JPH08233011A

JPH08233011A - ロータリダンパ

Info

Publication number: JPH08233011A
Application number: JP7337364A
Authority: JP
Inventors: Bernd Friedrichsen; フリードリクセンベルント; Werner Janoschek; ヤノシェクヴェルナー
Original assignee: ITW Ateco GmbH
Current assignee: ITW Ateco GmbH
Priority date: 1994-12-23
Filing date: 1995-12-25
Publication date: 1996-09-10
Also published as: GB9525371D0; GB2296545A; DE9420646U1; ITTO950978A0; US5605208A; KR960023902A; IT1281393B1; ITTO950978A1; BR9505354A; FR2728640A1

Abstract

(57)【要約】【課題】従来のロータリダンパは、流体の制動媒体を
用いるので、ハウジングにシールを備える必要があり、
比較的高価である。制動流体は、異なる温度により、異
なる粘度になり、その結果、異なるトルクになる。【解決手段】ロータリダンパは、ハウジング（１０）
と、ハウジング（１０）に回動自在にかつ軸線方向に移
動可能に支持され、ハウジング（１０）の内側の同軸の
環状摩擦面（３６）と作用し合う、軸線方向に整列した
環状摩擦面を有する円盤状ロータ（２８）と、ロータ
（２８）を、ハウジング（１０）の摩擦面（３６）に軸
線方向に押しつける、ハウジング（１０）内のばね（３
８）とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、ロータリダンパ
に関する。

【０００２】

【従来の技術】例えば、自動車の内部で、ばねによって
予張力をかけられた部品に、適当な制動手段を設けるこ
とが知られるようになってきた。これは、例えば、グロ
ーブボックスのふた、灰皿、支持ストラップ等に関係す
る。通常、フラップ、ふた又は引出しはどれでも、開き
方向に、ばねによって予張力がかけられる。しかしなが
ら、支持ストラップは、休み位置へ予張力がかけられ
る。しかしながら、全ての場合、解放されたとき、部品
は、ばねの予張力のために非常な高速度で加速される危
険があり、このため、部品が当接部に達するやいなや、
望ましくない騒音を生ずる。そのうえに、頻繁な当接に
より、サスペンション又は軸受を害し、時が経つにつれ
て、サスペンション又は軸受に損傷を引き起こすことが
ある。適当な制動手段は、ばねによって引き起こされる
部品の動きが、制動された方法で確実に起こるようにす
る。いわゆるオイルダンパを、その種類の制動手段のた
めに用いることが知られるようになってきた。通常、オ
イルダンパはロータリダンパであり、少なくとも１つの
円盤状ロータが、適当な流体の制動媒体、例えば、シリ
コーン油で充満されたハウジングの領域内に支持されて
いる。減速媒体又は制動媒体の比較的高い粘度のため、
ロータを回転させようとすると、制動目的に使用される
逆モーメントを生じる。その種類のロータリオイルダン
パは、例えば、独国特許第３３２００６９号、又
は、独国特許第３６０５１８５号から知られるよう
になった。たいてい、小歯車が、ロータの軸線上に構成
され、該小歯車は、制動されるべき要素に固着された直
線状の歯セグメントと作用し合う。

【０００３】この種類のロータリダンパはどれでも、非
常に小型に構成され、最も効率的に機能する。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この種
類のロータリダンパは、いくつかの課題を有する。液状
の制動媒体のダンパのハウジングへの充填は、比較的高
い経費を伴う。制動流体は、当然、ハウジングの中に保
持されなければならず、ハウジングは、対応するシール
を備える必要がある。この理由で、ダンパも、さらに比
較的高価になる。その上、制動流体は、当然、温度に依
存している。異なる温度により、異なる体積になる。従
って、独国特許第３３２００６９号では、収容され
るべき制動媒体の体積を増すために、制動媒体の体積の
増大の場合に退く可撓性の膜を、制動領域内に配置する
ことも提案されている。しかしながら、温度の変化によ
り、また、異なる粘度になり、その結果、異なるトルク
になる。従って、本発明の目的は、上述した課題が無
く、同時に、有効な制動モーメントを生じさせるロータ
リダンパを提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】この課題は、本発明によ
るロータリダンパによって解決される。本発明のロータ
リダンパの構造は、いわゆるオイルダンパの構造と比較
的似ている。しかしながら、本発明による制動は、液媒
体の粘度を使用するのではなく、ハウジングの摩擦面に
対するロータの摩擦を利用する。この目的のために、ロ
ータは、限られた軸線方向の移動を許されるようにハウ
ジング内に支持され、かつ、ばねによりハウジングの摩
擦面に押しつけられる。所望の制動モーメントは、摩擦
面に適した材料を選ぶことにより発生される。本発明に
よるロータリダンパは、非常に多くの利点を備える。ハ
ウジング又はロータに対する特別な密閉対策は、必要な
い。制動媒体の充填は不要で、その結果、本発明のロー
タリダンパの生産は、必然的に実質的に安価である。ま
た、本発明のロータリダンパは、温度に比較的依存せ
ず、異なる周囲温度にもかかわらず、適当な一定の制動
モーメントを生じる。また、本発明のロータリダンパ
は、ある所定の形態及び大きさの場合に、異なる制動モ
ーメントを与えることができる。この制動モーメント
は、他のばねを選ぶことによって、ロータの厚さを変え
ることによって、他の摩擦係数を有する他の材料を選ぶ
ことによって、又は、摩擦面の大きさを変えることによ
って、所望の値に特別に調節することができる。

【０００６】もし、ハウジングが適当な材料で構成され
るならば、ハウジングの摩擦面を、ハウジングの材料そ
のもので構成してもよい。本発明の好ましい実施の形態
によれば、ハウジングの摩擦面は、例えば、シリコーン
又は同等のエラストマー材料からなる適当な摩擦材料の
別個の円盤状部材によって構成される。摩擦円盤が同時
に回転するのを防止するために、摩擦円盤を、必要な粘
着性を確保するように、ハウジングに固着するのがよ
い。本発明の開発によれば、カップ状ばねが、ロータに
作用するばねとして設けられ、該ばねは、本発明の更な
る開発によれば、円周方向に波形にされている。その種
類のカップ状ばねは、それ自体は周知である。好ましく
は、ばねの半径方向内側はロータに係合し、一方、半径
方向外側は、ハウジングの壁によって支持される。これ
は、もし、ハウジングの壁が、ハウジングの溝に確実に
係合するふたによって構成されるならば、特に有利であ
る。この方法では、ハウジングの壁又はふたが、ばねの
軸線方向の圧力の結果として、多少外方に変形されるの
を防止される。本発明の更なる開発によれば、ハウジン
グはポット状であり、上述したように、ふたによって閉
じられ、ロータの軸部分が、ふたの中心穴を貫通する。
ふたは、ハウジングの内側の環状溝によってほとんど確
実に受け入れられた半径方向の延長部を備える。組立
中、ふたはポット状のハウジングの中に簡単に押し込め
られ、半径方向の延長部が前記溝に係合するまで、ハウ
ジング又はふたは一時的にわずかに変形される。また、
その種類の構造により、ロータリダンパを、たやすく分
解することができる。

【０００７】そこで、ロータのほぼ中央の軸受支持を確
保することができるように、本発明の更なる開発によれ
ば、支持トラニオンが、摩擦面を有するハウジングの壁
に成形され、該支持トラニオンは、ロータの中央の軸受
凹部に係合する。軸受凹部は、ロータの軸線方向の移動
を許す程深くなければならない。

【０００８】

【発明の実施の形態】本発明を、図面を使って、以下に
更に詳細に説明する。図１及び図２は、ロータリダンパ
のハウジング１０を示し、該ハウジング１０は、ハウジ
ング１０の両側に平らな突出部１４、１６を有するポッ
ト状部分１２を備え、該突出部には、突出部を基盤に固
着するための孔１８、２０が設けられている。ポット状
部分１２の開放側は、ふた２２によって閉じられ、該ふ
た２２は、円周方向に延びた環状延長部２４を備え、該
環状延長部は、ハウジング部分１２の延長部と対応して
形成された環状溝２６に係合する。組立中、ふた２２
は、部分１２の中に押し込まれ、それによって、両方の
部分は一時的に変形され、ついには、環状延長部２４が
前記溝２６に係合する。円盤状ロータ２８が、ハウジン
グ１０内に配置され、軸部分３０がロータ２８に成形さ
れ、大きい方の直径の部分でふた２２の中心孔を貫通す
る。小歯車３２が、前記軸部分３０に設けられ、該小歯
車３２は、可動要素、例えば、トランク蓋、灰皿等の対
応する歯と作用し合う。ロータ２８は、肩部３４で、ふ
た２２によって支持される。反対側では、ロータ２８
は、ハウジングの関連した壁に係合し、かつ、適当な方
法でハウジングに固着された摩擦面３６によって支持さ
れる。カップばね３８が、ふたの凹部４０内に、ほぼ合
って収容され、他の部分と共に、ロータ２８によって支
持される。カップばね３８のふた２２による支持は、カ
ップばね３８の半径方向外周で行われ、一方、半径方向
内周は、ロータディスク２８を移動させているとき、比
較的低い摩擦を生じさせるにすぎないようにロータ２８
に係合する。

【０００９】ハウジング１２の壁に成形された支持トラ
ニオン４２が、中央の円筒形軸受凹部４４に係合する。
ロータディスク２８は、あるいは最小隙間で軸線方向に
動くことができるけれども、常に、ばね３８によって摩
擦面３６に押しつけられる。前記摩擦面３６は、適当な
摩擦材料、例えば、シリコーンゴム等で構成される。か
くして、ロータ２８の移動により、所定水準の制動モー
メントを生じさせる。制動モーメントは、上述したロー
タリダンパの基本構造を変える必要なしに、ばね３８の
張力によって、また、他の摩擦係数等を有する類似の材
料を選ぶことによって自然に変えられる。ロータリダン
パの図示した部分は、ばね３８を除いて、例えば、射出
成形によって、適当な合成材料で作られるのがよい。摩
擦ディスク３６は、ハウジング１０の材料が類似の摩擦
特性を有する場合は、省略してもよい。かくして、摩擦
は、ロータ２８と、ロータに面しているハウジングの壁
との間で起こる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明によるロータリダンパの側面図である。

【図２】図１の線２−２に沿った、本発明によるロータ
リダンパの断面図である。

【符号の説明】

１０ハウジング１４、１６突出部１２ポット状部分１８、２０孔２２ふた２４環状延長部２６環状溝２８ロータ３０軸部分３２小歯車３４肩部３６摩擦面３８カップ状ばね４０ふたの凹部４２支持トラニオン４４円筒形軸受凹部

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者ヴェルナーヤノシェクドイツ連邦共和国デー22844 ノルダーシュテットファルケンベルクシュトラーセ 139

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】ハウジング（１０）と、前記ハウジング（１０）に回動自在にかつ軸線方向に移
動可能に支持され、かつ、前記ハウジング（１０）の内
側の同軸の環状摩擦面（３６）と作用し合う、軸線方向
に整列した環状摩擦面を有する円盤状ロータ（２８）
と、前記ロータ（２８）を、前記ハウジング（１０）の前記
摩擦面（３６）に軸線方向に押しつける、前記ハウジン
グ（１０）内のばね（３８）と、を備えることを特徴と
するロータリダンパ。
【請求項２】前記ハウジングの前記摩擦面は、適当
な摩擦材料で作られた別個のディスク（３６）によって
構成されることを特徴とする請求項１記載のロータリダ
ンパ。
【請求項３】前記ディスク（３６）は、シリコーン
又は同種の材料で構成されていることを特徴とする請求
項２記載のロータリダンパ。
【請求項４】前記ばねは、カップ状ばねであること
を特徴とする請求項１乃至請求項３のいずれか１項に記
載のロータリダンパ。
【請求項５】前記カップ状ばねは、円周方向に波形
にされていることを特徴とする請求項４記載のロータリ
ダンパ。
【請求項６】前記ばね（３８）の半径方向内側は、
前記ロータ（２８）によって支持され、半径方向外側
は、前記ハウジングの壁（２２）によって支持されるこ
とを特徴とする請求項４又は請求項５記載のロータリダ
ンパ。
【請求項７】前記ハウジング（１０、１２）は、ポ
ット状であり、かつ、ふた（２２）によって閉じられ、
前記ロータ（２８）の軸部分（３０）が、前記ふた（２
２）の中心穴を貫通することを特徴とする請求項１乃至
請求項６のいずれか１項に記載のロータリダンパ。
【請求項８】前記ふた（２２）は、前記ハウジング
（１０）の内側の環状溝（２６）内に確実に受け入れら
れた半径方向の延長部（２４）を有することを特徴とす
る請求項７記載のロータリダンパ。
【請求項９】前記カップ状ばね（３８）は、前記ふ
た（２２）の凹部（４０）内に、ほぼ合って配置される
ことを特徴とする請求項４又は請求項８記載のロータリ
ダンパ。
【請求項１０】支持トラニオン（４２）が、前記摩
擦面（３６）を有する前記壁に成形され、該支持トラニ
オン（４２）は、前記ロータの中央の軸受凹部に係合す
ることを特徴とする請求項１乃至請求項９のいずれか１
項に記載のロータリダンパ。