JP2000117896A - 膜材料 - Google Patents

膜材料

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JP2000117896A
JP2000117896A JP10288981A JP28898198A JP2000117896A JP 2000117896 A JP2000117896 A JP 2000117896A JP 10288981 A JP10288981 A JP 10288981A JP 28898198 A JP28898198 A JP 28898198A JP 2000117896 A JP2000117896 A JP 2000117896A
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fluororesin
hexafluoropropylene
tetrafluoroethylene
fiber cloth
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Takanobu Suzuki
隆信 鈴木
Yasuhiro Suzuki
康弘 鈴木
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Mitsubishi Plastics Inc
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Mitsubishi Plastics Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フッ素樹脂一般に特徴的な防汚性、難燃性を
生かしながら、これまで達成し得なかった柔軟性及び透
光性に優れた膜材料を提供することにある。 【解決手段】 ガラス繊維布の表面にテトラフルオロエ
チレン−ヘキサフルオロプロピレン−ビニリデンフルオ
ライド共重合フッ素樹脂層を形成したことを特徴とする
膜材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は例えば建築物の屋根
材、テント、屋外ブラインド、シャッター、農業用被覆
材等に用いられる防汚性、難燃性、柔軟性及び透光性に
優れた膜材料に関する。
【0002】
【従来の技術】恒久的な建築物における屋根材を膜材料
で形成する場合、その軽量性により支柱を大幅に省略で
き、膜材に透光性があると内部空間が明るく、照明コス
トの削減、植物の育成に好都合である。
【0003】従来よりこの用途に供されている膜材料と
してガラス繊維にポリテトラフルオロエチレンのディス
パージョンを含浸、充填、焼成した材料が知られている
が、その透光率は10%前後と低く、さらに表面にピン
ホール状の微少な凹凸があり、そこに汚れ、カビがたま
ってさらに透光率を損ねやすく、また、膜材料に柔軟性
がなく取り付け位置・形状及び収納性に制限を受けてい
た。
【0004】そこで、透光性の問題点を解消するものと
してフッ素樹脂製ヤーンにテトラフルオロエチレン−ヘ
キサフルオロプロピレンフィルムを貼り合わせたもの
(特開平5−92524)、耐熱性の繊維布にフッ素樹
脂接着層を介して変性テトラフルオロエチレン重合体の
フィルムを貼り合わせたもの(特開平8−23011
8)が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者は
(繊維)布の材質・形状をフッ素樹脂製ヤーンに変えた
もので、本来膜材料として必要な機械的強度の面におい
て十分と言い難い状況であり、また、後者は柔軟性に改
良の余地があった。
【0006】本発明の目的は、フッ素樹脂一般に特徴的
な防汚性、難燃性を生かしながら、これまで達成し得な
かった柔軟性及び透光性に優れた膜材料を提供すること
にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、表面層として
テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン−
ビニリデンフルオライド共重合体を採用することにより
良好な膜材料が得られることを見いだしたもので、その
要旨はガラス繊維布の表面にテトラフルオロエチレン−
ヘキサフルオロプロピレン−ビニリデンフルオライド共
重合フッ素樹脂層を形成したことを特徴とする膜材料、
およびテトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピ
レン−ビニリデンフルオライド共重合フッ素樹脂シート
の間にガラス繊維布を挟んだ状態で加熱溶融・圧着して
積層したことを特徴とする膜材料、およびメルトインデ
ックスの異なるテトラフルオロエチレン−ヘキサフルオ
ロプロピレン−ビニリデンフルオライド共重合フッ素樹
脂の積層シートを用い、メルトインデックスの大きい側
をガラス繊維布と接触させた状態で加熱溶融・圧着した
ことを特徴とする膜材料、および融点の異なるテトラフ
ルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン−ビニリデ
ンフルオライド共重合フッ素樹脂の積層シートを用い、
融点の低い側をガラス繊維布と接触させた状態で加熱溶
融・圧着したことを特徴とする膜材料、およびガラス繊
維布にあらかじめテトラフルオロエチレン−ヘキサフル
オロプロピレン−ビニリデンフルオライド共重合フッ素
樹脂のディスパージョンあるいは溶液を含浸処理したこ
とを特徴とする膜材料である。
【0008】本発明においてガラス繊維布としてはその
素材、織り方などにおいて各種選定できる。素材として
ソーダライム、ボロシリケート、アルミナシリケート、
石英等のガラス素材を応用した従来公知のガラス繊維用
ガラス素材、あるいはこれらの改質品が好適に使用でき
る。例えば当業界でよく使われているEガラス、Cガラ
ス、Sガラス、Aガラス、Dガラス等が挙げられる。
【0009】一方、ガラス繊維布の織り方についても平
織、綾織、朱子織の他、目抜き平織、目抜きカラミ織、
模紗織など特に限定されずに応用できる。
【0010】さらに、本ガラス繊維にヒートクリーニン
グ処理、あるいは同処理物に各種のシランカップリング
剤、チタンカップリング剤等のカップリング剤による表
面処理を施すとテトラフルオロエチレン−ヘキサフルオ
ロプロピレン−ビニリデンフルオライド共重合フッ素樹
脂(以下、単に共重合フッ素樹脂ということがある)と
の密着性が向上し、特に後者の場合にガラス繊維布と共
重合フッ素樹脂の界面の接着性が大幅に向上するので効
果的である。
【0011】シランカップリング剤としては特にアミノ
系が好ましく、γーフェニルアミノプロピルトリメトキ
シシラン、γーアミノプロピルトリメトキシシラン等が
挙げられ、チタンカップリング剤としては乳酸チタニウ
ム、酢酸チタニウムなどが効果的である。カップリング
剤処理方法としては、数重量%のカップリング剤水分散
(あるいはアルコール分散)液中にガラス繊維を漬け、
乾燥後100℃以上で固着する方法が好ましい。
【0012】ガラス繊維布の表面に形成した樹脂として
はテトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン
−ビニリデンフルオライド共重合フッ素樹脂が使用され
る。この共重合フッ素樹脂は共重合組成比を変えること
によりフッ素含有量が高い状態で結晶性が低下したもの
で、従来提案されていたフッ素樹脂を用いた膜材料のフ
ッ素樹脂が持ち合わせていた防汚性、難燃性を維持しつ
つ、従来より渇望されていた柔軟性、透光性に優れ、膜
の機能を大幅に改良することができる。
【0013】また、この共重合フッ素樹脂は融点が低
く、加工温度の低減・膜加工速度の向上・膜補修の平易
化等の膜の加工性の面で優れ、共重合組成比を変えるこ
とにより樹脂の融点を200℃以下の適当な低い温度範
囲で制御することも可能である。さらに共重合組成比を
変えることにより溶剤に可溶となり、多様な膜加工方法
を採ることができる。
【0014】また、上記共重合フッ素樹脂とポリテトラ
フルオロエチレン微粉末、ポリテトラフルオロエチレン
オリゴマー等のフッ素化合物、ガラス、シリカ、石英、
アルミナ、ウォラストナイト等の無定型微粉末、ビー
ズ、鱗片、短繊維あるいはウイスカー状の無機充填剤/
補強剤、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリー
ン等の耐候性顔料・染料、光安定剤、耐候性改良剤、架
橋剤、難燃剤等の改質配合剤を防汚性、難燃性、柔軟
性、透光性を損なわない範囲で添加することも有効であ
る。
【0015】この共重合フッ素樹脂をガラス繊維布の表
面に形成する方法としては、ガラス繊維布の表面に予め
製造した共重合フッ素樹脂シートを加熱溶融・圧着する
方法、共重合フッ素樹脂のディスパージョンあるいは溶
液をガラス繊維布に含浸処理する方法が可能である。
【0016】共重合フッ素樹脂シートを加熱溶融・圧着
するための共重合フッ素樹脂シートは厚さにおいて特に
制限はないが、ガラス繊維布の織り目に入り込める容量
とその際のぬれ・密着性の確保、膜強度の確保、透明性
・柔軟性、経済性等の観点より20〜1000μmの範
囲が好ましい。
【0017】共重合フッ素樹脂シートの成形は公知の方
法が使え、例えば共重合フッ素樹脂を有機溶剤に溶解し
て、剥離性基材料の上に均一に塗布した後、有機溶剤を
乾燥除去して基材から剥がしてシート化する方法、共重
合フッ素樹脂の水系ディスパージョンを、剥離性基材料
の上に均一に塗布した後、水を乾燥する方法、あるいは
押し出し法、カレンダー法等の熱可塑成形によりシート
化する方法などが可能である。
【0018】ガラス繊維布の表面に共重合フッ素樹脂シ
ートを加熱溶融・圧着する方法としては公知の方法が使
え、例えば熱プレス法、真空熱プレス法、加熱ロールラ
ミネート法、加熱ベルト連続プレス法などが可能であ
る。全ての構成を同時に圧着するのが効率の点において
好ましいが、ガラス繊維布の織り目に入り込む気泡の除
去などを目的として片面のみに圧着を実施して以下目的
とする構成に至るまで順次、共重合フッ素樹脂シートと
ガラス繊維布を交互に積層してもよい。
【0019】温度は共重合フッ素樹脂シートの融点以上
で、過度に高い温度にする場合にはシートの流動による
はみ出しとそれに伴い薄肉化するおそれがある。圧力は
膜材料が受ける圧力として1kg/cm2 以上が良く、過
度に高い圧力にする場合にはシートが過度にガラス繊維
布の織り目に入り込むためにガラス繊維布の織り目の変
形などに伴う外観の悪化、膜強度の低下を起こすおそれ
がある。
【0020】ガラス繊維布との接着性を促進するために
共重合フッ素樹脂シート表面を予めコロナ処理、プラズ
マ処理、ナトリウムーアンモニア処理などの表面処理や
シランカップリング剤処理、テトラフルオロエチレン−
ヘキサフルオロプロピレン−ビニリデンフルオライド共
重合フッ素樹脂にシランカップリング剤を分散・溶解し
た液による処理などを適宜組み合わせて実施することも
可能である。
【0021】共重合フッ素樹脂シートを加熱溶融・圧着
する方法をより有利に行うための構成として、共重合フ
ッ素樹脂シートを積層化して、メルトインデックス(以
下、M.I.ということがある。)の大きい側をガラス
繊維布と接触させた状態で加熱溶融・圧着する、もしく
は、融点の低い側をガラス繊維布と接触させた状態で加
熱溶融・圧着することが可能である。まず、ガラス繊維
布と接触させる側のM.I.を大きくすることにより流
動性の向上があるのでガラス繊維布の織り目に効率よく
入り込み、接着性が向上する。
【0022】また、融点を低くすることにより加熱溶融
する温度の低下があり、同様にガラス繊維布の織り目に
効率よく入り込み、接着性が向上する。融点の調整につ
いては前述したように共重合比の調整で容易に制御で
き、しかもその結果、組成の近い積層体であるので必要
な物性の透明性、柔軟性、層間接着性を損ねない。
【0023】これらの積層化して加熱溶融する方法で
は、接着性が向上するだけではなく結果として、表面側
にくるM.I.の小さい、あるいは融点の高い共重合フ
ッ素樹脂層がガラス繊維布側と比較して流動性が低くな
るので加熱温度を制御することにより、接着性を保ちな
がらガラス繊維布の織り目の凹凸感の表面への転写性が
低下し、外観の向上に寄与することが容易に行える。
【0024】また同様に共重合フッ素樹脂シートを加熱
溶融・圧着する方法をより効率よく、かつ性能よく行う
ための方法としてあらかじめテトラフルオロエチレン−
ヘキサフルオロプロピレン−ビニリデンフルオライド共
重合フッ素樹脂のディスパージョンあるいは溶液をガラ
ス繊維布の目が埋まる程度に含浸・乾燥処理した後に、
共重合フッ素樹脂シートを加熱溶融・圧着を実施するこ
とが手間、外観等の面から好適である。
【0025】また、共重合フッ素樹脂のディスパージョ
ンあるいは溶液をガラス繊維布に含浸処理する方法にお
いては、最初にガラス繊維布の目が埋まる程度に含浸・
乾燥処理した後に、数回含浸・乾燥処理を繰り返すこと
により、各回の共重合フッ素樹脂層同士の接着強度が充
分であるので、凹凸のない滑らかな表面が得られるとと
もに、複数回分と同量を一度に含浸・乾燥処理を行う場
合に比べ、気泡の発生が少なく透明性に優れる膜材料が
得られるので好ましい。
【0026】以上の方法によりガラス繊維布とテトラフ
ルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン−ビニリデ
ンフルオライド共重合フッ素樹脂からなり、表層が同共
重合フッ素樹脂で覆われた膜材料が得られるが、ガラス
繊維布と共重合フッ素樹脂の層間のぬれを促進して接着
力を高める目的でさらにその膜材料を加熱処理すること
も効果的である。
【0027】この加熱処理条件としては具体的には共重
合フッ素樹脂の融点以上、分解開始温度未満で180〜
300℃の範囲にて熱風、加熱金型、加熱ロール、オー
トクレーブなどにより加熱処理することが好ましい。適
宜0.1kg/cm2 以上で加圧することも層間のぬれ促
進の意味では好ましく、また一方でフッ素樹脂の粘度が
低い場合には剥離性基材を予めフッ素樹脂の表面に配し
ておくことも流延による樹脂の目減りを防止する観点よ
り有効である。
【0028】以下、例を挙げて説明する。
【0029】
【実施例】(実施例1)テトラフルオロエチレン40重
量%、ヘキサフルオロプロピレン20重量%、ビニリデ
ンフルオライド40重量%からなる共重合フッ素樹脂
(融点115℃、M.I.20)を押出機により押し出
して厚さ200μmのシートを得た。
【0030】平織ガラス繊維布(Eガラス、目付け46
0g/m2 、アミノ系シランカップリング剤処理品)を
2枚の上記シートでサンドイッチ状に挟み、熱プレス機
を用いて130℃、10kg/cm2 、10分間の条件
で加熱溶融・圧着し、膜材料を得た。この膜材料の外観
は、断面において繊維布にフッ素樹脂が完全に含浸して
おり、かつ、ガラス繊維布の目が表面に残ることもなく
平滑に仕上がった。この膜材料について以下の評価を行
ったところ表1に示したとおりであった。
【0031】<評価方法> 1)難燃性・防炎性 膜材料を都市ガスバーナー中に1分間さらした後、
バーナーを取り去った後の残炎時間を測定した。
【0032】 UL94垂直試験を行った。
【0033】2)柔軟性 JIS K7127に準じて引っ張り弾性率を測定
した。
【0034】 長さ10cmの膜材料の片端を水平に
片持ちしたときの他端のたわみ量を測定し、次の判定を
行った。
【0035】 0cm × 0〜5cm △ 5cm以上 ○ 3)透光性 JIS K7105に準じて全光線透過率を測定し
た。この測定値のガラス繊維布の全光線透過率(31
%)との比を計算した。
【0036】(実施例2)テトラフルオロエチレン40
重量%、ヘキサフルオロプロピレン20重量%、ビニリ
デンフルオライド40重量%からなる共重合フッ素樹脂
で、M.I.20のものと50のものを同量、押出機に
より共押し出して厚さ200μmのシートを得た。
【0037】平織ガラス繊維布(Eガラス、目付け46
0g/m2 、アミノ系シランカップリング剤処理品)を
2枚の上記シートでサンドイッチ状に挟み、熱プレス機
を用いて120℃、10kg/cm2 、10分の条件で
加熱溶融・圧着し、膜材料を得た。
【0038】この膜材料の外観は実施例1よりも低温で
加工しているにも係わらず、断面において繊維布にフッ
素樹脂が完全に含浸しており、かつ、ガラス繊維布の目
が表面に残ることもなく平滑に仕上がった。この膜材料
について実施例1での評価を同様に行ったところ表1に
示したとおりであった。
【0039】(実施例3)テトラフルオロエチレン40
重量%、ヘキサフルオロプロピレン20重量%、ビニリ
デンフルオライド40重量%からなる共重合フッ素樹脂
と、テトラフルオロエチレン60重量%、ヘキサフルオ
ロプロピレン20重量%、ビニリデンフルオライド20
重量%からなる共重合フッ素樹脂(融点178℃)を同
量、押出機により共押し出して厚さ200μmのシート
を得た。
【0040】平織ガラス繊維布(Eガラス、目付け46
0g/m2 、アミノ系シランカップリング剤処理品)を
2枚の上記シートでサンドイッチ状に挟み、熱プレス機
を用いて130℃、10kg/cm2 、10分の条件で
加熱溶融・圧着し、膜材料を得た。
【0041】この膜材料の外観は、実施例1と同等に仕
上がった。この膜材料について実施例1での評価を同様
に行ったところ表に示したとおりであった。
【0042】(実施例4)テトラフルオロエチレン40
重量%、ヘキサフルオロプロピレン20重量%、ビニリ
デンフルオライド40重量%からなる共重合フッ素樹脂
(融点115℃、M.I.20)を押出機により押し出
して厚さ150μmのシートを得た。
【0043】また、同樹脂を2ーブタノンに10重量%
溶解した溶液に平織ガラス繊維布(Eガラス、目付け4
60g/m2 、アミノ系シランカップリング剤処理品)
を1分間浸して含浸させ100℃熱風オーブンにて2ー
ブタノンを乾燥・除去した複合品を2枚の上記シートで
サンドイッチ状に挟み、熱プレス機を用いて130℃、
1kg/cm2 、5分の条件で加熱溶融・圧着し、膜材
料を得た。
【0044】この膜材料の重量は実施例1のそれと同じ
でフッ素樹脂が同量加工されていた。この膜材料の外観
は、実施例1よりも低い圧力で短時間に加工しているに
も係わらず、断面において繊維布にフッ素樹脂が完全に
含浸しており、かつ、ガラス繊維布の目が表面に残るこ
ともなく平滑に仕上がった。この膜材料について実施例
1での評価を行ったところ表1に示したとおりであっ
た。
【0045】(比較例1)ポリテトラフルオロエチレン
のディスパージョンを実施例と同じガラス繊維布に含浸
・焼成させて製造された市販の膜材料について実施例1
での評価を行ったところ表1に示したとおりであった。
なお、この膜材料の重量は実施例1のそれと同じでフッ
素樹脂が同量加工されていた。
【0046】
【表1】 表1から明らかなように、本発明の膜材料は実施例1〜
4とも難燃性・防炎性に関しては、バーナー残炎時間は
0で、UL94はV−0であり、比較例1に示す従来の
ポリテトラフルオロエチレンと遜色ない。
【0047】しかも柔軟性に関しては、実施例1〜4は
弾性率が4.0*107 〜1.1*108 と比較例1の
5.6*108 に比べて小さく、たわみも△〜○と大き
く優れたものである。
【0048】さらに透光性に関しては、実施例1〜4は
全光線透過率比で0.90〜0.94と比較例1の0.
08に比べて、桁違いに優れている。
【0049】
【発明の効果】本発明は、ガラス繊維布の表面にテトラ
フルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン−ビニリ
デンフルオライド共重合フッ素樹脂層を形成したことを
特徴とする膜材料であるから、防汚性、難燃性について
はフッ素樹脂の特徴を保持しながら、これまで達成し得
なかった柔軟性及び透光性に優れた膜材料を提供するも
のである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F100 AG00A AK17B AK17C AK17J AK18B AK18C AK18J AK19B AK19C AK19J AK80B AK80C AL01B AL01C BA02 BA03 BA06 BA10B BA10C BA13 DG11A EC01 EC03 EJ42 EJ82 GB01 GB07 JA04 JA06A JA06B JA06C JJ07 JK13 JK17 JL06 JN01

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラス繊維布の表面にテトラフルオロエ
    チレン−ヘキサフルオロプロピレン−ビニリデンフルオ
    ライド共重合フッ素樹脂層を形成したことを特徴とする
    膜材料。
  2. 【請求項2】 テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオ
    ロプロピレン−ビニリデンフルオライド共重合フッ素樹
    脂シートの間にガラス繊維布を挟んだ状態で加熱溶融・
    圧着して積層したことを特徴とする膜材料。
  3. 【請求項3】 メルトインデックスの異なるテトラフル
    オロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン−ビニリデン
    フルオライド共重合フッ素樹脂の積層シートを用い、メ
    ルトインデックスの大きい側をガラス繊維布と接触させ
    た状態で加熱溶融・圧着したことを特徴とする請求項1
    〜2いずれかに記載の膜材料。
  4. 【請求項4】 融点の異なるテトラフルオロエチレン−
    ヘキサフルオロプロピレン−ビニリデンフルオライド共
    重合フッ素樹脂の積層シートを用い、融点の低い側をガ
    ラス繊維布と接触させた状態で加熱溶融・圧着したこと
    を特徴とする請求項1〜3いずれかに記載の膜材料。
  5. 【請求項5】 ガラス繊維布にテトラフルオロエチレン
    −ヘキサフルオロプロピレン−ビニリデンフルオライド
    共重合フッ素樹脂のディスパージョンあるいは溶液を含
    浸処理したことを特徴とする請求項1〜4いずれか記載
    の膜材料。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016068526A (ja) * 2014-10-01 2016-05-09 東邦化成株式会社 透光性部材とその製造方法
JP2016107564A (ja) * 2014-12-09 2016-06-20 東邦化成株式会社 透光性部材とその製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016068526A (ja) * 2014-10-01 2016-05-09 東邦化成株式会社 透光性部材とその製造方法
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