JPH08229564A - 酸性水の製造法及びその装置 - Google Patents

酸性水の製造法及びその装置

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JPH08229564A
JPH08229564A JP6338495A JP6338495A JPH08229564A JP H08229564 A JPH08229564 A JP H08229564A JP 6338495 A JP6338495 A JP 6338495A JP 6338495 A JP6338495 A JP 6338495A JP H08229564 A JPH08229564 A JP H08229564A
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JP
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water
raw water
hydrochloric acid
cathode
electrolytic cell
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JP6338495A
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English (en)
Inventor
Toyohiko Doi
豊彦 土井
Hiroshi Nakanuma
浩 中沼
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Morinaga Milk Industry Co Ltd
Original Assignee
Morinaga Milk Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 副生成水を廃棄することなく、電極へのスケ
ール付着が少なく、効率がよく簡便な酸性水の製造法及
び装置を提供する。 【構成】 陰極室及び陽極室を有する電解槽に原水を送
水し、少なくとも陰極室中の原水に所定量の塩酸を添加
し、前記電解槽で原水を電気分解し、前記陰極室で生成
した陰極水を前記原水タンクに返送し、前記陽極室で生
成した陽極水を酸性水として取水する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水の電気分解により酸
性水を製造する方法及びその装置に関する。更に詳しく
は、本発明は、酸性水(陽極水)の製造と同時に発生す
る陰極水を無駄にすることがなく、電極へのスケ−ル付
着量が少なく、従って原水に含まれる塩類の濃度が高い
場合であっても長時間運転が可能であり、しかも簡便な
酸性水の製造法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】アルカリイオン水及び酸性水を製造する
方法として、水の電気分解を利用する方法が知られてい
る(綿抜邦彦ら監修、「新しい水の科学と利用技術」、
第200〜207頁、サイエンスフォーラム社、199
2年)。一般にこのような水の電気分解には電解槽が用
いられる。電解槽の内部は隔膜により分割されて各々が
陰極室及び陽極室となり、この陰極室及び陽極室には各
々陰陽の電極が備えられている。
【0003】原水は、例えば原水タンクに貯留されてお
り、原水ポンプによって電解槽に送水される。電解槽に
おいては、陰陽電極間に直流電圧が印加され、これによ
って原水は電気分解される。この結果、前記陰極室から
は陰極水が生成し、前記陽極室からは陽極水が生成す
る。陰極水はアルカリイオン水であり、陽極水は酸性水
である。アルカリイオン水は、医療用、飲用等の広範な
用途に利用されているが、最近では酸性水が、殺菌水と
して利用されているので、その用途がますます拡大して
いる。
【0004】水の電気分解によって酸性水を製造する技
術においては、近年種々の技術的発展があり、例えば、
よりpHの低い酸性水を得るための方法として、次の
(ア)及び(イ)の技術が知られている。
【0005】(ア)原水に食塩水等の塩素系電解質水溶
液を添加し、原水の電気伝導度を調節し、電気分解の効
率を上げ、よりpHが低い酸性水を得る技術(特開平6
−246267号公報)。
【0006】(イ)陽極室から排出される酸性水の一部
を原水にフィードバックし、原水のpHを下げ、よりp
Hが低い酸性水を得る技術(特開平1−180293号
公報)。
【0007】また、陰極水及び陽極水のうち使用しない
側の水を有効利用する技術、及び、陰極へのスケ−ル付
着を軽減する技術として次の(ウ)の方法が知られてい
る。
【0008】(ウ)電解槽の陰極室及び陽極室にアルカ
リ中和剤及び酸性中和剤を切り替え自在に添加する手段
を設け、生成する陰極水及び陽極水のうち、使用しない
方を中和して他方に混和する技術。及び、電解槽の陰極
室及び陽極室の機能を適時逆転させ、陰極へのスケ−ル
付着を防止する技術(特開平4−99295号公報)。
【0009】一般に電気分解においては、原水に食塩水
等を添加すれば、電解槽内の陽極付近では塩化物イオン
が、また陰極付近ではナトリウムイオンがカウンターイ
オンとして作用し、電気分解の効率が向上することが知
られており、前記(ア)の技術はこの原理を応用するも
のである。
【0010】前記(ウ)の技術は、酸性水を取水する場
合に、副生成物である陰極水を中和して酸性水側に混和
するため、陰極水をも有効に使用することが可能であ
り、無駄がないという利点があり、陰極へのスケ−ル付
着の問題も回避することができる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、原水に
おいてカルシウム塩等の濃度が高い場合には、陰極に炭
酸カルシウム等のスケ−ルが付着しやすく、電気分解継
続中にこのスケ−ルが成長し、電気分解の効率が低下す
る現象が生じる。前記(ア)の技術は、原水中に含まれ
ることが多いカルシウム等のために、陰極にスケ−ルが
付着しやすく、長時間の運転に適さない欠点があった。
【0012】また、前記(ア)の技術は、電気分解した
後に陰極水と陽極水とが、ほぼ同量生成するため、陽極
水のみ、即ち酸性水のみを利用する場合には陰極水は廃
棄されることになり、無駄が多いという欠点があった。
【0013】前記(イ)の技術は、生成した酸性水を原
水に戻して原水のpHを低下させているため、陰極への
スケ−ル付着は軽減されるが、陰極水が利用されず廃棄
されるため、陰極水が無駄になる欠点があった。
【0014】前記(ウ)の技術では、例えば酸性水を取
水する場合では、陰極水を中和した上で酸性水に混合す
るため、酸性水が希釈されて収量は多くなるが、最終的
なpHが上昇し、ORPが低下し、また酸性水としての
効果が脆弱化するという欠点があり、酸性水を得るとい
う目的からすれば、効率の点で劣っていた。また、電解
槽の陰極室及び陽極室の機能を逆転するために付加的設
備が必要であり、このため装置が複雑化し、投資コスト
の増加、及び保守点検の手間の増大という問題があっ
た。
【0015】本発明は、上記従来技術の問題点に鑑み、
副生成物である陰極水を廃棄することなく、かつ陰極へ
のスケール付着が少なく、長時間運転が可能であり、し
かも効率がよく、簡便な酸性水の製造法及びその装置を
提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の本発明の第1の発明は、原水タンクにおいて原水を一
時的に貯留し、陰極室及び陽極室を有する電解槽に前記
貯留した原水を送水し、少なくとも陰極室中の原水に所
定量の塩酸を添加し、前記電解槽で原水を電気分解し、
前記陰極室で生成した陰極水を前記原水タンクに返送
し、前記陽極室で生成した陽極水を酸性水として取水す
ることを特徴とする酸性水の製造法、であり、前記添加
する塩酸の量を調節し、前記原水タンクに返送する陰極
水のpHを8.0以下に維持することを望ましい態様
(以下、第1の態様と記載する)としてもいる。
【0017】前記課題を解決するための本発明の第2の
発明は、原水を一時的に貯留する原水タンク、陰極室及
び陽極室を有する電解槽、前記原水タンクから前記電解
槽に原水を送水する原水ポンプ、並びに前記電解槽の陰
極室及び陽極室にて各々生成した陰極水及び陽極水を排
出する陰極水排出口及び陽極水排出口を備えた酸性水の
製造装置において、次の構成要件、(A1)塩酸を貯留
する塩酸タンク、(A2)前記(A1)の塩酸タンクに
貯留された塩酸を、前記電解槽内の、少なくとも陰極室
中の原水に添加する塩酸添加手段、(A3)前記生成し
た陰極水を前記電解槽から原水タンクに返送する返送管
路、を備えたことを特徴とする酸性水の製造装置、であ
る。
【0018】また、本発明の第2の発明は、次の構成要
件、(A4)前記(A2)の塩酸添加手段が定量ポンプ
であること、及び(A5)前記定量ポンプの吐出口が、
前記原水タンク出口から電解槽に原水を送水する管路に
接続されること、を備えたことを望ましい態様(以下、
第2の態様と記載する)としてもいる。
【0019】更に、本発明の第2の発明は、次の構成要
件、(A6)前記(A2)の塩酸添加手段に付設される
塩酸添加量調節手段、(A7)前記(A3)の返送管路
に設置されるpH測定手段、及び(A8)前記(A7)
のpH測定手段により測定されたpHの値に基づいて、
前記(A6)の塩酸添加量調節手段を制御する自動制御
手段、を備えたこと、を望ましい態様(以下、第3の態
様と記載する)としてもいる。
【0020】次に本発明の構成を詳しく説明するが、本
発明の要素には、後記実施例の要素との対応を容易にす
るため、実施例の要素の符号をカッコで囲んだものを付
記している。本発明を後記の実施例の符号と対応させて
説明する理由は、本発明の理解を容易にするためであっ
て本発明の範囲を実施例に限定するためではない。
【0021】図1は本発明の一実施例の構成を示す模式
図である。
【0022】本発明の第1の発明は、まず、原水タンク
に原水(W)を一時的に貯留する。この操作は、原水
(W)を安定的に供給するために行うものであり、この
目的を達し得るならばいかなるタンクを使用しても良
い。
【0023】次ぎに原水(W)を電解槽に送水する。電
解槽は、前記公知の装置を使用することが可能であり、
その種類、構造等には特別な制約はない。しかし、少な
くとも、内部が隔膜によって陰極室と陽極室とに区分さ
れていること、及び各々の室に陰陽の電極を備えている
ことが必要である。このような電解槽の例としては、箱
型電解槽、円筒型電解槽等が例示できる。
【0024】電解槽においては、陰陽電極間に直流電圧
を印加して原水(W)を電気分解する。以上の操作は、
前記従来の電気分解方法と同様である。
【0025】本発明においては、少なくとも陰極室中の
原水に所定量の塩酸(C)を添加する。「少なくとも陰
極室中の原水に」は、陰極室に存在する原水に、又は、
陰極室及び陽極室の双方に存在する原水に、という意味
である。塩酸(C)を添加する態様は、公知の如何なる
ものでも良く、例えば、電解槽に直接塩酸(C)を添加
しても良く、また、電解槽に送る前の原水(W)に、予
め塩酸(C)を添加し、のち電解槽に送っても良い。後
者の態様は塩酸(C)の混合が十分になる点で優れてお
り、前者の態様よりも好ましい。しかし、要は、陰極室
に存在している原水、又は陰極室及び陽極室の双方に存
在している原水に、塩酸(C)が混入している状態にな
ればよく、この目的を達するならばいかなる態様であっ
てもよい。
【0026】原水(W)に添加する塩酸(C)の量は、
少なくとも後記する本発明の作用を奏し得る量である。
即ち、本発明の効果を奏するために必要な量であって、
ランニングコストとの兼ね合いで適宜定められた量が添
加される。
【0027】塩酸(C)を添加する手段は、いかなるも
のでも良いが、添加量を正確に制御できるものが望まし
く、定量ポンプを使用することが望ましい。
【0028】以上のように、原水(W)に塩酸(C)を
添加した状態で、常法どおりの電気分解を行う。前記し
たとおり、電解槽において原水(W)を電気分解する
と、陰極室で陰極水が生成し、陽極室で陽極水が生成す
る。本発明では、陰極水は全量を前記原水タンクに返送
し、陽極水は酸性水として取水する。
【0029】前記本発明の望ましい第一の態様では、添
加する塩酸(C)の量を調節し、原水タンクに返送する
陰極水のpHを8.0以下に維持する。塩酸(C)の量
を調節する手段は手動でも自動でもよい。例えば、原水
タンクに返送する途中の陰極水を採取し、滴定によりp
Hを測定し、その結果から塩酸(C)の添加量を手動で
増減することにより、陰極水のpHを制御することがで
きる。また、この場合に、陰極水の流れる管路に予めp
H計を設置しておけば操作が簡便となり、より望まし
い。尚、更に陰極水のpHを6.0以下に維持すれば、
陰極水は完全に中性又は酸性になるため、更に好まし
い。
【0030】図2は本発明の別な実施例の構成を示す模
式図である。
【0031】本発明の第2の発明においては、その構成
要素の多くは、公知の酸性水の製造装置を利用すること
ができる。このような酸性水の製造装置は、原水タンク
(1)、電解槽(7)、原水ポンプ(5,6)、並びに
前記電解槽(7)において生成した陰極水及び陽極水を
各々排出する陰極水排出口(8a)及び陽極水排出口
(9a)を備えている。
【0032】原水タンク(1)は、原水(W)を一時的
に貯留し、原水(W)を電解槽(7)に安定的に供給す
るためのものであり、この目的を達すればいかなるもの
でも良いが、材質は、耐蝕性等を考慮してステンレス、
樹脂、ホ−ロ−引き、ガラス等が望ましい。
【0033】電解槽(7)は、公知のものが利用でき
る。電解槽(7)は、隔膜(13)で分割された陰極室
(8)及び陽極室(9)からなり、かつ各々の室(8,
9)に陰陽の電極(11,12)が設置されている。こ
の電解槽(7)の形式としては、箱型電解槽、円筒型電
解槽等の形式が例示できる。
【0034】本発明の装置は、塩酸(C)を貯留する塩
酸タンク(15)を備えている。塩酸タンク(15)は
塩酸(C)を貯留し、塩酸(C)を安定的に供給できる
ものであれば如何なるものでもよい。
【0035】また、本発明の装置は、塩酸タンク(1
5)に貯留された塩酸(C)を、前記電解槽(7)内
の、少なくとも陰極室(8)中の原水に添加する塩酸添
加手段(17)を備えている。塩酸添加手段(17)と
しては、塩酸(C)を機械的に供給するポンプ類、塩酸
(C)を引圧によって供給するエジェクタ−等が例示で
きるが、塩酸(C)を定量的に供給できるものが望まし
く、接液部分が耐蝕性の材料で構成されていることが望
ましい。
【0036】これらの塩酸添加手段(17)は前記電解
槽(7)の「少なくとも陰極室中の原水に」塩酸(C)
を添加する形態で接続される。「少なくとも陰極室中の
原水に」は、前記のとおり、陰極室(8)に存在する原
水に、又は、陰極室(8)及び陽極室(9)の双方に存
在する原水に、という意味である。また、電解槽(7)
中の原水に塩酸(C)を添加する態様としては、原水タ
ンク(1)から電解槽(7)に原水(W)を送水する管
路(2,3)において塩酸(C)を注入する態様、この
管路(2,3)とは別に、電解槽の陰極室(8)に直接
塩酸(C)を供給する管路を設け、この管路によって添
加する態様等が例示できる。
【0037】更に、本発明は、生成した陰極水を電解槽
(7)から原水タンク(1)に返送する返送管路(1
8)を備えている。返送管路(18)については、長
さ、形状等に特に制約はなく、陰極水排出口(8a)か
ら原水タンク(1)まで陰極水を送水できればよい。
【0038】前記本発明の第2の態様では、前記塩酸添
加手段(17)として定量ポンプを使用する。定量ポン
プは耐蝕性を考慮したものが望ましく、チュ−ブポン
プ、ギアポンプ、往復ポンプ等、如何なる形式のもので
も良い。
【0039】また、定量ポンプの吐出口は前記原水タン
ク出口から電解槽に至る原水(W)を送水する管路
(2,3)に接続される。このような接続の態様は、単
にT字型管により接続する態様のほか、原水(W)の管
路(2,3)の内部に塩酸の管路(16)を突出させ、
更にこの塩酸の管路(16)を原水(W)の流れ方向に
向かってL字型に若干折り曲げる態様とすることもでき
る。この場合は、原水(W)の流れの動圧により塩酸
(C)が略々吸引されるため、安定した状態で塩酸
(C)を添加することができる。
【0040】前記本発明の第3の態様では、塩酸添加手
段(17)は、塩酸添加量調節手段(21)が付設され
ている。塩酸添加量調節手段(21)は自動式であり、
即ち、外部から入力される信号に基づいて塩酸(C)の
添加量を増減させる手段である。例えば、塩酸添加手段
(17)が定量ポンプであれば、塩酸添加量調節手段
(21)としてはポンプのモ−タ−回転数を調節するイ
ンバ−タ−を設置すればよく、塩酸添加手段(17)が
エジェクタ−であれば、遠隔操作可能の流量制御弁を塩
酸を送給する管路(16)に設置することにより、塩酸
添加量調節手段(21)とすることができる。
【0041】また、陰極水の返送管路(18)にはpH
測定手段(19)が配設される。pH測定手段(19)
は、陰極水を定期的にサンプリングして滴定する手段、
返送管路(18)にpHセンサ−を付設して連続的に測
定する手段等、如何なる手段であってもよいが、少なく
とも測定したpHの値を電気的に出力できることが必要
である。pH測定は、きめ細かく行うことが好ましいた
め、pH測定手段(19)は連続式、かつオンライン型
のものが望ましく、東亜電波工業社製HAl−12、桜
エンドレス社製PX、ユニロック社製Model105
4等を例示することができる。pH測定手段(19)の
出力は、自動制御手段(20)に結線される。
【0042】自動制御手段(20)は、入力されたpH
の値に基づいて塩酸添加量調節手段(21)を制御し、
塩酸(C)の添加量を制御する装置である。従って自動
制御手段(20)の入力側はpH測定手段(19)と結
線され、自動制御手段(20)の出力側は塩酸添加量調
節手段(21)に結線される。自動制御手段(20)と
しては市販のコントロ−ラ−、シ−ケンサ−等を利用す
ることが可能であり、山武ハネウェル社製SDC31、
オムロン形C200H−PID002等を例示すること
ができる。
【0043】尚、本発明において使用する塩酸(C)の
濃度、即ち、前記塩酸タンク(15)に貯留される塩酸
(C)の濃度には特に制限はなく、塩酸(C)の添加量
は、塩酸(C)の濃度に応じて適宜決定されることは言
うまでもない。
【0044】
【作用】次に前記構成を備えた本発明の作用を説明する
が、最初に本発明の方法について記載する。
【0045】本発明の方法においては、基本的には公知
の電解槽を利用した電気分解、即ち、原水タンクに貯留
された原水(W)を電解槽に送水し、電解槽で電気分解
を行うが、本発明の方法においては、電解槽の少なくと
も陰極室中の原水(W)に所定量の塩酸(C)を添加す
る。前記のとおり、陰極室において生成する陰極水は、
通常、アルカリイオン水である。しかしながら、本発明
では、陰極室中の原水に塩酸(C)を添加しているた
め、陰極室中の原水は酸性となっている。従って、生成
した陰極水は、通常よりもpHが低く、通常のアルカリ
イオン水に比して中性に近い水となる。
【0046】また、本発明の方法では、電解槽で生成す
る水のうち、陽極水を取水し、陰極水を原水タンクに返
送する。原水タンクに返送された陰極水は、新規な原水
(W)と混合されて、再度電解槽に供給される。結局、
陰極水が多少アルカリ側であっても、最終的には平衡状
態となり、特に問題は生じないのである。
【0047】この結果、本発明の方法では酸性水を取水
する際に、副生成物である陰極水を廃棄することがな
く、無駄のない電気分解を行うことができる。また、本
発明では、前記従来技術(ウ)のように酸性水に陰極水
を混合することがないため、酸性水が希釈化されず、p
Hの上昇、ORPの低下、又は効果の低減が起こらな
い。結局、本発明の方法は、総合的にみて効率良く酸性
水を得ることができる。
【0048】更に本発明の方法では、陰極室内の原水
(W)が酸性になっているため、陰極への炭酸カルシウ
ム等のスケ−ル付着量が軽減される。従って、従来の単
なる電気分解法に比較して、長時間安定して酸性水を得
ることが可能であり、また、原水(W)に含まれる塩類
の濃度が高い場合であっても、問題なく運転することが
できる。
【0049】また、本発明の方法においては塩酸(C)
を使用しているため、酸性水に塩素イオンが混入する。
酸性水の用途が殺菌である場合には、塩素イオンの混入
によって酸性水自体の殺菌効果が上昇し、結局、より効
果的な酸性水を得ることができる。
【0050】尚、本発明においては、塩酸(C)を添加
する原水(W)は陰極室の原水に限る必要はなく、同時
に陽極水の原水に添加しても良い。この場合は、陽極室
内の原水のpHが低下し、この結果、よりpHの低い酸
性水を得ることが可能となる。
【0051】前記本発明の方法の第一の望ましい態様で
は、陰極水のpHを8.0以下に維持する。本発明の一
つの効果は、前述したように陰極へのスケ−ル付着が軽
減されることであり、この効果の程度は、塩酸(C)の
添加量によって変動する。しかし、生成する陰極水のp
Hを8.0以下に維持する量を添加すれば、通常の運転
時間の範囲内において、スケ−ルの付着によるトラブル
は概略防止できる。
【0052】更に、陰極水のpHを6.0以下に維持し
た場合は、陰極へのスケ−ル付着を半永久的に防止する
ことが可能であり、酸性水の製造を長時間連続して行う
ことができる。
【0053】次に本発明の装置についてその作用を説明
する。
【0054】原水(W)は一時的に原水タンク(1)に
貯留されている。原水タンク(1)に貯留された原水
(W)は原水ポンプ(5,6)により電解槽(7)に送
水される。電解槽(7)においては、陰陽電極(11,
12)間に直流電圧が印加され、原水が電気分解され
る。この結果、電解槽内の陰極室(8)では陰極水が生
成し、陽極室(9)では陽極水が生成する。陽極水は酸
性水として取水することができる。以上の作用は、従来
の水の電気分解を利用した酸性水製造装置の作用と同様
である。
【0055】本発明の装置では、塩酸タンク(15)に
塩酸(C)が貯留されている。この塩酸(C)は、塩酸
添加手段(17)によって、電解槽内の、少なくとも陰
極室(8)中の原水に添加される。この結果、陰極室
(8)中の原水は酸性になる。従って、陰極(11)へ
のスケ−ル付着が軽減される。
【0056】また、陰極室(11)にて生成した陰極水
は、通常よりもpHが低下し、より中性に近いものとな
り、原水タンク(1)に返送しても何等問題を生じな
い。即ち、原水タンク(1)に戻された陰極水は、新規
な原水(W)と混合された後、再度電解槽(7)に供給
され、これが反復されて平衡状態に達し、この間、特に
問題は生じない。結局、本発明の装置では酸性水の副生
成物である陰極水を廃棄する必要はない。
【0057】前記本発明の第二の態様では、塩酸添加手
段(17)は定量ポンプである。定量ポンプは、添加量
の調節が容易であり、きめ細かく添加量を調節できる利
点がある。この定量ポンプの吐出口は、原水タンク
(1)から電解槽(7)に原水(W)を送水する管路
(2,3,4)に接続されており、原水(W)が電解槽
(7)に到達する前の段階で塩酸(C)が添加される。
従って、塩酸(C)が添加された原水(W)は電解槽
(7)に到達する時点では十分に塩酸(C)が混合され
ており、電解槽(7)内では均一な溶液となり、好まし
い。
【0058】前記本発明の第三の態様では、pH測定手
段(19)によって、返送管路(18)を流れる陰極水
のpHを測定する。測定したpHの値は自動制御手段
(20)に出力する。自動制御手段(20)は、測定さ
れたpHの値と予め設定した目標pHの値とを比較し、
両者を一致させるための制御信号を塩酸添加量調節手段
(21)に出力する。塩酸添加量調節手段(21)は、
自動制御手段(20)からの制御信号を受けて、塩酸
(C)の添加量を増減し、結局、陰極水のpHは目標と
する値に自動制御される。
【0059】このように、陰極水のpHが自動的に制御
されるため、原水(W)の電導度の変化、電解層の温度
変化といった外乱が生じた場合でも、陰極水のpHは常
に安定しており、系全体が外乱に影響されることがな
い。
【0060】尚、本発明の装置に用いる原水(W)は、
極端に多量な有機物、塩類等を含んだ水でない限り特に
制限はない。即ち、従来の電気分解に比して電極にスケ
ールが付着しにくいため、塩類がリッチな井水や水道水
でも問題なく用いることができるのである。
【0061】
【実施例】次に、実施例を示して本発明を更に詳述する
が、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
【0062】実施例1 図1は本発明の一実施例の構成を示す模式図である。
【0063】(構成)図1において、原水タンク1(塩
化ビニル製、100L)に原水供給配管1aが接続され
ている。原水タンク1には、水位センサ−(図示せず)
が設置されており、原水供給配管1aから流れる原水W
の供給及び停止が制御され、原水タンク1内の水位が一
定に保たれる。原水タンク1の出口には原水送水管2が
接続されており、これが陰極室送水管3及び陽極室送水
管4に分岐される。陰極室送水管3及び陽極室送水管4
には、各々定量ポンプ5(エレポン社製、SL−35S
FD)及び定量ポンプ6(エレポン社製、SL−35S
FD)が配設されており、各々末端は電解槽7(北越技
研工業社製、電極間距離2mm、電極面積5000cm
2 )の陰極室8及び陽極室9に接続される。
【0064】電解槽7内の陰極室8及び陽極室9は、隔
膜13(旭化成工業社製、ハイポア1000)によって
区分けされており、各々の室には陰極11及び陽極12
が設置されている。陰極11及び陽極12の材質は、チ
タンに白金コーティングを施したものであり、各々電源
10(中央製作所社製、SM93−1280)に結線さ
れている。
【0065】電解槽7の陰極室8及び陽極室9は、各々
陰極水排出口8a及び陽極水排出口9aを備えており、
陽極水排出口9aには酸性水取水管14が接続されてい
る。
【0066】以上の、水の電気分解装置の基本的構成に
加えて、実施例1の装置では、塩酸タンク15(塩化ビ
ニル製、30l)が備えられ、塩酸タンク15の出口側
には塩酸送給管16が接続されており、塩酸送給管16
には塩酸用定量ポンプ17(エレポン社製、CRM−0
4)が配設されている。塩酸送給管16の末端は前記陰
極室送水管3に接続される。
【0067】また、電解槽7の陰極水排出口8aには返
送管18が接続されており、この返送管18の末端は原
水タンク1に開口している。
【0068】(作用)次に、実施例1の作用を説明す
る。
【0069】原水Wが原水タンク1から原水送水管2、
並びに陰極室送水管3及び陽極室送水管4を通って、各
々定量ポンプ5及び6によって電解槽7の陰極室8及び
陽極室9に送水される。
【0070】塩酸Cが、塩酸タンク15から塩酸用定量
ポンプ17よって送液され、塩酸送給管16を介して陰
極室送水管3に注入される。これによって、陰極室8に
向かう原水Wには塩酸Cが添加される。
【0071】常法どおり電解槽7にて原水Wは電気分解
されるが、陰極室8内の原水Wは、塩酸Cが混入されて
いるため酸性であり、これにより陰極11へのスケ−ル
付着が軽減される。また、生成した陰極水は陰極水排出
口8aから返送管18を介して原水タンク1に返送され
るが、原水Wが酸性であるから生成した陰極水のpHは
低下しており、通常より中性に近い水となっているた
め、原水タンク1に戻しても何等問題は生じない。
【0072】生成した陽極水は陽極水排出口9a及び酸
性水取水管14を介して取水され、使用に供される。
【0073】実施例2 実施例2の構成は、大略実施例1と共通しており、図示
を省略する。
【0074】(構成)実施例1においては、原水送水管
2から分岐した陰極室送水管3及び陽極室送水管4に、
各々定量ポンプ5及び6を設置しているが、本実施例で
は、一台の定量ポンプを原水送水管2に設置し、陰極室
送水管3及び陽極室送水管4には、定量ポンプに替えて
流量制御弁を各々設置する。
【0075】(作用)一台の定量ポンプにより原水を送
水するが、陰極室送水管3及び陽極室送水管4の流量
は、各々流量制御弁の調節により行うことができる。
【0076】実施例3 実施例3の構成は、大略実施例1と共通しており、図示
を省略する。
【0077】(構成)実施例1では、塩酸送給管16の
末端は陰極室送水管3に接続されているが、本実施例で
は、塩酸送給管16の末端は陰極室8に直接接続され
る。
【0078】(作用)陰極室8に直接塩酸Cが添加され
る。
【0079】実施例4 実施例4の構成は、大略実施例1と共通しており、図示
を省略する。
【0080】(構成)実施例1では、返送管18には何
も設置されていないが、本実施例では、返送管18に陰
極水のpHを測定する手段を設置する。即ち、返送管1
8にサンプリング弁又はpH計を設置する。
【0081】(作用)サンプリング弁を設置した場合に
は、サンプリング弁から陰極水を採取し、これを滴定し
て容易にpHを測定することができる。pH計を設置し
た場合には、pH計の指示により、陰極水のpHを知る
ことができる。
【0082】陰極水のpHが簡便に把握できるため、塩
酸Cの添加量を調節する操作が容易になる。
【0083】実施例5 図2は本発明の他の実施例の構成を示す模式図である。
【0084】(構成)本実施例においては、実施例1と
共通する要素には実施例1と同一の符号を付し、その詳
細な説明は省略する。
【0085】実施例5では、返送管18にpH計19
(コス社製、CP−480)が配設されている。また、
塩酸用定量ポンプ17のモ−タ−には、インバ−タ−2
1が備えられている。pH計19の出力は、ケ−ブル1
9aによってコントロ−ラ−20(山武ハネウェル社
製、SDC−31)に結線されており、コントロ−ラ−
20の出力は、ケ−ブル20aによってインバ−タ−2
1の制御信号入力端子に結線されている。
【0086】(作用)pH計19により、返送管18を
流れる陰極水のpHの値が測定される。測定されたpH
の値はケ−ブル19aを通じてコントロ−ラ−20に出
力される。コントロ−ラ−20は、入力されたpHの値
と予め設定された目標pHとを比較して最適塩酸流量を
演算し、インバ−タ−21に制御信号を出力する。イン
バ−タ−21は制御信号に応じて塩酸用定量ポンプ17
のモ−タ−回転数を変更し、塩酸Cの添加量を調節す
る。
【0087】この結果、陰極水のpHは、自動的に予め
設定した目標pHに制御され、外乱の影響を受けず、極
めて安定した運転ができる。
【0088】実施例6 図3は本発明の他の実施例の構成を示す模式図である。
【0089】(構成)本実施例においては、実施例1と
共通する要素には、実施例1と同一の符号を付し、その
詳細な説明は省略する。本実施例では、塩酸送給管16
が接続される位置が、実施例1とは異なっている。即
ち、実施例1では塩酸送給管16は陰極室送水管3に接
続されていたが、実施例6では原水送水管2に接続され
ている。
【0090】(作用)塩酸用定量ポンプ17により、塩
酸Cが塩酸タンク3から原水送水管2に注入された後、
原水Wは各々陰極室送水管3及び陽極室送水管4に分岐
し、陰極室8及び陽極室9の双方に供給される。従っ
て、陰極室8及び陽極室9の双方の原水に塩酸Cが添加
されることになる。
【0091】陰極室8側の作用は前記実施例1と同様で
あるが、それに加えて、陽極室9側の原水にも塩酸Cが
混入されるため、酸性水取水管14から取水される酸性
水のpHがより低くなる。従って、実施例6の装置で
は、よりpHの低い酸性水を得ることが可能であり、ま
た塩素イオンが大量に混入するため、殺菌水として使用
すればより効果が高いものとなる。
【0092】実施例7 次に、前記実施例5の装置を使用した本発明の方法の実
施例について説明する。
【0093】原水タンク1に原水(井水、250μS)
を供給し、定量ポンプ5及び6によって電解槽7に各々
600l/hの流量で原水Wを送給した。塩酸タンク1
5には0.5Nの塩酸Cを貯留しておき、原水Wに添加
した。
【0094】この状態で、常法に従い水の電気分解を行
い、酸性水を酸性水取水管14から取水した。電解後の
陰極水のpHをpH計19によって測定し、この値を目
標pHと比較し、最適混合比を算出して塩酸用定量ポン
プ17の流量を調節した。
【0095】安定状態になった後、塩酸用定量ポンプ1
7の塩酸流量、塩酸添加後の原水のpH(原水が陰極室
へ流入する直前のpH)、取水した酸性水のpH、並び
に電極11及び12の電流値を測定した。以上の操作
を、陰極水の目標pHを変更して3回反復した。
【0096】この結果、陰極水のpHを6.5とした場
合は、塩酸流量が1.0l/h、原水のpHが3.5、
電流値が15Aとなり、酸性水のpHは3.0であり、
また、陰極水のpHを5.9とした場合は、塩酸流量が
1.8l/h、原水のpHが3.0、電流値は18Aと
なり、酸性水のpHは2.5であった。
【0097】陰極水のpHを4.7とした場合は、塩酸
流量が1.5l/h、原水のpHが2.8、電流値が2
1Aとなり、酸性水のpHは2.3であった。
【0098】以上の結果から、本発明の方法によれば、
pH3.0以下の酸性水が極めて安定した状態で得られ
ることが判明した。
【0099】試験例 次に、前記実施例7の方法を利用した、本発明の効果を
確認する試験について説明する。
【0100】1)試験方法 前記実施例7と同一の条件で連続運転を行い、その際一
定時間毎に電解槽7の中を点検し、陰極11へのスケ−
ル付着の度合を観察し、また、運転中の電極11及び1
2の電流値を測定して記録した。以上の操作を、陰極水
の目標pHの値を8.5、7.5、6.5、及び5.5
に変更して、各々反復した。
【0101】また、陰極水を原水タンク1に返送せずに
廃棄し、かつ塩酸Cを添加しない条件、即ち、従来の電
気分解方法と同様の条件で連続運転を行い、これを比較
例とした。
【0102】2)試験結果 比較例においては、運転開始時点から5時間後に陰極1
1にスケ−ルの付着が認められ、10時間後にはスケ−
ルの付着により電流値が約70%に低下して電気分解の
効率が悪化し、運転を中止した。
【0103】陰極水のpHが8.5の場合は、運転開始
から24時間後に陰極11にスケ−ルの付着が認めら
れ、48時間後にはスケ−ルの付着により電流値が約7
0%に低下した。
【0104】陰極水のpHが7.5の場合は、運転開始
から40時間後に陰極11にスケ−ルの付着が認めら
れ、60時間後にはスケ−ルの付着により電流値が約8
0%に低下した。酸性水の通常の使用時間を考慮する
と、電気分解装置の運転時間は最長でも約100時間で
十分であり、結局、この条件で運転すればスケ−ル付着
に起因する問題は実用上は生じないことになる。
【0105】陰極水のpHが6.5の場合は、運転開始
から150時間後に陰極11にスケ−ルの付着が認めら
れ、200時間後にはスケ−ルの付着により電流値が約
90%に低下した。
【0106】陰極水のpHが5.5の場合は、運転開始
から300時間後においても陰極11へのスケ−ルの付
着は認められず、400時間後においてもスケ−ルは全
く付着していなかった。
【0107】以上の試験結果から、本発明の方法におい
ては、従来の電気分解法に比較して電極へのスケ−ル付
着が軽減されること、陰極水のpHを8.0以下に維持
することにより実用上十分な運転時間が確保できるこ
と、及び陰極水のpHを6.0以下に維持することによ
り、陰極へのスケ−ル付着を完全に防止できることが判
明した。
【0108】
【発明の効果】前記のとおり本発明の酸性水の製造法及
びその装置により、奏せられる効果は次のとおりであ
る。 (1)陰極水を廃棄することなく効率良く酸性水を製造
することができる。 (2)陰極へのスケール付着が軽減され、条件によって
は防止することができる。 (3)長時間連続運転が可能であり、塩類濃度の高い原
水でも有効に使用できる。 (4)特に複雑な機構を要することがなく、構造が簡便
な装置である。
【0109】従って、本発明は従来の電気分解による酸
性水製造法を著しく改善したものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の構成を示す模式図である。
【図2】本発明の別な実施例の構成を示す模式図であ
る。
【図3】本発明の別な実施例の構成を示す模式図であ
る。
【符号の説明】
1 原水タンク 2 原水送水管 3 陰極室送水管 4 陽極室送水管 5 定量ポンプ 6 定量ポンプ 7 電解槽 8 陰極室 9 陽極室 10 電源 11 陰極 12 陽極 13 隔膜 14 酸性水取水管 15 塩酸タンク 16 塩酸送給管 17 塩酸用定量ポンプ 18 返送管 19 pH計 20 コントロ−ラ− 21 インバ−タ−

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原水タンクにおいて原水を一時的に貯留
    し、陰極室及び陽極室を有する電解槽に前記貯留した原
    水を送水し、少なくとも陰極室中の原水に所定量の塩酸
    を添加し、前記電解槽で原水を電気分解し、前記陰極室
    で生成した陰極水を前記原水タンクに返送し、前記陽極
    室で生成した陽極水を酸性水として取水することを特徴
    とする酸性水の製造法。
  2. 【請求項2】 前記添加する塩酸の量を調節し、前記原
    水タンクに返送する陰極水のpHを8.0以下に維持す
    ることを特徴とする請求項1に記載の酸性水の製造法。
  3. 【請求項3】 原水を一時的に貯留する原水タンク、陰
    極室及び陽極室を有する電解槽、前記原水タンクから前
    記電解槽に原水を送水する原水ポンプ、並びに前記電解
    槽の陰極室及び陽極室にて各々生成した陰極水及び陽極
    水を排出する陰極水排出口及び陽極水排出口を備えた酸
    性水の製造装置において、次の構成要件、(A1)塩酸
    を貯留する塩酸タンク、(A2)前記(A1)の塩酸タ
    ンクに貯留された塩酸を、前記電解槽内の、少なくとも
    陰極室中の原水に添加する塩酸添加手段、(A3)前記
    生成した陰極水を前記電解槽から原水タンクに返送する
    返送管路、を備えたことを特徴とする酸性水の製造装
    置。
  4. 【請求項4】 次の構成要件、(A4)前記(A2)の
    塩酸添加手段が定量ポンプであること、及び(A5)前
    記定量ポンプの吐出口が、前記原水タンク出口から電解
    槽に原水を送水する管路に接続されること、からなる請
    求項3に記載の酸性水の製造装置。
  5. 【請求項5】 次の構成要件、(A6)前記(A2)の
    塩酸添加手段に付設される塩酸添加量調節手段、(A
    7)前記(A3)の返送管路に設置されるpH測定手
    段、及び(A8)前記(A7)のpH測定手段により測
    定されたpHの値に基づいて、前記(A6)の塩酸添加
    量調節手段を制御する自動制御手段、を備えたことを特
    徴とする請求項3又は請求項4に記載の酸性水の製造装
    置。
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