JPH0823292B2 - エンジンの吸気装置 - Google Patents

エンジンの吸気装置

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JPH0823292B2
JPH0823292B2 JP11579587A JP11579587A JPH0823292B2 JP H0823292 B2 JPH0823292 B2 JP H0823292B2 JP 11579587 A JP11579587 A JP 11579587A JP 11579587 A JP11579587 A JP 11579587A JP H0823292 B2 JPH0823292 B2 JP H0823292B2
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猛 小柳津
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は自動車用として好適な4行程エンジンの吸
気装置に関するもので、特に低速域から高速域に至る広
い運転域全般に亘つて高い出力トルクを得べく、1個の
燃焼室毎に低速用と高速用との2種の吸気通路を設けた
ものに関する。
〔従来の技術〕
従来、多気筒エンジンにおいては、吸気慣性を利用し
てエンジンの出力トルクを高めるため、各気筒毎の吸気
通路を比較的細く長い常用通路と、太く短い高速通路と
の2種で構成し、これらの上流端を共通の空気箱内へ開
口させて相互の吸気干渉を避けることが行われており、
更には、常用通路と高速通路との間の独立性を高めるべ
く、各通路毎に空気箱を独立して設けることも行われて
いる(例えば特開昭59−79035号公報)。
〔発明が解決しようとする問題点〕
他方、これら多気筒エンジンでは各気筒毎の吸気量の
不均衡が生じるのを避けるため、空気箱の上流に接続さ
れる集合管に出力調節用の絞り弁を設けている。そのた
め、高速通路の絞り弁が閉じられる低負荷運転時に、高
速通路が常用通路のサイドブランチとして機能してしま
い、常用通路の共振振動数を変動させて、エンジン出力
の中低速特性を損なうことがある。また、そのサイドブ
ランチを接続した状態で中低速特性を適当に設定すれ
ば、高速特性が損なわれる不具合を生じる。
〔問題点を解決するための手段〕
この発明はそのような不具合を解消し、常用通路と高
速通路とが相互に他方の影響を受ける不具合を回避する
ため、相互の独立性を高め、両通路に所望の高出力特性
を得るようにして、広い速度域に亘り高い出力トルクを
得ることを目的とするもので、一端で燃焼室に通じる吸
気通路を比較的細く長い常用通路と短く太い高速通路と
で構成し、常用通路に人為的に開閉操作される絞り弁と
高速通路にエンジンの低速運転時に閉じる自動の絞り弁
とを設け、両絞り弁の下流側に位置して各別の空気箱を
設けると共に、前記高速通路の空気箱より下流側に位置
してエンジンの低速運転時に閉じられる遮断弁を設けた
点に特徴がある。
〔作用〕
常用通路に設けた手動の絞り弁が大きく開かれてエン
ジンが高速高負荷で運転されるときには、高速通路に設
けた自動の絞り弁と遮断弁も共に開弁して、吸入空気量
が増大し所望の高速高出力運転が行われる。
他方、エンジンが低速低負荷で運転されるときには、
高速用の絞り弁と遮断弁とが共に閉じられて吸気の全量
が常用通路を経て燃焼室へ供給される。このとき高速通
路の空気箱は常用通路から完全に遮断される。
〔実施例〕
以下、図示の実施例によつてこの発明を説明すると、
図中、1はエンジン本体であり、その上部に燃焼室2が
設けられている。燃焼室2はシリンダ3、シリンダヘツ
ド4およびピストン5とによつて囲まれる空室として構
成され、吸気弁6を介して吸気通路7と、排気弁8を介
して排気通路9とが接続されている。11,12は気筒毎に
2個づつ設けられた吸気弁6と排気弁8を駆動するカム
軸であり、周知のように調時ベルト13を介してクランク
軸14によつて回転せられる。なお、吸気弁6と排気弁8
とが気筒毎に2個づつ設けられた点はこの発明必須の要
件ではなく、各弁を1個づく設けたものにもそのまゝ適
用可能である。
吸気通路7は一端で燃焼室2と通じ、他端で大気に通
じる一連に形成され、その大気側開口近傍は、比較的細
く長い常用通路7aと比較的短く太い高速通路7bとで構成
され、その途中に各独立した比較的低容量の低速空気箱
7cと高容量の高速空気箱7dとが付設されている。15は人
為的に操作される手動の絞り弁であり、16はその高開度
域で開弁しエンジンの要求出力に沿つて自動的に開閉さ
れる自動の絞り弁であつて、これら両絞り弁15,16を設
けること、およびその作動は既に周知のものである。
17は高速通路7bに設けられた遮断弁であり、エンジン
が予定の高速運転に至つたとき開かれ、予定以下の低速
域まで降下したとき閉じられるように構成されている。
次に、このエンジンの作動を第2図によつて説明する
と、エンジンが(a)で示される高速高負荷域で運転さ
れるときには、絞り弁15,16と高速通路7bに設けた遮断
弁17とが閉弁し、吸気は常用通路7aと高速通路7bとの双
方から燃焼室2内へ導入され、所望の高出力が得られ
る。
他方、エンジンが(c)で示される低速低負荷域で運
転されるときには、従来と同様に自動の絞り弁16が閉じ
て常用通路7aのみが作動し、吸気量は専ら手動の絞り弁
15によつて制御される。この状態では遮断弁17も閉じて
おり、常用通路7aには比較的長い固有の長さと吸気流量
に応じた比較的小さい空気室容積とが設定されており、
高速通路7bによる干渉がないので低速運転時にも相対的
に高い出力トルクと良好な加減速応答性が得られる。
また、(b)で示される中間的な運転領域において
は、出力の増加に伴い遮断弁17に先立つて自動の絞り弁
16が開弁する。よつて、絞り弁16から遮断弁17に至る間
の高速通路7bは常用通路7aの上流端に付設されたサイド
ブランチとして機能し、低速低負荷用として設定された
常用通路7aの特性を崩し、低速重視或いは高速重視の谷
間となつている中速中負荷域の特性を改善する。
〔発明の効果〕
この発明は以上のように、高速通路の空気箱より下流
側に位置してエンジンの低速運転時に閉じる遮断弁を設
けたから、高速通路用の空気箱が低速低負荷運転時に常
用通路の長さや太さに及ぼす影響を回避することが出
来、低速トルクの増大を図ることができる効果がある。
なお、自動の絞り弁と遮断弁とを実施例のように動作
させれば、高速エンジンに有りがちな中速域で生じる出
力トルクの、いわゆるトルク谷を浅くすることができ
る。
【図面の簡単な説明】
図面はこの発明の一実施例を示すもので、第1図はエン
ジンの構成を示す一部を破断した側面図、第2図は遮断
弁の作動特性図である。 7……吸気通路、7a……細く長い常用通路、7b……太い
高速通路、7c……低速空気室、7d……高速空気室、15,1
6……絞り弁、17……遮断弁。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一端で燃焼室に通じる吸気通路を比較的細
    く長い常用通路と短く太い高速通路とで構成し、常用通
    路に人為的に開閉操作される絞り弁と高速通路にエンジ
    ンの低速運転時に閉じる自動の絞り弁とを設け、両絞り
    弁の下流側に位置して各別の空気箱を設けると共に、前
    記高速通路の空気箱より下流側に位置してエンジンの低
    速運転時に閉じられる遮断弁を設けてなるエンジンの吸
    気装置。
  2. 【請求項2】遮断弁は蝶形弁である特許請求の範囲第1
    項記載のエンジンの吸気装置。
JP11579587A 1987-05-14 1987-05-14 エンジンの吸気装置 Expired - Fee Related JPH0823292B2 (ja)

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JPH0745810B2 (ja) * 1988-04-14 1995-05-17 本田技研工業株式会社 多気筒内然機関の吸気装置
JPH0299227U (ja) * 1989-01-26 1990-08-07
JP2519619B2 (ja) * 1991-12-10 1996-07-31 本田技研工業株式会社 内燃機関
DE10106515A1 (de) * 2001-02-13 2003-04-24 Mann & Hummel Filter Ansaugvorrichtung für eine Brennkraftmaschine und Verfahren zu deren Betrieb

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