JPH08226775A - 炉温異常分布警報装置 - Google Patents

炉温異常分布警報装置

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JPH08226775A
JPH08226775A JP3325995A JP3325995A JPH08226775A JP H08226775 A JPH08226775 A JP H08226775A JP 3325995 A JP3325995 A JP 3325995A JP 3325995 A JP3325995 A JP 3325995A JP H08226775 A JPH08226775 A JP H08226775A
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Isamu Koyama
勇 小山
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Abstract

(57)【要約】 【目的】抵抗加熱炉の温度分布を監視し異常分布時に警
報を出す装置の提供。 【構成】所定抵抗値比を持つ複数の抵抗ヒータ装置H1
Hnの直列回路により加熱する炉1において、各ヒータ装
置Hjの作動時抵抗値Rjを当該ヒータ装置Hjの端子間電圧
Vjと電流Iから抵抗検出器5により求める。検出した全
てのヒータ装置H 1〜Hnの作動時抵抗値R1〜Rnの比と前記
所定抵抗値比との偏差を偏差算出器8により検出し、設
定値以上の偏差に対し警報を出す。上記偏差の算出に当
り、例えば全ヒータ装置の抵抗値が等しく所定抵抗値比
nが1(n=1)の場合、基準化した作動時抵抗値R1〜Rnの最
大値と最小値との差を偏差とする。所定抵抗値比nが1で
ない(n≠1)場合は、検出した作動抵抗値を所定抵抗値比
nに応じて換算後、同一抵抗値の場合に準じて警報信号
を出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、炉温異常分布警報装置
に関し、とくに直列接続した複数の抵抗ヒータ装置で加
熱する炉における炉温異常分布に対する警報装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】被熱処理品(以下、ワークという。)を
例えば図1の抵抗ヒータ装置(以下、ヒータという場合
がある。)H付き炉1で熱処理する場合、ワーク処理域
1aの温度を温度計2で検出して調節計3に加え、所要の
炉温が得られるようにヒータHへの電力を調節計3の制
御下で電力調整器4により操作している。炉1に複数の
ヒータHがありそれらの抵抗値に不平衡が生ずると、炉
温の分布が乱れワークに不良品が生ずる原因となる。
【0003】従来は不良品発生を防止するため、複数個
の熱電対素子又は測温抵抗体等の温度センサーをワーク
に取付け温度分布を監視している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、温度センサー
をワークに直接に取付ける方法には、熱処理のバッチご
とに温度センサーを着脱する面倒な作業が必要であり、
作業性に問題があった。連続的にワークがトンネル炉内
を搬送される熱処理システムでは、温度センサの取付け
はさらに困難である。
【0005】炉温分布を熱処理中常時監視するのではな
く、実際のワークの替りにダミーワークに温度センサー
を取付け間欠的に温度分布を監視する場合もあるが、こ
れでは実際の温度分布を捕捉することができず、ワーク
の品質保証上問題があった。従って、本発明の目的は抵
抗加熱炉の炉温分布を常時監視して炉温異常分布に対し
警報を発する装置を提供するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、抵抗ヒータ
装置の複数個を直列に接続して加熱する炉においては、
各抵抗ヒータ装置の発熱量に変化がなければ、外乱がな
い限り炉内各部に温度変化はなく温度分布も一定である
ことに着目した。ヒータの発熱量はその消費電力によっ
て定まるので、抵抗ヒータの抵抗値に変化がなければそ
の発熱量も変化せず、抵抗値に変化があればその発熱量
も変化する。直列接続の複数の抵抗ヒータ装置で加熱す
る図1の炉1をワーク処理のため運転している時に、た
とえ温度計2の位置の温度が調節計3の制御により安定
していても、複数の抵抗ヒータ装置の抵抗値の間に不平
衡が生ずると温度分布が乱れ不良品発生の原因となり得
る。本発明は、複数の抵抗ヒータ装置の抵抗値を常時監
視しそれらの間における一定値以上の不平衡の発生を検
出して警報を出力し、ワーク不良品の発生防止を図るも
のである。
【0007】図1を参照するに、本発明の炉温異常分布
警報装置は、所定抵抗値比を持つ複数の抵抗ヒータ装置
H1〜Hnの直列回路により加熱する炉1において、炉の作
動時における各ヒータ装置Hjの抵抗値を検出する抵抗検
出器5、検出した全てのヒータ装置H1〜Hnの作動時抵抗
値の比と前記所定の抵抗値比との偏差を検出する偏差検
出器8、及び前記偏差が所定の警報設定値以上の時に警
報信号を出力する警報器9を備えてなる。
【0008】
【作用】図1において、炉1が抵抗ヒータ装置H1〜Hn
直列回路に負荷電流Iを流して作動している場合、それ
らの抵抗ヒータ装置H1〜Hnの端子間電圧V1〜Vnを測定す
ることは可能であるから、負荷電流Iと端子間電圧V1
Vnとから抵抗検出器5が各ヒータ装置H1〜Hnの作動時抵
抗値R1〜Rnを検出できる。これらの検出した作動時抵抗
値から、比計算手段(図示せず)によりヒータ装置の作
動時抵抗値比を算出できる。前記所定抵抗値比とヒータ
装置の作動時抵抗値比との偏差を偏差検出器8により算
出して警報器9へ送る。警報器9は、前記偏差が所定の
警報設定値より大きい時に警報信号を出力する。所定抵
抗値比とヒータ装置H1〜Hnの作動時抵抗値比の偏差は、
それら装置の作動時熱出力分布と所望の熱出力分布との
間の偏差を示し、従って炉1の作動時炉温分布の所要炉
温分布からの偏差を示すので、警報器9からの警報信号
は炉温分布における異常の発生を表わす。
【0009】複数の抵抗ヒータ装置H1〜Hnが全て等しい
抵抗値を持ち所定抵抗値比nが単位値1である(n=1)
場合には、前記等しい抵抗値に基づいて作動時抵抗値を
規準化し、所定抵抗値比とヒータ装置H1〜Hnの作動時抵
抗値比との間の偏差を、規準化した作動時抵抗値の最大
値と最小値との差として表わすことができる。所定抵抗
値比が単位値1であり、且つヒータ装置H1〜Hnの作動時
抵抗値比が規準化した作動時抵抗値の最大値と最小値と
の間にあるからである。
【0010】所定抵抗値比nが単位値1でない(n≠1)
の場合について説明する。例えば、炉1の入口側のヒー
タ装置H1を除き他のヒータ装置H2〜Hnは等しい抵抗値を
持ち、ヒータ装置H1の抵抗値のみが他のヒータ装置H2
Hn(選択ヒータ装置)の抵抗値の2倍である(n=2)と
する。ここに、選択ヒータ装置は、所定抵抗値比nの算
出の基準となった抵抗値を持つヒータ装置である。この
場合には、図1の点線で結合した比率調整器12によりヒ
ータ装置H1の作動時抵抗値R1を、選択ヒータ装置の抵抗
値と前記所定の抵抗値比nに応じた比率(この場合(1/
n)=0.5)で調整した後、所定抵抗値比n=1の場合の上
記処理をすれば、炉内異常温度分布に対する警報を出力
することができる。他の任意のヒータ装置Hjの抵抗値に
対する所定抵抗値比が単位値1でない場合も上記ヒータ
装置H1の場合と同様に処理できる。
【0011】よって任意の所定抵抗値比nを有する炉1
の炉温異常分布に対して、所定抵抗値比n=1の場合の上
記処理及び警報を出力することができる。従って、本発
明の目的である「抵抗加熱炉の炉温分布を常時監視して
炉内異常温度分布に対し警報を発する装置」の提供が達
成される。
【0012】
【実施例】図1の実施例では、各ヒータ装置Hj毎に抵抗
検出器5を設け、直列ヒータ回路の負荷電流Iを全ての
抵抗検出器5に通し、各ヒータ装置Hjの作動時抵抗Rj
その端子間電圧Vjを用いRj=Vj/Iとして算出している。
しかし、大きな電流を通す替りに負荷電流Iの大きさを
表わす信号のみを各抵抗検出器5に与えてもよい。図示
例では、規準化した作動時抵抗値R1〜Rnの偏差の検出
を、最大値検出器6、最小値検出器7及び偏差検出器8
によって行い、警報限界設定器10に設定した限界値と偏
差検出器8の出力との差を減算器11で求め、求めた差を
警報器9に加えている。
【0013】熱処理中のワークに不良品が発生するのを
防止するため、警報器9からの警報信号に応じ炉1を一
旦停止して点検することが望ましい。各ヒータ装置H
jは、複数の発熱抵抗体の直列又は並列回路によって構
成することができる。警報限界設定器10に設定すべき警
報限界値は、熱処理すべきワークによって異なるので、
好ましくは各ワークに対し試運転により実測して定め
る。
【0014】警報器9からの警報は単に炉内温度分布の
異常を示すだけでなく、ヒータ装置の故障又は劣化をも
示すので、これら装置の修理又は交換の時期を知ること
ができる。本発明は図示例に限定されるものではなく、
例えばヒータ装置の所定抵抗値比を入力し、抵抗検出器
5で検出したヒータ装置の作動時抵抗値比と直接に比較
するようにしてもよい。
【0015】
【発明の効果】以上詳細に説明したように本発明の炉温
異常分布警報装置は、ヒータ装置の作動時抵抗値の監視
により炉温異常分布を検出し警報を出力するので、次の
顕著な効果を奏する。
【0016】(イ)炉温分布を常時監視するので、間欠監
視に比し、ワークの不良品発生率を下げ、品質向上に資
することができる。 (ロ)ワークのバッチ処理に当り、ロットごとに温度セン
サーを着脱する手間を省き省力化を図ることができる。 (ハ)ヒータ装置の経年劣化を早期に検出して適時に良品
と交換し、良好な運転特性を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】は、本発明の一実施例の説明図である。
【符号の説明】
1 炉 2 温度計 3 調節計 4 電力調整器 5 抵抗検出器 6 最大値検出器 7 最小値検出器 8 偏差検出器 9 警報器 10 警報限界設定器 11 減算器 12 比率調整器。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定抵抗値比nを持つ複数の抵抗ヒータ装
    置の直列回路により加熱する炉において、炉作動時の各
    ヒータ装置の抵抗値を検出する抵抗検出器、検出した全
    ヒータ装置の作動時抵抗値の比と前記所定抵抗値比nと
    の偏差を検出する偏差検出器、及び前記偏差が所定の警
    報設定値以上の時に警報信号を出力する警報器を備えて
    なる炉温異常分布警報装置。
  2. 【請求項2】請求項1の警報装置において、前記複数の
    抵抗ヒータ装置が等しい抵抗値を持ち所定抵抗値比nが
    単位値である(n=1)場合に、前記全ヒータ装置の作動時
    抵抗値を前記等しい抵抗値に基づいて規準化し、規準化
    した全ヒータ装置の作動時抵抗値中の最大値と最小値と
    の差を前記偏差としてなる炉温異常分布警報装置。
  3. 【請求項3】請求項1の警報装置において、前記所定抵
    抗値比nが単位値でない(n≠1)場合に、前記全ヒータ装
    置の作動時抵抗値を前記所定抵抗値比nの算出基準とな
    った選択ヒータ装置の抵抗値と前記所定抵抗値比nとに
    基づいて定まる比率により比率調整の後、前記選択ヒー
    タ装置の抵抗値に基づいて規準化し、規準化した全ヒー
    タ装置の作動時抵抗値中の最大値と最小値との差を前記
    偏差としてなる炉温異常分布警報装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100522793B1 (ko) * 2003-01-13 2005-10-18 한화기계주식회사 공업용 로의 에너지 소비 최적화 시스템 및 그 방법
CN105222604A (zh) * 2015-11-09 2016-01-06 四川华索自动化信息工程有限公司 一种碳素焙烧炉用三端稳压式温度报警系统
JP2016166713A (ja) * 2015-03-10 2016-09-15 トヨタ自動車株式会社 ワークの処理システムと処理方法

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