JPH0786113A - ヒータ温度制御システム - Google Patents

ヒータ温度制御システム

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JPH0786113A
JPH0786113A JP23269793A JP23269793A JPH0786113A JP H0786113 A JPH0786113 A JP H0786113A JP 23269793 A JP23269793 A JP 23269793A JP 23269793 A JP23269793 A JP 23269793A JP H0786113 A JPH0786113 A JP H0786113A
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隆浩 谷口
Yoshiyuki Ito
嘉之 伊藤
良廣 ▲秦▼
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 温度安定性が高く、フレキシブル性に富んだ
温度制御を行うことができ、ヒータの状況をリアルタイ
ムに監視でき、温度異常等が起こった場合の迅速な対応
ができ、ヒータの履歴管理等の容易なヒータ温度制御シ
ステムを提供する。 【構成】 ヒータシステム制御部は、センサからの検出
結果とヒータの初期設定データに基づいて、ヒータを駆
動するか否かの動作信号とその動作を行う時間を設定す
るデータを、ヒータ駆動制御手段に供給するとともに、
ヒータ状況の履歴情報とそのヒータの駆動制御に関わる
情報とを記憶部に格納し、かつ、ヒータ温度があらかじ
め設定された温度範囲に有るか否かを判別し、温度範囲
にない場合はヒータ温度は異常と判別して、表示部に対
しその異常を知らせるための表示を行うよう駆動制御す
る。また、他のシステムと情報交換を行うための通信制
御部を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば半導体製造装置
に備えられ、各種の加熱処理工程において半導体部品の
接合に使用されるヒータの温度を制御するシステムに関
する。
【0002】
【従来の技術】ヒータに供給する電源電圧は、スライド
トランスで調整し、この調整においては、ヒータに熱電
対などの測温体を取り付け、この測温体の出力に応じ
て、温度調節器により制御され、ヒータ電源をソリッド
・ステート・リレー(以下、SSRという)によってO
N/OFF制御したり、また、PID制御等の方法によ
り、温度を一定に保つといった温度制御がなされてい
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来技術に
おいては、まず、ヒータに測温体が取り付けられる構成
であるため、この測温体の取付けによるヒータの強度の
低下が生じ、また、この測温体の取付け方や取付け位置
による温度測定誤差が生じるという問題があった。ま
た、温度安定性がそれほど高くなく、加熱対象物の接触
時にも変動があり、フレキシブル性のない温度制御であ
り、かつ、常に一定温度に保つような単純制御しかでき
ない点でも問題があった。さらに、このシステム全体の
構成においても、ヒータの経時変化による特性値の変化
や、ヒータ毎に微妙に異なる特性値の変化により生じる
制御誤差に対応できず、また、温度の異常があった場合
においてもヒータの状態を長期に渡る履歴情報がないた
め、ヒータの経時特性の分析ができず、そのトラブルの
原因がわからず、また、その温度異常の警告を発する手
段もないため、その対応も遅れがちといった問題があっ
た。またさらに、通信機能等の外部とのインターフェー
スが無いため、リモート監視やリモート制御等を行うこ
とができず、生産ライン上のシステムとしての不都合も
生じていた。
【0004】本発明はこれらの問題点を解決するために
なされたものであり、温度安定性が高く、フレキシブル
性に富んだ温度制御を行うことができ、ヒータの状況を
リアルタイムに監視でき、温度異常等が起こった場合に
も、作業者にその異常警告を速く知らせることができ、
その素早い対応が実現でき、さらに、ヒータの履歴管理
等が容易になり、生産ライン上のシステムとして使い易
く、また、効率のよいヒータ温度制御システムを提供す
ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明のヒータ温度制御システムは、その基本概
念図である図1を参照しながら説明すると、ヒータ1a
と、そのヒータを駆動制御するヒータ駆動制御手段1c
と、そのヒータの温度を検出するための非接触型電流セ
ンサ1bを備えたヒータ制御ユニット部1と、ヒータを
駆動させるための設定データを入力するデータ入力部3
と、その設定データおよびヒータ特性に関わる情報を格
納する記憶部4と、ヒータ状況を示す情報を表示する表
示部5と、外部システムとの間でデータの授受を制御す
る通信制御部6と、上記各部1,3,4,5,6を制御
するヒータシステム制御部2とを備えたシステムであ
る。また、このヒータシステム制御部2は、センサ1b
からの検出結果およびヒータ1aの初期設定データに基
づいて、ヒータ1aを駆動するか否かの動作信号および
その動作を行う時間を設定するデータを、ヒータ駆動制
御手段1cに供給するとともに、ヒータ状況の履歴情報
とそのヒータの駆動制御に関わる情報を記憶部4に格納
し、かつ、ヒータ温度があらかじめ設定された温度範囲
に有るか否かを判別し、温度範囲にない場合はヒータ温
度は異常と判別して、その場合には表示部5に対しその
異常を知らせるための表示を行うよう駆動制御すること
によって特徴付けられる。
【0006】
【作用】ヒータ状況がリアルタイムに監視でき、また、
その履歴情報も蓄積されているのでヒータの経時特性分
析やデータ管理ができる。また、非接触型電流センサ1
bにより、加熱対象物に接触することがなく、温度測定
誤差がなく、また、このセンサ1bの検出結果および設
定データにより、ヒータ1aの温度制御は自動的になさ
れる。また、ヒータ温度に異常があった場合には、その
警告がただちに表示されるので、速くその異常の認識が
できる。
【0007】また、通信制御部6により、外部システム
との情報の交換ができる。
【0008】
【実施例】以下、本発明実施例について、図面に基づい
て説明する。図2は、本発明実施例の構成を示すシステ
ム構成図である。また、図3はヒータ制御ユニットの各
部の構成を示す構成図である。
【0009】セラミックヒータ等の発熱体を備えたヒー
タ(201) とSSR(202) とからなるヒータ部101、非
接触型の電流センサ(211) とその出力を増幅する増幅器
(212) が備えられたセンサ部102、交流電源(231) を
備えた供給電源部104、ヒータ(201) にかける電源を
ON/OFFするSSRコントローラ(221) と異常判定
用比較器(222) と温度判定用比較器(223) と、温度確認
の通電サイクルを決めるカウンタ(224) とが備えられた
ヒータ制御部103、制御のON/OFFのタイミング
を発生させるクロック発生器(241) を備えたクロック発
生部105、および、デジタル値をアナログ値に変換す
るデジタル・アナログ変換器(251) とアナログ値をデジ
タル値に変換するアナログ・デジタル変換器(252) とか
らなる変換部106から構成されたヒータ制御ユニット
100が備えられている。さらに、このヒータ制御ユニ
ット100とバス(デジタル信号伝送路)160を通し
て接続されており、このヒータ制御システム全体を制御
するプロセッサ部110、表示画面131を制御する画
面制御部130、キーボードや操作パネル等のデータ入
力ユニット121から入力されたデータをプロセッサ部
110へ伝える操作部120、ディスク141を制御す
るディスク部140、および、外部の上位システム15
0とディスプレイ通信制御する通信制御部111とによ
って構成されている。ディスク141は、フロッピーデ
ィスクやハードディスク等が用いられ、ヒータに関する
過去のデータやヒータの履歴情報等、後述する全てのデ
ータが格納されている。
【0010】次に、以上の構成からなる本発明実施例の
システム動作を説明する。まず、その基本動作を、図4
および図5に示す温度判定のタイミングチャートに基づ
いて説明する。
【0011】ヒータ(201) をON制御して、ヒータ(20
1) に流れる電流値を電流センサ(211) で測定し、測定
値と基準値を比較してコンパレータパルスをつくり、ク
ロック発生部105で出力された供給電源と同じ周期も
つ同時クロックにゼロクロスで同期させて、位相比較パ
ルスを生成する。さらに、コンパレータパルスとこの位
相比較パルスを重ねて共通する位相部分だけの低温パル
スを生成する。図4に示すように、この低温パルスが生
成された場合はヒータ温度が設定温度より低いことを示
し、また、図5に示すように、低温パルスが生成されな
い場合は設定温度より高いか、あるいは、ヒータがOF
Fの制御状態であることを示す。この判定の結果、ヒー
タ温度が低い場合は、ヒータのON制御と温度測定を継
続し、また、ヒータ温度が高い場合は、ヒータのOFF
制御を行う。このOFF制御に入った場合は、同期クロ
ックを設定カウント値の回数までカウント後にヒータを
再びON制御し、温度測定する。このようなコンパレー
タ制御を行う他に、カウント値を少なくして温度を測定
するだけでなく、加熱を行うといった、いわゆる加熱デ
ューティ制御を行うことができる。
【0012】実際には、、開始前に初期化動作501を
する。その際、ヒータ温度と時間の測定により温度上昇
速度、温度上昇加速度、温度下降速度、温度下降加速
度、温度安定度を算出し、前回測定時の値をディスク制
御140によりディスク141から出力し、算出した値
と比較して違いがあればそれに応じてコンパレータ基準
値と加熱デューティ値を調整し、補正をかける。同時に
今回測定および算出したヒータ温度、時間、温度上昇速
度、温度上昇加速度、温度下降速度、温度下降加速度、
温度安定度に対し年月日時刻のデータを付加し(以下、
これらをヒータ初期データ602という)、ディスク制
御部140によりディスク141に格納する。
【0013】次に、データ入力ユニット121により一
定温度制御または温度カーブ制御のいずれかを選択し、
一定温度制御ならばコンパレータ基準値による設定温
度、カウント値による加熱デューティ値、ON時刻、O
FF時刻を設定する。(以下、これらをヒータ制御デー
タ603という)コンパレータ基準値は、プロセッサ部
110からバス160を通して変換部106で、デジタ
ル値からアナログ値に変換されて設定される。カウント
値は、プロセッサ部110からバス160を通して変換
部106では変換されず、そのままデジタル値で設定さ
れる。同時に、これらの設定温度、カウント値による加
熱デューティ値、ON時刻、OFF時刻に対し年月日時
刻のデータを付加し(以下、これらをヒータ初期データ
602という)、ディスク制御部140によりディスク
141に格納する。
【0014】そこで、ヒータ制御システムが開始される
と、設定された値に従って温度制御する。そのとき、測
定されている温度を示す電流センサ出力値は変換部10
6でアナログ値からデジタル値に変換されて、バス16
0を通りプロセッサ部110へ送られる。プロセッサ部
110は受け取ったセンサ部102の値を温度に換算し
て現在の温度とし設定温度と並べて表示し、それと共に
ヒータ名、温度上昇速度、温度上昇加速度、温度下降速
度、温度下降加速度、温度安定度、設定温度カーブ、測
定温度カーブ、温度差、ヒータ稼働(ON制御)時間、
ヒータ停止(OFF制御)時間、ヒータ負荷時間、ヒー
タ稼働率のデータも算出し表示する。これらのデータに
対し年月日時刻のデータを付加し(以下、これらをヒー
タ特性データ604という)、ディスク制御部140に
よりディスク141に格納する。
【0015】また、既に設定した設定温度と現在の温度
を比較して、その間に温度差があれば差が小さくなるよ
うに、コンパレータ基準電圧値や加熱デューティ値を調
節する。
【0016】また、あらかじめ、ヒータ特性データが良
好な状態である範囲を設定し、その範囲をヒータ特性デ
ータは外れたときは、トラブル状態とする。このとき、
トラブルが発生したことを画面制御部130により画面
表示し、緊急にOFF制御を行う。そして、トラブル発
生直前のヒータ特性データ604を画面制御部130に
より画面表示し、直後もヒータ制御部103のカウント
値を設定できる最大値から最小値までの間で変化させて
カウンタが正常に動作するか否かを確認し、コンパレー
タの設定値も設定できる最大値から最小値までの間で変
化させてカウンタが正常に動作するか否かを確認する。
そして、通信制御部111により上位システム150へ
ヒータトラブルデータ605としてトラブル報告503
をする。同時にディスク制御部140により、トラブル
データ605に年月日時刻のデータを付加し、ディスク
141に格納する。
【0017】そして、格納されたヒータ初期データ60
2、ヒータ制御データ603、ヒータ特性データ60
4、およびヒータトラブルデータ605からなる履歴デ
ータを検索して、画面制御部130により、画面表示
し、必要なデータだけを加工して接触時間、温度変化
値、変化速度、変化加速度のデータにより加熱対象物と
接触時の特性分析や初期化動作時にディスク141内に
格納し、蓄積したヒータ初期データ602によりヒータ
自体の経時特性分析を行う。
【0018】次に、上位システムとの通信手順を図6を
参照しながら、以下に説明する。初期化動作501を行
ったときに、このヒータ制御システムがもつ固有番号す
なわち、自システムID601とヒータ初期データ60
2を、上位システムに送信する。また、蓄積されたヒー
タ制御データ603、ヒータ特性データ604およびヒ
ータトラブルデータ605は、定期毎に自システムID
601とともに送信し、定期データ報告502を行う。
なお、この定期毎の設定は、月単位、週単位、日単位、
時・分・秒単位に任意に設定がなされる。また、ヒータ
トラブルが発生した場合はその都度、そのヒータトラブ
ルデータ605を自システムID601とともに送信す
る。なお、以上の初期化動作501、定期データ報告5
02、トラブル報告503に対し、上位システムではそ
れぞれその確認処理を行う。そして、上位システムから
スタート制御の指示606やストップ制御の指示607
を受けたときは、それに従い強制制御すなわち、制御ス
タート504および制御ストップ505を行う。
【0019】以上の本発明実施例では、ヒータの温度制
御は自動的に行われるが、この制御はコンパレータ制御
と加熱デューティ制御を適宜組み合わせたフレキシブル
な制御を実現できる。また、非接触型の電流センサが用
いられ、温度安定性が高く、精度の高いデータを得るこ
とができる。また、ヒータの経時データが蓄積されてい
るので、データ解析やメンテナンスを容易に行うことが
でき、また、ヒータの状況はリアルタイムに監視でき
る。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のヒータ温
度制御システムによれば、ヒータシステム制御部は、セ
ンサからの検出結果およびヒータの初期設定データに基
づいて、ヒータを駆動するか否かの動作信号およびその
動作を行う時間を設定するデータを、ヒータ駆動制御手
段に供給するとともに、ヒータ状況の履歴情報とそのヒ
ータの駆動制御に関わる情報とを記憶部に格納し、か
つ、ヒータ温度があらかじめ設定された温度範囲に有る
か否かを判別し、温度範囲にない場合はヒータ温度は異
常と判別して、表示部に対しその異常を知らせるための
表示を行うよう駆動制御する構成としたので、ヒータの
経時特性分析やデータ管理が容易になり、システム解析
作業を効率的に行うことができ、装置管理が容易にな
る。また、ヒータの温度制御は自動的になされ、かつ、
その温度安定性の高い制御となり、さらに、メンテナン
ス作業も減り、稼働率が向上する。
【0021】また、ヒータ状況がリアルタイムに監視で
き、ヒータ温度に異常があった場合には、速くその異常
を認識することができ、その対応を迅速に行うことがで
きる。この結果、生産ライン上のシステムとして、汎用
性が高まり、また、製品の品質向上が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基本概念図
【図2】本発明実施例の構成を示すシステム構成図
【図3】本発明実施例のヒータ制御ユニットの構成を示
す図
【図4】本発明実施例における温度判定を説明するため
のタイミングチャート
【図5】本発明実施例における温度判定を説明するため
のタイミングチャート
【図6】本発明実施例における通信手順を説明する図
【符号の説明】
1・・・・ヒータ制御ユニット部 1a・・・・ヒータ 1b・・・・センサ 1c・・・・ヒータ駆動制御手段 2・・・・ヒータシステム制御部 3・・・・データ入力部 4・・・・記憶部 5・・・・表示部 6・・・・通信制御部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヒータと、そのヒータを駆動制御するヒ
    ータ駆動制御手段と、そのヒータの温度を検出するため
    の非接触型電流センサを備えたヒータ制御ユニット部
    と、上記ヒータを駆動させるための設定データを入力す
    る入力部と、その設定データおよびヒータ特性に関わる
    情報を格納する記憶部と、ヒータ状況を示す情報を表示
    する表示部と、外部システムとの間でデータの授受を制
    御する通信制御部と、上記各部を制御するヒータシステ
    ム制御部とを備えるとともに、このヒータシステム制御
    部は、上記センサからの検出結果および上記ヒータの初
    期設定データに基づいて、上記ヒータを駆動するか否か
    の動作信号およびそのヒータ駆動時間を設定するデータ
    を、上記ヒータ駆動制御手段に供給するとともに、ヒー
    タ状況の履歴情報とそのヒータの駆動制御に関わる情報
    とを上記記憶部に格納し、かつ、ヒータ温度があらかじ
    め設定された温度範囲に有るか否かを判別し、温度範囲
    にない場合はヒータ温度は異常と判別して、上記表示部
    に対しその異常を知らせるための表示を行うよう駆動制
    御することを特徴とするヒータ温度制御システム。
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