JPH0823981A - 新規なイソアミラーゼ遺伝子及びその用途 - Google Patents

新規なイソアミラーゼ遺伝子及びその用途

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JPH0823981A
JPH0823981A JP6167267A JP16726794A JPH0823981A JP H0823981 A JPH0823981 A JP H0823981A JP 6167267 A JP6167267 A JP 6167267A JP 16726794 A JP16726794 A JP 16726794A JP H0823981 A JPH0823981 A JP H0823981A
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JP
Japan
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isoamylase
ggc
dna
gcc
aac
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Application number
JP6167267A
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English (en)
Inventor
Susumu Hisaka
進 桧作
Junichi Abe
淳一 安倍
Yasumori Takahashi
康盛 高橋
Nobuyuki Nakamura
信之 中村
Mikio Yamamoto
幹男 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Maize Products Co Ltd
Nihon Shokuhin Kako Co Ltd
Original Assignee
Japan Maize Products Co Ltd
Nihon Shokuhin Kako Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 フラボバクテリウム・オドラタム(Flavobac
terium odoratum)KU株のイソアミラーゼを工業的に製
造するために、このイソアミラーゼのDNAを提供し、
さらにこのDNAを用いたイソアミラーゼの製造方法の
提供。 【構成】 配列番号2に記載のアミノ酸配列の内、34
〜774番のアミノ酸配列をコードすることを特徴とす
るイソアミラーゼDNA。このDNAを大腸菌用ベクタ
ーDNAに組み込んだ組み換え体DNA。この組み換え
体DNAを導入した大腸菌。この大腸菌を培養し、イソ
アミラーゼを採取するイソアミラーゼの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規イソアミラーゼ遺伝
子及びその用途に関する。
【0002】
【従来の技術】イソアミラーゼは、澱粉、アミロペクチ
ン、グリコーゲン、及びそれらの部分加水分解中のα−
1,6−グルコピラノシド結合を加水分解する酵素であ
る。イソアミラーゼ生産菌としてはシュードモナス・ア
ミロデラモサ(Pseudomonas amyloderamosa)(Biochim Bi
ophys. Acta., 212 巻、458 頁、1970年) 、サイトファ
ーガ属(Cytophaga)(FEBS LETTERS、12巻、96頁、1970
年) 、フラボバクテリム属(Flavo-bacterium)(Starch/S
tarke 、32巻、132 頁、1980年) などが報告されてい
る。また、これらのイソアミラーゼを各種起源のβ- ア
ミラーゼと併用して高純度マルトースを生産する方法も
報告されている。例えばシュードモナス・アミロデラモ
サ(Pseudomonas amyloderamosa) が生産するイソアミラ
ーゼを用いる方法(J. Jpn Soc. Starch Sci 、31巻、38
頁、1984年) やフラボバクテリウム(Flavobacterium)属
が生産するイソアミラーゼを用いる方法(Starch/Stark
e、32巻、352 頁、1980年) などである。
【0003】しかしながら、これらのイソアミラーゼ
は、それらの至適pHや至適温度などが、併用される各種
アミラーゼと合致せず、必ずしも有利なものではなかっ
た。すなわち、一般に澱粉糖の生産は、50℃以上の高温
でpH5.0 〜6.0 の弱酸性条件下で行われているが、シュ
ードモナス・アミロデラモサ(Pseudomonas amyloderamo
sa) が生産するイソアミラーゼは、至適pHが3.0 〜4.0
と酸性領域に片寄っており、耐酸性の大豆β- アミラー
ゼとは併用可能であるが、麦芽β- アミラーゼや細菌β
- アミラーゼ及び耐酸性の弱いα- アミラーゼとは併用
が困難であった。また、フラボバクテリウム属(Flavoba
cterium)やサイトファーガ属(Cytophaga)が生産する従
来のイソアミラーゼにおいては、至適温度が40℃と低
く、耐熱性の点で工業的使用が困難であった。
【0004】一方、澱粉、アミロペクチン、プルラン及
びそれらの部分加水分解中のα-1,6- グルコピラノシド
結合を加水分解する酵素として、クレブシエラ・ニュー
モニアエ(Klebsiella pneumoniae)(Biochem Z 、334
巻、79頁、1961年) などが生産するプルラナーゼが知ら
れている。しかし、この酵素は、工業的なマルトース生
産に用いられているような20%(w/v)以上という高濃度基
質存在下では、イソアミラーゼとは違って反応が可逆的
であり、マルトースを重合して4 糖を生成し、また、マ
ルトースをアミロースに転移させ、イソアミラーゼの場
合のような高い純度のマルトースを製造できない。
【0005】前述したように、従来のイソアミラーゼ
は、その至適pHや至適温度などが、各種アミラーゼと合
致しないので、アミラーゼと併用して高純度のマルトー
スなどの糖類を工業的に生産する上で不利であった。こ
のため、50℃以上で、しかも弱酸性〜中性領域で、工業
的に使用可能な新規イソアミラーゼの開発が強く求めら
れていた。このような酵素を開発することによって、澱
粉からのマルトースなどのマルトオリゴ糖や分岐シクロ
デキストリンなどの製造を安価かつ高い生産性で実施す
ることが可能となる。
【0006】本発明者らは先に澱粉を効率よく分解する
イソアミラーゼを生産する細菌フラボバクテリウム・オ
ドラタム(Flavobacterium odoratum) KU株を発見、取
得した(特開平5-227959号) 。これにより、上記要件を
満足する新規なイソアミラーゼを提供し、当該酵素を簡
単かつ高い収率で製造する方法を提供し、加えて当該酵
素を使用し、澱粉もしくはその部分生成物から収率良く
糖類を得る方法を提供することができた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】さらに、本発明者らは
イソアミラーゼをより効率よく製造する方法について鋭
意研究した結果、フラボバクテリウム・オドラタム(Fla
vobacterium odoratum)KU株の遺伝情報を担なうDN
Aを大腸菌に導入させることに成功するとともに、この
大腸菌を培養して得られた菌体からイソアミラーゼを工
業的有利に取得することに成功し、本発明を完成するに
至った。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、配列番号2に
記載のアミノ酸配列の内、34〜774番のアミノ酸配
列をコードすることを特徴とするイソアミラーゼDNA
に関する。
【0009】また本発明は、配列番号1に記載の塩基配
列の内、100〜2322番の塩基配列を含むことを特
徴とするイソアミラーゼDNAに関する。
【0010】本発明の別の態様は、上記のDNAを大腸
菌用ベクターDNAに組み込んだ組み換え体DNA、こ
の組み換え体DNAを導入させた大腸菌、及びこの大腸
菌を培養し、イソアミラーゼを採取することを特徴とす
るイソアミラーゼの製造方法に関する。以下に本発明を
詳細に説明する。
【0011】配列番号2に記載のアミノ酸配列の内、3
4〜774番のアミノ酸配列がイソアミラーゼに相当す
る。従って、本発明のイソアミラーゼDNAは、配列番
号2に記載のアミノ酸配列の内、34〜774番のアミ
ノ酸配列を有する。また、配列番号2の内、1〜33番
は、シグナルペプチドに相当するアミノ酸配列であり、
イソアミラーゼの分泌に係わる。従って、本発明のDN
Aは、1〜33番のシグナルペプチドに相当するアミノ
酸配列と34〜774番のイソアミラーゼに相当するア
ミノ酸配列とを含むものであることもできる。
【0012】さらに、本発明のDNAは、配列番号1に
記載の塩基配列の内、100〜2322番の塩基配列を
含むことを特徴とするイソアミラーゼDNAである。1
00〜2322番の塩基配列は、配列番号2の34〜7
74番のアミノ酸配列に相当する。また、本発明のDN
Aは、配列番号2の1〜33番のアミノ酸配列に相当す
る配列番号1の1〜99番の塩基配列を含むこともでき
る。さらに、本発明のDNAは、配列番号1に記載の2
323〜2325番のストップコドンを含むこともでき
る。即ち、本発明のDNAは、配列番号1の1〜232
5番の塩基配列を含むDNAであることもできる。
【0013】上記イソアミラーゼの遺伝情報を担うDN
A(以下、染色体DNAと称する)は、フラボバクテリ
ウム・オドラタム(Flavobacterium odoratum) KU株
(微工研菌寄第12711号)から常法に従って単離精
製することができる。例えば、本菌株を液体培地で約1
〜3日間通気攪拌培養し、得られる培養物を遠心分離あ
るいは濾過して集菌し、次いでこれを溶菌させることに
よって調製する事ができる。溶菌方法は、例えば、リゾ
チームやβ- グルカナーゼなどの細胞壁溶解酵素による
処理や超音波処理などが用いられる。また、必要により
プロテアーゼなどの他の酵素剤やラウリル硫酸ナトリウ
ムなどの界面活性剤を併用することも、さらに凍結融解
処理を施すことも自由である。この様にして得られる溶
菌物からDNAを分離、精製するには、常法に従って、
例えばフェノール抽出、除蛋白処理、プロテアーゼ処
理、リボヌクレアーゼ処理、アルコール沈殿、遠心分離
等の方法を適宣組み合わせることによって行うことがで
きる。
【0014】この染色体DNAのベクターDNAへの組
込みは、染色体DNA及びベクターDNAを切断して、
染色体DNA断片及びベクターDNA断片を調製したの
ち両者の混合物を結合させることにより行うことができ
る。DNAを切断する方法は、例えば、超音波処理、制
限酵素処理等により行うことができる。但し、得られる
DNA断片とベクター断片との結合を容易にするために
は、制限酵素、とりわけ特定ヌクレオチド配列に作用す
る、例えば、EcoR I、Hind III、BamH I、Sal I 、Xho
I 、Xma I 、Mbo I 、Xba I 、Sac I 、PstI などのII
型制限酵素が適している。ここで用いられるベクターD
NAとしては、pBR322、pBR325、pUC18 、pUC19、λフ
ァージ等があげられる。とりわけpUC 系が好適に用いら
れる。DNA断片とベクター断片とを結合させる方法
は、公知のDNAリガーゼを用いる方法であればよく、
例えばDNAリガーゼとしては、T4ファージ由来のDN
Aリガーゼ(T4DNAリガーゼ)が好適に用いられる。
【0015】上記方法で得られた組換え体DNAを大腸
菌への導入は、Proc. Nat. Acad. Sci. USA 69, 2110(1
972)に記載のカルシウムイオン処理により行うことがで
きる。イソアミラーゼの遺伝情報を担うDNA断片を組
み込んだベクターを有する菌株の選択方法は当該組み換
え体DNAを調整するのに際して使用した制限酵素やベ
クターDNAの種類によっても異なるが、例えば、制限
酵素としてSau3A I 及びBamH Iを用いベクターDNAと
してpUC19 を用いた場合には、次のようにして行うこと
ができる。すなわち、大腸菌K12株例えば、JM109 株を
宿主とした形質転換株をトリプトン、イーストエキスト
ラクト、NaC1、アンピシリン、モチ米澱粉寒天培地( 以
下、澱粉寒天培地という) に培養し、平板上に出現した
アンピシリン耐性コロニーの周辺がヨウ素反応により変
色する株を選択する。上記方法で得られた組み換え体D
NA含有菌株より、組み換え体DNAを単離する。
【0016】尚、配列番号1に示す塩基配列は、フラボ
バクテリウム・オドラタム(Flavobacterium odoratum)
KU株のイソアミラーゼ遺伝子を、以下の方法で大腸菌
へクローニングすることにより決定することができる。
【0017】また、本発明のフラボバクテリウム・オド
ラタム(Flavobacterium odoratum)KU株のイソアミラ
ーゼ遺伝子は、例えば枯草菌や大腸菌等の菌に導入し、
この導入菌を培養することにより、イソアミラーゼを大
量に生産し得る。培養方法は、例えば、液体培地をpH7
付近(pH6.0〜8.0)、温度37℃付近(30 〜45℃) に維持し
つつ、通気攪拌などの好気的条件下で約1 〜3 日間培養
し、イソアミラーゼを生成蓄積せしめればよい。次に、
常法に従って、濾過、遠心分離などにより分離した菌体
を、超音波、界面活性剤、細胞壁溶解酵素などで処理
し、次いで濾過、遠心分離などしてイソアミラーゼ溶液
を採取する。このようにして得られる酵素液を、例え
ば、減圧濃縮、膜濃縮し、更に、硫安、硫酸ソーダなど
による塩折、メタノール、エタノール、アセトンなどに
よる分別沈殿法などを適宜組合せて精製し、より高純度
のイソアミラーゼを採取し、工業用酵素剤として有利に
利用できる。
【0018】本発明でいうイソアミラーゼの酵素力価1
単位とは、pH6.0 、45℃にて反応を行ったとき1分間に
610nm の吸光度を0.01増加させる酵素量をいう。上記試
料について酵素の諸性質を検討したところ、フラボバク
テリウム・オドラタム(Flavobacterium odoratum) KU
株由来のイソアミラーゼ同様至適pHが5.5 〜6.0 、至適
温度が45℃、等電点が8.7 、分子量が80,000ダルトンで
あるとともに、サザンハイブリダイゼーション法によっ
てこのイソアミラーゼ遺伝子がフラボバクテリウム・オ
ドラタム(Flavobacterium odoratum) KU株由来である
ことが確認された。
【0019】
【実施例】以下、実施例で本発明をさらに詳細に説明す
る。 実施例1:イソアミラーゼ遺伝子のクローニング及びシ
ークエンシング操作 菌株はフラボバクテリウム・オドラタム(Flavobacteriu
m odoratum) KU株(微工研菌寄第12711 号) 、大腸菌
はJM109 株 (supE44, △( lac-proAB), hsdR17, recA1,
endA1, gyrA96, relA1, thi, F'[traD36, proAB + ,l
acI q ,lacZ△M15 ]) を用いた。フラボバクテリウム
・オドラタム(Flavobacterium odoratum) KU株は、栄
養培地(0.5% ポリヘプトン、0.3%肉エキス、0.1%酵母エ
キス、pH5.8)を用いて30℃で生育させた。大腸菌細胞
は、Luria 栄養培地(1% トリプトン、0.5%酵母エキス、
1 % 食塩、pH6.5)を用いて37℃で生育させた。
【0020】ゲノムDNAは、斉藤の方法〔Saito,H.及
びMiura,K. Preparation of transforming DNA by phen
ol treatment, Biochim Biophys.Acta 1963,72,(619-62
9)〕により、フラボバクテリウム・オドラタム(Flavoba
cterium odoratum) KU株から抽出した。凍結ペレット
(1g)を、NaClを200mM 、EDTAを100mM 含むトリス50
mM(pH8.0)4.5mLに溶解した。10%SDS 0.5mLを加え、
混合物は60℃15分間ゆっくりと回転させ、次いで60℃30
分間RNaseA(0.05mg/mL) で処理した。次に60℃で60分間
プロテイナーゼK(0.5mg/mL)で処理した。溶菌液は、フ
ェノール/トリスバッファーで3回、フェノール/クロ
ロホルムで1回抽出した。残査を遠心分離(10分間、15
000rpm)で除去した。0.8 容のイソプロパノールを添加
した後、DNAを巻き出し、EDTAを1mM 含むトリス
10mM(PH8.0)1.5mLに溶解した。最後に、DNAをDEA
Eカラム(洗浄バッファー:トリス50mM、pH8.0 、ED
TA1mM 、NaCl 0.15M; 溶出バッファー: トリス50mM、
pH8.0 、EDTA1mM 、NaCl 1M)を用いたアニオン交換
樹脂により精製した。
【0021】ゲノムDNAは、Sau3A I を用いて部分消
化した。フラグメントは、0.8 % アガロースゲル電気泳
動で分離した。Sau3A I 部分消化フラボバクテリウムD
NAの5Kbp±2Kbpのフラグメントは、電気泳動を用いた
抽出により単離され、BamH I消化された大腸菌ベクター
pUC19 とライゲートさせた。コンピテント大腸菌JM109
細胞をライゲートしたDNAで形質転換した。所望のフ
ラボバクテリウムDNAを有するコロニーをヨウ素反応
による変色により検出した。ポジティブなシグナルを与
えるコロニーからアルカリ溶解法によりプラスミドDN
Aを抽出し、制限酵素による消化及びサザンハイブリダ
イゼーションにより分析した。フラボバクテリウム・オ
ドラタムKU株イソアミラーゼ遺伝子から得たプローブ
と強力にハイブリダイズする3.4Kbpフラグメントを得
た。この3.4Kbpフラグメントを、制限酵素Pst I 及びXb
a I を用いて小さいフラグメントに消化し、純化された
イソアミラーゼ遺伝子を有するプラスミドpIF12 を得
た。純化されたイソアミラーゼ遺伝子中には制限酵素Aa
t I 、Sac I 、Xho I 、Not I 認識部位が各1 箇所、制
限酵素Kpn I 、Sal I 、Apa I 認識部位が各2 箇所存在
した。
【0022】これらのフラグメントは、プラスミドpUC1
8 及びpUC19 を用いて大腸菌JM109株にサブクローンし
た。これらのプラスミドをアルカリ溶解法に従って調整
し、A.L.F.DNAシークエンサーを用いて塩基配
列を決定した。フラボバクテリウム・オドラタム(Flavo
bacterium odoratum) KU株のイソアミラーゼ遺伝子の
塩基配列を配列番号1に、イソアミラーゼ酵素蛋白のア
ミノ酸一次配列を配列番号2に示す。
【0023】実施例2:得られたイソアミラーゼ遺伝子
を用いた大腸菌でのイソアミラーゼの製造法 実施例1に準じて調整されたプラスミドpIF12 をE.coli
JM109株に形質転換し、得られた形質転換株をM9グル
コース最小培地3mLに植菌後、一晩前培養を行った。前
培養液をM9グルコース最小培地50mLに対し1%植菌後37
℃で5 〜24時間培養後、集菌し、培養上澄を菌体外画分
とし、菌体を30mMトリス(pH8.0)-5mM EDTA-20%蔗糖
の10mLに懸濁した。これにリゾチームを200 μg/mLにな
るように加え、氷中で2時間保持した後、15,000rpm で
20分間遠心分離した上澄をペリプラズム画分とし、50mM
酢酸緩衝液(pH6.0) に懸濁後、超音波処理し、遠心分離
して菌体破砕物を除いた。得られた上澄を菌体内画分と
してそれぞれのイソアミラーゼ活性を測定した。その結
果、菌体外画分に75% 、ペリプラズム画分に25% のイソ
アミラーゼ活性が認められ、その活性は培養24時間後各
々36.2、12.0 U/mLであった。フラボバクテリウム・オ
ドラタム(Flavobacterium odoratum) KU株の培養24時
間後の活性は平均20μ/mL であるから、その生産性を比
較すると培養液当たり約2.4 倍に相当する。
【0024】配列番号2のアミノ酸の記号(1文字)と
3文字記号の対応を以下に示す。 Ala A Arg R Asn N Asp D Asx B Cys C Gln Q Glu E Glx Z Gly G His H Ile I Leu L Lys K Met M Phe F Pro P Ser S Thr T Trp W Tyr Y Val V
【配列表】配列番号:1 配列の長さ:2325 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:genomic DNA 起源 生物名:フラボバクテリウム・オドラタム(Flavo
bacterium odoratum) 株名:KU 配列の特徴: 特徴を表す記号:sig peptide 存在位置:1..99 特徴を決定した方法:E 配列の特徴: 特徴を表す記号:mat peptide 存在位置:100..2322 特徴を決定した方法:E 配列: ATG TTT AAT AAA TAT AAA CAA ATA TCG GAG ACT GAC ATG CAA CGC ACA 48 ATC CTC GCC GCC CTG CTC ACG GGT GCC CTG CTC GGC GCC CCT GCC TGG 96 GCC GCG ATC AAC CCG AAT AAA CTC GGC GCC GCC TAC GAC GCC ACC AAG 144 GCC AAC GTC ACG TTC AAG GTG TAC TCG AGC AAG GCC ACC CGC ATT GAG 192 CTC TAC CTG TAC AGC ACG GCC ACC GGC AGC GCC GAA AAG GCG AAA TAC 240 GTG ATG ACG AAT TCC GGC GGG ATC TGG AGC GTC ACT ATT CCG ACC TCG 288 ACC TTG AGC GGC CAG GGC CTG GGC GGC ACC CTG TAC TAC GGT TAC CGC 336 GCC TGG GGC CCG AAC TGG CCC TAC AAC GCC AGC TGG ACC AAG GGC TCC 384 AGC CTC GGT TTC ATC AGC GAC GTC GAT GCC GCC GGC AAC CGG TTT AAT 432 CCA AAT AAA CTC CTG AGC GAC CCG TAC GCC CTG GAG CTG AGC CAC GAC 480 CCG ACC ACG GCG ACG ATG ACC AAC GGC AGC ATC TAC GCC AGC GGC GCG 528 ACC TAC CGC AAC ATC GAC AGC GGC TCT TCG GCA CCA AAA GGC ATC GTG 576 CTG GCC GGC GAC ACG CAG GCC ACC GGT ACC AAG CCG ACC CGC GCC CTG 624 AAG GAC GAC GTC GTC TAC GAG GCG CAC GTG CGC GGT TTG ACC ATG AAC 672 GAC ACC AGC ATC ACG GCC GCC TAC CGC GGC ACC TAT AAA GGC GCG GGC 720 CTG AAA GCG GCC GCG CTG GCG GCG CTG GGC GTG ACG GCG ATC GAA TTC 768 CTG CCC GTG CAG GAA ACC CAG AAC GAC ACC AAC GAC AAC GAC CCA AGC 816 AGC ACC AGC GGC GAC AAC TAC TGG GGT TAC ATG ACC CTG AAC TAT TTC 864 GCC CCG GAC CGC CGC TAC GCC TAC GAC AAG ACG CCG GGC GGC CCC ACG 912 CGC GAA TTC AAG GAA ATG GTC AAA GCC TTC CAC GAC AAC GGC ATC AAG 960 GTG CTG GTC GAC GTC GTC TAC AAC CAC ACG GGC GAA GGC GGC GCC TGG 1008 TCG CCC ACC GAC AAG ACC ACC TAC AAC ATC ACC AGC TTC CGC GGC CTG 1056 GAC AAT CCT ACC TAT TAC AGC CTG ACC GCG GAT TTC CAG AAT TCC TGG 1104 GAC AAC ACC GGC GTC GGC GGC AAC TAC AAC ACG CGC AAC ACG ATC GCC 1152 CAG AAC CTG ATC GTC GAT TCG CTC GCC TAC TGG CGC GAC AAG CTG GGC 1200 GTG GAC GGC TAC CGC TTC GAC CTG GCC TCG GTG CTC GGC AAC AGC TGC 1248 CAG CAC GGC TGT TTT AAT TTC GAC AAA ATG GAC GCC GGC AAC GCC CTG 1296 AAC CGC ATC GTC GCC GAA CTG CCG CCA CGC CCG GCA ACC GGC GGC AGC 1344 GGC GTC GAC CTG ATC GCC GAA CCC TGG GCC ATC GGC GGC AAC TCC TAC 1392 CAG GTC GGC GGT TTC CCG AGC GGC TGG GCC GAG TGG AAT GGG GCC TAC 1440 CGC GAC GTC GTG CGC CAG GCG CAG AAC AAA CTC GGC AGC GTG GCG ATC 1488 ACG ACC GGG CAA ATG GCC ACC CGT TTC GCC GGC TCC AGC GAT TTA TAC 1536 GGC GAC GAT GGC CGC AAG CCC TGG CAC TCC GTC AAT TTC ATT ACC GCG 1584 CAC GAC GGC TTT ACG CTG AAG GAC CTG TAC AGC TGC AAC AGC AAG AAC 1632 AAC AAC CAG GTC TGG CCT TAC GGG CCC AGC GAT GGC GGC GAG GAC AAC 1680 AAC AAC AGC TGG GAC CAG GGC GGT ATC GCG GCC GAC CAG CGC AAA GCC 1728 GCG CGC AAC GGC ATG GCG CTG ATG ATG CTG TCG GCC GGC GTG CCG ATG 1776 ATC GTC GGC GGC GAT GAG GCC TTG CGC AGC ATG AAC TGC AAC AAC AAT 1824 CCC TAC AAC CTG GAT TCC TCG GCC AAC TGG CTG AAC TGG AGC CGA ACC 1872 ACG GAC CAG AAC AAC TTC CAG TCT TTC TCG AAA GCG ATG ATT GCC TTC 1920 CGC AAG GCC CAC CCT GCC CTG CGT CCC GCG AAC TTC TAT TCG AGC GTG 1968 GAC AAC AAC GGC AAC GTG ATG GAA CAG CTG CGC TGG TTC AAG CCC GAC 2016 GGC GGC GTG GCC GAT GCC ACC TAT TTC AAT GAT GCC AAC AAC CAC GCG 2064 ATC GCC TGG CGC ATC GAC GGT TCC GAG TTC GGC GAC ACT GCC TCG GCC 2112 ATC TAT GTC GCC CAC AAT GCC TGG AGC GCG CAG GTA AAC TTC ACG CTG 2160 CCC TGG CCG GGT GCC GGC AAG AGC TGG TAC CGC GTG ACC GAT ACC TGC 2208 GGC TGG GCC GAA GGC GCG TCG CAG GTG CAG GCG CCG GGC AGC GAA GCG 2256 CTG GTC GGC GGC GAA AAC ACG GCT TAC GGC CTG TGC GGG CGC GGC ACC 2304 CTG CTC CTG ATT GCA AAA TAA 2325 配列番号:2 配列の長さ:774 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列: MFNKYKQISETDMQRTILAALLTGALLGAPAWAAINPNKLGAAYDATKANVTFKVYSSKA 60 TRIELYLYSTATGSAEKAKYVMTNSGGIWSVTIPTSTLSGQGLGGTLYYGYRAWGPNWPY 120 NASWTKGSSLGFISDVDAAGNRFNPNKLLSDPYALELSHDPTTATMTNGSIYASGATYRN 180 IDSGSSAPKGIVLAGDTQATGTKPTRALKDDVVYEAHVRGLTMNDTSITAAYRGTYKGAG 240 LKAAALAALGVTAIEFLPVQETQNDTNDNDPSSTSGDNYWGYMTLNYFAPDRRYAYDKTP 300 GGPTREFKEMVKAFHDNGIKVLVDVVYNHTGEGGAWSPTDKTTYNITSFRGLDNPTYYSL 360 TADFQNSWDNTGVGGNYNTRNTIAQNLIVDSLAYWRDKLGVDGYRFDLASVLGNSCQHGC 420 FNFDKMDAGNALNRIVAELPPRPATGGSGVDLIAEPWAIGGNSYQVGGFPSGWAEWNGAY 480 RDVVRQAQNKLGSVAITTGQMATRFAGSSDLYGDDGRKPWHSVNFITAHDGFTLKDLYSC 540 NSKNNNQVWPYGPSDGGEDNNNSWDQGGIAADQRKAARNGMALMMLSAGVPMIVGGDEAL 600 RSMNCNNNPYNLDSSANWLNWSRTTDQNNFQSFSKAMIAFRKAHPALRPANFYSSVDNNG 660 NVMEQLRWFKPDGGVADATYFNDANNHAIAWRIDGSEFGDTASAIYVAHNAWSAQVNFTL 720 PWPGAGKSWYRVTDTCGWAEGASQVQAPGSEALVGGENTAYGLCGRGTLLLIAK 774
【図面の簡単な説明】
【図1】 配列番号1に示す塩基配列の内の1〜102
0番の塩基配列。
【図2】 配列番号1に示す塩基配列の内の1021〜
2040番の塩基配列。
【図3】 配列番号1に示す塩基配列の内の2041〜
2325番の塩基配列。
【図4】 配列番号2に示すイソアミラーゼ蛋白のアミ
ノ酸一次配列。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12R 1:20) (C12N 9/44 C12R 1:19) C12R 1:20) (72)発明者 山本 幹男 静岡県富士市宮下110−23

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配列番号2に記載のアミノ酸配列の内、
    34〜774番のアミノ酸配列をコードすることを特徴
    とするイソアミラーゼDNA。
  2. 【請求項2】 配列番号2に記載の1〜774番のアミ
    ノ酸配列をコードすることを特徴とするイソアミラーゼ
    DNAを含むDNA。
  3. 【請求項3】 配列番号1に記載の塩基配列の内、10
    0〜2322番の塩基配列を含むことを特徴とするイソ
    アミラーゼDNA。
  4. 【請求項4】 配列番号1に記載の1〜2325番の塩
    基配列を含むことを特徴とするイソアミラーゼDNAを
    含むDNA。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項に記載のD
    NAを大腸菌用ベクターDNAに組み込んだ組み換え体
    DNA。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の組み換え体DNAを導入
    させた大腸菌。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の大腸菌を培養し、イソア
    ミラーゼを採取することを特徴とするイソアミラーゼの
    製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2016088870A1 (ja) * 2014-12-05 2016-06-09 合同酒精株式会社 耐熱性イソアミラーゼ

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016088870A1 (ja) * 2014-12-05 2016-06-09 合同酒精株式会社 耐熱性イソアミラーゼ
JPWO2016088870A1 (ja) * 2014-12-05 2017-09-21 合同酒精株式会社 耐熱性イソアミラーゼ
US10017751B2 (en) 2014-12-05 2018-07-10 Godo Shusei Co., Ltd. Heat-resistant isoamylase

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