがこの大きなバネ圧力
は、ピン(10)によつてパネルガラスに伝達されるため
ガラスに歪みを生じさせる。従つて、製造に際してカラ
ー受像管に行なわれる通常の熱処理中にカラー受像管が
破損するおそれがある。更に、このようなカラー受像管
においては、シヤドウマスク(7)をパネル(1)内で
着脱することを繰り返し行なう場合に作業者の手でその
着脱をすることが困難となるため、大掛りな着脱装置を
各工程に設置する必要がある。また、その着脱時には弾
性細条(13)やマスクフレーム(8)及びそれに固着さ
れたシヤドウマスク(7)に大きな圧力をかけるため、
マスクフレーム(8)やシヤドウマスク(7)を変形さ
せるおそれもある。
一方、このような不都合に対しては特開昭57−53048
号公報(米国特許第4,387,321号明細書)が提案されて
いる。これは第10図(a),(b)および(c)に示す
ように、シヤドウマスク(7)に一端を連結した平坦な
弾性素子(23)を有する懸架手段によつてシヤドウマス
ク(7)をパネル(1)の隅部で懸架したカラー受像管
である。このようなカラー受像管はシヤドウマスク
(7)の着脱が簡単にでき、歪みの発生も防止できると
述べられている。しかしこのような構造ではわずかな衝
撃を受けたり、振動をしても弾性素子(23)はピン(2
0)から簡単に外れてしまう。これを防止するため弾性
素子(23)とピン(20)とを例えばガラスエナメル,セ
メント或いは各種溶接により連結したり、或いは第10図
(b),(c)の如く、緊締部材(24)とプレート(2
5)により平坦な弾性素子(23)の動きに対する制限部
材を構成したりすることも併せて提案している。しかし
この従来例の如く、弾性素子(23)とピン(20)とを固
着した場合、このカラー受像管が後工程で他の原因によ
る不良となつてもパネル(1)更には弾性素子(23)を
含むシヤドウマスク系全体の再利用が不可能となる。一
方、緊締部材(24)やプレート(25)を使用する場合
は、一本のカラー受像管に必要な部品点数やその組立時
間が増大したりして工業的量産性は著しく劣化してしま
う。
〔発明の目的〕
本発明は、上述した問題点に鑑みてなされたものであ
り、動作初期から長時間にわたり電子ビームのミスラン
デイングを充分少くすることにより画像の色ずれなどの
色純度劣化を抑制し、且つ、簡単な支持材により耐衝撃
性を向上させた工業的量産性に富むカラー受像管を提供
することを目的としている。
〔発明の概要〕
即ち、本発明はシヤドウマスクを保持しているマスク
フレームを矩形状のパネルの隅部内側壁に植設されたス
タツドピンに懸架するにあたり、弾性部材のバネ定数K
[Kg・f/mm]と、弾性部材がスタッドピンに加える力F
[Kg・f]とした時、バネ定数Kが、1.0〜7.0[Kg・f/
mm]、弾性部材がスタッドピンに加える力Fが、2.5〜1
2.6[Kg・f]であり、且つ1.8≦F/K≦2.5の関係が成り
立つようにしたことを特徴とする。
〔発明の実施例〕
以下、本発明のカラー受像管の実施例を詳細に説明す
る。
第2図は本発明によるカラー受像管の断面図である。
すなわち実質的に矩形状のパネル(1)と、漏斗状のフ
アンネル(2)及びネツク(3)から真空外囲器が構成
されている。そしてパネル(1)の内面には赤,緑及び
青に夫々発光するストライプ状の螢光体層からなる螢光
体スクリーン(4)が被着形成され、ネツク(3)には
パネル(1)の水平軸に沿つて一列に配列され、赤,緑
及び青に対応する3本の電子ビーム(5)を射出するい
わゆるインライン型電子銃(6)が配設されている。ま
た螢光体スクリーン(4)に近接対向した位置には、多
数のスリツト状の開孔が垂直方向に配列されこの垂直配
列が水平方向に多数配列されたシヤドウマスク(7)が
マスクフレーム(8)によつて支持固定されている。さ
らにマスクフレーム(8)は弾性部材(33)を介してパ
ネル(1)の直立縁部内壁に埋め込まれたピン(10)で
係止され、支持されている。
3本のインライン配列の電子ビーム(5)はフアンネ
ル(2)の外部の偏向装置(12)によつて偏向され、矩
形状のパネル(1)に対応する矩形の範囲を走査し、か
つシヤドウマスク(7)の開孔を介して色選別されてス
トライブ状螢光体層にランデイングし、カラー映像を再
現させるようになつている。また、電子ビームは地磁気
等の外部磁界の影響を受けストライプ状螢光体層に正確
にランデイングしない場合があり、再現映像の色純度が
劣化するのを防止するためフアンネル(2)内部に強磁
性金属板よりなる磁気遮蔽体(11)がフレーム(8)を
介して係止されている。
さらに第1図の要部拡大断面図を用いて詳細に説明す
る。シヤドウマスク(7)は厚さが約0.2mmの冷間圧延
鋼板よりなり、その側壁は厚さが約1.6mmの冷間圧延鋼
板からなるマスクフレーム(8)に固定されている。こ
のマスクフレーム(8)と矩形状のパネル(1)の隅部
の直立縁部(1a)にはスタツドピン(10)が植設されて
おり、マスクフレーム(8)とスタツドピン(10)との
間には弾性部材(33)が設けられている。この弾性部材
(33)はスタツドピン(10)と嵌合する孔(33c)を有
しており、管軸(14)方向に沿うようにスタツドピン
(10)と嵌合されている支持片部(33a)と、この支持
片部(33a)から管軸(14)との角度αが45゜になるよ
う螢光体スクリーン(4)側に延在する可動片部(33
b)と、この可動片部(33b)から前記支持片部(33a)
とほぼ平行になるように延在し、マスクフレーム(8)
に固着される固着片部(33d)とからなる。さらにこの
弾性部材(33)は支持片部(33a)の管軸方向の長さ
l′は約17mm、幅が約15mm、可動片部(33b)の延在方
向の長さをl、この延在方向と直交方向の幅が約15mmの
析出硬化型ステンレス鋼例えばSUS631より構成されてい
る。この弾性部材(33)のバネ定数Kkg・/mmと、この
弾性部材(33)がスタツドピン(10)に嵌合した時にス
タツドピン(10)に加わる力Fkg・は となるように設定されている。
このような構造を有する28インチ型110度偏向カラー
受像管において機械的な衝撃による電子ビームのミスラ
ンデイング量と、シヤドウマスクのパネル内での脱着の
難易について実験を行なつた。
まず、このような構造を有するカラー受像管におい
て、どのような方向の衝撃に対して電子ビームのミスラ
ンデイング量が最も大きく示されるかを検討したとこ
ろ、管軸に直角に且つ、ストライプ状螢光体の長さ方向
に直角、すなわち、一般には矩形パネルの長辺に平行な
方向に衝撃を加えることが最も顕著な値を示すことが判
明した。特に画面の中央部において電子ビームの変位量
が大きいことも確認した。すなわち、第3図に示すよう
に、管軸(14)および螢光体スクリーン(4)の螢光体
層の長手方向に各々垂直な矢印(40)で示す方向(紙面
上で右から左)に衝撃力を加えた場合、シヤドウマスク
(7)は紙面上で右から左方向へ移動する。すなわち、
画面中央部ではシヤドウマスクが点Cから点C′へ移動
し、それに伴ない電子ビームも矢印(42a)で示すよう
に変位する。ところが、画面右側(紙面上で右側)で
は、衝撃(40)を受けると弾性部材(331)はそのその
形状のため矢印(41a)のように、スタツドピン(10)
に支持されてる部分を支点とするような回転運動を生
じ、結果としてシヤドウマスク(7)を螢光体スクリー
ン(4)より遠ざける。従つて、シヤドウマスク(7)
は衝撃(40)を受けると紙面上で右から左へ移動すると
ともに下から上へも移動するためシヤドウマスク(7)
の紙面上の右側周辺部は、点Rから点R′へ移動し、そ
れに伴ない電子ビーム(5)も矢印(42b)で示すよう
に変位する。一方、画面左側(紙面上で左側)では、衝
撃(40)を受けると弾性部材(332)はその形状のため
矢印(41b)のような回転を生じ、結果としてシヤドウ
マスク(7)を螢光体スクリーン(4)に近ずける。従
つて、シヤドウマスク(7)は衝撃(40)を受けると、
紙面上で右から左へ移動するとともに上から下へも移動
するため、シヤドウマスク(7)は、点Lから点L′へ
移動し、それに伴ない電子ビーム(5)も矢印(42c)
に示すように変位する。ところで画面左右での電子ビー
ムの変位量(42b),(42c)は、画面中央での変位量
(42a)より常に小さくなる。すなわち、画面右側にお
けるシヤドウマスク(7)の下から上への移動と画面左
側におけるシヤドウマスク(7)の上から下への移動
は、ともに右から左へのシヤドウマスク(7)への移動
による電子ビームの変位を相殺する方向への移動であ
り、これは本発明のようなカラー受像管の一つの特徴で
ある。一方、衝撃の大きさは衝撃加速度で表わされ、通
常のカラー受像管の輸送および使用時に加わると考える
値よりやや大きい40Gm/sec2を加えることとした。
このような衝撃に対して種々の実験を行ないまとめた
ものが第4図(a),(b),(c)であり、以下第1
図も参照して詳細に説明する。すなわち、横軸は、第1
図の弾性部材(33)のバネ定数K、すなわち弾性部材
(33)の支持片部(33a)および可動片部(33b)をフレ
ーム(8)方向に曲げてピン(10)より外す時に必要な
力に対応する係数を示す。一方、左側の縦軸は、カラー
受像管に衝撃を加えた時の電子ビームの変位量δ(画面
中央における最大値)を示し、特製曲線A,B,Cに対応す
る。右側の縦軸は、弾性部材(33)がスタツドピン(1
0)に嵌合した時スタツドピン(10)が弾性部材(33)
よりうける力F、すなわち弾性部材がシヤドウマスク
(7)及びフレーム(8)を保持する力を各々示し、特
性曲線α,β,γに対応している。尚、バネ定数Kは、
弾性部材(33)の可動片部(33b)の実質的長さlを変
えることにより変化させたもので、各実験での長さl
は、各図の横軸上の()内の数値で示した。また、第4
図の(a),(b),(c)は弾性部材(33)の厚さt
が各々0.3mm、0.4mm、0.5mmとした場合のデータであ
る。
さて、第4図(a)において弾性部材(33)の可動片
部(33b)の長さlを大きくしてバネ定数Kを減少させ
ていくと、特性αで表わされるスタツドピン(10)に加
わる力Fが減少する。それに伴ない衝撃を受けた時の電
子ビームの変位量δ(特性A)も増大するが、バネ定数
Kが0.75kg・/mm以下、例えば可動片部(33b)の長さ
lを12mmにして衝撃を加えるとパネル(1)の4つの隅
部に配置された弾性部材(33)のうち、2ケがスタツド
ピン(10)から外れてシヤドウマスク(7)が螢光体ス
クリーン上に落下して測定が不可能となつた。逆に可動
片部の長さlを小さくして、バネ定数Kを大きくする
と、スタツドピン(10)に加わる力Fは増加し電子ビー
ムの変位量δは小さくなる。しかし、バネ定数Kを2.75
kg・/mm以上、例えば可動片部(33b)の長さlを5mm
とした場合は、4ケの弾性部材(33)のうち2ケはスタ
ツドピン(10)と嵌合させることはできるが、残りの2
ケは弾性部材(33)の機械的強度が強過ぎて作業者の手
では着装することができず、これも測定不可能であつ
た。次に第4図(b)は、厚さ0.4mmのSUS631で弾性部
材(33)を構成した場合のデータであり、特性曲線Bは
変位量δ,βは力Fに対応している。バネ定数Kを1.3k
g・/mm以下、例えば可動片部(33b)の長さlを15mm
にすると衝撃を受けた時に弾性部材(33)のうち1ケが
スタツドピン(10)から外れてシヤドウマスク(7)を
正しく支持できなくなり、測定が不可能となつた。一
方、バネ定数Kを4.7kg・/mm以上、例えば可動片部
(33b)の長さlを7mmにすると、4ケの弾性部材(33)
のうち2ケはスタツドピン(10)と嵌合させることはで
きるが、残りの2ケの弾性部材(33)は、作業者の手で
は着装することができなかつたため、これも測定が不可
能となつた。更に、第4図(c)は、厚さ0.5mmのSUS63
1で弾性部材(33)を構成した場合のバネ定数Kに対す
るスタツドピン(10)に加わる力F(特性γ)及び衝撃
を受けた時の電子ビームの変位量δ(特性C)を示すデ
ータである。この場合は、バネ定数Kを1.6kg・/mmす
なわち、可動片部(33b)の長さlを18mmにしても弾性
部材(33)がスタツドピン(10)より外れると云うこと
はなかつたが、衝撃を受けた時の電子ビームの変位量は
約168μmと非常に大きくなつた。逆に、可動片部の長
さlを小さくした時は、材厚が0.5mmと厚くバネ定数K
及びスタツドピン(10)に加わる力Fも非常に大きく、
弾性部材としての機械的強度も非常に強くなつた。その
ため、バネ定数Kが7kg・/mmを越えると、例えば可動
片部(33b)の長さlが9mmの場合、弾性部材(33)を4
ケともすべて正しくスタツドピン(10)に嵌合させるこ
とはできずに測定は実施できなかつた。
以上の実験結果よりカラー受像管が衝撃を受けた時の
電子ビームの変位は、弾性部材(33)のバネ定数K及び
それに対応するスタツドピン(10)に加わる力Fと密接
な関係があることが判明した。すなわち、弾性部材(3
3)のバネ定数Kが大きく、また弾性部材(33)がスタ
ツドピン(10)に加える力Fが大きければ弾性部材(3
3)の支持能力が大きく、且つ衝撃による支持片部(33
a)および可動片部(33b)の変形も小さいため、衝撃を
受けた時の電子ビーム変位量を小さく抑えることができ
る。逆に、バネ定数K及びスタツドピン(10)に加わる
力Fがともに小さければ弾性部材(33)の支持能力も劣
化し、同時に衝撃による支持片部(33a)および可動片
部(33b)の変形も大きいため、衝撃を受けた時の電子
ビームの変位量が増大することになる。
次に、衝撃を受けた時の電子ビームの変位量が実用上
どの程度まで許容できるかを検討した。すなわち、一般
にストライプ状螢光体層を有する螢光体スクリーンは、
第5図に示すように、幅SSの螢光体層(50)とその両側
に光を吸収する例えば黒鉛よりなる幅DSの光吸収帯(5
1)が設けられ、幅RSの電子ビーム(52)は両側の光吸
収帯(51)にまたがるように螢光体層(50)上に射突し
て特定の色を発光させている。従つて、電子ビーム(5
2)が変位しても隣接する他の色を発光する螢光体層(5
0−1),(50−2)を発光させない限り、色純度の劣
化は生じない。ところで、現在実用化されているカラー
受像管の画面中央部における螢光体層間隔、例えば緑色
螢光体層から隣接する次の緑色螢光体層の間隔は、最大
で約810μmである。これを第5図の各寸法にあてはめ
ると電子ビーム幅BSは約210μm、螢光体層の幅SSは約1
70μmおよび光吸収帯の幅DSは約100μmとなる。従つ
て、電子ビーム(52)が隣接する他の色を発光させる螢
光体層(50−1),(50−2)までの余裕量Gは、 から約80μmとなり、この値が実用化されているカラー
受像管の画面中央における最大余裕とみなすことができ
る。すなわち、一般に外径寸法の小さいカラー受像管や
螢光体層間隔のより小さいカラー受像管は、この余裕量
Gがそれに伴ない小さくなる傾向であり、前述の余裕量
80μm以上となる場合は、色純度が劣化して、カラー受
像管としての品位を保つことができない。このことを本
発明者等が実験して得られた第4図(a),(b),
(c)のデータと照らし合わせてみると、電子ビームの
変位量δが80μmとなる特性A,B,Cの各点a1,b1およびc1
に対応する特性α,β,γの各々の点α11にお
ける弾性部材(33)のバネ定数Kと、スタツドピン(1
0)に加わる力Fとの関係は、各々、第4図(a)よ
り、Kα=1.0、Fα=2.5であり、(F/K)α
2.50となり、第4図(b)より、Kβ=2.0、Fβ
=5.18であり、(F/K)β=2.59となり、第4図
(c)より、Kγ=2.9、Fγ=7.7であり、(F/
K)γ=2.66となる。そのためF/Kが2.5以下になるよ
うに、バネ定数K及びスタツドピン(10)に加わる圧力
Fを選択すれば電子ビーム変位量が80μm以下となり、
実用可能であることを判明した。一方、本発明者等が実
用性を判断するもう一つの要素は、シヤドウマスクをパ
ネル内に懸架したり、逆にパネルより外す場合、通常の
作業者の手で着脱可能か否かと云う点でこれは工業的な
量産品に問われる基本的な要素である。この観点より第
4図(a),(b),(c)のデータをみると弾性部材
(33)をスタツドピン(10)に装着できる最大のバネ定
数Kとスタツドピン(10)に加わる力Fとの関係は、特
性α、β、γ上において各々点α2およびγで示
され、第4図(a)より、Kα=2.7、Fα=4.7で
あり、(F/K)α=1.74となり、第4図(b)より、
Kβ=4.6、Fβ=8.28であり、(F/K)β=1.8
となり、第4図(c)より、Kγ=7.0、Fγ=12.
6であり、(F/K)γ=1.8となるのでこのF/Kが1.8以
上であればパネル内におけるシヤドウマスクの着脱は、
作業者の手で可能であると云うことである。また、弾性
部材(33)のより具体的な実用寸法を求めるため、第4
図(a),(b),(c)に示したデータを使い横軸に
弾性部材(33)の可動片部(33b)の長さlをとり、弾
性部材(33)の可動片部の厚さtをパラメータとし、縦
軸に衝撃を受けた時の電子ビームの変位量δをとつたの
が第6図である。すなわち、特性A,B,Cは、tは0.3mm、
0.4mm、0.5mmに各々に対応している。この図より、衝撃
を受けた時の電子ビームの変位量δが80μmとなる点
a1,b1,c1における弾性部材(33)の可動片部の長さlと
厚さtの関係は、各々 である。従つて、l/tが30以下であれば衝撃による電子
ビームの変位量δは80μm以下となり、実用化能なカラ
ー受像管が得られる。一方、弾性部材(33)をパネル
(1)内に作業者の手先業で着脱可能にするための限界
は、各特性の点a2,b2,c2で示され、これら各点における
弾性部材(33)の可動片部(33b)の長さlと厚さtと
の関係は となる。従つてl/tが20以上であれば作業者が手作業で
シヤドウマスクをパネル於内で着脱可能となる。尚、可
動片部の長さlは、実質的にスクリーンの対角線に沿つ
た長さであることは云うまでもない。
以上のように、本発明によれば作業性が良く、衝撃に
対して電子ビームの変化量の小さいカラー受像管が得ら
れるわけであるが、本発明のもう一つの目的である動作
初期から長時間にわたる電子ビームのミスランデイング
も充分少なくすることができた。これを第7図および第
1図を用いて説明する。第7図は28″、100゜偏向、す
なわち管軸(14)とで電子ビーム(5)とのなす角βが
55゜のストライプ螢光体層を有するカラー受像管を用い
て行なった実験結果を示すものである。まず、このカラ
ー受像管の構造は、第1図に示すものとほぼ同様であ
り、厚さ約0.2mmの冷間圧延鋼板よりなるシヤドウマス
ク(7)の側壁は、板厚が約0.5mmの冷間圧延鋼板のマ
スクフレーム(8)に固定されている。このマスクフレ
ーム(8)とパネル(1)の四隅の直立縁部(1a)に略
垂直に植設されたスタツドピン(10)には厚さが約0.4m
mの折出硬化型ステンレス鋼、例えばSUS631よりなる弾
性部材(33)が嵌合されている。この弾性部材(33)
は、スタツドピン(10)と嵌合する孔(33c)を有して
スタツドピンの延在する方向と略直角をなし、管軸(1
4)に沿う方向の長さl′が約17mm、それに直角な方向
の幅が約15mmの支持片部(33a)を有する。この支持片
部(33a)より延在し、この延在する方向の長さlが約1
2mm、それに直交する方向の幅が熱15mmで、管軸(14)
となす角αが45゜の可動片部(33b)およびこの可動片
部(33b)より支持片部(33a)と略平行に同一方向に延
在し、マスクフレーム(8)に固定される固着片部(33
d)とを備えている。この弾性部材(33)のバネ定数Kkg
・/mmと、この弾性部材(33)がスタツドピン(10)
に嵌合した時のスタツドピン(10)に加わる力Fkg・
となるように設定されている。第7図は、横軸に動作経
過時間(分)を、縦軸に電子ビームの変位量すなわちミ
スランデイング量の変化を示している。前述のカラー受
像管を通常の高圧5KV、ビーム電流1400μAの白画面で
動作させた時のスクリーンの中心より330mm離れた対角
線上の点における電子ビームの変位を測定したもので、
螢光体スクリーン中心から水平方向に遠ざかる方向を正
とし、逆にスクリーンの中心に向う動きを負として行な
つた。
第7図において特性Aは、特公昭44−3547号公報に示
されているように、マスクフレームをバイメタルを介し
て矩形状パネルの各辺の略中央側壁に係止した従来方式
の28″、110度偏向カラー受像管の変化をしめしてい
る。これに対して特性Bは、前述の本発明による28″、
110度偏向カラー受像管の場合のデータを示したもので
ある。第7図から明らかなように、本発明の実施例によ
る特性Bは、従来の特性Aに対しミスランデイングの時
間的変化は著しく減少していることがわかる。また、本
実施例の如く、矩形状のパネルの四隅でシヤドウマスク
を懸架すると、支持枠としてのマスクフレームの剛性が
高まり、逆にマスクフレームを従来より薄くすることが
可能となる。また、本実施例の如く、マスクフレームの
厚さを0.5mmとすると、従来の1.6mmに比べ重量が約70%
減少する。すなわち、従来の1.6mmの重量が約1.6kgに対
し、0.5mmのマスクフレームは約0.5kgと非常に軽量化す
ることができ、この軽量化により、カラー受像管が衝撃
を受けた時の電子ビームの変位量を抑制することにもな
る。実際、本実施例の28″、110゜カラー受像管を前述
の如き衝撃テストを実施したところ、画面中央での電子
ビームの変位量が64μmとなつた。これはマスクフレー
ムの材厚が1.6mmの時の電子ビームの変位量、すなわ
ち、第4図(b)の点Zで示される71μmに比べ約10%
も改善されたことになり、このようにマスクフレームを
軽量化したため衝撃による電子ビームの変位量を抑制す
ることができる。勿論この電子ビーム変位量64μmは、
一般に色純度の劣化を招く電子ビーム変位量の限界値80
μmより小さく、実用上問題のない品位であることは云
うまでもない。
なお、本発明の実施例をスタツドピンに略直角に嵌合
する支持片部と、この支持片部より延在する可動片部と
を有する弾性部材により説明したが、本発明はこのよう
な弾性部材の形状のみに限られるものではない。例えば
第10図(a)に示した特開昭57−53048号公報(米穀特
許第4,387,321)に提案されているように、支持片部と
可動片部が同一平面を形成する平坦な弾性素子(23)の
場合も適用でき、そのバネ定数Kとスタツドピンに加わ
る力Fとの関係が本発明の関係を満せば同様の効果を得
ることは明らかである。但し、この場合の可動片部(23
a)の長さlは、可動片部(23a)の固着片部(23b)と
の境界とそれに最も近いスタツドピン(20)との嵌合点
までの距離である。また、本実施例では弾性部材がマス
クフレームに固着され、間接的にシヤドウマスクを懸架
しているが、弾性部材が直接にシヤドウマスクに固着さ
れても本発明の効果を損なうものではない。
〔発明の効果〕
上述のように本発明によれば複雑なバイメタル補正装
置を使用することなく耐衝撃性を向上させ、動作初期か
ら長時間にわたりミスランデイング量を著しく減少させ
ることができ、色ずれ,色むら等の色純度の劣化を効果
的に改善することができる非常に工業的量産に適したカ
ラー受像管を提供することが可能となつた。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明によるカラー受像管の一実施例の構造及
び動作を示す説明用要部拡大断面図、第2図は本発明に
よるカラー受像管の断面図、第3図は本発明によるカラ
ー受像管が衝撃を受けた時の動作を説明する要部拡大断
面図、第4図(a),(b),(c)は本発明によるカ
ラー受像管の弾性部材のバネ定数Kによるスタツドピン
に加わる力Fおよび衝撃を受けた時の電子ビームの変化
δを示す特性図、第5図はストライプ型螢光体スクリー
ンを有するカラー受像管の螢光体層と電子ビームの位置
関係を説明する図、第6図は本発明のカラー受像管の弾
性部材の可動片部の長さによる衝撃を受けた時の電子ビ
ームの変位量を示す特性図、第7図は動作経過時間によ
るミスランデイング量の変化を示す特性図、第8図は従
来のカラー受像管の一例を示す要部拡大断面図、第9図
(a),(b)は弾性部材によるシヤドウマスクの熱膨
張を抑制する構造及び動作を示す説明用要部拡大断面
図、第10図(a),(b),(c)は従来のカラー受像
管を示す要部拡大断面図である。 1……パネル、4……螢光体スクリーン 7……シヤドウマスク、8……マスクフレーム、 10,20……スタツドピン 13,33,331,332……弾性部材 13a,13a……支持片部、13b,13b……可動片部 33d……固着部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】実質的に矩形状でその隅部の直立縁部にス
    タッドピンを有するパネルと、このパネル内面に形成さ
    れた蛍光体スクリーンと、この蛍光体スクリーンに近接
    対向するように前記スタッドピンと嵌合する孔を有する
    弾性部材により前記スタッドピンに懸架されてなるシャ
    ドウマスクとを少なくとも備えるカラー受像管におい
    て、前記弾性部材のバネ定数をK[kg・f/mm]、前記弾
    性部材が前記スタッドピンに嵌合した時に前記スタッド
    ピンに実質的に加わる力をF[kg・f]とした時、少な
    くともバネ定数K=1.0〜7.0[kg・f/mm]、且つスタッ
    ドピンに加わる力F=2.5〜12.6[kg・f]であり、 1.8≦F/K≦2.5 の関係が成り立つことを特徴とするカラー受像管。
  2. 【請求項2】前記弾性部材が、前記スタッドピンと嵌合
    する孔を有する支持片部とこの支持片部より延在する可
    動片部を少なくとも備えており、前記可動片部の厚さを
    t[mm]とし、前記可動片部の前記支持片部より延在す
    る方向に沿う実質的長さをl[mm]とした時 20≦l/t≦30 の関係が成り立つことを特徴とする特許請求の範囲第1
    項記載のカラー受像管。
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