JPH08237038A - 受光アンプ - Google Patents

受光アンプ

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JPH08237038A
JPH08237038A JP7037249A JP3724995A JPH08237038A JP H08237038 A JPH08237038 A JP H08237038A JP 7037249 A JP7037249 A JP 7037249A JP 3724995 A JP3724995 A JP 3724995A JP H08237038 A JPH08237038 A JP H08237038A
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Yoshihiro Otsuka
芳廣 大塚
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 光電流の電圧変換効率を向上させることがで
き、また動作範囲を拡大して低電圧動作を可能とした受
光アンプを提供することにある。 【構成】 フォトダイオードPD1と、該フォトダイオ
ードPD1のカソードに直列接続して光電流をI−V変
換する電圧変換抵抗R11と、エミッタ同士を接続したト
ランジスタQ11,Q12と、該トランジスタQ11,Q12
エミッタに接続された定電流源Q13(トランジスタで構
成)と、同じくエミッタに接続されたコンデンサC11
を備える。トランジスタQ11のベースに電圧変換抵抗R
11のフォトダイオードPD1側端を接続し、トランジス
タQ12のベースに基準電圧Vref1を印加する。ここで基
準電圧Vref1は、トランジスタのベース−エミッタ間電
圧と定電流源の飽和電圧との和以上とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光リモートコントロー
ル等に用いられ、受光したパルス光を電気信号に変換し
て増幅する受光アンプに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、テレビやオーディオ等の家庭電化
製品等に遠隔操作を行う光リモートコントロールが多用
されている。これはコントローラから発生する光信号
(パルス光)を受光アンプで電気信号に変換して増幅す
ることにより、信号を取り込むものである。
【0003】図3は、従来の受光アンプの一例を示す回
路図である。この受光アンプは、フォトダイオードPD
3と、フォトダイオードPD3のカソードに直列接続した
電圧変換抵抗R31と、エミッタ同士を接続した2つのト
ランジスタQ31,Q32と、該エミッタに接続した定電流
源Q33(トランジスタで構成)とからなる。トランジス
タQ31,Q32のそれぞれコレクタには抵抗R34,R35
介して電源電圧Vccを印加し、ベースにはバイアス抵抗
32,R33を介して基準電圧Vref3を印加する。
【0004】フォトダイオードPD3で生じる光電流
(交流電流)を、フォトダイオードPD3のカソードに
直列接続した電圧変換抵抗R31で電流−電圧変換(以
下、I−V変換と記載する)し、その光信号電圧をコン
デンサC31を通じて後段のトランジスタQ31へ伝送す
る。そして、トランジスタQ31のコレクタから光信号電
圧を出力端子Voutより次段の回路(図示せず)に伝送
する。
【0005】図4は、従来の受光アンプの他の例を示す
回路図である。この受光アンプは、2つのトランジスタ
から構成される負帰還回路の帰還抵抗を用いて、フォト
ダイオードで生じる光電流をI−V変換して光信号電圧
とする。帰還抵抗R41はトランジスタQ41のベースとト
ランジスタQ42のエミッタに接続して、負帰還回路を形
成する。トランジスタQ41のベースには、フォトダイオ
ードPD4のカソード端を接続し、コレクタにはトラン
ジスタQ42のベースが接続されている。トランジスタQ
42のコレクタには電源電圧Vccが印加され、トランジス
タQ41には定電流源Q43(トランジスタで構成)を介し
て電源電圧Vccが印加されている。トランジスタQ41
エミッタはGNDに接続され、トランジスタQ42のエミ
ッタは定電流源Q44(トランジスタで構成)を介してG
NDに接続されている。
【0006】フォトダイオードPD4で生じる光電流
(交流電流)を、フォトダイオードPD4のカソードに
直列接続した帰還抵抗R41でI−V変換し、負帰還回路
を通じてトランジスタQ42のエミッタから取り出す。そ
して、光信号電圧をコンデンサC41を通じて出力端子V
outより次段回路(図示せず)1へ伝送する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】図3に示した受光アン
プでは、交流的なフォトダイオードの負荷は、電圧変換
抵抗R31とバイアス抵抗R32とトランジスタQ31の入力
インピーダンスとなり、これらが並列に接続されてい
る。従って、フォトダイオードPD3の負荷全体が減少
して、電圧変換抵抗R31に流れる光電流が減少すること
になる。こうして電圧変換効率が低下し、アンプのゲイ
ンが低下するという問題があった。
【0008】また、図4に示した受光アンプでは、フォ
トダイオードPD4で発生する光電流を帰還抵抗R41
I−V変換し、トランジスタQ42と定電流源Q44で構成
されるエミッタフォロアがバッファアンプとして動作す
る。また図3の受光アンプのようにフォトダイオードの
負荷としての並列抵抗が存在せず、フォトダイオードP
4で発生する光電流のほとんどが帰還抵抗R41に流れ
るので、アンプのゲインが低下することはない。しか
し、図4の回路の出力の動作範囲の下限はトランジスタ
41のベース−エミッタ間電圧となり、上限は電源電圧
−(定電流源Q43のコレクタ−エミッタ間飽和電圧)
−(トランジスタQ42のベース−エミッタ間電圧)と
なる。したがって電源電圧が低いと、出力動作範囲が狭
まり、受光したパルス光を十分に信号として取り込めな
いことが起こり得る。例えば、動作範囲の下限が約0.
7V、上限がVcc−約0.8Vであるとき、Vcc=2.
4Vとすると、トランジスタの出力動作範囲が0.7〜
1.6Vと狭くなり、低電圧動作に向かない。
【0009】本発明の目的は、光電流の電圧変換効率を
向上させることができ、また出力動作範囲を拡大して低
電圧動作を可能とした受光アンプを提供することにあ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、フォ
トダイオードと、該フォトダイオードに直列接続してフ
ォトダイオードの光電流を電流−電圧変換する電圧変換
抵抗と、エミッタ同士を接続した2つのトランジスタか
らなるトランジスタ対と、該トランジスタ対のエミッタ
に接続した定電流源と、を具備し、前記トランジスタ対
における一方のトランジスタのベースに前記電圧変換抵
抗端で発生する電流−電圧変換された光信号電圧を入力
し、他方のトランジスタのベースに、ベース−エミッタ
間電圧と前記定電流源の飽和電圧との和以上の基準電圧
を入力し、前記トランジスタ対の共通接続されたエミッ
タよりコンデンサを介して光信号電圧の交流分を伝送す
ることを特徴とする受光アンプである。
【0011】請求項2の発明は、フォトダイオードと、
該フォトダイオードに直列接続してフォトダイオードの
光電流を電流−電圧変換する電圧変換抵抗と、エミッタ
同士を接続した2つのNPNトランジスタからなる第1
のトランジスタ対と、該第1のトランジスタ対のエミッ
タに接続した第1の定電流源と、エミッタ同士を接続し
た2つのPNPトランジスタからなる第2のトランジス
タ対と、該第2のトランジスタ対のエミッタに接続した
第2の定電流源と、を具備し、第1及び第2のトランジ
スタ対におけるそれぞれ一方のトランジスタのベースに
前記電圧変換抵抗端で発生する電流−電圧変換された光
信号電圧を入力し、それぞれ他方のトランジスタのベー
スにベース−エミッタ間電圧と定電流源の飽和電圧との
和以上の基準電圧を入力し、第1及び第2のトランジス
タ対の共通接続されたエミッタより、それぞれコンデン
サを介して光信号電圧の交流分を伝送することを特徴と
する受光アンプである。
【0012】
【作用】請求項1の発明において、フォトダイオードの
出力する光電流の電圧変換抵抗端に2つのトランジスタ
からなるトランジスタ対を接続する。電圧変換抵抗端と
ベースとを接続した一方のトランジスタと定電流源でエ
ミッタフォロア回路を形成し、エミッタフォロア回路の
入力インピーダンスは高い。したがって、光電流のほと
んどは電圧変換抵抗に流れるので、電圧変換効率が向上
する。他方のトランジスタのベースに入力する基準電圧
は、トランジスタのベース−エミッタ間電圧と定電流源
の飽和電圧との和以上の電圧に設定しているので、定電
流源が飽和することを防止でき、受光アンプを安定して
動作させることができる。
【0013】請求項2の発明において、2つのNPNト
ランジスタのエミッタが接続された第1のトランジスタ
対が電源電圧Vcc〜基準電圧までの範囲の信号電圧の伝
送を担当し(基準電圧〜GNDの間はこのトランジスタ
対は信号を伝送しない)、2つのPNPトランジスタの
エミッタが接続された第2のトランジスタ対が基準電圧
〜GNDまでの信号電圧の伝送を担当する(第2のトラ
ンジスタ対は電源電圧Vcc〜基準電圧まで信号伝送を行
わない)。従って、第1のトランジスタ対のエミッタ端
子と第2のトランジスタ対のエミッタ端子をコンデンサ
を介して1つの信号線にすることで、VccからGNDま
で動作可能である受光アンプを構成できる。
【0014】
【実施例】以下、本発明を、図面を参照しつつ実施例を
用いて説明する。図1は、本発明に係る受光アンプの第
1実施例を示す回路図である。この受光アンプは、フォ
トダイオードPD1と、該フォトダイオードPD1のカソ
ードに直列接続して光電流をI−V変換する電圧変換抵
抗R11と、エミッタ同士を接続したトランジスタQ11
12からなるトランジスタ対と、該トランジスタ対のエ
ミッタに接続された定電流源Q13(トランジスタで構
成)と、同じくエミッタに接続されたコンデンサC11
を備える。トランジスタQ11のベースに電圧変換抵抗R
11のフォトダイオードPD1側端を接続し、トランジス
タQ12のベースに基準電圧Vref1を印加する。トランジ
スタQ11,Q12のコレクタ、電圧変換抵抗R11に電圧V
ccを印加する。フォトダイオードPD1のアノード及び
定電流源Q13をGNDに接続する。
【0015】さて、受光したフォトダイオードPD1
光電流Isc1を生じるものとする。V11>Vref1のと
き、トランジスタQ11は動作状態、トランジスタQ12
遮断状態となる。従って、トランジスタQ11,Q12及び
定電流源Q13によるエミッタ接続回路はトランジスタQ
11、定電流源Q13によるエミッタフォロア回路として動
作する。エミッタフォロア回路は入力インピーダンスが
高く、光電流はほとんど電圧変換抵抗R11を流れる。そ
こでフォトダイオードPD1のカソード端電圧V11には
−Isc1×R11で示される電圧変化を生じる。エミッタ
フォロア回路の電圧増幅度はほぼ1であるから、トラン
ジスタQ11のエミッタ端子電圧V12には、ほぼ−Isc1
×R11に等しい電圧変化すなわち信号電圧を生じ、その
交流分がコンデンサC11を通して出力端子Voutより次
段回路(図示せず)へ伝送される。
【0016】V11<Vref1のとき、トランジスタQ11
遮断となり、トランジスタQ12が動作状態となる。従っ
て、トランジスタQ11,Q12及び定電流源Q13によるエ
ミッタ接続回路はトランジスタQ12、定電流源Q13によ
るエミッタフォロア回路として動作する。エミッタ電圧
12は Vref1−(Q12のベース−エミッタ間電圧)と
なり一定電圧となる。
【0017】上述のように、トランジスタQ11、定電流
源Q13からなるエミッタフォロア回路は入力インピーダ
ンスが高く、そのためフォトダイオードPD1に生じる
光電流はほとんど電圧変換抵抗R11に流れる。従って、
図3の従来例のように、フォトダイオードからみて並列
接続する抵抗に光電流が流れて光電流の電圧変換効率が
低下するということがなく、受光アンプのゲインを向上
できる。
【0018】ここで、トランジスタQ11及び定電流源Q
13によるエミッタフォロア回路は定電流源を抵抗にする
ことでも実現はできる。しかし、その際、フォトダイオ
ードPD1の負荷は、電圧変換抵抗R11と並列に hFE
(トランジスタQ11のエミッタ接地電流増幅率)×抵抗
値(トランジスタQ11のエミッタ抵抗値) なるエミッ
タフォロア回路の入力抵抗が付加されるので、その入力
抵抗に光電流の一部が流れてゲイン低下を生じる。エミ
ッタフォロア回路のエミッタ抵抗を定電流源とした図1
の回路にすると、エミッタフォロア回路の入力インピー
ダンスは数百MΩ以上となり、通常用いられる電圧変換
抵抗R11の抵抗値の数十KΩ〜数百KΩに対し極めて大
きく、そこに流れる電流は無視できる。
【0019】また、定電流源Q13の飽和はエミッタフォ
ロア回路動作を不能にすると共にモノリシックICにお
いては誤動作の原因となる。そこで、トランジスタQ12
のベースに、トランジスタQ12のベース−エミッタ間電
圧と定電流源Q13の飽和電圧との和以上の電圧を加える
ことで、定電流源Q13の飽和を防止している。
【0020】また、V11<Vref1のとき、上述のよう
に、トランジスタQ11が遮断して、V 12が信号電圧を伝
送しないので、Vref1を極力小さくする。こうすること
により、信号伝達範囲を広くとることができる。しか
し、Vref1を極力小さくするにしても、トランジスタQ
12を動作させるにはベース−エミッタ間電圧以上の値は
必要である。従って、Vref1は、トランジスタQ12のベ
ース−エミッタ間電圧と定電流源Q13の飽和電圧との和
以上の電圧に設定する。
【0021】図2は本発明に係る受光アンプの第2実施
例を示す回路図である。この受光アンプは、フォトダイ
オードPD2と、該フォトダイオードPD2のカソードに
直列接続して光電流をI−V変換する電圧変換抵抗R21
と、エミッタ同士を接続したNPNトランジスタQ21
22からなる第1のトランジスタ対と、このエミッタに
接続する第1の定電流源Q23(トランジスタで構成)
と、第1のトランジスタ対のエミッタ端子と次段回路
(図示せず)とを交流結合させるための第1のコンデン
サC21と、エミッタ同士を接続したPNPトランジスタ
24,Q25からなる第2のトランジスタ対と、このエミ
ッタに接続する第2の定電流源Q26(トランジスタで構
成)と、第2のトランジスタ対のエミッタ端子と次段回
路(図示せず)とを交流結合させるための第2のコンデ
ンサC22と、を備える。第1及び第2のトランジスタ対
におけるそれぞれ一方のトランジスタQ21,Q24のベー
スには前記電圧変換抵抗R21のフォトダイオードPD2
側端で発生する電流−電圧変換された光信号電圧を入力
し、それぞれ他方のトランジスタQ22,Q25のベースに
はベース−エミッタ間電圧と定電流源の飽和電圧との和
以上の基準電圧Vref2を入力する。コンデンサC21,C
22の次段回路側(図示せず)は互いに接続されて、次段
回路へ接続されている。電圧変換抵抗R21、トランジス
タQ21,Q22のコレクタ、第2の定電流源Q26には電圧
ccが印加されている。フォトダイオードPD2のアノ
ード、第1の定電流源Q23、トランジスタQ24,Q25
コレクタはGNDに接続されている。
【0022】さて、受光したフォトダイオードPD2
光電流Isc2を生じるものとする。V21>Vref2のと
き、第1のトランジスタ対において、トランジスタQ21
は動作状態、トランジスタQ22は遮断状態となる。従っ
て、トランジスタQ21,Q22及び第1の定電流源Q23
よるエミッタ接続回路はトランジスタQ21、第1の定電
流源Q23によるエミッタフォロア回路として動作する。
エミッタフォロア回路は入力インピーダンスが高く、光
電流はほとんど電圧変換抵抗R21を流れる。そこで、フ
ォトダイオードPD2のカソード端子電圧V21には、−
sc2×R21で示される電圧変化を生じる。エミッタフ
ォロア回路の電圧増幅度はほぼ1であるから、トランジ
スタQ21のエミッタ端子電圧V22には、ほぼ−Isc2×
21に等しい電圧変化すなわち信号電圧を生じ、その交
流分が第1のコンデンサC21を通して次段回路へ伝送さ
れる。
【0023】また、第2のトランジスタ対において、ト
ランジスタQ24は遮断状態、トランジスタQ25は動作状
態となる。従って、トランジスタQ24,Q25及び第2の
定電流源Q26によるエミッタ接続回路はトランジスタQ
25、第2の定電流源Q26によるエミッタフォロア回路と
して動作する。トランジスタQ25のエミッタ端子電圧V
23は、Vref2+(トランジスタQ25のベース−エミッタ
間電圧) となり、一定電圧となる。VccとVref2の電
圧はトランジスタQ25のベース−エミッタ間電圧と第2
の定電流源Q26の飽和電圧との和以上であるので、第2
の定電流源Q26は飽和することがない。
【0024】V21<Vref2のとき、第1のトランジスタ
対において、トランジスタQ21は遮断状態、トランジス
タQ22は動作状態となる。従って、トランジスタQ21
22及び第1の定電流源Q23によるエミッタ接続回路は
トランジスタQ22、第1の定電流源Q23によるエミッタ
フォロア回路として動作する。トランジスタQ22のエミ
ッタ端子電圧V22は、Vref2−(トランジスタQ22のベ
ース−エミッタ間電圧) となり、一定電圧となる。こ
こでVref2は、トランジスタQ22のベース−エミッタ間
電圧と第1の定電流源Q23の飽和電圧との和以上として
いるので、第1の定電流源Q23は飽和することがない。
【0025】また、第2のトランジスタ対において、ト
ランジスタQ24は動作状態、トランジスタQ25は遮断状
態となる。従って、トランジスタQ24,Q25及び第2の
定電流源Q26によるエミッタ接続回路はトランジスタQ
24、第2の定電流源Q26によるエミッタフォロア回路と
して動作する。エミッタフォロア回路は入力インピーダ
ンスが高く、光電流はほとんど電圧変換抵抗R21を流れ
る。フォトダイオードPD2のカソード端子電圧V21
は、−Isc2×R21で示される電圧変化を生じるから、
トランジスタQ24のエミッタ端子電圧V23には、ほぼ−
sc2×R21に等しい電圧変化すなわち信号電圧を生
じ、その交流分が第2のコンデンサC22を通して次段回
路へ伝送される。
【0026】上記に示した様にV21の電圧がVcc〜V
ref2の間は第1のトランジスタ対のエミッタ端子に信号
電圧が現れ、V21の電圧がVref2〜GNDの間のときは
第2のトランジスタ対のエミッタ端子に信号電圧が現わ
れる。すなわち、第1のトランジスタ対のエミッタ端子
電圧の交流分を第1のコンデンサC21を通じ、第2のト
ランジスタ対のエミッタ端子電圧の交流分を第2のコン
デンサC22を通じて次段のアンプへ伝送する事によって
動作範囲(信号伝達範囲)をVcc〜GNDまで拡大した
受光アンプを実現できる。
【0027】こうして、図2の回路はVcc〜GNDまで
の動作範囲(信号伝達能力)を持つので電源電圧が低い
とき、例えばVcc=2Vのときでも、Vref2=1Vとす
ればV21の電圧がVcc〜1Vのときは第1のエミッタ結
合回路が信号伝送を行ない、V21の電圧が1V〜GN
Dまでは第2のエミッタ接続回路が信号伝送を行なう。
このため、Vcc=2Vでも2V〜GNDまでの信号を伝
達できる。こうして電源電圧が低いときでも動作可能と
なる。
【0028】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、フォトダイオ
ードの出力する光電流の電圧変換抵抗端に2つのトラン
ジスタからなるトランジスタ対を接続して、電圧変換抵
抗端とベースとを接続した一方のトランジスタと定電流
源でエミッタフォロア回路を形成するから、エミッタフ
ォロア回路の入力インピーダンスが高く、光電流のほと
んどは電圧変換抵抗に流れるので、電圧変換効率が向上
し、アンプのゲインが向上する。また、エミッタ接続し
たトランジスタ対の、一方のトランジスタのベースにベ
ース−エミッタ間電圧と定電流源の飽和電圧との和以上
の基準電圧を入力したので、定電流源が飽和するのを防
止でき、アンプを安定的に動作させることができる。
【0029】請求項2の発明によれば、2つのNPNト
ランジスタのエミッタが接続された第1のトランジスタ
対が、電源電圧Vcc〜基準電圧までの範囲の信号電圧の
伝送を担当し、2つのPNPトランジスタのエミッタが
接続された第2のトランジスタ対が、基準電圧〜GND
までの信号電圧の伝送を担当するから、動作範囲(信号
伝達範囲)をVcc〜GNDまで拡大し、電源電圧が低い
ときでも動作可能とする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る受光アンプの第1実施例を示す回
路図である。
【図2】本発明に係る受光アンプの第2実施例を示す回
路図である。
【図3】従来の受光アンプの1例を示す回路図である。
【図4】従来の受光アンプの他の例を示す回路図であ
る。
【符号の説明】
11 コンデンサ PD1 フォトダイオード R11 電圧変換抵抗 Q11、Q12 トランジスタ Q13 定電流源

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フォトダイオードと、 該フォトダイオードに直列接続してフォトダイオードの
    光電流を電流−電圧変換する電圧変換抵抗と、 エミッタ同士を接続した2つのトランジスタからなるト
    ランジスタ対と、 該トランジスタ対のエミッタに接続した定電流源と、を
    具備し、 前記トランジスタ対における一方のトランジスタのベー
    スに前記電圧変換抵抗端で発生する電流−電圧変換され
    た光信号電圧を入力し、 他方のトランジスタのベースに、ベース−エミッタ間電
    圧と前記定電流源の飽和電圧との和以上の基準電圧を入
    力し、 前記トランジスタ対の共通接続されたエミッタよりコン
    デンサを介して光信号電圧の交流分を伝送することを特
    徴とする受光アンプ。
  2. 【請求項2】 フォトダイオードと、 該フォトダイオードに直列接続してフォトダイオードの
    光電流を電流−電圧変換する電圧変換抵抗と、 エミッタ同士を接続した2つのNPNトランジスタから
    なる第1のトランジスタ対と、 該第1のトランジスタ対のエミッタに接続した第1の定
    電流源と、 エミッタ同士を接続した2つのPNPトランジスタから
    なる第2のトランジスタ対と、 該第2のトランジスタ対のエミッタに接続した第2の定
    電流源と、を具備し、 第1及び第2のトランジスタ対におけるそれぞれ一方の
    トランジスタのベースに前記電圧変換抵抗端で発生する
    電流−電圧変換された光信号電圧を入力し、 それぞれ他方のトランジスタのベースにベース−エミッ
    タ間電圧と定電流源の飽和電圧との和以上の基準電圧を
    入力し、 第1及び第2のトランジスタ対の共通接続されたエミッ
    タよりそれぞれコンデンサを介して光信号電圧の交流分
    を伝送することを特徴とする受光アンプ。
JP03724995A 1995-02-24 1995-02-24 受光アンプ Expired - Fee Related JP3177115B2 (ja)

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