JPH08227287A - ピアノのエスケープ動作部 - Google Patents

ピアノのエスケープ動作部

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JPH08227287A
JPH08227287A JP7299578A JP29957895A JPH08227287A JP H08227287 A JPH08227287 A JP H08227287A JP 7299578 A JP7299578 A JP 7299578A JP 29957895 A JP29957895 A JP 29957895A JP H08227287 A JPH08227287 A JP H08227287A
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piano
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escape
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Gary M Green
ゲイリー・マーク・グリーン
Paul D Oleksy
ポール・デーヴィッド・オルクシー
Gregory R Sims
グレゴリー・レイ・シムズ
Ludwig Tomescu
ルートウィグ・トムスキュ
Robert C Berger
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 望ましくないノイズを軽減すると共に、典型
的に、鍵の正面部分に配置された鉛重りの寸法及び/又
は数を軽減する等により、鍵の慣性力を小さくし、鍵の
加速を一層、促進するため、ジャックとナックルの面と
の間の摩擦力が小さくなる、ピアノのエスケープ動作部
を提供する。 【解決手段】 ジャック120は、鍵102を弾く動作
の間にナックル150の面との係合状態からジャック面
128を反発させ得るように配置されている。ばね16
0がジャック120をジャック面128がナックル15
0の面と係合した「静止」位置に向けて付勢する。第二
の端部とナックル150との間でハンマーシャンク13
2から垂下するジャックリテーナ組立体204がばね1
60の力に抗して、前記ジャック120の「静止」位置
に保持し得るように配置されたクッション部分206の
面210を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ピアノに関する。
【0002】
【従来の技術】ピアニストがピアノの鍵を弾くと、その
鍵の動作は、ハンマーに伝達され、該ハンマーが緊張し
た弦を打撃して音を発する。レバー、ピボット、ばね及
びパッドから成る従来の組立体は、鍵の動作をハンマー
の動作に変換して、弦を打撃した後にハンマーが反発動
作することを許容し、更に、ダブルエスケープ動作部と
呼ばれる、急速に音を反復することを可能にする。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】図1乃至図6には、従
来技術のピアノのダブルエスケープ動作部100が示し
てある。一層の理解を図るため、図1乃至図2を参照す
ると、鍵を弾いてハンマーが打撃し且つ戻る一連の弾奏
の間に、ハンマーシャンクフランジ(hammershankflang
e)134、ハンマーシャンクフランジの中心ピン13
6、レピティション支持体の中心ピン(repetition supp
ort center pin)112、鍵支点104、鍵ピン10
6、落下調節ねじ(drop regulation screw)196、ジ
ャック外し釦(jack left-off button)170、及び弦1
40といった構成要素は、ピアノに関して静止状態を保
つ。
【0004】更に、図1及び図2を参照すると、従来技
術のピアノのダブルエスケープ動作部100が「静止」
位置に示してある。長さ約15インチの木製の鍵102
が、フェルトで覆った木製の支点104と、鍵102に
形成された垂直スロット(図示せず)を貫通して伸長す
る黄銅製ピン106とに枢動可能に取り付けられてい
る。レピティション支持体110が金属製の中心ピン
(固定の駆動点)112を中心として回転可能に取り付
けられている。レピティション組立体内で独立的に回転
可能であるように二つのレバーが取り付けられている。
即ち、L字形のジャック120(L-shaped jack)(「フ
ライ」としても公知)が中心ピン121を中心として回
転可能に取り付けられる一方、レピティションレバー1
23が中心ピン114を中心として回転可能に取り付け
られている。フェルトハンマー130が木製シャンク1
32(図13及び図14にも図示)の自由端に固定状態
に取り付けられる一方、木製シャンク132は、フラン
ジ134により固定状態に保持された中心ピン136を
中心として回転可能に取り付けられている。ハンマー1
30が上方に回転すると、該ハンマーは、緊張したピア
ノ弦140を打撃して振動させ且つ音を発する。ハンマ
ー130と中心ピン136との間において、ハンマーシ
ャンク132には、鹿皮で覆った円筒状のナックル15
0が固定されており、このナックルは、ジャック120
の上方アーム122の上端面128に係合する。
【0005】このジャック120は、戻しばね160の
下端の動作により、図1及び図2に示した「静止」位置
に保たれ、該ばねは、ジャックの背面129に当接し
て、該背面を付勢して中心ピン121を中心として後方
(図面にて反時計方向)に回転させ、フェルト調節釦1
62(上方ジャックアーム128に取り付けられてい
る)が剛性な金属製スプーン164(レピティション支
持体110に取り付けられている)に接触されるように
する。戻しばね160の上端は、レピティションレバー
123の前端を偏倚させ、中心ピン114を中心として
上方に回転させてレピティションレバー123の他端に
取り付けられたパッド166がレピティション支持体1
10に接触する迄、回転する。
【0006】次に、図3及び図4(図2の「静止」位置
にある動作部分100の位置は見易いように破線で図
示)に関して説明する。鍵102を弾くと(矢印180
で図示)、レピティション支持体110は、上方に動い
て、中心ピン112を中心として回転して(矢印18
2)、これにより、レピティション組立体の相互に係合
した各種の要素(即ち、レピティション支持体110、
ジャック120、レピティションレバー123、ばね1
60、調節釦162及びスプーン164)を作動させ、
ハンマー130をピアノの弦140と打撃可能に係合す
る位置に動かす。特に、ジャック120の動きにより、
ナックル150は、上方且つ左方向(図面にて)に付勢
されて、ハンマーシャンク132を中心ピン136を中
心として回転させ、ハンマーシャンクの自由端に設けら
れたハンマー130を上方且つ左方向に動かして、ピア
ノの弦140の方向に向ける(矢印184)。ナックル
150が上方且つ左方向に動く間に、ナックルの面がジ
ャック120の上端面128に係合することにより、過
度の摩擦力が生じ、その結果、当然に、ピアニストは所
望の鍵を弾くためには、より大きい力を加えなければな
らない。この望ましくない状態を最小にするためには、
ジャック150の対向する上端面128とナックルの表
面との間に潤滑剤を塗布し及び/又は一つ又は複数の鉛
の釣合い重り172を鍵102の正面部分に取り付ける
ことが公知である。鍵102が完全に弾いた位置の略中
間の位置にあるときに、ジャック120の下方アーム1
26の外端は、固定の外し釦170と係合している。
【0007】次に、図5及び図6(図において、図4の
動作部100の位置は、便宜上、破線で示してある)を
参照すると、鍵を弾く動作を続けると(矢印180で図
示)、ジャックの下方アーム126が固定の外し釦17
0と係合する結果、ジャック120は、ピン121を中
心として時計方向に回転する。この回転により、ジャッ
ク120の上方アーム122の上端面128は、前方に
(矢印190で示した図面の右方向)に動いて、ナック
ル150の表面の下側から逃げる。ハンマーシャンク1
32のピン136を中心とする回転により、ハンマー1
30は上方への動きを続けて、ハンマーは、緊張したピ
アノの弦140を打撃し、その後に、下方に反発動作し
て(矢印192)、後部チェック194の対向面に停止
する。
【0008】鍵を解放すると、レピティション組立体の
要素(即ち、レピティション支持体110、ジャック1
20、レピティションレバー123、ばね160、調節
釦162及びスプーン164)は、重力と、レピティシ
ョンレバー123を介して固定の落下調節ねじ196及
びナックル150に作用するばね160の力との複合作
用により、図1及び図2の「静止」位置に戻る。ハンマ
ー130が後部チェック194に係合する結果、ハンマ
ーは、僅かに持ち上がった位置に保持され、ジャック1
20に作用するばね160の付勢力によりジャック12
0の上端面128が急激に動いて、調節釦162がスプ
ーン164に係合した状態で、ナックル150の下側の
その「静止」位置(図面に左方向)に戻ることを許容す
る。動作部分の全ての構成要素が静止位置に戻れば、鍵
の動作が完了する。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、鍵の動作によ
り、ジャック/レピティションレバー組立体が上方にハ
ンマー/ハンマーシャンク/ナックル組立体内まで回転
する、ピアノのダブルエスケープ動作部に関するもので
ある。一方、この組立体は、上方に回転して、ハンマー
を緊張した弦まで上方に進める。ジャックは、従来の剛
性なスプーンではなく、可動の又は変形可能なジャック
リテーナの何れかによりナックルの下側のその正確な位
置に保持される。ジャックリテーナは、作動動作の最初
の段階にて、ジャックがレピティション組立体内で回転
するのを許容し、このため、ジャックは脱出動作をする
前に、垂直方向及び水平方向の双方に向けてナックルの
円弧状経路に従動自在となる。これら動作の結合によ
り、ジャックの上面とナックルの下面との間の摩擦が少
なくなる。
【0010】本発明の一つの形態によれば、ピアノのエ
スケープ動作部は、ピアノに関して枢動可能に取り付け
られた第一の端部と、ピアノの緊張弦を打撃するハンマ
ーを支承する第二の端部とを有するハンマーシャンクで
あって、第一の端部と第二の端部との間にて、該ハンマ
ーシャンクに沿って配置されたナックルを備える該ハン
マーシャンクと、ピアノの鍵に当接し且つピアノを弾く
動作に応答して、ピアノに関して枢動し得るように取り
付けられたレピティション支持体と、該レピティション
支持体との枢動接続部から伸長し且つナックルのナック
ル面と係合可能に配置されたジャックの面を画成するジ
ャックであって、鍵を弾く間に、ナックルの面との係合
状態からジャックの面を脱出動作させ得るように配置さ
れたジャックと、ジャック面がナックルの面と係合した
「静止」位置に向けてジャックを付勢するばねと、第二
の端部とナックルとの間にてハンマーシャンクから垂下
したジャックリテーナ組立体であって、ばねの力に抗し
てジャックを「静止」位置に保持し得るように配置され
たクッション部分の面を有する該ジャックリテーナ組立
体とを備えている。
【0011】本発明のもう一つの形態によれば、ピアノ
のエスケープ動作部組立体は、枢動可能にピアノに取り
付けられた第一の端部と、弦を打撃するハンマーを支承
する第二の端部とを有するハンマーシャンクであって、
第一の端部と第二の端部との間にて、該ハンマーシャン
クに沿って配置されたナックルを備える該ハンマーシャ
ンクと、「静止」位置にてナックルの面に係合するジャ
ックの面を有するジャックであって、鍵を弾く間に鍵の
動作をナックルに伝達する一方、ジャックの面をナック
ルの面から非係合状態にし得るよう該ナックル及びピア
ノの鍵に関して配置された該ジャックと、該ジャックを
「静止」位置に向けて付勢し得るように配置されたばね
と、該ばねに抗してジャックを「静止」位置に保持し且
つ鍵を弾く動作に応答してジャックがピアノに対して回
転するのを許容し、ジャックの面がナックルの面から非
係合状態となる前に、ナックルの動作中に、ナックルの
面と係合したジャックの面がその係合状態を保ち得るよ
うにした該ジャックリテーナ組立体とを備えている。
【0012】本発明のもう一つの形態によれば、ピアノ
のエスケープ動作部は、ピアノに枢動可能に取り付けら
れた第一の端部と、弦を打撃するハンマーを支承する第
二の端部とを有するハンマーシャンクであって、第一の
端部と第二の端部との間にて、該ハンマーシャンクに沿
って配置されたナックルを備える該ハンマーシャンク
と、「静止」位置にてナックルの面に係合するジャック
の面を有するジャックであって、鍵を弾く間に鍵の動作
をナックルに伝達する一方、ジャックの面をナックルの
面から非係合状態にし得るようナックル及びピアノの鍵
に関して配置された該ジャックと、該ジャックを「静
止」位置に向けて付勢するばねと、該ハンマーシャンク
に接続され且つばねに抗し且つジャックを「静止」位置
に保持し得るような方法で「静止」位置にてジャックに
接触し得るように配置されたジャックリテーナのクッシ
ョン部分とを備えている。
【0013】本発明の上記及びその他の形態の好適な実
施例は、以下の更なる特徴部分の一つ又は複数を含むこ
とが出来る。ジャックリテーナ組立体は、ハンマーシャ
ンクに接続されたクッション部分を備え、該リテーナの
クッション部分は、剛性又は可撓性の支持部材によりハ
ンマーシャンクに固定することが好ましい。該リテーナ
組立体は、ナックルに関してクッション部分を正確に位
置決めする調節手段を備えている。該リテーナは、ナッ
クルにて隆起した面の形態をしている。該リテーナは、
ジャックがナックルと共に回転するのを許容し得るよう
変形可能な柔軟な部材の形態をしている。ジャックリテ
ーナと組み合わさって、剛性なスプーン及びジャック調
節釦は、動作部の最初の動作段階中にその間の所定の間
隔を保ち得るように調節可能であり、その後の調節を利
用して、鍵を打つのに必要な力を調節することが可能で
あるから、この間隔があることは、本発明の一つの有利
な特徴である。この動作部は、剛性なスプーンに代えて
設けられた調節可能な調整部材を更に備えることが出
来、該調整部材は、ジャックがナックルと共に回転自在
である第一の位置と、ジャックが脱出動作する前にレピ
ティション組立体に関して動かないように保持される第
二の位置との間で可動である。ジャック戻しばねの力
は、該機構が「静止」位置にあるとき、ハンマーシャン
ク組立体内の慣性力を軽減する方向に向けて方向変更さ
れ、これにより、ハンマーの加速が促進される。このレ
ピティションレバーは、ジャックリテーナ組立体との接
触を回避し得るよう解放されている。ジャック上面の正
面上方コーナ部は、ジャック上面とナックル下面とが接
触しやすいように湾曲させてある。本発明の最大の効果
が得られるように、レピティションレバーの円弧状の移
動距離とジャックリテーナ組立体の円弧状の移動距離と
の間の幾何学的関係が計算される。
【0014】本発明の目的は、こうした構成要素に一般
的に伴う望ましくないノイズを軽減すると共に、典型的
に、鍵の正面部分に配置された鉛重りの寸法及び/又は
数を軽減し、又は鍵の中心点、又は支点に向けて重りの
位置を変更することを許容し、これにより、鍵の慣性力
を小さくし、鍵の加速を一層、促進するため、ジャック
とナックルの面との間の摩擦力が小さくなる、改良に係
るピアノのエスケープ動作部を提供することである。そ
の他の目的は、鍵を弾くために必要とされる力と鍵が戻
るための上昇力との差が同様の設計の従来技術の動作部
におけるよりも著しく少ない、改良に係るピアノのエス
ケープ動作部を提供することである。本発明のその他の
目的は、殆どの現代のピアノのダブルエスケープ動作部
に取り付け得るように、ジャックリテーナ組立体と、解
放されたレピティションレバーとから成るレトロ・フィ
ット・キット(retrofit kit)の製造を容易にする、改良
に係るピアノのエスケープ動作部を提供することであ
る。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の上記及びその他の特徴並
びに利点は、現在の好適な実施例に関する以下の説明及
び特許請求の範囲の記載から明らかになるであろう。
【0016】以下に、明確化及び理解の容易さのため、
上述の従来技術の動作部100と同一の構造及び機能を
持つ構成要素は、同一の参照符号で表示した添付図面に
関して、本発明の改良に係るピアノのエスケープ動作部
200及びその作用について以下に説明する。
【0017】本発明の改良に係るピアノのエスケープ動
作部200が作動するとき、ジャック120は、ナック
ル150の円弧状の動作に自由に従動し、ジャックの下
方アーム126が固定の外し釦170に接触する迄、ジ
ャックの上端面128は、ナックル150との転がり接
触点を保つ。
【0018】先ず、図7及び図8を参照すると、本発明
の改良に係るピアノのダブルエスケープ動作部200が
「静止」位置にて示してある。従来技術の動作部(上
述)が作動するときと同様に、ピアニストが鍵102を
弾くと(矢印180で図示)、鍵は支点104及び鍵の
中心ピン106を中心として枢動する。この鍵の動作に
より、レピティション支持体110が動いて、該レピテ
ィション支持体は、L字形ジャック120、及びレピテ
ィションレバー202を枢動可能に支持し、またハンマ
ーシャンク132の端部に設けられたハンマー130
は、ハンマーシャンクが固定のフランジ134に取り付
けたピン136を中心として回転することにより動いて
弦140を打撃する。ナックル150は、ジャック12
0の上方アーム122の上端面128に係合することに
より、ハンマーシャンク132を支持する。ジャック1
20の「静止」位置は、ジャック120とレピティショ
ンレバー202の下面との間に作用する戻しばね160
により保たれる。
【0019】本発明の改良に係るピアノの複動エスケー
プ動作部200において、ジャックリテーナ組立体20
4は、ハンマーシャンク132から伸長する剛性な支持
部材208により、ナックル150の下方に配置された
ジャックリテーナのクッション部分206から成ってい
る。ジャック120の上方アーム122は、ばね160
の作用(矢印212で図示)により、ジャックリテーナ
のクッション部分206の表面210に押し付けられ
る。この位置にあるとき、ジャック120は、リテーナ
のクッション部分206に係合した「静止」位置に保持
され、調節釦162は、スプーン164との係合位置か
ら離間した「静止」位置に保持される。その結果、ばね
160の偏倚力は、調節釦162をスプーン164に押
し付ける力からジャック120の上方アーム128をリ
テーナのクッション部分部分206(矢印212)に押
し付ける力に再配分され、その結果、ハンマー130を
支承するハンマーシャンク132に僅かな持上げ力(矢
印214)が加わる。この持上げ力は、ハンマーに常
時、作用し、ハンマー130を動かすためにピアニスト
の指の力が上廻ることを要する慣性力を小さくする。
【0020】次に、図9及び図10に関して説明する
(これらの図において、図8の「静止」位置にある動作
部200の位置は、見易いように破線で示してある)。
鍵102を弾くと(矢印180で図示)、レピティショ
ン支持体110が上方に動いてレピティション組立体
(即ち、レピティション支持体110、ジャック12
0、ばね160、調節釦162、スプーン164及びレ
ピティションレバー202)を固定の中心ピン112を
中心として、弦140に向けて回転させる(矢印18
2)。ジャック120の上端面128は、ナックル15
0を上方に押して、ハンマーシャンク132及びハンマ
ー130を弦140に向けて上方に付勢する(矢印18
4)。図9及び図10において、ジャック120の下方
アーム126は、丁度、外し釦170と接触する位置に
達している。レピティション組立体(即ち、レピティシ
ョン支持体110、ジャック120、ばね160、調節
釦162、スプーン164及びレピティションレバー2
02)が「静止」位置から上方への回転を続けると、ジ
ャックの上方アーム122の上端面128がナックル1
50に従動して上方に且つ左方向(矢印216)に動
き、ジャックの上端面128とナックル150との転が
り接触点を保つ。「静止」位置にあるときに調節釦16
2とスプーン164との間に形成される隙間のため、ジ
ャックの上方アーム122が左方向(図面の方向)に向
けて移動自在の状態のままに放置され、調節釦162が
スプーン164に接触するか、又はジャックの下方アー
ム126が外し釦170に接触するか何れかが先に生じ
る迄(以下に説明するように調節して設定可能)この状
態が続く。
【0021】最後に、図11及び図12(これらの図に
おいて、図10の改良に係るエスケープ動作部200の
位置は、見易いように破線で示してある)において、鍵
を弾く動作が続くと(矢印180で図示)、ジャックの
下方アーム126が外し釦170に押し付けられ、ジャ
ック120は、ピン121を中心として時計方向に回転
され、これにより、ジャックの上方アーム122の上端
面128がナックル150の下方から逃げる(矢印21
8)。次に、ハンマーが緊張したピアノの弦140を打
撃した後、ハンマー130を支承するハンマーシャンク
132が反発自在となり(矢印220)、後部チェック
194に対して落下する。
【0022】鍵102が解放されると、本発明の改良に
係るピアノのエスケープ動作部200は、図7及び図8
に示した「静止」位置に戻り、調節釦162は、スプー
ン164から離間され、また、ジャック120の上方ア
ーム122は、戻しばね160によりリテーナのクッシ
ョン部分206に押し付けられる(矢印212)。
【0023】次に、図15乃至図30を参照しつつ、調
節釦162がスプーン164に係合するのではなくて、
ジャックの上方アーム122がジャックのリテーナ組立
体204に係合することにより、ジャック120がその
「静止」位置に保持される本発明の好適な実施例につい
て説明する。
【0024】図15及び図16の実施例において、ジャ
ックリテーナ組立体204は、その最も簡略化した形態
で示してあり、略矩形のジャックリテーナのクッション
部分206は、ハンマーシャンク132に直接、取り付
けられた剛性な支持部材208によりナックル150の
下方の所定位置に保持されている。
【0025】図17及び図18の実施例において、リテ
ーナのクッション部分230は、調節可能な支持部材2
32に固定されている。ハンマーシャンク236を通じ
て差し込んだ調節ねじ234は、支持部材232に接触
するパッド238に係合するヘッド部を有している。ね
じ234を回転させれば、リテーナのクッション部分2
30の位置が調節される。
【0026】図19、図20及び図21を参照すると、
例えば、図11及び図12の改良に係るピアノのエスケ
ープ動作部200の実施例に使用される、改良に係るハ
ンマーシャンク240において、可撓性の支持部材24
2は、例えば、ピン又はねじのような締結具248によ
り、ハンマーシャンク240で画成した矩形の凹所24
6に固着された矩形の端部分244を有する。
【0027】図22及び図23の実施例において、可調
節支持部材250は、その調節箇所にフォーク状の切欠
き(凹部)252が形成されるように機械加工されてい
る。該フォーク状部分252は、カラー付の調節ねじ2
56のスロット254内に配置されて、上方及び下方の
双方への調節を可能にする。図24には、調節ねじ25
6の構造の詳細が示してある。
【0028】図25及び図26の実施例において、ジャ
ックのリテーナのクッション部分260は、例えば、柔
軟な金属、プラスチック、又は同様の弾性的に変形可能
な材料で出来た比較的より展性のある支持部材262に
取り付けられている。該可撓性の支持部材262は、リ
テーナのクッション部分260を円弧状部分264に沿
って再配置し得るように曲げられており、このため、ジ
ャック120をナックル150に関して正確に位置決め
することが可能となる。
【0029】図27及び図28の実施例において、ジャ
ックリテーナのクッション部分270は、木製釦272
に固定されている。該クッション部分及び釦は、ハンマ
シャンク278に取り付けられた木製の支持部材276
に形成された切欠き(凹部)274に嵌められており、
また、ループ状の弾性材料280により所定位置に保持
されている。該弾性材料は、支持部材276に形成され
た溝282に嵌まる。クッション組立体270、272
の位置は、釦272と支持部材276との間に、シム、
又はスペーサを差し込んだり、除去したりして微調整す
ることが可能である。
【0030】図29の実施例において、例えば、鹿皮、
又は同様の材料から成る追加の層284がナックル15
0に固定されており、該層284の端面286は、ジャ
ックリテーナのクッション部分288の支持部材として
機能する。
【0031】図30の実施例において、ねじ290がハ
ンマーシャンク292を貫通して伸長している。ジャッ
クリテーナのクッション部分294がナックル150の
下方を伸長するねじ290の部分に固定されている。該
ねじ290は、傾斜させてハンマーシャンク292内に
差し込まれており、このため、このねじ290を上下動
させることで、ナックル150に関するジャックリテー
ナのクッション部分294の位置が調節される。
【0032】本発明のその他の実施例は、特許請求の範
囲に記載されている。例えば、従来技術のエスケープ動
作部における比較的柔軟性の小さい調節釦162及び/
又は剛性なスプーン164に代えて、より柔軟な構成要
素を使用して、ジャック120がナックル150の円弧
状の動作に従動し得るようにしてもよい。
【0033】また図31を参照すると、柔軟性の大きい
調節釦162′がスプーン164′を圧縮して、ジャッ
ク120がナックル150に従動するのを許容する。図
32において、剛性な164に代えて、柔軟なばね部材
296が使用されており、また、図33において、ばね
部材298がレピティションレバー300を貫通して伸
長し、ナックル150の背面に係合し、同様に、ジャッ
ク120がナックル150に従動自在であるようにして
ある。
【0034】また、図34及び図35を参照すると、図
15乃至図30の改良に係るハンマーシャンクと共に使
用し得る形態とした、改良に係るレピティションレバー
310は、細長とし且つ曲げたり、又は段を付けたスロ
ット部312を有している。これは、従来技術のレピテ
ィションレバー316(図36及び図37に図示)の対
応するスロット部314と対照的である。
【0035】次に、図38を参照すると、本発明の改良
に係る動作部に使用されるジャック120′において、
上端面128′部分の正面上方コーナ部は、ジャックの
上面128′がナックル150に対して転がるのを許容
するように拡張半径320とすることが出来る。一方、
図39及び図40を参照すると、従来のジャック120
の上面128は、鍵を解放したとき、ナックル150の
下方で上方アーム122が戻り易いようにするため、後
方上方コーナ部322だけを比較的小さい半径にしてあ
る。
【0036】図41及び図42を参照すると、レピティ
ション支持体110上で剛性な支持体801(その一方
のみ図示)の間に取り付けられた楕円形、又は長円形カ
ム800が枢軸線802を中心として回転し、調節釦1
62とカム800の表面との間の間隔を調節する。この
ため、ジャックとナックルとの対向する面とが係合可能
となる鍵の動作時点が調節される。このスペースがより
大きいならば、例えば、図7乃至図12に示すように、
ジャック120はナックル150と共に移動する。カム
800を位置804(図41に破線で図示)に回転させ
てこのスペースを小さくすると、この動作部は従来通り
の方法で機能する。カムの回転(矢印806)は、可撓
性、又は剛性なレバー連結機構によりカム800に接続
された、例えば、ペダル、指操作レバー、又は同様の装
置により行うことが出来る。
【0037】同様に、スプーン164の位置を調節する
機構は、例えば、可撓性又は剛性なレバー連結機構によ
り作動されて動く(図面で左方向から右方向)、例え
ば、剛性なバーを備えることが出来る。
【0038】最後に、図43を参照すると、レピティシ
ョン支持体のレバーは第一の中心点112を中心とする
第一の所定の円弧状の移動距離r1を有し、また、ジャ
ックリテーナ組立体は第二の中心点136を中心とする
第二の所定の移動距離r2を有している。これらの第一
及び第二の所定の円弧状の移動距離は、次式に従い、第
一及び第二の中心点の間の線ABの長さに関して計算す
る。
【0039】r1+r2<AB (ここで、A=レピティション支持体の枢軸点(枢動
点)、B=ハンマーシャンクの枢軸点(枢動点)、r1
=レピティションレバーの切欠き円弧の半径、r2=ハ
ンマーシャンクタブの円弧状半径)。これは、改良に係
る動作部分の干渉係合(interference engagement)を回
避し且つその機能を最大にするためである。
【図面の簡単な説明】
【図1】ピアノ鍵を弾いたときの動作部の動作を逐次的
に示す、従来技術のピアノのエスケープ動作部の側面図
である。
【図2】図1の従来技術のピアノのエスケープ動作部の
詳細な拡大側面図である。
【図3】ピアノ鍵を弾いたときの動作部の動作を逐次的
に示す、従来技術のピアノのエスケープ動作部の側面図
である。
【図4】図3の従来技術のピアノのエスケープ動作部の
詳細な部分拡大断面図であり、理解し易いよう、その前
の動作部の位置を破線で示す図である。
【図5】ピアノ鍵を弾いたときの動作部の動作を逐次的
に示す、従来技術のピアノのエスケープ動作部の側面図
である。
【図6】図5の従来技術のピアノのエスケープ動作部の
詳細な部分拡大断面図であり、理解し易いよう、その前
の動作部の位置を破線で示す図である。
【図7】ピアノ鍵を弾いたときの動作部の動作を逐次的
に示す、本発明のピアノのエスケープ動作部の側面図で
ある。
【図8】図7のピアノエスケープ動作部の一部断面図と
した詳細な拡大側面図である。
【図9】ピアノ鍵を弾いたときの動作部の動作を逐次的
に示す、本発明のピアノのエスケープ動作部の側面図で
ある。
【図10】図9のピアノエスケープ動作部の一部断面図
とした詳細な拡大側面図であり、参照し易いよう、動作
部のその前の位置を破線を示す図である。
【図11】ピアノ鍵を弾いたときの動作部の動作を逐次
的に示す、本発明のピアノのエスケープ動作部の側面図
である。
【図12】図11のピアノエスケープ動作部の一部断面
図とした詳細な拡大側面図であり、参照し易いよう、動
作部のその前の位置を破線を示す図である。
【図13】従来技術のハンマーシャンクの側面図であ
る。
【図14】従来技術のハンマーシャンクの端面図であ
る。
【図15】本発明のハンマーシャンクの一実施例の側面
図である。
【図16】本発明のハンマーシャンクの一実施例の端面
図である。
【図17】本発明のハンマーシャンクのもう一つの実施
例の側面図である。
【図18】本発明のハンマーシャンクのもう一つの実施
例の端面図である。
【図19】本発明のハンマーシャンクのもう一つの別の
実施例の側面図である。
【図20】本発明のハンマーシャンクのもう一つの別の
実施例の底面図である。
【図21】図19のハンマーシャンクのパッド支持部材
の側面図である。
【図22】スロット付き調節ねじを備える本発明のハン
マーシャンクのもう一つの実施例の側面図である。
【図23】フォーク状切欠き部を示す可撓性の支持部材
の平面図である。
【図24】スロット付き調節ねじの側面図である。
【図25】本発明のハンマーシャンクのもう一つの実施
例の側面図である。
【図26】本発明のハンマーシャンクのもう一つの実施
例の端面図である。
【図27】本発明のハンマーシャンクの更にもう一つの
別の実施例の側面図である。
【図28】本発明のハンマーシャンクの更にもう一つの
別の実施例の端面図である。
【図29】本発明の実施例の更にもう一つの別の実施例
の側面図である。
【図30】本発明の実施例の更にもう一つの別の実施例
の側面図である。
【図31】本発明のエスケープ動作部の実施例の一部を
断面図とした側面図である。
【図32】本発明のエスケープ動作部のもう一つの実施
例の側面図である。
【図33】本発明のエスケープ動作部の更にもう一つの
別の実施例の側面図である。
【図34】一部断面図とした側面図である。
【図35】本発明のピアノのエスケープ動作部に使用さ
れるレピテションレバーの平面図である。
【図36】従来技術のレピテションレバーの一部を断面
図とした側面図である。
【図37】従来技術のレピテションレバーの平面図であ
る。
【図38】本発明のピアノのエスケープ動作部に使用さ
れる、改良に係るエスケープジャックの上端部分の詳細
な側面図である。
【図39】従来技術のエスケープジャックの側面図であ
る。
【図40】図22の従来技術のエスケープジャックの上
端部分の詳細な側面図である。
【図41】本発明のピアノのエスケープ動作部のもう一
つの別の実施例を示す一部を断面図とした側面図であ
る。
【図42】図41のピアノのエスケープ動作部の実施例
に採用されるカムを示す平面図である。
【図43】本発明のピアノのエスケープ動作部の側面図
である。
【符号の説明】
100 動作部 102 鍵 104 支点 106 鍵の中心ピ
ン 110 レピティション支持体 112 固定の中心
ピン 120 L字形ジャック 121 ピン 122 ジャックの上方アーム 126 ジャックの
下方アーム 128 ジャックの上端面 130 ハンマー 132 ハンマーシャンク 134 フランジ 136 ピン 140 弦 150 ナックル 160 戻しばね 162 調節釦 164 スプーン 170 外し釦 194 後部チェッ
ク 200 エスケープ動作部 202 レピティションレ
バー 204 ジャックリテーナ組立体 206 ジャックリテーナのクッション部分 208 支持部材 210 クッション
部分の表面 234 調節ねじ 236 ハンマーシ
ョック 238 パッド 244 矩形の端部
分 246 矩形の凹所 248 締結具 252 フォーク状部分 254 スロット 256 カラー付調節ねじ 264 円弧状部分 272 木製釦 274 切欠き 276 木製の支持部材 280 ループ状の
弾性材料 282 溝 284 層 284 層の端面 800 長円形カム 802 枢軸線
フロントページの続き (72)発明者 ディルク・ディクテン アメリカ合衆国ニューヨーク州11105,ロ ング・アイランド・シティ,スタインウェ イ・ストリート 2280 (72)発明者 ゲイリー・マーク・グリーン アメリカ合衆国コネチカット州06443,マ ディソン,シーダークロフト・ドライヴ 44 (72)発明者 ポール・デーヴィッド・オルクシー アメリカ合衆国ニューヨーク州10019,ヨ ンカース,エトヴィル・アベニュー 214 (72)発明者 グレゴリー・レイ・シムズ アメリカ合衆国ニューヨーク州11105,ア ストリア,トゥエンティサード・ロード 19−09 (72)発明者 ルートウィグ・トムスキュ アメリカ合衆国ニューヨーク州10019,ニ ューヨーク,ウエスト・フィフティセカン ド・ストリート 206 (72)発明者 ロバート・チャールズ・バーガー アメリカ合衆国ニューヨーク州11385,グ レンデール,エイティエイス・レーン 82 −80

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ピアノのエスケープ動作部にして、 該ピアノに関して枢動し得るように取り付けられた第一
    の端部と、該ピアノの緊張弦を打撃するハンマーを支承
    する第二の端部とを有するハンマーシャンクであって、
    前記第一の端部と前記第二の端部との間で該ハンマーシ
    ャンクに沿って配置されたナックルを有する前記ハンマ
    ーシャンクと、 前記ピアノの鍵に当接し且つピアノを弾く動作に応答し
    て、ピアノに関して枢動し得るように取り付けられたレ
    ピティション支持体と、 前記レピティション支持体との枢動接続部から伸長し且
    つ前記ナックルのナックルの面と係合し得るように配置
    されたジャックの面を画成する第一の部分を有するジャ
    ックであって、前記鍵を弾く動作の間に、前記ジャック
    の面が前記ナックルの面との係合状態から逃げ得るよう
    に配置された前記ジャックと、 前記ジャックの面が前記ナックルの面と係合した「静
    止」位置に向けて前記ジャックを付勢するばねと、 前記第二の端部と前記ナックルとの間で前記ハンマーシ
    ャンクから垂下したジャックリテーナ組立体であって、
    前記ばねの力に抗して前記ジャックを前記「静止」位置
    に保持し得るように配置されたクッション部分の面を有
    する前記ジャックリテーナ組立体とを備えることを特徴
    とするピアノのエスケープ動作部。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のピアノのエスケープ動
    作部にして、前記ジャックリテーナ組立体が、前記クッ
    ション部分の面を支持し得るよう前記ハンマーシャンク
    から伸長する剛性な支持部材を更に備えることを特徴と
    するピアノのエスケープ動作部。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のピアノのエスケープ動
    作部にして、前記ジャックリテーナ組立体が、前記クッ
    ション部分の面を支持し得るよう前記ハンマーシャンク
    から伸長する可撓性の支持部材を更に備えることを特徴
    とするピアノのエスケープ動作部。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載のピアノのエスケープ動
    作部にして、前記ジャックリテーナ組立体が、前記ハン
    マーシャンクに取り付けられた調節ねじを更に備え、該
    調節ねじが、該ハンマーシャンクに関して軸方向に調節
    されて、前記ハンマーシャンクに関して前記クッション
    部分の面を正確に配置し得るようにしたことを特徴とす
    るピアノのエスケープ動作部。
  5. 【請求項5】 ピアノのエスケープ動作部組立体にし
    て、 枢動し得るようにハンマーシャンクの枢動点にてピアノ
    に取り付けられた第一の端部と、弦を打撃するハンマー
    を支承する第二の端部とを有するハンマーシャンクであ
    って、前記ハンマーシャンクの枢動点と前記ハンマーを
    支承する前記第二の端部との間で該ハンマーシャンクに
    沿って配置されたナックルを備える前記ハンマーシャン
    クと、 「静止」位置にて前記ナックルのナックル面と係合した
    ジャックの面を有するジャックであって、前記鍵の動作
    を前記ナックルに伝達し得るよう前記ナックル及び前記
    ピアノの鍵に関して配置され、鍵を弾く間に前記ジャッ
    クの面を前記ナックルの面から非係合状態にさせ得るよ
    うに配置された前記ジャックと、 前記ジャックを「静止」位置に向けて付勢させ得るよう
    に配置されたばねと、 前記ばねに抗して前記ジャックを「静止」位置に保持し
    得るように配置されたジャックリテーナ組立体であっ
    て、鍵を弾く動作に応答して、前記ジャックの面が前記
    ナックルの面から非係合状態となる前に、前記ジャック
    が前記ナックルと係合して回転動作をする状態で動い
    て、該ナックルの面と係合した前記ジャックの面が、前
    記ナックルの動作中、前記ナックルの面との係合状態を
    保つようにする前記ジャックリテーナ組立体とを備える
    ことを特徴とするピアノのエスケープ動作部組立体。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載のピアノのエスケープ動
    作部組立体にして、前記ジャックリテーナ組立体が、前
    記ハンマーシャンクに取り付けられ、該ジャックリテー
    ナ組立体がジャックリテーナのクッション部分を更に備
    えることを特徴とするピアノのエスケープ動作部組立
    体。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載のピアノのエスケープ動
    作部組立体にして、前記ジャックリテーナ組立体が、剛
    性な支持部材を更に備え、前記ジャックリテーナのクッ
    ション部分が、前記剛性な支持部材により前記ハンマー
    シャンクに取り付けられることを特徴とするピアノのエ
    スケープ動作部組立体。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載のピアノのエスケープ動
    作部組立体にして、前記ジャックリテーナ組立体が、前
    記ジャックリテーナのクッション部分を前記ハンマーシ
    ャンクに関して正確に配置する手段を更に備えることを
    特徴とするピアノのエスケープ動作部組立体。
  9. 【請求項9】 請求項6に記載のピアノのエスケープ動
    作部組立体にして、前記ジャックリテーナ組立体が、弾
    性的に変形可能な支持部材を更に備え、前記ジャックリ
    テーナのクッション部分が、該弾性的に変形可能な支持
    部材により、前記ハンマーシャンクに取り付けられるこ
    とを特徴とするピアノのエスケープ動作部組立体。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載のピアノのエスケープ
    動作部組立体にして、前記ジャックリテーナ組立体が、
    前記ジャックリテーナのクッション部分を前記ハンマー
    シャンクに関して正確に配置する手段を更に備えること
    を特徴とするピアノのエスケープ動作部組立体。
  11. 【請求項11】 請求項6に記載のピアノのエスケープ
    動作部組立体にして、前記ジャックリテーナのクッショ
    ン部分が前記ナックルの面に設けられた隆起部分を備え
    ることを特徴とするピアノのエスケープ動作部組立体。
  12. 【請求項12】 請求項6に記載のピアノのエスケープ
    動作部組立体にして、前記ジャックリテーナのクッショ
    ン部分を受け入れる寸法及び形状の逃がし部分を画成す
    るレピティションレバーを更に備えることを特徴とする
    ピアノのエスケープ動作部組立体。
  13. 【請求項13】 請求項5に記載のピアノのエスケープ
    動作部組立体にして、前記ジャックリテーナ組立体が、
    前記ナックルと前記ハンマーシャンクの前記第二の端部
    との間の領域内で前記ハンマーシャンクを貫通して突出
    し、前記ジャックリテーナのクッション部分を前記ハン
    マーシャンクに関して調節する細長の部材を更に備える
    ことを特徴とするピアノのエスケープ動作部組立体。
  14. 【請求項14】 請求項5に記載のピアノのエスケープ
    動作部組立体にして、前記ジャックの面が湾曲した正面
    上方コーナ部を備えることを特徴とするピアノのエスケ
    ープ動作部組立体。
  15. 【請求項15】 請求項5に記載のピアノのエスケープ
    動作部組立体にして、 レピティション支持体レバーと、 該レピティション支持体レバーと共に動き得るように取
    り付けられた、比較的剛性なスプーンと、 前記ジャックと共に動き得るように取り付けられた調節
    釦とを備え、 前記スプーン及び前記調節釦が、前記ジャックの「静
    止」位置にて離間された位置に配置されることを特徴と
    するピアノのエスケープ動作部組立体。
  16. 【請求項16】 請求項15に記載のピアノのエスケー
    プ動作部組立体にして、前記レピティション支持体レバ
    ーが、第一の中心点を中心とする第一の所定の円弧状の
    移動距離を有し、前記ジャックリテーナ組立体が、第二
    の中心点を中心とする第二の所定の円弧状の移動距離を
    有し、 該第一及び第二の所定の円弧状の移動距離が、干渉係合
    を回避し得るように前記第一及び第二の中心点の間の間
    隔に関して計算されることを特徴とするピアノのエスケ
    ープ動作部組立体。
  17. 【請求項17】 請求項5に記載のピアノのエスケープ
    動作部組立体にして、前記ジャックの回転及び従動を許
    容する第一の位置と、非係合状態となる前に前記ジャッ
    クの動作を制限する第二の位置との間で動き得るように
    取り付けられた可調節型調整部材を更に備えることを特
    徴とするピアノのエスケープ動作部組立体。
  18. 【請求項18】 請求項5に記載のピアノのエスケープ
    動作部組立体にして、該動作部分が、該動作部分の動作
    中に弾性的に変形して、前記ジャックの面が前記ナック
    ルの面との係合状態を保つのを許容する柔軟な部材を備
    えることを特徴とするピアノのエスケープ動作部組立
    体。
  19. 【請求項19】 請求項5に記載のピアノのエスケープ
    動作部組立体にして、前記ジャックリテーナが、前記ジ
    ャックの面と前記ナックルの面との転がり係合点を保ち
    得るように取り付けられ、これにより、前記非係合状態
    となる前の前記動作部分の動作の一部の時点にて、前記
    ジャックの面と前記ナックルの面との滑り摩擦を最小に
    し得るようにしたことを特徴とするピアノのエスケープ
    動作部組立体。
  20. 【請求項20】 ピアノのエスケープ動作部にして、 該ピアノに関して枢動し得るように取り付けられた第一
    の端部と、該ピアノの緊張弦を打撃するハンマーを支承
    する第二の端部とを有するハンマーシャンクであって、
    前記第一の端部と前記第二の端部との間で該ハンマーシ
    ャンクに沿って配置されたナックルを有する前記ハンマ
    ーシャンクと、 「静止」位置にて、ナックルの面と係合したジャックの
    面を有するジャックであって、該鍵の動作を前記ナック
    ルに伝達し得るように前記ナックル及びピアノの鍵に関
    して配置され且つ鍵を弾く動作中、前記ジャックの面を
    前記ナックルの面から非係合状態にする前記ジャック
    と、 前記ジャックを「静止」位置に向けて付勢するばねと、 前記ハンマーシャンクに接続されたジャックリテーナの
    クッション部分であって、前記ばねに抗し且つ前記ジャ
    ックを「静止」位置に保持し得るような方法で前記ジャ
    ックに「静止」位置にて接触し得るように配置された前
    記ジャックリテーナのクッション部分とを備えることを
    特徴とするピアノのエスケープ動作部。
  21. 【請求項21】 請求項19に記載のピアノのエスケー
    プ動作部組立体にして、前記鍵が釣合い重りを備え、滑
    り摩擦を最小にし得るように前記ジャックリテーナを取
    り付けることにより、該重りの重量が、比較的軽くなる
    ようにしたことを特徴とするピアノのエスケープ動作部
    組立体。
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