JPH08233012A - ロータリダンパ - Google Patents
ロータリダンパInfo
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- JPH08233012A JPH08233012A JP6185395A JP6185395A JPH08233012A JP H08233012 A JPH08233012 A JP H08233012A JP 6185395 A JP6185395 A JP 6185395A JP 6185395 A JP6185395 A JP 6185395A JP H08233012 A JPH08233012 A JP H08233012A
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- shaft
- housing
- vane
- axis
- rotary damper
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 ハウジング若しくはシャフトに軸線に沿う方
向の力が作用しても、ハウジングとベーンとの間に過大
な摩擦摩耗が生じないようにする。 【構成】 軸線16の周りに相対回転可能に互いに嵌合
するハウジング12及びシャフト14と、ハウジング内
に配置されたベーン部材38と、シャフトとベーン部材
とを連結する連結装置46、48とを有し、ハウジング
とシャフト及びベーン部材とが軸線の周りに相対回転す
ることにより減衰力を発生するロータリダンパ10。連
結装置はベーン部材がシャフトに対し相対的に軸線の周
りに回転することを阻止し且つベーン部材がシャフトに
対し相対的に軸線に沿って変位することを許すよう構成
されている。
向の力が作用しても、ハウジングとベーンとの間に過大
な摩擦摩耗が生じないようにする。 【構成】 軸線16の周りに相対回転可能に互いに嵌合
するハウジング12及びシャフト14と、ハウジング内
に配置されたベーン部材38と、シャフトとベーン部材
とを連結する連結装置46、48とを有し、ハウジング
とシャフト及びベーン部材とが軸線の周りに相対回転す
ることにより減衰力を発生するロータリダンパ10。連
結装置はベーン部材がシャフトに対し相対的に軸線の周
りに回転することを阻止し且つベーン部材がシャフトに
対し相対的に軸線に沿って変位することを許すよう構成
されている。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ロータリダンパに係
り、更に詳細には自動車等の車輌のサスペンションに組
込まれるに適したロータリダンパに係る。
り、更に詳細には自動車等の車輌のサスペンションに組
込まれるに適したロータリダンパに係る。
【0002】
【従来の技術】例えば実開昭56−90712号公報に
記載されている如く、ロータリダンパは一般に軸線の周
りに相対回転可能に互いに嵌合するハウジング及びシャ
フトと、ハウジング内に配置されシャフトにより担持さ
れたベーンとを有し、ハウジングとシャフト及びベーン
とが軸線の周りに相対回転することにより作動油がオリ
フィス若しくはチョーククリアランスに強制的に通さ
れ、その際の流通抵抗により減衰力を発生するよう構成
されている。
記載されている如く、ロータリダンパは一般に軸線の周
りに相対回転可能に互いに嵌合するハウジング及びシャ
フトと、ハウジング内に配置されシャフトにより担持さ
れたベーンとを有し、ハウジングとシャフト及びベーン
とが軸線の周りに相対回転することにより作動油がオリ
フィス若しくはチョーククリアランスに強制的に通さ
れ、その際の流通抵抗により減衰力を発生するよう構成
されている。
【0003】かかるロータリダンパによれば、ハウジン
グとシャフト及びベーンとが相対回転することにより作
動し減衰力を発生するので、シリンダ−ピストン式のシ
ョックアブソーバに比して必要な空間は小さくてよく、
これにより例えばロータリダンパが自動車等の車輌のサ
スペンションに組込まれる場合には、車体とサスペンシ
ョン部材との間の空間を低減し車室内空間を増大するこ
とができる。
グとシャフト及びベーンとが相対回転することにより作
動し減衰力を発生するので、シリンダ−ピストン式のシ
ョックアブソーバに比して必要な空間は小さくてよく、
これにより例えばロータリダンパが自動車等の車輌のサ
スペンションに組込まれる場合には、車体とサスペンシ
ョン部材との間の空間を低減し車室内空間を増大するこ
とができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし従来のロータリ
ダンパに於ては、ベーンはシャフトと一体に形成され或
いはシャフトに一体的に固定されているので、ベーンは
シャフトに対し相対的に軸線に沿って変位することがで
きず、そのためハウジング若しくはシャフトに軸線に沿
う方向の力が作用すると、ベーンはハウジングの側壁の
内面に対し押し付けられ、その結果ロータリダンパが円
滑に作動しなくなったり、ハウジングとベーンとの間に
於て過大な摩擦摩耗が生じ、チョーククリアランスが変
化することに起因して減衰力特性が変化したり、ロータ
リダンパが早期に劣化したりするという問題がある。
ダンパに於ては、ベーンはシャフトと一体に形成され或
いはシャフトに一体的に固定されているので、ベーンは
シャフトに対し相対的に軸線に沿って変位することがで
きず、そのためハウジング若しくはシャフトに軸線に沿
う方向の力が作用すると、ベーンはハウジングの側壁の
内面に対し押し付けられ、その結果ロータリダンパが円
滑に作動しなくなったり、ハウジングとベーンとの間に
於て過大な摩擦摩耗が生じ、チョーククリアランスが変
化することに起因して減衰力特性が変化したり、ロータ
リダンパが早期に劣化したりするという問題がある。
【0005】本発明は、従来のロータリダンパに於ける
上述の如き問題に鑑みてなされたものであり、本発明の
主要な課題は、シャフト及びベーンが互いに他に対し相
対的に軸線に沿って変位し得るよう構成することによ
り、ハウジング若しくはシャフトに軸線に沿う方向の力
が作用してもハウジングとベーンとの間に於て過大な摩
擦摩耗が生じないようにすることである。
上述の如き問題に鑑みてなされたものであり、本発明の
主要な課題は、シャフト及びベーンが互いに他に対し相
対的に軸線に沿って変位し得るよう構成することによ
り、ハウジング若しくはシャフトに軸線に沿う方向の力
が作用してもハウジングとベーンとの間に於て過大な摩
擦摩耗が生じないようにすることである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述の主要な課題は、本
発明によれば、軸線の周りに相対回転可能に互いに嵌合
するハウジング及びシャフトと、前記ハウジング内に配
置されたベーンと、前記シャフトと前記ベーンとを連結
する連結手段とを有し、前記ハウジングと前記シャフト
及び前記ベーンとが前記軸線の周りに相対回転すること
により減衰力を発生するよう構成されたロータリダンパ
に於て、前記連結手段は前記ベーンが前記シャフトに対
し相対的に前記軸線の周りに回転することを阻止し且つ
前記ベーンが前記シャフトに対し相対的に前記軸線に沿
って変位することを許すよう構成されていることを特徴
とするロータリダンパによって達成される。
発明によれば、軸線の周りに相対回転可能に互いに嵌合
するハウジング及びシャフトと、前記ハウジング内に配
置されたベーンと、前記シャフトと前記ベーンとを連結
する連結手段とを有し、前記ハウジングと前記シャフト
及び前記ベーンとが前記軸線の周りに相対回転すること
により減衰力を発生するよう構成されたロータリダンパ
に於て、前記連結手段は前記ベーンが前記シャフトに対
し相対的に前記軸線の周りに回転することを阻止し且つ
前記ベーンが前記シャフトに対し相対的に前記軸線に沿
って変位することを許すよう構成されていることを特徴
とするロータリダンパによって達成される。
【0007】
【作用】上述の如き構成によれば、ベーンは連結手段に
よりシャフトに対し相対的に軸線の周りに回転すること
が阻止され且つシャフトに対し相対的に軸線に沿って変
位し得るようシャフトに連結されているので、ハウジン
グ及びシャフトが相対回転されると、ベーンはシャフト
と一体的に軸線の周りにハウジングに対し相対的に回転
し、これにより減衰力が発生され、またハウジング若し
くはシャフトに軸線に沿う方向の力が作用しても、ハウ
ジング及びベーンは互いに他に対し相対的に軸線に沿っ
て変位することができ、これによりベーンがハウジング
に対し軸線に沿って強く押し付けられることが確実に防
止される。
よりシャフトに対し相対的に軸線の周りに回転すること
が阻止され且つシャフトに対し相対的に軸線に沿って変
位し得るようシャフトに連結されているので、ハウジン
グ及びシャフトが相対回転されると、ベーンはシャフト
と一体的に軸線の周りにハウジングに対し相対的に回転
し、これにより減衰力が発生され、またハウジング若し
くはシャフトに軸線に沿う方向の力が作用しても、ハウ
ジング及びベーンは互いに他に対し相対的に軸線に沿っ
て変位することができ、これによりベーンがハウジング
に対し軸線に沿って強く押し付けられることが確実に防
止される。
【0008】
【発明の好ましい実施態様】本発明の一つの実施態様に
よれば、軸線に沿う方向に見てベーンの両側にてハウジ
ングとシャフトとの間には軸受が設けられ、該軸受はハ
ウジング及びシャフトを軸線の周りに相対回転可能に支
承すると共に、ハウジング若しくはシャフトに軸線に沿
って作用する力を担持するよう構成される。かかる構成
によれば、ハウジング若しくはシャフトに軸線に沿って
作用する力の全てが軸受を介してハウジング及びシャフ
トの他方に伝達されるので、ベーンがハウジングに対し
軸線に沿って強く押付けられることが更に一層確実に防
止される。
よれば、軸線に沿う方向に見てベーンの両側にてハウジ
ングとシャフトとの間には軸受が設けられ、該軸受はハ
ウジング及びシャフトを軸線の周りに相対回転可能に支
承すると共に、ハウジング若しくはシャフトに軸線に沿
って作用する力を担持するよう構成される。かかる構成
によれば、ハウジング若しくはシャフトに軸線に沿って
作用する力の全てが軸受を介してハウジング及びシャフ
トの他方に伝達されるので、ベーンがハウジングに対し
軸線に沿って強く押付けられることが更に一層確実に防
止される。
【0009】本発明の他の一つの実施態様によれば、ロ
ータリダンパはハウジング及びベーンの相対回転により
作動油が少なくともハウジングとベーンとの間に郭定さ
れたチョーククリアランスに強制的に通される際の流通
抵抗により減衰力を発生するよう構成され、ベーンの回
転方向に面する二つの面は軸線方向の両側部へ向うにつ
れて互いに近付く方向へ傾斜している。かかる構成によ
れば、ベーンの回転に伴ない作動油はベーンの両側部と
ハウジングとの間のチョーククリアランスへ効率的に導
かれるので、例えば外気温が低いこと等に起因して作動
油の粘性が高い場合にもロータリダンパを円滑に作動さ
せることができ、またハウジング若しくはシャフトに軸
線に沿って力が作用する場合にもベーンがハウジングに
直接接触する虞れが低減される。
ータリダンパはハウジング及びベーンの相対回転により
作動油が少なくともハウジングとベーンとの間に郭定さ
れたチョーククリアランスに強制的に通される際の流通
抵抗により減衰力を発生するよう構成され、ベーンの回
転方向に面する二つの面は軸線方向の両側部へ向うにつ
れて互いに近付く方向へ傾斜している。かかる構成によ
れば、ベーンの回転に伴ない作動油はベーンの両側部と
ハウジングとの間のチョーククリアランスへ効率的に導
かれるので、例えば外気温が低いこと等に起因して作動
油の粘性が高い場合にもロータリダンパを円滑に作動さ
せることができ、またハウジング若しくはシャフトに軸
線に沿って力が作用する場合にもベーンがハウジングに
直接接触する虞れが低減される。
【0010】
【実施例】以下に添付の図を参照しつつ、本発明を実施
例について詳細に説明する。
例について詳細に説明する。
【0011】図1は本発明によるロータリダンパの一つ
の実施例を示す断面図であり、特に図2の線 I−I に沿
う断面図、図2は図1の線II−IIに沿う断面図、図3は
図1及び図2に示されたベーン部材を示す側面図であ
る。
の実施例を示す断面図であり、特に図2の線 I−I に沿
う断面図、図2は図1の線II−IIに沿う断面図、図3は
図1及び図2に示されたベーン部材を示す側面図であ
る。
【0012】これらの図に於て、10はロータリダンパ
を全体的に示しており、12及び14はそれぞれ軸線1
6に沿って延在し互いに嵌合するハウジング及びシャフ
トを示している。シャフト14はハウジング12に固定
された一対の軸受18及び20により軸線16の周りに
ハウジングに対し相対的に回転し得るよう支承されてい
る。図示の実施例に於ては、ハウジング12は実質的に
円筒形のハウジング部材22と、ハウジング部材22の
両側に配置され且つ複数個のボルト24及びナット25
によりハウジング部材に一体的に締結固定されたエンド
キヤップ26及び28とよりなっている。
を全体的に示しており、12及び14はそれぞれ軸線1
6に沿って延在し互いに嵌合するハウジング及びシャフ
トを示している。シャフト14はハウジング12に固定
された一対の軸受18及び20により軸線16の周りに
ハウジングに対し相対的に回転し得るよう支承されてい
る。図示の実施例に於ては、ハウジング12は実質的に
円筒形のハウジング部材22と、ハウジング部材22の
両側に配置され且つ複数個のボルト24及びナット25
によりハウジング部材に一体的に締結固定されたエンド
キヤップ26及び28とよりなっている。
【0013】軸受18及び20はそれぞれエンドキヤッ
プ26及び28に圧入固定されており、エンドキヤップ
26及び28の軸受面26A及び28Aに設けられた環
状溝30及び32にはそれぞれシールリング34及び3
6が配置されている。尚図1には詳細に示されていない
が、軸受18及び20は、例えば複数個のローラが軸線
16と同軸の円錐面に沿って配列されたローラ軸受の如
く、ハウジング12とシャフト14との間に軸線116
に沿って作用する力をも担持することができるようにな
っている。
プ26及び28に圧入固定されており、エンドキヤップ
26及び28の軸受面26A及び28Aに設けられた環
状溝30及び32にはそれぞれシールリング34及び3
6が配置されている。尚図1には詳細に示されていない
が、軸受18及び20は、例えば複数個のローラが軸線
16と同軸の円錐面に沿って配列されたローラ軸受の如
く、ハウジング12とシャフト14との間に軸線116
に沿って作用する力をも担持することができるようにな
っている。
【0014】ハウジング12内にはベーン部材38がシ
ャフト14の大径部14Aに嵌合する状態にて配置され
ている。ベーン部材38はボス部38Aと、該ボス部と
一体に形成され径方向外方へ突出する二つのベーン部3
8Bとを有している。ハウジング12及びベーン部材3
8は各ベーン部38Bの周方向両側に二つのオイル室4
0及び42を郭定しており、これらのオイル室40及び
42はハウジング部材22に設けられた一対の隔壁部2
2Aにより互いに分離されており、また図1に於て誇張
して示されている如く、ベーン部38Bとハウジング部
材22及びエンドキヤップ26、28との間のチョーク
クリアランス44を経て互いに連通している。
ャフト14の大径部14Aに嵌合する状態にて配置され
ている。ベーン部材38はボス部38Aと、該ボス部と
一体に形成され径方向外方へ突出する二つのベーン部3
8Bとを有している。ハウジング12及びベーン部材3
8は各ベーン部38Bの周方向両側に二つのオイル室4
0及び42を郭定しており、これらのオイル室40及び
42はハウジング部材22に設けられた一対の隔壁部2
2Aにより互いに分離されており、また図1に於て誇張
して示されている如く、ベーン部38Bとハウジング部
材22及びエンドキヤップ26、28との間のチョーク
クリアランス44を経て互いに連通している。
【0015】図示の実施例に於ては、シャフト14の大
径部14A及びボス部38Aの内面にはそれぞれ軸線1
6に沿って延在し互いに噛合する複数個のスプライン歯
46及び48が設けられており、これらのスプライン歯
は14A及びボス部38Aを軸線16の周りに相対回転
不能に且つ軸線16に沿って相対変位可能にスプライン
係合により連結している。
径部14A及びボス部38Aの内面にはそれぞれ軸線1
6に沿って延在し互いに噛合する複数個のスプライン歯
46及び48が設けられており、これらのスプライン歯
は14A及びボス部38Aを軸線16の周りに相対回転
不能に且つ軸線16に沿って相対変位可能にスプライン
係合により連結している。
【0016】更にベーン部38Bの回転方向の厚さは中
央部より両側部へ向かうにつれて漸次減少するよう設定
されており、これによりベーン部38Bのオイル室40
及び42に対向する二つの面38BA及び38BBは軸
線方向中央部より両側部へ向かうにつれて互いに近付く
方向へ傾斜している。尚ベーン部の二つの面38BA及
び38BBは傾斜していなくてもよいが、後述の如き理
由から傾斜していることが好ましい。また二つの面は平
面である必要はなく、全体として上述の如く傾斜した湾
曲面であってもよい。
央部より両側部へ向かうにつれて漸次減少するよう設定
されており、これによりベーン部38Bのオイル室40
及び42に対向する二つの面38BA及び38BBは軸
線方向中央部より両側部へ向かうにつれて互いに近付く
方向へ傾斜している。尚ベーン部の二つの面38BA及
び38BBは傾斜していなくてもよいが、後述の如き理
由から傾斜していることが好ましい。また二つの面は平
面である必要はなく、全体として上述の如く傾斜した湾
曲面であってもよい。
【0017】かくして構成されたロータリダンパ10は
従来のロータリダンパと同様、少くとも一方の部材が他
方の部材に対し相対的に振動する二つの部材の間に配置
され、振動に伴う二つの部材の相対変位によりハウジン
グ12及びシャフト14が互いに他に対し軸線16の周
りに相対回転されるよう、ハウジング12が直接又は間
接的に二つの部材の一方に連結され、シャフト14が直
接又は間接的に二つの部材の他方に連結される。そして
ロータリダンパはハウジング及びベーン部材38が互い
に他に対し軸線16の周りに相対回転することにより、
一方のオイル室40又は42よりチョーククリアランス
44を経て他方のオイル室42又は40へオイルを強制
的に流し、その際の流通抵抗により減衰力を発生する。
従来のロータリダンパと同様、少くとも一方の部材が他
方の部材に対し相対的に振動する二つの部材の間に配置
され、振動に伴う二つの部材の相対変位によりハウジン
グ12及びシャフト14が互いに他に対し軸線16の周
りに相対回転されるよう、ハウジング12が直接又は間
接的に二つの部材の一方に連結され、シャフト14が直
接又は間接的に二つの部材の他方に連結される。そして
ロータリダンパはハウジング及びベーン部材38が互い
に他に対し軸線16の周りに相対回転することにより、
一方のオイル室40又は42よりチョーククリアランス
44を経て他方のオイル室42又は40へオイルを強制
的に流し、その際の流通抵抗により減衰力を発生する。
【0018】図示の実施例によれば、シャフト14の大
径部14A及びベーン部材38のボス部38Aは軸線1
6に沿って相対変位可能に互いにスプライン係合してい
るので、ロータリダンパが連結された二つの部材により
ハウジング12若しくはシャフト14に軸線16に沿う
力が与えられても、その力は軸受18又は20を介して
ハウジングとシャフトとの間に伝達され、ベーン部材に
は伝達されない。従ってベーン部38Bがエンドキヤッ
プ26又は28の内面に対し強く押し付けられることを
確実に防止することができる。
径部14A及びベーン部材38のボス部38Aは軸線1
6に沿って相対変位可能に互いにスプライン係合してい
るので、ロータリダンパが連結された二つの部材により
ハウジング12若しくはシャフト14に軸線16に沿う
力が与えられても、その力は軸受18又は20を介して
ハウジングとシャフトとの間に伝達され、ベーン部材に
は伝達されない。従ってベーン部38Bがエンドキヤッ
プ26又は28の内面に対し強く押し付けられることを
確実に防止することができる。
【0019】また図示の実施例によれば、ベーン部38
Bの二つの面38BA及び38BBは軸線方向中央部よ
り両側部へ向かうにつれて互いに近付く方向へ傾斜して
いるので、ベーン部材38がハウジング12に対し相対
的に回転すると、オイル室40又は42内のオイルはベ
ーン部38Bとエンドキャップ26又は28の内面のと
間のチョーククリアランス44へ効率的に導かれ、従っ
てオイルの粘性が比較的高い場合にもロータリダンパを
円滑に作動させることができ、またハウジング12とシ
ャフト14との間に軸線16に沿う方向の力が作用する
場合にも、ベーン部38Bがエンドキャップの内面に直
接接触して摺動する虞れを低減することができる。
Bの二つの面38BA及び38BBは軸線方向中央部よ
り両側部へ向かうにつれて互いに近付く方向へ傾斜して
いるので、ベーン部材38がハウジング12に対し相対
的に回転すると、オイル室40又は42内のオイルはベ
ーン部38Bとエンドキャップ26又は28の内面のと
間のチョーククリアランス44へ効率的に導かれ、従っ
てオイルの粘性が比較的高い場合にもロータリダンパを
円滑に作動させることができ、またハウジング12とシ
ャフト14との間に軸線16に沿う方向の力が作用する
場合にも、ベーン部38Bがエンドキャップの内面に直
接接触して摺動する虞れを低減することができる。
【0020】更に図示の実施例によれば、軸受18及び
20はハウジング12とシャフト14との間に軸線16
に沿って作用する力をも担持するようになっているの
で、かかる力がシャフトよりベーン部38Bへ伝達され
ることを確実に防止し、このことによってもベーン部が
エンドキャップ26又は28の内面に対し強く押付けら
れることを確実に防止することができる。
20はハウジング12とシャフト14との間に軸線16
に沿って作用する力をも担持するようになっているの
で、かかる力がシャフトよりベーン部38Bへ伝達され
ることを確実に防止し、このことによってもベーン部が
エンドキャップ26又は28の内面に対し強く押付けら
れることを確実に防止することができる。
【0021】以上に於ては本発明を特定の実施例につい
て詳細に説明したが、本発明は上述の実施例に限定され
るものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施例
が可能であることは当業者にとって明らかであろう。
て詳細に説明したが、本発明は上述の実施例に限定され
るものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施例
が可能であることは当業者にとって明らかであろう。
【0022】例えば図示の実施例に於ては、ベーン部材
38をシャフト14に連結する連結手段はシャフトの大
径部14A及びベーン部38Bの内面に設けられ互いに
噛合する複数個のスプライン歯46及び48であるが、
ベーン部材がシャフトに対し相対的に軸線の周りに回転
することを阻止し且つベーン部材がシャフトに対し相対
的に軸線に沿って変位することを許すものである限り、
例えばセレーション歯やフェザーキー等であってもよ
い。
38をシャフト14に連結する連結手段はシャフトの大
径部14A及びベーン部38Bの内面に設けられ互いに
噛合する複数個のスプライン歯46及び48であるが、
ベーン部材がシャフトに対し相対的に軸線の周りに回転
することを阻止し且つベーン部材がシャフトに対し相対
的に軸線に沿って変位することを許すものである限り、
例えばセレーション歯やフェザーキー等であってもよ
い。
【0023】また図示の実施例に於ては、ロータリダン
パ10はオイル室40及び42内のオイルがチョークク
リアランス44を通過する際の流通抵抗により減衰力が
発生されるようになっているが、ロータリダンパはハウ
ジング及びシャフトに連結されたベーンの相対回転によ
り減衰力が発生される限り任意の構造のものであってよ
く、例えば本願出願人の出願にかかる実開昭63−45
432号公報に記載されている如く、ハウジング及びシ
ャフトに固定され回転軸線に沿って交互に互いに隣接し
て配置された複数個の円板とそれらの円板の間に充填さ
れた粘性物質とを有し、各円板が相対回転し粘性物質と
摩擦することにより減衰力を発生するよう構成された回
転アブソーバ型のロータリダンパであってもよい。
パ10はオイル室40及び42内のオイルがチョークク
リアランス44を通過する際の流通抵抗により減衰力が
発生されるようになっているが、ロータリダンパはハウ
ジング及びシャフトに連結されたベーンの相対回転によ
り減衰力が発生される限り任意の構造のものであってよ
く、例えば本願出願人の出願にかかる実開昭63−45
432号公報に記載されている如く、ハウジング及びシ
ャフトに固定され回転軸線に沿って交互に互いに隣接し
て配置された複数個の円板とそれらの円板の間に充填さ
れた粘性物質とを有し、各円板が相対回転し粘性物質と
摩擦することにより減衰力を発生するよう構成された回
転アブソーバ型のロータリダンパであってもよい。
【0024】
【発明の効果】以上の説明より明らかである如く、本発
明によれば、ハウジング若しくはシャフトに軸線に沿う
方向の力が作用しても、ハウジング及びベーンは互いに
他に対し相対的に軸線に沿って変位することができるの
で、ベーンがハウジングに対し軸線に沿って強く押し付
けられることを確実に防止することができ、これにより
ロータリダンパを円滑に作動させることができ、またハ
ウジングとベーンとの間に過大な摩擦摩耗が生じチョー
ククリアランスが変化することを防止し、長期間に亘り
所望の減衰力特性を確保すると共にロータリダンパの耐
久性を向上させることができる。
明によれば、ハウジング若しくはシャフトに軸線に沿う
方向の力が作用しても、ハウジング及びベーンは互いに
他に対し相対的に軸線に沿って変位することができるの
で、ベーンがハウジングに対し軸線に沿って強く押し付
けられることを確実に防止することができ、これにより
ロータリダンパを円滑に作動させることができ、またハ
ウジングとベーンとの間に過大な摩擦摩耗が生じチョー
ククリアランスが変化することを防止し、長期間に亘り
所望の減衰力特性を確保すると共にロータリダンパの耐
久性を向上させることができる。
【図1】本発明によるロータリダンパの一つの実施例を
示す断面図であり、特に図2の線 I−I に沿う断面図で
ある。
示す断面図であり、特に図2の線 I−I に沿う断面図で
ある。
【図2】図1の線II−IIに沿う断面図である。
【図3】図1及び図2に示されたベーン部材を示す側面
図である。
図である。
10…ロータリダンパ 12…ハウジング 14…シャフト 38…ベーン部材 38A…ボス部 38B…ベーン部 44…チョーククリアランス44 46、48…スプライン歯
Claims (1)
- 【請求項1】軸線の周りに相対回転可能に互いに嵌合す
るハウジング及びシャフトと、前記ハウジング内に配置
されたベーンと、前記シャフトと前記ベーンとを連結す
る連結手段とを有し、前記ハウジングと前記シャフト及
び前記ベーンとが前記軸線の周りに相対回転することに
より減衰力を発生するよう構成されたロータリダンパに
於て、前記連結手段は前記ベーンが前記シャフトに対し
相対的に前記軸線の周りに回転することを阻止し且つ前
記ベーンが前記シャフトに対し相対的に前記軸線に沿っ
て変位することを許すよう構成されていることを特徴と
するロータリダンパ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6185395A JPH08233012A (ja) | 1995-02-24 | 1995-02-24 | ロータリダンパ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6185395A JPH08233012A (ja) | 1995-02-24 | 1995-02-24 | ロータリダンパ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08233012A true JPH08233012A (ja) | 1996-09-10 |
Family
ID=13183080
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6185395A Pending JPH08233012A (ja) | 1995-02-24 | 1995-02-24 | ロータリダンパ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08233012A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007108197A1 (ja) * | 2006-03-22 | 2007-09-27 | Nifco Inc. | ダンパー |
JP2015094374A (ja) * | 2013-11-08 | 2015-05-18 | カヤバ工業株式会社 | ロータリダンパ |
-
1995
- 1995-02-24 JP JP6185395A patent/JPH08233012A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007108197A1 (ja) * | 2006-03-22 | 2007-09-27 | Nifco Inc. | ダンパー |
JP2007255499A (ja) * | 2006-03-22 | 2007-10-04 | Nifco Inc | ダンパー |
JP2015094374A (ja) * | 2013-11-08 | 2015-05-18 | カヤバ工業株式会社 | ロータリダンパ |
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