JPH08238931A - 自動車のドア構造 - Google Patents

自動車のドア構造

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JPH08238931A
JPH08238931A JP7345883A JP34588395A JPH08238931A JP H08238931 A JPH08238931 A JP H08238931A JP 7345883 A JP7345883 A JP 7345883A JP 34588395 A JP34588395 A JP 34588395A JP H08238931 A JPH08238931 A JP H08238931A
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博 長井
Tsutomu Watanabe
努 渡辺
Hideki Fujii
英樹 藤井
Toshiyuki Manabe
敏之 真鍋
Hideaki Tanaka
英昭 田中
Masaya Watanabe
雅哉 渡邉
Hisashi Fukuda
寿 福田
Makoto Eguchi
眞 江口
Yutaka Tsukiji
裕 築地
Yuji Shinohara
裕治 篠原
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】側突時における緩衝部材の車室内側への進入動
を許容し、ドアトリムで乗員を車室内方へ移動させて、
障害値の大幅な低減を図ることができる自動車のドア構
造を提供する。 【解決手段】ドアアウタパネル1とドアトリム4との間
に、側突時においてドアアウタパネル1がドアインナパ
ネル2に対して底付き変形する前に該ドアアウタパネル
1で押圧されて車室内側に進入し、ドアトリム4を介し
て乗員に当接する緩衝部材12,13を備えた自動車の
ドア構造であって、上記ドアトリム4の車室内側にはド
アインナパネル2に取付けられる対ドア取付部材15が
設けられ、側突時に上記緩衝部材12,13に押圧され
たドアトリム4が上記対ドア取付部材15に抗して車室
内側方向に移動するのを許容する許容手段を備えたこと
を特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ドアアウタパネ
ルとドアトリムとの間に、側突時においてドアアウタパ
ネルがドアインナパネルに対して底付き変形(ドアアウ
タパネルとドアインナパネルとが最も近接する状態のこ
と)する前に該ドアアウタパネルで押圧されて車室内側
に進入し、乗員に当接する緩衝部材を備えたような自動
車のドア構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、上述例の自動車のドア構造として
は、例えば、特開平4−362415号公報に記載の構
造がある。すなわち、ドアトリムの所要部位に、薄肉部
で囲繞されて、該薄肉部より切離し可能な可切離部を形
成し、可切離部の背面に緩衝体ブロックを突設すると共
に、該緩衝体ブロックをドアインナパネルに形成した貫
通孔を通してドア本体内に突出配置し、車両の側面衝突
時に、ドアアウタパネルの変形により上述の緩衝体ブロ
ックに衝突入力が作用すると、可切離部が薄肉部より切
り離されて、緩衝体ブロックと一体に車室内に進出移動
すべく構成した自動車用ドアである。
【0003】この従来構造によれば、車両の側突時に可
切離部が切り離されることで、ドアトリムと緩衝体ブロ
ックとが一体的に車室内側へ進入して、側突エネルギを
吸収することができる利点がある反面、上述のドアトリ
ムは可切離部に対応する一部分のみであるため、乗員を
緩衝体ブロック進入時にドアトリムで車室内方へ押圧す
ることができない問題点があった。また上述の可切離部
を囲繞する薄肉部の肉厚が薄すぎる場合には振動が発生
し、逆に厚すぎる場合には切離不可となるため、薄肉部
の肉厚設定が煩雑な問題点があった。
【0004】さらに、上述のドアトリムの車室内側には
一般にドアポケット部材、アシストハンドル部材、リセ
ス部材などの対ドア取付部材が配設され、上述の対ドア
取付部材は乗員が該部材を持ってドアの開閉を行なう場
合を想定して、所定の取付け強度にてドアインナパネル
に取付けられるため、このような対ドア取付部材を有す
るドアにあっては、側突時における上記緩衝体ブロック
の車室内側へ進入動が、対ドア取付部材により不充分と
なる。
【0005】因に、従来の対ドア取付部材たとえばドア
ポケット部材のドアインナパネルに対する取付け構造を
示すと、図34の通りである。つまり、チップなどによ
り構成された基材91、発泡層92、表皮93からなる
ドアトリム94の車室側に合成樹脂製のドアポケット部
材95を配設し、このドアポケット部材95の取付けボ
ス部96を、ドアトリム94の開口部94aを介してド
アインナパネル97側へ延設し、このドアインナパネル
97に一体的に固着されたナット部材98に対してスク
リュ99を用いて上述の取付けボス部96を固着してい
る。
【0006】このドアポケット部材95は上述の緩衝体
ブロックと車幅方向においてラップすると共に、既述し
たように乗員が該ドアポケット部材95を持ってドアの
開閉を行なうような場合を想定して、充分な取付け強度
が確保されるように、その肉厚等が設定されているの
で、側突時における上述の緩衝体ブロックの車室内側へ
の進入動が、このドアポケット部材95により不充分と
なる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】この発明の請求項1記
載の発明は、側突時に緩衝部材に押圧されたドアトリム
が対ドア取付部材(ドアポケット部材、アシストハンド
ル部材、リセス部材など)に抗して車室内側方向に移動
するのを許容すべく構成することで、上述の対ドア取付
部材の取付け強度を確保しつつ、該対ドア取付部材があ
っても側突時における緩衝部材の車室内側への進入動を
許容し、ドアトリムで乗員を車室内方へ移動させて、障
害値の大幅な低減を図ることができる自動車のドア構造
の提供を目的とする。
【0008】この発明の請求項2記載の発明は、上記請
求項1記載の発明の目的と併せて、対ドア取付部材それ
自体に許容手段を設けることで、側突時における緩衝部
材およびドアトリムの車室内側への進入動を許容するこ
とができる自動車のドア構造の提供を目的とする。
【0009】この発明の請求項3記載の発明は、上記請
求項2記載の発明の目的と併せて、対ドア取付部材のド
アインナパネルに対する取付け部に許容手段を設けるこ
とで、側突時における緩衝部材およびドアトリムの車室
内側への進入動を許容することができる自動車のドア構
造の提供を目的とする。
【0010】この発明の請求項4記載の発明は、上記請
求項1,2もしくは3記載の発明の目的と併せて、対ド
ア取付部材周囲のドアトリム部分に許容手段を設けるこ
とで、側突時に対ドア取付部材とその周囲のドアトリム
部分とを分離させ、緩衝部材およびドアトリムの車室内
側への進入動を許容して、ドアトリムで乗員を車室内方
へ移動させることができる自動車のドア構造の提供を目
的とする。
【0011】この発明の請求項5記載の発明は、上記請
求項1,2,3もしくは4記載の発明の目的と併せて、
上述の許容手段を脆弱部で構成することで、側突時にお
ける緩衝部材の進入荷重で該脆弱部を破断し、緩衝部材
およびドアトリムの車室内側への進入動を許容すると共
に、ドアトリムで乗員を車室内方へ移動させることがで
きる自動車のドア構造の提供を目的とする。
【0012】この発明の請求項6記載の発明は、上記請
求項1,2,3,4もしくは5記載の発明の目的と併せ
て、進入荷重によりドアインナパネルから外れる取付解
除許容部材を介してドアトリムをドアインナパネルに取
付けることで、上述の緩衝部材のより一層良好な進入動
を確保し、乗員保護効果をより一層助長することができ
る自動車のドア構造の提供を目的とする。
【0013】この発明の請求項7記載の発明は、上記請
求項1乃至5もしくは6記載の発明の目的と併せて、上
述の対ドア取付部材をドアポケット部材およびドアグリ
ップ部材(アシストハンドル部材、リセス部材)の少な
くとも一方に設定することで、これらの対ドア取付部材
があっても側突時における緩衝部材およびドアトリムの
車室内側への進入動を許容し、ドアトリムで乗員を車室
内方へ移動させることができる自動車のドア構造の提供
を目的とする。
【0014】この発明の請求項8記載の発明は、ドアポ
ケット部材の固着部に、進入荷重によりドアポケット部
材のドアインナパネルに対する固着状態を解除する固着
解除部を設けることで、このドアポケット部材の取付け
強度を確保しつつ、該ドアポケットがあっても側突時に
おける緩衝部材の車室内側へ充分な進入動を得ることが
でき、しかも上述の如く進入動する緩衝部材を介してド
アトリム下部全体で乗員の腰部(重心位置)を車室内方
へ移動させて、胸部障害値の大幅な低減を図ることがで
きる自動車のドア構造の提供を目的とする。
【0015】この発明の請求項9記載の発明は、上記請
求項8記載の発明の目的と併せて、ドアポケット部材の
取付けボス部に形成した脆弱部で上述の固着解除部を構
成することにより、簡単な構造でありながら進入荷重に
て該脆弱部を破断することができる自動車のドア構造を
提供を目的とする。
【0016】この発明の請求項10記載の発明は、上記
請求項8もしくは9記載の発明の目的と併せて、進入荷
重によりドアインナパネルから外れる取付解除許容部材
を介してドアトリムをドアインナパネルに取付けること
で、上述の緩衝部材のより一層良好な進入動を確保し、
乗員保護効果をより一層助長することができる自動車の
ドア構造の提供を目的とする。
【0017】この発明の請求項11記載の発明は、上記
請求項8,9もしくは10記載の発明の目的と併せて、
サイドガラスの昇降軌跡を挟んだ両側に上述の緩衝部材
を配設することで、サイドガラスの昇降軌跡のレイアウ
ト性を何等阻害することなく、緩衝部材の進入動をより
一層確実かつ充分なものとすることができて、乗員保護
性能の向上を図ることができる自動車のドア構造の提供
を目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1記載
の発明は、ドアアウタパネルとドアトリムとの間に、側
突時においてドアアウタパネルがドアインナパネルに対
して底付き変形する前に該ドアアウタパネルで押圧され
て車室内側に進入し、上記ドアトリムを介して乗員に当
接する緩衝部材を備えた自動車のドア構造であって、上
記ドアトリムの車室内側にはドアインナパネルに取付け
られる対ドア取付部材が設けられ、側突時に上記緩衝部
材に押圧されたドアトリムが上記対ドア取付部材に抗し
て車室内側方向に移動するのを許容する許容手段を備え
た自動車のドア構造であることを特徴とする。
【0019】この発明の請求項2記載の発明は、上記請
求項1記載の発明の構成と併せて、上記許容手段は上記
対ドア取付部材に設けられた自動車のドア構造であるこ
とを特徴とする。
【0020】この発明の請求項3記載の発明は、上記請
求項2記載の発明の構成と併せて、上記許容手段は上記
対ドア取付部材のドアインナパネルに対する取付け部に
設けられた自動車のドア構造であることを特徴とする。
【0021】この発明の請求項4記載の発明は、上記請
求項1,2もしくは3記載の発明の構成と併せて、上記
許容手段は上記対ドア取付部材周囲のドアトリム部分に
設けられた自動車のドア構造であることを特徴とする。
【0022】この発明の請求項5記載の発明は、上記請
求項1,2,3もしくは4記載の発明の構成と併せて、
上記許容手段は緩衝部材の進入荷重により破断可能な脆
弱部で設定された自動車のドア構造であることを特徴と
する。
【0023】この発明の請求項6記載の発明は、上記請
求項1,2,3,4もしくは5記載の発明の構成と併せ
て、上記ドアトリムは上記緩衝部材の車室内側への進入
を許容すべく上記進入荷重によりドアインナパネルから
の取付けが外れるように取付解除許容部材を介してドア
インナパネルに取付けられた自動車のドア構造であるこ
とを特徴とする。
【0024】この発明の請求項7記載の発明は、上記請
求項1,2,3,4,5もしくは6記載の発明の構成と
併せて、上記対ドア取付部材は、ドアポケット部材およ
びドアグリップ部材の少なくとも一方に設定された自動
車のドア構造であることを特徴とする。
【0025】この発明の請求項8記載の発明は、ドアア
ウタパネルとドアトリムとの間に、側突時においてドア
アウタパネルがドアインナパネルに対して底付き変形す
る前に該ドアアウタパネルで押圧されて車室内側に進入
し、上記ドアトリムを介して乗員の腰部に当接する緩衝
部材を備えた自動車のドア構造であって、ドアポケット
部材の固着部が上記ドアトリムを介してドアインナパネ
ルに固着され、上記ドアポケット部材の固着部に上記緩
衝部材の車室内側への上記進入を許容すべく該進入荷重
により上記ドアポケット部材のドアインナパネルに対す
る固着状態を解除する固着解除部が形成された自動車の
ドア構造であることを特徴とする。
【0026】この発明の請求項9記載の発明は、上記請
求項8記載の発明の構成と併せて、上記固着解除部を上
記ドアポケット部材のドアインナパネルに対する取付け
ボス部に形成した脆弱部で構成した自動車のドア構造で
あることを特徴とする。
【0027】この発明の請求項10記載の発明は、上記
請求項8もしくは9記載の発明の構成と併せて、記ドア
トリムは上記緩衝部材の車室内側への進入を許容すべく
上記進入荷重によりドアインナパネルからの取付けが外
れるように取付解除許容部材を介してドアインナパネル
に取付けられた自動車のドア構造であることを特徴とす
る。
【0028】この発明の請求項11記載の発明は、上記
請求項8,9もしくは10記載の発明の構成と併せて、
上記緩衝部材はサイドガラスの昇降軌跡を挟んで両側に
配設された自動車のドア構造であることを特徴とする。
【0029】
【発明の作用及び効果】この発明の請求項1記載の発明
によれば、車両の側突時においてドアアウタパネルがド
アインナパネルに対して底付き変形(ドアアウタパネル
とドアインナパネルとが最も近接する如き変形)する前
に、上述の緩衝部材はドアアウタパネルで押圧され、こ
の緩衝部材の車室内側への進入荷重によりドアトリムが
押圧される。このドアトリムは許容手段により対ドア取
付部材に抗して車室内側方向への移動が許容されるの
で、対ドア取付部材が存在していても緩衝部材は車室内
側に充分に進入し、この緩衝部材よりも車室内側に位置
するドアトリムで乗員を車室内方へ移動させて、障害値
の大幅な低減を図ることができる効果がある。また上述
の許容手段は側突時にのみドアトリムの対ドア取付部材
に抗する車室内側方向への移動を許容するので、進入荷
重が入力されない通常時においては対ドア取付部材の取
付け強度を確保することができる効果がある。
【0030】この発明の請求項2記載の発明によれば、
上記請求項1記載の発明の効果と併せて、上述の許容手
段を対ドア取付部材に設けたので、側突時における緩衝
部材およびドアトリムの車室内側への進入動を対ドア取
付部材に設けられた許容手段にて許容することができる
効果がある。
【0031】この発明の請求項3記載の発明によれば、
上記請求項2記載の発明の効果と併せて、上述の許容手
段を対ドア取付部材のドアインナパネルに対する取付け
部に設けたので側突時における緩衝部材およびトリムの
車室内側への進入動を上述の許容手段にて許容すること
ができる効果がある。
【0032】この発明の請求項4記載の発明によれば、
上記請求項1,2もしくは3記載の発明の効果と併せ
て、上述の許容手段を対ドア取付部材周囲のドアトリム
部分に設けたので、側突時の進入荷重により対ドア取付
部材とその周囲のドアトリム部分とを分離させ、緩衝部
材およびドアリトリムの車室内側への進入動を許容し
て、ドアトリムで乗員を車室内方へ移動させることがで
きる効果がある。
【0033】この発明の請求項5記載の発明によれば、
上記請求項1,2,3もしくは4記載の発明の効果と併
せて、上述の許容手段を脆弱部で構成したので、側突時
における緩衝部材の進入荷重で該脆弱部を破断して、緩
衝部材およびドアトリムの車室内側への進入動を許容す
ることができると共に、上述のドアトリムで乗員を車室
内方へ移動させることができる効果がある。
【0034】この発明の請求項6記載の発明によれば、
上記請求項1,2,3,4もしくは5記載の発明の効果
と併せて、車両の側突時に上記進入荷重が付勢された
時、取付解除許容部材により上述のドアトリムはドアイ
ンナパネルから外れて、緩衝部材の車室内側への進入を
許容する。この結果、上述の緩衝部材の進入動がドアト
リムにより不充分となるのを有効に防止することができ
て、乗員保護効果をより一層助長することができる効果
がある。
【0035】この発明の請求項7記載の発明によれば、
上記請求項1,2,3,4,5もしくは6記載の発明の
効果と併せて、上述の対ドア部材をドアポケット部材お
よびドアグリップ部材の少なくとも一方に設定したの
で、これらの対ドア取付部材がドアインナパネルに取付
けられていても、側突時における緩衝部材およびドアト
リムの車室内側への進入動を許容し、ドアトリムで乗員
を車室内方へ移動させることができる効果がある。
【0036】この発明の請求項8記載の発明によれば、
車両の側突時においてドアアウタパネルがドアインナパ
ネルに対して底付き変形(ドアアウタパネルとドアイン
ナパネルとが最も近接する如き変形)する前に、上述の
緩衝部材はドアアウタパネルで押圧され、この緩衝部材
の車室内側への進入荷重でドアポケット部材のドアイン
ナパネルに対する固着状態が固着解除部により解除され
る。このため乗員の腰部対応位置の緩衝部材はドアポケ
ット部材が存在していても車室内側に充分に進入し、こ
の緩衝部材よりも車室内側に位置するドアトリムの下部
全体で乗員の腰部(重心位置)を車室内方へ移動させ
る。
【0037】このように、上述の固着解除部は上記進入
荷重の入力時にのみドアポケット部材のドアインナパネ
ルに対する固着状態を解除するので、進入荷重が入力さ
れない通常時においてはドアポケット部材の取付け強度
を確保することができる。また上述の側突時における緩
衝部材の車室内側への進入動がドアポケット部材で不充
分となるのを上述の固着解除部にて有効に防止すること
ができる効果がある。しかも、上述の如く進入動する緩
衝部材を介してドアトリム下部全体で乗員の腰部(重心
位置)を車室内方へ移動させるので、胸部障害値の大幅
な低減を図ることができる効果がある。
【0038】この発明の請求項9記載の発明によれば、
上記請求項8記載の発明の効果と併せて、上述の固着解
除部を上記ドアポケット部材のドアインナパネルに対す
る取付けボス部に形成した脆弱部で構成したので、簡単
な構造でありながら進入荷重にて該脆弱部を適確に破断
することができる効果がある。
【0039】この発明の請求項10記載の発明によれ
ば、上記請求項8もしくは9記載の発明の効果と併せ
て、車両の側突時に上記進入荷重が付勢された時、取付
解除許容部材により上述のドアトリムはドアインナパネ
ルから外れて、緩衝部材の車室内側への進入を許容す
る。この結果、上述の緩衝部材の進入動がドアトリムに
より不充分となるのを有効に防止することができて、乗
員保護効果をより一層助長することができる効果があ
る。
【0040】この発明の請求項11記載の発明によれ
ば、上記請求項8,9もしくは10記載の発明の効果と
併せて、上述の緩衝部材を、サイドガラスの昇降軌跡を
挟む両側に配設したので、該緩衝部材によりサイドガラ
スの昇降軌跡のレイアウト性を何等阻害することなく、
また両側に配設された2つの緩衝部材の進入動をより一
層確実かつ充分なものとすることができて、乗員保護性
能の向上を図ることができる効果がある。
【0041】
【実施例】この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳
述する。図面は自動車のドア構造を示し、図1、図2に
おいて、ドアアウタパネル1とドアインナパネル2とを
備えたドア3を設け、このドア3のドアインナパネル2
の車室側にはドアトリム4を配設している。
【0042】上述のドアトリム4は図3、図4に示す如
くチップなどからなる基材5、発泡層6、表皮7を有
し、これら三者5,6,7が一体化されたドアトリム4
は複数の取付解除許容部材としての樹脂クリップ8…を
介して上述のドアインナパネル2に対して取付けられて
いる。
【0043】すなわち、上述のドアトリム4の背面(ド
アインナパネル2側の面)に断面ハット状の金属製もし
くは樹脂製のブラケット9を取付け、このブラケット9
にその基部8aを固定した樹脂クリップ8のヘッド部8
bを、ドアインナパネル2のクリップ貫通孔(図示せ
ず)に貫通させた時、該ヘッド部8bの変位によりこの
ヘッド部8bでクリップ貫通孔の孔縁を係止して、ドア
トリム4をドアインナパネル2にワンタッチで取付ける
一方、車両の側突時における進入荷重の入力時に図3に
示す状態から図4に示すようにドアトリム4がドアイン
ナパネル2から外れるように構成している。
【0044】一方、図2に示すようにドアアウタパネル
1の内面には取付部材10に取付けられて車体前後方向
に延びるバリア侵入防止用の金属パイプ製のインパクト
バー11,11を取付けている。そして、このインパク
トバー11の下方真近位置で、かつ乗員の腰部と対向す
る部分には、サイドガラスの昇降軌跡αを挟んでその両
側に緩衝部材としての緩衝パッド12,13を配設して
いる。
【0045】ここで、2つの緩衝パッド12,13のう
ちの一方の緩衝パッド12はドアアウタパネル1の内面
に接着固定され、他方の緩衝パッド13はドアトリム4
の背面に接着固定されると共に、ドアインナパネル2に
形成された開口部14からドア3の内部空間内に隣設さ
れている。
【0046】また上述の取付部材10を含むインパクト
バー11の車幅方向の長さをL1(図6参照)とし、2
つの緩衝パッド12,13が側突時において潰れ切った
車幅方向の長さをL2(図6参照)とする時、L1<L
2の関係式が成立するように構成している。
【0047】上述の2つの緩衝パッド12,13は、車
両の側突時においてドアアウタパネル1がドアインナパ
ネル2に対して底付き変形する前に該ドアアウタパネル
1で押圧されて車室内側に進入し、ドアインナパネル2
が乗員に当たる前に該緩衝パッド12,13の進入動に
より乗員の腰部を車室内方へ移動させるための緩衝手段
である。
【0048】ところで、上述のドアトリム4の車室内側
の下部には図1、図2、図5に示すように対ドア取付部
材としての合成樹脂製のドアポケット部材15を配設し
ている。このドアポケット部材15は例えば車体前後方
向に相当する前部および後部に合計2つの固着部として
の筒軸状の取付けボス部16,16を一体形成し、上述
のドアトリム4に開口された開口部17(図5参照)を
介して該取付けボス部16,16をドアインナパネル2
側に延設する一方、このドアインナパネル2に一体的に
固着したナット部材18を設け、スクリュ19を用いて
上述の取付けボス部16,16をドアインナパネル2側
の上記ナット部材18に固着している。
【0049】しかも、上述のドアポケット部材15の取
付けボス部16には上述の緩衝パッド12,13の車室
内側への進入を許容すべく進入荷重によりドアポケット
部材15のドアインナパネル2に対する固着状態を解除
する固着解除部を次のように形成している。すなわち、
上述の取付けボス部16における小径部と大径部とを連
設するスクリュ取付け座付近に相当する部位の肉厚を他
部に対して薄肉に形成することで脆弱部20を構成し、
この脆弱部20により上述の固着解除部を構成してい
る。この脆弱部20は車両の側突時における上記進入荷
重により破断されるものである。
【0050】なお、図2における21,22,23は乗
員の胸部対応位置においてサイドガラスの昇降軌跡αを
挟んで両側に配設された緩衝パッド、24はサイドシル
アウタ25とサイドシルインナ26とを接合して車体前
後方向に延びる閉断面(27を有するサイドシルであ
る。図示実施例は上記の如く構成するものにして、以下
作用を説明する。
【0051】車両の側突時においてドア3が図2に示す
状態から図6に示す如くドアアウタパネル1がドアイン
ナパネル2に対して底付き変形(ドアアウタパネル1と
ドアインナパネル2とが最も近接する如き変形)する前
に、上述の緩衝パッド12,13はドアアウタパネル1
で押圧され、まず2つの緩衝パッド12,13が当接し
た後に、これら2つの緩衝パッド12,13の車室内側
への進入荷重でドアポケット部材15のドアインナパネ
ル2に対する固着状態が脆弱部20の破断により解除さ
れる(図7参照)。このため乗員の腰部対応位置の緩衝
パッド12,13はドアポケット部材15でその進入が
不充分となることなく車室内側に良好に進入することが
でき、この緩衝パッド12,13よりも車室内側に位置
するドアトリム4の下部全体で乗員の腰部(重心位置)
を車室内方へ移動させる。
【0052】このように、上述の脆弱部20は上記進入
荷重の入力時にのみドアポケット部材15のドアインナ
パネル2に対する固着状態を解除するので、進入荷重が
入力されない通常時においてはドアポケット部材15の
取付け強度を確保することができる。また上述の側突時
における緩衝パッド12,13の車室内側への進入動が
ドアポケット部材15で不充分となるのを上述の脆弱部
20にて有効に防止することができる効果がある。
【0053】しかも、上述の如く進入動する緩衝パッド
12,13を介してドアトリム4の下部全体で乗員の腰
部(重心位置)を車室内方へ移動させるので、胸部障害
値の大幅な低減を図ることができる効果がある。加え
て、前述の固着解除部を上記ドアポケット部材15のド
アインナパネル2に対する取付けボス部16に形成した
脆弱部20で構成したので、簡単な構造でありながら進
入荷重にて該脆弱部20を適確に破断することができる
効果がある。
【0054】また、車両の側突時に上記進入荷重が付勢
された時、取付解除許容部材としての樹脂クリップ8に
より上述のドアトリム4は図3の状態から図4に示す如
くドアインナパネル2から外れて、緩衝パッド12,1
3の車室内側への進入を許容する。この結果、上述の緩
衝パッド12,13の進入動がドアトリム4により不充
分となるのを有効に防止することができて、乗員保護効
果をより一層助長することができる効果がある。
【0055】さらに、上述の2つの緩衝部材パッド1
2,13を、図2に示すようにサイドガラスの昇降軌跡
αを挟む両側に配設したので、これら緩衝パッド12,
13によりサイドガラスの昇降軌跡αのレイアウト性を
何等阻害することなく、また両側に配設された2つの緩
衝パッド12,13の進入動をより一層確実かつ充分な
ものとすることができる効果がある。
【0056】さらにまた、図6に示すようにインパクト
バー11の車幅方向の長さL1に対して、2つの緩衝パ
ッド12,13が衝突荷重により潰れ切った車幅方向の
長さL2を大と成したので、側突時におけるインパクト
バー11の内方移動により腰の障害値が悪化するのを確
実に防止することができる効果がある。
【0057】図8、図9、図10はドアポケット部材1
5のドアインナパネル2に対する取付けボス部16に形
成される脆弱部の他の実施例を示し、この実施例におい
ては先端側の小径部16aと基端側の大径部16bと
を、小径部16aの外径寸法よりも少寸の縊れ部28で
連設し、この縊れ部28により上述のスクリュ19の取
付け座と脆弱部とを兼ねている。このように構成する
と、上述の縊れ部28の肉厚および幅等により破断強度
の設定が容易となる。なお、その他の点に関しては図8
乃至図10に示すこの実施例においても先の実施例とほ
ぼ同様の作用効果を奏するので、図8乃至図10におい
て前図と同一の部分には同一符号を付して、その詳しい
説明を省略する。
【0058】図11、図12、図13、図14、図15
はドアトリム4をドアインナパネル2に対して取付け解
除を許容すべく取付ける取付解除許容部材の他の実施例
を示すものである。図11に示す実施例はドアトリム4
の樹脂クリップ座4aとトリム主体部4bとの間に、側
突時の進入荷重により両者4a,4b間を破断して、ド
アトリム4のドアインナパネル2に対する取付けを解除
する取付解除許容部材としての薄肉部29を形成したも
のである。
【0059】図12に示す実施例はドアトリム4および
樹脂クリップ8とは別体の樹脂製または金属製の断面凹
状のクリップ座30を設け、このクリップ座30をドア
トリム4の開口部の口縁に内嵌させると共に、このクリ
ップ座30の座面にその基部8aが位置する樹脂クリッ
プ8を用いて上述のドアトリム4をドアインナパネル2
に取付ける一方、側突時に進入荷重が作用した際、クリ
ップ座30の内嵌部30aからドアトリム4が外れるよ
うに構成したものである。図13に示す実施例はドアト
リム4をドアインナバネル2に取付ける樹脂クリップ8
の軸部8cに、側突時の進入荷重により破断もしくは破
壊される縊れ部31を形成したものである。
【0060】図14に示す実施例はドアトリム4をドア
インナパネル2に取付ける樹脂クリップ8を、基部8a
側のピース8Aと、ヘッド部8b側のピース8Bとの2
ピース化し、側突時の進入荷重により両ピース8A,8
Bが互に分離するように構成したものである。図15に
示す実施例はドアトリム4をドアインナパネル2に取付
ける際、樹脂クリップ8およびグロメット32を併用
し、側突時の進入荷重によりグロメット32側の弾性可
撓片32aの変位により、ドアトリム4がグロメット3
2ごと外れるように構成したものである。
【0061】図11〜図15に示す如く構成しても図
3、図4の実施例とほぼ同様の作用、効果を奏するの
で、図11〜図15において前図と同一と部分には同一
符号を付して、その詳しい説明を省略する。なお、図1
1〜図15においてはドアトリム4の断面構造は概略示
しているが、実際には図3、図4に示す3層構造に形成
される。
【0062】図16,図17,図18は自動車のドア構
造の他の実施例を示し、この実施例においてはドアポケ
ット部材15はその取付けボス部16に脆弱部20(図
5参照)を設けることなく従来の構造(図34参照)と
同様に強固にドアインナパネル2に取付けられると共
に、緩衝部材としての緩衝パッド21,22,23がド
ア内部空間の上域部にのみ設けられている。
【0063】このような構成のドア構成にあっては図1
6、図17、図18に示すようにドアポケット部材15
の上端縁の上方近傍において車体前後方向に略水平状に
延びる不連続のスリット33(いわゆるミシン目)を形
成する。このスリット33は図18に示すようにドアト
リム4の車室側の見栄え悪化を防止する目的で基材5に
のみ形成する。
【0064】このように構成すると、車両の側突時にお
いてドアアウタパネル1がドアインナパネル2に対して
底付き変形する前に、上述の緩衝パッド21,22,2
3はドアアウタパネル1で押圧され、まず対向する緩衝
パッド21,22が当接した後に、これらの各緩衝パッ
ド21〜23の車室内側への進入荷重でスリット33の
形成ラインに沿ってドアトリム4が上下に破断される。
【0065】このため乗員の上体部対応位置の緩衝パッ
ド21,22,23はドアポケット部材15でその進入
が不充分となることなく車室内側に良好に進入すること
ができ、この緩衝パッド21.22,23よりも車室内
側に位置するドアトリム4の上部全体で乗員を車室内方
へ移動させて、乗員障害値の大幅な低減を図ることがで
きる効果がある。
【0066】なお、図16、図17、図18において前
図と同一部分には同一符号を付して、その詳しい説明を
省略する。以上の各実施例においては対ドア取付部材と
してドアポケット部材15を例示したが、図19の実施
例においては対ドア取付部材としてアシストハンドル部
材34を用いている。
【0067】すなわち、上述のアシストハンドル部材3
4がドア3の上下方向中間の位置において車体前後方向
に延びる仮想ラインM,Mに沿って水平状に取付けられ
ている。このアシストハンドル部材34は樹脂クリップ
8X,8Xを用い、かつドアトリム4を介してドアイン
ナパネル2(前図参照)に取付けられ、ドアトリム4は
複数の樹脂クリップ8Y,8Zを用いてドアインナパネ
ル2に取付けられている。
【0068】下側の緩衝パッド12,13および上側の
緩衝パッド21,22,23のうち少なくとも一方に緩
衝パッドが設けられて、側突時にドアトリム4の全体が
外れやすい締結構造とする場合には、全ての樹脂クリッ
プ8X,8Y,8Zを図3、図11〜図15で示したよ
うな外れやすい構成と成してもよく、アシストハンドル
部材34用の樹脂クリップ8Xを強固に締結し、他の樹
脂クリップ8Y,8Zを図3、図11〜図15で示した
ような外れやすい構成と成してもよい。
【0069】上側にのみ緩衝パッド21,22,23が
設けられて、側突時にドアトリム4の上半分を外れやす
い締結構造とする場合には、樹脂クリップ8X,8Zを
強固に締結し、仮想ラインMよりも上側に位置する樹脂
クリップ8Yを図3、図11〜図15で示したような外
れやすい構成と成す。下側にのみ緩衝パッド12,13
が設けられて、側突時にドアトリム4の下半分を外れや
すい締結構造とする場合には、樹脂クリップ8X,8Y
を強固に締結し、仮想ラインMよりも下側に位置する樹
脂クリップ8Zを図3、図11〜図15で示したような
外れやすい構成と成す。
【0070】このように構成すると、車両の側突時にお
いてドアアウタパネル1がドアインナパネル2に対して
底付き変形する前に、緩衝パットがドアアウタパネル1
で押圧され、まず相対向する緩衝パッドが当接した後
に、これらの緩衝パッドの車室内側への進入荷重で外れ
やすい構成に設定されたドアトリム4の上半分、下半分
もしくは全体がドアインナパネル2から外れて、このド
アトリム4の挙動により乗員を車室内方へ移動させるの
で、乗員障害値の大幅な低減を図ることができる効果が
ある。
【0071】また図19に示す仮想ラインMに沿ってド
アトリム4の所定部のみを薄肉化するか、ドアトリム4
の仮想ラインMに沿う部分に折れビード(図示せず)を
設定すると、側突時に上述のドアトリム4が仮想ライン
Mを支点として折れ曲りやすくなるため、上述の樹脂ク
リップ8X,8Y,8Zによる締結構造と併用した際
に、より一層効果的となる。
【0072】図20、図21、図22は自動車のドア構
造のさらに他の実施例を示し、ドアトリム4の車室内側
において車体前後方向に延びる凹状部35を形成し、こ
の凹状部35の所定位置に略上下方向に指向するアシス
トハンドル部材36を配設している。このアシストハン
ドル部材36は同アシストハンドル部材36と対応して
ドアトリム4の背面に設けられた断面コの字状のアシス
トハンドルブラケット37を介してドアインナパネル2
に取付けられる。
【0073】この場合、上述のアシストハンドル部材3
6はアシストハンドルブラケット37の上下の折曲端面
37a,37bに強固に固定する一方、アシストハンド
ルブラケット37のドアインナパネル2側の基部37c
を、スポット溶接手段もしくはボルト挿通孔37dに挿
通させるボルト締結手段にてドアインナパネル2に取付
けるが、金属製の上述のアシストハンドルブラケット3
7における基部37c複数のスリット37e…を穿設形
成して、車両の側突時において上述のスリット37eを
利用して基部37cを破断し、ドアトリム4とドアイン
ナパネル2との連結を解除すべく構成している。
【0074】このように構成すると、車両の側突時にお
いてドアアウタパネル1がドアインナパネル2に対して
底付き変形する前に、緩衝部材(前図参照)はドアアウ
タパネル1で押圧され、この緩衝部材の車室内側への進
入荷重によりドアトリム4が押圧される。
【0075】このドアトリム4は許容手段としての上述
のスリット37eによりアシストハンドル部材36に抗
して車室内側方向への移動が許容されるので、アシスト
ハンドル部材36が存在していても緩衝部材は車室内側
に充分に進入し、この緩衝部材よりも車室内側に位置す
るドアトリム4で乗員を車室内方へ移動させて、乗員障
害値の大幅な低減を図ることができる効果がある。な
お、金属製のアシストハンドルブラケット37に上述の
スリット37eを形成する構成に代えて、このアシスト
ハンドルブラケット37を合成樹脂により構成しても、
上述と略同様の作用、効果を奏する。
【0076】図23、図24、図25、図26は自動車
のドア構造のさらに他の実施例を示し、ドアトリム4の
車室内側において車体前後方向に延びる凹状部35を形
成し、この凹状部にはアシストハンドル部材と同等の機
能を奏するリセス部材38を配設している。このリセス
部材38は図25にも示すように上方が開放された有底
角筒状の部材で、その底部38aをリセスブラケット3
9を介してドアインナパネル2に取付けるが、タッピン
グスクリュ40を挿通する底部38aの取付孔38bと
該リセス部材38の側壁38cとの間には切れ目38d
を形成している。
【0077】また上述のドアインナパネル2にスポット
溶接されたL字状の金属製のリセスブラケット39の縦
壁面39aには図26に示すように車体前後方向に指向
するスリット39bを形成し、このスリット39bと上
述の切れ目38dとを許容手段と成している。このよう
に構成すると、車両の側突時においてドアアウタパネル
1がドアインナパネル2に対して底付き変形する前に、
緩衝部材(前図参照)はドアアウタパネル1で押圧さ
れ、この緩衝部材の車室内側への進入荷重によりドアト
リム4が押圧される。
【0078】このドアトリム4は許容手段としての上述
のスリット39b、切れ目38dによりリセス部材38
に抗して車室内側方向への移動が許容されるので、リセ
ス部材38が存在していても緩衝部材は車室内側に充分
に進入し、この緩衝部材よりも車室内側に位置するドア
トリム4で乗員を車室内方へ移動させて、乗員障害値の
大幅な低減を図ることができる効果がある。なお、金属
製のリセスブラケット39にスリット39bを形成する
構成に代えて、このリセスブラケット39を合成樹脂に
より構成しても、上述と略同様の作用、効果を奏する。
この場合、樹脂製のリセスブラケット39はドアインナ
パネル2に対してスクリュ止めすればよい。
【0079】図27、図28、図29、図30は自動車
のドア構造のさらに他の実施例を示し、この実施例にお
いてはドアトリム4およびドアインナパネル2に取付け
られる対ドア取付部材としてドアグリップ部材41を示
している。このドアグリップ部材41は2つの筒軸状の
ボス部41a,41aを有する合成樹脂製の部材で、ド
アトリム4と対向する背面の複数箇所が熱溶着手段(図
において黒く塗りつぶした部位参照)にてドアトリム4
に固着されている。
【0080】上述のドアグリップ部材41は2本のタッ
ピングビス42と、2個のスクリュグロメット43とを
用いてドアインナパネル2に取付けられるが、上述のス
クリュグロメット43はドアインナパネル2の取付け孔
44に予め嵌着されている。
【0081】また上述のスクリュグロメット43はフラ
ンジ部43aと2つのグロメット片43b,43bとが
一体形成されたもので、上述のグロメット片43b,4
3bには図29にも示すように中央結合部43cを残し
て両側からスリット43d,43dが形成されている。
【0082】このように構成すると、車両の側突時にお
いてドアアウタパネル1がドアインナパネル2に対して
底付きを変形する前に、緩衝部材(前図参照)はドアア
ウタパネル1で押圧され、この緩衝部材の車室内側への
進入荷重によりドアトリム4が押圧される。この場合、
上記進入荷重により許容手段としてのスリット43dの
形成によりスクリュグロメット43は図30に示すよう
に中央結合部43cが破断されるので、このスクリュグ
ロメット43はドアインナパネル2の取付け孔44から
抜けて、ドアトリム4の車室内側方向への移動が許容さ
れるので、ドアグリップ部材41が存在していても緩衝
部材は車室内側に充分に進入し、この緩衝部材よりも車
室内側に位置するドアトリム4で乗員を車室内方へ移動
させて、乗員障害値の大幅な低減を図ることができる効
果がある。
【0083】図31、図32、図33は自動車のドア構
造のさらに他の実施例を示し、この実施例においては上
述のスクリュグロメット43にスリット43dを形成す
る構成に代えて、このスクリュグロメット43としては
スリット43dを有さない従前の構造のグロメットを用
いる一方、ドアグリップ部材41の外周囲において前述
のドアトリム4に不連続のスリット45(いわゆるミシ
ン目)を形成している。このスリット45は車室側の見
栄え悪化を防止する目的で基材5(図18参照)にのみ
形成する。また上述の各スリット45の端部は図31に
示すように半円形状に形成され、この部分からの破断を
許容している。
【0084】このように構成すると、車両の側突時にお
いてドアアウタパネル1がドアインナパネル2に対して
底付きを変形する前に、緩衝部材(前図参照)はドアア
ウタパネル1で押圧され、この緩衝部材の車室内側への
進入荷重によりドアトリム4が押圧される。
【0085】この場合、図33に示すように上述の進入
荷重により許容手段としてのドアトリム4のスリット4
5の形成により、スリット45の各端部からドアトリム
4が破断され、ドアグリップ部材21をドアインナパネ
ル2側へ残存させた状態下においてドアトリム4の車室
内側方向への移動が許容されるので、ドアグリップ部材
41が存在していても緩衝部材は車室内側に充分に進入
し、この緩衝部材よりも車室内側に位置するドアトリム
4で乗員を車室内方へ移動させて、乗員障害値の大幅な
低減を図ることができる効果がある。なお、図31、図
32、図33において前図と同一の部分には同一符号を
付して、その詳しい説明を省略する。
【0086】この発明の構成と、上述の実施例との対応
において、この発明の緩衝部材は、実施例の緩衝パッド
12,13,21,22,23に対応し、以下同様に、
対ドア取付部材は、ドアポケット部材15、アシストハ
ンドル部材34,36、リセス部材38、ドアグリップ
部材41、に対応し、許容手段は、樹脂クリップ8,8
X,8Y,8Z、脆弱部20、縊れ部28、薄肉部2
9、各スリット33,37e,39b,43d,45お
よび切れ目38dに対応し、ドアポケット部材の固着部
は、ドアポケット部材15の取付けボス部16に対応
し、固着解除部は、脆弱部20、縊れ部28に対応し、
取付解除許容部材は、樹脂クリップ8、スクリュグロメ
ット43に対応し、ドアグリップ部材は、ドアグリップ
部材41、アシストハンドル部材34,36、リセス部
材38に対応するも、この発明は上述の実施例の構成の
みに限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の自動車のドア構造を示す車室内から
見た状態の説明図。
【図2】 図1のA−A線矢視断面図。
【図3】 ドアトリムのドアインナパネルに対する取付
構造を示す部分拡大図。
【図4】 進入荷重の入力時におけるドアトリムの離脱
状態を示す断面図。
【図5】 ドアポケット部材のドアインナパネルに対す
る取付け構造を示す部分拡大断面図。
【図6】 側突時におけるドアの底付き変形に略相当す
る状態の断面図。
【図7】 進入荷重による脆弱部の破断状態を示す断面
図。
【図8】 固着解除部の他の実施例を示す部分斜視図。
【図9】 図8の平面図。
【図10】 図9のB−B線矢視断面図。
【図11】 ドアトリムのドアインナパネルに対する取
付構造の他の実施例を示す断面図。
【図12】 ドアトリムのドアインナパネルに対する取
付構造のさらに他の実施例を示す断面図。
【図13】 ドアトリムのドアインナパネルに対する取
付構造のさらに他の実施例を示す断面図。
【図14】 ドアトリムのドアインナパネルに対する取
付構造のさらに他の実施例を示す断面図。
【図15】 ドアトリムのドアインナパネルに対する取
付構造のさらに他の実施例を示す断面図。
【図16】 本発明の自動車のドア構造の他の実施例を
示す説明図。
【図17】 図16のC−C線矢視断面図。
【図18】 ドアトリムに形成されたスリットの説明
図。
【図19】 本発明の自動車のドア構造のさらに他の実
施例を示す説明図。
【図20】 本発明の自動車のドア構造のさらに他の実
施例を示す説明図。
【図21】 図20のD−D線に沿う部分拡大断面図。
【図22】 アシストハンドルブラケットの斜視図。
【図23】 本発明の自動車のドア構造のさらに他の実
施例を示す説明図。
【図24】 図23のE−E線に沿う部分拡大断面図。
【図25】 リセス部材の平面図。
【図26】 リセスブラケットの右側面図。
【図27】 本発明の自動車のドア構造のさらに他の実
施例を示す説明図。
【図28】 図27のF−F線矢視断面図。
【図29】 図28のG−G線矢視断面図。
【図30】 進入荷重の入力時におけるドアトリムの離
脱状態を示す断面図。
【図31】 本発明の自動車のドア構造のさらに他の実
施例を示す説明図。
【図32】 図31のH−H線矢視断面図。
【図33】 進入荷重の入力時におけるドアトリムの離
脱状態を示す断面図。
【図34】 従来のドアポケット部材のドアインナパネ
ルに対する取付け構造を示す断面図。
【符号の説明】
1…ドアアウタパネル 2…ドアインナパネル 4…ドアトリム 8,8X,8Y,8Z…樹脂クリップ 12,13,21,22,23…緩衝パッド 15…ドアポケット部材 16…取付ボス部 20…脆弱部 28…縊れ部 29…薄肉部 33,37e,39b,43d,45…スリット 34,36…アシストハンドル部材 38…リセス部材 38d…切れ目 41…ドアグリップ部材 43…スクリュグロメット α…サイドガラスの昇降軌跡
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 真鍋 敏之 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内 (72)発明者 田中 英昭 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内 (72)発明者 渡邉 雅哉 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内 (72)発明者 福田 寿 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内 (72)発明者 江口 眞 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内 (72)発明者 築地 裕 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内 (72)発明者 篠原 裕治 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ドアアウタパネルとドアトリムとの間に、
    側突時においてドアアウタパネルがドアインナパネルに
    対して底付き変形する前に該ドアアウタパネルで押圧さ
    れて車室内側に進入し、上記ドアトリムを介して乗員に
    当接する緩衝部材を備えた自動車のドア構造であって、
    上記ドアトリムの車室内側にはドアインナパネルに取付
    けられる対ドア取付部材が設けられ、側突時に上記緩衝
    部材に押圧されたドアトリムが上記対ドア取付部材に抗
    して車室内側方向に移動するのを許容する許容手段を備
    えた自動車のドア構造。
  2. 【請求項2】上記許容手段は上記対ドア取付部材に設け
    られた請求項1記載の自動車のドア構造。
  3. 【請求項3】上記許容手段は上記対ドア取付部材のドア
    インナパネルに対する取付け部に設けられた請求項2記
    載の自動車のドア構造。
  4. 【請求項4】上記許容手段は上記対ドア取付部材周囲の
    ドアトリム部分に設けられた請求項1,2もしくは3記
    載の自動車のドア構造。
  5. 【請求項5】上記許容手段は緩衝部材の進入荷重により
    破断可能な脆弱部で設定された請求項1,2,3もしく
    は4記載の自動車のドア構造。
  6. 【請求項6】上記ドアトリムは上記緩衝部材の車室内側
    への進入を許容すべく上記進入荷重によりドアインナパ
    ネルからの取付けが外れるように取付解除許容部材を介
    してドアインナパネルに取付けられた請求項1,2,
    3,4もしくは5記載の自動車のドア構造。
  7. 【請求項7】上記対ドア取付部材は、ドアポケット部材
    およびドアグリップ部材の少なくとも一方に設定された
    請求項1乃至5もしくは6記載の自動車のドア構造。
  8. 【請求項8】ドアアウタパネルとドアトリムとの間に、
    側突時においてドアアウタパネルがドアインナパネルに
    対して底付き変形する前に該ドアアウタパネルで押圧さ
    れて車室内側に進入し、上記ドアトリムを介して乗員の
    腰部に当接する緩衝部材を備えた自動車のドア構造であ
    って、ドアポケット部材の固着部が上記ドアトリムを介
    してドアインナパネルに固着され、上記ドアポケット部
    材の固着部に上記緩衝部材の車室内側への上記進入を許
    容すべく該進入荷重により上記ドアポケット部材のドア
    インナパネルに対する固着状態を解除する固着解除部が
    形成された自動車のドア構造。
  9. 【請求項9】上記固着解除部を上記ドアポケット部材の
    ドアインナパネルに対する取付けボス部に形成した脆弱
    部で構成した請求項8記載の自動車のドア構造。
  10. 【請求項10】上記ドアトリムは上記緩衝部材の車室内
    側への進入を許容すべく上記進入荷重によりドアインナ
    パネルからの取付けが外れるように取付解除許容部材を
    介してドアインナパネルに取付けられた請求項8もしく
    は9記載の自動車のドア構造。
  11. 【請求項11】上記緩衝部材はサイドガラスの昇降軌跡
    を挟んで両側に配設された請求項8,9もしくは10記
    載の自動車のドア構造。
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