JPH08227180A - 静電荷像現像用トナーと定着方法及び装置 - Google Patents

静電荷像現像用トナーと定着方法及び装置

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JPH08227180A
JPH08227180A JP3395795A JP3395795A JPH08227180A JP H08227180 A JPH08227180 A JP H08227180A JP 3395795 A JP3395795 A JP 3395795A JP 3395795 A JP3395795 A JP 3395795A JP H08227180 A JPH08227180 A JP H08227180A
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JP3395795A
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Tomomi Oshiba
知美 大柴
Hiroshi Yamazaki
弘 山崎
Yuji Marukawa
雄二 丸川
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 帯電性と定着時の離型性に優れた静電荷像現
像用トナーと定着方法及び装置を提供する。 【構成】 少なくとも結着樹脂、着色剤、荷電制御剤及
び離型剤を含有するトナーにおいて、荷電制御剤が下記
一般式で表される化合物であり、離型剤が分子量2000以
下の低分子量成分が5〜20%のポリオレフィンであるこ
とを特徴とする静電荷像現像用トナー及び既トナーを用
いた定着方法及び装置。 【化1】 (上記一般式中、R1〜R4は置換、無置換の炭素数1〜
18のアルキル基又は置換、無置換のベンジル基を表し、
-は陰イオンを表す。但しR1〜R4の少なくとも1つ
は炭素数8〜18のアルキル基を表す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真法等に用いら
れる静電荷像現像用トナーと定着方法及び装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、複写機等の画像形成法に用いられ
ている代表的電子写真法は、光導電性材料よりなる感光
体に一様な静電荷が付与された後、像露光により当該感
光体の表面に原稿に対応した静電潜像が形成され、この
静電潜像が現像剤により現像されてトナー像が形成さ
れ、更にこのトナー像が紙等の記録材に転写された後、
定着されるという方法である。
【0003】この現像剤には、現像性、定着性の面から
多くの機能性が要求される。例えば、トナーの静電的、
熱的、物理強度的な物性、化学的特性、或いは流動、ブ
ロッキング、粒度分布等に関わる粉体特性などが問題と
される。これらを受けて、トナー粒子の材質、形状、形
成方法更に特性補完のための種々の添加剤が検討されて
いる。
【0004】特に電子写真法の機構上、トナーに対する
適正な帯電性の付与は重要である。そして帯電性を制御
する方法として、荷電制御剤を使用する方法が知られて
いるが、従来、荷電制御剤はトナー内部に添加せしめ、
トナーの帯電性を制御する材料として使用されている。
更に、トナー表面に含有荷電制御剤粒子を露呈させ、帯
電性を制御する試みがなされている(特開昭62-206541
号、同63-301964号、同64-68764号、同63-244056号、同
63-318570号、同63-131148号、同62-246043号、同63-20
75号等)。上記の技術においては荷電制御剤がトナー表
面に存在、露呈するために摩擦帯電性が確実に制御され
る利点がある。しかし、一方で表面にのみ荷電制御剤を
存在させた場合、帯電性は改善されるものの、その特性
安定性が不足することから、特開平4-21862号では表面
と内部に存在する荷電制御剤の量を共に制御することが
帯電制御及び安定性の点から良好であることを見いだ
し、提案している。
【0005】一方、トナーのもう一つの重要な特性であ
る定着性を支配する定着方式としては、熱ロール方式等
が一般的となっている。この他にも熱板、フラッシュ定
着等の方式が知られているが、定着器の簡易化等を含め
ていわゆる熱ロール定着方式或いはフィルム定着方式が
好適に使用されている。これら定着方式においては、加
熱されたロールの間、或いはフィルムとロールの間を未
定着トナー画像を担持した記録材を通過させ定着される
ものである。このために、トナーとしては紙等記録材に
対する接着性と共にロール或いはフィルムからの離型性
が要求される。
【0006】離型性向上のためには、トナーに離型剤を
添加する技術が知られている。離型剤としては、一般に
低分子量ポリプロピレン・低分子量ポリエチレン・エチ
レン−プロピレン共重合体等のオレフィン類、マイクロ
クリスタンス・カルナウバワックス・サゾールワックス
・パラフィンワックス等が知られている。
【0007】しかしながら、上記離型剤の多くは一般的
なキャリアとの摩擦帯電において負に帯電するため、正
帯電性トナーに使用する場合には帯電性を阻害してしま
う問題がある。このため、正帯電性トナーに於いて定着
性と帯電性のバランスを確保することは困難であった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、帯電
性と定着時の離型性に優れた電子写真用等に用いられる
静電荷像現像用トナーを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の課題は、下記構
成の何れかを採ることによって達成される。
【0010】(1) 少なくとも結着樹脂、着色剤、荷
電制御剤及び離型剤を含有するトナーにおいて、該荷電
制御剤が下記一般式で表される化合物であり、該離型剤
が分子量2000以下の低分子量成分を5〜20%含有するポ
リオレフィンであることを特徴とする静電荷像現像用ト
ナー。
【0011】
【化4】
【0012】(上記一般式中、R1〜R4は置換、無置換
の炭素数1〜18のアルキル基又は置換、無置換のベンジ
ル基を表し、A-は陰イオンを表す。但しR1〜R4の少
なくとも1つは炭素数8〜18のアルキル基を表す。) (2) 定着部材と定着部材に圧接回動する加圧部材
と、該定着部材と該加圧部材との間を通過する記録材上
の未定着トナー像を前記定着部材を介して加熱熔融する
加熱部材とを有する定着方法において、前記未定着トナ
ー像を形成するトナーが少なくとも結着樹脂、着色剤、
荷電制御剤及び離型剤を含有し、且つ該荷電制御剤が下
記一般式で表される化合物であり、該離型剤が分子量2,
000以下の低分子量成分を5〜20%含有するポリオレフ
ィンであることを特徴とする定着方法。
【0013】(3)定着部材と定着部材に圧接回動する
加圧部材と、該定着部材と該加圧部材との間を通過する
記録材上の未定着トナー像を前記定着部材を介して加熱
熔融する加熱部材とを有する定着装置において、前記未
定着トナー像を形成するトナーが少なくとも結着樹脂、
着色剤、荷電制御剤及び離型剤を含有し、且つ該荷電制
御剤が上記一般式で表される化合物であり、該離型剤が
分子量2,000以下の低分子量成分を5〜20%含有するポ
リオレフィンであることを特徴とする定着装置。
【0014】(4) 回動する熱定着ローラと該熱定着
ローラに圧接する圧着ローラの間をトナー像を担持した
記録材を通過させることを特徴とする(2)記載の定着
方法。
【0015】(5) 固定配置された加熱体と、該加熱
体に対抗して圧接、回動する加圧部材との間に移動する
フィルム材を配置し、トナー像を担持した記録材をフィ
ルム材と加圧部材の間を通過させることを特徴とする
(2)記載の定着方法。
【0016】尚、上記一般式において、Aは好ましくは
置換ベンゼン又は置換ナフタレンを構造要素として含む
もの、より好ましくは置換ナフタレンを含むものであ
る。次に代表的化合物例を示せば下記の如くである。
【0017】
【化5】
【0018】
【化6】
【0019】離型剤として前記の如きものを用いると、
溶融混練時に低分子量成分の溶融粘度が分子量の大きい
部分に比べて低くなり、離型剤ドメインの外側にブリー
ドアウトする。この離型剤の低分子量成分に上記荷電制
御剤が溶解し、荷電制御剤は離型剤ドメインの周囲に存
在することになる。このようにして、離型剤ドメインの
周囲に荷電制御剤が存在することにより、離型剤の負帯
電性が効果的に打ち消され、結果としてトナーの正帯電
性が向上する。
【0020】このとき荷電制御剤の構造が上記範囲を越
えると離型剤への溶解性が低くなり、離型剤ドメインの
周囲に荷電制御剤をうまく固定することができない。離
型剤の低分子量成分が5%を下回ると、トナーの離型性
が悪くなり、また荷電制御剤が十分溶解できない。しか
し、離型剤の低分子量成分が20%を越えると、離型剤全
体の溶融粘度が低くなるために、荷電制御剤が離型剤ド
メイン全体に存在するようになる。このような場合、離
型剤の離型性能が低下したり、トナー全体のガラス転移
温度が低下するためにトナーのブロッキングが生じたり
する。
【0021】また、本発明に於いては上記荷電制御剤を
用いることにより長鎖炭化水素成分を有することから、
離型剤に対する溶解性を高めることができ、帯電性の保
持、即ち、離型剤の負帯電性による正帯電性の阻害をよ
り効果的に防止することができる。
【0022】この結果、本発明のトナーでは、高い正帯
電性を保持することができるために、いわゆる弱帯電性
トナーによる文字チリの発生が無く、長期に渡って安定
した良好な画像を形成することができる。更に、熱ロー
ル或いはフィルム定着方式に於いて、離型剤の効果を阻
害することが無く、オフセット等の問題を発生すること
が無い。
【0023】本発明に用いる離型剤は、分子量2,000以
下の低分子量成分が5〜20%のポリオレフィンであり、
具体的には、エチレンやプロピレンの重合体で構成され
る。好ましくは低分子量ポリプロピレン・低分子量ポリ
エチレン・エチレン−プロピレン共重合体等があげられ
る。これらの分子量は数平均分子量(Mn)で800〜10,00
0、好ましくは1,000〜9,000である。また、重量平均分
子量(Mw)としては3,000〜50,000、好ましくは4,000〜
40,000である。
【0024】本発明に於ける平均分子量は、高温GPC
を用いて測定された平均分子量を示す。具体的には、溶
媒として0.1%のアイオノールを添加したo-ジクロロベ
ゼンを使用し、135℃の温度条件で流出させ示差屈折率
検出器により検出し、分子量を普遍校正法によるポリプ
ロピレン絶対分子量換算で求めた平均分子量(数平均分
子量及び重量平均分子量)である。
【0025】本発明のポリオレフィンの製造方法は、特
に限定されないが、一般的には、通常の方法で合成され
たポリオレフィンを溶融状態で熱分解を行い調整する方
法があげられる。分子量の調整は、前述のGPCに於い
て好ましい範囲の平均分子量や分布を有する様に、分取
し調整する方法がある。
【0026】離型剤の低分子量成分量(%)は、上記G
PCで得られたデータにおいて、図1に示すA、Bの面
積から、次式を用いて算出する。
【0027】 低分子量成分量(%)={A/(A+B)}×100 離型剤の添加量は、トナー中に1〜5重量%添加するこ
とが好ましい。
【0028】本発明のトナーの製造方法としては、トナ
ー組成物を混合、溶融混練、粉砕、分級する方法が好ま
しい。
【0029】本発明のトナーを構成する結着樹脂として
は特に限定されず、従来公知の種々の樹脂が用いられ
る。例えば、スチレン系樹脂・アクリル系樹脂・スチレ
ン/アクリル系樹脂・ポリエステル樹脂等が挙げられ
る。
【0030】更に、構成する着色剤としては特に限定さ
れず、従来公知の種々の材料が使用される。例えばカー
ボンブラック・ニグロシン染料・アニリンブルー・カル
コイルブルー・クロムイエロー・ウルトラマリンブルー
・デュポンオイルレッド・キノリンイエロー・メチレン
ブルークロライド・フタロシアニンブルー・マラカイト
グリーンオクサレート・ローズベンガル等が挙げられ
る。
【0031】また、流動性付与等の観点から、無機微粒
子を添加してもよい。無機微粒子としてはシリカ・チタ
ニア・アルミナ等の無機酸化物粒子が好ましく、更に、
これら無機微粒子はシランカップリング剤やチタンカッ
プリング剤等によって疎水化処理されていてもよい。
【0032】
【作用】本発明のトナーは、二成分現像剤、磁性一成分
現像剤の何れとしても用いることができる。
【0033】二成分現像剤として用いる場合には、キャ
リアとしては鉄・フェライト等の磁性材料粒子のみで構
成される非被覆キャリア、磁性材料粒子表面を樹脂等に
よって被覆した樹脂被覆キャリア或いは、樹脂と磁性粉
とを混合して得られる樹脂分散型キャリアの何れを使用
してもよい。このキャリアの平均粒径は体積平均粒径で
30〜150μmが好ましい。
【0034】磁性一成分現像剤として用いる場合には、
着色剤として数平均一次粒子径が0.1〜2.0μmのマグネ
タイト等の強磁性体を含有して構成することが好まし
い。この場合は磁性体をトナー中に20〜60重量%添加さ
れる。
【0035】更に、本発明ではキャリアを用いずに非磁
性トナーのみで構成される非磁性一成分トナーとして用
いることもできる。
【0036】本発明に使用される好適な定着方法は、熱
ロール定着方法及び固定設置された加熱体と、該加熱体
に対向して圧接かつ回転し、フィルム材を介して記録材
を該加熱体に圧着させる加圧部材によりトナー像を記録
材上に加熱定着するフィルム定着方法をあげることがで
きる。
【0037】図2は本発明の構成例を示すローラ定着装
置の概要断面図である。図2において、11は定着部材で
ある定着上ローラ、12はこれと対をなす加圧部材である
定着下ローラである。定着上ローラ11において、11aは
定着上ローラ11の表面の層を形成するフッ素樹脂層、11
bはフッ素樹脂層11aの下の層をなす弾性層、11cは該
弾性層11bの内部に設けられたローラの芯となる芯金で
ある。フッ素樹脂層11aとしては、例えばPFA(4フ
ッ化エチレン−パーフルオロアルコキシエチレン共重合
樹脂)が用いられる。PFA樹脂は、ポリフッ化エチレ
ンの主鎖を持ち、側鎖に−OR基(Rはパーフルオロアル
キル基)を付加したものである。フッ素樹脂の材質とし
ては、他にPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)や
FEP(ポリフルオロエチレンプロピレン重合体)等が
用いられる。これらPFA,PTFE,FEPは、他の
種類のフッ素樹脂に比較して極めて耐久性が高いという
性質をもっている。
【0038】フッ素樹脂層11aの厚さとしては、例えば
50μm程度のものが用いられる。弾性層11bとしては、
例えばシリコーンゴムが用いられ、その厚さとしては例
えば1mm、その硬度としては例えばJIS−A 13゜程
度のものが用いられる。芯金11cとしては、例えばアル
ミニウムが用いられ、その芯金の厚さとしては例えば3
mm程度のものが用いられる。18は定着上ローラ11の内部
に設けられた加熱手段である。該加熱手段18としては、
例えばハロゲンランプヒータが用いられ、その出力とし
ては例えば850W程度のものが用いられる。そして、定
着ローラ表面を例えば200℃近辺まで加熱するようにな
っている。
【0039】定着下ローラ12の構成も定着上ローラ11の
構成と同じである。即ち、定着下ローラ12において、12
aは定着下ローラ12の表面の層を形成するフッ素樹脂
層、12bはフッ素樹脂層12aの下の層をなす弾性層、12
cは該弾性層12bの内部に設けられたローラの芯となる
芯金である。フッ素樹脂層12aとしては、例えばPFA
が用いられ、厚さとしては、例えば50μm程度のものが
用いられる。弾性層12bとしては、例えばシリコーンゴ
ムが用いられ、その芯金の厚さとしては例えば1mm、そ
の硬度としては例えばJIS−A 13゜程度のものが用
いられる。芯金12cとしては、例えば鋼が用いられ、そ
の厚さとしては例えば3mm程度のものが用いられる。こ
こで、前記弾性層11b,12bの厚さが、多くの場合0.5m
m以上、5mm以下であれば、記録材13にトナー画像を均
一に定着させることができる。高画質化が要求されるフ
ルカラー定着等の場合、均一にトナー層を定着すること
が必要になるからである。
【0040】そして、これら定着ローラ11,12はそれぞ
れ図に示す向きに回転する。なお、定着ローラ11,12の
表面の層をなすフッ素樹脂層は、少なくともトナー画像
と当接する側(定着上ローラ11)にだけ設ければよく、
必ずしも、定着下ローラ12側に設ける必要はない。
【0041】13は記録紙、OHPシート等の記録材、14
は該記録材13上に形成されたトナー画像である。10は定
着上ローラ11の表面にシリコーンオイルを塗布する機構
(手段)としてのオイルローラである。オイルを定着上
ローラ11の表面に均一に塗布する機構のものである。1
6,17は画像が定着された記録材13を排紙する排紙ロー
ラである。18は定着上ローラ11内に設けられた加熱部材
に相当する加熱手段、19は定着ローラ11,12から排出さ
れてくる記録媒体13を排紙ローラ16,17に導くガイドで
ある。このように構成された装置の動作を説明すれば、
以下の通りである。
【0042】記録材13には、感光体に形成された静電潜
像に応じて現像器により現像されたトナー画像が転写さ
れて、定着装置に図示しない搬送機構により送られてく
る。このトナー画像14は、モノクロトナー画像であって
も、カラートナー画像であってもよい。定着装置では、
定着上ローラ11,定着下ローラ12及びオイルローラ10が
図に示す方向に回転している。
【0043】定着ローラ11,12に挟まれた記録材13は、
この定着ローラ11,12を通過する間にトナー画像14が例
えば200℃近辺で熱融着されて記録材13上に定着する。
この時、定着ローラ11,12の表面層がフッ素樹脂層で構
成されているので、表面層がシリコーンゴム等の材質よ
りなるローラよりも耐久性が高い。ここで、フッ素樹脂
層として、前述したPFA,PTFE,FEP等を用い
ると、極めて耐久性が高くなる。定着された記録材13
は、ガイド9を介して排紙ローラ16,17に送られ、排出
される。
【0044】また、フィルム定着方法は図3に示す如
く、定着装置に固定支持された低熱容量のライン状加熱
体27を用い、厚さにして0.2〜5.0mm、好ましくは0.5〜
3.5mm、幅10〜15mm、長手長240〜400mmのアルミナ基盤
に抵抗材料を1.0〜2.5mm塗布したものであり、両端より
通電される。通電はDC100Vの周期25msecのパルス波
形で、温度センサー26により制御された温度、エネルギ
ー放出量に応じたパルス幅に変化させて与えられる。低
熱容量ライン状加熱体27において温度センサー26で検出
された温度T1とした場合、抵抗材料に対向するフィル
ム材24の表面温度T2はT1よりも低い温度となる。こ
こで、T1は120〜220℃が好ましく、T2の温度はT1
の温度と比較して0.5〜10℃低いことが好ましい。ま
た、フィルム材24がトナー定着表面より剥離する部分に
おけるフィルム材表面温度T3はT2とほぼ同等であ
る。このようにエネルギー制御、温度制御された加熱体
に当接して図3中央矢印方向に定着フィルム材24は移動
する。この定着フィルム材24としてあげられるのは、厚
みにして10〜35μmの耐熱フィルム、例えば、ポリエス
テル、ポリパーフルオロアルコキシビニルエーテル、ポ
リイミド、又はポリエーテルイミド等である。これにテ
フロン等のフッ素樹脂に導電材を添加した離型材層を5
〜15μm被覆させたエンドレスフィルム等が用いられる
(定着法:エンドレスフィルム方法)。一般的には総
厚10〜100μm、フィルム材駆動は駆動ローラと従動ロー
ラによる駆動とテンションによりシワ・ヨレがなく搬送
される。定着線速は40〜500mm/secが好ましい。加圧ロ
ーラはシリコーンゴム等の離型性の高いゴム弾性層を有
し、総圧2〜30kgでフィルム材を介して加熱体へ圧着
し、圧接回転する。
【0045】また、上記はエンドレスシートを用いた説
明であるが、図4のようにシート送り出し軸31及び巻き
とり軸32を使用し、有端のフィルム材24であっても良い
(定着法;有端フィルム方法)。更に、内部に駆動ロ
ーラ等の支持ローラを有さない単なる円筒状のものでも
よい。
【0046】何れに於いても定着クリーニング18の機構
を付与して使用されるのが望ましい。シリコーンオイル
を定着装置の上ローラ或いはフィルム材に供給する方式
やシリコーンオイルを含浸したパッド、ローラ、ウェッ
ブ等でクリーニングする方法が使用できる。
【0047】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
るが、本発明の態様はこれに限定されない。尚、本文及
び表中「部」とは「重量部」を表す。
【0048】〔トナー作製〕以下に示す配合にて混合、
溶融混練、粉砕、分級して体積平均粒径8.5μmのトナー
母体を作製し、続いてトナー100重量部に対し疎水性シ
リカ1重量部の割合で外添混合しトナーを作製した。
【0049】なお、下記表に於いて、低分子量成分を制
御したポリプロピレン及びポリエチレンは通常の重合法
により形成されたポリプロピレン或いはポリエチレンを
熱分解処理を行い低分子量化し、更に、GPC等を用い
て分子量分布を制御することにより調整した。
【0050】
【表1】
【0051】上記「トナー1」〜「トナー5」及び「比
較トナー1」〜「比較トナー3」についてはスチレン−
アクリル樹脂を被覆した体積平均粒径が60μmのフェラ
イトキャリアと混合し、トナー濃度が5%の現像剤を調
整し使用した。一方、「トナー6」〜「トナー7」及び
「比較トナー4」〜「比較トナー5」についてはトナー
のみで磁性一成分現像剤として使用した。
【0052】なお、比較化合物1及び2は、下記の化合
物である。
【0053】
【化7】
【0054】〔評価〕 (帯電性評価)トナーの帯電量を評価した。評価は、上
記「トナー1」〜「トナー5」及び「比較トナー1」〜
「比較トナー3」については調整した現像剤で帯電量を
測定し、磁性一成分現像剤は、上記二成分現像剤を調整
したと同じキャリアとトナー濃度が6%となる様に調整
して実施した。帯電量の測定は、常温常湿環境(20℃/
50%RH)にて振とうを行い、20分間振とうした後にブ
ローオフ法(TB-200:東芝製)を用いて実施した。結果
を下記表2に示す。
【0055】
【表2】
【0056】(実機評価)上記「トナー1」〜「トナー
5」及び「比較トナー1」〜「比較トナー3」について
は二成分現像剤としてコニカ(株)社製複写機U-BIX3035
の定着装置を改造して使用した。
【0057】一方、「トナー6」〜「トナー7」及び
「比較トナー4」〜「比較トナー5」についてはコニカ
(株)社製レーザービームプリンターLP-3015を改造して
使用した。
【0058】定着の条件については下記に示す定着装置
を用いた。
【0059】・熱ロール定着の条件 熱ロール方式として、表面をテトラフルオロエチレン−
パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体で被覆し
た直径30mmのヒーターを中央部に内蔵した円柱状の鉄を
上ローラーとして有し、表面が同様にテトラフルオロエ
チレン−パーフルオロアルキルエーテル共重合体で被覆
したシリコンゴムで構成された直径30mmの下ローラーを
有している。線圧は0.8kg/cmに設定され、ニップの幅
は4.3mmとした。この定着機を使用して、印字の線速を2
50mm/secに設定した。
【0060】また、定着機の表面温度は可変(110〜230
℃)できるものを用いた。
【0061】・フィルム定着の条件 定着装置として図3に示したエンドレスシート定着器を
用い、定着の条件等を下記の如く設定した。
【0062】 定着条件:加熱体温度T1=110〜230℃ フィルム材速度=250mm/sec 加熱体・加圧ロール間総圧=10kg 加圧ローラー・フィルム材間ニップ=3mm フィルム材:表面に導電性物質を分散したポリテトラフ
ルオロエチレンを被覆した厚みが15μmのポリイミドフ
ィルム材 評価は、上記評価機を使用し、5%の画素率で常温低湿
環境(20℃/10%RH)にて10万枚の印字を行い、1万
枚毎に現像剤の帯電量を測定し、更に画像欠陥の有無
(オフセットによる汚れの有無及び文字チリの有無)に
ついて評価を実施した。結果を下記表3、4に示す。
【0063】
【表3】
【0064】
【表4】
【0065】本発明に係わるトナーは帯電性、画像汚
れ、文字チリの何れの特性も、優れており問題がないの
に対し、本発明外の比較トナーは1〜2万枚印字の条件
で何れかの特性に問題が出てくることがわかる。
【0066】
【発明の効果】離型剤の多くは一般的なキャリアとの摩
擦帯電において負に帯電するため、正帯電性トナーに使
用する場合には帯電性を阻害してしまう問題がある。こ
のため、正帯電性トナーに於いて定着性と帯電性のバラ
ンスを確保することは困難であった。本発明により、帯
電性と定着時の離型性に優れた静電荷像現像用トナー、
定着方法及び装置を提供することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明おける低分子量成分%の説明図。
【図2】本発明に係るローラ定着装置の概要断面図。
【図3】本発明に係るフィルム定着装置の概要断面図。
【図4】本発明に係るフィルム定着装置の概要断面図。
【符号の説明】
10 オイルローラ 11 定着上ローラ 12 定着下ローラ 21 フィルム材駆動ローラ 22 フィルム材従動ローラ 24 フィルム材 25 低熱容量ライン状加熱体

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 結着樹脂、着色剤、荷電制御剤及び離型
    剤を含有するトナーにおいて、該荷電制御剤が下記一般
    式で表される化合物であり、該離型剤が分子量2,000以
    下の低分子量成分を5〜20%含有するポリオレフィンで
    あることを特徴とする静電荷像現像用トナー。 【化1】 (上記一般式中、R1〜R4は置換、無置換の炭素数1〜
    18のアルキル基又は置換、無置換のベンジル基を表し、
    -は陰イオンを表す。但しR1〜R4の少なくとも1つ
    は炭素数8〜18のアルキル基を表す。)
  2. 【請求項2】 定着部材と定着部材に圧接回動する加圧
    部材と、該定着部材と該加圧部材との間を通過する記録
    材上の未定着トナー像を前記定着部材を介して加熱熔融
    する加熱部材とを有する定着方法において、前記未定着
    トナー像を形成するトナーが少なくとも結着樹脂、着色
    剤、荷電制御剤及び離型剤を含有し、且つ該荷電制御剤
    が下記一般式で表される化合物であり、前記離型剤が分
    子量2,000以下の低分子量成分を5〜20%含有するポリ
    オレフィンであることを特徴とする定着方法。 【化2】 (上記一般式中、R1〜R4は置換、無置換の炭素数1〜
    18のアルキル基又は置換、無置換のベンジル基を表し、
    -は陰イオンを表す。但しR1〜R4の少なくとも1つ
    は炭素数8〜18のアルキル基を表す。)
  3. 【請求項3】 定着部材と定着部材に圧接回動する加圧
    部材と、該定着部材と該加圧部材との間を通過する記録
    材上の未定着トナー像を前記定着部材を介して加熱熔融
    する加熱部材とを有する定着装置において、前記未定着
    トナー像を形成するトナーが少なくとも結着樹脂、着色
    剤、荷電制御剤及び離型剤を含有し、且つ該荷電制御剤
    が下記一般式で表される化合物であり、前記離型剤が分
    子量2000以下の低分子量成分を5〜20%含有するポリオ
    レフィンであることを特徴とする熱定着装置。 【化3】 (上記一般式中、R1〜R4は置換、無置換の炭素数1〜
    18のアルキル基又は置換、無置換のベンジル基を表し、
    -は陰イオンを表す。但しR1〜R4の少なくとも1つ
    は炭素数8〜18のアルキル基を表す。)
  4. 【請求項4】 回動する熱定着ローラと該熱定着ローラ
    に圧接する圧着ローラの間をトナー像を担持した記録材
    を通過させることを特徴とする請求項2記載の定着方
    法。
  5. 【請求項5】 固定配置された加熱体と、該加熱体に対
    抗して圧接、回動する加圧部材との間に移動するフィル
    ム材を配置し、トナー像を担持した記録材をフィルム材
    と加圧部材の間を通過させることを特徴とする請求項2
    記載の定着方法。
JP3395795A 1995-02-22 1995-02-22 静電荷像現像用トナーと定着方法及び装置 Pending JPH08227180A (ja)

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