JPH08239221A - リチウムおよびマンガン(iii/iv)含有スピネル型構造化合物およびその製造方法 - Google Patents
リチウムおよびマンガン(iii/iv)含有スピネル型構造化合物およびその製造方法Info
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- JPH08239221A JPH08239221A JP7327194A JP32719495A JPH08239221A JP H08239221 A JPH08239221 A JP H08239221A JP 7327194 A JP7327194 A JP 7327194A JP 32719495 A JP32719495 A JP 32719495A JP H08239221 A JPH08239221 A JP H08239221A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 リチウムおよびマンガン(III/IV)含
有スピネル化合物の経済的かつ技術的に簡単な製造方法
を開発し、提供すること。 【解決手段】 化学量論的量の、リチウム化合物および
マンガン化合物を、必要に応じてさらに他の金属化合物
と共に、200から800℃温度下,マンガンを3.5
から4.0の酸化状態にする条件下において反応させる
ことにより、リチウムおよびマンガン含有スピネル型構
造化合物を製造する方法であって、反応関与体を混合し
ながら反応を行わせることを特徴とする方法。
有スピネル化合物の経済的かつ技術的に簡単な製造方法
を開発し、提供すること。 【解決手段】 化学量論的量の、リチウム化合物および
マンガン化合物を、必要に応じてさらに他の金属化合物
と共に、200から800℃温度下,マンガンを3.5
から4.0の酸化状態にする条件下において反応させる
ことにより、リチウムおよびマンガン含有スピネル型構
造化合物を製造する方法であって、反応関与体を混合し
ながら反応を行わせることを特徴とする方法。
Description
【0001】
【技術分野】本発明は、化学量論的量のリチウム化合物
を必要に応じてさらに他の金属化合物と共に、200か
ら800℃の温度下、マンガンを3.5から4.0の平
均酸化状態にする条件下において反応させることによ
り、リチウムおよびマンガン(III/IV)含有スピ
ネル型構造化合物(以下スピネル化合物と略称する)の
製造方法に関する。
を必要に応じてさらに他の金属化合物と共に、200か
ら800℃の温度下、マンガンを3.5から4.0の平
均酸化状態にする条件下において反応させることによ
り、リチウムおよびマンガン(III/IV)含有スピ
ネル型構造化合物(以下スピネル化合物と略称する)の
製造方法に関する。
【0002】本発明はまた新規な形態のスピネル化合物
自体、およびこのスピネル化合物を電気化学的電池の陰
極材料として使用する方法ならびにこのスピネル化合物
を陰極材料として使用する電気化学的電池をその対象と
する。
自体、およびこのスピネル化合物を電気化学的電池の陰
極材料として使用する方法ならびにこのスピネル化合物
を陰極材料として使用する電気化学的電池をその対象と
する。
【0003】
【従来技術】リチウムおよびマンガン(III/IV)
を含有するスピネル化合物およびこのような化合物を電
気化学的電池の陰極材料として使用することは、例えば
西独特願公開4328755号公報から、すでに一般的
に公知である。
を含有するスピネル化合物およびこのような化合物を電
気化学的電池の陰極材料として使用することは、例えば
西独特願公開4328755号公報から、すでに一般的
に公知である。
【0004】化学量論的に最も簡単なLiMn2 O4 の
場合、このスピネル化合物においてマンガンは3.5の
平均酸化状態で存在する。
場合、このスピネル化合物においてマンガンは3.5の
平均酸化状態で存在する。
【0005】スピネル化合物は、リチウム陽イオンを結
晶格子内に取込み得る化合物、例えばグラファイトと可
逆反応して、小さいリチウム原子を格子から排除し、こ
の格子内でマンガンが酸化し、マンガン(III)イオ
ンはマンガン(IV)イオンに転化される。この反応が
電気化学的電池において、電気エネルギー蓄積のために
利用され得る。すなわち、リチウムイオンを補集する化
合物(陽極材料)が、電解液によりマンガンスピネル化
合物から分離され、リチウム陽イオンはスピネル化合物
から陽極材料に転移する。
晶格子内に取込み得る化合物、例えばグラファイトと可
逆反応して、小さいリチウム原子を格子から排除し、こ
の格子内でマンガンが酸化し、マンガン(III)イオ
ンはマンガン(IV)イオンに転化される。この反応が
電気化学的電池において、電気エネルギー蓄積のために
利用され得る。すなわち、リチウムイオンを補集する化
合物(陽極材料)が、電解液によりマンガンスピネル化
合物から分離され、リチウム陽イオンはスピネル化合物
から陽極材料に転移する。
【0006】電池充電のため、電子は外部電圧源を経
て、リチウム陽イオンは電解液を経て、陽極材料からス
ピネル化合物(陰極)へ流れる。この電池を使用してい
る場合、リチウム陽イオンは電解液を経て流れるが、電
子は有効抵抗を経て陽極材料からスピネル化合物に向け
て流れる。
て、リチウム陽イオンは電解液を経て、陽極材料からス
ピネル化合物(陰極)へ流れる。この電池を使用してい
る場合、リチウム陽イオンは電解液を経て流れるが、電
子は有効抵抗を経て陽極材料からスピネル化合物に向け
て流れる。
【0007】しかしながら、この反応に適するのは、一
般的に知られているようにスピネルLiMn2 O4 化合
物だけでなく、さらに他の金属陽イオンおよび異なる原
子価を有するスピネル化合物も使用可能である。
般的に知られているようにスピネルLiMn2 O4 化合
物だけでなく、さらに他の金属陽イオンおよび異なる原
子価を有するスピネル化合物も使用可能である。
【0008】さらに他の金属(A)は、格子中における
マンガンおよびリチウムの一部分の代替金属としての、
または格子中に追加的に組入れられた追加金属としての
コバルトおよびニッケルである。このコバルト、ニッケ
ルの陽イオン(A)により、Li−Mn電池は、例えば
電圧、電圧降下に関し変性され得る。
マンガンおよびリチウムの一部分の代替金属としての、
または格子中に追加的に組入れられた追加金属としての
コバルトおよびニッケルである。このコバルト、ニッケ
ルの陽イオン(A)により、Li−Mn電池は、例えば
電圧、電圧降下に関し変性され得る。
【0009】例えば上述の西独特許願公開432875
5号公報に記載されているように、スピネル化合物は、
リチウム化合物、マンガン化合物、場合によりさらに他
の金属化合物を、高温下、バッチ式に固態拡散反応に附
して製造されるが、この反応はその進行が極めて緩慢で
あることで知られている。そこで材料粉末を不活性溶媒
中において磨砕し、300から750℃における反応時
間を48〜96時間に短縮し得たことが記載されてい
る。しかしながら、この技術的に厄介な処理にもかかわ
らず、長い反応時間と磨砕工程の後に得られた目的化合
物の時空収率の改善は極めて僅少なものに過ぎない。
5号公報に記載されているように、スピネル化合物は、
リチウム化合物、マンガン化合物、場合によりさらに他
の金属化合物を、高温下、バッチ式に固態拡散反応に附
して製造されるが、この反応はその進行が極めて緩慢で
あることで知られている。そこで材料粉末を不活性溶媒
中において磨砕し、300から750℃における反応時
間を48〜96時間に短縮し得たことが記載されてい
る。しかしながら、この技術的に厄介な処理にもかかわ
らず、長い反応時間と磨砕工程の後に得られた目的化合
物の時空収率の改善は極めて僅少なものに過ぎない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】そこで、この分野の技
術的課題ないし本発明の目的は、リチウムおよびマンガ
ン(III/IV)含有スピネル化合物の、経済的かつ
技術的に簡単な製造方法を開発し、提供することであ
る。
術的課題ないし本発明の目的は、リチウムおよびマンガ
ン(III/IV)含有スピネル化合物の、経済的かつ
技術的に簡単な製造方法を開発し、提供することであ
る。
【0011】
【課題解決手段】しかるに、上述の課題ないし目的は、
化学量論的量の、リチウム化合物およびマンガン化合物
を、必要に応じてさらに他の金属化合物と共に、200
から800℃温度下,マンガンを3.5から4.0の酸
化状態にする条件下において反応させることにより、リ
チウムおよびマンガン含有スピネル形構造化合物を製造
する方法であって、反応関与体を混合しながら反応を行
わせることを特徴とする方法により解決ないし達成され
ることが本発明者らにより見出された。
化学量論的量の、リチウム化合物およびマンガン化合物
を、必要に応じてさらに他の金属化合物と共に、200
から800℃温度下,マンガンを3.5から4.0の酸
化状態にする条件下において反応させることにより、リ
チウムおよびマンガン含有スピネル形構造化合物を製造
する方法であって、反応関与体を混合しながら反応を行
わせることを特徴とする方法により解決ないし達成され
ることが本発明者らにより見出された。
【0012】本発明方法は、反応関与体を攪拌しながら
固態反応を行い得る装置、例えば回転バルブ、スクリュ
ーコンベア、ことに円筒状回転炉を使用して行われる。
固態反応を行い得る装置、例えば回転バルブ、スクリュ
ーコンベア、ことに円筒状回転炉を使用して行われる。
【0013】円筒状回転炉には回転バッフルプレートな
いし邪魔板を設けるのが望ましく、これにより反応関与
体はよく混合され、円筒体内壁からこそぎ落とされ、同
時に回転軸方向に搬送され得る。回転ドラムと対応する
静止バッフルプレートを有する固態反応炉も使用され得
る。これら反応装置には、当然に必要とされる加熱手段
も具備する必要があるが、その詳細は、例えば1992
年、ワインハイム在、VCH、フェルラークスゲゼルシ
ャフトmbH社刊、「ウルマンス、エンサイクロペディ
ア、オブ、インダストリアル、ケミストリー」第5版、
B4巻、107−111頁に記載されており、装置に関
するこれ以上の詳述は省略する。
いし邪魔板を設けるのが望ましく、これにより反応関与
体はよく混合され、円筒体内壁からこそぎ落とされ、同
時に回転軸方向に搬送され得る。回転ドラムと対応する
静止バッフルプレートを有する固態反応炉も使用され得
る。これら反応装置には、当然に必要とされる加熱手段
も具備する必要があるが、その詳細は、例えば1992
年、ワインハイム在、VCH、フェルラークスゲゼルシ
ャフトmbH社刊、「ウルマンス、エンサイクロペディ
ア、オブ、インダストリアル、ケミストリー」第5版、
B4巻、107−111頁に記載されており、装置に関
するこれ以上の詳述は省略する。
【0014】反応は200から800℃、ことに400
から750℃の温度で、その結果0.5から10時間、
好ましくは0.5から6、ことに1から4時間の反応時
間で行われる。
から750℃の温度で、その結果0.5から10時間、
好ましくは0.5から6、ことに1から4時間の反応時
間で行われる。
【0015】使用されるリチウム化合物は、リチウム酸
化物、反応条件下に分解してリチウムを含有する酸化物
をもたらす物質、例えば硝酸リチウム、水酸化リチウ
ム、ことに炭酸リチウムのような無機リチウム塩、リチ
ウムカルボキシラート、ことに酢酸リチウム、リチウム
ラウラート、リチウムタルトラート、ことにしゅう酸リ
チウムのような有機リチウム化合物、あるいはまたリチ
ウムアセチルアセタートのようなリチウム含有錯化合物
などである。これら化合物の混合物も使用可能である。
化物、反応条件下に分解してリチウムを含有する酸化物
をもたらす物質、例えば硝酸リチウム、水酸化リチウ
ム、ことに炭酸リチウムのような無機リチウム塩、リチ
ウムカルボキシラート、ことに酢酸リチウム、リチウム
ラウラート、リチウムタルトラート、ことにしゅう酸リ
チウムのような有機リチウム化合物、あるいはまたリチ
ウムアセチルアセタートのようなリチウム含有錯化合物
などである。これら化合物の混合物も使用可能である。
【0016】適当なマンガン化合物としては、反応条件
下にマンガン(III/IV)含有酸化物に転化される
化合物、例えばマンガン(II)水酸化物、マンガン
(III)水酸化物、マンガン(IV)水酸化物、硝酸
マンガン(II)、ことに炭酸マンガン(II)のよう
な無機マンガン塩、あるいはカルボン酸マンガン(I
I)、ことに酢酸マンガン(II)、酢酸マンガン(I
II)、マンガン(II)タルタラート、くえん酸マン
ガン(II)、特にしゅう酸マンガンのような有機マン
ガン化合物、あるいはまたマンガン(II)アセチルア
セトナートのようなマンガン含有錯化合物が使用され
る。これら化合物の混合物も使用可能である。
下にマンガン(III/IV)含有酸化物に転化される
化合物、例えばマンガン(II)水酸化物、マンガン
(III)水酸化物、マンガン(IV)水酸化物、硝酸
マンガン(II)、ことに炭酸マンガン(II)のよう
な無機マンガン塩、あるいはカルボン酸マンガン(I
I)、ことに酢酸マンガン(II)、酢酸マンガン(I
II)、マンガン(II)タルタラート、くえん酸マン
ガン(II)、特にしゅう酸マンガンのような有機マン
ガン化合物、あるいはまたマンガン(II)アセチルア
セトナートのようなマンガン含有錯化合物が使用され
る。これら化合物の混合物も使用可能である。
【0017】なお、例えばリチウム化合物とマンガン化
合物を含有する溶液から、それ自体公知の方法により、
例えば共同沈殿または溶媒の蒸散除去により得られる、
リチウムおよびマンガンを含有する化合物の混合物を使
用することも可能である。
合物を含有する溶液から、それ自体公知の方法により、
例えば共同沈殿または溶媒の蒸散除去により得られる、
リチウムおよびマンガンを含有する化合物の混合物を使
用することも可能である。
【0018】2価マンガン化合物を出発材料として使用
する場合、酸素含有酸化剤、例えば二酸化マンガンの存
在が必要であるが、最も簡単な酸化剤は空気である。他
方において高い原子価のマンガン化合物を使用する場
合、対応する量のMn(II)化合物または一酸化炭素
のような還元剤を併用するのが好ましいが、マンガンの
原子価を酸素含有気体の酸素分圧により最も簡単に確定
される。
する場合、酸素含有酸化剤、例えば二酸化マンガンの存
在が必要であるが、最も簡単な酸化剤は空気である。他
方において高い原子価のマンガン化合物を使用する場
合、対応する量のMn(II)化合物または一酸化炭素
のような還元剤を併用するのが好ましいが、マンガンの
原子価を酸素含有気体の酸素分圧により最も簡単に確定
される。
【0019】スピネル化合物がヘテロ原子を含有する場
合、本発明による新規の方法においては、対応する量の
金属酸化物または金属塩が使用される。
合、本発明による新規の方法においては、対応する量の
金属酸化物または金属塩が使用される。
【0020】一般的に以下の式 Lix(Mn n)AyOz (I) で表され、xが0.5から1.6の数値、nが3.5か
ら4のマンガン平均酸化状態を示す数値、Aが1当量の
金属カチオン、yが0から0.4の数値、zが他の構成
要素の量により決定される酸素当量数をそれぞれ意味す
るスピネル化合物が好ましい。ことに適当な金属の当量
Aはコバルトおよびニッケルと同じ当量である。これら
の金属は、リチウムおよびマンガンと同じ酸化物ないし
塩の形態で使用するのが好ましい。これら等化合物の混
合物も使用可能である。
ら4のマンガン平均酸化状態を示す数値、Aが1当量の
金属カチオン、yが0から0.4の数値、zが他の構成
要素の量により決定される酸素当量数をそれぞれ意味す
るスピネル化合物が好ましい。ことに適当な金属の当量
Aはコバルトおよびニッケルと同じ当量である。これら
の金属は、リチウムおよびマンガンと同じ酸化物ないし
塩の形態で使用するのが好ましい。これら等化合物の混
合物も使用可能である。
【0021】リチウム化合物およびマンガン化合物、場
合により使用されるさらに他の金属の化合物は、それぞ
れ別個に反応容器中に導入してもよいが、反応前にあら
かじめ混合して置くのが好ましい。
合により使用されるさらに他の金属の化合物は、それぞ
れ別個に反応容器中に導入してもよいが、反応前にあら
かじめ混合して置くのが好ましい。
【0022】リチウム化合物として、ことにマンガン化
合物として、しゅう酸塩を使用する場合、事前には未知
の形態のスピネル化合物が生成するが、軸率すなわち長
さ対幅割合は2:1から20:1、ことに3:1から1
0:1であるのが電気化学的電池における陰極材料とし
て特に好ましい。陰極材料の製造に慣用されている分散
液を調製し易いからである。
合物として、しゅう酸塩を使用する場合、事前には未知
の形態のスピネル化合物が生成するが、軸率すなわち長
さ対幅割合は2:1から20:1、ことに3:1から1
0:1であるのが電気化学的電池における陰極材料とし
て特に好ましい。陰極材料の製造に慣用されている分散
液を調製し易いからである。
【0023】電気化学的電池の陰極材料としてスピネル
化合物を使用する場合、この化合物がX線分析において
単一相で表れるのが良好なサイクリング挙動をもたらす
ために好ましい。ここでサイクリング挙動と称するの
は、リチウムイオンをスピネル格子中に可逆性電気化学
的に導入し、あるいはスピネル格子から排除し、これに
よりマンガンイオンのまたは場合により存在し得るさら
に他の金属イオンの酸化状態の変化による負荷を代償す
ることを意味する。
化合物を使用する場合、この化合物がX線分析において
単一相で表れるのが良好なサイクリング挙動をもたらす
ために好ましい。ここでサイクリング挙動と称するの
は、リチウムイオンをスピネル格子中に可逆性電気化学
的に導入し、あるいはスピネル格子から排除し、これに
よりマンガンイオンのまたは場合により存在し得るさら
に他の金属イオンの酸化状態の変化による負荷を代償す
ることを意味する。
【0024】本発明方法における、反応条件および出発
材料の適宜の選択により、広い範囲にわたり変化し得る
比表面積を有するスピネル化合物が得られる。例えば5
から12m2 /gにおよぶ大きい比表面積(DIN66
132により測定)を有するスピネル化合物、他方にお
いて0.1から4m2 /gの小さい比表面積を有するス
ピネル化合物が得られる。
材料の適宜の選択により、広い範囲にわたり変化し得る
比表面積を有するスピネル化合物が得られる。例えば5
から12m2 /gにおよぶ大きい比表面積(DIN66
132により測定)を有するスピネル化合物、他方にお
いて0.1から4m2 /gの小さい比表面積を有するス
ピネル化合物が得られる。
【0025】この比表面積の選定により、例えば分散
性、かさ密度、電極中における充填密度、スピネル化合
物自体の安定性、ことに化学分解に対する安定性のよう
な本質的な使用条件に影響を及ぼし得る。
性、かさ密度、電極中における充填密度、スピネル化合
物自体の安定性、ことに化学分解に対する安定性のよう
な本質的な使用条件に影響を及ぼし得る。
【0026】このようなスピネル化合物は、リチウムの
マンガンに対する原子割合が0.5:2から1.6:
2、好ましくは0.8:2から1.3:2、ことに0.
9:2から1.12:2とすることにより有利に製造さ
れることができ、そのキャパシタンスは一般的に100
から140mAh/gである。
マンガンに対する原子割合が0.5:2から1.6:
2、好ましくは0.8:2から1.3:2、ことに0.
9:2から1.12:2とすることにより有利に製造さ
れることができ、そのキャパシタンスは一般的に100
から140mAh/gである。
【0027】電気化学的電池における陰極として本発明
スピネル化合物は、それ自体公知の態様で加工処理さ
れ、周知の態様でリチウム陽イオンを補集する陽極に対
向して使用される。
スピネル化合物は、それ自体公知の態様で加工処理さ
れ、周知の態様でリチウム陽イオンを補集する陽極に対
向して使用される。
【0028】この電池に使用される電解液としては、有
機化合物、ことにエチレンカルボナート、プロピレンカ
ルボナートのようなエステルまたはこれらエステル混合
物が好ましい。この電気化学的電池は、原則的に3.5
から4.5Vの電気エネルギーを供与する。
機化合物、ことにエチレンカルボナート、プロピレンカ
ルボナートのようなエステルまたはこれらエステル混合
物が好ましい。この電気化学的電池は、原則的に3.5
から4.5Vの電気エネルギーを供与する。
【0029】以下の実施例中に示される、本発明スピネ
ル化合物中のリチウム分割合は、分子吸収スペクトル計
で計測し、全マンガン分割合は、酸化によるマンガン
(IV)への添加後、Mn2 P2 O7 として計測し、マ
ンガン分(III/IV)は塩酸と反応させ、発生塩素
ガス量により測定した。また軸率は、走査型電子顕微鏡
で測定され、スピネル化合物の電気容量はそれ自体周知
の方法で電解液としてのプロピレンカルボナート中、ボ
タン電池型の電池におけるLiClO4 リチウム陽極に
対向して測定された。
ル化合物中のリチウム分割合は、分子吸収スペクトル計
で計測し、全マンガン分割合は、酸化によるマンガン
(IV)への添加後、Mn2 P2 O7 として計測し、マ
ンガン分(III/IV)は塩酸と反応させ、発生塩素
ガス量により測定した。また軸率は、走査型電子顕微鏡
で測定され、スピネル化合物の電気容量はそれ自体周知
の方法で電解液としてのプロピレンカルボナート中、ボ
タン電池型の電池におけるLiClO4 リチウム陽極に
対向して測定された。
【0030】
【実施例】実施例1−3 リチウム化合物とマンガン化合物との混合物を、反応混
合物をよく攪拌するためのウエブを具備する搬送螺杆を
設けた内径55mm、長さ700mmの回転円筒体中に
おいて、毎時200リットルの空気を給送しながら、6
75℃に加熱し反応させた。この円筒体反応器の回転速
度は、加熱圏における反応混合物の滞留時間が2時間に
なるように制御された。
合物をよく攪拌するためのウエブを具備する搬送螺杆を
設けた内径55mm、長さ700mmの回転円筒体中に
おいて、毎時200リットルの空気を給送しながら、6
75℃に加熱し反応させた。この円筒体反応器の回転速
度は、加熱圏における反応混合物の滞留時間が2時間に
なるように制御された。
【0031】各実施例における具体的条件および結果を
下表に示す。得られたスピネル化合物のキャパシタンス
は100−110mAh/gであり、軸率は3:1から
10:1の範囲であった。
下表に示す。得られたスピネル化合物のキャパシタンス
は100−110mAh/gであり、軸率は3:1から
10:1の範囲であった。
【0032】実施例4−15 リチウム化合物とマンガン化合物の混合物70gを、毎
時50リットルの空気を給送しつつ、250ミリリット
ル容積の回転フラスコ中で反応させた。反応混合物の滞
留時間は2時間とした。
時50リットルの空気を給送しつつ、250ミリリット
ル容積の回転フラスコ中で反応させた。反応混合物の滞
留時間は2時間とした。
【0033】各実施例における具体的条件および結果は
同じく下表に示される。
同じく下表に示される。
【0034】この実施例のスピネル化合物も同じく10
0−110mAh/gのキャパシタンスを示した。
0−110mAh/gのキャパシタンスを示した。
【0035】対比例 リチウムカルボナートとマンガンカルボナートの混合物
を、るつぼ中において空気中675℃で2時間反応させ
たが、陰極材料の製造に適するスピネル化合物は得られ
なかった。この対比例の具体的条件、結果も同じく下表
中に示される。
を、るつぼ中において空気中675℃で2時間反応させ
たが、陰極材料の製造に適するスピネル化合物は得られ
なかった。この対比例の具体的条件、結果も同じく下表
中に示される。
【0036】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ヴィルマ、エム、ダウシュ ドイツ、67117、リムブルガーホーフ、パ ウル−ミュンヒ−シュトラーセ、6 (72)発明者 ギュンター、ハイル ドイツ、67071、ルートヴィヒスハーフェ ン、ディルムシュタイナー、ヴェーク、41 (72)発明者 ヘルムート、シュタイニンガー ドイツ、67551、ヴォルムス、ドクトル− エルンスト−キルプ−ヴェーク、15 (72)発明者 ラインハルト、ケルナー ドイツ、67227、フランケンタール、オッ トー−ディル−シュトラーセ、4
Claims (15)
- 【請求項1】 化学量論的量の、リチウム化合物および
マンガン化合物を、必要に応じてさらに他の金属化合物
と共に、200から800℃の温度下、マンガンを3.
5から4.0の酸化状態にする条件下において反応させ
ることにより、リチウムおよびマンガン含有スピネル型
構造化合物を製造する方法であって、反応関与体を混合
しながら反応を行わせることを特徴とする方法。 - 【請求項2】 反応を円筒状回転炉中で行わせることを
特徴とする、請求項(1)に記載されている方法。 - 【請求項3】 以下の式 Lix(Mn n)2 AyOz (I) で表され、かつxが、0.5から1.6の数値、nが
3.5から4のマンガン平均酸化状態を示す数値、Aが
1当量の金属カチオン、yが0から0.4の数値、zが
他の構成要素の量により決定される酸素当量数をそれぞ
れ意味するスピネル型構造化合物を製造するための、請
求項(1)または(2)に記載されている方法。 - 【請求項4】 マンガンをしゅう酸マンガン(II)の
形態で使用し、反応を酸素含有雰囲気中で行うことを特
徴とする、請求項(1)から(3)のいずれかに記載さ
れている方法。 - 【請求項5】 リチウムを炭酸リチウムの形態で使用す
ることを特徴とする、請求項(1)から(4)に記載さ
れている方法。 - 【請求項6】 0.1から4m2 /gの比表面積を有す
るスピネル型構造化合物を製造するために、リチウムを
炭酸リチウムもしくは酢酸リチウムの形態で、マンガン
を炭酸マンガンの形態で使用することを特徴とする、請
求項(1)から(3)に記載されている方法。 - 【請求項7】 請求項(4)に記載されている方法で得
られるリチウムおよびマンガン(III/IV)含有ス
ピネル型構造化合物。 - 【請求項8】 請求項(5)に記載されている方法で得
られるリチウムおよびマンガン(III/IV)含有ス
ピネル型構造化合物。 - 【請求項9】 請求項(6)に記載されている方法で得
られるリチウムおよびマンガン(III/IV)含有ス
ピネル型構造化合物。 - 【請求項10】 請求項(4)に記載されている方法で
得られたリチウムおよびマンガン(III/IV)含有
スピネル型構造化合物を、電気化学的電池の陰極材料と
して使用する方法。 - 【請求項11】 請求項(5)に記載されている方法で
得られたリチウムおよびマンガン(III/IV)含有
スピネル型構造化合物を、電気化学的電池の陰極材料と
して使用する方法。 - 【請求項12】 請求項(6)に記載されている方法で
得られたリチウムおよびマンガン(III/IV)含有
スピネル型構造化合物を、電気化学的電池の陰極材料と
して使用する方法。 - 【請求項13】 請求項(4)に記載されているリチウ
ムおよびマンガン(III/IV)含有スピネル型構造
化合物を陰極材料として有する電気化学的電池。 - 【請求項14】 請求項(5)に記載されているリチウ
ムおよびマンガン(III/IV)含有スピネル型構造
化合物を陰極材料として有する電気化学的電池。 - 【請求項15】 請求項(6)に記載されているリチウ
ムおよびマンガン(III/IV)含有スピネル型構造
化合物を陰極材料として有する電気化学的電池。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
DE4444705 | 1994-12-15 | ||
DE19520874.9 | 1995-06-08 | ||
DE4444705.1 | 1995-06-08 | ||
DE19520874A DE19520874A1 (de) | 1994-12-15 | 1995-06-08 | Lithium und Mangan-(III/IV) enthaltende Spinelle |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH08239221A true JPH08239221A (ja) | 1996-09-17 |
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JP (1) | JPH08239221A (ja) |
KR (1) | KR960027013A (ja) |
CN (1) | CN1143610A (ja) |
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DE (1) | DE19520874A1 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO1998050308A1 (fr) * | 1997-05-07 | 1998-11-12 | Fuji Chemical Industry Co., Ltd. | Nouveau procede de preparation d'un oxyde composite lithium-manganese du type spinelle et materiau actif cathodique pour batterie rechargeable |
JP2013518024A (ja) * | 2010-01-29 | 2013-05-20 | ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア | 酸化化合物の製造方法 |
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WO2000029331A1 (en) | 1998-11-13 | 2000-05-25 | Fmc Corporation | Layered lithium metal oxides free of localized cubic spinel-like structural phases and methods of making same |
CN1243664C (zh) | 1999-12-10 | 2006-03-01 | Fmc公司 | 锂钴氧化物及其制备方法 |
JP2002134110A (ja) * | 2000-10-23 | 2002-05-10 | Sony Corp | 正極活物質の製造方法及び非水電解質電池の製造方法 |
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CA2022898C (en) * | 1989-08-15 | 1995-06-20 | Nobuhiro Furukawa | Non-aqueous secondary cell |
JP2851671B2 (ja) * | 1990-02-24 | 1999-01-27 | 工業技術院長 | リチウム吸着剤の製造方法 |
US5180574A (en) * | 1990-07-23 | 1993-01-19 | Moli Energy (1990) Limited | Hydrides of lithiated nickel dioxide and secondary cells prepared therefrom |
ZA936168B (en) * | 1992-08-28 | 1994-03-22 | Technology Finance Corp | Electrochemical cell |
JPH06171947A (ja) * | 1992-12-11 | 1994-06-21 | Mitsui Toatsu Chem Inc | リチウムバナジウム酸化物の製造方法 |
-
1995
- 1995-06-08 DE DE19520874A patent/DE19520874A1/de not_active Withdrawn
- 1995-12-07 EP EP95119263A patent/EP0717455A1/de not_active Withdrawn
- 1995-12-14 CA CA002165259A patent/CA2165259A1/en not_active Abandoned
- 1995-12-15 CN CN95113119A patent/CN1143610A/zh active Pending
- 1995-12-15 JP JP7327194A patent/JPH08239221A/ja active Pending
- 1995-12-15 KR KR1019950050347A patent/KR960027013A/ko not_active Application Discontinuation
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---|---|
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KR960027013A (ko) | 1996-07-22 |
EP0717455A1 (de) | 1996-06-19 |
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CN1143610A (zh) | 1997-02-26 |
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