JPH08272255A - 画像形成方法 - Google Patents

画像形成方法

Info

Publication number
JPH08272255A
JPH08272255A JP7077654A JP7765495A JPH08272255A JP H08272255 A JPH08272255 A JP H08272255A JP 7077654 A JP7077654 A JP 7077654A JP 7765495 A JP7765495 A JP 7765495A JP H08272255 A JPH08272255 A JP H08272255A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
toner
fixing
fixing member
roller
fluorine
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7077654A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshiki Nishimori
芳樹 西森
Tatsuya Nagase
達也 長瀬
Hiroshi Yamazaki
弘 山崎
Akizo Shirase
明三 白勢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Inc filed Critical Konica Minolta Inc
Priority to JP7077654A priority Critical patent/JPH08272255A/ja
Priority to US08/620,794 priority patent/US5624780A/en
Publication of JPH08272255A publication Critical patent/JPH08272255A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Fixing For Electrophotography (AREA)
  • Developing Agents For Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 広い定着温度領域に渡ってオフセット現象の
発生がなく、高画質化を達成し、耐久性の向上した画像
形成方法の提供。 【構成】 樹脂と着色剤と離型剤とからなり、5.04μm
以下の粒径である成分を5〜60個数%含有し、体積平均
粒径が5〜10μmであるトナーによって形成されたトナ
ー像を、移動する定着部材と前記定着部材に圧接し回動
する加圧部材との間に前記トナー像を担持した記録材を
通過させ固定配置された加熱部材により前記定着部材を
介して前記トナー像を記録材に熱定着させる画像形成方
法に於いて、当該定着部材の加圧部材側の表面に下記一
般式〔I〕で示される構造単位を有する含フッ素系シリ
コンオイルが塗布されている事を特徴とする画像形成方
法。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は画像形成方法に関し、特
に電子写真の熱定着による画像形成方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来より乾式電子写真用トナーにより形
成された画像を記録材に定着する手段として、例えば熱
ローラ定着の如き構成により、トナーの軟化温度以上の
温度に保たれた定着ローラによりトナー像を加熱、押圧
してトナー粒子を溶融変形せしめて記録材に定着する方
法が一般的に用いられる。このような定着方法に於いて
は溶融したトナーが定着ローラに付着して画像を汚染す
るいわゆるオフセット現象が発生しやすい。
【0003】このようなオフセットを防止するためのト
ナー側からの対策としてトナー粒子中に離型剤を添加す
る事が図られ、特開昭49−65231号に記載の如く
トナー中に低分子量ポリプロピレンの如き離型剤を添加
する技術が提案されている。即ち、定着時に於いてトナ
ー粒子中に含有されている離型剤が溶融して定着ローラ
とトナー粒子の界面に離型剤層が形成され、定着ローラ
への溶融トナーの付着を防止し得ることが可能となり、
有用な技術である。
【0004】しかし一方、近年に於いて、画像の高画質
化の目的に対しトナーの小粒径化が図られている。この
ように小粒径なトナーで構成された定着前の画像の状態
は、従来の大粒径なトナーで構成されたものよりも個々
のトナー粒子同士が密に充填されておりトナー粒子間の
隙間が少ない状態となっている。このような状態のトナ
ー層を定着する場合はトナー層の下部に位置するトナー
粒子中に含まれる離型剤はトナー層の表層即ち定着ロー
ラとの界面に滲み出しにくくなる。即ち、小粒径なトナ
ーではトナー中に先述の如く離型剤を添加しても定着時
に於いてその効果が充分に発揮されなくなり、オフセッ
トの発生防止に対し不利である。
【0005】一方、オフセットを防止する別の手段とし
て定着ローラのトナーに接する面の表面にシリコンオイ
ル等を塗布してトナーが付着しにくくする手段を講じる
事は有効である。しかし定着ローラの表面にPFA等のフ
ッ素系樹脂からなる低表面エネルギーな被覆層を設けて
定着ローラの耐久性とトナー離型性の向上を図る事が一
般的に用いられており、その様な場合にはフッ素系樹脂
被覆層へのシリコンオイルの濡れが悪くなるために決し
て充分なオフセット防止効果が得られない。特開昭52
−124338号公報には、その様な定着ローラ表面へ
の塗れ性の向上の目的で末端にトリフルオロメチル基を
有するフルオロプロピルメチルシリコンオイルを使用す
る定着装置に関して開示されている。しかし該公報記載
のシリコンオイルではフッ素の含有量が低いために定着
部材に対する塗れ性が低く、オフセット発生防止に対す
る充分な効果が得られない。
【0006】一方、近年定着ローラの代わりに固定され
た加熱体を使用して移動するフィルム材を介して圧着ロ
ーラに圧接し、その間をトナー像を坦持した記録紙を通
過させて熱定着する技術が、例えば特開平5−1195
30号に提案されている。この定着方法は熱効率の良い
定着方法であるが上述した熱ローラ定着方法と同様の諸
問題を提起している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、トナ
ー粒径を特定の平均粒径と粒度分布(小粒径化)とする
事で画像の高画質化を達成し、かつ耐久性を向上すると
共に、定着オフセットの発生を防止した画像形成方法の
提供にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、以
下の構成により達成される。
【0009】1) 樹脂と着色剤と離型剤とからなり、
5.04μm以下の粒径である成分を5〜60個数%含有し、
体積平均粒径が5〜10μmであるトナーによって形成さ
れたトナー像を、移動する定着部材と前記定着部材に圧
接し回動する加圧部材との間に前記トナー像を担持した
記録材を通過させ固定配置された加熱部材により前記定
着部材を介して前記トナー像を記録材に熱定着させる画
像形成方法に於いて、当該定着部材の加圧部材側の表面
に下記一般式〔I〕で示される構造単位を有する含フッ
素系シリコンオイルが塗布されている事を特徴とする画
像形成方法。
【0010】
【化2】
【0011】式中、Xは炭素数1〜4の飽和炭化水素基
又はアリール基を示し、Rfは炭素数2〜10のフルオ
ロアルキル基を示し、nは1〜4の整数を示す。
【0012】2) 前記定着部材は、前記加熱部材を内
蔵し、表面にフッ素系樹脂被覆層を有する定着ローラで
ある事を特徴とする前記1記載の画像形成方法。
【0013】3) 前記定着部材は、表面にフッ素系樹
脂被覆層を有するフィルム状部材である事を特徴とする
前記1記載の画像形成方法。
【0014】本発明ではトナーの粒度の構成を体積平均
粒径が5〜10μmであり、特に5.04μm以下のト
ナー粒子を5〜60個数%の構成とする事で高画質化を
達成し得る。これは5.04μm以下のトナー粒子が潜
像のエッジ部に対し忠実な現像を行うことが寄与してい
る為である。この効果に関しては特開平3−13078
3号に詳しい。
【0015】一方、このような従来よりも小粒径化した
粒度構成のトナーでは定着時の離型剤の作用効果が不充
分となりオフセットが発生し易くなる。それに対し本発
明では定着部材の表面に含フッ素シリコンオイルを塗布
することでオフセットの発生を防止し得る。本発明の含
フッ素シリコンオイルは従来の含フッ素シリコンオイル
に比較して定着部材表面への濡れが極めて優れており、
特に従来のシリコンオイルでは濡れが悪くて均一に塗布
することが困難であったPFA等のフッ素系樹脂からな
る低表面エネルギーな材料に対しても均一なオイル塗布
が可能であり、オフセット防止に対し極めて有効であ
る。
【0016】本発明の含フッ素系シリコンオイルは、前
記一般式〔I〕で示される構造単位を有するシリコンオ
イルである。
【0017】一般式〔I〕において、Xはメチル基等の
炭素原子数1〜4のアルキル基等の飽和炭化水素基又は
フェニル基等のアリール基を表し、Rfは炭素原子数2
〜10、好ましくは2〜8のフルオロアルキル基である。
【0018】さらにRfの好ましい態様としてはZ−(CF
2)m−(Zは水素原子又はフッ素原子を表す。)で表さ
れる基であり、mは前述のフルオロアルキル基の如く2
〜10、好ましくは2〜8の整数である。nは1〜4の整
数を表す。
【0019】本発明の含フッ素系シリコンオイルは、上
述した構造単位を有することが必須であるが、上記構造
単位に加えて、例えばジメチルシリコン、フェニルメチ
ルシリコン又はジフェニルシリコン等の構造単位との共
重合体であってもよい。
【0020】本発明の含フッ素系シリコンオイルは、使
用時に適度な粘度を有する液状で、ある程度の分子量を
有するオイルであることが必要であるが、本発明の目的
の達成割合、定着ローラへのオイル被膜形成性等を考慮
して、その分子量は粘度に換えて表すと、25℃における
粘度が20〜1000センチポイズ(CS)、特に、100〜500CS
であるものが好ましく使用される。この粘度は動的粘度
を示し、ASTM D445-46T又はJIS Z8803に準拠し、ウッベ
ローデ粘度計により測定される。
【0021】又、この粘度は、本発明の含フッ素系シリ
コンオイル製造時に重合度と調整しながら制御すること
ができる。
【0022】本発明の含フッ素系シリコンオイルが共重
合体である場合、本発明の諸目的達成度から、本発明の
一般式〔I〕で示した構造単位が20モル%以上含まれる
のが好ましく、20モル%未満の場合、本発明の目的の達
成度合いが低すぎ、且つ他の構造単位のものの性質に基
づく効果の方が顕著に出やすくなり、本発明の目的が達
成できない場合がある。
【0023】本発明の含フッ素系シリコンオイルの製造
方法は、通常のシリコンオイルの製造方法と同様にジア
ルキル置換ジクロロシランを珪素と塩化アルキルとの反
応で調整し、これを用いて加水分解することでシロキサ
ンとなし、ついで環状オリゴマーあるいは線状オリゴマ
ーを形成した後にこれらを重合することで合成される。
本発明の含フッ素系シリコンオイルは側鎖にフッ素化ア
ルキル基を有しているものであるが、この場合には塩化
アルキルの代わりに末端にクロロ基を有するフッ素系化
合物、例えば下記一般式〔II〕で示す構造を有する化合
物を用いることで容易に製造される。
【0024】一般式〔II〕 Z(CF2)m(CH2)nCl ここで、Z,m及びnは一般式〔I〕と同様である。
【0025】一般式〔II〕で示される化合物の代表的具
体例を以下に挙げる。
【0026】(A)CF3CF2CH2Cl (B)CF3CF2CF2CH2Cl (C)CF3CF2CF2(CH2)2Cl (D)CF3CF2CF2CF2(CH2)2Cl (E)CF3CF2CF2CF2CF2CH2Cl (F)CF3CF2CF2CF2CF2(CH2)3Cl (G)CF3CF2CF2CF2CF2CF2CH2Cl (H)CF3CF2CF2CF2CF2CF2CF2CH2Cl (I)HCF2CF2CH2Cl (J)HCF2CF2CF2CH2Cl (K)HCF2CF2CF2(CH2)2Cl (L)HCF2CF2CF2CF2CH2Cl (M)HCF2CF2CF2CF2(CH2)2Cl (N)HCF2CF2CF2CF2(CH2)4Cl (O)HCF2CF2CF2CF2CF2(CH2)3Cl (P)HCF2CF2CF2CF2CF2CF2CH2Cl なお、本発明において、フッ素化アルキル基以外のアル
キル基を導入する塩化アルキルとしては塩化メチル、塩
化エチル、塩化プロピル、塩化ブチルを挙げることがで
きる。
【0027】本発明に於いて、このフッ化アルキル置換
されたシリコンオイルを用いてフッ素系樹脂被覆された
定着ローラに対する均一付着等の効果を発揮するために
は、このフッ素原子数が大きな役割を奏しているものと
推定される。この場合、フッ化アルキルの炭素数は2〜
10であり、珪素原子に直接結合する部分はメチレン鎖で
あることが好ましい。さらに、好適な範囲は2〜8であ
る。このフッ化アルキル炭素数が過多となると熱が加わ
った場合の流動特性に問題を生じる。また、フッ化アル
キルを有しない場合にはフッ素系樹脂を被覆した熱ロー
ル表面に対する濡れ性の向上が無く、均一なオイル膜の
形成ができない。
【0028】含フッ素系シリコンオイルの代表的具体例
の構造を下記に示す。
【0029】
【化3】
【0030】
【化4】
【0031】なお、ここで、a及びbは1以上の整数を
示し、好ましくは10〜2000、より好ましくは100〜1000
の整数である。
【0032】本発明のトナーは少なくとも結着樹脂と着
色剤と離型剤からなり、その他必要に応じて使用される
添加剤とを含有してなるものである。トナーを構成する
結着樹脂としては特に限定されず、従来公知の種々の樹
脂が用いられる。例えば、スチレン系樹脂、アクリル系
樹脂、スチレン/アクリル系樹脂、ポリエステル樹脂等
が挙げられる。トナーを構成する着色剤としては特に限
定されず、従来公知の種々の材料が使用される。例えば
カーボンブラック、ニグロシン染料、アニリンブルー、
カルコイルブルー、クロムイエロー、ウルトラマリンブ
ルー、デュポンオイルレッド、キノリンイエロー、メチ
レンブルークロライド、フタロシアニンブルー、マラカ
イトグリーンオクサレート、ローズベンガル等が挙げら
れる。離型剤としては低分子量ポリオレフィン類が使用
される。低分子量ポリオレフィン類としては、エチレン
やプロピレン等の重合体で構成される。好ましくは低分
子量ポリプロピレン、低分子量ポリエチレン、エチレン
−プロピレン共重合体等があげられる。これらの添加量
はトナー中に1〜5重量%添加されていることが好まし
い。その他の添加剤としては例えばサリチル酸誘導体、
アゾ系金属錯体等の荷電制御剤等が挙げられる。また、
磁性トナーを得る場合には着色粒子に添加剤として磁性
体粒子が含有される。磁性体粒子としては平均一次粒子
径が0.1〜2.0μmのフェライト、マグネタイト等
の粒子が用いられる。磁性体粒子の添加量は着色粒子中
の20〜70重量%である。
【0033】また、流動性付与の観点から、無機微粒子
を添加してもよい。無機微粒子としてはシリカ、チタニ
ア、アルミナ等の無機酸化物粒子が好ましく、さらに、
これら無機微粒子はシランカップリング剤やチタンカッ
プリング剤等によって疎水化処理されていることが好ま
しい。
【0034】本発明のトナーは体積平均粒径が5〜10
μmであり、特に5.04μm以下のトナーが5〜60
個数%の粒度構成であることが必要である。体積平均粒
径が5μm以下である場合は現像性能が低下し必要な現
像トナー量が得られにくくなる。体積平均粒径が10μ
m以上である場合は解像度が劣るために好ましくない。
5.04μmの粒子が5個数%以下である場合はエッジ
部の解像度が悪く、細線の再現性等が劣る。5.04μ
mの粒子が60個数%以上である場合はやはり現像性能
が低下して現像トナー量が不足すると共にキャリア,現
像スリーブ等へのスペントが顕著となる等の耐久性の低
下を生じる。尚、これらのトナーの体積平均粒径及び個
数%はコールターカウンターTA−II(コールター社
製)を用いてアパーチャー径=100μmの条件で測定
された値を示す。
【0035】この体積平均粒径の調整及び粒径分布の制
御は樹脂や着色剤等のトナーを構成する成分を用いて混
練、粉砕した着色粒子を分級することで調整することが
できる。また、トナーを製造するに於いては特に限定さ
れた製造方法である必要は無く、前述の混練・粉砕・分
級で製造する方法以外に樹脂を形成するための単量体と
着色剤との混合物を重合する方法によって得る、いわゆ
る重合法トナーを用いてもよい。いずれに於いても体積
平均粒径及び粒径分布の調整は分級等の工程を付与する
ことで達成することができる。
【0036】トナーはキャリアと混合され、二成分現像
剤として使用されるか、あるいは磁性トナーである場合
は当該磁性トナーのみにより一成分現像剤として使用さ
れる。二成分現像剤を構成するキャリアとしては鉄・フ
ェライト等の磁性材料粒子のみで構成される非被覆キャ
リア、磁性材料粒子表面を樹脂等によって被覆した樹脂
被覆キャリアのいずれを使用してもよい。このキャリア
の平均粒径は体積平均粒径で30〜150μmが好まし
い。
【0037】本発明に使用される好適な定着方法は、熱
ロール定着方式及び固定設置された加熱体と、該加熱体
に対向して圧接かつ、回転し、フィルム材を介して記録
材を該加熱体に圧着させる加圧部材によりトナー像を記
録材上に加熱定着する定着方法をあげることができる。
【0038】以下本発明に好適に適用される熱定着方法
について説明する。
【0039】本発明の熱ローラ定着方法を図1に従って
説明すると、表面2に例えばテトラフロオロエチレンや
ポリテトラフルオロエチレン-パーフルオロアルキルビ
ニルエーテル共重合体類等を被覆した鉄やアルミニウム
等で構成される金属シリンダ3内部に加熱源4を有する
上ローラ1とシリコンゴム等で形成された下ローラ5と
から形成されているものである。詳しくは、加熱源4と
して線状のヒーターを有し、上ローラ1の表面温度を約
120〜200℃程度に加熱させるものである。この上ローラ
1と下ローラ5との間を本発明のトナー画像7を担持し
た記録材6を通過させ、トナー画像7を記録材上に熱溶
融固着させる。従来の熱ローラ定着方法では、溶融した
トナーの一部が上ローラ1に融着し、一回転後、この上
ローラ1に融着したトナーが記録材の別の部分に固着さ
れるオフセット現象が発生し、甚だしき場合は、上ロー
ラ1に融着したトナーは、記録材から離れず記録材と共
に上ローラ1に巻き付く、所謂巻き付き現象が発生する
と共に定着ローラ表面が汚れるという問題を提起してい
た。定着部に於いては上ローラ1と下ローラ5間に圧力
を加え、下ローラ5を変形させ、いわゆるニップを形成
する。ニップ幅としては1〜10mm、好ましくは1.5〜7m
mである。定着線速度は40〜400mm/secが好ましい。ニ
ップ幅が狭い場合には熱を均一にトナーに付与すること
ができなくなり、定着のムラを発生し易くなる。一方で
ニップ幅が広い場合にはトナーの溶融が促進され、オフ
セット現象が発生しやすくなる。
【0040】本発明の熱ローラ定着方法においては、上
ローラ1の表面2上には本発明の含フッ素系シリコンオ
イル塗膜が形成されており、この塗膜と本発明のトナー
との相互作用によって、本発明の諸目的は効率的に達成
される。この本発明の含フッ素系シリコンオイル塗膜の
上ローラ1の表面2での形成は、一例として以下の通り
に行われる。
【0041】即ち、上ローラ1の長手方向の表面2に
は、含浸ローラ8が圧接され、矢印方向に回転してい
る。この含浸ローラ8には、あらかじめ本発明の含フッ
素系シリコンオイルを含浸させておき、定着に際して、
上ローラ1の回転に従って極少量ずつ含浸ローラ8から
上ローラ1の表面に含フッ素系シリコンオイルが供給さ
れて、結果として上ローラ1の表面2上には、本発明の
含フッ素系シリコンオイル塗膜が形成されることにな
る。
【0042】又、後者の定着方法は、図2に従って説明
すると装置に固定支持された低熱容量ライン状加熱体15
は、厚さ0.2〜5.0mm、好ましくは0.5〜3.5mm、幅10〜15
mm、長手方向の長さ240〜400mmのアルミナ基板17に抵抗
材料を1.0〜2.5mmに塗布したもので両端より通電される
ものである。通電はDC100Vの周期25msecのパルス波形
で温度センサ16により制御された温度を、エネルギー放
出量に応じたパルス幅に変化させて与える。低熱容量ラ
イン状加熱体15において温度センサ16で検出された温度
T1の場合、抵抗材料に対向するフィルム材14の表面温
度T2は温度T1よりも低い温度となる。ここで温度T
1は120〜220℃が好ましく、T2の温度はT1の温度と
比較して0.5〜10℃低いことが好ましい。また、フィル
ム材14がトナー定着表面より剥離する部分におけるフィ
ルム材表面温度T3はT2とほぼ同等である。この様に
エネルギー制御、温度制御された加熱体に当接してフィ
ルム材は記録材と同じ方向に移動する。このフィルム材
14としては、厚みにして10〜35μmの耐熱フィルム、例
えば、ポリエステル、ポリパーフルオロアルキルビニル
エーテル、ポリイミド、ポリエーテルイミドに少なくと
もテフロン等のフッ素樹脂に導電材を添加した離型材層
を5〜15μm被覆させたフィルムであり、好ましくはエ
ンドレスフィルム材である。一般的には総厚10〜100μ
m、フィルム材14の駆動はフィルム材駆動ローラ11とフ
ィルム材従動ローラ12による駆動とテンションによりシ
ワ、ヨレがなく搬送される。加圧ローラ13はシリコンゴ
ム等の離型性の高いゴム弾性層を有し、総圧2〜30kgで
フィルム材14を介して低熱容量ライン状加熱体15と加圧
し、矢印方向に圧接回転し、このフィルム材14と加圧ロ
ーラ13との間をトナー像を担持した記録材を通過させる
ことによって、低熱容量ライン状加熱体15を通過させ
て、トナー像を記録材に溶融固着させる。
【0043】図2において、図1に示した場合と同様に
含浸ローラ8がフィルム材14の長手方向に渡って、それ
を介してフィルム材従動ローラ12に圧接し、矢印方向に
回転している。図2において、フィルム材14の移動に従
って極少量ずつ含浸ローラ8からフィルム材14の表面に
含フッ素系シリコンオイルが供給されて、その結果フィ
ルム材14の加圧ローラ13側表面上には本発明の含フッ素
系シリコンオイル塗膜が形成される。
【0044】後者の定着方法の他の例を図3を用いて説
明する。この図3の例は、図2の例が、フィルム材がエ
ンドレスであったのに対し、有端なフィルム材の例であ
る。
【0045】即ち、図2の様にシート送り出し軸21及び
巻き取り軸22に有端フィルム材24を巻き付け、定着毎に
少しずつフィルム材24を矢印方向へ移動させる。この場
合は巻き取り軸22で駆動する。13,15,16,17は図2の
それらと同じである。
【0046】巻き取り軸22で駆動により送り出し軸21に
巻き取られていた有端フィルム材24は定着毎に少しずつ
駆り出され、この有端フィルム材24と加圧ローラ13との
間をトナー像を担持した記録材を通過させ、低熱容量ラ
イン状加熱体15を通過させることによってトナー像を記
録材に溶融固着させる。
【0047】図3において、本発明の含フッ素系シリコ
ンオイルを含浸させた含浸ローラ28を、シート送り出
し軸21へ有端フィルム材24を介して圧接させ、有端フィ
ルム材の加圧ローラ側表面に本発明の含フッ素系シリコ
ンオイル塗膜が形成される。
【0048】図示した例においては含浸ローラを使用し
た含フッ素系シリコンオイル塗膜形成方法を開示した
が、その他に含フッ素系シリコンオイルを含浸させたパ
ッド、ウェッブ等を使用してもよい。
【0049】以下、本発明の具体的実施態様を示すが、
本発明はこれらに限定されるものではない。
【0050】
【実施例】
トナー製造例 ポリエステル樹脂(PEs)100部及びカーボンブラ
ックを5部、さらに、低分子量ポリプロピレン3部を加
えて熔融、混練を行った。次いで機械式粉砕機により粉
砕し、さらに気流式分級機にて分級操作を行って着色粒
子を得た。この際に粉砕、分級条件を適宜操作して着色
粒子の体積平均粒径及び粒度分布を調製した。
【0051】又、スチレン−アクリル樹脂(St−A
C)100部、カーボンブラック5部、さらに低分子量
ポリプロピレン3部とアゾ系金属錯体からなる荷電制御
剤1部を添加し、上記方法に従い、着色粒子を得た。
【0052】さらに、スチレン及びアクリル酸ブチルを
用い、カーボンブラックを分散した後に水中へ懸濁し、
いわゆる懸濁重合法によりスチレン−アクリル樹脂から
なる重合性着色粒子を得た。この場合に於いても懸濁重
合に於ける分散条件を制御し、さらに必要に応じて分級
工程を行うことで着色粒子の体積平均粒径及び粒度分布
を調製した。
【0053】次いでこれらの着色粒子に疎水性シリカを
0.8%添加し、本発明のトナーを得た。表1にこれら
のトナーの一覧を示す。
【0054】
【表1】
【0055】更にこれらのトナーに対してスチレン−ア
クリル樹脂を被覆した体積平均粒径が62μmのフェラ
イトキャリアを混合し、トナー濃度が7重量%である現
像剤を調整した。
【0056】これらのトナーの画質及び耐オフセット性
能についての評価は、評価機としてコニカ製複写機3035
を改造した図1に示したものと概要が同じ定着器を使用
した。下記に定着条件に関する改造内容を示す。
【0057】熱ローラ定着方法として、表面2をテトラ
フルオロエチレン-パーフルオロアルキルビニルエーテ
ル共重合体で被覆した直径30mmφの加熱源4を中央部に
内蔵した円柱状の鉄を上ローラ1として有し、表面が同
様にテトラフルオロエチレン-パーフルオロアルキルエ
ーテル共重合体で被覆したシリコンゴムで構成された直
径30mmφの下ローラ5を有している。線圧は0.8kg/cm
に設定され、ニップの幅は4.3mmとした。この定着器を
使用して、印字の線速度を250mm/secに設定した。な
お、定着器のクリーニング機構としては本発明の含フッ
素系シリコンオイルを含浸した含浸ローラ8を装着して
使用した。前記含フッ素系シリコンオイルは例示化合物
(3)、(7)、(8)、(13)を用い、それぞれを用いた熱ロー
ラ定着装置をR−1、R−2、R−3、R−4とする。
また、定着器は、上ローラ1の表面温度を可変(110〜2
30℃)できるものを用いた。以下の評価に従い評価し、
結果を表3に示す。
【0058】フィルム状定着条件については以下の通り
である。
【0059】定着装置を図2に示すエンドレスシート定
着器(フィルム状定着装置)を用い、定着の条件を下記
に設定した。
【0060】定着条件: 加熱体15の温度T1=110〜230℃ フィルム材14の移動速度=250mm/sec 加熱体15・加圧ローラ13間総圧=15kg 加圧ローラ13・フィルム材14間ニップ=3mm フィルム材14:表面に導電性物質を分散したポリテトラ
フルオロエチレンを被覆した厚みが15μmのポリイミド
フィルム材 なお、定着器のクリーニング機構としては本発明の含フ
ッ素系シリコンオイルを含浸した含浸ローラ8を装着し
て使用した。前記含フッ素系シリコンオイルとしては例
示化合物(3)、(7)、(8)、(13)を用い、それぞれを用い
たフィルム状定着装置をF−1、F−2、F−3、F−
4とする。
【0061】一方、比較用として、ジメチルポリシロキ
サンからなるシリコンオイル(ジメチルシリコンオイ
ル)を前述の含浸ローラ8に含浸したものと、特開昭52
-124338号に記載されている側鎖のフッ化アルキルが単
なるトリフルオロメチルである含フッ素系シリコンオイ
ル(FS-1265:ダウコーニング社製)を含浸ローラ8に
含浸したものを使用した。ジメチルシリコンオイル使用
熱ローラ定着装置をR−比1、フィルム状定着装置をF
−比1とし、本発明外の含フッ素系シリコンオイルを用
いたものをそれぞれR−比2、F−比2とする。以下の
評価に従い評価し、結果を表4に示す。
【0062】性能評価 ・画質の評価 前記の評価機によって得られた複写画像の解像度を細線
の再現性により評価した。目視にて判別し得る1mm当
たりの細線の本数を調べた。
【0063】・現像性、耐久性の評価 前記の評価機を使用して高温高湿(30℃/80%R
H)環境下で画素率が5%の画像を用いて30000枚
の連続複写を行い、初期と30000枚後の画像を比較
した。比較は濃度が絶対濃度で1.6のベタ黒画像を印
字し、反射濃度を測定した。反射濃度はマクベス社製R
D−918を使用し、紙の濃度を0とした相対濃度で評
価し、結果を表2に示す。
【0064】・耐オフセット性の評価 前記評価機に於ける各々の定着器構成にて耐オフセット
性の評価を行った。評価は、5mm角で構成された0.
2mmの線で作成された5cmの幅の格子画像を先端部
に有する画像を用いて未定着の状態で紙へ転写し、この
ものを用いて前記の定着装置で定着を行い、先端に印字
されている格子状の画像の一部が非画像部へオフセット
し、画像欠陥が発生するか否かを定着部材の温度を徐々
に上げていき、オフセットが発生する温度を以て調べ
た。
【0065】以上の性能評価結果を表2、表3、表4に
まとめて示す。
【0066】
【表2】
【0067】
【表3】
【0068】
【表4】
【0069】表2〜4から、本発明により、耐久性が向
上し、高画質化を達成すると共に、定着オフセットの発
生を防止した画像形成方法が提供できる。
【0070】
【発明の効果】本発明により、広い定着温度領域に渡っ
てオフセット現象の発生がなく、耐久性が向上し、高画
質化を達成した画像形成方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一例を示す熱ローラ定着方法の概略構
成例を示す図である。
【図2】本発明の他の一例であるフィルム材を介して加
熱体と記録材とを接触させる熱定着方法の概略構成例を
示す図である。
【図3】図2に示した変形例を示す概略構成例を示す図
である。
【符号の説明】
1 上ローラ 4 加熱源 5 下ローラ 6 記録材 8 含浸ローラ 11 フィルム材駆動ローラ 12 フィルム材従動ローラ 14 フィルム材 15 低熱容量ライン状加熱体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 白勢 明三 東京都八王子市石川町2970番地コニカ株式 会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂と着色剤と離型剤とからなり、5.04
    μm以下の粒径である成分を5〜60個数%含有し、体積
    平均粒径が5〜10μmであるトナーによって形成された
    トナー像を、移動する定着部材と前記定着部材に圧接し
    回動する加圧部材との間に前記トナー像を担持した記録
    材を通過させ固定配置された加熱部材により前記定着部
    材を介して前記トナー像を記録材に熱定着させる画像形
    成方法において、当該定着部材の加圧部材側の表面に下
    記一般式〔I〕で示される構造単位を有する含フッ素系
    シリコンオイルが塗布されている事を特徴とする画像形
    成方法。 【化1】 式中、Xは炭素数1〜4の飽和炭化水素基又はアリール
    基を示し、Rfは炭素数2〜10のフルオロアルキル基
    を示し、nは1〜4の整数を示す。
  2. 【請求項2】 前記定着部材は、前記加熱部材を内蔵
    し、表面にフッ素系樹脂被覆層を有する定着ローラであ
    る事を特徴とする請求項1記載の画像形成方法。
  3. 【請求項3】 前記定着部材は、表面にフッ素系樹脂被
    覆層を有するフィルム状部材である事を特徴とする請求
    項1記載の画像形成方法。
JP7077654A 1995-04-03 1995-04-03 画像形成方法 Pending JPH08272255A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7077654A JPH08272255A (ja) 1995-04-03 1995-04-03 画像形成方法
US08/620,794 US5624780A (en) 1995-04-03 1996-03-28 Toner image fixing method using fluorine containing silicone oil

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7077654A JPH08272255A (ja) 1995-04-03 1995-04-03 画像形成方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08272255A true JPH08272255A (ja) 1996-10-18

Family

ID=13639881

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7077654A Pending JPH08272255A (ja) 1995-04-03 1995-04-03 画像形成方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08272255A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6694121B2 (en) 2001-09-21 2004-02-17 Ricoh Company, Ltd. Fixing unit and image formation apparatus

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6694121B2 (en) 2001-09-21 2004-02-17 Ricoh Company, Ltd. Fixing unit and image formation apparatus

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1111474B1 (en) Image forming method and heat fixing method using a toner including a wax
JP3496168B2 (ja) 熱定着方法
US5624780A (en) Toner image fixing method using fluorine containing silicone oil
JPH08272255A (ja) 画像形成方法
JP3267509B2 (ja) 画像形成方法及び加熱定着方法
JP3543230B2 (ja) 熱定着方法
JP3642870B2 (ja) 画像形成装置
JPH0968825A (ja) 電子写真用の現像剤
JP3506522B2 (ja) 加熱定着方法およびオイル塗布装置
JP3481727B2 (ja) 定着方法
JPH08179649A (ja) 熱定着方法
JPH0973249A (ja) 加熱定着部材用クリーニング装置、加熱定着方法及び画像形成方法
JP3450941B2 (ja) 定着方法
JP3475382B2 (ja) トナー及び画像形成方法
JP3567386B2 (ja) 熱定着方法
JPH09218538A (ja) トナー及びこれを用いた画像形成方法
JP3577675B2 (ja) 熱定着方法
JPH0934285A (ja) 熱定着方法
JP3574982B2 (ja) 画像形成方法
JP3862098B2 (ja) 画像熱定着方法
JPH08286454A (ja) 画像形成方法及び熱定着方法
JP3900179B2 (ja) 静電荷像現像用トナー、熱ロール定着方法およびフィルム状加熱定着方法
JP3637453B2 (ja) 静電荷像現像用トナー、熱ロール定着方法およびフィルム状加熱定着方法
JPH08114940A (ja) 熱定着方法
JPH08101598A (ja) 熱定着方法