JPH0822777B2 - 耐溶融金属性部材 - Google Patents
耐溶融金属性部材Info
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- JPH0822777B2 JPH0822777B2 JP1032608A JP3260889A JPH0822777B2 JP H0822777 B2 JPH0822777 B2 JP H0822777B2 JP 1032608 A JP1032608 A JP 1032608A JP 3260889 A JP3260889 A JP 3260889A JP H0822777 B2 JPH0822777 B2 JP H0822777B2
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- sintering
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は溶鋼等侵食性の高い溶融金属の処理に用いる
耐溶融金属性部材に関する。
耐溶融金属性部材に関する。
耐溶融金属性部材として各種セラミツクス材料が検討
され、BNあるいはSi3N4−AlN−BN系が主に採用されてい
る。例えば特公昭63−58793号公報にはZrB2−BN系複合
焼結体を溶融金属流通用耐火物に適用することが示され
ている。しかしながら、配合組成により機械的強度と耐
熱衝撃性、耐食性が異なり、必ずしも物性バランスのと
れた部材が適用されているとは言い難い。例えば耐熱衝
撃性を向上させるためにBNの添加量を増やすと耐食性と
機械的強度が急激に低下するし、また焼結方法もホツト
プレス法に限定され、焼成条件は温度2000℃以上、圧力
500kg/cm2以上でなければならないといつた通常では困
難なもので、成形体の形状、大きさも限られるといつた
問題点があつた。
され、BNあるいはSi3N4−AlN−BN系が主に採用されてい
る。例えば特公昭63−58793号公報にはZrB2−BN系複合
焼結体を溶融金属流通用耐火物に適用することが示され
ている。しかしながら、配合組成により機械的強度と耐
熱衝撃性、耐食性が異なり、必ずしも物性バランスのと
れた部材が適用されているとは言い難い。例えば耐熱衝
撃性を向上させるためにBNの添加量を増やすと耐食性と
機械的強度が急激に低下するし、また焼結方法もホツト
プレス法に限定され、焼成条件は温度2000℃以上、圧力
500kg/cm2以上でなければならないといつた通常では困
難なもので、成形体の形状、大きさも限られるといつた
問題点があつた。
本発明者らは、上記問題点を解決するため鋭意検討し
た結果、ZrB2−BN系の焼結に際し、焼結助剤としてMoSi
2とZrSi2を併用することにより、従来にない耐食性、機
械的強度及び耐熱衝撃性に優れた耐溶融金属性部材が得
られることを見い出し、本発明を完成するに到つた。
た結果、ZrB2−BN系の焼結に際し、焼結助剤としてMoSi
2とZrSi2を併用することにより、従来にない耐食性、機
械的強度及び耐熱衝撃性に優れた耐溶融金属性部材が得
られることを見い出し、本発明を完成するに到つた。
即ち、本発明は、ZrB245〜90重量部、BN5〜30重量部
並びにMoSi2及びZrSi2を両者の合計で5〜25重量部から
なる混合物を焼結して得られた耐溶融金属性部材であ
る。
並びにMoSi2及びZrSi2を両者の合計で5〜25重量部から
なる混合物を焼結して得られた耐溶融金属性部材であ
る。
以下、さらに詳しく本発明について説明する。
耐溶融金属性部材には溶湯注入用ノズル例えば水平連
鋳用ノズルがあり、鋳片引抜きを円滑に行なうため、タ
ンデイツシユとモールド間の接続用耐火物あるいはブレ
ークリングが重要な役目を果すが、この耐火物材質の具
備特性として、耐熱衝撃性、高耐食性、高潤滑性、機械
加工性等が要求される。これらの要求を満たすには、Zr
B2−BN系が最も適するが、本発明のZrB2−BN−MoSi2−Z
rSi2系はより以上にバランスのとれた諸性能を有するも
のである。さらに焼成温度は従来より低温で、ホツトプ
レス法だけでなく常圧焼結法でも作製可能である。
鋳用ノズルがあり、鋳片引抜きを円滑に行なうため、タ
ンデイツシユとモールド間の接続用耐火物あるいはブレ
ークリングが重要な役目を果すが、この耐火物材質の具
備特性として、耐熱衝撃性、高耐食性、高潤滑性、機械
加工性等が要求される。これらの要求を満たすには、Zr
B2−BN系が最も適するが、本発明のZrB2−BN−MoSi2−Z
rSi2系はより以上にバランスのとれた諸性能を有するも
のである。さらに焼成温度は従来より低温で、ホツトプ
レス法だけでなく常圧焼結法でも作製可能である。
原料の配合組成は、ZrB245〜90重量部、BN5〜30重量
部並びにMoSi2及びZrSi2は両者の合計で5〜25重量部で
ある。好ましくは、ZrB255〜85重量部、BN10〜30重量
部、MoSi2及びZrSi2は両者の合計で5〜15重量部であ
る。BNは少なすぎると耐熱衝撃性が期待できず、多すぎ
ると耐食性が低下する。MoSi2及びZrSi2は少なすぎると
焼結性が向上せず、多すぎるとZrB2本来の性質を損な
う。
部並びにMoSi2及びZrSi2は両者の合計で5〜25重量部で
ある。好ましくは、ZrB255〜85重量部、BN10〜30重量
部、MoSi2及びZrSi2は両者の合計で5〜15重量部であ
る。BNは少なすぎると耐熱衝撃性が期待できず、多すぎ
ると耐食性が低下する。MoSi2及びZrSi2は少なすぎると
焼結性が向上せず、多すぎるとZrB2本来の性質を損な
う。
本発明に用いるZrB2、BN、MoSi2及びZrSi2の原料とし
て、純度は95%以上で、粒度は平均10μm以下好ましく
は5μm以下である。
て、純度は95%以上で、粒度は平均10μm以下好ましく
は5μm以下である。
原料の混合は乾式、湿式どちらでも良く、通常ボール
ミル等で行ない、必要に応じ有機バインダーを添加す
る。成形は一般に行なわれている金型プレス、CIP、ス
リツプキヤスト、射出成形等を適用することができる。
ミル等で行ない、必要に応じ有機バインダーを添加す
る。成形は一般に行なわれている金型プレス、CIP、ス
リツプキヤスト、射出成形等を適用することができる。
焼成方法は真空あるいは還元雰囲気中で行ない、常圧
焼結、ホツトプレス焼結、HIP焼結等が用いられ、特に
限定されるものではない。焼成温度は1800〜2100℃の範
囲で、1850〜1950℃が焼結性、経済性から好ましい。焼
成時間は最高保持温度で数十分〜数十時間の範囲であ
り、形状、大きさにより適宜選択されるが、通常数時間
程度である。
焼結、ホツトプレス焼結、HIP焼結等が用いられ、特に
限定されるものではない。焼成温度は1800〜2100℃の範
囲で、1850〜1950℃が焼結性、経済性から好ましい。焼
成時間は最高保持温度で数十分〜数十時間の範囲であ
り、形状、大きさにより適宜選択されるが、通常数時間
程度である。
以下、実施例で詳しく説明する。
平均粒度2〜3μmのZrB2、BN、MoSi2、ZrSi2の原料
粉を所定の割合でボールミルにより混合粉砕した後、常
圧焼結およびホツトプレス焼結を行ない、得られた焼結
体から3mm×4mm×36mmの試験片を作製し、曲げ強度、耐
熱衝撃温度差及びSUS304に対する耐食性を調べた。その
結果を表−1に示す。実験No.1〜17は比較例、実験No.1
8は本発明例である。
粉を所定の割合でボールミルにより混合粉砕した後、常
圧焼結およびホツトプレス焼結を行ない、得られた焼結
体から3mm×4mm×36mmの試験片を作製し、曲げ強度、耐
熱衝撃温度差及びSUS304に対する耐食性を調べた。その
結果を表−1に示す。実験No.1〜17は比較例、実験No.1
8は本発明例である。
なお、常圧焼結法では金型プレス−CIP成形(2.7ton/
cm2,3min)を行なつた後焼成した。
cm2,3min)を行なつた後焼成した。
(1) 曲げ強度…JIS R1601に準じた。
(2) 耐熱衝撃温度差…試験片を電気路中で所定の温
度に1hr保持後、水中に落下急冷した。得られた急冷試
片の曲げ強度を測定し、強度低下のあつた温度差を耐熱
衝撃温度差とした。
度に1hr保持後、水中に落下急冷した。得られた急冷試
片の曲げ強度を測定し、強度低下のあつた温度差を耐熱
衝撃温度差とした。
(3) SUS304の鋼片をルツボに入れ高周波誘導路で加
熱し、1600℃で溶解させ、この溶湯中に試験片を浸漬さ
せ1hr後に取り出し侵食割合を評価した。
熱し、1600℃で溶解させ、この溶湯中に試験片を浸漬さ
せ1hr後に取り出し侵食割合を評価した。
A:反応なし B:反応性小 C:反応性大 実験No.1、2の比較例では曲げ強度が低く、同じく実
験No.3のBN無添加では耐熱衝撃温度差は200℃であつ
た。
験No.3のBN無添加では耐熱衝撃温度差は200℃であつ
た。
実験No.4、5、6、7ではBNの添加量の効果を調べた
が、曲げ強度は14〜35kg/mm2、耐熱衝撃温度差は450〜8
00℃であった。
が、曲げ強度は14〜35kg/mm2、耐熱衝撃温度差は450〜8
00℃であった。
実験No.8、9ではBNの添加量が多く曲げ強度は著しく
低い。
低い。
実験No.10は焼結助剤をMoSi2をZrSi2に変えたところ
ほぼ同等の物性であつた。実験No.18に示すようにMoSi2
とZrSi2を併用することによって曲げ強度、耐熱衝撃性
及び耐食性に最も優れた効果が得られた。
ほぼ同等の物性であつた。実験No.18に示すようにMoSi2
とZrSi2を併用することによって曲げ強度、耐熱衝撃性
及び耐食性に最も優れた効果が得られた。
実験No.11、12、13、14は焼結助剤の添加量を変えた
ものであるが、曲げ強度13〜23kg/mm2、耐熱衝撃温度差
は650〜750℃と良好であつた。
ものであるが、曲げ強度13〜23kg/mm2、耐熱衝撃温度差
は650〜750℃と良好であつた。
実験No.15、16、17はホツトプレス焼結を行なつたも
のであるが、MoSi2無添加の実験No.16は低い曲げ強度し
か得られなかつた。実験No.17はSiCを焼結助剤に用いた
ものであり、曲げ強度は低く、耐食性は不良であつた。
のであるが、MoSi2無添加の実験No.16は低い曲げ強度し
か得られなかつた。実験No.17はSiCを焼結助剤に用いた
ものであり、曲げ強度は低く、耐食性は不良であつた。
本発明の耐溶金属性部材は機械的強度、耐熱衝撃性、
耐食性に優れているだけでなく従来のものに比べ焼結が
容易である利点がある。
耐食性に優れているだけでなく従来のものに比べ焼結が
容易である利点がある。
Claims (1)
- 【請求項1】ZrB245〜90重量部、BN5〜30重量部並びにM
oSi2及びZrSi2を両者の合計で5〜25重量部からなる混
合物を焼結して得られた耐溶融金属性部材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1032608A JPH0822777B2 (ja) | 1989-02-14 | 1989-02-14 | 耐溶融金属性部材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1032608A JPH0822777B2 (ja) | 1989-02-14 | 1989-02-14 | 耐溶融金属性部材 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02212366A JPH02212366A (ja) | 1990-08-23 |
JPH0822777B2 true JPH0822777B2 (ja) | 1996-03-06 |
Family
ID=12363573
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1032608A Expired - Fee Related JPH0822777B2 (ja) | 1989-02-14 | 1989-02-14 | 耐溶融金属性部材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0822777B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3007688B2 (ja) * | 1995-03-08 | 2000-02-07 | トーカロ株式会社 | 複合皮膜を有する部材の製造方法 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6148485A (ja) * | 1984-08-15 | 1986-03-10 | 旭硝子株式会社 | 溶融金属流通用耐火物 |
JPS62230675A (ja) * | 1986-03-29 | 1987-10-09 | 黒崎窯業株式会社 | 高靭性ZrB2焼結体 |
-
1989
- 1989-02-14 JP JP1032608A patent/JPH0822777B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02212366A (ja) | 1990-08-23 |
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JPS6337074B2 (ja) |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
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R350 | Written notification of registration of transfer |
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