JPH08232932A - ボルトの緩めトルク低減構造および緩め方法 - Google Patents
ボルトの緩めトルク低減構造および緩め方法Info
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- JPH08232932A JPH08232932A JP4197395A JP4197395A JPH08232932A JP H08232932 A JPH08232932 A JP H08232932A JP 4197395 A JP4197395 A JP 4197395A JP 4197395 A JP4197395 A JP 4197395A JP H08232932 A JPH08232932 A JP H08232932A
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Abstract
に螺合されるボルトの緩めトルクを低減する。 【構成】ボルトB1 には、少なくとも軸方向に沿う一部
を被締結物4に対応させた挿通孔部8と、外端を開口さ
せて挿通孔部8よりも大径に形成されるとともに挿通孔
部8の一端との間に係止段部9を形成する収容孔部10
と、挿通孔部8の他端に連なるねじ孔部11とが同軸に
設けられ、収容孔部10内に回転自在に収容される頭部
16を有して挿通孔部8に挿通される第1補助ボルト1
5が前記頭部16を係止段部9に係合させるまでねじ孔
部11に螺合された状態で、ボルトB1 が被締結物4を
貫通して取付け体5に螺合され、収容孔部10の内面に
は、第1補助ボルト15の前記頭部16に当接する第2
補助ボルトを螺合させる雌ねじ12が前記ねじ孔部11
とは逆ねじにして設けられる。
Description
結物を挟持して取付け体に螺合されるボルトの緩めトル
クを低減するためのボルトの緩めトルク低減構造および
ボルトの緩め方法に関する。
固に締結した状態で、分解、修理等のためにボルトを取
外す必要を生じることがあるが、そのボルトのねじ部等
が錆付いたり、焼付いたりしてボルトが簡単には緩まな
いことがある。
ルクを加えて緩めるか、それでも緩まない場合にはボル
トの頭部をカッタ等で削り取ったり、バーナーで焼き切
ったりするようにしている。
ようにすると、ボルトの緩め作業が非常に面倒であるば
かりでなく、その作業によって被締結物が損傷してしま
うことがあり、締結状態解除後に被締結物を補修する必
要が生じたり、場合によっては被締結物の再使用が不可
能となることがあり、全体として作業能率が低くてコス
トが嵩み、また資源の浪費にもなっていた。
のであり、ボルトの緩め作業を小さな緩めトルクで容易
かつ迅速に行い得るようにして上記問題を解決したボル
トの緩めトルク低減構造および緩め方法を提供すること
を目的とする。
に、請求項1記載の発明は、取付け体との間に被締結物
を挟持して取付け体に螺合されるボルトの緩めトルクを
低減するためのボルトの緩めトルク低減構造において、
ボルトには、少なくとも軸方向に沿う一部を被締結物に
対応させた挿通孔部と、外端をボルトの軸方向一端面に
開口させて挿通孔部よりも大径に形成されるとともに挿
通孔部の一端との間に係止段部を形成する収容孔部と、
挿通孔部の他端に連なるねじ孔部とが同軸に設けられ、
収容孔部内に回転自在に収容される頭部を有して挿通孔
部に挿通される第1補助ボルトが前記頭部を係止段部に
係合させるまでねじ孔部に螺合された状態で、ボルトが
被締結物を貫通して取付け体に螺合され、収容孔部の少
なくとも外端寄りの内面には、第1補助ボルトの前記頭
部に当接する第2補助ボルトを螺合させる雌ねじが前記
ねじ孔部とは逆ねじにして設けられることを特徴とす
る。
のボルトを緩めるにあたって、第1補助ボルトをその頭
部が係止段部から離反するまで緩めた後、収容孔部の雌
ねじに螺合させた第2補助ボルトを第1補助ボルトで受
けるようにして締付けた状態でボルトを緩めることを特
徴とする。
補助ボルトを締付けた状態で被締結物を貫通したボルト
が取付け体に螺合されると、ボルトおよび第1補助ボル
トにはその軸方向に沿う引張力がともに作用する。而し
て頭部が係止段部から離反するように第1補助ボルトが
緩められると、第1補助ボルトが分担していた引張力の
分もボルトが分担するようになり、少なくとも被締結物
に対応する部分でボルトが軸方向に伸びる。また第1補
助ボルトで受けるようにして第2補助ボルトが締付けら
れると、ボルトがさらに軸方向に伸びることになり、緩
めトルクがさらに低減される。しかもねじ孔部と収容孔
部の雌ねじとが相互に逆ねじであることにより、第2補
助ボルトの締付け時に第1補助ボルトが締付け方向に回
転することはない。
1補助ボルトの緩め作業、ならびに第2補助ボルトの締
付け作業を順次行って、ボルトの緩めトルクを低減した
状態でボルトを緩めることにより、ボルトを小さな緩め
トルクで容易かつ迅速に緩めることが可能となる。
明する。
すものであり、図1はボルトによる被締結物の締結状態
を示す断面図、図2はボルトの製造過程を順次示す図、
図3は第1補助ボルトを緩めた状態での図1に対応する
断面図、図4はボルトを緩める状態での図1に対応する
断面図である。
等の回転操作工具を係合可能として横断面略正六角形に
形成される係合部1が軸部2の一端に一体に連設され、
該軸部2の少なくとも他端側外周に雄ねじ3が設けられ
て成る。このボルトB1 により被締結物4が取付け体5
に締着されるものであり、取付け体5にはねじ孔6が設
けられ、被締結物4には、ボルトB1 の軸部2を挿通さ
せる貫通孔7が設けられる。而して貫通孔7に挿通され
た軸部2の雄ねじ3をねじ孔6に螺合して締付けること
により、被締結物4はボルトB1 の係合部1および取付
け体5間に挟持され、これにより被締結物4が取付け体
5に締着されることになる。
と、外端をボルトB1 の軸方向一端面(この実施例では
係合部1の端面)に開口させて挿通孔部8よりも大径に
形成されるとともに挿通孔部8の一端との間に係止段部
9を形成する横断面円形の収容孔部10と、挿通孔部8
の他端に同軸に連なってボルトB1 の他端に開口するね
じ孔部11とが同軸に設けられる。しかも挿通孔部8が
設けられる範囲Aは、該挿通孔部8の少なくとも軸方向
に沿う一部が被締結物4に対応するように設定される。
また収容孔部10の少なくとも外端寄りの内面、この実
施例では収容孔部10の軸方向ほぼ全長にわたる内面に
は、ねじ孔部11とは逆ねじである雌ねじ12が刻設さ
れる。
ては、先ず図2(a)で示すようにボルトB1 にほぼ対
応した形状のボルト素材13を鍛造により形成する。次
いで図2(b)で示すように、ボルトB1 における収容
孔部10、係止段部9、挿通孔部8およびねじ孔部11
に対応する孔14をボルト素材13への穿孔加工により
形成した後に熱処理を施し、その後、図2(c)で示す
ように、ボルト素材13の転造加工により雄ねじ3を形
成する。さらに図2(d)で示すように、孔14にタッ
プ立てを行ってねじ孔部11、ならびに収容孔部10の
内面への雌ねじ12の形成を行った後、表面処理を施す
ことによりボルトB1 を得ることができる。
助ボルト15が同軸に螺合されるものであり、この第1
補助ボルト15は、収容孔部10内に回転自在に収容さ
れるとともに係止段部9に係合可能な頭部16が、ねじ
孔部11に螺合される雄ねじ17を一端側外周に有する
軸部18の他端に一体に設けられて成るものである。而
して、頭部16の軸方向長さは収容孔部10の軸方向長
さよりも短く設定されるものであり、該頭部16の端面
には、第1補助ボルト15を回転操作するための工具を
係合すべく、たとえば横断面正六角形状に形成される係
合凹部19が設けられる。
体5に締着する前に、挿通孔部8に挿通された第1補助
ボルト15は、その頭部15を係止段部9に係止させる
までねじ孔部11に予め螺合されており、その状態で被
締結物4を貫通するボルトB 1 が取付け体5に螺合して
締付けられる。それにより、ボルトB1 および第1補助
ボルト15には、その軸方向に沿う引張力がともに作用
することになる。
示すように、第1補助ボルト15をその頭部16が係止
段部9から離反するまで緩める。これにより、第1補助
ボルト15が分担していた引張力の分もボルトB1 が負
担するようになり、ボルトB 1 に作用する引張力が大き
くなってボルトB1 を軸方向により伸ばすことになる。
しかもボルトB1 の挿通孔部8が設けられる範囲Aは、
その少なくとも一部が被締結物4に対応するように設定
されるので、ボルトB1 の少なくとも被締結物4に対応
する部分が軸方向に伸びることにより、ボルトB1 から
被締結物4に作用する締結力を低下させることができ
る。
容孔部10における雌ねじ12に第2補助ボルト20を
螺合させ、その第2補助ボルト20を締付ける。そうす
ると第2補助ボルト20が第1補助ボルト15の頭部1
6で受けられ、第2補助ボルト20の締付け力によりボ
ルトB1 がさらに軸方向に伸びることになり、ボルトB
1 から被締結物4に作用する締結力をさらに低下させる
ことができる。
きや焼付き等に起因して通常の緩めトルクでは簡単に緩
まない場合にも、比較的小さな緩めトルクで容易かつ迅
速にボルトB1 を緩めることが可能となる。すなわち第
1補助ボルト15の緩め作業に続いて、第2補助ボルト
20の締付け作業を行うことにより、ボルトB1 を軸方
向に伸ばしてボルトB1 から被締結物4に作用する締結
力を低下させ、それにより、ボルトB1 の係合部1およ
び被締結物4間に作用する摩擦力、ならびにボルトB1
の軸部2と取付け体5のねじ孔6との螺合部に作用する
摩擦力が低下することになり、比較的小さな緩めトルク
でもボルトB1 を容易に緩めることができる。したがっ
てボルトB1 の緩め作業を、その作業中に被締結物4を
損傷することなく、簡単迅速に行なうことが可能とな
る。
第2補助ボルト20を締付ける際に、第2補助ボルト2
0が螺合している収容孔部10の雌ねじ12は、第1補
助ボルト15が螺合しているねじ孔部11とは逆ねじで
あるので、第2補助ボルト20の締付けによって第1補
助ボルト15が締付け方向に回転することはない。
に比べて強度の高い材料により形成しておくと、被締結
物4の締結に伴う軸力の負担を第1補助ボルト15に持
たせることができるので、第1補助ボルト15を緩める
ことによりボルトB1 に大きな軸力を作用させてボルト
B1 の伸び量を大きくし、ボルトB1 の緩めトルクをよ
り低減することが可能である。
り、第1補助ボルト15が締付けられている状態のボル
トB1 の収容孔部10の開口端を、雌ねじ12に螺合す
る第2補助ボルト20で閉じておくようにしてもよく、
そうすれば、収容孔部10内に塵埃が侵入するのを防止
することができる。
2補助ボルト20を緩めてボルトB 1 から取外した後に
第1補助ボルト15を緩め、その後、第2補助ボルト2
0を再度締付けるようにすればよい。
うに、ボルトB2 に、挿通孔部8と、挿通孔部8の一端
との間に係止段部9を形成する横断面円形の収容孔部1
0と、挿通孔部8の他端に連なる有底のねじ孔部11´
とが同軸に設けられるようにしてもよい。
明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の
範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計
変更を行うことが可能である。
ねじ孔部11,11´が設けられるようにしてもよい。
れば、ボルトには、少なくとも軸方向に沿う一部を被締
結物に対応させた挿通孔部と、外端をボルトの軸方向一
端面に開口させて挿通孔部よりも大径に形成されるとと
もに挿通孔部の一端との間に係止段部を形成する収容孔
部と、挿通孔部の他端に連なるねじ孔部とが同軸に設け
られ、収容孔部内に回転自在に収容される頭部を有して
挿通孔部に挿通される第1補助ボルトが前記頭部を係止
段部に係合させるまでねじ孔部に螺合された状態で、ボ
ルトが被締結物を貫通して取付け体に螺合され、収容孔
部の少なくとも外端寄りの内面には、第1補助ボルトの
前記頭部に当接する第2補助ボルトを螺合させる雌ねじ
が前記ねじ孔部とは逆ねじにして設けられるので、頭部
が係止段部から離反するように第1補助ボルトを緩める
ことにより少なくとも被締結物に対応する部分でボルト
を軸方向に伸ばし、さらに第1補助ボルトで受けるよう
にして第2補助ボルトを締付けることによりボルトをさ
らに軸方向に伸ばして緩めトルクを低減することがで
き、しかも第2補助ボルトの締付け時に第1補助ボルト
が締付け方向に回転することも防止することができる。
1記載のボルトを緩めるにあたって、第1補助ボルトを
その頭部が係止段部から離反するまで緩めた後、収容孔
部の雌ねじに螺合させた第2補助ボルトを第1補助ボル
トで受けるようにして締付けた状態でボルトを緩めるの
で、第1補助ボルトの緩め作業、ならびに第2補助ボル
トの締付け作業を順次行うことによってボルトの緩めト
ルクを低減した状態で、ボルトを緩めることによりボル
トを小さな緩めトルクで容易かつ迅速に緩めることがで
きる。
を示す断面図である。
る断面図である。
である。
Claims (2)
- 【請求項1】 取付け体(5)との間に被締結物(4)
を挟持して取付け体(5)に螺合されるボルト(B1 ,
B2 )の緩めトルクを低減するためのボルトの緩めトル
ク低減構造において、ボルト(B1 ,B2 )には、少な
くとも軸方向に沿う一部を被締結物(4)に対応させた
挿通孔部(8)と、外端をボルト(B 1 ,B2 )の軸方
向一端面に開口させて挿通孔部(8)よりも大径に形成
されるとともに挿通孔部(8)の一端との間に係止段部
(9)を形成する収容孔部(10)と、挿通孔部(8)
の他端に連なるねじ孔部(11,11´)とが同軸に設
けられ、収容孔部(10)内に回転自在に収容される頭
部(16)を有して挿通孔部(8)に挿通される第1補
助ボルト(15)が前記頭部(16)を係止段部(9)
に係合させるまでねじ孔部(11,11´)に螺合され
た状態で、ボルト(B1 ,B2 )が被締結物(4)を貫
通して取付け体(5)に螺合され、収容孔部(10)の
少なくとも外端寄りの内面には、第1補助ボルト(1
5)の前記頭部(16)に当接する第2補助ボルト(2
0)を螺合させる雌ねじ(12)が前記ねじ孔部(1
1,11´)とは逆ねじにして設けられることを特徴と
するボルトの緩めトルク低減構造。 - 【請求項2】 請求項1記載のボルト(B1 ,B2 )を
緩めるにあたって、第1補助ボルト(15)をその頭部
(16)が係止段部(9)から離反するまで緩めた後、
収容孔部(10)の雌ねじ(12)に螺合させた第2補
助ボルト(20)を第1補助ボルト(15)で受けるよ
うにして締付けた状態でボルト(B1,B2 )を緩める
ことを特徴とするボルトの緩め方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP04197395A JP3569562B2 (ja) | 1995-03-01 | 1995-03-01 | ボルトの緩めトルク低減構造および緩め方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP3569562B2 JP3569562B2 (ja) | 2004-09-22 |
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JP2023527249A (ja) * | 2020-06-09 | 2023-06-27 | サルヴッチ,エマヌエーレ | 緩み止めねじ締結具 |
DE102022119087A1 (de) | 2022-07-29 | 2024-02-01 | Kamax Holding Gmbh & Co. Kg | Verbindungsmittel, Batterieanordnung, Brennstoffzelle und Verfahren zum Herstellen eines Verbindungsmittels |
-
1995
- 1995-03-01 JP JP04197395A patent/JP3569562B2/ja not_active Expired - Fee Related
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