JPH08233860A - 同軸高周波プローブ及びこの同軸高周波プローブを用いた基板の評価方法 - Google Patents

同軸高周波プローブ及びこの同軸高周波プローブを用いた基板の評価方法

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JPH08233860A
JPH08233860A JP6496895A JP6496895A JPH08233860A JP H08233860 A JPH08233860 A JP H08233860A JP 6496895 A JP6496895 A JP 6496895A JP 6496895 A JP6496895 A JP 6496895A JP H08233860 A JPH08233860 A JP H08233860A
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coaxial high
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JP6496895A
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Toshikatsu Konishi
敏克 小西
Hideo Watanabe
秀夫 渡辺
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NEC Corp
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NEC Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 評価対象となる基板とプローブの先部を面接
触させることにより不要なインダクタンスの発生を防止
する。 【構成】 平行に配設された信号用プローブ3とグラン
ド用プローブ4とからなり、プローブボックスに収納さ
れて所定の角度で下方に向けて突出するとともに、評価
対象となる基板に接触して基板の評価を行なう同軸高周
波プローブ1において、信号用プローブ3及びグランド
用プローブ4をばね性を有する部材により形成するとと
もに、当該信号用プローブ3及びグランド用プローブ4
の先部の前記基板と対向する側を、先端部が鋭角となる
ように切断して切断面5を形成した構成としてある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主としてマイクロ波帯
におけるマイクロ波基板の電気特性の評価のために使用
する同軸高周波プローブに関し、特に、評価対象の基板
とプローブの先部を面接触させることにより不要なイン
ダクタンスの発生を防止する同軸高周波プローブ及びこ
の同軸高周波プローブを用いた基板の評価方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、マイクロ波帯におけるマイクロ波
基板等の電気特性を評価するために使用する同軸高周波
プローブは、同軸伝送線路の一端から突出した信号用プ
ローブとグランド用プローブとが互いに平行に配設され
た構成となっており、これをプローブボックスに収納す
ることによって、当該プローブが所定の角度をもって評
価対象となる基板のマイクロ波回路のパッドに接触し、
これにより基板の評価を行なっていた。
【0003】この種の同軸高周波プローブでは、基板と
の接触部分はプローブの先端であり、図4(a)に示す
ように、当該プローブ先端は通常円柱形であるため、原
則として評価を要する基板に対して点接触となり、図4
(b)に示すように、プローブ先端部を円錐形に加工し
た場合には線接触となる。例えば、特開昭58−175
273号公報の同軸型可動接触プローブのように、通常
の場合、基板の回路パターンパッドとプローブ先端との
接触は、点接触となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来の同
軸高周波プローブでは、プローブの先端部が円柱形か又
は円錐形であるので、プローブとマイクロ波回路間の接
触は点接触、あるいは線接触しか取れなかった。しかし
ながら、このような点接触又は線接触では、プローブと
基板の接触部に不要な寄生インダクタンスが混入し易い
という問題があった。
【0005】点接触において不要なインダクタンスの発
生する原因としては、以下のような理由が考えられる。
一般に、伝送線路の等価回路は図5に示すような回路と
なるが、仮に理想的な伝送線路としてLossless
の伝送線路の場合、等価回路は図6に示すようになる。
すなわち、Losslessの伝送線路では、R=G=
0となり、L,Cのみで構成された回路となる。
【0006】ここで伝送線路の例として同軸線路を考え
ると、図7に示すようになるが、この図7において、内
導体を細くしてゆくと、Lが増加し、Cが減少し、全体
として誘導性の回路素子となる。点接触状態の回路接続
は、この同軸線路の内導体を細くした場合に相当し、結
果的にインダクタンスとして見えてくることになる。
【0007】そして、このようなプローブとマイクロ波
回路の接触部でのインダクタンスの発生は、反射損失が
増加したり、そのために通過損失の増大をまねいたりし
て、伝送特性を劣化させ、被測定物の評価が十分でき
ず、被測定物の特性の正確な測定,評価が困難になると
いう問題を発生させた。
【0008】また、プローブ,マイクロ波回路間に寄生
インダクタンスが混入することにより、マイクロ波回路
の構成によっては、不要共振を発生してしまい、反射損
失等による特性劣化の場合と同様に、被測定物の正確な
評価ができないという問題も生じさせた。
【0009】本発明は、このような従来の技術が有する
問題を解決するために提案されたものであり、評価対象
となる基板とプローブの先部を面接触させることにより
不要なインダクタンスの発生を防止する同軸高周波プロ
ーブ及びこの同軸高周波プローブを用いた基板の評価方
法の提供を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明の請求項1記載の同軸高周波プローブは、平行に
配設された信号用プローブとグランド用プローブとから
なり、プローブボックスに収納されて所定の角度で下方
に向けて突出するとともに、評価対象となる基板に接触
して基板の評価を行なう同軸高周波プローブにおいて、
前記信号用プローブ及びグランド用プローブをばね性を
有する部材により形成するとともに、当該信号用プロー
ブ及びグランド用プローブの先部の前記基板と対向する
側を、先端部が鋭角となるように切断して切断面を形成
した構成としてある。
【0011】また、請求項2記載の同軸高周波プローブ
を用いた基板の評価方法は、請求項1記載の同軸高周波
プローブを用いた基板の評価方法であって、評価対象と
なる基板をテーブルに搭載するとともに、当該テーブル
の上方にシャーシを配し、このシャーシ上に前記同軸高
周波プローブを収納した前記プローブボックスを載置
し、前記テーブルと前記シャーシを相対的に接近させ、
プローブボックスから所定の角度で突出した前記同軸高
周波プローブの先端と基板とを点接触させ、その後、前
記テーブルと前記シャーシをさらに相対的に接近させ、
前記プローブ切断面を基板に面接触させることにより基
板の評価を行なう方法としてある。
【0012】また、請求項3記載の同軸高周波プローブ
を用いた基板の評価方法は、前記同軸高周波プローブが
基板に面接触した際の当該基板に対するプローブの角度
をθ1とし、前記プローブ先端部の鋭角の角度をθ2と
した場合に、θ1〉θ2となるようにした方法としてあ
る。
【0013】さらに、請求項4記載の同軸高周波プロー
ブを用いた基板の評価方法は、前記同軸高周波プローブ
が基板に面接触した際の当該基板に対するプローブの角
度を45度以下とした方法としてある。
【0014】なお、上述した方法のほか、本発明の同軸
高周波プローブを用いた基板の評価方法は、前記同軸高
周波プローブの先端が基板に点接触した時点から面接触
するまでの前記テーブルと前記シャーシの相対的に接近
させる距離を150〜250μmとすることもでき、ま
た、前記同軸高周波プローブが基板に面接触した際の当
該基板に対するプローブの角度を35度前後とすること
もできる。
【0015】
【作用】上記構成からなる本発明の同軸高周波プローブ
及びこの同軸高周波プローブを用いた基板の評価方法に
よれば、ばね性を有するプローブの先部に鋭角に切断部
分を形成することによって、プローブとマイクロ波回路
間の接触部を面接触にすることができ、かつ、最適な加
圧により圧接することができる。
【0016】これにより、不要な寄生インダクタンスを
除去することができるので、特性を劣化させる接続部で
の反射損失を軽減できるとともに、不要な共振現象を抑
圧できるので良好なマイクロ波伝送を実現できる。
【0017】
【実施例】以下、本発明の同軸高周波プローブの一実施
例について、図面を参照して説明する。図1は本発明の
同軸高周波プローブの一実施例を示し、(a)は側面
図、(b)は平面図である。また、図2は本発明による
同軸高周波プローブを評価対象となるマイクロ波基板上
のマイクロ波回路に接触したときの状態を示す概略側面
図で、(a)は点接触の状態、(b)は加圧して面接触
した状態を示す。
【0018】これらの図に示すように、本実施例におけ
る同軸高周波プローブ1は、同軸伝送線路2の一端から
突出して、互いに平行に配設された信号用プローブ3と
グランド用プローブ4とからなり、所定の角度で評価対
象となる基板6のマイクロ波回路7に接触して、当該基
板6の評価を行なうものである。
【0019】そして、本実施例においては、この同軸高
周波プローブ1の信号用プローブ3及びグランド用プロ
ーブ4を一定のばね性を有する部材により形成するとと
もに、当該信号用プローブ3及びグランド用プローブ4
の先部の前記基板と対向する側を、各プローブの先端部
が所定の鋭角になるように切断し、切断面5を形成して
ある。なお、このプローブ先部の鋭角の角度は、後述す
るように、32〜33度とすることが好ましい。
【0020】そして、この切断面5を、後述する所定の
角度,加圧によって基板6のマイクロ波回路7に圧接す
ることにより、同軸高周波プローブ1は基板6と面接触
が可能となっている。
【0021】次に、このような構成からなる本実施例の
同軸高周波プローブを用いて基板の評価をする場合の方
法について図2及び図3を参照して説明する。まず、評
価しようとする基板6をテーブル10に搭載する。
【0022】ここで、テーブル10は、X軸,Y軸及び
Z軸方向に駆動可能な三軸テーブルとなっており、この
三軸テーブルの各方向の駆動の位置合わせ精度は10μ
m程度となっている。テーブル10の上方には、あらか
じめシャーシ9を配しておく。
【0023】そして、シャーシ9に同軸高周波プローブ
1を収納したプローブボックス8を載置する。プローブ
ボックス8に収納された同軸高周波プローブ1は、シャ
ーシ9に載置されたプローブボックス8から下方に向い
て突出し、基板6に対して所定の角度を維持する。
【0024】この状態で、テーブル10を駆動調整し
て、基板6を所定の位置に動かすとともに、テーブル1
0を上昇させ、プローブボックス8から突出している同
軸高周波プローブ1の切断面5の鋭角先端部を基板6に
点接触させる(図2(a)に示す状態)。
【0025】その後、テーブル10を同軸高周波プロー
ブ1側にさらに上昇させることにより、プローブ切断面
5を基板6のマイクロ波回路7に面接触させ、基板6の
評価を実施する(図2(b)に示す状態)。なお、本実
施例においては、テーブル10側を上昇させてプローブ
1を基板6に接触させているが、これに限らず、シャー
シ9側を下降させることによりプローブ1と基板6を接
触させてもよく、また、テーブル10とシャーシ9の両
者を駆動して互いに接近させるようにしてもよい。
【0026】ここで、図2(b)に示すように、同軸高
周波プローブ1が基板6に面接触した際の基板6に対す
るプローブの角度をθ1とし、プローブ先端部の鋭角の
角度をθ2とした場合に(図2参照)、プローブ切断面
5とマイクロ波回路7とが良好な面接触となるために
は、θ1〉θ2となることが必要で、さらに、同軸高周
波プローブ1が基板6方向に適当な加重により加圧され
ることが好ましい。
【0027】すなわち、θ1〉θ2となり、さらにプロ
ーブ1が適当に基板6方向に加圧されると、プローブ1
のばね性により基板6側に撓み、切断面5が基板6に圧
着された状態となり、面接触が良好となるものである。
【0028】本実施例では、かかる良好な面接触を得る
ため、プローブボックス8による同軸高周波プローブ1
の収納角度、及びテーブル10の上昇調整によりこれを
達成している。
【0029】すなわち、あらかじめθ1がプローブ先端
のθ2の角度より大きくなるようにプローブボックス8
に同軸高周波プローブ1を収納する。その後、図4に示
すように、同軸高周波プローブ1の先端部が基板に点接
触した時点(図4に示す状態)から、テーブル10を1
50〜250μm上昇させることが好ましい。
【0030】これにより、プローブ切断面5とマイクロ
波回路7とは最適な面接触が得られることになる。な
お、プローブが基板に面接触した際の当該基板に対する
プローブの角度θ1は、経験則より、45度以下が望ま
しく、特に35度前後がより好ましい。また、プローブ
先端部の鋭角の角度θ2も、θ1より大きくならない角
度であって、経験則上、32〜33度が好ましい。
【0031】このように、本実施例の同軸高周波プロー
ブ及びこの同軸高周波プローブを用いた基板の評価方法
によれば、ばね性を有するプローブの先部に鋭角に切断
部分を形成することによって、プローブとマイクロ波回
路間の接触部を面接触にすることができ、かつ、最適な
加圧により圧接することができる。
【0032】これにより、不要な寄生インダクタンスを
除去することができ、特性を劣化させる接続部での反射
損失を軽減できるとともに、不要な共振現象を抑圧でき
るので良好なマイクロ波伝送を実現できる。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように本発明の同軸高周波
プローブ及びこの同軸高周波プローブによれば、評価対
象の基板とプローブの先端部を面接触させることにより
不要なインダクタンスの発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の同軸高周波プローブの一実施例を示
し、(a)は側面図、(b)は平面図である。
【図2】本発明による同軸高周波プローブを評価対象と
なるマイクロ波基板上のマイクロ波回路に接触したとき
の状態を示す概略側面図で、(a)は点接触の状態、
(b)は加圧して面接触した状態を示す。
【図3】本発明による同軸高周波プローブを収納したプ
ローブボックスをシャーシに搭載して評価を行なう状態
を示す概略側面図である。
【図4】従来の同軸高周波プローブを示す概略側面図で
あり、(a)は先端が円柱形のプローブ、(b)は先端
が円錐形のプローブをそれぞれ示す。
【図5】一般的な伝送線路の等価回路を示す。
【図6】Losslessの伝送線路の等価回路を示
す。
【図7】伝送線路の例として同軸線路を考えた場合の説
明図を示す。
【符号の説明】
1…同軸高周波プローブ 2…同軸伝送線路 3…信号用プローブ 4…グランド用プローブ 5…切断面 6…基板 7…マイクロ波回路 8…プローブボックス 9…シャーシ 10…テーブル

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平行に配設された信号用プローブとグラ
    ンド用プローブとからなり、プローブボックスに収納さ
    れて所定の角度で下方に向けて突出するとともに、評価
    対象となる基板に接触して基板の評価を行なう同軸高周
    波プローブにおいて、 前記信号用プローブ及びグランド用プローブをばね性を
    有する部材により形成するとともに、当該信号用プロー
    ブ及びグランド用プローブの先部の前記基板と対向する
    側を、先端部が鋭角となるように切断して切断面を形成
    したことを特徴とする同軸高周波プローブ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の同軸高周波プローブを用
    いた基板の評価方法であって、 評価対象となる基板をテーブルに搭載するとともに、 当該テーブルの上方にシャーシを配し、このシャーシ上
    に前記同軸高周波プローブを収納した前記プローブボッ
    クスを載置し、 前記テーブルと前記シャーシを相対的に接近させ、プロ
    ーブボックスから所定の角度で突出した前記同軸高周波
    プローブの先端と基板とを点接触させ、 その後、前記テーブルと前記シャーシをさらに相対的に
    接近させ、前記プローブ切断面を基板に面接触させるこ
    とにより基板の評価を行なう同軸高周波プローブを用い
    た基板の評価方法。
  3. 【請求項3】 前記同軸高周波プローブが基板に面接触
    した際の当該基板に対するプローブの角度をθ1とし、
    前記プローブ先端部の鋭角の角度をθ2とした場合に、
    θ1〉θ2となるようにした請求項2記載の同軸高周波
    プローブを用いた基板の評価方法。
  4. 【請求項4】 前記同軸高周波プローブが基板に面接触
    した際の当該基板に対するプローブの角度を45度以下
    とした請求項2又は3記載の同軸高周波プローブを用い
    た基板の評価方法。
JP6496895A 1995-02-28 1995-02-28 同軸高周波プローブ及びこの同軸高周波プローブを用いた基板の評価方法 Pending JPH08233860A (ja)

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