JPH08231171A - エスカレータの制御装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】安全性を高め、かつサービス性を高め、しかも
無駄な運転を少なくして省電力効果を高める。 【構成】車椅子を搬送可能とした車椅子用ステップ付エ
スカレータで、その乗降口付近に一般乗客を検出する一
般乗客用検出装置を設け、当該一般乗客用検出装置によ
り一般乗客を検出した時に自動的に運転を行なう一般乗
客用の自動運転機能を付加したエスカレータの制御装置
において、車椅子の搬送運転が終了した後に一般運転に
復帰させ、あらかじめ設定された時間経過した後に一般
運転を停止させる手段を備える。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、車椅子を搬送可能とし
た車椅子用ステップ付エスカレータで、一般乗客用の自
動運転機能を付加したエスカレータの制御装置に係り、
特に安全性が高くかつサービス性に優れ、しかも無駄な
運転が少なく省電力効果の高いエスカレータの制御装置
に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】近年、車椅子利用者が車椅子を使用した
状態で乗込みを可能とする車椅子用ステップ付エスカレ
ータが、例えば鉄道駅構内の階段等に設置されるように
なってきている。そして、この車椅子用ステップ付エス
カレータの中には、車椅子利用者の心理的負担を軽減
し、運転効率の向上および一般乗客に対するサービスの
向上を考慮して、通常運転を行なっているエスカレータ
を停止することなく車椅子搬送運転に切替え、車椅子利
用者の利用後には再度停止することなく一般運転（通常
運転）に復帰させるようにしたものがある。

【０００３】図１２は、この種の従来の車椅子用ステッ
プ付エスカレータの一般的なシステムの概略構成例を示
す図である。図１２において、エスカレータ１は、複数
の踏段２を無端状に連結し、下階の乗降口３と上階の乗
降口４との間に傾斜して設置され、一般運転モードで
は、各踏段２により段差が形成されて、一般乗客を搬送
している。

【０００４】また、上下階の各乗降口３，４には、それ
ぞれ付勢装置１４，１５が設けられており、これらの付
勢装置１４，１５は、車椅子運転モード時に、２つの踏
段２が互いの上面が面一となるようにして車椅子搬送用
特殊踏段に変形させ、かつ一般運転モード時にはその踏
段２を復帰させる機能を有している。なお、１６ａ，１
６ｂ，１６ｃは、車椅子搬送用に変形された特殊踏段を
示している。

【０００５】一方、７は上階側の機械室を示し、その機
械室に設置されているエスカレータの制御装置１７から
の出力により、エスカレータ駆動用電動機９が駆動され
ている。

【０００６】また、下階の乗降口３には、係員１８を呼
び出すための係員呼び釦１９、エスカレータ１の欄干に
設けられた車椅子搬送運転切替えスイッチ２０、運転乗
込確認釦２１、降り確認釦２２、車椅子搬送運転停止釦
２３、および再起動釦２４がそれぞれ設けられている。
これに対して、上階の乗降口４には、運転乗込確認釦２
５、降り確認釦２６、車椅子搬送運転停止釦２７、およ
び再起動釦２８がそれぞれ設けられている。

【０００７】なお、これらの各釦２１〜２８は、車椅子
運転モード時に有効となるものである。そして、これら
の操作を案内する音声案内装置２９が、上階側の機械室
７に設けられ、エスカレータ１の欄干に設けられている
スピーカー３０により、案内を出力するようにしてい
る。

【０００８】一方、エスカレータ１の上下階近辺の位置
には、それぞれ減速開始リミットスイッチ３１，３２が
設けられ、また下階側乗降口３には、乗込減速リミット
スイッチ３３、乗込オーバーランリミットスイッチ３
４、および降りオーバーランリミットスイッチ３５がそ
れぞれ設けられ、上階側乗降口４にも同様に、乗込減速
リミットスイッチ３６、乗込オーバーランリミットスイ
ッチ３７、および降りオーバーランリミットスイッチ３
８がそれぞれ設けられている。

【０００９】なお、これらの各スイッチ３１〜３８は、
車椅子運転モード時に、車椅子搬送用特殊踏段１６ａ，
１６ｂ，１６ｃを車椅子が搬送できるように変形させる
ものである。

【００１０】上記減速開始リミットスイッチ３１，３２
は、各車椅子搬送用特殊踏段１６ａ，１６ｂ，１６ｃを
各乗降口３，４において減速させるための減速開始位置
をそれぞれ検出するものであり、乗込減速リミットスイ
ッチ３３，３６は、車椅子Ｋの乗込み時に各乗降口３，
４において各車椅子搬送用特殊踏段１６ａ，１６ｂ，１
６ｃを減速させるための減速開始位置をそれぞれ検出す
るものである。

【００１１】また、乗込オーバーランリミットスイッチ
３４，３６は、車椅子Ｋの乗込み時に各乗降口３，４に
て微速走行している各車椅子搬送用特殊踏段１６ａ，１
６ｂ，１６ｃが所定の位置、例えば乗込み完了すべき位
置を越えてもなお微速走行を続けていることをそれぞれ
検出するものである。

【００１２】さらに、降りオーバーランリミットスイッ
チ３５，３８は、車椅子Ｋの降り動作時に各乗降口３，
４にて微速走行している各車椅子搬送用特殊踏段１６
ａ，１６ｂ，１６ｃが所定の位置、例えば降り動作の完
了すべき位置を越えてもなお微速走行を続けていること
をそれぞれ検出するものである。

【００１３】次に、かかる構成の車椅子用ステップ付エ
スカレータの運転動作について、図１３に示すタイミン
グチャートを用いて説明する。まず、一般乗客の搬送が
完全に終わったことを確認した上で、車椅子搬送運転切
替えスイッチ２０が操作されると、エスカレータ１は、
車椅子運転モードによる運転が開始される。そして、こ
の車椅子運転モードが開始されると、車椅子搬送用特殊
踏段１６ａが下階の乗降口３に近づくと、乗込減速リミ
ットスイッチ３３が動作し、エスカレータ１は減速さ
れ、例えば３．５ｍ／ｍｉｎの速度で運転されるように
なる。この速度３．５ｍ／ｍｉｎは、車椅子Ｋがエスカ
レータ１に乗込み易く、かつ介添え人が余裕を持って乗
込み操作ができる程度の速度である。

【００１４】そして、このような速度の時に、車椅子Ｋ
がエスカレータ１に乗込み、これが完了して介添え人が
運転乗込み確認釦２１を操作すると、エスカレータ１は
加速して、規定速度３０ｍ／ｍｉｎで運転される。

【００１５】こうして、規定速度で車椅子搬送用特殊踏
段１６ａが上階乗降口４側の減速開始リミットスイッチ
３２に到達すると、この減速開始リミットスイッチ３２
が動作し、エスカレータ１は再び減速されて７．５ｍ／
ｍｉｎの速度で運転されるようになる。そして、このよ
うな速度でエスカレータ１が移動中に、車椅子Ｋがエス
カレータ１から降り、降りたことの確認が行なわれ、最
後に降り確認釦２６が操作されることにより、エスカレ
ータ１は一般運転モードに復帰して、３０ｍ／ｍｉｎの
速度で運転されるようになる。

【００１６】一方、一般乗客用の自動運転方式の制御装
置を備えたエスカレータは、通常、乗客がいない場合に
は、エスカレータは停止しているが、乗客がエスカレー
タの乗り口側に近づいて、乗り口近辺に設置してある一
般乗客を検出する一般乗客用検出装置を通過すると、エ
スカレータを起動して乗客を乗せ、一定時間運転させて
乗客がエスカレータを降りた後に停止させるようにして
いるが、この場合乗客は健常者のみに限られている。

【００１７】図１４は、この種の従来の一般乗客用の自
動運転方式の制御装置を備えたエスカレータの一般的な
システムの概略構成例を示す図である。図１４におい
て、本上昇運転を行なうエスカレータ１は、車椅子用ス
テップ付エスカレータの場合と同様に、複数の踏段２を
無端状に連結し、下階の乗り口３と上階の降り口４との
間に傾斜して設置されている。

【００１８】また、下階の乗り口３の近辺には、一般乗
客を検出する一般乗客用検出装置５が設置されており、
乗客６が乗り口３の一般乗客用検出装置５を通過する
と、上階側の機械室７に設けられたエスカレータの制御
装置８からの出力により、エスカレータ駆動用電動機９
を駆動して、通常停止しているエスカレータを起動さ
せ、自動運転により乗客を搬送するようにしている。

【００１９】そして、この乗客６を上段の降り口４に搬
送が終了したら、エスカレータの制御装置８に内蔵され
ている運転タイマー１０により、エスカレータを停止さ
せるようにしている。この運転タイマー１０は、下階に
設けられた一般乗客用検出装置５で乗客を検出してから
カウントを開始し、エスカレータの階高に応じた時間に
セットされており、乗客が余裕を持ってエスカレータを
降りた後に停止させるためのものである。

【００２０】一方、このような自動運転方式のエスカレ
ータは、通常停止しているので、使用する方向を決めて
おかないと、乗客が両方向から乗込んできたような場合
に危険であるため、あらかじめ一方向のみの運転を設定
している。

【００２１】すなわち、例えば図１４に示すように、上
昇運転方向の使用の場合には、乗客に運転方向を知らせ
るために、上下階の天井に案内表示灯を設けており、下
階の案内表示灯１１には「自動運転中」の表示を出力
し、また上階の案内表示灯１２には「進入禁止」の表示
を出力するようにしている。

【００２２】さらに、上階の降り口４の近辺に、自動運
転方向と逆方向から侵入する乗客を検出する逆進入検出
装置１３を設置し、逆方向から乗客が乗込もうとした場
合には、逆進入検出装置１３により検出して、案内表示
灯１２に内蔵されている逆進入警報ブザーの鳴動により
乗客に注意を促すようにしている。

【００２３】しかしながら、前記の最初に説明した車椅
子用ステップ付エスカレータでは、一般乗客および車椅
子利用者が乗った車椅子を搬送できるようにはなってい
るが、一般乗客用検出装置５により一般乗客を検出して
から起動する自動運転を行なうエスカレータは存在して
いないのである。

【００２４】一方、荷重検知により自動的に車椅子運転
に切替える方法としては、例えば“特願平３−１８７５
６２号”により提案されてきているが、この場合には荷
重検出装置に不具合が生じたような時に、車椅子利用者
はとっさの行動がとりずらく危険である。

【００２５】そのため、安全上係員が付き添わないと問
題があることから、車椅子搬送運転においては、荷重検
知等による機械的な自動運転は、安全性を考えると適用
できないのが現状である。

【００２６】また、一般乗客用の自動運転方式のエスカ
レータでは、車椅子利用者が乗った車椅子を搬送可能と
する機能が付加されていないことから、自動運転方式の
エスカレータが設置されている場所では、車椅子利用者
の乗った車椅子を搬送することができず、車椅子利用者
の交通の妨げとなっている。

【００２７】そして、車椅子を搬送可能とした車椅子用
ステップ付エスカレータに、通常の自動運転機能を付加
した場合には、下記のような問題がある。すなわち、車
椅子運転方向と自動運転方向とが同一方向で利用する場
合には、自動運転モードから車椅子運転モードに切替わ
る時に、まず車椅子または係員が乗り口で光電管を切
り、エスカレータ停止時には自動運転方向に運転を開始
し、それから、車椅子運転の切替えを行なうことから、
使い勝手上は問題がない。

【００２８】しかしながら、車椅子運転中に車椅子の乗
込みに手間どったり、搬送時に危険が生じて一旦停止し
ている時に、一般乗客の乗込みを検出して運転を開始し
たのでは、非常に危険である。

【００２９】また、車椅子運転方向と自動運転方向とが
逆方向の場合には、自動運転の降り口から車椅子や係員
が乗込むことから、そのまま進入すると逆進入警報ブザ
ーが動作したり、一般乗客の乗込みを検出して急に動き
出したり、一般乗客が利用していてなかなか車椅子運転
への切替えができなかったり、一般乗客が乗込もうとし
た時に、急に車椅子運転で逆方向に運転が開始されたり
する可能性があり、安全上および使い勝手上問題があ
る。

【００３０】

【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来の
車椅子用ステップ付エスカレータに、通常の自動運転機
能を付加しようとした場合には、安全性の面のみでな
く、サービス性の面でも問題があった。本発明の目的
は、安全性が高くかつサービス性に優れ、しかも無駄な
運転が少なく省電力効果の高いエスカレータの制御装置
を提供することにある。

【００３１】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、まず、請求項１に対応する発明では、車椅子を搬
送可能とした車椅子用ステップ付エスカレータで、その
乗降口付近に一般乗客を検出する一般乗客用検出装置を
設け、当該一般乗客用検出装置により一般乗客を検出し
た時に自動的に運転を行なう一般乗客用の自動運転機能
を付加したエスカレータの制御装置において、車椅子の
搬送運転が終了した後に一般運転に復帰させ、あらかじ
め設定された時間経過した後に一般運転を停止させる手
段を備えて成る。

【００３２】また、請求項２に対応する発明では、車椅
子を搬送可能とした車椅子用ステップ付エスカレータ
で、その乗降口付近に一般乗客を検出する一般乗客用検
出装置を設け、当該一般乗客用検出装置により一般乗客
を検出した時に自動的に運転を行なう一般乗客用の自動
運転機能を付加したエスカレータの制御装置において、
車椅子の搬送運転が終了した後に一般運転に復帰させ、
当該一般運転中に一般乗客用検出装置により一般乗客を
検出した場合に一般運転を継続させる手段を備えて成
る。

【００３３】さらに、請求項３に対応する発明では、車
椅子を搬送可能とした車椅子用ステップ付エスカレータ
で、その乗降口付近に一般乗客を検出する一般乗客用検
出装置を設け、当該一般乗客用検出装置により一般乗客
を検出した時に自動的に運転を行なう一般乗客用の自動
運転機能を付加したエスカレータの制御装置において、
車椅子の搬送運転中に一般乗客用検出装置により一般乗
客を検出した場合でも、車椅子の搬送運転を継続させる
手段を備えて成る。

【００３４】また、請求項４に対応する発明では、車椅
子を搬送可能とした車椅子用ステップ付エスカレータ
で、その乗降口付近に一般乗客を検出する一般乗客用検
出装置を設け、当該一般乗客用検出装置により一般乗客
を検出した時に自動的に運転を行なう一般乗客用の自動
運転機能を付加したエスカレータの制御装置において、
車椅子の搬送運転中に一般乗客用検出装置により一般乗
客を検出した場合に、車椅子の搬送運転終了後に停止さ
せることなく一般乗客用の自動運転を復帰させる手段を
備えて成る。

【００３５】さらに、請求項５に対応する発明では、車
椅子を搬送可能とした車椅子用ステップ付エスカレータ
で、その乗降口付近に一般乗客を検出する一般乗客用検
出装置を設け、当該一般乗客用検出装置により一般乗客
を検出した時に自動的に運転を行なう一般乗客用の自動
運転機能を付加したエスカレータの制御装置において、
一般乗客用の自動運転中に車椅子搬送運転用のスイッチ
が投入されたことで、自動運転を解除して車椅子の搬送
運転に切替える手段を備えて成る。

【００３６】一方、請求項６に対応する発明では、車椅
子を搬送可能とした車椅子用ステップ付エスカレータ
で、その乗降口付近に一般乗客を検出する一般乗客用検
出装置を設け、当該一般乗客用検出装置により一般乗客
を検出した時に自動的に運転を行なう一般乗客用の自動
運転機能を付加したエスカレータの制御装置において、
あらかじめ設定された一方向のみの自動運転の場合で
も、降車側に設けた車椅子搬送運転用のスイッチが投入
された場合に、一般乗客用検出装置を自動運転方向と逆
方向から侵入する乗客を検出する逆進入検出装置に切替
える手段と、逆進入検出装置に切替えられると、当該逆
進入検出装置の動作を停止させると共に逆方向側の逆進
入警報出力を解除し、さらに自動運転方向と逆方向の車
椅子搬送運転を行なう手段とを備えて成る。

【００３７】また、請求項７に対応する発明では、車椅
子を搬送可能とした車椅子用ステップ付エスカレータ
で、その乗降口付近に一般乗客を検出する乗客検出装置
を設け、当該乗客検出装置により一般乗客を検出した時
に自動的に運転を行なう一般乗客用の自動運転機能を付
加したエスカレータの制御装置において、あらかじめ設
定された一方向のみの自動運転の場合でも、降車側に設
けた車椅子搬送運転用のスイッチが投入された場合に、
一般乗客用検出装置を自動運転方向と逆方向から侵入す
る乗客を検出する逆進入検出装置に切替える手段と、逆
進入検出装置に切替えられると、当該逆進入検出装置の
動作を停止させると共に逆方向側の逆進入警報出力を解
除し、さらに自動運転方向と逆方向の車椅子搬送運転を
行なう手段と、逆方向の車椅子搬送運転中である旨を、
視聴覚装置およびまたは聴覚装置により報知する手段と
を備えて成る。

【００３８】

【作用】従って、まず、請求項１に対応する発明のエス
カレータの制御装置においては、車椅子の搬送運転が終
了した後に一般運転に復帰させ、あらかじめ設定された
時間経過した後に一般運転を停止させる手段を備えるこ
とにより、従来の一般乗客用の自動運転方式のエスカレ
ータの場合と同様な運転を行なうことができ、無駄な運
転の少ない省電力効果の高いエスカレータの制御を行な
うことができる。

【００３９】また、請求項２に対応する発明のエスカレ
ータの制御装置においては、車椅子の搬送運転が終了し
た後に一般運転に復帰させ、当該一般運転中に一般乗客
用検出装置により一般乗客を検出した場合に一般運転を
継続させる手段を備えることにより、一般乗客に対して
スムーズな運転を提供することができ、サービス性を高
めることができる。

【００４０】さらに、請求項３に対応する発明のエスカ
レータの制御装置においては、車椅子の搬送運転中に一
般乗客用検出装置により一般乗客を検出した場合でも、
車椅子の搬送運転を継続させる手段を備えることによ
り、車椅子利用者に対して安全な運転を提供することが
でき、安全性を高めることができる。

【００４１】また、請求項４に対応する発明のエスカレ
ータの制御装置においては、車椅子の搬送運転中に一般
乗客用検出装置により一般乗客を検出した場合に、車椅
子の搬送運転終了後に停止させることなく一般乗客用の
自動運転を復帰させる手段を備えることにより、一般乗
客に対して待ち時間のない運転効率のよい運転を提供す
ることができ、サービス性を高めることができる。

【００４２】さらに、請求項５に対応する発明のエスカ
レータの制御装置においては、一般乗客用の自動運転中
に車椅子搬送運転用のスイッチが投入されたことで、自
動運転を解除して車椅子の搬送運転に切替える手段を備
えることにより、車椅子の乗込みを微速にて運転を行な
うため、一般乗客に対する車椅子利用者の心理的負担を
軽減することができ、サービス性を高めることができ
る。

【００４３】一方、請求項６に対応する発明のエスカレ
ータの制御装置においては、あらかじめ設定された一方
向のみの自動運転の場合でも、降車側に設けた車椅子搬
送運転用のスイッチが投入された場合に、一般乗客用検
出装置を自動運転方向と逆方向から侵入する乗客を検出
する逆進入検出装置に切替える手段と、逆進入検出装置
に切替えられると、当該逆進入検出装置の動作を停止さ
せると共に逆方向側の逆進入警報出力を解除し、さらに
自動運転方向と逆方向の車椅子搬送運転を行なう手段と
を備えることにより、方向選択を行なわなくても自動運
転方向と逆の方向からでも車椅子搬送運転を行なうこと
ができ、サービス性を高めることができる。

【００４４】また、請求項７に対応する発明のエスカレ
ータの制御装置においては、あらかじめ設定された一方
向のみの自動運転の場合でも、降車側に設けた車椅子搬
送運転用のスイッチが投入された場合に、一般乗客用検
出装置を自動運転方向と逆方向から侵入する乗客を検出
する逆進入検出装置に切替える手段と、逆進入検出装置
に切替えられると、当該逆進入検出装置の動作を停止さ
せると共に逆方向側の逆進入警報出力を解除し、さらに
自動運転方向と逆方向の車椅子搬送運転を行なう手段
と、逆方向の車椅子搬送運転中である旨を、視聴覚装置
およびまたは聴覚装置により報知する手段とを備えるこ
とにより、方向選択を行なわなくても自動運転方向と逆
の方向からでも車椅子搬送運転を行なうことができ、サ
ービス性を高めることができると共に、逆方向から乗客
が乗込む危険性を抑制することができ、安全性を高める
ことができる。

【００４５】

【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て詳細に説明する。 （第１の実施例）図１は、本実施例によるエスカレータ
のシステムを示す概略構成図であり、図１２および図１
４と同一要素には同一符号を付してその説明を省略し、
ここでは異なる部分についてのみ述べる。

【００４６】すなわち、本実施例では、図１に示すよう
に、通常の車椅子用ステップ付エスカレータでは乗り口
のすぐ手前に設けられている係員呼び釦３９を、一般乗
客用検出装置５の手前側に設け、また欄干の操作盤に設
けられている車椅子搬送運転スイッチ４０を、一般乗客
用検出装置５の手前側に設けている。

【００４７】さらに、４１は前述した車椅子用ステップ
付エスカレータの制御装置１７に、一般乗客用検出装置
５により一般乗客を検出した時に自動的に運転を行なう
一般乗客用の自動運転の機能を付加したエスカレータの
制御装置である。

【００４８】図２は、このエスカレータの制御装置４１
内の概略構成例を示すブロック図である。すなわち、制
御装置４１は、車椅子搬送運転開始検出部４１ａと、運
転制御部４１ｂと、電動機制御部４１ｃと、車椅子搬送
運転終了検出部４１ｄとからなっている。

【００４９】ここで、車椅子搬送運転開始検出部４１ａ
は、車椅子の搬送運転が開始したことを検出するもので
ある。また、車椅子搬送運転終了検出部４１ｄは、車椅
子の搬送運転が終了したことを検出するものである。

【００５０】さらに、運転制御部４１ｂは、前記一般乗
客用の自動運転機能の他に、車椅子搬送運転開始検出部
４１ａ、および運転制御部４１ｂからの各出力信号をそ
れぞれ入力とし、車椅子の搬送運転が終了した後に一般
運転に復帰させ、あらかじめ設定された一般運転タイマ
ーの時間経過した後に一般運転を停止させる運転制御機
能を有するものである。

【００５１】さらにまた、電動機制御部４１ｃは、運転
制御部４１ｂからの指令に従って、前記エスカレータ駆
動用電動機９の制御を行なうものである。次に、以上の
ように構成した本実施例のエスカレータの制御装置にお
ける制御動作について、図３に示すフローチャートを用
いて説明する。

【００５２】なお、図３において、車椅子搬送運転開始
指令Ｋ１、車椅子搬送運転終了信号の動作判別Ｋ２、一
般運転タイマーのセット開始指令Ｋ３、一般運転復帰指
令Ｋ４、一般運転タイマーの経過時間の判別Ｋ５、運転
停止指令Ｋ６のステップをそれぞれ示している。

【００５３】図１において、本上昇方向の一般乗客用自
動運転を行なうエスカレータ１の乗り口３近辺に、車椅
子利用者Ｋが到着したら、係員呼び釦３９を押して、係
員１８が乗り口３近辺に到着し、係員１８が車椅子搬送
運転スイッチ４０を投入すると、上階の機械室７に設け
られたエスカレータの制御装置４１によって、エスカレ
ータ駆動用電動機９が制御され、停止していたエスカレ
ータが起動すると共に、車椅子の搬送運転を行なう。

【００５４】エスカレータの制御装置４１は、車椅子搬
送運転スイッチ４０からの車椅子搬送運転開始信号を車
椅子搬送運転開始検出部４１ａで検出すると、車椅子利
用者Ｋが一般乗客用検出装置５を通過しても、一般乗客
用の自動運転起動開始は行なわずに車椅子搬送運転を継
続し、シーケンス制御を行なう運転制御部４１ｂからの
指令により、電動機制御部４１ｃからの制御指令でエス
カレータ駆動用電動機９を駆動させている。

【００５５】そして、車椅子利用者Ｋと係員１８が、上
階側に到着して微速運転を始めたならば、係員１８が車
椅子利用者Ｋの乗った車椅子を押して、特殊踏段１６
ａ，１６ｂ，１６ｃから出て、降り確認釦２６を押す。
そうすると、エスカレータの制御装置４１内の車椅子搬
送運転終了検出部４１ｄで、車椅子搬送運転終了信号が
検出されたかどうかを判別する（図３のステップＫ１，
Ｋ２）。

【００５６】その結果、車椅子搬送運転終了検出部４１
ｄで車椅子搬送運転終了信号が検出されたら、一般運転
タイマー１０がセットされると共に、運転制御部４１ｂ
から一般運転復帰信号が電動機制御部４１ｃに入力さ
れ、一般運転復帰指令によりエスカレータ駆動用電動機
９が制御されて、一般運転に復帰する（図３のステップ
Ｋ３，Ｋ４）。

【００５７】そして、一般運転タイマー１０は、あらか
じめ設定された時間を経過すると、運転停止指令により
一般運転を停止する（図３のステップＫ５，Ｋ６）。上
述したように、本実施例のエスカレータの制御装置は、
一般乗客用検出装置５により一般乗客を検出した時に自
動的に運転を行なう一般乗客用の自動運転機能の他に、
車椅子の搬送運転が終了した後に一般運転に復帰させ、
一般運転タイマー１０によりあらかじめ設定された時間
経過した後に一般運転を停止させる運転制御機能を備え
るようにしたものである。

【００５８】従って、車椅子を搬送可能とした車椅子用
ステップ付エスカレータに一般乗客用の自動運転機能を
付加しているので、新たなシステムのエスカレータの制
御装置を提供すると共に、人間系の操作によって安全性
が確保された車椅子搬送運転を行なうことが可能とな
る。

【００５９】また、車椅子搬送運転終了信号の検出によ
り、あらかじめ時間が設定された一般運転タイマー１０
により運転を停止させるようにしているので、無駄な運
転の少ない極めて省電力効果の高いエスカレータの制御
を行なうことが可能となる。

【００６０】（第２の実施例）本実施例のエスカレータ
の制御装置は、前記第１の実施例におけるエスカレータ
の制御装置４１内の運転制御部４１ｂの機能の他に、車
椅子の搬送運転が終了した後に一般運転に復帰させ、こ
の一般運転中に一般乗客用検出装置５により一般乗客を
検出した場合に一般運転を継続させる運転制御機能を付
加した構成としている。

【００６１】次に、以上のように構成した本実施例のエ
スカレータの制御装置における制御動作について、図４
に示すフローチャートを用いて説明する。なお、図４に
おいて、一般乗客用検出装置５の動作判別Ｋ７、一般運
転タイマー１０のリセット指令Ｋ８のステップをそれぞ
れ示しており、その他のステップについては、図３の場
合と同様であるのでここではその説明を省略し、異なる
部分についてのみ述べる。

【００６２】すなわち、前記第１の実施例における車椅
子搬送運転終了後、一般運転に復帰させて一般運転タイ
マー１０によりカウント中に、一般乗客６が一般乗客用
検出装置５を通過した場合、一般運転タイマー１０はリ
セットされる。そして、エスカレータの制御装置４１か
ら、一般運転タイマー１０のセット指令と共に一般運転
継続指令が、エスカレータ駆動用電動機指令としてエス
カレータ駆動用電動機９に与えられ、一般乗客用自動運
転の継続を行なう（図４のステップＫ２〜Ｋ５、Ｋ７，
Ｋ８）。

【００６３】上述したように、本実施例のエスカレータ
の制御装置は、一般乗客用検出装置５により一般乗客を
検出した時に自動的に運転を行なう一般乗客用の自動運
転機能の他に、車椅子の搬送運転が終了した後に一般運
転に復帰させ、一般運転タイマー１０によりあらかじめ
設定された時間経過した後に一般運転を停止させ、また
車椅子の搬送運転が終了した後に一般運転に復帰させ、
この一般運転中に一般乗客用検出装置５により一般乗客
を検出した場合に一般運転を継続させる運転制御機能を
備えるようにしたものである。

【００６４】従って、前記第１の実施例の場合と同様の
作用効果が得られる他、一般運転中に一般乗客を検出し
た場合に一般運転を継続させるようにしているので、乗
客の利用状況によってエスカレータを止めることのない
スムーズな運転を提供することができ、サービス性を高
めることが可能となる。

【００６５】（第３の実施例）本実施例のエスカレータ
の制御装置は、前記第１の実施例におけるエスカレータ
の制御装置４１内の運転制御部４１ｂの機能の他に、車
椅子の搬送運転中に一般乗客用検出装置５により一般乗
客を検出した場合でも、車椅子の搬送運転を継続させる
運転制御機能を付加した構成としている。

【００６６】次に、以上のように構成した本実施例のエ
スカレータの制御装置における制御動作について、図５
に示すフローチャートを用いて説明する。なお、図５に
おいて、一般乗客用検出装置５の動作判別Ｋ７のステッ
プを示しており、その他のステップについては、図３の
場合と同様であるのでここではその説明を省略し、異な
る部分についてのみ述べる。

【００６７】すなわち、前記第１の実施例における車椅
子搬送運転中に、一般乗客６が一般乗客用検出装置５を
通過した場合、一般乗客用自動運転起動開始信号がエス
カレータの制御装置４１に入力されるが、車椅子搬送運
転中であるため車椅子搬送運転を優先とし、車椅子搬送
運転継続指令によって車椅子搬送運転を継続させる（図
５のステップＫ２，Ｋ７，Ｋ１）。

【００６８】上述したように、本実施例のエスカレータ
の制御装置は、一般乗客用検出装置５により一般乗客を
検出した時に自動的に運転を行なう一般乗客用の自動運
転機能の他に、車椅子の搬送運転が終了した後に一般運
転に復帰させ、一般運転タイマー１０によりあらかじめ
設定された時間経過した後に一般運転を停止させ、また
車椅子の搬送運転中に一般乗客用検出装置５により一般
乗客を検出した場合でも、車椅子の搬送運転を継続させ
る運転制御機能を備えるようにしたものである。

【００６９】従って、前記第１の実施例の場合と同様の
作用効果が得られる他、車椅子の搬送運転中に一般乗客
を検出した場合でも、車椅子の搬送運転を継続させるよ
うにしているので、車椅子搬送運転中に一般乗客用自動
運転起動開始信号が入力されても、車椅子搬送運転を優
先にさせることによって、車椅子利用者に安全な車椅子
搬送運転を提供することができ、安全性を高めることが
可能となる。

【００７０】（第４の実施例）本実施例のエスカレータ
の制御装置は、前記第１の実施例におけるエスカレータ
の制御装置４１内の運転制御部４１ｂの機能の他に、車
椅子の搬送運転中に一般乗客用検出装置５により一般乗
客を検出した場合に、車椅子の搬送運転終了後に停止さ
せることなく一般乗客用の自動運転を復帰させる運転制
御機能を付加した構成としている。

【００７１】次に、以上のように構成した本実施例のエ
スカレータの制御装置における制御動作について、図６
に示すフローチャートを用いて説明する。なお、図６に
おいて、一般乗客用検出装置５の動作判別Ｋ７のステッ
プを示しており、その他のステップについては、図３の
場合と同様であるのでここではその説明を省略し、異な
る部分についてのみ述べる。

【００７２】すなわち、前記第１の実施例における車椅
子搬送運転中に、前記第３の実施例では、一般乗客用検
出装置５が動作しても車椅子搬送運転を優先としたが、
本実施例では、一般乗客用検出装置５が動作した時点で
一般運転タイマー１０はセットを開始する（図６のステ
ップＫ２，Ｋ７，Ｋ３）。

【００７３】車椅子搬送運転が終了したら、車椅子搬送
運転終了の信号をエスカレータの制御装置４１で判別
し、一般運転に復帰する。しかし、本実施例では、前記
第１の実施例のように一定時間が経過しても停止させ
ず、一般乗客用検出装置５の動作によってカウントした
時間を継続させると共に、一般運転を継続して一般乗客
６を搬送する（図６のステップＫ２，Ｋ４）。

【００７４】上述したように、本実施例のエスカレータ
の制御装置は、一般乗客用検出装置５により一般乗客を
検出した時に自動的に運転を行なう一般乗客用の自動運
転機能の他に、車椅子の搬送運転が終了した後に一般運
転に復帰させ、一般運転タイマー１０によりあらかじめ
設定された時間経過した後に一般運転を停止させ、また
車椅子の搬送運転中に一般乗客用検出装置５により一般
乗客を検出した場合に、車椅子の搬送運転終了後に停止
させることなく一般乗客用の自動運転を復帰させる運転
制御機能を備えるようにしたものである。

【００７５】従って、前記第１の実施例の場合と同様の
作用効果が得られる他、車椅子の搬送運転中に一般乗客
を検出した場合に、車椅子の搬送運転終了後に停止させ
ることなく一般乗客用の自動運転を復帰させるようにし
ているので、車椅子搬送運転中に一般乗客用自動運転起
動開始信号が入力されている場合、車椅子搬送運転終了
後にエスカレータを停止させることなく一般乗客用自動
運転を継続し、一般乗客を待たせることのない制御を行
なうことができる。

【００７６】これにより、車椅子の乗込みを微速にて運
転を行なって、一般乗客に対する車椅子利用者の心理的
負担を軽減することができ、サービス性を高めることが
可能となる。

【００７７】（第５の実施例）本実施例のエスカレータ
の制御装置は、前記第１の実施例におけるエスカレータ
の制御装置４１内の運転制御部４１ｂの機能の他に、一
般乗客用の自動運転中に車椅子搬送運転スイッチ４０が
投入されたことで、自動運転を解除して車椅子の搬送運
転に切替える運転制御機能を付加した構成としている。

【００７８】次に、以上のように構成した本実施例のエ
スカレータの制御装置における制御動作について、図７
に示すフローチャートを用いて説明する。なお、図７に
おいて、一般乗客用検出装置５の動作判別Ｋ７、車椅子
搬送運転スイッチ４０の動作判別Ｋ９のステップをそれ
ぞれ示しており、その他のステップについては、図３の
場合と同様であるのでここではその説明を省略し、異な
る部分についてのみ述べる。

【００７９】すなわち、前記第１の実施例における一般
乗客６が一般乗客用検出装置５を通過して、一般乗客用
自動運転起動開始信号により一般乗客用自動運転が始ま
ってから終了するまでの間に、係員１８によって車椅子
搬送運転スイッチ４０が投入された場合、車椅子搬送運
転開始信号がエスカレータの制御装置４１に入力される
（図７のステップＫ７，Ｋ３〜Ｋ５，Ｋ９）。

【００８０】エスカレータの制御装置４１で判別し、車
椅子搬送運転切替え開始信号で一般運転タイマー１０が
リセットされる。そして、エスカレータ駆動用電動機指
令によってエスカレータ駆動用電動機９が制御され、一
般乗客用自動運転から車椅子搬送運転に切替えて運転を
行なう（図７のステップＫ１，Ｋ８）。

【００８１】上述したように、本実施例のエスカレータ
の制御装置は、一般乗客用検出装置５により一般乗客を
検出した時に自動的に運転を行なう一般乗客用の自動運
転機能の他に、車椅子の搬送運転が終了した後に一般運
転に復帰させ、一般運転タイマー１０によりあらかじめ
設定された時間経過した後に一般運転を停止させ、また
一般乗客用の自動運転中に車椅子搬送運転スイッチ４０
が投入されたことで、自動運転を解除して車椅子の搬送
運転に切替える運転制御機能を備えるようにしたもので
ある。

【００８２】従って、前記第１の実施例の場合と同様の
作用効果が得られる他、一般乗客用の自動運転中に車椅
子搬送運転スイッチ４０が投入された場合に、自動運転
を解除して車椅子の搬送運転に切替えるようにしている
ので、一般乗客用の自動運転中に車椅子搬送運転スイッ
チ４０が投入された場合、車椅子搬送運転を優先にする
制御を行なうことができる。

【００８３】これにより、車椅子利用者を待たせること
なく利用することができ、乗込み時は微速にて運転して
いるため、先にエスカレータに乗込んでいる一般乗客に
も急停止による転倒がない安全な制御を行なうことがで
き、一般乗客に対する車椅子利用者の心理的負担を軽減
することができ、サービス性を高めることが可能とな
る。

【００８４】（第６の実施例）図８は、本実施例による
エスカレータのシステムを示す概略構成図であり、図
１、図１２および図１４と同一要素には同一符号を付し
てその説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ
述べる。

【００８５】すなわち、本実施例では、図８に示すよう
に、通常の車椅子用ステップ付エスカレータでは乗り口
のすぐ手前に設けられている係員呼び釦４２を、逆進入
検出装置１３の手前側に設け、また欄干の操作盤に設け
られている車椅子搬送運転スイッチ４３を、逆進入検出
装置１３の手前側に設けている。

【００８６】さらに、エスカレータの制御装置４１は前
述した車椅子用ステップ付エスカレータの制御装置１７
に、一般乗客用検出装置５により一般乗客を検出した時
に自動的に運転を行なう一般乗客用の自動運転の機能を
付加したエスカレータの制御装置である。

【００８７】すなわち、このエスカレータの制御装置４
１は、前記一般乗客用の自動運転機能の他に、あらかじ
め設定された一方向のみの自動運転の場合でも、降車側
に設けた車椅子搬送運転スイッチ４３が投入された場合
に、一般乗客用検出装置５を自動運転方向と逆方向から
侵入する乗客を検出する逆進入検出装置１３に切替える
機能と、逆進入検出装置１３に切替えられると、この逆
進入検出装置１３の動作を停止させると共に逆方向側の
逆進入警報ブザー１２を解除し、さらに自動運転方向と
逆方向の車椅子搬送運転を行なう運転制御機能を付加し
た構成としている。

【００８８】次に、以上のように構成した本実施例のエ
スカレータの制御装置における制御動作について、図９
に示すフローチャートを用いて説明する。なお、図９に
おいて、上階側車椅子搬送運転スイッチ４３の動作判別
Ｋ１０、一般乗客用検出装置５の逆進入検出装置１３へ
の切替えＫ１１、逆進入検出装置停止指令Ｋ１２、逆進
入警報ブザー停止指令Ｋ１３、車椅子搬送下降運転の開
始指令Ｋ１４のステップをそれぞれ示している。

【００８９】図８において、自動運転方式のエスカレー
タは、使用する方向を決めておかないと、両方向から乗
客が乗込んできた場合に危険である。この点、本実施例
では、あらかじめ上昇運転方向専用と設定した場合に、
上階から下階に行こうとする車椅子利用者Ｑが、上昇運
転方向の降り口４近辺に到着した時に、係員呼び釦４２
により係員１８を呼び、係員１８が降り口４近辺に到着
したら、係員１８はエスカレータ１が停止しているか、
下階に乗客がいないかを確認する。そして、エスカレー
タ１が停止している時、または下階に乗客がいない時
に、車椅子搬送運転スイッチ４３を投入すると、車椅子
搬送運転開始信号がエスカレータの制御装置４１に入力
される（図９のステップＫ１０）。

【００９０】エスカレータ制御装置４１で判別された
ら、先に下階側に設けられている一般乗客用検出装置５
が逆進入検出装置１３に切替わり、車椅子利用者Ｑと係
員１８が、使用の反対側から乗客が乗込むことを防止す
る逆進入検出装置１３を通過して、逆進入検出信号が入
力されても動作せず、上階の天井に設けられた表示灯に
内蔵されている逆進入警報ブザー１２への逆進入警報ブ
ザー信号は、エスカレータの制御装置４１から出力され
ず、逆進入警報ブザー１２は鳴動しない（図９のステッ
プＫ１１〜Ｋ１３）。

【００９１】また、車椅子搬送運転信号がエスカレータ
の制御装置４１に入力された時点で、下降の方向選択を
行なわなくても、車椅子搬送下降運転を開始する（図９
のステップＫ１４）。

【００９２】上述したように、本実施例のエスカレータ
の制御装置は、一般乗客用検出装置５により一般乗客を
検出した時に自動的に運転を行なう一般乗客用の自動運
転機能の他に、あらかじめ設定された一方向のみの自動
運転の場合でも、降車側に設けた車椅子搬送運転スイッ
チ４３が投入された場合に、一般乗客用検出装置５を自
動運転方向と逆方向から侵入する乗客を検出する逆進入
検出装置１３に切替える機能と、逆進入検出装置１３に
切替えられると、この逆進入検出装置１３の動作を停止
させると共に逆方向側の逆進入警報ブザー１２を解除
し、さらに自動運転方向と逆方向の車椅子搬送運転を行
なう運転制御機能を備えるようにしたものである。

【００９３】従って、あらかじめ設定された一方向運転
を行なう降車側に設けた車椅子搬送運転スイッチ４３を
投入することにより、乗車側に設けてある一般乗客用検
出装置５が逆進入検出装置１３に切替わって、逆方向か
ら乗客が乗込む危険性を抑制し、その一方向運転を行な
う降車側に設けてある逆進入検出装置１３と逆進入警報
ブザー１２の動作を解除することができ、安全性を高め
ることが可能となる。

【００９４】また、方向選択を行なわなくても、自動運
転方向と逆方向からでも車椅子搬送運転を行なうことが
でき、サービス性を高めることが可能となる。 （第７の実施例）本実施例のエスカレータの制御装置
は、前記第６の実施例におけるエスカレータの制御装置
４１の機能の他に、逆方向の車椅子搬送運転中である旨
を、視覚装置およびまたは聴覚装置により報知する運転
制御機能を付加した構成としている。

【００９５】次に、以上のように構成した本実施例のエ
スカレータの制御装置における制御動作について、図１
０に示すフローチャートを用いて説明する。なお、図１
０において、上下階の各表示灯への表示切替え信号Ｋ１
５、音声案内装置へのメッセージ切替え信号Ｋ１６のス
テップをそれぞれ示しており、その他のステップについ
ては、図９の場合と同様であるのでここではその説明を
省略し、異なる部分についてのみ述べる。

【００９６】すなわち、通常、下階の案内表示灯１１に
は、例えば「自動運転中」とか、「↑」の表示を出力
し、また上階の案内表示灯１２には、「上昇運転専用」
とか、「×」の表示を出力している。

【００９７】しかし、前記第６の実施例の場合のよう
に、車椅子搬送下降運転は、通常使用の逆方向運転を行
なっているので、本実施例では、運転方向が変わったこ
と、および車椅子搬送運転中であることを他の乗客に知
らせるため、車椅子搬送運転スイッチ４３を投入した時
点で、エスカレータの制御装置４１から下階の案内表示
灯１１に、例えば「車椅子下降運転中」とか、「×」を
表示する表示切替え信号を出力し、また上階側の表示灯
１２には、「車椅子下降運転中」とか、「車椅子下降運
転中、続いてお乗り下さい」を表示する表示切替え信号
を出力させる（図１０のステップＫ１５）。

【００９８】図１１は、上下階の各案内表示灯１１，１
２への切替わった表示内容の一例を示す図であり、下階
の案内表示灯１１の「車椅子下降運転中」Ｈ１、上階の
案内表示灯１２の「車椅子下降運転中、続いてお乗り下
さい」Ｈ２である。

【００９９】また、音声案内装置２９により、通常の上
昇運転のメッセージを、エスカレータの制御装置４１か
らメッセージ切替え信号によって、運転方向が変わった
ことと、および車椅子搬送運転中であることを、スピー
カー３０から出力して他の乗客に注意を促している（図
１０のステップＫ１６）。

【０１００】上述したように、本実施例のエスカレータ
の制御装置は、一般乗客用検出装置５により一般乗客を
検出した時に自動的に運転を行なう一般乗客用の自動運
転機能の他に、あらかじめ設定された一方向のみの自動
運転の場合でも、降車側に設けた車椅子搬送運転スイッ
チ４３が投入された場合に、一般乗客用検出装置５を自
動運転方向と逆方向から侵入する乗客を検出する逆進入
検出装置１３に切替える機能と、逆進入検出装置１３に
切替えられると、この逆進入検出装置１３の動作を停止
させると共に逆方向側の逆進入警報ブザー１２を解除
し、さらに自動運転方向と逆方向の車椅子搬送運転を行
なうと共に、逆方向の車椅子搬送運転中である旨を視覚
装置およびまたは聴覚装置により報知する運転制御機能
を備えるようにしたものである。

【０１０１】従って、前記第６の実施例の場合と同様の
作用効果が得られる他、通常使用との逆方向運転を行な
う場合でも視覚装置およびまたは聴覚装置によって他の
乗客に注意をうながしているため、逆方向から乗客が乗
込む危険性を抑制することができ、安全性を高めること
が可能となる。

【０１０２】

【発明の効果】以上説明したように、請求項１に対応す
る発明によれば、車椅子の搬送運転が終了した後に一般
運転に復帰させ、あらかじめ設定された時間経過した後
に一般運転を停止させる手段を備えるようにしたので、
無駄な運転の少ない省電力効果の高い制御を行なうこと
が可能なエスカレータの制御装置が提供できる。

【０１０３】また、請求項２に対応する発明によれば、
車椅子の搬送運転が終了した後に一般運転に復帰させ、
当該一般運転中に一般乗客用検出装置により一般乗客を
検出した場合に一般運転を継続させる手段を備えるよう
にしたので、一般乗客に対してスムーズな運転を提供す
ることができ、サービス性を高めることが可能なエスカ
レータの制御装置が提供できる。

【０１０４】さらに、請求項３に対応する発明によれ
ば、車椅子の搬送運転中に一般乗客用検出装置により一
般乗客を検出した場合でも、車椅子の搬送運転を継続さ
せる手段を備えるようにしたので、車椅子利用者に対し
て安全な運転を提供することができ、安全性を高めるこ
とが可能なエスカレータの制御装置が提供できる。

【０１０５】また、請求項４に対応する発明によれば、
車椅子の搬送運転中に一般乗客用検出装置により一般乗
客を検出した場合に、車椅子の搬送運転終了後に停止さ
せることなく一般乗客用の自動運転を復帰させる手段を
備えるようにしたので、一般乗客に対して待ち時間のな
い運転効率のよい運転を提供することができ、サービス
性を高めることが可能なエスカレータの制御装置が提供
できる。

【０１０６】さらに、請求項５に対応する発明によれ
ば、一般乗客用の自動運転中に車椅子搬送運転用のスイ
ッチが投入されたことで、自動運転を解除して車椅子の
搬送運転に切替える手段を備えるようにしたので、車椅
子の乗込みを微速にて運転を行なって、一般乗客に対す
る車椅子利用者の心理的負担を軽減することができ、サ
ービス性を高めることが可能なエスカレータの制御装置
が提供できる。

【０１０７】一方、請求項６に対応する発明によれば、
あらかじめ設定された一方向のみの自動運転の場合で
も、降車側に設けた車椅子搬送運転用のスイッチが投入
された場合に、一般乗客用検出装置を自動運転方向と逆
方向から侵入する乗客を検出する逆進入検出装置に切替
える手段と、逆進入検出装置に切替えられると、当該逆
進入検出装置の動作を停止させると共に逆方向側の逆進
入警報出力を解除し、さらに自動運転方向と逆方向の車
椅子搬送運転を行なう手段とを備えるようにしたので、
方向選択を行なわなくても自動運転方向と逆の方向から
でも車椅子搬送運転を行なうことができ、サービス性を
高めることが可能なエスカレータの制御装置が提供でき
る。

【０１０８】また、請求項７に対応する発明によれば、
あらかじめ設定された一方向のみの自動運転の場合で
も、降車側に設けた車椅子搬送運転用のスイッチが投入
された場合に、一般乗客用検出装置を自動運転方向と逆
方向から侵入する乗客を検出する逆進入検出装置に切替
える手段と、逆進入検出装置に切替えられると、当該逆
進入検出装置の動作を停止させると共に逆方向側の逆進
入警報出力を解除し、さらに自動運転方向と逆方向の車
椅子搬送運転を行なう手段と、逆方向の車椅子搬送運転
中である旨を、視聴覚装置およびまたは聴覚装置により
報知する手段とを備えるようにしたので、方向選択を行
なわなくても自動運転方向と逆の方向からでも車椅子搬
送運転を行なうことができ、サービス性を高めることが
できると共に、逆方向から乗客が乗込む危険性を抑制す
ることができ、安全性を高めることが可能なエスカレー
タの制御装置が提供できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１の実施例によるエスカレータのシ
ステムを示す概略構成図。

【図２】本発明の第１の実施例によるエスカレータの制
御装置を示す概略構成図。

【図３】本発明の第１の実施例によるエスカレータの制
御装置における制御動作を説明するためのフローチャー
ト。

【図４】本発明の第２の実施例によるエスカレータの制
御装置における制御動作を説明するためのフローチャー
ト。

【図５】本発明の第３の実施例によるエスカレータの制
御装置における制御動作を説明するためのフローチャー
ト。

【図６】本発明の第４の実施例によるエスカレータの制
御装置における制御動作を説明するためのフローチャー
ト。

【図７】本発明の第５の実施例によるエスカレータの制
御装置における制御動作を説明するためのフローチャー
ト。

【図８】本発明の第６の実施例によるエスカレータのシ
ステムを示す概略構成図。

【図９】本発明の第６の実施例によるエスカレータの制
御装置における制御動作を説明するためのフローチャー
ト。

【図１０】本発明の第７の実施例によるエスカレータの
制御装置における制御動作を説明するためのフローチャ
ート。

【図１１】本発明の第７の実施例によるエスカレータの
制御装置における表示切替え内容の一例を示す図。

【図１２】従来の車椅子用ステップ付エスカレータのシ
ステムを示す概略構成図。

【図１３】同車椅子用ステップ付エスカレータのシステ
ムにおける制御動作を説明するためのタイミングチャー
ト。

【図１４】従来の一般乗客用自動運転方式エスカレータ
のシステムを示す概略構成図。

【符号の説明】

１…エスカレータ、 ２…踏段、 ３…下階の乗降口、 ４…上階の乗降口、 ５…一般乗客用検出装置、 ７…上階側の機械室、 ８…制御装置、 ９…エスカレータ駆動用電動機、 １０…運転タイマー、 １１…下階の案内表示灯、 １２…上階の案内表示灯、 １３…逆進入検出装置、 １４，１５…付勢装置、 １６ａ，１６ｂ，１６ｃ…特殊踏段、 １７…制御装置、 １８…係員、 １９…係員呼び釦、 ２０…車椅子搬送運転切替えスイッチ、 ２１…運転乗込確認釦、 ２２…降り確認釦、 ２３…車椅子搬送運転停止釦、 ２４…再起動釦、 ２５…運転乗込確認釦、 ２６…降り確認釦、 ２７…車椅子搬送運転停止釦、 ２８…再起動釦、 ２９…音声案内装置、 ３０…スピーカー、 ３１，３２…減速開始リミットスイッチ、 ３３…乗込減速リミットスイッチ、 ３４…乗込オーバーランリミットスイッチ、 ３５…降りオーバーランリミットスイッチ、 ３６…乗込減速リミットスイッチ、 ３７…乗込オーバーランリミットスイッチ、 ３８…降りオーバーランリミットスイッチ、 ３９…係員呼び釦、 ４０…車椅子搬送運転スイッチ、 ４１…制御装置、 ４１ａ…車椅子搬送運転開始検出部、 ４１ｂ…運転制御部、 ４１ｃ電動機制御部、 ４１ｄ…車椅子搬送運転終了検出部、 ４２…係員呼び釦、 ４３…車椅子搬送運転スイッチ、 Ｋ１…車椅子搬送運転開始指令のステップ、 Ｋ２…車椅子搬送運転終了信号の動作判別のステップ、 Ｋ３…一般運転タイマーのセット開始指令のステップ、 Ｋ４…一般運転復帰指令のステップ、 Ｋ５…一般運転タイマーの経過時間の判別のステップ、 Ｋ６…運転停止指令のステップ、 Ｋ７…一般乗客用検出装置の動作判別のステップ、 Ｋ８…一般運転タイマーのリセット指令のステップ、 Ｋ９…車椅子搬送運転スイッチの動作判別のステップ、 Ｋ１０…上階側車椅子搬送運転スイッチの動作判別のス
テップ、 Ｋ１１…一般乗客用検出装置の逆進入検出装置への切替
えのステップ、 Ｋ１２…逆進入検出装置停止指令のステップ、 Ｋ１３…逆進入警報ブザー停止指令のステップ、 Ｋ１４…車椅子搬送下降運転の開始指令のステップ、 Ｋ１５…上下階の各表示灯への表示切替え信号のステッ
プ、 Ｋ１６…音声案内装置へのメッセージ切替え信号のステ
ップ。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小川 豊 東京都府中市東芝町１番地 株式会社東芝 府中工場内

Claims (7)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 車椅子を搬送可能とした車椅子用ステッ
   プ付エスカレータで、その乗降口付近に一般乗客を検出
   する一般乗客用検出装置を設け、当該一般乗客用検出装
   置により一般乗客を検出した時に自動的に運転を行なう
   一般乗客用の自動運転機能を付加したエスカレータの制
   御装置において、 車椅子の搬送運転が終了した後に一般運転に復帰させ、
   あらかじめ設定された時間経過した後に一般運転を停止
   させる手段を備えて成ることを特徴とするエスカレータ
   の制御装置。
2. 【請求項２】 車椅子を搬送可能とした車椅子用ステッ
   プ付エスカレータで、その乗降口付近に一般乗客を検出
   する一般乗客用検出装置を設け、当該一般乗客用検出装
   置により一般乗客を検出した時に自動的に運転を行なう
   一般乗客用の自動運転機能を付加したエスカレータの制
   御装置において、 車椅子の搬送運転が終了した後に一般運転に復帰させ、
   当該一般運転中に前記一般乗客用検出装置により一般乗
   客を検出した場合に一般運転を継続させる手段を備えて
   成ることを特徴とするエスカレータの制御装置。
3. 【請求項３】 車椅子を搬送可能とした車椅子用ステッ
   プ付エスカレータで、その乗降口付近に一般乗客を検出
   する一般乗客用検出装置を設け、当該一般乗客用検出装
   置により一般乗客を検出した時に自動的に運転を行なう
   一般乗客用の自動運転機能を付加したエスカレータの制
   御装置において、 車椅子の搬送運転中に前記一般乗客用検出装置により一
   般乗客を検出した場合でも、車椅子の搬送運転を継続さ
   せる手段を備えて成ることを特徴とするエスカレータの
   制御装置。
4. 【請求項４】 車椅子を搬送可能とした車椅子用ステッ
   プ付エスカレータで、その乗降口付近に一般乗客を検出
   する一般乗客用検出装置を設け、当該一般乗客用検出装
   置により一般乗客を検出した時に自動的に運転を行なう
   一般乗客用の自動運転機能を付加したエスカレータの制
   御装置において、 車椅子の搬送運転中に前記一般乗客用検出装置により一
   般乗客を検出した場合に、車椅子の搬送運転終了後に停
   止させることなく一般乗客用の自動運転を復帰させる手
   段を備えて成ることを特徴とするエスカレータの制御装
   置。
5. 【請求項５】 車椅子を搬送可能とした車椅子用ステッ
   プ付エスカレータで、その乗降口付近に一般乗客を検出
   する一般乗客用検出装置を設け、当該一般乗客用検出装
   置により一般乗客を検出した時に自動的に運転を行なう
   一般乗客用の自動運転機能を付加したエスカレータの制
   御装置において、 一般乗客用の自動運転中に車椅子搬送運転用のスイッチ
   が投入されたことで、自動運転を解除して車椅子の搬送
   運転に切替える手段を備えて成ることを特徴とするエス
   カレータの制御装置。
6. 【請求項６】 車椅子を搬送可能とした車椅子用ステッ
   プ付エスカレータで、その乗降口付近に一般乗客を検出
   する一般乗客用検出装置を設け、当該一般乗客用検出装
   置により一般乗客を検出した時に自動的に運転を行なう
   一般乗客用の自動運転機能を付加したエスカレータの制
   御装置において、 あらかじめ設定された一方向のみの自動運転の場合で
   も、降車側に設けた車椅子搬送運転用のスイッチが投入
   された場合に、前記一般乗客用検出装置を自動運転方向
   と逆方向から侵入する乗客を検出する逆進入検出装置に
   切替える手段と、前記逆進入検出装置に切替えられる
   と、当該逆進入検出装置の動作を停止させると共に逆方
   向側の逆進入警報出力を解除し、さらに自動運転方向と
   逆方向の車椅子搬送運転を行なう手段と、 を備えて成ることを特徴とするエスカレータの制御装
   置。
7. 【請求項７】 車椅子を搬送可能とした車椅子用ステッ
   プ付エスカレータで、その乗降口付近に一般乗客を検出
   する乗客検出装置を設け、当該乗客検出装置により一般
   乗客を検出した時に自動的に運転を行なう一般乗客用の
   自動運転機能を付加したエスカレータの制御装置におい
   て、 あらかじめ設定された一方向のみの自動運転の場合で
   も、降車側に設けた車椅子搬送運転用のスイッチが投入
   された場合に、前記一般乗客用検出装置を自動運転方向
   と逆方向から侵入する乗客を検出する逆進入検出装置に
   切替える手段と、 前記逆進入検出装置に切替えられると、当該逆進入検出
   装置の動作を停止させると共に逆方向側の逆進入警報出
   力を解除し、さらに自動運転方向と逆方向の車椅子搬送
   運転を行なう手段と、 前記逆方向の車椅子搬送運転中である旨を、視聴覚装置
   およびまたは聴覚装置により報知する手段と、を備えて
   成ることを特徴とするエスカレータの制御装置。