JPH08236942A - 新しい多層回路基板 - Google Patents

新しい多層回路基板

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JPH08236942A
JPH08236942A JP6346995A JP6346995A JPH08236942A JP H08236942 A JPH08236942 A JP H08236942A JP 6346995 A JP6346995 A JP 6346995A JP 6346995 A JP6346995 A JP 6346995A JP H08236942 A JPH08236942 A JP H08236942A
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JP
Japan
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weight
parts
component
pts
polyphenylene ether
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Withdrawn
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JP6346995A
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English (en)
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Teruo Katayose
照雄 片寄
Yoshiyuki Ishii
義行 石井
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K1/00Printed circuits
    • H05K1/02Details
    • H05K1/03Use of materials for the substrate
    • H05K1/0313Organic insulating material
    • H05K1/032Organic insulating material consisting of one material
    • H05K1/0326Organic insulating material consisting of one material containing O
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K3/00Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
    • H05K3/46Manufacturing multilayer circuits
    • H05K3/4644Manufacturing multilayer circuits by building the multilayer layer by layer, i.e. build-up multilayer circuits
    • H05K3/4673Application methods or materials of intermediate insulating layers not specially adapted to any one of the previous methods of adding a circuit layer
    • H05K3/4676Single layer compositions

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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Non-Metallic Protective Coatings For Printed Circuits (AREA)
  • Production Of Multi-Layered Print Wiring Board (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 層間絶縁材が優れた耐薬品性と耐熱性を示す
新規な硬化性ポリフェニレンエーテル樹脂組成物からな
る多層回路基板を提供する。 【構成】 層間絶縁材が(a)ポリフェニレンエーテル
樹脂と不飽和カルボン酸または酸無水物との反応生成
物、(b)トリアリルイソシアヌレートおよび/または
トリアリルシアヌレート(c)エポキシ樹脂および
(d)特定の過酸化物からなる多層回路基板。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は各種電気機器に使用され
る多層回路基板の層間絶縁材に関するものである。より
詳細には、本発明は、優れた耐薬品性、耐熱性、寸法安
定性を示す層関絶縁材を構成材の1つとする多層回路基
板に関するものである。さらに、本発明は、上記のよう
な機能を持つ特定の層関絶縁材を使用したので、より薄
型の多層回路基板を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、通信用、民生用、産業用等の電子
機器の分野における実装方法の小型化、高密度化への指
向は著しいものがあり、それに伴って材料面でもより優
れた耐熱性、寸法安定性、電気特性が要求されつつあ
る。例えば、プリント配線基板としては、従来からフェ
ノール樹脂やエポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂を材料と
する銅張り積層板が用いられてきた。これらは各種の性
能をバランス良く有するものの、電気特性、特に高周波
領域での誘電特性が悪いという問題を持っている。ま
た、寸法安定性が悪く、高周波回路の設計時に問題を生
じている。
【0003】この問題を解決する新しい材料としてポリ
フェニレンエーテルが近年注目をあび、銅張り積層板へ
の応用が試みられている。しかし、高周波回路の設計に
は、特定の誘電率の制御、高寸法安定性が求められ、ま
た、近年機器の薄型化により多層回路も薄型化が要求さ
れて来ており、耐熱・耐湿絶縁に関する信頼性の問題が
生じており、これらをすべて満足する材料はなかった。
【0004】また、硬化性ポリフェニレンエーテル樹脂
組成物を過酸化物を用いて硬化する場合、その性状はそ
の過酸化物自身の性状に大きく左右される。例えば液状
で沸点の低い過酸化物を用いた場合、その配合量は樹脂
組成物の取扱い時或いは溶剤に溶解して基材に含浸した
後の乾燥工程で揮発してしまう可能性がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述のような
課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、過酸化物
の揮発の課題、及び多層回路基板の耐熱・耐湿絶縁性の
課題が解決され、かつポリフェニレンエーテルの優れた
誘電特性を損なうことなく、誘電率を制御し、かつ硬化
体において優れた寸法安定性及び耐薬品性と耐熱性とを
示す硬化性ポリフェニレンエーテル樹脂組成物を提供す
るものであり、特に、層間絶縁層の厚みが200μm以
下、さらには100μm以下の薄型の多層回路基板での
課題を解決を図るものである。
【0006】
【課題が解決するための手段】本発明者は上記課題を解
決するために種々検討した結果、多層回路基板の層間絶
縁材として特定の硬化性ポリフェニレンエーテル樹脂組
成物の硬化体を使用することにより、優れた耐熱・耐湿
絶縁性を有し、配合した過酸化物の揮発の恐れがなく、
高信頼性の薄型多層回路基板が得られることを見出し、
本発明を完成するに至った。
【0007】すなわち、本発明は: 絶縁層の両側に導体が形成されている回路基板にお
いて、層間絶縁材が(a)ポリフェニレンエーテルと不
飽和カルボン酸または酸無水物との反応生成物、(b)
トリアリルイソシアヌレートおよび/またはトリアリル
シアヌレート、(c)エポキシ樹脂及び(d)ジクミル
パーオキサイドおよび/またはα、α’−ビス(t−ブ
チルパーオキシ−m−イソプロピル)ベンゼンを含む硬
化性ポリフェニレンエーテル樹脂組成物であって、
(a)成分と(b)成分の和100重量部を基準として
(a)成分が98〜40重量部、(b)成分が2〜60
重量部であり、かつ、(a)〜(c)成分の和100重
量部を基準として、(a)+(b)成分が99〜1重量
部、(c)成分が1〜99重量部であり、かつ(a)成
分と(b)成分の和100重量部を基準として(d)成
分が0.1〜10重量部からなる硬化性ポリフェニレン
エーテル樹脂組成物の硬化体である多層回路基板を提供
する。
【0008】以下にこの発明を詳しく説明する。本発明
において使用されるポリフェニレンエーテルは次の一般
式(1) で表される。
【化1】 〔式中、mは1〜6の整数であり、Jは次式(A)で表
される単位から実質的に構成されるポリフェニレンエー
テル鎖であり、
【0009】
【化2】 (ここで、R1 〜R4 は各々独立に低級アルキル基、ア
リール基、ハロアルキル基、ハロゲン原子、水素原子を
表す。) Qはmが1のときに水素を表し、mが2以上のときは一
分子中に2〜6個のフェノール性水酸基を持ち、フェノ
ール性水酸基のオルト位及びパラ位に重合不活性な置換
基を有する多官能フェノールの残基を表す。〕
【0010】一般式(A)におけるR1 〜R4 の低級ア
ルキル基の例としてはメチル基、エチル基、nープロピ
ル基、イソプロピル基、nーブチル基、イソブチル基等
が挙げられ、アリール基の例としてはフェニル基等が挙
げられ、ハロアルキル基の例としてはブロモメチル基、
クロロメチル基等が挙げられ、ハロゲン原子の例として
は臭素、塩素等が挙げられる。
【0011】一般式(1) 中のQ基の代表的な例として
は、つぎの4種の一般式化3で表される化合物群が挙げ
られる。
【化3】
【0012】(式中、A1 、A2 は同一又は異なる炭素
数1〜4の直鎖状アルキル基を表し、Xは脂肪族炭化水
素残基及びそれらの置換誘導体、アラルキル基及びそれ
らの置換誘導体、酸素、硫黄、スルホニル基、カルボニ
ル基を表し、Yは脂肪族炭化水素残基及びそれらの置換
誘導体、芳香族炭化水素残基及びそれらの置換誘導体、
アラルキル基及びそれらの置換誘導体を表し、Zは酸
素、硫黄、スルホニル基、カルボニル基を表し、かつA
2 と結合した2つのフェニル基、A2 とX、A2 とY、
2 とZの結合位置はすべてフェノール性水酸基のオル
ト位及びパラ位を示し、rは0〜4の整数であり、sは
2〜6の整数を表す。)
【0013】具体例として、下記構造式化4〜化5等が
挙げられる。
【化4】
【0014】
【化5】 一般式(1) 中のJで表されるポリフェニレンエーテル鎖
中には、一般式(A)で表される単位の他、次の一般式
(B)で表される単位が含まれていてもよい。
【0015】
【化6】 (式中、R5 〜R9 は各々独立に水素原子、ハロゲン原
子、低級アルキル基、アリール基。ハロアルキル基を表
し、R10、R11が同時に水素であることはない。)
【0016】一般式(B)の単位の例としては、下記式
(2) :
【化7】 等が挙げられる。
【0017】本発明に用いられる一般式(1) のポリフェ
ニレンエーテル樹脂の好ましい例としては、2,6ージ
メチルフェノールの単独重合で得られるポリ(2,6ー
ジメチルー1,4ーフェニレンエーテル)、ポリ(2,
6ージメチルー1,4ーフェニレンエーテル)のスチレ
ングラフト重合体、2,6ージメチルフェノールと2,
3,6ートリメチルフェノールの共重合体、2,6ージ
メチルフェノールと2ーメチルー6ーフェニルフェノー
ルの共重合体、2,6ージメチルフェノールと多官能フ
ェノール化合物:
【0018】一般式(3)、
【化8】 (式中、mは1〜6の整数であり、Qはmが1のときに
水素を表し、mが2以上のときは一分子中に2〜6個の
フェノール性水酸基を持ち、フェノール性水酸基のオル
ト位及びパラ位に重合不活性な置換基を有する多官能フ
ェノールの残基を表す。)の存在下で重合して得られた
多官能性ポリフェニレンエーテル樹脂、例えば特開昭6
3ー301222号公報、特開平1ー297428号公
報に開示されているような下記一般式(A)および
(B)の単位を含む共重合体等が挙げられる。
【0019】
【化9】 (ここで、R1 〜R4 は各々独立に低級アルキル基、ア
リール基、ハロアルキル基、ハロゲン原子、水素原子を
表す。)
【0020】
【化10】 (式中、R5 〜R9 は各々独立に水素原子、ハロゲン原
子、低級アルキル基、アリール基。ハロアルキル基を表
し、R10、R11が同時に水素であることはない。)
【0021】以上述べたポリフェニレンエーテル樹脂の
分子量については、30℃、0.5g/dlのクロロホ
ルム溶液で測定した粘度数ηsp/cが0.1〜1.0
の範囲にあるものが良好に使用できる。本発明に用いら
れる(a)成分は、上記のポリフェニレンエーテル樹脂
を不飽和カルボン酸または酸無水物と反応させることに
よって製造される、実質的に酸または酸無水物に起因す
る重合性の二重結合を含まない反応生成物である。該反
応生成物は、おそらく種々の化学構造を持つ色々な生成
物からなる混合物であって、それらの化学構造は全てが
明らかにされているわけではなく、例えば、J.H.G
lans,M.K.Akkapeddi,Macrom
olecules,vol 1991,24,383〜
386に記載されている下記の化学構造式化11:
【0022】
【化11】 が例として挙げられる。
【0023】適当な酸および酸無水物の例としては、ア
クリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸、フマル酸、
イタコン酸、無水イタコン酸、無水グルタコン酸、無水
シトラコン酸等が挙げられる。特に無水マレイン酸、フ
マル酸が最も良好に使用できる。反応はポリフェニレン
エーテル樹脂と不飽和カルボン酸または酸無水物を10
0℃〜390℃の温度範囲で加熱することによって行わ
れる。この際ラジカル開始剤を共存させてもよい。
【0024】反応方法としては、溶液法と溶融混合法の
両方が使用できるが、押出し機等を用いる溶融混合法の
方が簡便に行うことができ、本発明の目的に適してい
る。不飽和カルボン酸または酸無水物の割合はポリフェ
ニレンエーテル樹脂100重量部に対し、0.01〜
5.0重量部、好ましくは0.1〜3.0重量部であ
る。本発明の(b)成分として用いられるトリアリルイ
ソシアヌレートおよび/またはトリアリルシアヌレート
とは、それぞれ次の構造式化12で表される3官能性モ
ノマーである。
【0025】
【化12】
【0026】本発明を実施するに際し、トリアリルイソ
シアヌレートおよびトリアリルシアヌレート(b)はそ
れぞれ単独で用いられるだけでなく、両者を任意の割合
で混合して用いることが可能である。本発明において、
トリアリルイソシアヌレートおよびトリアリルシアヌレ
ートは可塑剤ならびに架橋剤としての効果を発揮する。
すなわち、プレス時の樹脂流れの向上と架橋密度の向上
をもたらす。
【0027】本発明の(c)成分として用いられるエポ
キシ樹脂としては一分子中に2個以上のエポキシ基を含
有するものであればよく、一種若しくは二種以上組み合
わせて用いられる。代表的な例としては、フェノール類
またはアルコール類とエピクロルヒドリンとの反応によ
って得られるグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、カル
ボン酸類とエピクロルヒドリンとの反応によって得られ
るグリシジルエステル型エポキシ樹脂、アミン類または
シアヌル酸とエピクロルヒドリンとの反応によって得ら
れるグリシジルアミン型エポキシ樹脂、二重結合の酸化
によって得られる内部エポキシ樹脂等が挙げられる(こ
れらの詳細については、例えば新保正樹編、「エポキシ
樹脂ハンドブック」(日刊工業新聞社、1987)を参
照のこと)。
【0028】また硬化剤としては、通常のエポキシ樹脂
の硬化剤、例えばポリアミン系硬化剤、酸無水物系硬化
剤、ポリフェノール系硬化剤、ポリメルカプタン系硬化
剤、アニオン重合型触媒型硬化剤、カチオン重合型触媒
型硬化剤、潜在型硬化剤等が使用できる(詳細は、例え
ば新保正樹編、「エポキシ樹脂ハンドブック」(日刊工
業新聞社、1987)、室井宗一、石村秀一著、「入門
エポキシ樹脂」(高分子刊行会、1988)等を参照の
こと)。
【0029】本発明の(d)成分として用いられる過酸
化物は、ジクミルパーオキサイドおよび/またはα、
α’−ビス(t−ブチルオキシ−m−イソプロピル)ベ
ンゼンである。以上説明した(a)〜(d)の4成分の
うち(a)成分と(b)成分の配合割合は、両者の和1
00重量部を基準として(a)成分が98〜40重量
部、(b)成分が2〜60重量部であり、より好ましく
は(a)成分が95〜50重量部、(b)成分が5〜5
0重量部の範囲である。
【0030】(b)成分が2重量部以下では耐薬品性の
改善が不十分であり好ましくない。逆に60重量部を越
えると誘電特性、難燃性、吸湿特性が低下し、また硬化
後において非常に脆い材料になるので好ましくない。
【0031】また(c)成分の配合割合は、(a)〜
(c)成分の和100重量部を基準として(a)+
(b)成分が99〜1重量部、(c)成分が1〜99重
量部の範囲であり、より好ましくは(a)+(b)成分
が90〜10重量部、(c)成分10〜90重量部の範
囲である。(c)成分が1重量部未満では金属箔との接
着性が向上しない、あるいは難燃性を付与する場合その
効果が不十分であるので好ましくない。逆に(c)成分
が99重量部を越えると誘電特性が低下するので好まし
くない。
【0032】本発明では(c)成分として臭素化エポキ
シ樹脂を用いると、難燃性の樹脂組成物を得ることがで
きる。難燃性を付与するための好ましいハロゲン含量は
(a)から(c)成分の和を基準として5重量%以上、
より好ましくは10重量%以上である。また(d)成分
の配合割合は、(a)成分と(b)成分の和100重量
部を基準として(d)成分が0.1〜10重量部の範囲
であり、好ましくは0.5〜8重量部、更に好ましくは
1〜6重量部の範囲である。(d)成分が10重量部を
越えると電気的特性が劣り好ましくない。逆に(d)成
分が0.1重量部未満の場合には過酸化物による硬化を
十分効果的に行うことができず好ましくない。
【0033】本発明で用いられる硬化性樹脂組成物に
は、機械的強度を高め、寸法安定性を増大させるために
基材を加えることができる。本発明に用いられる基材と
しては、ロービングクロス、クロス、チョップドマッ
ト、サーフェシングマットなどの各種ガラス布、アスベ
スト布、金属繊維布およびその他合成もしくは天然の無
機繊維布;ポリビニルアルコール繊維、ポリエステル繊
維、アクリル繊維、全芳香族ポリアミド繊維、ポリテト
ラフルオロエチレン繊維などの合成繊維から得られる織
布または不織布;綿布、麻布、フェルトなどの天然繊維
布;カーボン繊維布;クラフト紙、コットン紙、紙ーガ
ラス混繊紙などの天然セルロース系布などがそれぞれ単
独で、あるいは2種以上併せて用いられる。
【0034】上記の硬化性複合材料における基材の占め
る割合は、硬化性複合材料100重量部を基準として5
〜90重量%、より好ましくは10〜80重量%さらに
好ましくは20〜70重量%である。基材が5重量%よ
り少なくなると複合材料の硬化後の寸法安定性や強度が
不十分であり、また基材が90重量%より多くなると複
合材料の誘電特性や難燃性が劣り好ましくない。
【0035】本発明の(a)〜(d)成分を混合する方
法としては、4者を溶媒中に均一に溶解または分散させ
る溶液混合法、あるいは押し出し機等により加熱して行
う溶融ブレンド法等が利用できる。溶液混合に用いられ
る溶媒としては、ジクロロメタン、クロロホルム、トリ
クロロエチレンなどのハロゲン系溶媒;ベンゼン、トル
エン、キシレンなどの芳香族系溶媒;アセトン、メチル
エチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン系
溶媒;テトラヒドロフランが単独であるいは二種以上を
組み合わせて用いられる。
【0036】本発明で用いられる樹脂組成物は予めその
用途に応じて成形、硬化させてもよい。成形方法は特に
限定されない。通常は、樹脂組成物を上述した溶媒に溶
解させ好みの形に成形するキャスト法、または樹脂組成
物を加熱溶融し好みの形に成形する加熱溶融法が用いら
れる。上述したキャスト法と加熱溶融法は単独で行って
もよい。またそれぞれを組み合わせて行ってもよい。例
えば、キャスト法で作成された本樹脂組成物のフィルム
を数〜数十枚積層し、加熱溶融法、例えばプレス成形機
で加熱溶融し、本樹脂組成物のシートを得ることができ
る。
【0037】複合材料には、必要に応じて樹脂と基材の
界面における接着性を改善する目的でカップリング剤を
用いることができる。カップリング剤としては、シラン
カップリング剤、チタネートカップリング剤、アルミニ
ウム系カップリング剤、ジルコアルミネートカップリン
グ剤等一般のものが使用できる。
【0038】本発明に使用する過酸化物(d)には、本
来の性能を損なわない範囲で上述した過酸化物のほかに
過酸化物を配合しても良い。代表的な例を挙げると、ベ
ンゾイルパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイ
ド、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジハイドロパ
ーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブ
チルパーオキシ)ヘキシン−3、ジ−t−ブチルパーオ
キサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、2,5−
ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサ
ン、ジ−t−ブチルパーオキシイソフタレート、t−ブ
チルパーオキシベンゾエート、2,2−ビス(t−ブチ
ルパーオキシ)ブタン、2,2−ビス(t−ブチルパー
オキシ)オクタン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベ
ンゾイルパーオキシ)ヘキサン、ジ(トリメチルシリ
ル)パーオキサイド、トリメチルシリルトリフェニルシ
リルパーオキサイド等の過酸化物があるがこれらに限定
されない。また過酸化物ではないが、2,3−ジメチル
−2,3−ジフェニルブタンもラジカル開始剤として使
用できる。
【0039】本発明で用いられる樹脂組成物は、その用
途に応じて所望の性能を付与させる目的で本来の性質を
損なわない範囲の量の充填剤や添加剤を配合して用いる
ことができる。 充填剤は繊維状であっても粉末状であ
ってもよい。添加剤としては、酸化防止剤、熱安定剤、
帯電防止剤、可塑剤、顔料、染料、着色剤等が挙げられ
る。また難燃性の一層の向上を図る目的で塩素系、臭素
系、リン系の難燃剤や、Sb2 3、Sb2 5 、Nb
SbO3 ・1/4H2O等の難燃助剤を併用することも
できる。
【0040】基材を含む複合材料では、臭素化ジフェニ
ルエーテル類と酸化アンチモンの組み合わせ、あるいは
臭素化ジフェニルエタン類と酸化アンチモンの組み合わ
せが好ましく用いられる。さらには、他の熱可塑性樹
脂、あるいは熱硬化性樹脂を一種または二種以上配合す
ることも可能である。本発明の多層回路基板は、2層以
上の回路基板を意味しており部分的に絶縁基板の片側に
しか導体が形成されていないものがあってもよい。
【0041】図面を参照して具体的に説明する。図1
は、本発明の多層回路基板の構成を示す断面の模式図で
ある。図1において、絶縁基板1の両側に導体2を形成
した回路基板4を層間絶縁材3を介して積層したもので
ある。絶縁基板1としては硬化性ポリフェニレンエーテ
ル基板、または紙・フェノール、ガラス・エポキシ、ガ
ラス・ポリイミド、ガラス・フッ素、シアネートエステ
ル、BT基板等の有機絶縁材料あるいはセラミック基板
等の絶縁材料が挙げられる。層間絶縁材3の形成には、
該層間絶縁材を構成する硬化性ポリフェニレンエーテル
樹脂組成物を溶剤に溶解あるいは分散させて回路基板に
塗布する方法、加熱溶融して塗布する方法等が用いられ
るが、必ずしもこれらの方法に限定されるものではな
い。
【0042】また、層間絶縁材として、少なくとも本発
明の硬化性ポリフェニレンエーテル樹脂組成物が使用さ
れていればよく、他の絶縁材と組み合わせて使用しても
よい。導体としては、金、銀、ニッケル、銅、スズ、及
びそれらの合金、半田等なんでもよいが、特に導電率お
よび経済的な理由で銅及びその合金が好ましい。必要に
応じて形成されるオーバーコート材としても、本発明の
硬化性ポリフェニレンエーテル樹脂組成物が好ましく用
いられる。
【0043】
【実施例】以下、本発明を一層明確にするために実施例
を挙げて説明するが、本発明の範囲をこれらの実施例に
限定するものではない。尚、実施例の諸物性は以下の方
法によって測定した。 耐電圧試験:1000個の回路基板を80℃、55%相
対湿度下で1000時間放置した後、1kvの電圧を層
間に印加しその絶縁性を試験し、不良率(%)を求め
た。 (参考例1)30℃、0.5g/dlのクロロホルム溶
液で測定した粘度数ηsp/cが0/54のポリ(2,
6ージメチルー1,4ーフェニレンエーテル)100重
量部と、無水マレイン酸1.5重量部、および2,5ー
ジメチルー2,5ージ(tーブチルパーオキシ)ヘキサ
ン〔日本油脂(株)製 パーヘキサ25B〕1.0重量
部を室温でドライブレンドした後、シリンダー温度30
0℃、スクリュー回転数230rpmの条件で2軸押出
機により押出した。この反応生成物をAとする。
【0044】(参考例2)参考例1と同様の方法で測定
した粘度数ηsp/cが0.40のポリ(2,6ージメ
チルー1,4ーフェニレンエーテル)100重量部と、
無水マレイン酸1.5重量部を室温でドライブレンドし
た後、シリンダー温度300℃、スクリュー回転数23
0rpmの条件で2軸押出機により押出した。この反応
生成物をBとする。
【0045】以下に述べる実施例においては、各成分と
して次のようなものを用いた。 エポキシ樹脂: ・ビスフェノールAグリシジルエーテルエポキシ樹脂:
旭化成(株)製「AER331」(エポキシ当量 18
9) ・低臭素化ビスフェノールAグリシジルエーテルエポキ
シ樹脂:旭化成(株)製「AER711」(エポキシ当
量 475,臭素含量20重量%) ・高臭素化ビスフェノールAグリシジルエーテルエポキ
シ樹脂:旭化成(株)製「AER735」(エポキシ当
量 350,臭素含量48重量%) ・クレゾールノボラックエポキシ樹脂:旭化成(株)製
「ECN273」(エポキシ当量 217)
【0046】 開始剤: ・ジクミルパーオキサイド(日本油脂(株)製「パーク
ミルD」) ・α、α’−ビス(t−ブチルパーオキシ−m−イソプ
ロピル)ベンゼン(日本油脂(株)製「パーブチル
P」) 硬化剤: 2E4MZ; 2−エチル−4−メチルイミダゾール 2MZ ; 2−メチルイミダゾール DDM ; 4、4’−ジアミノジフェニルメタン
【0047】(実施例1〜4)導体幅150μm、導体
間隔150μmの銅導体を有する硬化性ポリフェニレン
エーテル樹脂組成物とガラスクロスとからなる絶縁層を
表1に示す組成の層間絶縁材で貼り合わせて、2層回路
基板を作成した。その結果を表1にまとめた。
【0048】(比較例1、2)本発明の層間絶縁材の代
わりに表1に示した層間絶縁材を用いた以外は実施例
1、2と同じ条件で2層回路基板を作成した。本発明の
層間絶縁材を用いないものは、1KV耐電圧不良率が増
大した。
【0049】
【表1】 (注) 過酸化物 PBP:パーブチルP、PCD:パ
ークミルD
【0050】
【発明の効果】本発明の硬化性ポリフェニレンエーテル
樹脂組成物を回路基板の層間絶縁材として用いることに
より、層間絶縁層厚が200μm以下、さらには100
μm以下の薄膜でおいても、耐熱・耐湿絶縁特性に優れ
た多層基板を作ることが可能となり、高信頼性の薄型多
層基板が得られる。また、本発明に用いられている樹脂
組成物は室温で固体である過酸化物を用いているため蒸
発等の可能性が少なく、所望の配合量をそのまま維持す
ることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の多層回路基板の構成を示す断面の模式
図である。
【符号の説明】
1 絶縁基板 2 導体 3 層間絶縁材 4 回路基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 71/12 LQM C08L 71/12 LQM H05K 1/03 610 7511−4E H05K 1/03 610H // H05K 3/28 3/28 C

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁層の両側に導体が形成されている回
    路基板において、層間絶縁材が(a)ポリフェニレンエ
    ーテルと不飽和カルボン酸または酸無水物との反応生成
    物、(b)トリアリルイソシアヌレートおよび/または
    トリアリルシアヌレート、(c)エポキシ樹脂及び
    (d)ジクミルパーオキサイドおよび/またはα、α’
    −ビス(t−ブチルパーオキシ−m−イソプロピル)ベ
    ンゼンを含む硬化性ポリフェニレンエーテル樹脂組成物
    であって、(a)成分と(b)成分の和100重量部を
    基準として(a)成分が98〜40重量部、(b)成分
    が2〜60重量部であり、かつ、(a)〜(c)成分の
    和100重量部を基準として、(a)+(b)成分が9
    9〜1重量部、(c)成分が1〜99重量部であり、か
    つ(a)成分と(b)成分の和100重量部を基準とし
    て(d)成分が0.1〜10重量部からなる硬化性ポリ
    フェニレンエーテル樹脂組成物の硬化体であることを特
    徴とする多層回路基板。
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