JPH0823623A - 電線接続構造体 - Google Patents

電線接続構造体

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JPH0823623A
JPH0823623A JP15407394A JP15407394A JPH0823623A JP H0823623 A JPH0823623 A JP H0823623A JP 15407394 A JP15407394 A JP 15407394A JP 15407394 A JP15407394 A JP 15407394A JP H0823623 A JPH0823623 A JP H0823623A
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JP
Japan
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electric wire
insulating
structure body
connection structure
wire connecting
Prior art date
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Pending
Application number
JP15407394A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaki Kawahigashi
正記 川東
Hiroshi Kato
寛 加藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Cable Industries Ltd
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsubishi Cable Industries Ltd
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Publication date
Application filed by Mitsubishi Cable Industries Ltd, Mitsui Toatsu Chemicals Inc filed Critical Mitsubishi Cable Industries Ltd
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Priority to EP95109902A priority patent/EP0690458A3/en
Priority to CA002152632A priority patent/CA2152632C/en
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Publication of JPH0823623A publication Critical patent/JPH0823623A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 絶縁部分がシンジオペンタッド分率が0.7
以上であり、かつMFRが0.1〜20g/10分の範
囲のシンジオタクチック・ポリプロピレンを含む絶縁材
料から成形されていることを特徴とする電線接続構造
体。 【効果】 本発明の電線接続構造体は、従来の電線接続
構造体の絶縁部分がもっていた架橋剤残渣の影響を受け
るという問題、コールドフロー、ギャップの問題、また
絶縁部が重量であるという問題を全て解決し、かつ優れ
た電気特性をもつものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電線接続構造体に関す
る。さらに詳しくは、絶縁部分がシンジオタクチックポ
リプロピレンを含む絶縁材料から成形されている電線接
続構造体に関する。
【0002】
【従来の技術・発明が解決しようとする課題】従来の電
線接続構造体中の絶縁部を形成するポリマーは、低密度
ポリエチレン(LDPE)を使用しているため、EMJ
(押出しモールドジョイント)やBMJ(ブロックモー
ルドジョイント)では、送電時に起こる絶縁部分の熱変
形を防止するために、ポリエチレンを架橋する必要が生
じ、この架橋のために製造時間が長大になるという問題
があった。またTMJ(テープモールドジョイント)
は、非架橋材料を用いる場合は、テープ巻きゆえにコー
ルドフロー、残存ギャップの問題が、また架橋材料を用
いる場合は、その製造時間が長大になるという問題があ
った。さらにPJ(プレハブジョイント)は、特に絶縁
筒構成材料として用いられるエポキシ樹脂が大重量であ
るという問題があった。したがって、上記した問題点を
克服した電線接続構造体が求められていた。
【0003】
【課題を解決するための手段】このような状況下、本発
明者らは電線接続構造体の絶縁部分を構成する材料につ
いて種々検討を重ねた結果、シンジオタクチックポリプ
ロピレンは、電気的破壊強度に優れ、かつ施工時に架橋
を必要としないものであることを見出し、該シンジオタ
クチックポリプロピレンを電線接続構造体の絶縁部分に
使用することによって、上記した従来の種々の問題点が
解決できるとの知見を得た。
【0004】即ち本発明は、絶縁部分がシンジオペンタ
ッド分率が0.7以上であり、かつMFRが0.1〜2
0g/10分の範囲のシンジオタクチック・ポリプロピ
レンを含む絶縁材料から成形されていることを特徴とす
る電線接続構造体に関する。
【0005】本発明で使用されるシンジオタクチックポ
リプロピレン(以下、「s−PP」ともいう)は、シン
ジオタクチック構造を有するポリプロピレンであり、プ
ロピレンの単独重合体のみならず、プロピレンと他のオ
レフィンとの共重合体も含む概念である。本発明におい
てはホモポリマーであるs−PPが好ましい。
【0006】本発明で使用されるs−PPの好ましい分
子量は、3,000〜400,000、さらに好ましく
は10,000〜200,000である。
【0007】本発明で使用されるs−PPは、そのシン
ジオタクチックペンタッド分率が0.7以上であること
が必要である。ここでシンジオタクチックペンタッド分
率とは、135℃の1,2,4−トリクロロベンゼン溶
液で67.8MHzにて測定した13C−NMRスペク
トルにおいてテトラメチルシランを基準として20.2
ppmに観測されるピーク強度(シンジオタクチックペ
ンタッド連鎖に帰属されるメチル基のピーク強度)のプ
ロピレン単位の全メチル基に帰属されるピーク強度の割
合をいう。シンジオタクチックペンタッド分率が0.7
未満のs−PPは、融点が低く、かつ電気的破壊強度や
機械特性も低下するので、本発明の高圧電力ケーブルに
おける絶縁層に使用すべきでない。上記シンジオタクチ
ックペンタッド分率は、好ましくは耐電界性の点から
0.8〜0.95、さらに好ましくは加工性の点から
0.86〜0.95である。
【0008】さらに上記s−PPは、ASTM−D−1
238で規定するメルトフローレート(MFR)(荷
重:10kgf、温度:230℃)が、0.1〜20g
/10分の範囲をもつことが必要である。20g/10
分を越えるMFRをもつs−PPは高温における流動性
が過大になりすぎ、逆に0.1g/10分未満のMFR
をもつs−PPは流動性が過少となりすぎ、したがって
いずれのものも加工性に難点がでてくる。上記MFRの
好ましい範囲は、高温流動性の点から0.3〜15g/
10分、さらに好ましい範囲は、成型加工性の点から
0.5〜10g/10分である。
【0009】上記s−PPの製造法には特に制限はな
い。即ち、用いられる重合触媒としては、対称もしくは
非対称分子構造を有する有機金属錯体系触媒、たとえば
メタロセン化合物などの立体特異性重合触媒などが使用
しうる。また、重合条件にも特に制限はなく、たとえば
塊状重合法,気相重合法,不活性溶媒を用いる溶液重合
法などの方法によって製造しうる。
【0010】上記s−PPには、必要に応じてヒンダー
ドフェノール系、アミン系、あるいはチオエーテル系な
どの酸化防止剤あるいは安定剤、アミド系、ヒドラジッ
ド系などの銅害防止剤、ベンゾフェノン系、ベンゾイン
系などの紫外線防止剤、高級脂肪酸系あるいはその金属
塩系などの滑剤、加工助剤、シリカやクレーなどの充填
剤など、プラスチックに通常用いられる添加剤を添加し
て用いても良い。
【0011】本発明の電線接続構造体の製造方法に特別
の制限はなく、自体既知の方法が適用される。たとえ
ば、該電線接続構造体中の絶縁体が、押出し機によって
あらかじめ設定された形状を有する金型内キャビティに
連続的に溶融状態で押出充填されて接続構造体の絶縁部
分を構成するに至る(EMJ)、絶縁体をあらかじめ設
定された形状にまず予備成型し、いったん冷却して得ら
れたプレモールド絶縁体を当該接続部にはめ込んだ後、
これを加圧下で溶融加熱し、接続構造体の絶縁部分を完
成させる(BMJ)、絶縁体をまずテープ状に加工し、
あらかじめ設定された形状に沿って巻き上げた後、外部
から金型を装着し、これを加圧下で溶融加熱し、接続構
造体の絶縁部分を成型する(TMJ)、あるいは全ての
接続部構成部分をあらかじめ成型しておき、それらを接
続作業時点で組み立てる(PJ)などの方法が例示でき
る。
【0012】s−PPを原料として成形されるEMJや
BMJは、施工時に架橋を必要としないので、工期が大
幅に短縮できる。またs−PPを原料とするTMJ絶縁
体は、従来のLDPEベースに比べて高融点であるの
で、成型時などでのコールドフローの心配がない。ま
た、絶縁箱をs−PPで作成したPJ絶縁体は、従来の
エポキシPJに比べ、重量が40〜70%も軽減でき
る。
【0013】本発明の電線接続構造体の絶縁部分は、従
来使用されている架橋低密度ポリエチレンからなる絶縁
部分よりも室温でのインパルス破壊電界強度が、20〜
50%、室温でのAC破壊電界強度が、15〜20%高
くなる。また、90℃でのインパルス破壊電界強度は、
35〜80%、90℃でのAC破壊電界強度は25〜3
0%高くなる。
【0014】
【実施例】以下実施例を用いて本発明をさらに詳しく説
明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものでは
ない。
【0015】実施例1〜8、比較例1 表1に示すシンジオタクチックペンタッド分率が0.8
0〜0.95の各種s−PPを模擬EMJとして、厚さ
1mmの導電層をあらかじめ被覆した断面積250mm
2 の導体上に絶縁厚10mm、長さ300mmの円筒状
絶縁層が形成できるように設定された金型内キャビティ
に175℃にて、30mmφの押出機によって連続的に
溶融状態で押出充填し、架橋を行うことなくそのまま放
置冷却してEMJ絶縁層を得た。得られたEMJ絶縁層
の室温(RT)および90℃でのインパルスおよびAC
破壊電界強度を測定した。
【0016】インパルス破壊試験は、1×40μsec
の負極性インパルス標準波を予想破壊電圧の70%値を
初期値として5KV/3回印加のステップアップ昇圧方
式で課電した。またAC破壊試験は、予想破壊電圧の7
0%値を初期値として、2KV/1分印加のステップ昇
圧方式で課電した。結果を表1に示す。なお、インパル
ス破壊試験、AC破壊試験ともに1条件につき10試料
のデータを採取し、ワイブル解析後、破壊確率63.3
%における破壊値をもってその試料の耐圧値とした。
【0017】
【表1】
【0018】実施例9 シンジオタクチックペンタッド分率が0.91で、MF
Rが1.20g/10分であるs−PPからEMJ(あ
るいはBJM)絶縁部をもつ電線接続構造体を製造し
た。得られた電線接続構造体は、架橋工程を必要とせ
ず、したがって製造時間が短縮されたばかりでなく、架
橋剤の残渣の影響を受けることもなかった。
【0019】実施例10 シンジオタクチックペンタッド分率が0.95で、MF
Rが14.0g/10分であるs−PPを、まず厚さ
0.1mm、幅20mm、のテープ状に加工し、ついで
あらかじめ設定された形状に沿って巻き上げた後、外部
から金型を装着し、これを溶融加熱した後、架橋するこ
となくそのまま放置冷却して、絶縁層厚さ10mmのT
MJ電線接続体を製造した。得られた電線接続体は、架
橋工程を必要とせず、したがって製造時間が3〜4時間
短縮できたばかりでなく、成型体の形状歪み、型くずれ
もなく、良好な寸法精度が得られた。
【0020】実施例11 シンジオタクチックペンタッド分率が0.89で、MF
Rが0.34g/10分であるs−PPから、PJ絶縁
部をもつ電線接続構造体を製造した。得られた電線接続
構造体は、PJがエポキシ樹脂のものと比べて55%も
軽くなっていた。
【0021】
【発明の効果】本発明の電線接続構造体は、従来の電線
接続構造体の絶縁部分がもっていた架橋剤残渣の影響を
受けるという問題、コールドフロー、ギャップの問題、
また絶縁部が重量であるという問題を全て解決し、かつ
優れた電気特性をもつものである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁部分がシンジオペンタッド分率が
    0.7以上であり、かつMFRが0.1〜20g/10
    分の範囲のシンジオタクチックポリプロピレンを含む絶
    縁材料から成形されていることを特徴とする電線接続構
    造体。
JP15407394A 1994-06-27 1994-07-06 電線接続構造体 Pending JPH0823623A (ja)

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JP15407394A JPH0823623A (ja) 1994-07-06 1994-07-06 電線接続構造体
EP95109902A EP0690458A3 (en) 1994-06-27 1995-06-25 Insulating composition and formed articles
CA002152632A CA2152632C (en) 1994-06-27 1995-06-26 Insulating composition and formed article thereof
US08/495,792 US5656371A (en) 1994-06-27 1995-06-27 Insulating composition and formed article thereof

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