JPH08230081A - ハニカムパネルおよびその製造方法 - Google Patents

ハニカムパネルおよびその製造方法

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JPH08230081A
JPH08230081A JP6494895A JP6494895A JPH08230081A JP H08230081 A JPH08230081 A JP H08230081A JP 6494895 A JP6494895 A JP 6494895A JP 6494895 A JP6494895 A JP 6494895A JP H08230081 A JPH08230081 A JP H08230081A
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JP
Japan
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adhesive
honeycomb core
honeycomb
honeycomb panel
surface plate
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JP6494895A
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English (en)
Inventor
Kunihiko Hirosaki
邦彦 廣崎
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Showa Aircraft Industry Co Ltd
Original Assignee
Showa Aircraft Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 第1に、接着剤の重量が軽減され、ハニカム
パネル全体も軽量化されると共に、第2に、接着力も確
実に確保され、ハニカムコアと表面板間が確実に接着さ
れ、第3に、しかも簡単容易かつ確実に接着剤がセット
され、簡単容易に製造可能な、ハニカムパネルおよびそ
の製造方法を提案する。 【構成】 この製造方法では、まずハニカムコア2の開
口端面に、シート状でゲル状態に至らない状態の接着剤
を貼り付け、接着剤がゲル状態に至らない時間内で加熱
加圧し、もって、ハニカムコア2のセル壁5のエッジ6
に付着した接着剤8を部分的に残しつつ、シート状の接
着剤がハニカムコア2から剥離される。それから、表面
板4をハニカムコア2の開口端面に被せて加熱加圧する
ことにより、ハニカムコア2と表面板4とが、セル壁5
のエッジ6を中心に重点的にセットされたゲル状態の接
着剤8にて接着された、ハニカムパネル9が製造され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ハニカムパネルおよび
その製造方法に関する。すなわち、ハニカムコアの開口
端面に表面板が接着されたハニカムパネル、およびその
製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図3は、この種従来例のハニカムパネル
およびその製造方法の説明に供する正面説明図であり、
(1)図は準備されたハニカムコア,接着剤,表面板等
を示し、(2)図は、得られたハニカムパネルを示す。
同図にも示すようにハニカムパネル1は、従来、芯材で
あるハニカムコア2の開口端面に、シート状・フィルム
状の接着剤3を介し表面板4が接着されており、接着状
態において接着剤3は、表面板4の全表面をカバーして
いるものの、ハニカムコア2の開口端面についてはセル
壁5のエッジ6をカバーしているに過ぎない。つまり従
来のハニカムパネル1において、接着剤3は、ハニカム
コア2と表面板4間に全面的に介装,セットされると共
に、両者を接着すべく機能するのは、全体の約3%程度
(セル壁5のエッジ6をカバーしている部分)に過ぎな
かった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】さて、このような従来
例にあっては、次の問題が指摘されていた。まず第1
に、ハニカムパネル1は各種の構造材として使用されて
いるが、例えば航空機の部品として使用される場合等に
おいては、最近、軽量化の要請がますます強くなってお
り、このような重量軽減のポイントとなるのが、接着剤
3である。つまり前述したごとく、従来のハニカムパネ
ル1にあっては、ハニカムコア2と表面板4間に全面的
に、シート状の接着剤3が介装,セットされているもの
の、実際に接着用として機能するのはその約3%程度に
過ぎず、無駄が多く、この無駄な部分の接着剤3の重量
がハニカムパネル1全体の重量増につながる、という指
摘があった。例えば、ハニカムパネル1の重量が1.0
kg/m2 という前提のもとに、接着剤3の重量は10
0g/m2 以下、更には50g/m2 以下程度に条件付
けられるケースが最近多いが、このような条件を満たす
軽い接着剤3は、従来入手困難とされており、その重量
が問題となっていた。
【0004】第2に、なお耐熱性が要求されるハニカム
パネル1にあっては、耐熱性向上のため、接着剤3に種
々の無機材が混入される。そこで、このような無機材の
分だけ接着剤3の重量が増加することになり、上述した
第1の重量面の問題が一層顕著化する、という指摘があ
った。
【0005】第3に、さてそこで従来、網目状の接着剤
3も開発使用されていた。つまり、シート状ではなく多
数の空間つまり網目開孔が存した網目状の接着剤3を、
ハニカムコア2の開口端面と表面板4間に介装,セット
し、もってハニカムコア2のセル壁5のエッジ6と表面
板4間を接着することも、従来試みられていた。しかし
ながら、この網目状の接着剤3によると、例え軽量化が
実現されたとしても(例えば前述した100g/m2
下が実現されたとしても)、接着力に不安があるとい
う、致命的な難点が指摘されていた。つまり、接着剤3
が網目状なので、ハニカムコア2の開口端面の約3%程
度に過ぎぬセル壁5のエッジ6を全体的にカバーでき
ず、僅かな表面積のエッジ6を全体的ではなく部分的に
表面板4に接着しているに過ぎず、結局、このようなハ
ニカムパネル1にあっては、ハニカムコア2と表面板4
間の接着力が不足する、という問題が指摘されていた。
【0006】第4に、更にガラスクロスや不織布等をベ
ースとし、これに接着剤3を塗布したタイプのものも開
発使用されていた。つまり接着剤3を、上述したように
網目状とすることなくシート状のままとし、これをガラ
スクロスや不織布等のベースに塗布し、もって、これに
よりハニカムコア2のセル壁5のエッジ6と表面板4間
を接着したタイプのものも、従来開発されていた。しか
しながら、このようなタイプの従来例にあっては、例え
軽量化が実現されたとしても(例えば前述した50g/
2 以下が実現されたとしても)、やはり接着力に不安
があるという、致命的な難点が指摘されていた。つま
り、このようなタイプの従来例にあっては、接着剤3
は、全体の1/2から1/5程度含まれているに過ぎ
ず、残りは、ベースたるガラスクロスや不織布等よりな
っていたので、セル壁5のエッジ6を全体的にカバーし
つつハニカムコア2と表面板4間を接着できるものの、
根本的に接着機能を発揮する接着剤3の絶対量が不足し
ており、例えばフィレット形成が悪い等、ハニカムパネ
ル1のハニカムコア2と表面板4間の接着力が不足す
る、という問題が指摘されていた。
【0007】第5に、なおシート状の接着剤3を用い
ず、1,2液性の接着剤3を用い、これをセル壁5のエ
ッジ6毎に、塗布する方式も考えられていた。つまりセ
ル壁5のエッジ6のみに、アプリケーター等の塗布具を
用いて1,2液性の接着剤3を予め塗布し,セットして
おき、このような接着剤3にてハニカムコア2と表面板
4間を、接着する方式も試みられていた。しかしなが
ら、このように接着剤3を塗布し,セットする方式にあ
っては、軽量化は確かに実現できるものの、1,2液性
の接着剤3が液体であると共に高粘度である為、取扱い
が容易でないと共に、セル壁5のエッジ6への塗布量を
一定にすることが容易でなく、結局、接着剤3がエッジ
6に正確かつ均一に塗布,セットできない等、ハニカム
パネル1製造時の作業性に問題が指摘されていた。
【0008】本発明は、このような実情に鑑み、上記従
来例の問題点を解決すべくなされたものであって、接着
剤が、ハニカムコアのセル壁のエッジを中心に重点的に
セットされると共に、これを、シート状の接着剤を一旦
貼り付けた後に剥離して実現するようにしたことによ
り、第1に、接着剤が軽量化されると共に、第2に、接
着剤による接着力も確実に確保され、第3に、しかも製
造時の作業性にも優れた、ハニカムパネルおよびその製
造方法を提案することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】この目的を達成する本発
明の技術的手段は、次のとおりである。まず、請求項1
については次のとおり。すなわち、このハニカムパネル
は、セル壁にて区画形成された中空柱状の多数のセルの
平面的集合体よりなるハニカムコアの開口端面に、表面
板が接着されたハニカムパネルであって、接着剤が、該
ハニカムコアのセル壁のエッジを中心に重点的にセット
されている。
【0010】次に、請求項2については次のとおり。す
なわち、このハニカムパネルの製造方法では、まず、セ
ル壁にて区画形成された中空柱状の多数のセルの平面的
集合体よりなるハニカムコアの開口端面に、シート状を
なすと共にゲル状態に至らない状態の接着剤を貼り付け
る。しかる後、該接着剤がゲル状態に至らない時間内で
加熱加圧し、もって、該ハニカムコアのセル壁のエッジ
に付着した該接着剤を部分的に残しつつ、シート状の該
接着剤を該ハニカムコアから剥離する。それから、表面
板を該ハニカムコアの開口端面に被せて、加熱加圧する
ことにより、該ハニカムコアと表面板とが、該セル壁の
エッジを中心に重点的に付着,セットされたゲル状態の
該接着剤にて接着された、ハニカムパネルが得られる。
【0011】
【作用】本発明は、このような手段よりなるので、次の
ように作用する。このハニカムパネルにあっては、接着
剤が、ハニカムコアのセル壁のエッジを中心に重点的に
セットされている。そして、このようなハニカムパネル
は、ハニカムコアの開口端面にシート状の接着剤を貼り
付けて加熱加圧した後、セル壁のエッジに付着した接着
剤を残しつつ、シート状の接着剤を剥離し、それから、
表面板をハニカムコアの開口端面に被せて、加熱加圧す
ることにより製造される。
【0012】そこで第1に、このハニカムパネルにおい
て接着剤は、ハニカムコアの開口端面の約3%程度の面
積に過ぎないセル壁のエッジを中心に、重点的,部分的
にセットされており、シート状で全体的にセットされて
いる訳ではなく、その分、接着剤の重量が軽減され、ハ
ニカムパネルも軽量化される。第2に、このハニカムパ
ネルにおいて接着剤は、実際にハニカムコアと表面板間
の接着用として機能するセル壁のエッジを、全体的かつ
絶対量の不足もなくカバーしており、軽量化と共に接着
力も確保され、ハニカムコアと表面板間は確実に接着さ
れる。第3に、しかもこのようなハニカムパネルは、シ
ート状の接着剤を貼り付け,剥離すると共に加熱加圧す
ることにより、接着剤が重点的にセットされつつ簡単容
易に製造され、製造時の作業性にも優れている。
【0013】
【実施例】以下本発明を、図面に示すその実施例に基づ
いて、詳細に説明する。図1,図2は本発明の実施例の
説明に供する正面説明図であり、図1の(1)図は、準
備されたハニカムコア2およびシート状の接着剤7を示
し、(2)図は、これらを加熱加圧する直前の工程を分
解して示し、(3)図は、加熱加圧後に接着剤7を剥離
する工程を示す。図2の(1)図は、セットされた接着
剤8付のハニカムコア2を示し、(2)図は、このよう
なハニカムコア2と表面板4とを示し、(3)図は、得
られたハニカムパネル9を示す。なお図4は、ハニカム
コア2の斜視図である。
【0014】このハニカムパネル9について、その製造
方法に沿って説明する。まず、このハニカムパネル9の
製造方法では、図1の(1)図に示した状態から、セル
壁5にて区画形成された中空柱状のセル10の平面的集
合体よりなるハニカムコア2の開口端面に、シート状を
なすと共にゲル状態に至らない状態の接着剤7が貼り付
けられる。
【0015】これらについて更に詳述する。まずハニカ
ムコア2は、図4にも示したように、セル壁5にて各々
独立空間に区画された、中空柱状の多数のセル10の平
面的集合体よりなる。セル壁5そしてセル10の断面形
状は、正六角形が代表的であるが、台形状,三角形状,
四角形状,その他各種形状のものが可能である。セル壁
5つまりハニカムコア2の母材としては、アルミニウム
箔その他の金属箔,アラミド紙その他の特殊紙,塩ビシ
ートその他のプラスチックシート,繊維強化プラスチッ
クシート(FRPシート),その他パルプを含む有機系
や無機系の複合材、等々が用いられる。そしてハニカム
コア2は、重量比強度に優れ軽量であると共に高い剛性
・強度を備えるのを始め、平面精度,保温性,断熱性,
遮音性,等々にも優れるという特性が知られている。
【0016】そして、このようなハニカムコア2の上下
の両開口端面に貼り付けられる接着剤7は、それぞれ、
シート状・フィルム状をなし、エポキシやフェノール等
の熱硬化性樹脂を用いたものが代表的であるが、熱可塑
性のものも使用可能である。なお、熱可塑性の接着剤7
が用いられた場合は、事後に実施される加熱時ではな
く、加熱後の冷却時に硬化する。又、このような接着剤
7としては、従来より接着専用として用いられているも
の(狭義の接着剤)のみならず、その他各種樹脂の柔軟
性・粘性を備えたプリプレグ状態のものも、使用可能で
ある(以下、単に接着剤7と称した場合は、このような
プリプレグ状態の樹脂をも含むものとする)。いずれに
しても、この工程において接着剤7は、ゲル状態に至ら
ない状態に維持されており、ゲル化前の未硬化・未凝固
状態にある。
【0017】次にこの製造方法では、図1の(2)図に
分解して示したように、ハニカムコア2の上下の両開口
端面に貼り付けられた接着剤7がゲル状態に至らない時
間内で、加熱加圧される。すなわち、図中11は加熱加
圧治具、12は離型紙であり、シート状の接着剤7は、
外側から離型紙12を介しフラット面を備えた加熱加圧
治具11にて、ハニカムコア2の両開口端面に向け、加
熱されつつ加圧される。
【0018】これらについて更に詳述する。まず離型紙
12は、紙その他のフィルム材よりなり、貼り付けられ
たシート状の接着剤7が後述の工程にてハニカムコア2
から剥離される際、全体的にスムーズに破れず剥がされ
るよう、その裏打ち材として使用される。又、この工程
における加熱加圧時間は、接着剤7がゲル状態に至らな
い時間内に設定される。例えば、この加熱加圧の時間
は、その接着剤7のゲル化時間が10分間/120℃と
した場合には、1分から2分間程度に設定され、残り
は、後述する後の工程のための時間(ハニカムパネル9
の制作時間)とされる。なお、このような1分から2分
間程度の加熱加圧時間を最初から見込み、ゲル化時間を
12分間/120℃とした接着剤7を用いることも考え
られる。更に、加熱加圧時の温度を徐々に下げて行くこ
とにより、本来の10分間/120℃のゲル化時間を維
持するようにしてもよい。
【0019】さて、このような加熱加圧後この製造方法
では、図1の(3)図に示したように、ハニカムコア2
のセル壁5のエッジ6に付着し重点的にセットされた接
着剤8を、部分的に残しつつ、シート状の接着剤7をハ
ニカムコア2から剥離する。すなわちこの工程では、ハ
ニカムコア2の両開口端面に貼り付けられ加熱加圧され
たシート状の接着剤7が、離型紙12と共にハニカムコ
ア2から剥がされるが、その際、ハニカムコア2の両開
口端面のセル壁5つまり各セル壁5の両エッジ6に、接
着剤8が部分的に付着して残存する。つまり図2の
(1)図に示したように、ハニカムコア2の各セル壁5
のエッジ6には、剥がされることなく残存した接着剤8
(前述した接着剤7が部分的に残存したもの)が、重点
的にセットされる。
【0020】それからこの製造方法では、図2の(2)
図に示したように、表面板4をハニカムコア2の開口端
面に被せて、再び加熱加圧する。もって、上述によりハ
ニカムコア2側に重点的にセットされた接着剤8が、硬
化・凝固してゲル化することにより、ハニカムコア2と
両表面板4間、つまり、ハニカムコア2の両開口端面の
セル壁5の各エッジ6と両表面板4間が、接着される。
なお、スキン材たる表面板4の材質は、前述したハニカ
ムコア2の材質に準じ、繊維強化プラスチックシートや
金属箔その他各種材質のものが、適宜選択使用される。
【0021】このような各工程を辿ることにより、図2
の(3)図に示したように、ハニカムコア2と表面板4
とが、セル壁5のエッジ6を中心に重点的にセットされ
たゲル状態の接着剤8にて接着された、ハニカムパネル
9が得られる。つまり、セル壁5にて区画形成された中
空柱状の多数のセル10の平面的集合体よりなるハニカ
ムコア2の開口端面に、表面板4が接着されたハニカム
パネル9であって、接着剤8が、ハニカムコア2のセル
壁5のエッジ6を中心に重点的にセットされたものが、
製造される。なおこのハニカムパネル9は、航空機,宇
宙機器,通信機器等を始め、軽量化が要求される各種の
分野において、壁体,板体,その他の部品・構造材とし
て広く用いられる。
【0022】本発明は、以上説明したように構成されて
いる。そこで以下のようになる。このハニカムパネル9
にあっては、接着剤8が、ハニカムコア2のセル壁5の
エッジ6を中心に重点的にセットされ、もって、ハニカ
ムコア2の開口端面に表面板4が接着されている(図2
の各図参照)。そして、このようなハニカムパネル9
は、まず、ハニカムコア2の開口端面にシート状でゲル
状態に至らない状態の接着剤7を貼り付け、加熱加圧
後、セル壁5のエッジ6に付着した接着剤8を残し、シ
ート状の接着剤7を剥離する(図1の各図参照)。それ
から、表面板4をハニカムコア2の開口端面に被せて加
熱加圧することにより、ゲル状態となった接着剤8にて
ハニカムコア2と表面板4とが接着され、もって、ハニ
カムパネル9が製造される(図2の各図参照)。さてそ
こで、このハニカムパネル9およびその製造方法にあっ
ては、次の第1,第2,第3のようになる。
【0023】第1に、このハニカムパネル9にあって
は、接着剤8が、ハニカムコア2のセル壁5のエッジ6
を中心に重点的にセットされており、前述した図3のこ
の種従来例のハニカムパネル1のように、シート状の接
着剤3が、ハニカムコア2のセル壁5のエッジ6のみな
らず、ハニカムコア2の開口端面と表面板4間に、全面
的にセットされている訳ではない。このように、このハ
ニカムパネル9において接着剤8は、ハニカムコア2の
開口端面の全面積の約3%程度の面積に過ぎないセル壁
5のエッジ6を中心に、重点的,部分的にセットされて
おり、シート状のまま全体的にセットされている訳では
ない。もってその分、接着剤8の重量が軽減され、ハニ
カムパネル9全体も軽量化される。
【0024】第2に、このハニカムパネル9では、接着
剤8が、ハニカムコア2のセル壁5のエッジ6を中心に
セットされ、少なくともセル壁5のエッジ6は全体的に
完全にカバーしており、前述したこの種従来例の改良例
のように、軽量化のため網目状の接着剤3を用いた結
果、セル壁5のエッジ6を部分的にのみカバーしたり、
軽量化のためガラスクロスや不織布等をベースとして接
着剤3を塗布した結果、接着剤3の絶対量が不足するよ
うなことにはならない。このように、このハニカムパネ
ル9において接着剤8は、実際にハニカムコア2と表面
板4間の接着用として機能するセル壁5のエッジ6を、
全体的かつ絶対量の不足もなくカバーしており、セル壁
5のエッジ6は、このような接着剤8にて全体的に表面
板4に接着され、フィレットも確実に形成される。従っ
て、上述した第1のように軽量化が図られると共に、接
着力も確実に確保されており、ハニカムコア2と表面板
4間は確実に接着される。
【0025】第3に、しかもこのようなハニカムパネル
9は、シート状の接着剤7をハニカムコア2の開口端面
に貼り付け,剥離すると共に、加熱加圧することによ
り、接着剤8が重点的にセットされつつ製造される。つ
まり、前述したこの種従来例の改良例のように、1,2
液性の接着剤3をセル壁5のエッジ6に塗布するので、
取扱いが容易でないと共に正確に塗布,セットされな
い、等々の難点もなく、簡単容易かつ確実に、接着剤8
がセル壁5のエッジ6に重点的かつ均一にセットされ
た、ハニカムパネル9が得られる。このように、このハ
ニカムパネル9は、製造時の作業性にも優れている。
【0026】なお第1に、以上説明した実施例のハニカ
ムパネル9では、芯材たるハニカムコア2の両開口端面
にそれぞれ表面板4が接着されていたが、本発明はこれ
に限定されるものではなく、ハニカムコア2の片側の開
口端面のみに表面板4が接着された、ハニカムパネル9
も勿論可能である。この場合には、ハニカムコア2の片
側の開口端面のみに、つまり各セル壁5の片側のエッジ
6のみに、シート状の接着剤7が貼り付けられ、もって
接着剤8が重点的にセットされる。
【0027】なお第2に、ハニカムコア2の各セル壁5
のエッジ6へ重点的にセットされた接着剤8のセット量
は、当初のシート状の接着剤7の量により、コントロー
ル可能である。例えば、シート状の接着剤7として30
0g/m2 のものを用いた場合には、ハニカムコア2の
両開口端面について各々15g/m2 ずつ、計30g/
2 の接着剤8がセットされる。又、シート状の接着剤
7として400g/m2 のものを用いた場合には、ハニ
カムコア2の両開口端面について各々25g/m2
つ、計50g/m2 の接着剤8がセットされる。なお、
このように重点的にセットされた接着剤8のセット量
は、更に、前述による加熱加圧時の温度と圧力によって
も、若干変化する。
【0028】
【発明の効果】本発明に係るハニカムパネルおよびその
製造方法は、以上説明したように、接着剤が、ハニカム
コアのセル壁のエッジを中心に重点的にセットされると
共に、これを、シート状の接着剤を一旦貼り付けた後に
剥離して実現するようにしたことにより、次の効果を発
揮する。
【0029】第1に、接着剤が軽量化される。すなわ
ち、前述したようにシート状の接着剤をそのまま介装,
セットするようにしたこの種従来例に比し、接着剤の無
駄な介装,セットが一掃され、その分、接着剤の重量軽
減が実現され、ハニカムパネル全体も軽量化される。
【0030】もって例えば、ハニカムパネルの重量が
1.0kg/m2 という前提のもとに、接着剤の重量を
100g/m2 以下、特に50g/m2 以下とすること
も、十分余裕をもって達成可能となり、ハニカムパネル
の軽量化という要請にも、十分対応可能である。又、耐
熱性が要求されるハニカムパネルにおいて、耐熱性向上
のため、接着剤に種々の無機材を混入しても、上述によ
り接着剤について十分な軽量化が実現されているので、
このような混入による若干の重量増にも十分対応可能で
あり、全体的な軽量化は維持される。
【0031】第2に、これと共に接着剤による接着力
も、確実に確保される。すなわち、前述した網目状の接
着剤を用いたこの種従来例のように、セル壁のエッジを
部分的に接着するようなことはなく、セル壁のエッジは
全体的に表面板に接着され、又、前述したガラスクロス
や不織布等をベースとし接着剤をこれに塗布して用いた
この種従来例のように、接着機能を発揮する接着剤の絶
対量が不足することもない。もって、このハニカムパネ
ルにあっては、ハニカムコアと表面板間は、接着力に不
足なく確実に接着される。
【0032】第3に、しかもこれらは、製造時の作業性
にも優れて実現される。すなわち、前述した1,2液性
の接着剤をセル壁のエッジ毎に塗布するこの種従来例の
ように、高粘度の液体のため取扱いに困ったり、セル壁
のエッジへの塗布量が均一でなく、正確に塗布,セット
できない、等々の問題も生じない。つまり、液状の接着
剤を塗布するのではなく、シート状の接着剤を貼り付け
剥離することにより、簡単容易に、接着剤がセットでき
ハニカムパネルが製造できる等、その製造時の作業性に
も優れている。このように、この種従来例に存した問題
点が一掃される等、本発明の発揮する効果は、顕著にし
て大なるものがある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るハニカムコアおよびその製造方法
の実施例の説明に供する正面説明図であり、(1)図
は、準備されたハニカムコアおよび接着剤を示し、
(2)図は、これらを加熱加圧する直前の工程を分解し
て示し、(3)図は、加熱加圧後に接着剤を剥離する工
程を示す。
【図2】同実施例の説明に供する正面説明図であり、
(1)図は、接着剤付のハニカムコアを示し、(2)図
は、このようなハニカムコアと表面板とを示し、(3)
図は、得られたハニカムパネルを示す。
【図3】この種従来例のハニカムパネルおよびその製造
方法の説明に供する正面説明図であり、(1)図は、準
備されたハニカムコア,接着剤,表面板等を示し、
(2)図は、得られたハニカムパネルを示す。
【図4】ハニカムコアの斜視図である。
【符号の説明】
1 ハニカムパネル(従来例のもの) 2 ハニカムコア 3 接着剤(シート状のもの)(従来例のもの) 4 表面板 5 セル壁 6 エッジ 7 接着剤(シート状のもの)(本発明のもの) 8 接着剤(セットされたもの) 9 ハニカムパネル(本発明のもの) 10 セル 11 加熱加圧治具 12 離型紙

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セル壁にて区画形成された中空柱状の多
    数のセルの平面的集合体よりなるハニカムコアの開口端
    面に、表面板が接着されたハニカムパネルであって、接
    着剤が、該ハニカムコアのセル壁のエッジを中心に重点
    的にセットされていること、を特徴とするハニカムパネ
    ル。
  2. 【請求項2】 まず、セル壁にて区画形成された中空柱
    状の多数のセルの平面的集合体よりなるハニカムコアの
    開口端面に、シート状をなすと共にゲル状態に至らない
    状態の接着剤を貼り付けた後、該接着剤がゲル状態に至
    らない時間内で加熱加圧し、もって、該ハニカムコアの
    セル壁のエッジに付着した該接着剤を部分的に残しつ
    つ、シート状の該接着剤を該ハニカムコアから剥離し、 それから、表面板を該ハニカムコアの開口端面に被せ
    て、加熱加圧することにより、該ハニカムコアと表面板
    とが、該セル壁のエッジを中心に重点的に付着,セット
    されたゲル状態の該接着剤にて接着された、ハニカムパ
    ネルを得ること、を特徴とするハニカムパネルの製造方
    法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006132184A1 (ja) * 2005-06-08 2006-12-14 Kabushiki Kaisha Shizuka ハニカム構造体を含むサンドイッチパネル及びその製造方法
US8367183B2 (en) 2005-06-08 2013-02-05 Kabushiki Kaisha Shizuka Sandwich panel including honeycomb structure body and method of producing the sandwich panel
CN114193903A (zh) * 2021-12-07 2022-03-18 北京卫星制造厂有限公司 一种用于航天器蜂窝芯材的施胶方法

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