JPH08231902A - 艶消し電着塗料用樹脂組成物の製造方法 - Google Patents

艶消し電着塗料用樹脂組成物の製造方法

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JPH08231902A
JPH08231902A JP6158995A JP6158995A JPH08231902A JP H08231902 A JPH08231902 A JP H08231902A JP 6158995 A JP6158995 A JP 6158995A JP 6158995 A JP6158995 A JP 6158995A JP H08231902 A JPH08231902 A JP H08231902A
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JP
Japan
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monomer
group
parts
mixed
water
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JP6158995A
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English (en)
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Katsuya Obata
克弥 小畑
Katsushige Hara
勝茂 原
Yasuhiro Yano
泰広 矢野
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HONNY CHEMICAL IND
Honny Chemicals Co Ltd
Original Assignee
HONNY CHEMICAL IND
Honny Chemicals Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 電着塗料用樹脂組成物製造方法を提供する。 【構成】 酸価20〜300、ヒドロキシル価20〜4
00のカルボキシル基およびヒドロキシル基を側鎖に有
する水溶性または水分散性のアクリル系共重合体(A)
成分の存在下に、混合単量体(B)成分を(A)成分と
(B)成分との割合が重量比で40/60〜90/10
である範囲で混合して共重合し、得られる共重合体成分
にアミノ樹脂を固形分重量比で40/60〜80/20
となる範囲で加えたのち、含フッ素界面活性剤成分を全
重合体・アミノ樹脂100重量部当り0.01〜5.0
重量部混合することによりなる艶消し電着塗料用樹脂組
成物の製造方法。 【効果】 安定した低光沢の美麗な外観を有し、充分な
塗膜厚、優れた肌感および下地のダイスマーク隠蔽性を
示す電着塗膜が形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、艶消し電着塗料用樹脂
組成物の製造方法に関し、塗膜が泡付着による肌あれが
なく、耐泡ムラ性、下地のダイスマーク隠蔽性に優れ、
落ちついた感じを与えるアルミニウム製建材塗装用艶消
し電着塗料用樹脂組成物の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年では時代の要請により、電着塗装に
おいては艶消し外観を備えた塗膜を形成し得る艶消し電
着塗装が広く実施されるようになっている。これらの方
法は、電着塗料液に特別の艶消し剤を添加することな
く、特定の条件下で反応させた電着塗料組成物を使用す
るものである。例えば、特公昭60−19942号公報
記載の技術がこれに該当する。
【0003】さらにその後アルコキシシラン基を側鎖に
有する水溶性または水分散性のアクリル系共重合体とア
ミノ樹脂からなるアニオン系電着塗料を使用する艶消し
電着塗装方法が提案されている(特公昭62−2451
9号公報)。しかしながら前記公知の艶消し電着塗料用
樹脂組成物により得られる電着塗膜は、低光沢の艶消し
外観は形成されるが、冬期の低温度下かつ低湿度下の雰
囲気の場合、電着浴との温度差により被塗物であるアル
ミニウム陽極酸化皮膜(アルマイト)の微細孔から堆積
膨張による気泡が発生し、その状態で電着することによ
り、塗膜内部に発生した気泡が残り、目視角度によりギ
ラギラした感じになったり、ムラ状の外観になったり、
さらに場合によっては、下地のアルミニウム材のダイス
マークが残存したり、ピンホール状の塗膜欠陥を生ずる
等の欠点があった。また、酸価20〜300、ヒドロキ
シル価20以上のカルボキシル基及びヒドロキシル基を
側鎖に有する水溶性または水分散性のアクリル系共重合
体(以下A成分という)とヒドロキシル価20以上のヒ
ドロキシル基およびアルコキシシラン基を側鎖に有する
アクリル系共重合体(以下B成分という)とをそれぞれ
別個に溶液重合法により製造し、A成分の共重合体溶液
とB成分の共重合体溶液とを混合し、この混合した共重
合体溶液(以下C成分という)にメラミン樹脂を固形分
重量比で40/60〜80/20の割合で含有する樹脂
組成物よりなる艶消し電着塗料用樹脂組成物が提案され
ている(特開平6−41476号公報)。しかしなが
ら、この電着塗料用樹脂組成物は液安定性については充
分でなく、電着塗膜の特性であるダイスマーク隠蔽性等
についての厳しい要求を満たすに到っていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記問題を解
決するためになされたもので、前記した従来電着塗料用
樹脂組成物によって得られる電着塗膜の欠点を解消し、
泡付着による肌あれ、泡ムラ、下地のダイスマーク等塗
膜欠陥のない落ち着いた外観の電着塗膜を形成し、さら
には、沈澱や分離を生ずることのない溶液安定性の優れ
た電着塗料用樹脂組成物の製造方法を提供することを目
的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成する本発
明は、溶液重合法により製造されたカルボキシル基およ
びヒドロキシル基を側鎖に有する水溶性または水分散性
のアクリル系重合体の溶液の存在下に(a)α,β−エ
チレン性不飽和カルボン酸のヒドロキシル基含有アルキ
ルエステル単量体、(b)α,β−エチレン性不飽和カ
ルボン酸のアルコキシシラン基含有アルキルエステル単
量体及び(c)官能基を有しない共重合性ビニル基含有
単量体の混合単量体を共重合することにより得られる共
重合体溶液にアミノ樹脂を加えた後、含フッ素界面活性
剤を混合し、次いで有機アミンで部分的に中和し、水を
加えてエマルジョンにすることを特徴とする艶消し電着
塗料用樹脂組成物の製造方法に関する。
【0006】又本発明は溶液重合法により製造されたカ
ルボキシル基およびヒドロキシル基を側鎖に有する水溶
性または水分散性のアクリル系重合体の溶液の存在下に
(a)α,β−エチレン性不飽和カルボン酸のヒドロキ
シル基含有アルキルエステル単量体、(b)α,β−エ
チレン性不飽和カルボン酸のアルコキシシラン基含有ア
ルキルエステル単量体及び(c)官能基を有しない共重
合性ビニル基含有単量体の混合単量体を共重合すること
により得られる共重合体溶液にアミノ樹脂を加えた後、
有機アミンで部分的に中和し、水を加えてエマルジョン
にし、ついで含フッ素界面活性剤を混合することを特徴
とする艶消し電着塗料用樹脂組成物の製造方法に関す
る。
【0007】更に具体的には本発明は、溶液重合法によ
り製造された酸価20〜300、ヒドロキシル価20〜
400のカルボキシル基およびヒドロキシル基を側鎖に
有する水溶性または水分散性のアクリル系重合体の溶液
の存在下に(a)α,β−エチレン性不飽和カルボン酸
のヒドロキシル基含有アルキルエステル単量体、(b)
α,β−エチレン性不飽和カルボン酸のアルコキシシラ
ン基含有アルキルエステル単量体及び(c)官能基を有
しない共重合性ビニル基含有単量体の混合単量体を、前
記アクリル系重合体と混合単量体との割合が固形分重量
比で40/60〜90/10である範囲において混合
し、かつ前記混合単量体成分の相互の割合をその混合単
量体の共重合により生成される重合体の全量を100重
量部としてα,β−エチレン性不飽和カルボン酸のヒド
ロキシル基含有アルキルエステル単量体は生成した重合
体のヒドロキシル価が20〜400となる重量部、α,
β−エチレン性不飽和カルボン酸のアルコキシシラン基
含有アルキルエステル単量体は混合単量体の1〜10重
量部、官能基を有しない共重合性ビニル基含有単量体を
残量とする範囲に設定して溶液重合し、得られた共重合
体溶液にアミノ樹脂を共重合体成分とアミノ樹脂成分と
の割合が固形分重量比で40/60〜80/20となる
範囲で混合した後、含フッ素界面活性剤を全重合体・ア
ミノ樹脂100重量部当り0.01〜5.0重量部混合
し、次いで有機アミンで部分的に中和し、水を加えてエ
マルジョンにする艶消し電着塗料用樹脂組成物の製造方
法に関する。
【0008】又具体的には本発明は、溶液重合法により
製造された酸価20〜300、ヒドロキシル価20〜4
00のカルボキシル基およびヒドロキシル基を側鎖に有
する水溶性または水分散性のアクリル系重合体の溶液の
存在下に(a)α,β−エチレン性不飽和カルボン酸の
ヒドロキシル基含有アルキルエステル単量体、(b)
α,β−エチレン性不飽和カルボン酸のアルコキシシラ
ン基含有アルキルエステル単量体及び(c)官能基を有
しない共重合性ビニル基含有単量体の混合単量体を、前
記アクリル系重合体と混合単量体との割合が固形分重量
比で40/60〜90/10である範囲において混合
し、かつ前記混合単量体成分の相互の割合をその混合単
量体の共重合により生成される重合体の全量を100重
量部としてα,β−エチレン性不飽和カルボン酸のヒド
ロキシル基含有アルキルエステル単量体は生成した重合
体のヒドロキシル価が20〜400となる重量部、α,
β−エチレン性不飽和カルボン酸のアルコキシシラン基
含有アルキルエステル単量体は混合単量体の1〜10重
量部、官能基を有しない共重合性ビニル基含有単量体を
残量とする範囲に設定して溶液重合し、得られた共重合
体溶液にアミノ樹脂を共重合体成分とアミノ樹脂成分と
の割合が固形分重量比で40/60〜80/20となる
範囲で混合した後、有機アミンで部分的に中和し、水を
加えてエマルジョンにした後、含フッ素界面活性剤を全
重合体・アミノ樹脂100重量部当り0.01〜5.0
重量部混合する艶消し電着塗料用樹脂組成物の製造方法
に関する。
【0009】本発明の艶消し電着塗料用樹脂組成物の製
造方法は前記した特開平6−41476号公報に記載の
公知技術におけるA成分すなわちカルボキシル基及びヒ
ドロキシル基を側鎖に有する水溶性または水分散性のア
クリル系共重合体の樹脂溶液とB成分すなわち(a)
α,β−エチレン性不飽和カルボン酸のヒドロキシル基
含有アルキルエステル単量体、(b)α,β−エチレン
性不飽和カルボン酸のアルコキシシラン基含有アルキル
エステル単量体及び(c)官能基を有しない共重合性ビ
ニル基含有単量体の共重合体の樹脂溶液とを別個に製造
した後に、A成分及びB成分の樹脂溶液を混合する手段
の代りにA成分の溶液重合法による樹脂溶液の存在下に
B成分の単量体の共重合を行ないA成分及びB成分の混
合共重合体溶液を製造する手段を採用したこと及び共重
合体溶液−アミノ樹脂エマルジョンに含フッ素界面活性
剤を配合する手段を採用した方法であり、本発明により
製造された艶消し電着塗料用樹脂組成物は沈澱や分離を
生ずることのない優れた溶液安定性を示し、これを電着
した電着塗膜は、安定した低光沢の美麗な外観を有し、
塗膜厚も充分満足されるのみならず、泡付着による肌あ
れ、泡ムラ、下地のダイスマーク等塗膜欠陥のない落ち
着いた外観を示すという効果を達成する。
【0010】本発明について具体的に説明すると、A成
分の水溶性または水分散性のアクリル系共重合体を構成
するカルボキシル基含有単量体としては、アクリル酸、
α−クロロアクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、無
水マレイン酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、シ
トラコン酸、メサコン酸等の単独または混合物あるいは
少なくとも1個のカルボキシル基を有するそれらの官能
性誘導体例えば不飽和の重合性のジ−またはポリカルボ
ン酸の部分的エステルまたはアミド等がある。また、A
成分の水溶性または水分散性のアクリル系共重合体を構
成するα,β−エチレン性不飽和カルボン酸のヒドロキ
シル基含有アルキルエステル単量体としては、2−ヒド
ロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタ
クリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2
−ヒドロキシプロピルメタクリレート、3−ヒドロキシ
プロピルアクリレート、3−ヒドロキシプロピルメタク
リレート、4−ヒドロキシブチルメタクリレート、ジエ
チレングリコールモノアクリレート、ジエチレングリコ
ールモノメタクリレート等がある。
【0011】さらに、A成分の水溶性または水分散性の
アクリル系共重合体を構成するカルボキシル基含有単量
体およびヒドロキシル基含有アルキルエステル単量体と
共重合させる共重合性ビニル基含有単量体としては、カ
ルボキシル基、ヒドロキシル基及びアルコキシシラン基
との反応性を有する基すなわち官能基を有しない単量体
(非官能性単量体)であるメチルアクリレート、メチル
メタクリレート、エチルアクリレート、エチルメタクリ
レート、n−プロピルアクリレート、n−プロピルメタ
クリレート、イソプロピルアクリレート、イソプロピル
メタクリレート、ブチルアクリレート、ブチルメタクリ
レート、ラウリルアクリレート、ラウリルメタクリレー
ト、ステアリルアクリレート、ステアリルメタクリレー
ト、ヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリ
レート、2−エチルヘキシルメタクリレート、ヘプチル
アクリレート、ヘプチルメタクリレート等があり、炭素
数約20までのアルキル基を有する同様なエステルが使
用できる。さらに、スチレン、α−アルキルスチレン、
α−クロロスチレン、ビニルトルエン、アクリロニトリ
ル、酢酸ビニル等がある。前記カルボキシル基含有単量
体、ヒドロキシル基含有アルキルエステル単量体および
これらの単量体と共重合させる非官能性単量体を所望の
酸価20〜300、ヒドロキシル価20〜400の範囲
の共重合体を得るために有機溶媒中で常法の溶液重合法
により共重合すると水溶性または水分散性のビニル系共
重合体Aの溶液が得られる。
【0012】B成分の共重合体について説明すると、
(a)成分を構成するα,β−エチレン性不飽和カルボ
ン酸のヒドロキシル基含有アルキルエステル単量体とし
ては、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロ
キシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルア
クリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、
3−ヒドロキシプロピルアクリレート、3−ヒドロキシ
プロピルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルメタク
リレート、ジエチレングリコールモノアクリレート、ジ
エチレングリコールモノメタクリレート等がある。ま
た、(b)成分のα,β−エチレン性不飽和カルボン酸
のアルコキシシラン基含有アルキルエステル単量体とし
ては、3−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシ
シラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルトリエトキ
シシラン等が使用できる。さらに(c)成分の官能基を
有しない共重合性ビニル基含有単量体としては、メチル
アクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレ
ート、エチルメタクリレート、n−プロピルアクリレー
ト、n−プロピルメタクリレート、イソプロピルアクリ
レート、イソプロピルメタクリレート、ブチルアクリレ
ート、ブチルメタクリレート、ラウリルアクリレート、
ラウリルメタクリレート、ステアリルアクリレート、ス
テアリルメタクリレート、ヘキシルアクリレート、2−
エチルヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルメタ
クリレート、ヘプチルアクリレート、ヘプチルメタクリ
レート等があり、炭素数約20までのアルキル基を有す
る同様なエステルが使用できる。さらに、スチレン、α
−アルキルスチレン、α−クロロスチレン、ビニルトル
エン、アクリロニトリル、酢酸ビニル等がある。
【0013】これら(a)、(b)および(c)各単量
体を混合した混合単量体から製造されるB成分の共重合
体のヒドロキシル価は次の数式により算出した。
【0014】
【数1】 1 ,M2 ・・・=1価のヒドロキシル基含有単量体の
分子量 w1 ,w2 ・・・=1価のヒドロキシル基含有単量体の
重量 W =単量体の全重量
【0015】A成分の共重合体を製造する重合方法は溶
液重合法であり、この方法は下記の製造例に示すように
電着塗料用の樹脂組成物の技術分野で周知であり、反応
容器中で予め加温したイソプロパノール、ブチルセロソ
ルブ等の有機溶媒中に、所定量の前記単量体及び触媒例
えばアゾビスイソブチロニトリルをイソプロパノールと
混合した混合物を滴下し、滴下終了後イソプロパノール
に追加量の触媒を添加して滴下し更に加熱を行ない重合
を終了してA成分の共重合体の溶液を製造する。
【0016】B成分の共重合体を製造する重合方法はA
成分の重合方法と、単量体の種類及びその使用量を除い
て同一であり、A成分の共重合体の溶液にA成分と同一
の溶媒を使用した混合単量体、溶媒及び重合触媒の混合
物を滴下して重合を行ない、A成分とB成分との混合物
(以下C成分の共重合体という)である共重合体の溶液
を取得する。
【0017】本発明における水溶性または水分散性のア
クリル系共重合体(A成分)の酸価が20〜300の範
囲で得られた電着塗料は、特に水分散性が良好であり、
また、A成分のヒドロキシル価が20〜400で得られ
た電着塗料の電着塗膜は性能に優れている。そしてA成
分とB成分との割合が重量比で40/60〜90/10
の範囲で得られた電着塗料は、水分散性が特に良好であ
り、その電着塗膜は美麗な低光沢が得られる。また、本
発明のB成分100重量部中、(a)成分であるα,β
−エチレン性不飽和カルボン酸のヒドロキシル基含有ア
ルキルエステル単量体がB成分のヒドロキシル価として
20〜400の範囲で得られた電着塗膜は性能に優れ、
400を超えると耐沸水性、耐水性が劣ってくる。ま
た、本発明のB成分100重量部中、(b)成分である
α,β−エチレン性不飽和カルボン酸のアルコキシシラ
ン基含有アルキルエステル単量体の割合が混合単量体の
1〜10重量部の範囲では、本発明の電着塗料用樹脂製
造時の重合物粘度を容易にコントロールでき、得られた
電着塗料により形成した電着塗膜は、美麗な低光沢を呈
する。
【0018】ところで本発明に対し、従来法はカルボキ
シル基含有共重合性単量体とアルコキシシラン基含有共
重合性単量体が、終始長時間混在した状態で重合反応が
行なわれる為、反応途中でアルコキシシラン基の加水分
解による架橋反応が一部生じ、得られた樹脂組成物の品
質バラツキが大きかったが、本発明は、カルボキシル基
含有共重合性単量体とアルコキシシラン基含有共重合性
単量体が混在することがなく、また、カルボキシル基含
有共重合体の存在下でアルコキシシラン基含有共重合体
単量体を短時間接触させるのみの為、前述の様な架橋反
応が生ずることもなく、従って品質のバラツキも極めて
少ない。そして本発明において、A成分の共重合体に含
有されるカルボキシル基およびヒドロキシル基と、B成
分のアルコキシシラン基の架橋反応が生じていないとい
うことは、本発明による製品の仕上り粘度および分子量
分布(数平均、重量平均)のロット間バラツキが極めて
少ないということから充分に推察できる。また、本発明
の共重合体(C成分)の酸価及びヒドロキシル価は、理
論値より減少していないことが認められ、このことは、
同時に製品の溶液状態では、本発明のA成分の共重合体
とB成分の共重合体とは、化学反応することなく安定し
た混合状態で存在していることをも示すものである。
【0019】本発明において前記C成分の共重合体の混
合溶液にアミノ樹脂を加えた後、含フッ素界面活性剤を
混合し、有機アミンで部分的に中和した後、水を加えて
エマルジョンにすることにより艶消し電着塗料用樹脂組
成物を取得する。又別法として、C成分の共重合体の混
合溶液にアミノ樹脂を加えた後、有機アミンで部分的に
中和し、水を加えてエマルジョンにした後に含フッ素界
面活性剤を混合しても、前記方法による組成物による電
着塗膜の外観および物性と同一の結果が得られた。
【0020】アミノ樹脂としては、メチロール基の少な
くとも一部を低級アルコールでアルコキシル化したもの
であればよい。低級アルコールとしては、メチルアルコ
ール、エチルアルコール、プロピルアルコール、イソプ
ロピルアルコール、ブチルアルコール等の一種又は二種
以上を使用できる。
【0021】フッ素系界面活性剤としては、アニオン系
パーフルオロアルキルカルボン酸塩:一般式Rf −CO
- ・X+ (X+ ・・・カリウム、ナトリウム等)、ア
ニオン系パーフルオロアルキルスルホン酸塩:一般式R
f −SO3 - ・X+ (X+ ・・・カリウム、ナトリウム
等)、アニオン系その他としてパーフルオロアルキルア
ミノスルホン酸塩(大日本インキ化学製)等が使用でき
る。また、カチオン系としてパーフルオロアルキル第4
級アンモニウムヨウ化物:一般式Rf −N+ (R1 2
3 )I- 、パーフルオロトリメチルアンモニウム塩:
一般式Rf −N+ (CH3 3 - (X・・・ハロゲ
ン)等が使用できる。また、ノニオン系としてパーフル
オロアルキルポリオキシエチレンエタノール:一般式R
f −(CH2 −CH2 O)n −H、ノニオン系その他と
してフッ素化アルキルエステル(住友スリーエム製)、
パーフルオロアルキル基・親水性基含有オリゴマー(大
日本インキ化学製)、パーフルオロアルキル基・親油性
基含有オリゴマー(大日本インキ化学製)、パーフルオ
ロアルキル基(親水性基・親油性基)含有オリゴマー
(大日本インキ化学製)、パーフルオロアルキル基含有
オリゴマー(大日本インキ化学製)、パーフルオロアル
キル基・親油性基含有ウレタン(大日本インキ化学
製)、パーフルオロアルキルリン酸エステル(旭硝子
製)、パーフルオロアルキルアミンオキサイド(旭硝子
製)等が使用できる。また、両性系としてパーフルオロ
アルキルベタイン:一般式Rf −N+ 1 2 3 −C
OO- ・X+ (X+ ・・・カリウム、ナトリウム等)が
使用できる。含フッ素界面活性剤は、一般に使用されて
いる炭化水素系界面活性剤等と比較すると、電着液の表
面エネルギーを低下させ、被塗物である陽極酸化処理し
たアルミニウム板を電着液中に浸漬した時に、陽極酸化
皮膜の微細孔に浸入し、孔中の空気を押出し、かつ被塗
物表面の泡も離脱させる効果を有し、さらに電着塗膜中
に混在することにより、塗膜を平滑にするレベリング効
果を有するものである。
【0022】有機アミンとしては、モノメチルアミン、
ジメチルアミン、トリメチルアミン、モノエチルアミ
ン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、モノイソプロ
ピルアミン、ジイソプロピルアミン、トリイソプロピル
アミン、モノブチルアミン、ジブチルアミン、トリブチ
ルアミン等のようなアルキルアミン類、モノエタノール
アミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、
モノ(2−ヒドロキシプロピル)アミン、ジ(2−ヒド
ロキシプロピル)アミン、トリ(2−ヒドロキシプロピ
ル)アミン、ジメチルアミノエタノール、ジエチルアミ
ノエタノールなどのアルカノールアミン類、エチレンジ
アミン、プロピレンジアミン、ジエチレントリアミン、
トリエチレンテトラミンなどのアルキレンポリアミン
類、エチレンイミン、プロピレンイミン等のアルキレン
イミン類、ピペラジン、モルホリン、ピラジン、ピリジ
ン等が挙げられる。有機アミンは、A成分中のカルボキ
シル基に対し、モル比が0.3〜0.9となるように添
加すればよい。
【0023】A成分とB成分より得られる共重合体の混
合物(C成分)とアミノ樹脂との合計100重量部に対
して、含フッ素界面活性剤が0.01〜5.0重量部の
範囲が最も好ましい範囲である。含フッ素界面活性剤が
0.01重量部未満では泡付着による肌あれ、ピンホー
ル等の塗膜欠陥が目立ち、5.0重量部を超えると攪拌
等による電着樹脂液の起泡性が大きくなる危険性があ
る。
【0024】
【実施例】本発明の実施例および比較例をあげて、本発
明をさらに詳細に説明するが、これにより本発明が限定
されるものではない。なお、実施例、比較例、応用例中
の部は、特に断りのない限り重量部である。
【0025】製造例1 水溶性または水分散性のアクリル系共重合体溶液の製造 攪拌装置、還流冷却器および窒素導入管を備えた3リッ
トル4つ口フラスコに重量部でイソプロパノール12.
0部、ブチルセロソルブ8.0部を仕込み、90℃に昇
温した。別にイソプロパノール18.0部、アクリル酸
9部、2−ヒドロキシエチルアクリレート10部、2−
ヒドロキシエチルメタクリレート5部、スチレン10
部、2−エチルヘキシルアクリレート10部、n−ブチ
ルアクリレート20部、メチルメタクリレート36部、
アゾビスイソブチロニトリル1部の混合液を滴下ロート
に仕込み、前記フラスコ内に120分かけて滴下した。
滴下終了後、さらに、イソプロパノール0.4部、アゾ
ビスイソブチロニトリル0.2部を30分毎に3回添加
した後に、さらに、90℃で90分反応を続けた。
【0026】製造例2 水溶性または水分散性のアクリル系共重合体溶液の製造 攪拌装置、還流冷却器および窒素導入管を備えた3リッ
トル4つ口フラスコに重量部でイソプロパノール12.
0部、ブチルセロソルブ8.0部を仕込み、90℃に昇
温した。別にイソプロパノール18.0部、アクリル酸
9部、2−ヒドロキシエチルアクリレート15部、2−
ヒドロキシエチルメタクリレート8部、スチレン10
部、2−エチルヘキシルアクリレート10部、n−ブチ
ルアクリレート15部、メチルメタクリレート33部、
アゾビスイソブチロニトリル1部の混合液を滴下ロート
に仕込み、前記フラスコ内に120分かけて滴下した。
滴下終了後、さらに、イソプロパノール0.4部、アゾ
ビスイソブチロニトリル0.2部を30分毎に3回添加
した後に、さらに、90℃で90分反応を続けた。
【0027】製造例3 アルコキシシラン基及びヒドロキシル基を側鎖に有する
アクリル系共重合体溶液の製造 攪拌装置、還流冷却器および窒素導入管を備えた3リッ
トル4つ口フラスコに重量部でイソプロパノール12.
0部、ブチルセロソルブ8.0部を仕込み、90℃に昇
温した。別にイソプロパノール18.0部、2−ヒドロ
キシエチルアクリレート10部、2−ヒドロキシエチル
メタクリレート5部、スチレン10部、2−エチルヘキ
シルアクリレート10部、n−ブチルアクリレート20
部、メチルメタクリレート40部、γ−メタクリルオキ
シプロピルトリメトキシシラン5部、アゾビスイソブチ
ロニトリル1部の混合液を滴下ロートに仕込み、前記フ
ラスコ内に120分かけて滴下した。滴下終了後、さら
に、イソプロパノール0.4部、アゾビスイソブチロニ
トリル0.2部を、30分毎に3回添加した後に、さら
に、90℃で90分反応を続けた。
【0028】製造例4 アルコキシシラン基、ヒドロキシル基及びカルボキシル
基を側鎖に有するビニル系共重合体溶液の製造 攪拌装置、還流冷却器および窒素導入管を備えた3リッ
トル4つ口フラスコに重量部でイソプロパノール12.
0部、ブチルセロソルブ8.0部を仕込み、90℃に昇
温した。別にイソプロパノール18.0部、アクリル酸
6.0部、2−ヒドロキシエチルアクリレート10部、
2−ヒドロキシエチルメタクリレート5部、スチレン1
0部、2−エチルヘキシルアクリレート10部、n−ブ
チルアクリレート20部、メチルメタクリレート37.
0部、γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラ
ン2部、アゾビスイソブチロニトリル1部の混合液を滴
下ロートに仕込み、前記フラスコ内に120分かけて滴
下した。滴下終了後、さらに、イソプロパノール0.4
部、アゾビスイソブチロニトリル0.2部を、30分毎
に3回添加した後に、さらに、90℃で90分反応を続
けた。
【0029】製造例5 本発明による共重合体C成分の溶液の製造 製造例1と同様の反応を行ない、反応終了後イソプロパ
ノール6部、ブチルセロソルブ4部を加え、次いでイソ
プロパノール9部、2−ヒドロキシエチルアクリレート
5部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート2.5部、
スチレン5部、2−エチルヘキシルアクリレート5部、
n−ブチルアクリレート10部、メチルメタクリレート
20部、γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシ
ラン2.5部、アゾビスイソブチロニトリル0.5部の
混合液を60分間で滴下した。滴下終了後、さらに、イ
ソプロパノール0.2部、アゾビスイソブチロニトリル
0.1部を30分毎に3回添加した後に、さらに、90
℃で90分間反応を続けた。
【0030】製造例6 本発明による共重合体C成分の溶液の製造 製造例2と同様の反応を行ない、反応終了後イソプロパ
ノール6部、ブチルセロソルブ4部を加え、次いでイソ
プロパノール9部、2−ヒドロキシエチルアクリレート
5部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート2.5部、
スチレン5部、2−エチルヘキシルアクリレート5部、
n−ブチルアクリレート10部、メチルメタクリレート
20部、γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシ
ラン2.5部、アゾビスイソブチロニトリル0.5部の
混合液を60分間で滴下した。滴下終了後、さらに、イ
ソプロパノール0.2部、アゾビスイソブチロニトリル
0.1部を30分毎に3回添加した後に、さらに、90
℃で90分間反応を続けた。
【0031】製造例7 本発明による共重合体A成分とアルコキシシラン基を側
鎖を有するビニル系共重合体との混合重合体溶液の製造 製造例2と同様の反応を行ない、反応終了後イソプロパ
ノール6部、ブチルセロソルブ4部を加え、次いでイソ
プロパノール9部、スチレン5部、2−エチルヘキシル
アクリレート5部、n−ブチルアクリレート12.5
部、メチルメタクリレート25部、γ−メタクリルオキ
シプロピルトリメトキシシラン2.5部、アゾビスイソ
ブチロニトリル0.5部の混合液を60分間で滴下し
た。滴下終了後、さらに、イソプロパノール0.2部、
アゾビスイソブチロニトリル0.1部を30分毎に3回
添加した後に、さらに、90℃で90分間反応を続け
た。
【0032】以下の実施例における共重合体、メラミン
樹脂及び含フッ素界面活性剤の部数は固形分重量部を示
す。 実施例1 製造例5で得られたアクリル系共重合体100部および
メラミン樹脂(三和ケミカル社製 MX−40)28.
1部を混合して、含フッ素界面活性剤FC−170C
(住友スリーエム製、ノニオン系パーフルオロアルキル
ポリオキシエチレンエタノール)0.5部を添加攪拌
し、ついでこれにジメチルアミノエタノール2.1部を
添加混合した。攪拌を続けながら脱イオン水を176部
加えて転相乳化を行ない、電着塗装用原液を調整した。
別の容器に脱イオン水を710部仕込み、攪拌しながら
前記電着塗装用原液309部を投入し、次にジメチルア
ミノエタノールを3.5部添加して電着塗装液を得た。
【0033】実施例2〜5および比較例1〜6 アクリル系共重合体、含フッ素界面活性剤または炭化水
素系界面活性剤、脱イオン水を表1に示す量で使用する
以外は、すべて実施例1と同じ条件により電着塗装液を
調製した。比較例3のカルボキシル基、ヒドロキシル基
及びアルコキシシラン基を側鎖に有する共重合体につい
ては、表1においてその酸価及びヒドロキシル価(水酸
基価)をC成分の欄に記載した。
【0034】実施例6 製造例5で得られたビニル系共重合体100部およびメ
ラミン樹脂(三和ケミカル社製 MX−40)28.1
部を混合し、次いでこれらにジメチルアミノエタノール
2.1部を添加混合した。攪拌を続けながら、脱イオン
水を174部加えて転相乳化を行い、その後フッ素系界
面活性剤FC−170C(住友スリーエム製)0.5部
を添加攪拌し、電着塗装用原液を調整した。別の容器に
脱イオン水を710部仕込み、攪拌しながら、前記電着
塗装用原液309部を投入し、次にジメチルアミノエタ
ノールを3.5部添加して電着塗装液を得た。
【0035】実施例7 フッ素系界面活性剤、脱イオン水を表1に示す量で使用
する以外はすべて実施例1と同じ条件により電着塗装液
を調整した。前記実施例1〜7及び比較例1〜6の塗装
用原液及び電着塗装液の成分を総括して下記表1に示
す。
【0036】
【表1】 *(1) 水を加えてエマルジョンにする前に添加 *(2) 水を加えてエマルジョンにした後に添加 *(3) ノニオン系活性剤 ポリオキシエチレンラウ
リルエーテル(花王株式会社製)
【0037】応用例1 実施例1〜7及び比較例1〜6で調製した電着塗料液を
使用し、常法に従い陽極に陽極酸化処理したアルミニウ
ム板を、陰極に18−8ステンレス鋼板を用いて、浴温
20℃、両極間に直流電圧180Vを2分間印加した。
次いで電着塗装されたアルミニウム板を取り出し、充分
に水洗したのち、180℃の温度で30分間焼付け乾燥
した。この結果各アルミニウム板上に形成された電着塗
膜の特性は表2に示す通りであった。
【0038】
【表2】
【0039】表2の塗膜物性各項目の試験方法は次に示
す通りである。 1.塗膜厚:パーマスコープE−110B(フィッシャ
ー社製)による。 2.光沢:光沢計{デジタル変角光沢計UGV−5D
スガ試験機(株)製}を用いて60度鏡面光沢度を測
定。 3.肌感:泡付着による肌あれ、泡ムラ等の塗膜欠陥状
態を目視判定。 4.ダイスマーク隠蔽性:目視判定。 5.ピンホール:目視判定。 6.消泡性:50cc試験管に約半量電着液を入れ激し
く10秒間振とうして起泡させその後10分間静置し消
泡性を測定した。 表2の「肌感」「ダイスマーク隠蔽性」「ピンホール」
の各欄に記載した記号は、 ◎ 良好 〇 やや良好 △ やや不良 × 不良 をそれぞれ示す。また、「消泡性」欄に記載した記号
は、 ◎ 10分後完全に消泡。 〇 10分後最初の起泡の半分程度まで消泡。 × 最初に起泡した状態とほとんど変化なし。 をそれぞれ示す。また、「液安定性」欄に記載した記号
は、 ◎ 液調製1週間後沈澱なし。 △ 液調製1週間後沈澱少量あり。 × 液調製1週間後沈澱多量あり。 をそれぞれ示す。
【0040】表1及び表2の対応関係から明らかなよう
に、B成分の混合単量体をA成分の共重合体の溶剤溶液
中で重合を行うことにより、界面活性剤として所定量の
含フッ素界面活性剤を使用することにより、膜厚、光沢
及び肌感に対する安定した効果を奏するに止まらず、溶
液特性についても安定した効果を示すと共に、炭化水素
系界面活性剤を使用する比較例6との対比からピンホー
ル、ダイスマークの隠蔽性が優れていることは予測し得
ないところである。
【0041】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ていることに基づき得られた電着塗料用樹脂組成物は水
分散性がよく、沈澱や分離を生ずることのない優れた溶
液安定性を示し、その結果安定な艶消し電着塗装液が得
られ、形成される電着塗膜は、安定した低光沢の美麗な
外観を有し、塗膜厚も充分満足されるのみならず、優れ
た肌感、下地のダイスマーク隠蔽性を示し、産業上極め
て有用である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09D 161/32 PHK C09D 161/32 PHK // C08F 265/06 MQM C08F 265/06 MQM

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶液重合法により製造されたカルボキシ
    ル基およびヒドロキシル基を側鎖に有する水溶性または
    水分散性のアクリル系重合体の溶液の存在下に(a)
    α,β−エチレン性不飽和カルボン酸のヒドロキシル基
    含有アルキルエステル単量体、(b)α,β−エチレン
    性不飽和カルボン酸のアルコキシシラン基含有アルキル
    エステル単量体及び(c)官能基を有しない共重合性ビ
    ニル基含有単量体の混合単量体を共重合することにより
    得られる共重合体溶液にアミノ樹脂を加えた後、含フッ
    素界面活性剤を混合し、次いで有機アミンで部分的に中
    和し、水を加えてエマルジョンにすることを特徴とする
    艶消し電着塗料用樹脂組成物の製造方法。
  2. 【請求項2】 溶液重合法により製造された酸価20〜
    300、ヒドロキシル価20〜400のカルボキシル基
    およびヒドロキシル基を側鎖に有する水溶性または水分
    散性のアクリル系重合体の溶液の存在下に(a)α,β
    −エチレン性不飽和カルボン酸のヒドロキシル基含有ア
    ルキルエステル単量体、(b)α,β−エチレン性不飽
    和カルボン酸のアルコキシシラン基含有アルキルエステ
    ル単量体及び(c)官能基を有しない共重合性ビニル基
    含有単量体の混合単量体を、前記アクリル系重合体と混
    合単量体との割合が固形分重量比で40/60〜90/
    10である範囲において混合し、かつ前記混合単量体成
    分の相互の割合をその混合単量体の共重合により生成さ
    れる重合体の全量を100重量部としてα,β−エチレ
    ン性不飽和カルボン酸のヒドロキシル基含有アルキルエ
    ステル単量体は生成した重合体のヒドロキシル価が20
    〜400となる重量部、α,β−エチレン性不飽和カル
    ボン酸のアルコキシシラン基含有アルキルエステル単量
    体は混合単量体の1〜10重量部、官能基を有しない共
    重合性ビニル基含有単量体を残量とする範囲に設定して
    溶液重合し、得られた共重合体溶液にアミノ樹脂を共重
    合体成分とアミノ樹脂成分との割合が固形分重量比で4
    0/60〜80/20となる範囲で混合した後、含フッ
    素界面活性剤を全重合体・アミノ樹脂100重量部当り
    0.01〜5.0重量部混合し、次いで有機アミンで部
    分的に中和し、水を加えてエマルジョンにする請求項1
    記載の方法。
  3. 【請求項3】 溶液重合法により製造されたカルボキシ
    ル基およびヒドロキシル基を側鎖に有する水溶性または
    水分散性のアクリル系重合体の溶液の存在下に(a)
    α,β−エチレン性不飽和カルボン酸のヒドロキシル基
    含有アルキルエステル単量体、(b)α,β−エチレン
    性不飽和カルボン酸のアルコキシシラン基含有アルキル
    エステル単量体及び(c)官能基を有しない共重合性ビ
    ニル基含有単量体の混合単量体を共重合することにより
    得られる共重合体溶液にアミノ樹脂を加えた後、有機ア
    ミンで部分的に中和し、水を加えてエマルジョンにし、
    ついで含フッ素界面活性剤を混合することを特徴とする
    艶消し電着塗料用樹脂組成物の製造方法。
  4. 【請求項4】 溶液重合法により製造された酸価20〜
    300、ヒドロキシル価20〜400のカルボキシル基
    およびヒドロキシル基を側鎖に有する水溶性または水分
    散性のアクリル系重合体の溶液の存在下に(a)α,β
    −エチレン性不飽和カルボン酸のヒドロキシル基含有ア
    ルキルエステル単量体、(b)α,β−エチレン性不飽
    和カルボン酸のアルコキシシラン基含有アルキルエステ
    ル単量体及び(c)官能基を有しない共重合性ビニル基
    含有単量体の混合単量体を、前記アクリル系重合体と混
    合単量体との割合が固形分重量比で40/60〜90/
    10である範囲において混合し、かつ前記混合単量体成
    分の相互の割合をその混合単量体の共重合により生成さ
    れる重合体の全量を100重量部としてα,β−エチレ
    ン性不飽和カルボン酸のヒドロキシル基含有アルキルエ
    ステル単量体は生成した重合体のヒドロキシル価が20
    〜400となる重量部、α,β−エチレン性不飽和カル
    ボン酸のアルコキシシラン基含有アルキルエステル単量
    体は混合単量体の1〜10重量部、官能基を有しない共
    重合性ビニル基含有単量体を残量とする範囲に設定して
    溶液重合し、得られた共重合体溶液にアミノ樹脂を共重
    合体成分とアミノ樹脂成分との割合が固形分重量比で4
    0/60〜80/20となる範囲で混合した後、有機ア
    ミンで部分的に中和し、水を加えてエマルジョンにした
    後、含フッ素界面活性剤を全重合体・アミノ樹脂100
    重量部当り0.01〜5.0重量部混合する請求項3記
    載の方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998035994A1 (en) * 1997-02-14 1998-08-20 Union Carbide Chemicals & Plastics Technology Corporation ; Water-based emulsion polymers which resist blocking
JP2004204215A (ja) * 2002-10-30 2004-07-22 Honny Chem Ind Co Ltd アニオン型艶消し電着塗料用樹脂組成物
JP2005002217A (ja) * 2003-06-12 2005-01-06 Honny Chem Ind Co Ltd アニオン型艶消し電着液用樹脂組成物

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WO1998035994A1 (en) * 1997-02-14 1998-08-20 Union Carbide Chemicals & Plastics Technology Corporation ; Water-based emulsion polymers which resist blocking
JP2004204215A (ja) * 2002-10-30 2004-07-22 Honny Chem Ind Co Ltd アニオン型艶消し電着塗料用樹脂組成物
JP2005002217A (ja) * 2003-06-12 2005-01-06 Honny Chem Ind Co Ltd アニオン型艶消し電着液用樹脂組成物

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