JPH08240061A - 閉扉衝撃緩和装置 - Google Patents

閉扉衝撃緩和装置

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Publication number
JPH08240061A
JPH08240061A JP4389695A JP4389695A JPH08240061A JP H08240061 A JPH08240061 A JP H08240061A JP 4389695 A JP4389695 A JP 4389695A JP 4389695 A JP4389695 A JP 4389695A JP H08240061 A JPH08240061 A JP H08240061A
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JP
Japan
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door
cam
movable pin
support shaft
opened
Prior art date
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Pending
Application number
JP4389695A
Other languages
English (en)
Inventor
Keizo Takahashi
桂蔵 高橋
Kozo Ota
耕造 太田
Toshio Matsui
敏雄 松井
Koji Yamamura
光司 山村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujita Corp
Shibutani Co Ltd
Jtekt Column Systems Corp
Original Assignee
Fujita Corp
Fuji Kiko Co Ltd
Shibutani Co Ltd
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Publication date
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Priority to JP4389695A priority Critical patent/JPH08240061A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 開扉時に抵抗が少なくて軽く、また、閉扉時
に衝撃や音の発生が少ない自動閉扉機構を用いた扉の閉
扉衝撃緩和装置を提供する。 【課題を解決するための手段】枢軸下部側に自動閉扉機
構を装着した扉における枢軸上部側において、扉2と共
に回転する可動ピン26と、扉2の支軸17に回動可能
に設けられ、前記可動ピン26と係合する作動カム18
と、作動カム18とワンウエイクラッチ21を介して連
動するブレーキ機構とを設けて構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は建物等における扉の閉
扉衝撃緩和装置に係り、特に閉扉時の強い衝撃を緩和す
ることを目的とする。
【0002】
【従来の技術】建物等における扉には、自動閉扉機構を
設けたものがあるが、この自動閉扉機構はスプリングを
内蔵して開扉時にそのスプリングを圧縮し、その圧縮し
たスプリングの力を閉扉動力源とするドアーチェックが
一般的に最も多く用いられる他、最も構造簡単で廉価な
自動閉扉機構として重力式蝶番(Gravity Hinge)が提
供されている。
【0003】ドアーチェックを用いた扉は、図19に示
すように、建物の開口部1に扉2を嵌め込み、扉2の片
側における少なくとも上下2カ所にヒンジ金具を装着し
て回動可能に支持されている。
【0004】ドアーチェックは、扉2の上端部にドアー
チェック本体50が取り付けられると共に、このドアー
チェック本体50の上方における開口部1の縁部と、ド
アーチェック本体50とが2つのリンク51,52を介
して連結されている。また、ドアーチェック本体50
は、リンク51を図中時計方向に付勢する付勢手段を内
蔵しており、扉2を常に閉じる方向へ付勢している。さ
らに、ドアーチェック本体50には、扉2の閉じる速度
を調節するオイル等を用いたダンパーが内蔵されてい
る。これにより、扉2を操作して開くと、ドアーチェッ
ク本体50に対してリンク51,52が回転し、扉2か
ら手を放すと、扉2はドアーチェック本体50に内蔵し
た付勢手段によって自動的に閉鎖するとともに、この閉
鎖時の閉じる速度は内蔵したダンパーにより減速され
る。またこのドアーチェックは、扉2を開口部1に取り
付けた後でも、取り付けることができる特徴を有する。
【0005】重力式蝶番を用いた扉は、図17に示すよ
うに、建物開口部1に扉2を嵌め込み、扉2の片側にお
ける枢軸下部側Aに重力式蝶番3を装着するとともに、
枢軸上部側Bにはヒンジ4が装着されている。
【0006】重力式蝶番3は、図18に示すように、前
記扉2に固定する上部ヒンジ5と下部ヒンジ6が互いに
シャフト7を介して同軸で上下で重なり構成され、上部
ヒンジ5はシャフト7を中心に回転できるが、下部ヒン
ジ6はシャフト7とともに前記建物に固定するブラケッ
ト8と一体に固着されている。上部ヒンジ5と下部ヒン
ジ6の重なり面は互いに斜めに切断されてテーパー面5
a,6aを形成している。
【0007】ヒンジ4は、図17に示すように、前記扉
2に固定する可動体9とこの可動体9に設けた孔9aを
遊嵌するシャフト10が前記建物開口部1の上縁に固定
するブラケット11に垂下して固定されてなり、扉2の
回転により、可動体9はシャフト10を中心として回転
するがシャフト10は回転しない。そして、可動体9と
ブラケット11との間隔は扉2が上下動できるように離
間されている。なお、前記シャフト7とシャフト10は
同一軸線上に設けられている。
【0008】したがって、扉2を操作して開くと重力式
蝶番3の斜面5aが斜面6aを摺動して上昇し、扉2の
開き角度に応じた部位で上部ヒンジの回転は停止し、扉
2から離れると、扉2はその自重によって前記扉2の開
き角度に応じた部位から元の状態へと上部ヒンジが逆方
向へ回転して重力式蝶番3の斜面5aが斜面6aを下降
することにより、扉2に力を加えなくとも自動的に扉2
が閉鎖するものである。つまり、扉2が斜面5a,6a
を介し全体として上下動する。したがって、扉2はその
重力により閉扉時の動力源を必要としないのが特徴であ
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、重力式
蝶番3は、前記のように扉2の枢軸下部側Aにおける上
側の上部ヒンジ5が開扉時には下側の下部ヒンジ6から
上昇し、この逆に閉扉時には下降するものであるから、
建物開口部1と扉2の間には、その上下に扉2が上下動
するための隙間を必要とし、また、閉扉時には扉2の回
転が加速されて衝撃や音の発生が大きいため、住宅用扉
には使用されていない。
【0010】また、前記ドアーチェックは住宅用として
も一般的に多く用いられているが、扉2に外付けされる
ドアーチェック本体が大型で、しかも、リンクを必要と
するため、扉からドアーチェック本体とリンクが突出し
て見栄えが悪く、さらに、構造が複雑で高価であるとい
う不都合を有する。
【0011】そこで、この発明は、開扉時に抵抗が少な
くて軽く、また、閉扉時に衝撃や音の発生が少なくてコ
ンパクトな扉の閉扉衝撃緩和装置を提供する。
【0012】
【課題を解決するための手段】自動閉扉機構を装着した
扉において、扉と共に回転する可動ピンと、扉の枢軸上
に回動可能に設けられ、前記可動ピンと係合する作動カ
ムと、該作動カムとワンウエイクラッチを介して連動す
るブレーキ機構とを設けたことを特徴とする。
【0013】
【作用】扉を開けるとワンウエイクラッチが空回りして
扉が制動されることなく開けることができるとともに、
扉が閉まる直前の所定の角度内において、ワンウエイク
ラッチが作動し、作動カムとブレーキ機構が連動して制
動する。
【0014】
【実施例】以下、この発明の実施例を図に基づき説明す
る。以下に説明する実施例は全て、図1に示すように、
扉2の枢軸下部側Aに自動閉扉機構としての重力式蝶番
3が、枢軸上部側Bに閉扉衝撃緩和装置(以下、緩衝装
置と略)15が取り付けられて構成される。重力式蝶番
3は前記従来例と同一の構造であり、したがって、扉2
を開くと、従来と同様に、図19に示した重力式蝶番3
の上部ヒンジ5が回転してその斜面5aが下部ヒンジ6
の斜面6aを上昇し開扉され、また、扉2を閉じると、
扉2はその自重が重力式蝶番3の上部ヒンジ5から下部
ヒンジ6にかかるため、斜面5aが斜面6aを下降す
る。このとき緩衝装置15により扉2の制動がなされる
のである。
【0015】そこで、図2〜4に示す第1実施例の緩衝
装置15につき説明すると、図2に示すように、建物の
壁面に開設した開口部1の縁部に固定するブラケット1
6に一端を固定して垂下した支軸17を、扉2のフレー
ム2aを遊嵌して内部に進入させて扉2を開閉可能に支
持し、その支軸17に円筒形状の作動カム18の軸孔1
8aを挿入して回動可能に嵌合し、その軸孔18aの下
部を拡径し、かつ、支軸17を段付きにしてインナーケ
ース19を挿入して回動可能に嵌合し、このインナーケ
ース19の外周面と作動カム18の内周面との間にワン
ウエイクラッチ21を嵌合し、ブッシュ20dを嵌め込
んでワンウエイクラッチ21の抜け止めにする。一方、
インナーケース19のフランジ部19aに摺接するブレ
ーキシュー22及び2枚のワッシャー23で挟持した付
勢手段としての皿バネ24を同軸で支軸17に嵌装し、
支軸17の下端部にナット25を螺合してブレーキ機構
が構成されると共に、作動カム18の上部をリング17
aで抜け止めをして構成される。
【0016】作動カム18は、図3に示すように、支軸
17を中心とする所定角度範囲α(図3(B)参照)の
弧状切欠部からなるカム部28を上部から下部にかけて
所要の深さに形成してある。カム部28には可動ピン2
6が水平方向から延伸して進入し、可動ピン26はブラ
ケット27を介して扉2のフレーム2aに固定されてい
る。カム部28の前記所定角度範囲αは任意である。例
えば、扉2を内側へ最大90度開く場合には、90度の
範囲内であり、図3に示すように、この実施例では所定
角度範囲αを例えば60度としているが、図5〜6に示
すように45度としてもよい。
【0017】ワンウエイクラッチ21は、図4に示すよ
うに、アウターケース20の内周面にカム凹部20aを
周方向へ等間隔にて形成し、このカム凹部20aとイン
ナーケース19との間においてカム凹部20a内にロー
ラー29を介在させて構成される。カム凹部20aはイ
ンナーケース20との間でローラー29がフリーとなる
遊動室20bとローラー29を締め付ける狭隘部20c
とを有し、アウターケース20が矢示イ方向(右)へ回
転しようとすると、ローラー29が転動して遊動室20
bから狭隘部20cに噛み込まれてインナーケース19
とアウターケース20を一体的に連結することができ
る。この逆に、アウターケース20が矢示ロ方向(左)
へ回転しようとすると、ローラー29が転動して狭隘部
20cから遊動室20bに移動してインナーケース19
とアウターケース20を遊離させる。
【0018】ブレーキシュー22はインナーケース19
の下部に形成されたフランジ部19aに摺接する摩擦盤
であって、皿バネ24の付勢力にてフランジ部19aに
押し付けられる。
【0019】なお、前記可動ピン26は、図8に示すよ
うに、フレーム2aに直線状のピン26aを垂下して設
けたものと代えてもよい。
【0020】上記第1実施例の作用を説明する。扉2を
開くとその回転により、図3(A)から(B)に示すよ
うに、可動ピン26がカム部28を倣い移動してその一
端部28aから他端部28bに向けて移動する。この場
合、作動カム18のカム部28の設定角度は60度であ
るので、可動ピン26が作動カム18の一端部28aか
ら他端部28bへと移動した後、その他端部28bを更
に押して作動カム18を支軸17を中心に回転させる。
【0021】このとき、アウターケース20は、図4中
矢示ロ方向へ回転するため、ボール29が転動して狭隘
部20cから出て遊動室20b内に移動するから、アウ
ターケース20とインナーケース19を遊離させるた
め、作動カム18にブレーキシュー22の摩擦抵抗が加
わることはなく、なんらの抵抗なく通例のように開ける
ことができる。
【0022】ついで、90度開いた扉2から手を放す
と、図3(B)に仮想線で示すように、扉2側の可動ピ
ン26はカム部28の他端部28bから一端部28aへ
と移動する。このとき、可動ピン26はカム部28内で
移動するだけであって、作動カム18を回転させること
はない。したがって、可動ピン26が所定角度範囲α
(60度)を移動して後、可動ピン26はカム部28の
他一端部28aに当接し、これにより初めて作動カム1
8を所定角度α1の範囲(30度)回転させる。このと
き、ワンウエイクラッチ21は、図4中矢示イ方向へボ
ール29が転動して狭隘部20cに挟まれてアウターケ
ース20とインナーケース19を一体化することによ
り、インナーケース19が回転するため、ブレーキシュ
ー22との間に摩擦抵抗を生じて作動カム18が緩やか
に回転し閉扉する。
【0023】つまり、扉2が閉位置になる所定の手前
(30度)において回転の制動が開始され、その制動さ
れた状態で扉2は閉鎖するから、衝撃が緩和され、音の
発生も軽減されるのである。
【0024】この第1実施例では、扉2を開いた角度に
より、扉2の制動範囲は変化する。すなわち、カム部2
8の所定角度範囲αを45度に設定すると、図5,6に
示すように、扉2を最大限度(90度)で開けた場合に
は、図7に示すように残り45度の制動区間が生じ、ま
た、扉2を75度に開けた場合には30度の制動区間が
生じるが、扉2を45度以下に開けた状態では制動は生
じないことになる。したがって、扉2の開いた角度が大
きいほど自動閉扉機構により閉じる際の扉2の速度は加
速されて速くなるが、扉2の開いた角度に見合った制動
圧が発生するため、扉2の開いた角度に関係なく扉2が
閉じる際に発生する衝撃や音を減少させることができ
る。
【0025】次に、図9,10に示す第2実施例の緩衝
装置15につき説明すると、建物の壁面に開設した開口
部1の縁部に固定するブラケット16に垂下して固定し
た支軸17を扉2のフレーム2aを遊嵌して内部に進入
させて扉2を開閉可能に支持し、その支軸17にストッ
パーカム30を嵌合してピン31で固定し、ストッパー
カム30には固定ピン32が垂下固定されている。この
ストッパーカム30の下部で支軸17に作動カム18の
軸孔18aを挿入して回動可能に嵌合し、その上面に前
記固定ピン32が係合する弧状のカム溝33を形成して
ある。図10に示すように、カム溝33にはコイルスプ
リング等の弾機34が挿入されていて、弾機34は作動
カム18を常に反時計方向(開扉方向)へ回転付勢して
いる。
【0026】さらに、支軸17に作動カム18の軸孔1
8aの下部を拡径し、かつ、支軸17を段付きにしてイ
ンナーケース19を嵌合し、このインナーケース19の
外周面と作動カム18の拡径した内周面との間にワンウ
エイクラッチ21を嵌合し、ブッシュ20dを嵌め込ん
でワンウエイクラッチ21の抜け止めにする。また、イ
ンナーケース19のフランジ部19aに摺接するブレー
キシュー22及び2枚のワッシャー23で挟持した付勢
手段としての皿バネ24を同軸で支軸17に嵌装し、ナ
ット25にて抜け止めをしてブレーキ機構が構成され
る。
【0027】作動カム18は、図10に示すように、支
軸17を中心とする所定角度範囲αの切欠部からなるカ
ム部28を上部に形成してある。カム部28には可動ピ
ン26が摺接し、可動ピン26は扉2のフレーム2aに
固定したブラケット27に支持されている。この可動ピ
ン26の軸線延長上に前記固定ピン32が位置してい
る。可動ピン26と固定ピン32とを結ぶ直線はフレー
ム2aと平行である。
【0028】ワンウエイクラッチ21は、前記第1実施
例で説明したものと同じであるため、重複する説明は省
略する。
【0029】ブレーキシュー22はインナーケース19
の下部に形成されたフランジ部19aに摺接する摩擦盤
であって、皿バネ24の付勢力にてフランジ部19aに
押し付けられる。
【0030】上記第2実施例の作用を説明する。図10
(A),(B)に示すように、扉2を90度開けると、
扉2の回転により可動ピン26がカム部28を倣い移動
してカム部28の一端部28aから他端部28bに向け
て移動するとともに、作動カム18は弾機34の付勢力
により可動ピン26に追従して図中反時計方向へ回転す
るが、インナーケース19はワンウエイクラッチ21を
作動カム18との間に介在していて回転することはない
から、開扉時にブレーキシュー22の摩擦抵抗が付加さ
れることはない。このとき、作動カム18の回転によ
り、カム溝33が移動して固定ピン32がカム溝33の
端部33aに当接するまで移動する。ここで、支軸1
7、ストッパーカム30及び固定ピン32は常に固定位
置にある。
【0031】ついで、90度開いた扉2から手を放す
と、図10(B)に示すように、可動ピン26がカム部
28の他端部28bから一端部28aに当接するまで移
動し、さらに、作動カム18を設定した所定角度の範囲
α1だけ図中時計方向へ回転させる。したがって、作動
カム18は可動ピン26と同じ方向へ回転しようとし、
これにより、ワンウエイクラッチ21は、前記図4中矢
示イ方向へローラー29が転動して狭隘部20cに挟ま
れアウターケース20とインナーケース19を一体化す
ることにより、インナーケース19を回転させるため、
ブレーキシュー22との間に摩擦抵抗を生じて作動カム
18が緩やかに回転し閉扉する。
【0032】次に、扉2を90度以下の角度で開いたと
きには、可動ピン26はカム部28内を一端部28aか
ら他端部28bへと移動するとともに、作動カム18は
弾機34に押されて可動ピン26に追随する方向へ移動
し、固定ピン32がカム溝33の一端に停止すると、作
動カム18の回転は停止する。このとき、カム部28の
一端部28aは前記扉2を90度開いた時と同じ位置に
なる。
【0033】したがって、この実施例では扉2が閉まる
ときは、図11に示すように、扉2を開けた角度が90
度以下で所定角度α1以上である場合には、可動ピン2
6が定位置にあるカム部28の一端部28aに当接した
後、作動カム18を所定角度α1だけ時計方向へ回転さ
せるため、前記と同様に作動カム18はインナーケース
19を回転させてブレーキシュー22との間で摩擦抵抗
を生じて緩やかに回転し閉扉する。この場合、制動圧を
受ける範囲は、設定した所定角度α1の範囲となる。ま
た、扉2を開けた角度が所定角度α1以下の場合には、
可動ピン26は既にカム部28の一端部28aに当接し
ているので、扉2を開いた角度の範囲で制動圧を受ける
ことになる。かくして、扉2を設定した所定角度α1
以下の角度で開いたときでも、扉2を開いた角度の範囲
で制動圧を得ることができ、所定角度α1以上に開けば
90度開いたときと同様の制動区間及び制動圧が得ら
れ、衝撃が緩和されて音の発生も軽減されるのである。
【0034】次に、図12〜16に示す第3実施例の緩
衝装置15につき説明すると、建物の壁面に開設した開
口部1の縁部に固定するブラケット16に垂下して固定
した支軸17を扉2のフレーム2aを遊嵌し内部に進入
させて扉2を開閉可能に支持し、その支軸17にストッ
パーカム30を嵌合して貫通ピン31で固定し、ストッ
パーカム30には固定ピン32が垂下固定されている。
このストッパーカム30の下部で支軸17に作動カム1
8の軸孔18aを挿入して回動可能に嵌合し、その上面
に前記固定ピン32が係合する弧状のカム溝33を形成
してある。図13に示すように、カム溝33にはコイル
スプリング等の弾機34が挿入されていて、弾機34は
作動カム18を常に反時計方向(開扉方向)へ回転付勢
している。
【0035】さらに、支軸17に作動カム18の軸孔1
8aの下部を拡径し、かつ、支軸17を段付きにしてイ
ンナーケース19を嵌合し、このインナーケース19の
外周面と作動カム18の拡径した内周面との間にワンウ
エイクラッチ21を嵌合し、ブッシュ20dを嵌め込ん
でワンウエイクラッチ21の抜け止めにする。また、イ
ンナーケース19のフランジ部19aに摺接するブレー
キシュー22及び2枚のワッシャー23で挟持した付勢
手段としての皿バネ24を同軸で支軸17に嵌装し、ナ
ット25にて抜け止めをしてブレーキ機構が構成され
る。
【0036】作動カム18は、図14に示すように、支
軸17を中心とする所定角度範囲αの切欠部からなるカ
ム部28を上部に形成してある。カム部28には可動ピ
ン26が摺接し、可動ピン26は扉2のフレーム2aに
固定したブラケット27に軸方向進退可能に支持されて
いる。この可動ピン26の軸線延長上に前記固定ピン3
2が位置している。
【0037】可動ピン26の尾端にはブラケット27と
の間にコイルバネ35が圧縮可能に弾装され、また、こ
の可動ピン26に長孔26aが軸方向に形成されてお
り、この長孔26aに連結ピン36が挿入されている。
連結ピン36は可動ピン26と平行に軸方向進退可能に
ブラケット27に支持されたレバー部材37に固定され
ている。レバー部材37の尾端とブラケット27との間
にはコイルばね38が弾装されている。
【0038】さらに、レバー部材37の先端部にはロー
ラー39が回転自在に軸支され、このローラー39はス
トッパーカム30の側面に当接している。ストッパーカ
ム30は、図13に示すように、支軸17を中心とする
所定半径の円弧部40とスロープ41を有してローラー
39が倣い移動してレバー部材37を軸方向へ進退移動
できるように構成されている。なお、このスロープ41
の下部にカム部28の一端部28aが位置する。可動ピ
ン26と固定ピン32とを結ぶ直線はフレーム2aと平
行である。
【0039】ワンウエイクラッチ21は、前記第1実施
例で説明したものと同じであるため、重複する説明は省
略する。
【0040】ブレーキシュー22はインナーケース19
の下部に形成されたフランジ部19aに摺接する摩擦盤
であって、皿バネ24の付勢力にてフランジ部19aに
押し付けられる。
【0041】上記第3実施例の作用を説明すると、扉2
が閉じている状態では、レバー部材37の先端部に設け
たローラー39がストッパーカム30の円弧部40から
スロープ41を倣い移動して外周部に乗り上げ、軸方向
に後退している。そして、レバー部材37に固定した連
結ピン36によって可動ピン26はレバー部材37と連
動して軸方向に後退し、可動ピン26の先端部は作動カ
ム18のカム部28から外れている。また、作動カム1
8はカム部28から可動ピン26が外れることにより、
弾機34の付勢力によって図中反時計方向に回転し、作
動カム18に形成したカム溝33の端部33aがストッ
パーカム30に固定した固定ピン32に当接している。
なお、作動カム18が反時計方向に回転する際には、ワ
ンウエイクラッチ21の作用によってインナーケース1
9は回転することなく、ブレーキシュー22の摩擦抵抗
が付加されることはない。
【0042】この状態から扉2を開いていくと、レバー
部材37のローラー39がストッパーカム30の外周部
からスロープ41を倣い移動し円弧部40に前進して摺
接するとともに、レバー部材37の連結ピン36によっ
て軸方向に後退していた可動ピン26がコイルバネ35
の付勢力により前進して作動カム18の外周面に当接す
る。そして、扉2を所定角度α2まで開くと、可動ピン
26の先端部が作動カム18のカム部28の一端部28
aへと前進して係合する。さらに、扉2を開くと、その
回転により、可動ピン26がカム部28の一端部28a
から他端部28bへと移動する。したがって、扉2を所
定角度α2まで開いていない状態において扉2から手を
放して閉じる場合には、可動ピン26は作動カム18の
外周面に摺接して作動カムを一体に回転することはない
から、閉扉時にブレーキシュー22の摩擦抵抗が付加さ
れることはない。
【0043】ついで、90度開いた扉2から手を放す
と、可動ピン26がカム部28の他端部28bから一端
部28aへと移動し、所定角度α2にて可動ピン26が
一端部28aに係合してそれ以降は作動カム18を図中
時計方向へ一体に回転させる。そして、作動カム18が
可動ピン26と同じ方向へ回転しようとすると、ワンウ
エイクラッチ21は、前記図4中矢示イ方向へローラー
29が転動し狭隘部20cに挟まれてアウターケース2
0とインナーケース19を一体化することにより、イン
ナーケース19を回転させるため、ブレーキシュー22
の摩擦抵抗を受け作動カム18が緩やかに回転し閉扉す
る。
【0044】ところが、扉2が設定した角度α3まで閉
じてくると、ローラー39がストッパーカム30のスロ
ープ41を上り、レバー部材37がコイルばね38の力
に抗して軸方向へ後退し、連結ピン36を介し可動ピン
26が後退してカム部28から外れ、したがって、可動
ピン26と作動カム18との係合が解かれるため、扉2
はブレーキシュー22の抵抗を受けることなく回転して
閉鎖する。すなわち、図17に示すように、扉2は閉鎖
直前において制動力を受けなくなるのである。この制動
力を受けなくなる角度は扉22が閉鎖する直前の15度
以下がよいが、扉の重量その他によりその角度は任意で
ある。
【0045】これは、ブレーキシュー22の抵抗を受け
たまま扉2が閉鎖すると、扉2に設けたドアラッチ(図
示略)が建物側のラッチと係合できない事態が生じるの
を防止するため、扉2は閉鎖直前において何等の抵抗な
くスムーズに回転してドアラッチが建物側のラッチに係
合するようにしたものである。すなわち、ドアラッチが
係合するには所定の閉鎖力が必要なので、扉2の閉鎖直
前に制動力が作用しないようにして、自動閉扉機構の力
が弱くても所定の閉鎖力が得られるようにしたものであ
る。
【0046】したがって、この実施例によれば、扉2が
閉鎖するときは所定の角度内で制動力が作用した後、残
り所定の角度内で制動力が解除し、ドアラッチがスムー
スに係合する。
【0047】
【発明の効果】以上説明したこの発明によれば、自動閉
扉機構を用いた扉が自動閉鎖するとき、衝撃が緩和さ
れ、音の発生が阻止若しくは軽減されるほか、開くとき
に衝撃緩和装置による抵抗が生じることもないために、
使用条件の異なる多種多様な扉の閉扉衝撃緩和装置とし
て利用できる利点を有する。また、構造は簡単かつ小型
で扉に内蔵できるので、扉に突出物等がなく、見栄えが
良好で、しかもコスト安価に製造販売できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の適用例を示す扉の正面図
【図2】本発明の第1実施例を示す断面正面図
【図3】(A),(B)は図2のA−A断面図
【図4】図2のB−B断面図
【図5】作用説明図
【図6】作用説明図
【図7】作用説明図
【図8】第1実施例の変形例を示す断面正面図
【図9】本発明の第2実施例を示す断面正面図
【図10】(A),(B)は図9のD−D断面図
【図11】作用説明図
【図12】本発明の第3実施例を示す断面正面図
【図13】図12のE−E断面図
【図14】図12のF−F断面図
【図15】作用説明図
【図16】作用説明図
【図17】従来例の適用例を示す扉の正面図
【図18】従来例における枢軸下部の正面図
【図19】他の従来例の斜視図
【符号の説明】
A…枢軸下部側 B…枢軸上部側 1…建物開口部 2…扉 3…重力式蝶番 4…筒形ヒンジ 5…上部ヒンジ 5a,6a…テーパー面 6…下部ヒンジ 7…シャフト 15…緩衝装置 16…ブラケット 17…支軸 18…作動カム 21…ワンウエイクラッチ 22…ブレーキシュー 23…摩擦盤 24…皿バネ 26…可動ピン 28…カム部 29,39…ローラー 30…ストッパーカム 32…固定ピン 33…カム溝 34,35,38…コイルばね 36…連結ピン 37…レバー部材 40…円弧部 41…スロープ
フロントページの続き (72)発明者 太田 耕造 宮城県仙台市泉区桂2−8−10 株式会社 シブタニ仙台営業所内 (72)発明者 松井 敏雄 静岡県湖西市鷲津2028番地 富士機工株式 会社鷲津工場内 (72)発明者 山村 光司 静岡県湖西市鷲津2028番地 富士機工株式 会社鷲津工場内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自動閉扉機構を装着した扉において、扉
    と共に回転する可動ピンと、扉の支軸に回動可能に設け
    られ、前記可動ピンと係合する作動カムと、該作動カム
    とワンウエイクラッチを介して連動するブレーキ機構と
    を設けたことを特徴とする閉扉衝撃緩和装置。
  2. 【請求項2】 自動閉扉機構を装着した扉において、扉
    と共に回転する可動ピンと、扉の支軸に回動可能に設け
    られ、前記可動ピンと係合する作動カムと、該作動カム
    とワンウエイクラッチを介して連動するブレーキ機構と
    を設けるとともに、前記作動カムを扉の開方向へ回転付
    勢してなることを特徴とする閉扉衝撃緩和装置。
  3. 【請求項3】 自動閉扉機構を装着した扉において、扉
    と共に回転する可動ピンと、扉の支軸に回動可能に設け
    られ、前記可動ピンと係合する作動カムと、該作動カム
    とワンウエイクラッチを介して連動するブレーキ機構と
    を設けるとともに、前記作動カムを扉の開方向へ回転付
    勢し、前記支軸に固定されたストッパーカムを設け、該
    ストッパーカムに当接するレバー部材を進退可能に設け
    るとともに、該レバー部材の進退に連動して前記可動ピ
    ンを前記作動カムに対して係脱可能に設けてなることを
    特徴とする閉扉衝撃緩和装置。
  4. 【請求項4】 可動ピンが摺接する作動カムには前記支
    軸を中心とする所定角度範囲のカム部が形成され、該カ
    ム部の端部に可動ピンが係合し、作動カムが可動ピンと
    一体的に回転することを特徴とする請求項1,2又は3
    記載の閉扉衝撃緩和装置。
  5. 【請求項5】 可動ピンが摺接する作動カムには前記支
    軸を中心とする所定角度範囲のカム部が形成され、該カ
    ム部に可動ピンが摺接し、前記レバー部材がストッパー
    カムを介して枢軸から離れる方向へ移動したとき、該可
    動ピンがカム部から外れることを特徴とする請求項3記
    載の閉扉衝撃緩和装置。
JP4389695A 1995-03-03 1995-03-03 閉扉衝撃緩和装置 Pending JPH08240061A (ja)

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