JPH08230118A - 膜材料及びその製法並びに応用 - Google Patents

膜材料及びその製法並びに応用

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JPH08230118A
JPH08230118A JP35254295A JP35254295A JPH08230118A JP H08230118 A JPH08230118 A JP H08230118A JP 35254295 A JP35254295 A JP 35254295A JP 35254295 A JP35254295 A JP 35254295A JP H08230118 A JPH08230118 A JP H08230118A
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fiber cloth
heat
thickness
tex
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JP35254295A
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English (en)
Inventor
Yutaka Nakada
裕 中田
Kazuhiko Shimada
和彦 島田
Toshiro Miura
俊郎 三浦
Katsuyoshi Kubo
勝義 久保
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Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐汚染性、難燃性、軽量性等において優れ、
とりわけ変性テトラフルオロエチレン重合体が表面にく
るので、特に耐薬品性、耐ひっかき性、耐熱性、耐候
性、機械的強度、防炎性により優れ、全光線透過率を損
なうことのない膜材料を提供する。 【解決手段】 33.7〜809.8テックスの耐熱性糸
よりなる繊維布の片面又は両面に、熱溶融加工可能なフ
ッ素樹脂接着層を有し、更にこの片面又は両面に厚さ1
0〜1000μmの変性テトラフルオロエチレン重合体
のフィルムを有する耐薬品性、防炎性及び透光性膜材
料、及びこれらの製法並びにこれら膜材料からなる農業
用被覆材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は例えば建築物の屋根
材、テント、屋外ブラインド、シャッター、農業用被覆
材、耐薬品性衣料(例;消防服等)、コンベア、船舶の
帆材、車両の幌材、コンベア、ライニング、離型シー
ト、綿テープ、ダクトジョイント等に用いられる膜材料
及びその製法並びに応用に関する。
【0002】
【従来の技術】恒久的な建築物における屋根材を膜材で
形成する場合、その軽量性により支柱を大幅に省略で
き、膜材に透光性があると内部空間が明るく、照明に要
するコストを低減でき、サッカー競技場、ゴルフ練習場
で芝生等の植物の育成にも好都合である。また農業用た
とえば園芸用ハウスにおいては植物の育成に必要な光線
が得られる。このような膜材料としてガラス繊維布にフ
ッ素樹脂のディスパーションを含浸、充填、焼成した材
料がA種テント膜として知られている(例えば日東ケミ
ファブ社のシィヤフィル)。しかしこのものに用いられ
るガラス繊維布は密度が低いとディスパーションの粒子
が抜けるため密度は高いものでなければならない。この
ため得られる膜材料は透光率が低く、その透光率は約7
〜15%程度で十分な採光が要求される場合には適さな
いという問題がある。更にピンホール状の表面の微小な
凹凸が発生し、埃の残留やカビの発生原因となる水が残
留する。従って屋外暴露時に汚れが残存しやすい。
【0003】このような透光性の問題点を解消するもの
として特開平5−92524号にフッ素樹脂(好ましく
は、多孔性PTFE)製ヤーンよりなる保護布(例、織
物、等)の片面又は両面に、熱可塑性フィルム(例、フ
ッ素化エチレンプロピレンコポリマーフィルム、等)を
熱融着してラミネートした膜構造建築物用膜材料と、フ
ッ素樹脂製ヤーンよりなる保護布の片面又は両面に、多
孔質ポリテトラフルオロエチレン樹脂フィルムを、熱可
塑性フィルムを介して熱融着してラミネートした膜構造
建築物用膜材料が開示されている。この膜材料はフッ素
樹脂製ヤーンよりなる保護布を用いているためコスト面
で高くなる不利があり、屋根材とした場合、炎に曝され
ると樹脂部分のみでなく、屋根の構造を保持するために
必要な繊維布部分も炎が貫通するため、建築物の防火、
安全上問題がある。また最外層に用いられている多孔質
PTFE樹脂フィルムは孔の部分に空中の塵や埃を吸着
しやすく、フッ素樹脂の長所である耐汚染性が阻害さ
れ、長期間使用すると汚染が進行して透光率が次第に低
下する。更に上記膜材料は実施例で示されるように保護
布の片面に熱可塑性フィルムのみをラミネートしたもの
で透光率が70%、同様保護布の片面に熱可塑性フィル
ムとPTFEフィルムをラミネートしたもので透光率が
30%とされている。このように片面に2層ラミネート
したものの透光率が30%であるので、両面に2層ラミ
ネートしたものの透光率はかなり低下するものと思われ
る。また、この特開平5−92524号のように表面が
フッ素化エチレンプロピレンコポリマー(FEP)樹脂
のような場合、耐ひっかき性、耐熱性、耐候性、抗張力
等に劣るという問題点があった。本発明者らはこのよう
な点に鑑み、繊維布に上記耐薬品性、耐ひっかき性、耐
熱性、耐候性、抗張力等に優れた変性テトラフルオロエ
チレン重合体のフィルムをラミネートして、防炎性、透
光性にも優れた目的の膜材料を得ようとしたが、この場
合、変性テトラフルオロエチレン重合体フィルムと繊維
布との間の接着が不良のため目的の膜材料が得られなか
った。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、耐汚
染性、難燃性、軽量性等において優れ、とりわけ変性テ
トラフルオロエチレン重合体が表面にくるので、特に耐
薬品性、耐ひっかき性、耐熱性、耐候性、機械的強度、
防炎性により優れ、全光線透過率を損なうことのない膜
材料を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は33.7〜80
9.8テックスの耐熱性糸よりなる繊維布の片面又は両
面に、熱溶融加工可能なフッ素樹脂接着層を有し、更に
この片面又は両面に厚さ10〜1000μmの変性テト
ラフルオロエチレン重合体のフィルムを有する耐薬品
性、防炎性及び透光性膜材料、更にはこの製法並びにこ
れら膜材料からなる農業用被覆材に係る。本発明におい
て変性テトラフルオロエチレン重合体と繊維布の間に熱
溶融加工可能なフッ素樹脂を接着層として中間に設ける
ことにより3者の良好なラミネート膜材料が得られるこ
とを見出した。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明において繊維布としては3
3.7〜809.8テックス(JIS R 3414の規定
による、以下同様)の耐熱性糸よりなる繊維布が使用さ
れる。33.7テックス未満の場合は繊維布を構成する
糸の引張強度が弱いため、積層一体化する工程におい
て、糸切れが発生し繊維布が破れてしまう。809.8
テックスを超えると繊維布を構成する糸が太いため光の
透過を阻害するので好ましくない。本発明で用いられる
耐熱性糸よりなる繊維布としてはガラス繊維布、ケブラ
ー繊維布、カーボン繊維布、セラミック繊維布、金属繊
維布、シリコンカ−バイド繊維布等を挙げることができ
る。これらのうちガラス繊維布が特に好ましく、所望す
る膜材料の機械的特性や全光線透過率に応じて任意に選
択できる。たとえば平織り、からみ織り、綾織り、あぜ
織り、朱子織り等の織物あるいは、メリヤス編等の編物
が使用できるが、縦横の機械的特性が均等であることを
必要とする場合には平織り又はからみ織りが好適であ
る。上記本発明で用いられる繊維布は優れた防炎性を有
する。ここで防炎性を有するとは、炎に曝されたときに
溶融もしくは熱分解したりせずその形状を保持できるこ
とを意味し、例えばポリエステル、ナイロン、フッ素樹
脂等よりなる繊維布は防炎性を有しない例である。これ
ら繊維布は各種の糸密度のものが使用可能であるが、そ
の用途により採光を必要とする場合は全光線透過率を大
きくするために糸密度が小さい方がよい。糸密度は各種
織り形式、編み形式により規定が難しいが、例えば平織
りの場合(JIS R 3414 第2表による、以下同
様)は縦1〜30本/25mm、横1〜30本/25mm、
からみ織りの場合(JIS R 3414 第5表によ
る、以下同様)は縦1〜26本+1〜26本/25mm、
横1〜26本/25mmの範囲が好ましく、この場合は一
般に全光線透過率が15%を超える膜材料が得られる。
【0007】更に繊維布の糸密度に関して、平織りの場
合に縦1〜23本/25mm、横1〜23本/25mm、か
らみ織りの場合に縦1〜18本+1〜18本/25mm、
横1〜18本/25mmの範囲である場合、一般に全光線
透過率が30%以上の膜材料が得られる。また繊維布の
糸密度が平織りの場合に縦1〜19本/25mm、横1〜
19本/25mm、からみ織りの場合に縦1〜15本+1
〜15本/25mm、横1〜15本/25mmの範囲である
場合、一般に全光線透過率が40%以上の膜材料が得ら
れる。また繊維布が平織りであって、その糸の太さが6
7.5〜404.9テックス、糸密度が縦8〜19本/2
5mm、横8〜19本/25mmであるもの、更に繊維布が
からみ織りであって、その糸の太さが縦33.7〜40
4.9テックスのもの2本、横67.5〜809.8テッ
クスのもの1本、糸密度が縦5〜7本+5〜7本/25
mm、横5〜7本/25mmのものが特に好ましい。これら
の他に綾織り、あぜ織り、朱子織り等の各種の織りが採
用し得るが、その時の糸密度は全光線透過率が15%を
超える、好ましくは30%以上、さらに好ましくは40
%以上になるように選ばれる。JIS R 3414の表
3、4に記載されたものでは以下のものが好ましい。綾
織りの場合、ET30、ET35、ET48、ET33
等、朱子織りの場合、ES11B、ES13、ES1
7、ES16、ES18、ES22C等が好ましい。
【0008】本発明において接着層として用いられる熱
溶融加工可能なフッ素樹脂としては例えばパーフルオロ
(エチレン−プロピレン)共重合体(FEP)、パーフ
ルオロ(アルコキシエチレン−エチレン)共重合体(P
FA)、ビニリデンフルオライド重合体(PVdF)、
ビニリデンフルオライド−テトラフルオロエチレン共重
合体及びエチレン−テトラフルオロエチレン共重合体
(ETFE)等を挙げることができる。これらフッ素樹
脂は一般にフィルムの形態で用いられ、その厚みは10
μm以上3000μm以下が好ましく、繊維布の繊維の隙
間を充填するに足りる範囲で任意に選定できる。中間層
に熱溶融加工可能なフッ素樹脂を用いる目的は、これが
接着剤であると共に、ガラス繊維布と変性PTFEフィ
ルムの間に隙間が発生しない様、充填効果を有するため
である。従って接着層が10μmより薄いと、ガラス繊
維布の厚みに対して充分な充填効果が得られない。また
3000μmより厚いと、積層加工が極めて困難にな
る。本発明では、上記熱溶融加工可能なフッ素樹脂を例
えばフィルムの形で接着層としてラミネートした膜材料
の片面又は両面に変性テトラフルオロエチレン重合体の
フィルムを配し、加熱、加圧、融着し、積層一体化する
ことにより目的とする膜材料が得られる。この変性テト
ラフルオロエチレン重合体のフィルムの厚みは10〜1
000μmの範囲が好ましく、特に10〜400μmの範
囲が好ましい。
【0009】用いられる変性テトラフルオロエチレン重
合体としては、テトラフルオロエチレン重合体(以下、
PTFEということもある)の加工性を改良するため
に、テトラフルオロエチレン(以下、TFEということ
もある)にTFE以外の含フッ素不飽和化合物からなる
モノマーを熱溶融加工性能を与えない程度に少量共重合
させたものを挙げることができ、前記モノマーとして
は、X(CF2)nOCF=CF2(式中、Xは水素、フッ
素または塩素を、nは1〜6の整数を表す)またはC3
7(OCF2CF2CF2)m〔OCF(CF3)CF2lOC
F=CF2(式中、mおよびlは0〜4の整数を表す。
ただし、これらが同時に0となることはない。)で示さ
れるフルオロアルキルビニルエーテル、CF3CF=C
2、CF2=CFH、CF2=CFCl、CF2=CH2
RfCY=CH2(式中、Rfは直鎖状または分枝状の炭
素数3〜21のポリフルオロアルキル基、Yは、水素原
子またはフッ素原子である。)など、TFE以外の含フ
ッ素不飽和化合物が挙げられ、通常これらはTFEに対
して2重量%以下、好ましくは0.001〜1重量%の
範囲で加えられる。
【0010】これらのうちパーフルオロ(アルキルビニ
ルエーテル)変性テトラフルオロエチレン重合体が好ま
しく、これらは例えば特公昭50−38159号、特公
昭51−25398号、特公平3−39015号等に記
載されたものを使用でき、具体的にはPTFEが−CF
2CF(OZ)− (式中、Zは炭素数1〜6のパーフル
オロアルキル基または炭素数4〜9のパーフルオロアル
コキシアルキル基である)で表されるパーフルオロ(ア
ルキルビニルエーテル)単位を0.001〜1重量%含
有するものを挙げることができる。かかる変性テトラフ
ルオロエチレン重合体の粉末を圧縮成形し、さらに切削
加工することでフィルムを得ることができる。あるい
は、この変性テトラフルオロエチレン重合体の微粉末に
押出助剤を加えて丸棒またはシート状に押し出し成型し
た後、ロール圧延して所望の厚みのフィルムを得ること
ができる。このフィルムを必要に応じて熱処理しても良
い。融着一体化する方法はヒートプレス、ヒートロー
ル、ダブルベルトプレス等の加熱と加圧が同時に行える
ものであれば特にその方式を問わない。
【0011】加熱温度は変性テトラフルオロエチレン重
合体の融点以上であり、内側に配したフッ素樹脂の分解
開始温度未満であり、かつ繊維布の耐熱温度以下の範囲
でなければならない。従って、約320℃以上であっ
て、内側に配したフッ素樹脂が例えばFEPの場合は約
450℃以下、PFAの場合は約500℃以下、ETF
Eの場合は約350℃以下の範囲となる。加圧は0.1k
g/cm2以上の圧力を必要とする。この際、FEP,PF
A,ETFEのフィルムを用いるような場合では、プレ
ス金型、ヒートロールの表面にフツ素樹脂フィルムが粘
着して加工性を阻害するのを防止するために高価なポリ
イミドフィルム、ポリアミドイミドフィルム等を離型フ
ィルムとして使用する必要があったが、本発明では、加
工温度において変性テトラフルオロエチレン重合体の金
属表面に対する粘着力が低いので、かかる離型フィルム
を使用しなくとも実用上の問題はないという大きな利点
がある。勿論必要に応じて前記離型フイルムを使用する
こともできる。
【0012】本発明においては使用する繊維布にあらか
じめPTFE,変性PTFEまたは熱溶融加工可能な前
記フッ素樹脂のディスパーションを含浸させて乾燥、熱
処理を施す前処理を行うと、繊維布の変形、蛇行を防止
でき好ましい。この場合、ディスパーションは繊維布の
変形、蛇行を防止する程度の量を含浸させるもので、従
来のA種テントのように繊維布に膜を形成する程、充填
するものではない。また同様にテンター、蛇行修正装置
により繊維布の変形、蛇行を修正して用いることも可能
である。ディスパージョンを含浸しない場合にはガラス
繊維布の織りが不規則に変形し、ガラス繊維布を構成す
る糸が切断される現象が観察されることがある。本発明
で得られる膜材料は目視で透明感があり、用途に応じて
種々の全光線透過率の膜材料が得られる。特に繊維布の
糸密度を選ぶことにより容易に全光線透過率が40%以
上、好ましくは60%以上の膜材料を得ることができ
る。勿論、透過率が10〜40%のものも得ることは可
能である。更に従来の膜材料に比べて耐候性、耐汚染
性、難燃性、防炎性、軽量性等も満足するものである。
【0013】更に本発明においては熱溶融加工可能なフ
ツ素樹脂の少なくとも一方に本発明の透光性等の目的を
損なわない範囲で、顔料、紫外線吸収剤等の添加剤を配
合することにより容易に着色や紫外線制御等の所望の効
果を得ることができる。また、少なくとも一面に防曇剤
を含む塗布層を設けることにより防曇性を付与すること
もできる。顔料としてはフッ素樹脂(本発明で用いる熱
溶融加工可能なフッ素樹脂また変性PTFE)の融点以
上の耐熱性を有しているものであれば任意に選択するこ
とができる。このような顔料として例えば、無機顔料と
してCr,Co,Ni,Fe,Mn,Cu,Sb,As,Bi,
Ti,Cd,Al,Ca,Si,Mg,Baなどから成る複合
酸化物系顔料、カドミウム系顔料等の焼成顔料、カーボ
ンブラック、群青などを使用することができる。有機顔
料としてフタロシアニンブルー、フタロシアニングリー
ン、ペリレン系等の耐熱性改良品等を用いることもでき
る。体質顔料としてはSiO2,TiO2,Al23、マイ
カ、タルク、クレー、ガラス等を用いることができる。
【0014】紫外線吸収剤としては前記フッ素樹脂の融
点以上の耐熱性を有しているものであれば任意に選択す
ることができる。このような紫外線吸収剤として例えば
酸化チタン(TiO2)、酸化セリウム(CeO2)、酸化
亜鉛(ZnO)等が使用できる。防曇剤としては例えば
アルミナゾル(Al23)、コロイダルシリカ(Si
2)等の無機物の微粒子および親水性重合体および界
面活性剤の混合物、コロイダルシリカ(SiO2)と変性
ポリビニルアルコール(PVA)を主成分とする混合物
等を挙げることができる。本発明の膜材料は各種の用途
に用いることができる。例えば建築物の屋根材、テン
ト、屋外ブラインド、シャッター、農業用被覆材、耐薬
品性衣料(例;消防服等)、コンベア、船舶の帆材、車
両の幌材、コンベア、ライニング、離型シート、綿テー
プ、ダクトジョイント等に用いることができる。
【0015】
【実施例】以下に実施例及び比較例を挙げて本発明を更
に詳しく説明する。FEPのペレット(ダイキン工業株
式会社製;商品名ネオフロンFEP)を、Tダイ押出成
形法によって製膜し、厚み100μm、150μm、25
0μm、300μm、500μmのフィルムを得た。PF
Aのペレット(ダイキン工業株式会社製;商品名ネオフ
ロンPFA)を、Tダイ押出成形法によって製膜し、厚
み100μm、250μmのフィルムを得た。ETFEの
ペレット(ダイキン工業株式会社製;商品名ネオフロン
ETFE)を、Tダイ押出成形法によって製膜し、厚み
150μmのフィルムを得た。PVdFのペレット(ダ
イキン工業株式会社製;商品名ネオフロンVDF)を、
Tダイ押出成形法によって製膜し、厚み150μmのフ
ィルムを得た。ビニリデンフルオライドとテトラフルオ
ロエチレン共重合体のペレットを、Tダイ押出成形法に
よって製膜し、厚み150μmのフィルムを得た。パー
フルオロ(プロピルビニルエーテル)変性テトラフルオ
ロエチレン重合体の粉末(ダイキン工業株式会社製;商
品名ポリフロンTFE)を圧縮成形し、円筒状の成形体
を得た。次いでこの成形体の稜線に沿って切削加工を行
い、厚み100μmのフィルムを得た。
【0016】実施例1 糸の太さが33.7テックス×2本/67.5テックス、
糸密度が縦7.5×2(本/25mm)、横7.5(本/2
5mm)のからみ織りガラスクロスをFEPディスパージ
ョン(ダイキン工業株式会社:商品名ネオフロンFE
P、ND−1)に浸漬し、ガラスクロスにFEPディス
パージョンを含浸した。目付量は50g/m2であった。
次いで100℃の空気中で5分間乾燥し、さらに380
℃の空気中で3分間熱処理してフッ素樹脂処理布を得
た。両面に厚み150μmのFEPフィルムを配し、さ
らに両外面にパーフルオロ(プロピルビニルエーテル)
変性テトラフルオロエチレン重合体(ポリフロンTFE
M112)の厚み100μmのフィルムを配した。こ
の最外層の両面に離型材として厚み25μmのポリイミ
ドフィルム(アピカル)を配した。これをヒートプレス
を用いて365℃の温度で0.1kg/cm2の圧力にて10
秒間加熱加圧融着し、積層一体化して膜材料を得た。こ
の膜材料は耐汚染性、難燃性、透光性に優れる他、例え
ばFEPフィルムが表面にくるような場合に比べて変性
PTFEフィルムが表面にくるので、更に耐薬品性、耐
ひっかき性、耐熱性、耐候性、機械的強度、防炎性に優
れていた。また、最外層の両面に前記ポリイミドフィル
ムを配さずに、同様に行ったところ、加工上何ら問題は
なかった。 実施例2 フッ素樹脂処理布の両面に配するフッ素樹脂フィルムと
して厚み100μmのPFAフィルムを用いた以外は実
施例1と同じ操作を行い、同様の膜材料を得た。
【0017】実施例3 糸の太さが33.7テックス×2本/67.5テックス、
糸密度が縦7.5×2(本/25mm)、横7.5(本/2
5mm)のからみ織りガラスクロスを用いて実施例1と同
じ操作を行い、フッ素樹脂処理布を得た。両面に厚み1
50μmのFEPフィルムを配し、さらに一方の外面に
実施例1で用いたポリフロンTFEの厚み100μmの
フィルムを配した。もう一方の外層に離型材として厚み
25μmのポリイミドフィルム(アピカル)を配した。
これをヒートプレスを用いて365℃の温度で0.1kg
/cm2の圧力にて10秒間加熱加圧融着し、積層一体化
して同様の膜材料を得た。 実施例4 糸の太さが33.7テックス×2本/67.5テックス、
糸密度が縦7.5×2(本/25mm)、横7.5(本/2
5mm)のからみ織りガラスクロスを用いて実施例1と同
じ操作を行い、フッ素樹脂処理布を得た。両面に厚み1
00μmのPFAフィルムを配し、さらに両外面に実施
例1で用いたポリフロンTFEの厚み100μmのフィ
ルムを配した。この最外層の両面に離型材として厚み2
5μmのポリイミドフィルム(アピカル)を配した。こ
れを一対のヒートロールの隙間を通して加熱加圧融着
し、積層一体化して同様の膜材料を得た。この際のヒー
トロールの温度は390℃、幅300mmあたりの線圧力
は70kg/cm2、面速度は150mm/分であった。
【0018】実施例5 糸の太さが33.7テックス×2本/67.5テックス、
糸密度が縦7.5×2(本/25mm)、横7.5(本/2
5mm)のからみ織りガラスクロスを用いて実施例1と同
じ操作を行い、フッ素樹脂処理布を得た。片面に厚み3
00μmのFEPフィルムを配し、この面の最外層に実
施例1で用いたポリフロンTFEの厚み100μmのフ
ィルムを配した。さらにもう一方の面に離型材として厚
み25μmのポリイミドフィルム(アピカル)を配し
た。これをヒートプレスを用いて365℃の温度で0.
1kg/cm2の圧力にて10秒間加圧融着し、積層一体化
して同様の膜材料を得た。
【0019】比較例1 (PTFEディスパージョンを
充填した例) 市販のA種テント膜材料[日東ケミファブ(株)製 シ
ィヤフィル 厚み0.8mm]を太陽光線に暴露する前の
ものを用いた。 比較例2 (接着層のない例) 糸の太さが33.7テックス×2本/67.5テックス、
糸密度が縦7.5×2(本/25mm)、横7.5(本/2
5mm)のからみ織りガラスクロスを用いて実施例2と同
じ操作を行い、フッ素樹脂処理布を得た。両面に実施例
9で用いたポリフロンTFEの厚み100μmのフィル
ムを配した。この最外層に離型材として厚み25μmの
ポリイミドフィルム(アピカル)を配した。これをヒート
プレスを用いて380℃の温度で2.8kg/cm2の圧力に
て5秒間加熱加圧融着し、積層一体化して成形体を得
た。得られた成形体はフッ素樹脂処理布を構成する糸の
近傍に空間が残留し、容易に空気や水が侵入するため、
膜材料としては使用し難いものであった。
【0020】実施例及び比較例で得られた膜材料の全光
線透過率をJIS K 7105に準じて測定した結果
を表1に示す。なお、いずれの実施例で得られた膜材料
についても、都市ガスバーナ中に1分間晒した後、バー
ナを取り去ったときの残炎時間は0であった。
【0021】
【表1】
【0022】
【発明の効果】本発明においては耐汚染性、難燃性、軽
量性等において優れ、更には特に耐薬品性、耐ひっかき
性、耐熱性、耐候性、機械的強度、防炎性により優れ、
全光線透過率を損なうことのない膜材料が得られる。本
発明の膜材料のうち、特に全光線透過率の大きい膜材料
の場合、建築物にあっては内部空間が明るく、照明にか
かるコストを低減でき、芝生等の植物の育成が可能であ
る。また着色したものを用いて建築物に意匠性を付与す
ることもできる。また、農業用たとえば園芸用ハウスに
おいては作物の育成に必要な光線が得られることに加
え、繊維が補強材となるので長年の使用においても脱落
や破れが発生し難い長寿命の被覆材が得られる。更に必
要に応じて紫外線の透過を阻止することもでき、これに
よって内部の構築物の紫外線劣化の防止や農作物の生育
に不要な紫外線の遮断も可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三浦 俊郎 大阪府摂津市西一津屋1−1 ダイキン工 業株式会社淀川製作所内 (72)発明者 久保 勝義 大阪府摂津市西一津屋1−1 ダイキン工 業株式会社淀川製作所内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 33.7〜809.8テックスの耐熱性糸
    よりなる繊維布の片面又は両面に、熱溶融加工可能なフ
    ッ素樹脂接着層を有し、更にこの片面又は両面に厚さ1
    0〜1000μmの変性テトラフルオロエチレン重合体
    のフィルムを有する耐薬品性、防炎性及び透光性膜材
    料。
  2. 【請求項2】 繊維布の糸密度が、平織りの場合は縦1
    〜30本/25mm、横1〜30本/25mm、からみ織り
    の場合は縦1〜26本+1〜26本/25mm、横1〜2
    6本/25mmの範囲にある請求項1の膜材料。
  3. 【請求項3】 繊維布の糸密度が、平織りの場合は縦1
    〜19本/25mm、横1〜19本/25mm、からみ織り
    の場合は縦1〜15本+1〜15本/25mm、横1〜1
    5本/25mmの範囲にある請求項2の膜材料。
  4. 【請求項4】 繊維布が平織りであって、その糸の太さ
    が67.5〜404.9テックス、糸密度が縦8〜19本
    /25mm、横8〜19本/25mmである請求項3の膜材
    料。
  5. 【請求項5】 繊維布がからみ織りであって、その糸の
    太さが縦33.7〜404.9テックスのもの2本、横6
    7.5〜809.8テックスのもの1本、糸密度が縦5〜
    7本+5〜7本/25mm、横5〜7本/25mmである請
    求項3の膜材料。
  6. 【請求項6】 接着層がフィルムの形態で用いられたも
    のである請求項1〜5いずれかの膜材料。
  7. 【請求項7】 接着層の厚みが10〜3000μmであ
    る請求項1〜6いずれかの膜材料。
  8. 【請求項8】 繊維布がガラス繊維布である請求項1〜
    7いずれかの膜材料。
  9. 【請求項9】 繊維布にあらかじめテトラフルオロエチ
    レン重合体、変性テトラフルオロエチレン重合体または
    熱溶融加工可能なフッ素樹脂のディスパーションを含浸
    処理した請求項1〜8いずれかの膜材料。
  10. 【請求項10】 熱溶融加工可能なフッ素樹脂がパーフ
    ルオロ(エチレン−プロピレン)共重合体(FEP)、
    パーフルオロ(アルコキシエチレン−エチレン)共重合
    体(PFA)、ビニリデンフルオライド重合体(PVd
    F)、ビニリデンフルオライド−テトラフルオロエチレ
    ン共重合体及びエチレン−テトラフルオロエチレン共重
    合体(ETFE)から選ばれる請求項1〜9いずれかの
    膜材料。
  11. 【請求項11】 変性テトラフルオロエチレン重合体が
    −CF2CF(OZ)− (式中、Zは炭素数1〜6のパ
    ーフルオロアルキル基または炭素数4〜9のパーフルオ
    ロアルコキシアルキル基である)で表されるパーフルオ
    ロ(アルキルビニルエーテル)単位を含有する変性テト
    ラフルオロエチレン重合体である請求項1〜10いずれ
    かの膜材料。
  12. 【請求項12】 33.7〜809.8テックスの耐熱性
    糸よりなる繊維布の片面又は両面に、熱溶融加工可能な
    フッ素樹脂接着層を、更にこの片面又は両面に厚さ10
    〜1000μmの変性テトラフルオロエチレン重合体の
    フィルムを、積層一体化することを特徴とする耐薬品
    性、防炎性及び透光性膜材料の製法。
  13. 【請求項13】 請求項1〜11いずれかの膜材料から
    なる農業用被覆材。
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