JPH0823982B2 - 帯状物評価装置 - Google Patents

帯状物評価装置

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JPH0823982B2
JPH0823982B2 JP35470592A JP35470592A JPH0823982B2 JP H0823982 B2 JPH0823982 B2 JP H0823982B2 JP 35470592 A JP35470592 A JP 35470592A JP 35470592 A JP35470592 A JP 35470592A JP H0823982 B2 JPH0823982 B2 JP H0823982B2
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雅之 須川
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、帯状物としてのテー
プの特性を評価する帯状物評価装置に係り、特にコイル
としてのパンケーキに巻かれたテープを複数のパンケー
キについて連続的に評価できる帯状物評価装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、磁気テープカセットは、幅広の
磁気テープが巻かれたテープ原反を軸方向にスリット加
工して幅狭の複数のパンケーキとし、このパンケーキ状
に巻かれた磁気テープを製品サイズにカッティング加工
し、カセットケースにワインディングして製造される。
この製造工程において、パンケーキ状に巻かれた磁気テ
ープの磁気特性を検査し、評価している。
【0003】この磁気テープを評価する従来のテープ評
価装置は、評価前パンケーキを支持する送出軸と、評価
済パンケーキを支持する巻取軸と、これら送出軸及び巻
取軸間に配置された特性評価部及び複数の走行用ローラ
とを有して構成され、複数の走行用ローラで案内された
磁気テープを特性評価部にて評価している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
テープ評価装置では、パンケーキ1巻のテープ評価が終
了する度に、作業者が人手でその評価済パンケーキを巻
取軸から取外し、評価前パンケーキを送出軸に取付け、
巻取軸にパンケーキ用ハブを取付ける必要がある。更
に、評価前パンケーキに巻かれた磁気テープ始端部を複
数の走行ローラに巻き掛け、特性評価部に装着させる作
業も、パンケーキ交換の度に作業者が人手で実施しなけ
ればならない。
【0005】この発明は、上述の事情を考慮してなされ
たものであり、パンケーキ等のコイルに巻かれたテープ
等の帯状物の特性を複数のコイルについて連続的自動的
に実施できる帯状物評価装置を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明は、評価前コイ
ルを支持する送出軸及び評価済コイルを支持する巻取軸
間に、上記評価前コイルの帯状物の特性を評価する特性
評価部が配置された評価走行手段と、この評価走行手段
の上記巻取軸から評価済コイルを搬出し、上記送出軸に
評価前コイルを、上記巻取軸にコイル用ハブをそれぞれ
搬入するコイル搬送手段と、上記評価走行手段の送出軸
及び特性評価部間に設置されて、上記評価前コイルから
送り出された帯状物を切断し接合する送出軸側切断接合
手段と、上記評価走行手段の巻取軸及び特性評価部間に
設置されて、上記評価済コイルへ巻取られる帯状物を切
断し接合する巻取軸側切断接合手段と、上記送出軸側切
断接合手段に隣接し、この送出軸側切断接合手段にて接
合された帯状物接合部を廃棄する送出軸側接合部廃棄手
段と、上記巻取軸側切断接合手段に隣接し、上記送出軸
側切断接合手段にて接合されて上記評価走行手段内を走
行した帯状物接合部及び上記巻取軸側切断接合手段にて
接合された帯状物接合部をそれぞれ廃棄する巻取軸側接
合部廃棄手段と、上記送出軸に支持された上記評価前コ
イルの帯状物先端を把持して上記送出軸側切断接合手段
へ導く帯状物先端引出し手段と、上記巻取軸側切断接合
手段からの帯状物先端を上記巻取軸に支持された上記コ
イル用ハブに貼付する帯状物先端貼付手段と、を有する
ことを特徴とするものである。
【0007】更にこの発明では、評価走行手段が帯状物
クリーニング手段を有し、この帯状物クリーニング手段
により上記評価走行手段内を走行する帯状物の塵埃が除
去されるものである。
【0008】
【作用】従って、この発明に係る帯状物評価装置によれ
ば、評価走行手段内を走行する帯状物の特性を特性評価
部が評価する。この特性評価後、送出軸上の評価前コイ
ルに残った帯状物終端部は、送出軸側切断接合手段に
て、送出軸側接合部廃棄手段から延びた帯状物に接合さ
れ、この送出軸側接合部廃棄手段にて一部が廃棄され、
残部が送出軸側切断接合手段上に残される。また、巻取
軸上の評価済コイルから延びた評価済帯状物の終端部
は、巻取軸側切断接合手段にて切断される。そして、こ
の切断により評価走行手段内に残った評価済帯状物は、
上記巻取軸側切断接合手段によって、巻取軸側接合部廃
棄手段から延びた帯状物に接合される。
【0009】次に、巻取軸上の評価済コイルはコイル搬
送手段によって搬出され、また、同手段によって送出軸
上のコイル用ハブが取り出されて巻取軸上に搬入され
る。更に、評価前コイルが、このコイル搬送手段によっ
て送出軸に搬入される。
【0010】この評価前コイルの帯状物の始端部先端は
帯状物先端引出手段にて引き出され、送出軸側切断接合
手段にて、評価走行手段内に残った帯状物に接合され
る。この帯状物の接合部は評価走行手段内を走行した
後、巻取軸側接合部廃棄手段にて廃棄される。そして、
帯状物接合部がなく評価走行手段の特性評価部にて評価
された帯状物のみが帯状物先端貼付手段によって、巻取
軸上のコイル用ハブに貼付される。この状態で評価走行
手段が作動して、評価前コイルの帯状物の特性が評価さ
れ、巻取軸上のコイル用ハブに巻取られて、評価済パン
ケーキが形成される。このようにして、評価前コイルの
搬入、帯状物の切断接合、特性評価、及び評価済コイル
の搬出を連続して自動的に実施する。
【0011】
【実施例】以下、この発明の実施例を、図面に基づいて
説明する。
【0012】(1) テープ評価装置 図1は、この発明に係る帯状物評価装置の一実施例を示
すテープ評価装置の正面図である。
【0013】テープ評価装置1は、評価前コイルとして
の評価前パンケーキ2に巻かれた帯状物としての磁気テ
ープ4の磁気特性を評価する評価走行手段としてのテー
プ評価走行装置5と、このテープ評価走行装置5へ評価
前パンケーキ2を搬入し、評価済コイルとしての評価済
パンケーキ3を搬出するコイル搬送手段としてのパンケ
ーキ搬送装置6と、磁気テープ4を切断し接合する送出
軸側切断接合手段としての送出軸側テープ切断接合手段
7及び巻取軸側切断接合手段としての巻取軸側テープ切
断接合装置8と、磁気テープ4のテープ接合部を廃棄す
る送出軸側接合部廃棄手段としての送出軸側テープ接合
部廃棄装置9及び巻取軸側接合部廃棄手段としての巻取
軸側テープ接合部廃棄装置10と、磁気テープ4の先端
部を所定位置に導く帯状物先端引出手段としてのテープ
先端引出装置11及び帯状物先端貼付手段としてのテー
プ先端貼付装置12と、磁気テープ4を除塵する帯状物
のクリーニング手段としてのテープクリーニング装置1
3と、を有して構成される。
【0014】テープ評価走行装置5は、評価装置ハウジ
ング1Aの正面中央部に設置され、評価前パンケーキ2
を支持し、回転駆動される送出軸14と、評価済パンケ
ーキ3を支持し回転駆動される巻取軸15と、これら送
出軸14及び巻取軸15間に配置されて、磁気テープ4
の磁気特性を評価する特性評価部16と、送出軸14、
特性評価部16及び巻取軸15間に延びた磁気テープ4
の走行を案内する複数のドライブロール17及びガイド
ロール18と、を有して構成される。また、送出軸14
側にはテープ離反検出センサ19が設置されて、評価前
パンケーキ2におけるコイル用ハブとしてのパンケーキ
用ハブ20から磁気テープ4が完全に離れたことが検出
される。
【0015】次に、パンケーキ搬送装置6は、後に詳説
するが、搬送ハンド21によって、パンケーキ用ハブ2
0を送出軸14から巻取軸15へ搬入し、また、評価前
パンケーキストック軸22に保管された評価前パンケー
キ2を送出軸14へ搬入し、更に、巻取軸15上の評価
済パンケーキ3を評価済パンケーキストック軸23へ搬
送するものである。また、テープクリーニング装置13
も後に詳述するが、単段テープクリーニング装置24と
多段テープクリーニング装置25との2種類がある。多
段テープクリーニング装置25が、テープ評価走行装置
5における送出軸14及び特性評価部16間と、巻取軸
15及び特性評価部16間に各1台ずつ計2台設置さ
れ、単段テープクリーニング装置24が、巻取軸15及
び特性評価部16間に1台設置される。上記2種類の単
段テープクリーニング装置24及び多段テープクリーニ
ング装置25によって、テープの磁気特性の評価中にテ
ープの塵埃や異物が除去される。
【0016】一方、送出軸側テープ切断接合装置7は、
テープ評価走行装置5における送出軸14及び特性評価
部16間で送出軸14近傍に設置され、評価前パンケー
キ2から送り出された磁気テープ4を切断し接合する。
この送出軸側テープ切断接合装置7は、テープ保持ブロ
ック26、テープ用カッター27(図2)及びスプライ
サ28を有し、更にメインシフトローラ29及びバキュ
ームボックス31を備えて構成される。
【0017】テープ保持ブロック26は、図2及び図3
に示すように、固定ブロック32及び可動ブロック33
を有してなり、固定ブロック32は評価装置ハウジング
1Aに固定されて不動であるが、可動ブロック33は図
2の2点鎖線に示すように、テープ用カッター27の移
動方向つまり評価装置ハウジング1Aの正面に対し垂直
方向にシフト可能に設けられる。これらの固定ブロック
32及び可動ブロック33には評価用パス34及び捨巻
用パス35がそれぞれ併設される。固定ブロック32の
評価用パス34と可動ブロック33の評価用パス34と
が連通し、また、固定ブロック32の捨巻用パス35と
可動ブロック33の捨巻用パス35とが連通して形成さ
れる。また、上記可動ブロック33のカッタ移動方向シ
フト時には、可動ブロック33の評価用パス34が固定
ブロック32の捨巻用パス35に連通するよう設定され
る。
【0018】これらの評価用パス34及び捨巻用パス3
5にはバキュームホール36が多数穿設され、このバキ
ュームホール36に負圧が作用して、磁気テープ4が評
価用パス34あるいは捨巻用パス35に吸着され固定さ
れる。図3は、捨巻用パス35に磁気テープ4が吸着固
定され、評価用パス34においては磁気テープ4の吸着
固定が解除された状態を示す。
【0019】テープ用カッタ27は、固定ブロック32
及び可動ブロック33の接合部間を往復移動可能に設け
られ、図4(A)に示すように評価用パス34または捨
巻用パス35に吸着固定された磁気テープ4を、図4
(B)に示すように切断する。また、スプライサ28
は、図4(D)に示すように、テープ保持ブロック26
(固定ブロック32、可動ブロック33)に対向する作
用面37に接着テープとしてのスプライステープ38が
供給可能に構成され、テープ保持ブロック26に向かっ
て移動してスプライステープ38を磁気テープ4に接着
する。このスプライサ28によって、切断された磁気テ
ープ4が接合される。
【0020】メインシフトローラ29は、図1の2点鎖
線に示すように、テープ保持ブロック26(固定ブロッ
ク32、可動ブロック33)へ向かい進退可能に設置さ
れる。メインシフトローラ29の前進によって、磁気テ
ープ4が固定ブロック32及び可動ブロック33の評価
用パス34近傍に設定される。また、バキュームボック
ス31は、送出軸14と可動ブロック33との間に設置
され、図7(3)に示すように、評価済パンケーキ3の
パンケーキ用ハブ20から離反した磁気テープ4の終端
末部を吸着して、テープ用カッタ27による磁気テープ
4の切断時に、この磁気テープ4に張力を付与して切断
を容易にする。バキュームボックス31は、更に、テー
プ用カッタ27による切断後磁気テープ4の終端末部を
吸入し廃棄する。尚、図1に示すように、テープ保持ブ
ロック26のテープ走行方向前後にガイドローラ39が
設置されている。
【0021】次に、巻取軸側テープ切断接合装置8は、
上述の送出軸側テープ切断接合装置7と同様に構成され
たテープ保持ブロック26、テープ用カッタ27及びス
プライサ28を有し、更にガイドローラ39を備えて構
成される。この巻取軸側テープ切断接合装置8は、テー
プ評価走行装置5における巻取軸15及び特性評価部1
6間で巻取軸15近傍に設置され、評価済パンケーキ3
及び後述の巻取軸側捨巻軸10へ巻取られる磁気テープ
4を切断し接合する。この巻取軸側テープ切断接合装置
8におけるテープ保持ブロック26の可動ブロック33
は、送出軸側テープ切断接合装置7の可動ブロック33
と同様にテープ用カッタ27の移動方向にシフトするほ
か、図2の1点鎖線に示すように、磁気テープ4の走行
方向にシフト可能に構成され、これらの両シフトが択一
に選択される。
【0022】従って、テープ走行方向シフトが選択され
た場合には、この巻取軸側テープ切断接合装置8では、
図5(A)、(B)及び(C)のように磁気テープ4を
切断した後、図5(D)に示すように、可動ブロック3
3がテープ走行方向において固定ブロック32から離反
し、切断された磁気テープ4の両切断面に隙間40が設
定され、この状態で切断された両テープがスプライサ2
8によりスプライステープ38を用いて図5(E)に示
すように接合される。この結果、スプライステープ38
の粘着面40Aが上記隙間40に相当する分だけ露出
し、この露出したスプライステープ38の粘着面40A
によって、巻取軸15に巻取られた評価済パンケーキ3
の磁気テープ4の終端部が評価済パンケーキ3の最外周
の磁気テープ4に固着される。
【0023】また、図1に示す送出軸側テープ接合部廃
棄装置9は送出軸側捨巻軸として構成され(従って、以
下「送出軸捨巻軸9」と記す)、テープ評価走行装置5
において送出軸側テープ切断接合装置7に隣接して配置
される。この送出軸側捨巻軸9は、図7(2)に示すよ
うに、評価前パンケーキ2の磁気テープ4終端末部にお
いて、送出軸側テープ切断接合装置7のスプライサ28
により接合されたスプライステープ38を含むテープ接
合部を巻取って廃棄する。
【0024】また、巻取軸側テープ接合部廃棄装置10
は図1に示すように、巻取軸側捨巻軸10として構成さ
れ(従って、以下「巻取軸側捨巻軸10」と記す)、テ
ープ評価走行装置5において巻取軸側テープ切断接合装
置8に接近して配置される。この巻取軸側捨巻軸10
は、図7(4)に示すように、巻取軸側捨巻軸10から
延びた磁気テープ4とテープ評価走行装置5を走行した
磁気テープ4との巻取軸側テープ切断接合装置8により
接合されたテープ接合部を巻取り廃棄するとともに、図
8(4)に示すように、評価前パンケーキ2の磁気テー
プ4始端部において送出軸側テープ切断接合装置7のス
プライサ28により接合されたテープ接合部を巻取廃棄
する。
【0025】図1に示す前記テープ先端引出装置11
は、テープ評価走行装置5において送出軸14側に設置
され、チャック付バキュームボックス41とサブローラ
42を有して構成される。チャック付バキュームボック
ス41は、図8(2)に示すように、搬送ハンド21に
て送出軸14に搬入された評価前パンケーキ2のテープ
始端末部を吸引して把持する。更に、このチャック付バ
キュームボックス41は、図8(3)に示すように、送
出軸側テープ切断接合装置7へ向かいこのテープ切断接
合装置7を通り越して移動可能に設けられ、これによ
り、把持した磁気テープ4の始端末部を送出軸側テープ
切断接合装置7のテープ保持ブロック26上に導く。ま
たサブローラ42は、送出軸側テープ切断接合装置7の
テープ保持ブロック26へ向かい進退可能に構成され
る。このサブローラ42の前進によって、図8(3)及
び図13(B)に示すように、チャック付バキュームボ
ックス41によりテープ保持ブロック26上に導かれた
テープ始端末部がテープ保持ブロック26の評価用パス
34上に押圧される。
【0026】最後に、前記テープ先端貼付装置12は、
図1に示すようにテープ評価走行装置5における巻取軸
15側に設置され、バキュームチャック43及び水受皿
44を有して構成される。水受皿44は水を貯留する。
また、バキュームチャック43は、巻取軸側テープ切断
接合装置8のテープ保持ブロック26上方から水受皿4
4直上間を水平方向に往復移動可能に設けられ、また巻
取軸15の直上からこの巻取軸15へ向かい鉛直方向に
移動可能に設けられ、更に水受皿44の直上からこの水
受皿44へ向かい鉛直方向に移動可能に設けられる。こ
のバキュームチャック43は、図9(2)及び(3)に
示すように、巻取軸側テープ切断接合装置8のテープ保
持ブロック26上の磁気テープ4を負圧によって吸引可
能に構成される。従って、このテープ先端貼付装置12
は、巻取軸側テープ切断接合装置8上のテープ保持ブロ
ック26上における磁気テープ4の始端末部、つまり評
価前パンケーキ2のテープ始端末部をバキュームチャッ
ク43により吸引して把持し、このテープ始端末部に水
受皿44内の水を付け、この水によって上記テープ始端
末部を巻取軸15上のパンケーキ用ハブ20に貼付させ
る。
【0027】次に、上述のテープ評価装置1における作
用を、図6から図14を用いて説明する。
【0028】テープ評価中 最初の評価前パンケーキ及びパンケーキ用ハブ20につ
いては、作業者が人手で、送出軸14及び巻取軸15へ
それぞれ搬入し、評価前パンケーキ2のテープ始端部4
をテープ評価走行装置5のドライブロール17及びガイ
ドロール18間に巻き掛け、特性評価部16に通す。更
に、磁気テープ4の始端末部を巻取軸15上のパンケー
キ用ハブ20に水で貼付する。この磁気テープ4の巻き
掛け状態を図6(1)に示す。
【0029】この状態では、送出軸側テープ切断接合装
置7においては、図10(A)に示すように、固定ブロ
ック32の捨巻用パス35に、捨巻軸9から延びる磁気
テープ4が吸着固定される。一方、巻取軸側テープ切断
接合装置8においては、図10(B)に示すように、固
定ブロック32及び可動ブロック33の評価用パス34
に、テープ評価走行装置5を通過し巻取軸15上のパン
ケーキ用ハブ20に貼付された磁気テープ4が吸着固定
される。また、巻取軸側テープ切断接合装置8の固定ブ
ロック32における捨巻用パス35に、巻取軸側捨巻軸
10から延びた磁気テープ4が貼付されている。
【0030】その後、図6(1)及び(2)に示すよう
に、テープ評価走行装置5の巻取軸15及びドライブロ
ール17を回転駆動させて、特性評価部16により磁気
テープ4の磁気特性を評価する。この評価中には、図1
0(C)に示すように、巻取軸側テープ切断接合装置8
において固定ブロック32及び可動ブロック33の評価
用パス34に吸着固定された磁気テープ4の吸着固定が
解除され、評価用パス34上を磁気テープ4が巻取軸1
5のパンケーキ用ハブ20へ向かい走行している。
【0031】テープ評価後 図6(1)から(2)へ移行する評価前パンケーキ2に
おける磁気テープ4の送り出しに伴い、送出軸14の回
転数が減少し、この回転数から評価前パンケーキ2の半
径が検出される。この評価前パンケーキ2の半径が所定
値になった段階で巻取軸15及びドライブロール17を
停止させ、磁気テープ4の評価を終了する(図7
(1))。
【0032】評価終了後、送出軸側テープ切断接合装置
7においてメインローラ29が前進して磁気テープ4を
押圧し、図11(A)に示すように、固定ブロック32
及び可動ブロック33の評価用パス34にてこの磁気テ
ープ4が負圧により吸着固定され、テープ用カッタ27
にて切断される。その後、可動ブロック33が図11
(B)に示すようにカッタ移動方向にシフトし、図7
(2)及び図11(C)に示すようにスプライサ28に
てスプライステープ38を用いて接合される。この接合
により、評価前パンケーキ2の終端部の磁気テープ4は
送出軸側捨巻軸9からの磁気テープ4に接合され、次に
固定ブロック32の捨巻用パス35及び可動ブロック3
3の評価用パス34の吸着固定が解除され、送出軸側捨
巻軸9が回転駆動されて、この送出軸側捨巻軸9に巻取
廃棄される。
【0033】図7(3)に示すように、評価前パンケー
キ2の磁気テープ4の終端末部がパンケーキ用ハブ20
から離れたことをテープ離反検出センサ19が検出する
と、送出軸側捨巻軸9が停止し、捨巻が終了する。その
後、図11(D)に示すように、固定ブロック32の捨
巻用パス35及び可動ブロック33の評価用パス34に
て磁気テープ4を吸着固定し、この磁気テープ4の終端
末部をバキュームボックス31が吸着し(図7
(3))、この磁気テープ4に張力を付与する。そし
て、テープ用カッタ27にてこの磁気テープ4を切断
し、磁気テープ4の切断片がバキュームボックス31に
て吸着廃棄されるとともに、図11(E)に示すよう
に、可動ブロック33が定位置に戻る。
【0034】一方、上記磁気テープ4の評価終了後、巻
取軸側テープ切断接合装置8においては、図7(1)及
び図12(A)に示すように、固定ブロック32及び可
動ブロック33の評価用パス34にて磁気テープ4を負
圧により吸着固定し、テープ用カッタ27にて磁気テー
プ4を切断する。その後、可動ブロック33を図12
(B)及び図5(D)に示すように磁気テープ4の走行
方向にシフトして固定ブロック32から離反させ、磁気
テープ4の切断面に隙間40を設定する。この隙間40
の設定後、図7(2)及び図12(C)に示すように、
スプライサ28によりスプライステープ38を用いて磁
気テープ4を接合し、その後、固定ブロック32及び可
動ブロック34の評価用パス34による磁気テープ4の
吸着固定を解除し、巻取軸15を回転駆動して磁気テー
プ4を評価済パンケーキ3に巻取る(図12(D))。
この巻取状態では、図5(F)及び図7(3)に示すよ
うに、スプライステープ38の粘着面40Aが評価済パ
ンケーキ3に既に巻取られた最外周の磁気テープ4に貼
付される。
【0035】次に、図7(3)及び図12(E)に示す
ように可動ブロック33が定位置に戻り、固定ブロック
32及び可動ブロック33の評価用パス34にて磁気テ
ープ4を吸着固定後、テープ用カッタ27にて磁気テー
プ4を切断する。この切断後、可動ブロック33がカッ
タ移動方向にシフトし(図12(F))、スプライサ2
8にてスプライステープ38を用いて磁気テープ4が接
合される(図12(G))。この接合により、テープ評
価走行装置5を走行した磁気テープ4と巻取軸側捨巻軸
10から延びた磁気テープ4とが接合される。また、上
記接合後、固定ブロック32の評価用パス34による磁
気テープ4の吸着固定が解除され、評価済パンケーキ3
に繋る磁気テープ4が巻取軸側テープ切断接合装置8か
ら分離される。
【0036】パンケーキの搬送 巻取軸15による評価済パンケーキ3の巻取完了後、パ
ンケーキ搬送装置6の搬送ハンド21(図1)が、図7
(4)に示す巻取軸15上の評価済パンケーキ3を評価
済パンケーキストック軸23(図1)へ搬出し、図7
(4)に示す送出軸14上のパンケーキ用ハブ20を巻
取軸15上に搬入し、評価前パンケーキストック軸22
(図1)上の評価前パンケーキ2を図8(1)に示すよ
うに送出軸14上に搬入する。
【0037】このとき、送出軸側テープ切断接合装置7
においては、図13(A)に示すように、固定ブロック
32の評価用パス34にテープ評価走行装置5へ延びる
磁気テープ4が、捨巻用パス35に送出軸側捨巻軸9へ
延びる磁気テープ4がそれぞれ負圧により吸着固定され
ている。また、巻取軸側テープ切断接合装置8において
は、図14(A)に示すように、固定ブロック32の捨
巻用パス35及び可動ブロック33の評価用パス34
に、スプライステープ38により接合された磁気テープ
4が負圧により吸着固定されている。この接合磁気テー
プ4は、巻取軸側捨巻軸10及びテープ評価走行装置5
へ延びるテープである。
【0038】テープ評価前 評価前パンケーキ2の搬入後、図8(2)に示すよう
に、送出軸14が回転駆動されて評価前パンケーキ2が
回転し、テープ先端引出装置11のチャック付バキュー
ムボックス41が、この回転した評価前パンケーキ2の
磁気テープ4始端末部を吸引しチャックする。引き続
き、このチャック付バキュームボックス41が図8
(3)に示すように送出軸側テープ切断接合装置7側へ
移動し、サブローラ42及びメインローラ29間に停止
する。この停止後、サブローラ42が前進して、評価前
パンケーキ2から引き出された磁気テープ4の始端部を
送出軸側テープ切断接合装置7の固定ブロック32及び
可動ブロック33における評価用パス34上に押圧する
(図13(B))。
【0039】可動ブロック33の評価用パス34が上記
押圧された磁気テープ4を負圧により吸着固定し、図1
3(C)に示すようにテープ用カッタ27にて切断され
る。この切断後、チャック付バキュームボックス41に
てチャックされていた磁気テープ4の切断片は、このチ
ャック付バキュームボックス41により吸引廃棄され
る。その後、図8(4)に示すように、チャック付バキ
ュームボックス41及びサブローラ42が元の位置に戻
るとともに、スプライサ28によってスプライステープ
38を用い、固定ブロック32及び可動ブロック33に
おける評価用パス34上の磁気テープ4が接合される
(図13(D))。
【0040】この接合により、テープ評価走行装置5か
らの磁気テープ4と送出軸14上の評価前パンケーキ2
からの磁気テープ4とが接合される。また、この接合
後、磁気テープ4は、送出軸側テープ切断接合装置7に
おける固定ブロック32及び可動ブロック33の評価用
パス34での吸着固定が解除される(図13(E))。
【0041】一方、巻取軸側テープ切断接合装置8にお
いては、上記図13(E)に示した送出軸側テープ切断
接合装置7における接合テープの吸着解除と同時に、図
14(B)に示すように、巻取軸側テープ切断接合装置
8における固定ブロック32の捨巻用パス35及び可動
ブロック33の評価用パス34への磁気テープ4の吸着
固定が解除される。そして、その後、図8(4)に示す
ように、巻取軸側捨巻軸10及びテープ評価走行装置5
のドライブロール17が回転駆動し、図14(A)のス
プライステープ38によるテープ接合部及び図13
(D)のスプライステープ38によるテープ接合部が巻
取軸側捨巻軸10に巻取られる。
【0042】この巻取軸側捨巻軸10による巻取中、送
出軸側テープ切断接合装置7においては、図9(1)に
示すようにメインローラ29が定位置に戻り、図13
(E)に示すように、可動ブロック32の捨巻用パス3
5のみに送出軸側捨巻軸9へ延びる磁気テープ4が吸着
固定された状態となる。また、巻取軸側テープ切断接合
装置8においては、上記送出軸側捨巻軸10により図1
3(D)に示すテープ接合部が巻取られた段階で捨巻が
終了し、図14(C)に示すようにテープ用カッタ27
にて磁気テープ4が切断される。
【0043】この切断後、図14(D)に示すように可
動ブロック33が元の位置にシフトし、図9(1)に示
すテープ評価走行装置5のドライブロール17が回転駆
動されて、巻取軸側テープ切断接合装置8へ至る直前の
磁気テープ4にたるみが設けられる。次に、可動ブロッ
ク33の評価用パス34のみの吸着固定が解除され、テ
ープ先端貼付装置12のバキュームチャック43が巻取
軸側テープ切断接合装置8における可動ブロック33の
評価用パス34上の磁気テープ4先端部を吸引しチャッ
クする(図9(2)並びに図14(D)及び(E))。
その後、バキュームチャック43は、磁気テープ4の先
端部に水受皿44の水を付け、図9(3)に示すよう
に、この磁気テープ4の先端部を巻取軸15のパンケー
キ用ハブ20直上に設定して下降し、磁気テープ4の先
端部を巻取軸15上のパンケーキ用ハブ20に水で貼付
する。そして、図14(F)に示すように、巻取軸側テ
ープ切断接合装置8における固定ブロック32及び可動
ブロック33の評価用パス34に磁気テープ4が吸引固
着される。
【0044】上述のようにしてテープ評価の準備を完了
させた後、図10(C)に示すように、巻取軸側テープ
切断接合装置8における固定ブロック32及び可動ブロ
ック33の評価用パス34による磁気テープ4の吸着固
定を解除し、図6(1)に示すように巻取軸15及びド
ライブロール17を回転駆動して、特性評価部16によ
るテープ評価を実施する。
【0045】効果 以上のように、このテープ評価装置1によれば、テープ
評価走行装置5の特性評価部16により磁気テープ4の
磁気特性が評価でき、また、パンケーキ搬送装置6によ
り送出軸14及び巻取軸15への評価前パンケーキ2、
評価済パンケーキ3及びパンケーキ用ハブ20の搬出入
が可能となり、更に、テープ先端引出装置11及びテー
プ先端貼付装置12により磁気テープ4の先端部が所望
の位置に設定可能となり、また、送出軸側テープ切断接
合装置7及び巻取軸側テープ切断接合装置8にてテープ
評価走行装置5内に存在する磁気テープ4と、評価前パ
ンケーキ2及び評価済パンケーキ3並びに送出軸側捨巻
軸9及び巻取軸側捨巻軸10の磁気テープ4との切断及
び接合が可能となり、また、送出軸側捨巻軸9及び巻取
軸側捨巻軸10にて送出軸側テープ切断接合装置7及び
巻取軸側テープ切断接合装置8によるテープ接合部の廃
棄が可能となったので、複数のパンケーキについて、パ
ンケーキの磁気テープ4の磁気特性を連続して自動的に
評価できる。
【0046】更に、巻取軸側テープ切断接合装置8にお
いて可動ブロック33が固定ブロック32に対し磁気テ
ープ4の走行方向に離反して、固定ブロック32上及び
可動ブロック33上に存在する磁気テープ4に、この磁
気テープ4の走行方向に対し隙間40を設定可能とした
ので、これら固定ブロック32及び可動ブロック33上
の磁気テープ4を接合するスプライステープ38には、
上記隙間40に対応する位置に粘着面40Aが露出す
る。このため、この粘着面40Aを、評価済パンケーキ
3の既に巻取られた最外周の磁気テープ4に付着させれ
ば、評価済パンケーキ3から磁気テープ4の終端部が巻
きほどかれるのを防止できる。
【0047】また、テープ評価装置1における磁気テー
プ4の掛け替えが、パンケーキ搬送装置6、送出軸側及
び巻取軸側テープ切断接合装置7及び8、送出軸側及び
巻取軸側テープ接合部廃棄装置9及び10、テープ先端
引出装置11並びにテープ先端貼付装置12によって実
施され、人手では実施されないので、テープ評価装置1
が設置されたクリーンルーム内への作業者の出入り回数
を減少できる。このため、磁気テープ4の評価を塵埃の
少ない環境で実施でき、信頼性の高い磁気テープカセッ
トを製造できる。
【0048】尚、上述のテープ評価装置1は磁気テープ
4の磁気特性を評価し、また、スプライステープ38に
貼付面40Aを露出させて磁気磁気テープ4を接合する
ものを述べたが、磁気磁気テープ4に限らず映画用フィ
ルム等のフィルムや帯状の布、紙等の特性を評価し、接
合部を接合させるものにも適用できる。
【0049】(2) パンケーキ搬送装置 図1に示すように、物品搬送装置としてのパンケーキ搬
送装置6は、前述の如く、物品保管部としての評価前パ
ンケーキストック軸22及び評価済パンケーキストック
軸23に、物品としての評価前パンケーキ2及び評価済
パンケーキ3をそれぞれ保管し、搬送ハンド21が上記
評価前パンケーキ2及び評価済パンケーキ3並びにパン
ケーキ用ハブ20を把持し、所定位置に搬送するもので
ある。
【0050】上記評価前パンケーキストック軸22は、
評価装置ハウジング1Aの正面において図1の右側に複
数本配置され、また上記評価済パンケーキストック軸2
3は同左側に複数本配置される。これらの評価前パンケ
ーキストック軸22及び評価済パンケーキストック軸2
3は、図15、図16及び図17に示すように、テープ
評価走行装置5の送出軸14及び巻取軸15と平行して
設置され、評価装置ハウジング1Aのフレーム45に取
付けられる。
【0051】また、評価装置ハウジング1Aの正面上部
及び下部には水平移動ガイド46が配置され、この水平
移動ガイド46上の水平移動ブロック47を介して垂直
移動ガイド48が水平方向に移動し、この鉛直移動ガイ
ド48上を鉛直移動ブロック49を介して搬送ハンド2
1が鉛直方向に移動する。水平移動ガイド46は、評価
装置ハウジング1Aの正面水平方向両端部に渡って設置
され、また鉛直移動ガイド48は、評価装置ハウジング
1Aの正面鉛直方向両端部に渡り設置される。従って、
搬送ハンド21は、評価前パンケーキストック軸22及
び評価済パンケーキストック軸23を含めテープ評価装
置1の正面ほぼ全領域を移動可能に設けられる。
【0052】上記水平移動ガイド46は、この水平移動
ガイド46の両端まで延びた水平移動レール50を備
え、この水平移動レール50に水平移動ブロック47が
スライド自在に嵌装される。また、評価装置ハウジング
1Aのフレーム45には、裏面部に水平方向駆動モータ
51が設置される。この水平方向駆動モータ51の駆動
力はプーリ52A、52B、52C及び52Dを介して
下ベルト53に伝えられ、電動シャフト54並びにプー
リ52E及び52Fを介して上ベルト55へ伝えられ
る。上記電動シャフト54は、プーリ52C及び52E
を鉛直方向に連結するものである。また、下ベルト53
及び上ベルト52に鉛直移動ガイド48が固着されてい
る。従って、水平方向駆動モータ51の回転駆動によ
り、下ベルト53及び上ベルト55を介して鉛直移動ガ
イド48が水平方向に移動する。
【0053】この鉛直移動ガイド48は、図18及び図
20に示すように、2本の鉛直移動レール56、1本の
スクリュー軸57及び鉛直方向駆動モータ58を備えて
構成される。鉛直移動レール56及びスクリュー軸57
は、鉛直移動ガイド48の鉛直方向において上下両水平
移動ガイド46間に渡って設置される。また、鉛直方向
駆動モータ58はモータケース59内に収容され、プー
リ60及びベルト61を介してスクリュー軸57を回転
させる。一方、鉛直移動ブロック49は、図20に示す
ように鉛直移動レール56にスライド自在に嵌合し、ス
クリュー軸57に螺合される。従って、鉛直方向駆動モ
ータ58の回転駆動によりスクリュー軸57が回転し
て、鉛直移動ブロック49が、つまり搬送ハンド21が
鉛直移動ガイド48の鉛直方向に移動する。
【0054】さて、搬送ハンド21は、図18、図19
及び図20に示すように、ハンド本体62にシリンダブ
ラケット63を介して固定されたメインシリンダ64
と、このメインシリンダ64のピストンロッド65にパ
ッド取付プレート66を介して取付けられた把持手段と
してのバキュームパッド67と、ハンド本体62にシリ
ンダバー68及びシリンダプレート69を介して取付け
られたサブシリンダ70と、このサブシリンダ70のピ
ストンロッド71に固定された姿勢保持手段としての姿
勢保持パッド72と、を有して構成される。
【0055】上記ハンド本体62が鉛直移動ブロック4
9に固定される。またシリンダブラケット63は、バキ
ュームパッド67をパンケーキ用ハブ20、評価前パン
ケーキ2または評価済パンケーキ3の方向に進退可能と
する。上記バキュームパッド67は、パッド取付プレー
ト66の周方向に6〜8個設置され、パンケーキ用ハブ
20または評価前パンケーキ2あるいは評価済パンケー
キ3のパンケーキ用ハブ20の側面を負圧により吸着し
て、これらパンケーキ用ハブ20、評価前パンケーキ2
または評価済パンケーキ3を把持可能とする。これらの
バキュームパッド67の代わりに、拡開方式のチャック
を用いても良い。
【0056】上記姿勢保持パッド72は、サブシリンダ
70の作用により評価前パンケーキ2に対し進退して、
評価前パンケーキストック軸22内に収納し保管された
評価前パンケーキ2の一側面を押圧可能とする。この姿
勢保持パッド72により、評価前パンケーキ2のストッ
ク筒73(後述)に収納された評価前パンケーキ2がこ
のストック筒74の先端部へ移送される際に、使用前パ
ンケーキ2の他側面を押圧する押込プレート75(後
述)と共同して、上記移送中の評価前パンケーキ2が傾
かないようにこの評価前パンケーキ2の姿勢を鉛直方向
に保持する。尚、この姿勢保持パッド72は、複数のバ
キュームパッド67の周囲に2あるいは3個またはそれ
以上設置しても良い。
【0057】前記評価前パンケーキストック軸22は、
図21に示すように、ストック筒73、送出軸74、押
込プレート75、送出軸駆動プーリ76及びセンタリン
グピン77を有して構成される。
【0058】上記ストック筒73は、評価装置ハウジン
グ1Aのフレーム45に取付プレート78を介して固定
される。このストック筒73は収納手段として機能し、
外周に多数枚の評価前パンケーキ2が積層状態で収納さ
れ保管される。このストック筒73の基端部にベースプ
レート79が固定され、ストック筒73の先端部にエン
ドプレート80が、固定ボルト81を用いて固定され
る。上記送出軸74は、これらのベースプレート79及
びエンドプレート80に、ベアリング82を介して回転
自在に支持される。
【0059】送出軸駆動プーリ76は、送出軸74の基
端部に回転自在に遊嵌される。この送出軸駆動プーリ7
6は、送出軸74の基端末部に固定された抜け止めベア
リング83によって、送出軸74からの抜け止めが果た
される。更に、送出軸74の基端部には、送出軸駆動プ
ーリ76に隣接して電磁クラッチ84が設置される。こ
の電磁クラッチ84の作動時に送出軸駆動プーリ76と
送出軸74とが連結されて送出軸74が回転し、また、
電磁クラッチ84の非作動時にこの連結が解除されて送
出軸74の回転が停止する。
【0060】更に、送出軸74にはストック筒73内に
対応する位置に送りねじ85が刻設され、この送りねじ
85にスライド部材86が螺装される。押込プレート7
5は、このスライド部材の周方向に複数枚、例えば3枚
固定されて、移送手段として機能する。つまり、電磁ク
ラッチ84の作動時に送出軸74が回転すると、この回
転により押込みプレート85がストック軸73の先端方
向へ前進し、押込プレート75の先端面75Aが、収納
保管状態の評価前パンケーキ2の側面を押圧して、この
評価前パンケーキ2をストック筒73の先端方向へ移送
する。この移送に際しては、搬送ハンド21の姿勢保持
パッド72が上記評価前パンケーキ2の反対側の側面を
押圧しているので、上記移送に際し評価前パンケーキ2
が傾くことなく、鉛直状態に常に保持される。
【0061】また、送出軸74には、中心線に沿うほぼ
全長に、エアを供給するエア通路87が穿設される。一
方、上記センタリングピン77は、図23にも示すよう
に、上記エンドプレート80の周方向に所定の間隔を有
して複数本(例えば3本)内蔵される。このセンタリン
グピン77は、エンドプレート80の半径方向に摺動可
能に配設され、上記エア通路87からのエア圧によりエ
ンドプレート80の半径方向外方へ摺動し、ストック筒
73の外周面から突出可能に構成される。このセンタリ
ングピン77の突出により、評価前パンケーキストック
軸22に収納されてストック筒73の最先端位置にある
評価前パンケーキ2のパンケーキ用ハブ20の内周面に
上記センタリングピン77の先端が当接し、この評価前
パンケーキ2の中心軸が評価前パンケーキストック軸2
2の中心軸と一致する(センタリング)。
【0062】尚、図23に示すように、センタリングピ
ン77及びストック筒73間にはリターンスプリング8
8が介装されて、上記エア圧の供給停止時にセンタリン
グピン77をエンドプレート80内に収納する。また、
図21中の符号89は位置センサであり、押込プレート
75がストック筒73の先端へ移動し、ストック筒73
に最後の1枚の評価前パンケーキ2が残ったときにエン
ドプレート80に当接して、その旨が検出される。
【0063】前記評価済パンケーキストック軸23は、
図22に示すように、ストック筒90、進退シリンダ9
1、拡開シリンダ92及び拡開アーム93を有して構成
される。上記ストック筒90は、評価装置ハウジング1
Aのフレーム45に取付プレート94を介して固定され
る。このストック筒90は収納手段として機能し、外周
に多数枚の評価済パンケーキ3が積層状態で収納され保
管される。
【0064】また、上記進退シリンダ91は、評価装置
ハウジング1Aのフレーム45の裏面部に支持プレート
45を介して固定される。この進退シリンダ91のピス
トンロッド96は、ストック筒90内に配設された進退
シャフト97にカップリング98を介して連結され、こ
の進退シャフト97は、長さ調整用のアジャスタ99を
介して拡開シリンダ92に連結される。進退シャフト9
7は、ストック筒90内に固定されたシャフトガイド1
00を貫通し、このシャフトガイド100に対しスライ
ド自在に設けられる。また、拡開シリンダ92にはスラ
イドハウジング101が一体あるいは一体的に形成さ
れ、このスライドハウジング101の先端部に拡開アー
ム93が軸支される。上記スライドハウジング101
は、ストック筒90内に摺動自在に配設されたヘッド1
02に固着される。
【0065】上記拡開アーム93は、スライドハウジン
グ101の先端部において周方向に所定間隔を有し複数
個(例えば3個)設置される(図24)。この拡開アー
ム93の先端に係止爪103が形成され、拡開アーム9
3の基端部とスライドハウジング101の外周面との間
にスプリング等の付勢体105が介装される。この付勢
体105に付勢力によって、3個の係止爪103が縮径
状態に保持される。
【0066】上記拡開シリンダ92のピストンロッド1
06には、カップリング107を介して作動ロッド10
8が連結され、この作動ロッド108の膨出部109に
開閉用テーパ110が形成される。一方、ストック筒9
0の先端部にエンドプレート111が固着され、このエ
ンドプレート111にガイドロッド112が、ストック
筒90内に向けてボルト固定されている。また、上記作
動ロッド108には、軸芯に沿ってガイド孔113が穿
設される。このガイド孔113内にガイドロッド112
が挿通可能に設けられて、作動ロッド108のスライド
時にガイドロッド112がこのスライドを案内する。
【0067】上述の評価済パンケーキストック軸23で
は、進退シリンダ91、拡開シリンダ92及び拡開アー
ム93の係止爪103が移送手段として構成される。つ
まり、進退シリンダ91がピストンロッド96を押し出
すことにより、進退シャフト97を介して拡開シリンダ
92がストック筒90の先端方向へ前進し、この拡開シ
リンダ92の前進によりスライドハウジング101を介
し、拡開アーム93の係止爪103も同方向に前進す
る。この係止爪103の前進により、この係止爪103
はエンドプレート111から前方へ突出する。この係止
爪103の前進時には、拡開シリンダ92のピストンロ
ッド106は押し出された状態にあり、付勢体105の
作用で係止爪103が縮径している。更に、この係止爪
103の前進により、搬送ハンド21によって評価後に
パンケーキストック軸23のストック筒90における先
端位置まで搬送された評価済パンケーキ3のパンケーキ
用ハブ20内周部内に上記係止爪103が位置する。こ
の状態で、拡開シリンダ92のピストンロッド106が
引き込まれると、作動ロッド108の開閉用テーパ11
0が3本の拡開アーム93を押圧し、係止爪103は拡
開して、搬送ハンド21上の評価済パンケーキ3におけ
るパンケーキ用ハブ20の内周部に係止する。これによ
り、評価済パンケーキストック軸23の中心軸と評価済
パンケーキ3の中心軸とが一致する(センタリング)。
搬送ハンド21のバキュームパッド67による評価済パ
ンケーキ3の吸着解除後、進退シリンダ91のピストン
ロッド96が引き込まれ、評価済パンケーキ3は、係止
爪103に係止された状態でストック筒90内へ収納さ
れる。
【0068】尚、評価装置ハウジング1Aのフレーム4
5には接触センサ114が設置され、この接触センサ1
14により、評価済パンケーキストック軸23のストッ
ク筒90に評価済パンケーキ3が一杯まで収納され保管
されたことが検出される。また、図22中の符号115
はエア抜き孔であり、進退シリンダ91のピストンロッ
ド96の押出時に作動ロッド108のガイド孔113内
にガイドロッド112が挿入するが、この挿入を容易化
するためにガイド孔113内のエアを排出するものであ
る。更に、図22中の符号116はスラストベアリング
を示す。
【0069】次に、上述のパンケーキ搬送装置6の作用
を説明する。
【0070】パンケーキの搬入 図1に示す評価前パンケーキ2を評価前パンケーキスト
ック軸22から搬出するに際しては、図15に示すよう
に、まず搬送ハンド21が、水平方向駆動モータ51及
び鉛直方向駆動モータ58の作用で所定の評価前パンケ
ーキストック軸22の位置まで移動する。
【0071】次に、図21に示すように、評価前パンケ
ーキストック軸22の押込プレート75が送出軸駆動プ
ーリ76及び送出軸74の作用で、電磁クラッチ84の
作動時に評価前パンケーキ2をストック筒73の先端方
向へ移送する。この移送に際し、図19に示す搬送ハン
ド21の姿勢保持パッド72がサブシリンダ70の作用
で評価前パンケーキストック軸22方向へ前進し、この
評価前パンケーキストック軸22上の評価前パンケーキ
2における外側側面を押圧する。これにより、図21に
示す評価前パンケーキストック軸22上の評価前パンケ
ーキ2は、これら姿勢保持パッド72及び押込プレート
75の協働作用で鉛直方向に姿勢が保持されつつ、スト
ック筒73の先端まで移送される。この段階で、評価前
パンケーキストック軸22のセンタリングピン77が突
出し、上記評価前パンケーキ2の軸芯を評価前パンケー
キストック軸22及び搬送ハンド21の軸芯と一致させ
る。
【0072】次に、図19に示す搬送ハンド21におけ
るメインシリンダ64のピストンロッド65が押出さ
れ、バキュームパッド67が、センタリングピン77並
びに押込プレート75及び姿勢保持パッド72により位
置決めされた評価前パンケーキ2のパンケーキ用ハブ2
0における側面を吸着し把持する。その後、エア圧の供
給停止によりセンタリングピン77がエンドプレート8
0に収納され、また搬送ハンド21の姿勢保持パッド7
2が後退する。そして、この搬送ハンド21は、図15
に示す水平方向駆動モータ51及び鉛直方向駆動モータ
58の作用で、把持した評価前パンケーキ2を図1の送
出軸14に搬入する。
【0073】パンケーキの搬出 搬送ハンド21は、また、巻取軸15上の評価済パンケ
ーキ3を上記評価前パンケーキ2と同様にバキュームパ
ッド67にて吸着把持し、水平方向駆動モータ51及び
鉛直方向駆動モータ58の作用で、上記把持した評価前
パンケーキ2を図1に示す所定の評価前パンケーキスト
ック軸23上へ移動する。すると、図22に示す評価済
パンケーキストック軸23は、拡開シリンダ92のピス
トンロッド106を押出し、係止爪103を縮径した状
態で、進退シリンダ91のピストンロッド96を押出
し、係止爪103を評価済パンケーキストック軸23の
先端方向へ移動させる。
【0074】次に、拡開シリンダ92のピストンロッド
106が引き込まれ開閉用テーパ110の作用で係止爪
103が拡開し、この係止爪103が搬送ハンド21上
の評価済パンケーキ3におけるパンケーキ用ハブ20の
内周部に係止し、同時にセンタリングする。その後、搬
送ハンド21のバキュームパッド67による吸着が解除
されるとともに、評価済パンケーキストック軸23にお
ける進退シリンダ91のピストンロッド96が引き込ま
れて、係止爪103に係止された評価済パンケーキ3が
ストック筒90の所定位置に収納される。この収納後、
拡開シリンダ92のピストンロッド106が押し出さ
れ、係止爪103が縮径される。
【0075】効果 評価前パンケーキストック軸22の送出軸74、押込プ
レート75及び送出軸駆動プーリ76がこの評価前パン
ケーキストック軸22におけるストック筒73上の評価
前パンケーキ2をストック筒73の先端側へ移送し、ま
た、評価済パンケーキストック軸23の進退シリンダ9
1、拡開シリンダ92及び係止爪103が、搬送ハンド
21上の評価済パンケーキ3をストック筒90に引き込
んで移送し、このストック筒90の所定位置に収納させ
る。更に、搬送ハンド21には、メインシリンダ64及
びバキュームパッド67とは別に、サブシリンダ70及
び姿勢保持パッド72が設けられ、この姿勢保持パッド
72は、評価前パンケーキストック軸22上の評価前パ
ンケーキ2が搬送ハンド21のバキュームパッド67に
て吸着把持される前に、評価前パンケーキストック軸2
2の押込プレート75との協働作用により、ストック軸
73上を移動する評価前パンケーキ2の姿勢を適正に保
持する。これらのことから、搬送ハンド21のメインシ
リンダ64及びバキュームパッド67は、評価前パンケ
ーキ2及び評価済パンケーキ3を把持するだけで足り、
評価前パンケーキストック軸22上で評価前パンケーキ
2を移送させたり、評価済パンケーキストック軸23上
で評価済パンケーキ3を移送させる構造や、評価前パン
ケーキストック軸22上の評価前パンケーキ2の姿勢を
適正化させるための構造が不要となる。このため、搬送
ハンド21の構成が全体として簡単になり、その重量を
低減できるので、水平方向駆動モータ51及び鉛直方向
駆動モータ58を大型化してコストを上昇させることな
く、評価前パンケーキ2及び評価済パンケーキ3を高速
にて搬送できる。
【0076】また、評価前パンケーキストック軸22及
び評価済パンケーキストック軸23がテープ評価走行装
置5の送出軸14及び巻取軸15と平行に配置されたの
で、搬送ハンド21は、これら評価前パンケーキストッ
ク軸22及び評価済パンケーキストック軸23へパンケ
ーキ2及び3を搬出入するに際し、これらのパンケーキ
2及び3の方向を回転等して変換させる必要がない。こ
の観点からも、搬送ハンド21の構造が簡単となり、そ
の制御も容易となる。
【0077】尚、上記パンケーキ搬送装置6は、評価前
パンケーキ2及び評価済パンケーキ3並びにパンケーキ
用ハブ20を搬送するものについて述べたが、これらに
限らず、中空円盤形状の物品、例えばテープやフィルム
等の帯状物が巻かれたコイルを搬送するものに適用でき
る。
【0078】(3) テープクリーニング装置 図1に示す帯状物のクリーニング装置としてのテープク
リーニング装置13は、前述の如くテープ評価走行装置
5に設置され、多段テープクリーニング装置25が特性
評価部16の前後に1台ずつ計2台配置され、単段テー
プクリーニング装置24が巻取軸側テープ切断接合装置
8の前方に1台設置される。
【0079】まず、単段テープクリーニング装置24
は、図25(A)及び(B)に示すように、2本のクリ
ーニングテープ送出軸117、2本のクリーニングテー
プ巻取軸118、2本ずつの送出ローラ119A及び1
19B並びに基台120及び2個の押圧ロール121を
有して構成される。
【0080】基台120は台座122に固着され、曲面
としての円弧面123を備え、この円弧面123の両側
にテープガイド124が突設される。このテープガイド
124により、後述の如く円弧面123上を走行する磁
気テープ4及びクリーニングテープ127の横滑りが防
止される。
【0081】また、押圧ロール121は、ロールアーム
125の先端に回転自在に軸支され、これら2本のロー
ルアーム125が同軸状態で台座122に揺動自在に支
持される。これらロールアーム125と台座122との
間に押圧スプリング126が介装され、この押圧スプリ
ング126の付勢力によりロールアーム125が基台1
20の円弧面123に所定圧力で押し当てられる。この
所定圧力は、後述する磁気テープ4に過大な張力を付与
しない値に設定される。
【0082】上記2本のクリーニングテープ送出軸11
7のそれぞれにクリーニングテープ127のクリーニン
グテープコイル128が差込まれて支持される。これら
2個のクリーニングテープ128から引き出された2枚
のクリーニングテープ127が、基台120の円弧面1
23と押圧ロール121との間を通り、送出ローラ11
9A及び119B間を経て2本のクリーニングテープ巻
取軸118に至り、これらのクリーニングテープ巻取軸
118にてそれぞれ巻取られる。クリーニングテープ巻
取軸118は、図示しない電磁パウダクラッチを介して
モータ(図示せず)に連結される。また送出ローラ11
9A及び119Bは1対をなし、モータ(図示せず)を
介して回転駆動されて、挟持したクリーニングテープ1
27を一定速度でクリーニングテープ巻取軸118へ送
る。
【0083】磁気テープ4は、基台120の円弧面12
3及び押圧ロール121間に配設された2枚のクリーニ
ングテープ127間に介装され、このクリーニングテー
プ127の走行方向Aと反対方向Bに、ガイドローラ1
29に案内されて走行される。従って、この磁気テープ
4は、2枚のクリーニングテープ127によって表裏同
時にクリーニングされる。この結果、このクリーニング
中に磁気テープ4が帯電しても、その後に磁気テープ4
のクリーニングがなされないので、この後のクリーニン
グ時に発生する塵や異物が磁気テープ4に付着すること
もない。
【0084】また、押圧スプリング126の付勢力によ
ってロールアーム125を介しクリーニングテープ12
7が押えられているので、上記押圧スプリング126に
よりクリーニング面の面圧を調整でき、クリーニング性
能を向上させることができる。と同時に、磁気テープ4
の走行抵抗が過大になったときには、押圧ロール121
が押圧スプリング126の付勢力に抗しクリーニングテ
ープ127から離反するので、磁気テープ4に作用する
張力が過大とならず、磁気テープ4の伸びを防止でき
る。
【0085】更に、送り出しローラ119A及び119
Bが一定速度でクリーニングテープ127を走行させる
とともに、クリーニングテープ巻取軸118が電磁パウ
ダクラッチ(図示せず)を介してモータ駆動されている
ので、クリーニングテープ巻取軸118の回転速度と上
記送出ローラ119A及び119Bによるクリーニング
テープ127の走行速度とが異なった場合には、クリー
ニングテープ巻取軸118が空回りし、クリーニングテ
ープ127の走行速度を一定に維持できる。このため、
磁気テープ4の張力の一定性やクリーニングの一定性を
保つことができる。
【0086】次に、多段テープクリーニング装置125
について説明する。この多段テープクリーニング装置1
25は、図26に示すように、クリーニングテープ送出
軸117、クリーニングテープ巻取軸118、送出ロー
ラ119A及び119Bについては単段テープクリーニ
ング装置24と同様な構成であり、他に、多数のクリー
ニングローラ130(6本)及びクリーニングローラ1
31(7本)と、多数本(例えば6本)の一方側ガイド
ローラ132と、多数本(例えば6本)の他方側ガイド
ローラ133とを有して構成される。
【0087】クリーニングローラ130及び131は、
台座134に固着されたローラプレート135に回転自
在に支持される。多数本のクリーニングローラ130及
び多数本のクリーニングローラ131はそれぞれ直列に
配列されるが、1個のクリーニングローラ130と1個
のクリーニングローラ131とが隣接して1組(1段)
をなし、全体として6組(6段)設けられる。また、一
方側ガイドローラ132及び他方側ガイドローラ133
はともに台座134に回転自在に支持され、一方側ガイ
ドローラ132がクリーニングローラ130の図26に
おける右側に、他方側ガイドローラ133がクリーニン
グローラ131の図26における左側に、それぞれ直列
に配列される。
【0088】一方のクリーニングテープ送出軸117に
挿通支持されたクリーニングテープコイル128のクリ
ーニングテープ127は、クリーニングローラ130及
び一方側ガイドローラ132に交互に巻き掛けられ、送
出ローラ119A及び119B間を経て一方のクリーニ
ングテープ巻取軸118に至る。また、他方のクリーニ
ングテープ送出軸117に挿通支持されたクリーニング
テープコイル128のクリーニングテープ127は、ク
リーニングローラ131及び他方側ガイドローラ133
に交互に巻き掛けられ、送出ローラ119A及び119
B間を経て他方のクリーニングテープ巻取軸118に至
る。
【0089】そして、磁気テープ4は、それぞれ直列に
配列されたクリーニングローラ130及び131端を通
り、クリーニングローラ130及びクリーニングローラ
131にそれぞれ巻き掛けられたクリーニングテープ1
27に接しながら、クリーニングテープ127の走行方
向Aと反対方向Bに走行する。この間に、磁気テープ4
は、上記1組のクリーニングローラ130及び131に
それぞれ巻き掛けられたクリーニングテープ127によ
って表裏がクリーニングされ、このクリーニングが上記
各組(段)毎に繰返され、計6回実施される。
【0090】上述のように、6組(6段)のクリーニン
グローラ130及び131にそれぞれ巻き掛けられたク
リーニングテープ127によりク磁気テープ4の表裏が
6回クリーニングされるので、クリーニングテープ12
7の走行速度は、磁気テープ4の走行速度に対し極めて
小さく設定される。つまり、図1に示す送出軸14上の
1巻の評価前パンケーキ2における磁気テープ4がテー
プ評価部16にて評価される間に、上記クリーニングテ
ープ127は、図27(A)及び(B)に示すように、
クリーニングローラ130から一方側ガイドローラ13
2を越え隣のクリーニングローラ130に至る距離(ク
リーニングローラ131から他方側ガイドローラ133
を越え次の隣のクリーニングローラ131に至る距離)
だけ走行する速度に設定される。この間に、磁気テープ
4は、評価前パンケーキ2の1巻のテープ評価が終了す
る速い速度で走行する。図27(A)、(B)、(C)
及び(D)においては、クリーニングテープ127の太
い部分が、クリーニングによるテープの汚れた部分13
6を示す。
【0091】送出ローラ119A及び119Bは、図1
に示すパンケーキ搬送装置6の搬送ハンド21が評価前
パンケーキ2及び評価済パンケーキ3を搬送している間
に、図27(C)に示すように、クリーニングテープ巻
取軸118とともに、クリーニングテープ127を上記
汚れた部分136の長さだけ、つまり図27(C)中の
破線枠137で囲まれた部分のクリーニングテープ12
7を巻取る。そして、新たな評価前パンケーキ2が搬送
ハンド21により送出軸14に搬入された段階で、図2
7(D)に示すように磁気テープ4のクリーニングを再
び開始する。
【0092】上記多段テープクリーニング装置25によ
れば、クリーニングローラ130及び一方のガイドロー
ラ132、並びにクリーニングローラ131及び他方の
ガイドローラ133をそれぞれ走行するクリーニングテ
ープ127の走行速度が磁気テープ4の走行速度に比べ
て極めて小さいので、この磁気テープ4の表裏をクリー
ニングする任意の1組(1段)のクリーニングローラ1
30及び131において、一方のクリーニングローラ1
30または131に巻き掛けられたクリーニングテープ
127によって磁気テープ4に発生する帯電量が少な
く、他方のクリーニングローラ131または130に巻
き掛けられたクリーニングテープ127と磁気テープ4
との間で発生する塵埃量(異物量)も少ない。従って、
上述の多段テープクリーニング装置25による多段階の
クリーニングによっても、帯電により塵等の異物が磁気
テープ4に付着することを防止できる。
【0093】また、上記多段テープクリーニング装置2
5では、隣接した1組(1段)のクリーニングローラ1
30及び131にて磁気テープ4の表裏が同時にクリー
ニングされるが、これらのクリーニングローラ130及
び131が交互に配置され、これらのクリーニングロー
ラ130及び131が磁気テープ4の表裏を挟む構成で
ないので、この磁気テープ4に過大な張力が作用するこ
とがない。
【0094】更に、図1に示すように、上記単段テープ
クリーニング装置24及び多段テープクリーニング装置
25がテープ評価走行装置5に設置され、特性評価部1
6による磁気テープ4の評価中に磁気テープ4のクリー
ニングが実施されることから、磁気テープ4の処理を迅
速に実施できる。
【0095】また、このように磁気テープ4の評価の前
後にテープクリーニングを実施したので、特性評価部1
6における評価の信頼性が向上する。と同時に、特性評
価部16を通過することによって発生した塵埃を、巻取
軸15に巻き取られる前に除去できるので、評価済パン
ケーキ3に巻かれた磁気テープ4の信頼性が向上し、ひ
いては、磁気テープカセットの高信頼性を達成できる。
【0096】尚、上記テープクリーニング装置24、2
5では帯状物が磁気テープ4の場合を述べたが、映画用
フィルム等のフィルムや、帯状の薄板、紙あるいは布等
のクリーニングに適用できる。
【0097】
【発明の効果】以上のように、この発明に係る帯状物評
価装置によれば、帯状物の特性を評価する評価走行手段
と、帯状物が巻かれたコイルを搬送するコイル搬送手段
と、帯状物を切断し接合する切断接合手段と、帯状物の
接合部を廃棄する接合部廃棄手段と、評価前コイルの帯
状物先端を切断接合手段へ導く帯状物先端引出し手段
と、評価済帯状物の先端を巻取軸上のコイル用ハブに貼
付する帯状物先端貼付手段とを有して構成されたことか
ら、コイルに巻かれた帯状物の特性を複数のコイルにつ
いて連続的且つ自動的に実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る帯状物評価装置の一実施例たる
テープ評価装置を示す正面図。
【図2】図1の送出軸側テープ切断接合装置あるいは巻
取軸側テープ切断接合装置の一部を示す斜視図。
【図3】図2のテープ切断接合装置と磁気テープとの関
係を示す斜視図。
【図4】図2及び図3に示す送出軸側テープ切断接合装
置あるいは巻取軸側テープ切断接合装置における作用を
示す図。
【図5】図2及び図3に示す巻取軸側テープ切断接合装
置の他の作用を示す図。
【図6】図1のテープ評価走行装置におけるテープ評価
中の作用を示す図。
【図7】図1のテープ評価走行装置におけるテープ評価
後の作用を示す図。
【図8】図1のテープ評価走行装置におけるテープ評価
前の作用の前半部分を示す図。
【図9】図1のテープ評価走行装置におけるテープ評価
前の作用の後半部分を示す図。
【図10】図1及び図2に示す送出軸側テープ切断接合
装置及び巻取軸側テープ切断接合装置におけるテープ評
価中の作用を示す図。
【図11】図1及び図2に示す送出軸側テープ切断接合
装置のテープ評価後における作用を示す図。
【図12】図1及び図2に示す巻取軸側テープ切断接合
装置におけるテープ評価後の作用を示す図。
【図13】図1及び図2に示す送出軸側テープ切断接合
装置のテープ評価前の作用を示す図。
【図14】図1及び図2に示す巻取軸側テープ切断接合
装置におけるテープ評価前の作用を示す図。
【図15】図1におけるテープ評価装置において主にパ
ンケーキ搬送装置を示す正面図。
【図16】図15のテープ評価装置の平面図。
【図17】図15のテープ評価装置の右側面図。
【図18】図15における搬送ハンド近傍を拡大し、一
部破断して示す正面図。
【図19】図18の XIX矢視図。
【図20】図18のXX-XX 線に沿う断面図。
【図21】図17における評価前パンケーキストック軸
を示す断面図。
【図22】図16に示す評価済パンケーキストック軸を
示す断面図。
【図23】図21におけるXXIII-XXIII 線に沿う断面
図。
【図24】図22におけるXXIV-XXIV 矢視図。
【図25】図1における単段テープクリーニング装置を
示す正面図及び斜視図。
【図26】図1における多段テープクリーニング装置を
示す正面図。
【図27】図26の多段テープクリーニング装置の作用
を示す図。
【符号の説明】
1 テープ評価装置 2 評価前パンケーキ 3 評価済パンケーキ 4 磁気テープ 5 テープ評価走行装置 6 パンケーキ搬送装置 7 送出軸側テープ切断接合装置 8 巻取軸側テープ切断接合装置 9 送出軸側テープ接合部廃棄装置(送出軸側捨巻軸) 10 巻取り軸側テープ接合部廃棄装置(巻取軸側捨巻
軸) 11 テープ先端引出し装置 12 テープ先端貼付装置 13 テープクリーニング装置 14 送出軸 15 巻取軸 16 特性評価部 20 パンケーキ用ハブ 21 搬送ハンド 22 評価前パンケーキストック軸 23 評価済パンケーキストック軸 24 単段テープクリーニング装置 25 多段テープクリーニング装置 26 テープ保持ブロック 27 テープ用カッタ 28 スプライサ 38 スプライステープ 41 チャック付バキュームボックス 42 サブローラ 43 バキュームチャック 44 水受皿
フロントページの続き (72)発明者 加藤 芳樹 栃木県宇都宮市石井町3125−60

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 評価前コイルを支持する送出軸及び評価
    済コイルを支持する巻取軸間に、上記評価前コイルの帯
    状物の特性を評価する特性評価部が配置された評価走行
    手段と、 この評価走行手段の上記巻取軸から評価済コイルを搬出
    し、上記送出軸に評価前コイルを、上記巻取軸にコイル
    用ハブをそれぞれ搬入するコイル搬送手段と、上記評価
    走行手段の送出軸及び特性評価部間に設置されて、上記
    評価前コイルから送り出された帯状物を切断し接合する
    送出軸側切断接合手段と、 上記評価走行手段の巻取軸及び特性評価部間に設置され
    て、上記評価済コイルへ巻取られる帯状物を切断し接合
    する巻取軸側切断接合手段と、 上記送出軸側切断接合手段に隣接し、この送出軸側切断
    接合手段にて接合された帯状物接合部を廃棄する送出軸
    側接合部廃棄手段と、上記巻取軸側切断接合手段に隣接
    し、上記送出軸側切断接合手段にて接合されて上記評価
    走行手段内を走行した帯状物接合部及び上記巻取軸側接
    合切断手段にて接合された帯状物接合部をそれぞれ廃棄
    する巻取軸側接合部廃棄手段と、 上記送出軸に支持された上記評価前コイルの帯状物先端
    を把持して上記送出軸側切断手段へ導く帯状物先端引出
    手段と、 上記巻取軸側切断接合手段からの帯状物先端を上記巻取
    軸に支持された上記コイル用ハブに貼付する帯状物先端
    貼付手段と、を有することを特徴とする帯状物評価装
    置。
  2. 【請求項2】 上記評価走行手段には、この評価走行手
    段内を走行する帯状物の塵埃を除去する帯状物のクリー
    ニング手段が設置された請求項1に記載の帯状物評価装
    置。
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