JPH08236381A - 多線コイルの巻線方法および巻線装置 - Google Patents

多線コイルの巻線方法および巻線装置

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JPH08236381A
JPH08236381A JP7063319A JP6331995A JPH08236381A JP H08236381 A JPH08236381 A JP H08236381A JP 7063319 A JP7063319 A JP 7063319A JP 6331995 A JP6331995 A JP 6331995A JP H08236381 A JPH08236381 A JP H08236381A
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正幸 田中
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智幸 高橋
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Abstract

(57)【要約】 【目的】複数の独立した線材を同時に1つのコアに巻き
付け、かつ線材の巻始め端部及び巻終り端部を一括して
所定線材間隔でコア端部にカラゲ処理する。 【構成】複数の線材を所定間隔にガイドしつつコア保持
チャックへ送り、所定線材間隔を保ってクランプしつつ
巻始め端部のカラゲを行い、巻線した後再度所定間隔に
ガイドしつつ反対側コア端部へ折り返して巻終り端部の
カラゲを行う巻線方法が提供される。また、コアに巻線
される線材の本数および所定線材間隔に対応した線材規
制用溝を持つコア保持チャックと、各々の線材を独立に
勝つ同時にクランプする線材クランプ装置と、線材巻終
り端部を所定間隔に保持する線材振分けガイドとを有
し、複数の線材を同時に1つのコアに整列巻き及び一括
線材端部処理を行う多線コイルの巻線装置が提供され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子部品に使用される
コイルの巻線方法およびこの方法を実施するのに有用な
コイル巻線装置に関する。特に本発明は複数のそれぞれ
独立した線材を1つのコアに同時に巻線する方法および
多線コイルの自動巻線機に関する。
【0002】
【従来の技術】1つのコアに1本の線材(単線)を自動
巻付けする装置は既に知られており、例えば特公昭59
ー44767号公報に示すように、複数のコア保持ユニ
ットをコア供給、巻線作動、ワックス付けおよびカラゲ
処理の各作業ステーションへ順次送ってそれぞれのステ
ーションで所定の作業を行わせ、完成したコイルを排出
した後、ユニット戻し工程を経て再びコア供給ステーシ
ョンへコア保持ユニットを戻すようにした電子部品連製
造装置がある。この装置においては、巻線ステーション
でコア保持ユニットのコアチャックに保持されているコ
アのチャック奥側のフランジ端部に1本の線材を通し、
該線材のガイドおよびクランプを兼ねた一対のガイドロ
ーラによって線材をクランプ状態にしてその巻始端の切
断およびカラゲを行い、線材をコアの前記フランジ端部
から巻線溝へ滑り込ませ、前記クランプ状態を解除して
前記コアチャックを軸線まわりに回転させて巻線を行
い、次にコアに対して線材を再度クランプした状態で次
工程のワックスステーション、カラゲステーションへ前
記コア保持ユニットを送り、前記カラゲステーションで
は線材のクランプ部分、つまり線材を挟むガイドローラ
を支持したレバーを旋回させて線材の後端(巻終端)を
他方のフランジ端部(チャック先端側)へ折り返して切
断する。巻き終りの線材のカラゲ、つまりコア端部への
線材の固着、切断はワックスステーションの後のカラゲ
ステーションでなされる。図1はこのようにして単線を
巻き付けたコイルの斜視図であり、ドラム形コア4の巻
線溝5に巻き付けられた線材6の端部はコア両端のフラ
ンジ部7の外周から外端面に沿って直径方向へ90°に
折り返された後、フランジの縁部で切断される。
【0003】線材のガイドおよびクランプは、前記レバ
ーに設けた一方のガイドローラと、該ガイドローラを貫
通してバネおよびカム作用で軸移動するピンに固着した
他方のガイドローラとの間に線材を挟む構造としてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した自動巻線機は
1本の線材をコア中央の巻線溝に巻き付け、その巻始め
および巻終りの線材端部をコアのフランジ部に折り返し
て切断することで線材のコア端部へのカラゲを行うもの
であり、複数のそれぞれ独立した線材を同時に1つのコ
アに巻き付けて各線材のカラゲを行うことはできない。
複数の線材の巻き付けにおいては、各線材のカラゲ端を
所定のピッチ間隔でコアの端部に整列させる必要があ
り、従来の巻線機ではコア保持チャック内での巻始めお
よび巻終り時の複数の線材をコア端面に対して所定間隔
で固定することができず、また巻線終了後コア端面に線
材の折り返しを行う際の個々の線材を均一に保持するこ
とが困難であった。
【0005】本発明は、複数の互いに独立した線材を同
時に1つのコアに整列巻きを行うとともに、コアの端面
に巻始めおよび巻終りの複数の線材を所定ピッチで同時
ににカラゲ処理できる巻線方法および多線コイルの自動
巻線装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明による多線コイル
の巻線方法は、複数の線材を所定巾間隔に保持しつつコ
ア保持チャックに保持されたコアの奥端面とチャック孔
との間に同時に挿入し、この状態で前記各線材を同時に
固定しつつ前記コアに巻き付ける前に前記各線材の巻始
端を該コアの奥端面から巻付溝に向けて折り返してその
先端を切断し、前記各線材の固定を解きかつ該各線材を
所定巾間隔に保持しつつ前記コア保持チャックの回転で
前記コアの巻付溝に巻き付け、その後、前記コア保持チ
ャックを後段ステーションへ移動させて各線材を同時に
前記コアの先端面へ折り曲げて切断するようにしたもの
である。
【0007】また本発明による多線コイルの自動巻線装
置は、巻線動作ステーションから巻終側線材のカラゲス
テーションへ移動するパレットと、前記パレットに保持
されて回転するコア保持チャックと、前記パレットに支
持され、かつ前記コア保持チャックの前面を水平にまた
ぐように旋回可能な線材クランプ装置と、前記カラゲス
テーション位置で固定フレームに設けられ、かつ前記コ
ア保持チャックの前面へ出入する線材振分けガイドと、
前記巻線動作ステーションおよび前記カラゲステーショ
ンにそれぞれ設けられた線材カッタとを有し、前記コア
保持チャックは、前面の片側に複数本の線材振分けスリ
ットが形成された開閉爪を有し、前記線材クランプ装置
は作動軸の押動で同時に開閉する複数のクランプ部を有
し、前記線材振分けガイドは前記カラゲステーション位
置で前記線材クランプ装置の旋回により折り返された線
材をガイドする複数本の振分け溝を有している。
【0008】
【実施例】次に、本発明を図面を参照して実施例につき
説明する。図2は本発明を用いて3本の独立した線材
a,b,cを角形のコア1に巻線した多線コイルの斜視
図である。コア1の両端は巻付部2と同様に偏平な角形
でかつ巻付部2よりも大形の線材カラゲ部3となってお
り、各々巻付部2に整列巻きされた3本の線材a〜cの
両端は互いに等間隔で前記カラゲ部3の片側面3aから
先端面3bにかけて90°に折り返されて固着されてい
る。後述するようにコア1の大形のカラゲ部3は巻線の
端部カラゲ、固着のほかに巻線機のコア保持チャックで
コア1を把持する部分となる。
【0009】図3は本発明の実施例に係る多線コイルの
自動巻線機の全体構成を示す正面図である。図3を参照
してその概略を説明すれば、ベース11上のフレーム1
2に沿って複数個のパレット13が順次、コア供給ステ
ーションA、巻線ステーションB、ヒータ加熱ステーシ
ョンC、巻終側からげステーションDへと一方向に往行
移動し、巻終側昇降機構部Eで下降し、戻り工程を経て
再び巻始側昇降機構部Gで最初の往行工程の高さ位置ま
で上昇し、このようなサイクルを繰り返すようになって
いる。
【0010】各パレット13には、コア供給部から1個
づつ供給されるコアを保持するコア保持チャック14が
設けられている。コア供給ステーションAに近接して所
要の本数の線材を同時に供給する線材供給部が設けら
れ、また巻線済みのコアはパレット13が巻終側昇降機
構部Eで下降して戻り工程に入った最初の取出ステーシ
ョンFでコア保持チャック14から取り出され、以後、
コア供給ステーションAまでパレット13はコアがない
状態で戻り工程、および上昇工程を移動する。
【0012】コア保持チャック14は、そのチャック口
にコア1の片側の端部、つまり巻始側の線材カラゲ部3
(図2)を保持し、巻線ステーションBでチャック軸線
まわりに回転することでコア1の巻付部2に線材15を
巻回する構造のものであるが、本発明に係るコア保持チ
ャック14は、複数の独立した線材をコアに巻き付けた
多線コイルに適用されるため、従来の単線コイル用とは
前面部分の構造に工夫が凝らされている。図4,図5お
よび図6を参照して本実施例のコア保持チャック14、
特にその前面部分を中心に説明する。図4はコア保持チ
ャックの前面を、チャック口25に図2の角形コア1を
保持した状態で示した正面図、図5は図4の矢視Fから
みたチャック前部の側面図である。チャック全体は前記
パレット13を貫通して後方へのびる中空の軸部16
と、該軸部16に続いて前方部分に形成された背部に先
拡りの斜面17をもつ大径の開閉爪部18〜21とを有
し、前記軸部16はパレット13に回転可能に軸支され
た巻取軸22に挿入されて該巻取軸と一体で回転するよ
うになっており、、開閉爪部18〜21は3個の互いに
直交するスリット23によって画成され、これによって
径方向に弾性が与えられている。開閉爪部18〜21の
背部の斜面17をチャッククランプ24(図6参照)で
押圧することにより、爪部18〜21が閉じてコア1を
クランプし、チャッククランプ24の押圧を解除するこ
とで爪部18〜21が開いてコア1を解放する。
【0013】チャック口25は適用するコア端部の形状
に合致するように所要深さの角形の口孔として形成され
るが、この口孔に続いて後方のチャック軸部へ貫通する
押し棒挿入孔が形成され、この挿入孔に軸部側から押し
棒27が口孔25の奥端近くまで挿入されている。また
チャック口25に開通するようにチャックの片側部から
3本の線材振分け溝28が形成されている。中央の振分
け溝は開閉爪部18,19を形成する1本のスリット2
3と兼用されており、他の2本の振分け溝28は口孔2
5の深さをやや超える溝長さ(軸方向長さ)で形成され
ている。線材振分け溝28の形成されている側と径方向
反対側の開閉爪部20,21には、後述する線材振分け
ガイドが出入可能に挿入される切欠部29が形成されて
いる。なお前記線材振分けガイドは巻終側カラゲステー
ション位置の本体フレーム12に装着されている。
【0014】図6〜図9を参照すれば、各パレット13
には、コア保持チャック14の側方で上下にのびる線材
クランプ装置30が設けられている。線材クランプ装置
30はコア保持チャック14の下方位置でパレット13
に軸支された水平アーム31の先端に立設されており、
水平アーム31は、例えば歯車付き支持ピン32とラッ
ク33との組み合せにより、チャックの軸心を通る垂直
軸線(支持ピン軸線)のまわりに水平面内で旋回し、こ
れによって線材クランプ装置30はコア保持チャック1
4の前面をまたぐように巻線ステーション位置の図6,
図7の状態から巻終側線材カラゲステーション位置の図
8,図9の状態へと回動するようになっている。
【0015】図10,図11を参照して前述の線材クラ
ンプ装置30の構造を詳細に説明する。水平アーム31
に固定される線材クランプ装置30の外筒34はその直
径方向両側に上下にのびる長孔35が形成され、外筒中
心には該外筒34を貫通するセンターシャフト36が上
下動可能に配置されている。センターシャフト36にも
外筒34の長孔35と対峙するように上下に対となった
2個の長孔37,38が形成されている。センターシャ
フト36の上端には、下面を線材押え面とする第1のク
ランプ部材39が固着され、シャフト下端にはフランジ
状のばね受座36aが形成され、このばね受座36a
と、センターシャフト下部近くのシャフト外周に設けら
れた内筒支持部材40との間に第1の圧縮ばね41が設
けられ、これによってセンターシャフト36は外筒34
に対し常に下方への押圧力が加えられている。ただし、
さらに後述するように内筒支持部材40はセンターシャ
フト36上を上下に摺動可能である。
【0016】センターシャフト36の外周には内筒42
が該シャフト36に対して上下摺動可能に配置されてい
る。内筒42の上端部にはフランジ状の第2のクランプ
部材43が形成され、また内筒下端は前述した内筒支持
部材40に接当している。内筒42に対してもセンター
シャフト36の上側の長孔37に対応する位置に長孔4
4が形成され、またその下方に、かつセンターシャフト
36の下側の長孔38に対峙する位置に直径方向に貫通
したピン挿入孔が穿けられている。
【0017】内筒42と外筒34との間にはこれらの内
外筒42,34の周部に接して上下摺動可能な中間筒4
6が配置されている。中間筒46の上端には同様にフラ
ンジ状の第3のクランプ部材47が形成され、また中間
筒下部は内筒支持部材40の外周に接して該支持部材4
0の下端近くまで延在し、さらに側部にはセンターシャ
フト36の上側の長孔37に対応する位置に直径方向に
貫通したピン挿入孔が形成され、またその下側にはセン
ターシャフト36の下側長孔38に概ね対応した長孔4
8が形成されている。
【0018】内筒42と中間筒46との間および中間筒
46と外筒34との間に、それぞれ内側中間部材50お
よび外側中間部材51が配置される。まず、内側中間部
材50について説明すれば、前記中間筒46は、その略
長手方向中間付近から下端にかけて内径が大となってい
る。そしてこの中間筒46の内径大の部分で内筒42と
中間筒46の間に挟まれるように筒状の内側中間部材5
0が介在されている。内側中間部材50の下端は内筒支
持部材40に接当し、この状態で内筒42のピン挿入孔
と整合したピン挿入孔が該中間部材50の側部に貫通し
て形成されている。内側中間部材50の上側部分の内周
壁は下側部分より大内径となっており、その段差部52
と、中間筒46の内径差を生じる段差部53との間に第
2圧縮ばね54が介在されている。なお、後述するよう
にクランプ部材が完全に閉じている状態では内側中間部
材50の上端と中間筒46の段差部53との間には若干
の軸方向隙間が存在する。
【0019】次に、外筒34の内周部は上端部分のみが
中間筒46の外周と嵌合し、これにより下側部分は内径
が大となって中間筒46との間に径方向のスペースがあ
り、このスペース内に外側中間部材51が配置される。
外側中間部材51は、内筒42および内側中間部材50
のピン挿入孔に対応する側部位置に長孔55が、またそ
の上方に中間筒46のピン挿入孔と整合するピン挿入孔
が形成されており、さらに該外側中間部材51の上部内
側は内側中間部材50と同様に内径が大となったばね収
容部が形成されている。第3の圧縮ばね56はこのばね
収容部内で外筒34の内径小の部分の段差部57と外側
中間部材51の段差部58との間に配置される。なお、
クランプ部材が閉じている状態では外側中間部材51の
上端は外筒34内周の段差部57との間に若干の軸方向
隙間が形成されている。
【0020】外筒34の長孔35から外側中間部材51
および中間筒46のピン挿入孔、内筒42の長孔44お
よびセンターシャフト36の上側長孔37を貫通するよ
うに上側ピン60が挿入され、同様に外筒34の長孔3
5から外側中間部材51および中間筒46の長孔48、
内側中間部材50および内筒42のピン挿入孔、および
センターシャフト36の下側長孔38を貫通するように
下側ピン61が挿入されている。外筒34の上端外側稜
部および第1,第2のクランプ部材39,43の外側部
はこれらの間に側方から線材を挿入し易くするために図
示のように外周側肉厚が薄くなる斜面が形成されてい
る。
【0021】上述の構造をもつ線材クランプ装置30は
センターシャフト36の下端が図示しないカム機構によ
り動作されるレバー等によって上方へ押し上げられるこ
とによりクランプ部材どおしが開き、センターシャフト
36の押し上げがなくなるとクランプ部材が閉じてその
間の3本の線材15のクランプがなされる。この動作を
図10,図12について説明する。図12(A)はセン
ターシャフト36が押し上げられていない状態であり、
外側中間部材51と外筒34との間に介在された第3の
圧縮ばね56の力によって該外側中間部材51が、した
がって上側ピン60を介して中間筒46が下降して外筒
上端面34aに圧接する。内側中間部材50は中間筒4
6との間の第2の圧縮ばね54により内筒支持部材40
とともに下降し、したがって下側ピン61を介して内筒
42が内側中間部材50と一緒に下降し、内筒上端のフ
ランジ状クランプ部材43が中間筒46のクランプ部材
47に圧接される。また内筒支持部材50の下降により
第1の圧縮ばね41を介してセンターシャフト36が下
降し、その上端のクランプ部材39が内筒42のクラン
プ部材43に圧接される。これが線材クランプ部材の閉
の状態であって、各クランプ部材間にそれぞれ線材15
が挿入されている場合は、それらの3本の線材15は同
時にクランプされる。
【0022】次に、センターシャフト36が前記レバー
等によって上方へ若干量(e)押し上げられると、第1
の圧縮ばね41を介して内筒支持部材40も押し上げの
力が作用するが、前述したように内側中間部材50の上
端と中間筒46の段差部53との間および外側中間部材
51の上端と外筒内側の段差部57との間には軸方向の
隙間があり、前記第1の圧縮ばね41によるばね力はこ
れら第3および第2の圧縮ばね56,54によって対抗
されて内筒支持部材40、したがって内筒42は上昇せ
ず、この状態の僅かなシャフト押し上げではセンターシ
ャフト36のみがeだけ上昇する(図12(B))。
【0023】この状態からさらにセンターシャフト36
を押し上げると(押上量f)、第1の圧縮ばね41およ
び内筒支持部材40を介して内側中間部材50が上昇し
てその上端が中間筒46の段差部53に接当する。この
内側中間部材50の僅かな上昇により下側ピン61を介
して内筒42が上昇し、該内筒上端の第2のクランプ部
材43と中間筒46上端の第3のクランプ部材47との
間に隙間fができる。この状態が図12(C)の状態で
ある。
【0024】これからさらにセンターシャフト36を押
し上げると(押上量g)、第1の圧縮ばね41、内筒支
持部材40、中間筒46および上側ピン60を介して外
側中間部材51が第3の圧縮ばね56を圧縮してその上
端が外筒34の段差部57に接当するまで上昇し、同時
に内筒42も内側中間部材50と一緒に上昇し、中間筒
46上端のフランジ状クランプ部材47と外筒上端面3
4aとの間に隙間gが確保される(図12(D))。セ
ンターシャフト36の押し上げが解除されると、全部の
クランプ部材が閉じた図12(A)の状態となる。な
お、図では内側中間部材50の上端と中間筒46の段差
部53との間の軸方向隙間、および外側中間部材51の
上端と外筒34内周の段差部57との間の軸方向隙間は
上述したクランプ部材の開き量と対応させてある。
【0025】次に、巻終りの線材をコアの他方の端部に
固着する巻終側カラゲステーション位置で本体フレーム
12に装着されている線材振分けガイドについて図8,
図9および図13を参照して説明する。この振分けガイ
ド68はアーム65に保持された溝部材66がコア保持
チャック14の先端に近接して横方向に水平に配置され
ている。溝部材66は所定間隔で互いに平行に並び、か
つ線材本数に応じた個数の、図示実施例では3本の線材
振分け溝67が貫通して形成され、溝部材66がコア保
持チャック14の開閉爪20,21の切欠部29(図
4)に挿入することにより、コア1の巻付部に対して巻
き付けの終った3本の各線材15が溝部材66の対応す
る振分け溝67を通って線材クランプ装置30に導かれ
るようになっている。線材振分けガイド68はパレット
13およびコア保持チャック14の送り移動に支障がな
いように溝部材66の伸長方向に出入可能となってい
る。
【0026】巻終側カラゲステーション位置には、コア
保持チャック14の前方で、かつ該チャックの軸線と整
合して該チャックに向って移動する線材押え部材70が
設けられている。線材押え部材70には巻終側線材15
のカラゲ端部を切断するカッタ71が付属しており、こ
のカッタ71も前記線材押え部材70と連動して線材1
5を横切るように往復移動する。カッタ71の近傍で、
切断すべき線材15に対して張力を与えるために、線材
15を挟んで該カッタ71と反対側にテンションスプリ
ング72が設けられている。
【0027】図14は線材供給部からコア供給ステーシ
ョンAを経て巻線ステーションBへ伸長する線材の巻線
動作開始時の状態を示した平面図である。線材15は線
材繰出部からコアの巻線本数に応じたガイド孔をもつ線
材ガイド75を通り、巻線ステーションBのコア保持チ
ャックの線材振分け溝28(図4)からチャック口のコ
アの奥端とチャック内の押し棒との間に挿入される。こ
の時は線材クランプ装置30のクランプ部材は解放して
いる。巻線開始直前に切刃を備えたチャック内の押し棒
27が前進して複数本(実施例では3本)の線材すべて
をコアの端部に押し付け、巻線側線材カッタ76の前後
動作により線材の先側を切断し、巻線動作に入る。なお
この巻線動作に先立ち、パレット13に保持された線材
偏倚棒77が前進してコア供給ステーションAと巻線ス
テーションBの中間位置で線材を前側へ偏倚させ、チャ
ックの線材振分け溝28の影響を受けないようにする。
【0028】巻線動作はコア保持チャックを挿入してい
る巻取軸22の回転駆動でコア保持チャックが回転する
ことで行われる。この動作および巻取軸22の駆動機構
は特公昭59−44767号公報に示されたものと同様
である。巻線終了後、線材クランプ装置30の各クラン
プ部材が閉じて線材を固定し、この状態で巻終側カラゲ
ステーションへパレット13(図8)が移動する。この
カラゲステーションでは巻終り側の線材が線材振分けガ
イド68により位置規制されつつ線材クランプ装置30
の旋回によりコアの前端側へ折り返され、テンションス
プリング72にて線材に張力を持たせた状態で切刃をも
つ巻終り側線材押え部材70で前方から線材を押えつつ
巻終り側カッタ71の出入で線材が切断される。このよ
うにして複数本の線材が同時にコアの両端部に所定線材
間隔でカラゲ処理され、多線コイルが完成する。この後
パレット13がコア取出ステーションへ移動して巻線済
みコアの取り出しがなされ、整列状態にされるが、この
取出整列においてはトレーおよびケース等への自動供給
も可能であり、またバラ状態での排出も可能である。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、複
数本の線材を同時に1つのコアに供給し、コア巻付部へ
の整列巻線および所定線材間隔の一括線材端部処理が可
能となり、従来の巻線方法では成し得なかった複数本の
独立した線材による多線コイルの製造が実現できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の1本の線材を巻き付けた単線コイルの斜
視図である。
【図2】本発明により製造される多線コイルの一例を示
す斜視図である。
【図3】本発明による自動巻線装置の概略的な正面図で
ある。
【図4】本発明に適用されるコア保持チャックの開閉爪
部分を、コアを保持した状態で示した正面図である。
【図5】図4の矢視Fから見た開閉爪部分の側面図であ
る。
【図6】本発明による巻線ステーション位置におけるコ
ア保持チャックと線材クランプ装置との関係を示す平面
断面図である。
【図7】図6の正面図である。
【図8】本発明による巻終側カラゲステーション位置に
おけるコア保持チャックと線材クランプ装置との関係を
示す平面図である。
【図9】図8の正面図である。
【図10】本発明の実施例に係る線材クランプ装置の正
面断面図である。
【図11】本発明の実施例に係る線材クランプ装置の側
面断面図である。
【図12】図10に示した線材クランプ装置の動作状態
を説明するための正面断面図である。
【図13】本発明の実施例に係る線材振分けガイドの部
分的な平面図である。
【図14】本発明の実施例によるコア供給ステーション
から巻線ステーションに至る線材の位置と線材遍倚部材
との関係を示す平面図である。
【符号の説明】
1 角形コア 3 線材カラゲ部 13 パレット 14 コア保持チャック 15 線材 18〜21 開閉爪部 27 押し棒 28 線材振分け溝 29 切欠部 30 線材クランプ装置 34 外筒 36 センターシャフト 41 第1の圧縮ばね 42 内筒 46 中間筒 54 第2の圧縮ばね 56 第3の圧縮ばね 68 線材振分けガイド

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の線材を所定巾間隔に保持しつつコア
    保持チャックに保持されたコアの奥端面とチャック孔と
    の間に同時に挿入し、この状態で前記各線材を同時に固
    定しつつ前記コアに巻き付ける前に前記各線材の巻始端
    を該コアの奥端面から巻付溝に向けて折り返してその先
    端を切断し、前記各線材の固定を解きかつ該各線材を所
    定巾間隔に保持しつつ前記コア保持チャックの回転で前
    記コアの巻付溝に巻き付け、その後、前記コア保持チャ
    ックを後段ステーションへ移動させて各線材を同時に前
    記コアの先端面へ折り曲げて切断することを特徴とする
    多線コイルの巻線方法。
  2. 【請求項2】巻線動作ステーションから巻終側線材のカ
    ラゲステーションへ移動するパレットと、前記パレット
    に保持されて回転するコア保持チャックと、前記パレッ
    トに支持され、かつ前記コア保持チャックの前面を水平
    にまたぐように旋回可能な線材クランプ装置と、前記カ
    ラゲステーション位置で固定フレームに設けられ、かつ
    前記コア保持チャックの前面へ出入する線材振分けガイ
    ドと、前記巻線動作ステーションおよび前記カラゲステ
    ーションにそれぞれ設けられた線材カッタとを有し、前
    記コア保持チャックは、前面の片側に複数本の線材振分
    けスリットが形成された開閉爪を有し、前記線材クラン
    プ装置は作動軸の押動で同時に開閉する複数のクランプ
    部を有し、前記線材振分けガイドは前記カラゲステーシ
    ョン位置で前記線材クランプ装置の旋回により折り返さ
    れた線材をガイドする複数本の振分け溝を有することを
    特徴とする多線コイルの巻線装置。
  3. 【請求項3】前記コア保持チャックの開閉爪は前記線材
    振分けスリットと反対側の前部片側に部分的な切欠部が
    形成され、該切欠部に前記線材振分けガイドが出入する
    ことを特徴とする請求項第2項に記載した多線コイルの
    巻線装置。
  4. 【請求項4】前記線材クランプ装置は、外筒の中心を貫
    通して配置されかつ上端にフランジ状のクランプ面を有
    するセンターシャフトと、該センターシャフトの外周に
    接して配置されかつ上端に前記センターシャフトのクラ
    ンプ面の下側に対峙するフランジ部が形成された内筒
    と、前記内筒と前記外筒との間に配置されかつ上端に前
    記内筒のフランジ部の下面と前記外筒の上端面とに対峙
    するフランジ部が形成された中間筒と、前記センターシ
    ャフトの下端ばね受座と該シャフトの外周に遊嵌された
    内筒支持部材との間に配置された第1の軸方向圧縮ばね
    と、前記内筒と前記中間筒との間に配置された第2の軸
    方向圧縮ばねと、前記中間筒と前記外筒との間に配置さ
    れた第3の軸方向圧縮ばねとを有することを特徴とする
    請求項第2項または第3項に記載した多線コイルの巻線
    装置。
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CN114446634A (zh) * 2022-02-10 2022-05-06 江苏威拉里新材料科技有限公司 一种感应线圈绕线装置及其使用方法

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