JP2002343537A - ヒータ断線検出方法、温度調節器および熱処理装置 - Google Patents

ヒータ断線検出方法、温度調節器および熱処理装置

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JP2002343537A JP2001265817A JP2001265817A JP2002343537A JP 2002343537 A JP2002343537 A JP 2002343537A JP 2001265817 A JP2001265817 A JP 2001265817A JP 2001265817 A JP2001265817 A JP 2001265817A JP 2002343537 A JP2002343537 A JP 2002343537A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構成で、かつ低コストで断線を検出で
きる断線検出方法、それを用いた温度調節器および熱処
理装置を提供する。 【解決手段】 温度調節器7では、制御対象の温度が目
標温度に達するまでの最大傾きを計測して上位コンピュ
ータ8に出力し、上位コンピュータ8では、温度調節器
7からの最大傾きと予め記憶部11に記憶されている正
常時の最大傾きとを比較してヒータの断線を検出するよ
うにしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ヒータの断線を検
出するヒータ断線検出方法、ヒータの通電を制御して温
度制御を行う温度調節器および温度調節器を備える熱処
理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】熱処理装置、例えば、射出成形機では、
射出シリンダの外周壁に、複数のヒータ、例えば、三相
ヒータが取り付けられており、SSR等を介して共通の
三相電源に接続されて給電される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】かかる射出成形機で
は、ヒータの断線を検出するためにヒータ断線検出回路
が設けられているが、三相ヒータのどれが断線してもそ
れを検出できるようにするためには、各三相ヒータ毎
に、2つの電流センサと各電流センサの出力がそれぞれ
与えられるヒータ電流測定回路とを備える必要がある。
【0004】電流センサとしては、交流電流を磁気結合
のトランスで結合するCTが必要であり、ヒータ電流測
定回路としては、ヒータを駆動するSSR等が通電して
いるときだけCTの出力電流を計測し、それに基づいて
ヒータ断線であるかどうかを判定する機能を備える必要
があった。
【0005】このように従来の断線検出回路は、複数の
電流センサおよびヒータ電流測定回路を必要とするため
に、構成が複雑であるとともに、コストが高くつくとい
った難点がある。
【0006】本発明は、上述の点に鑑みて為されたもの
であって、簡単な構成で、かつ低コストで断線を検出で
きる断線検出方法、それに好適な温度調節器および熱処
理装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明では、上述の目的
を達成するために、次のように構成している。
【0008】すなわち、本発明のヒータ断線検出方法
は、制御対象を加熱するヒータの断線を検出するヒータ
断線検出方法において、制御対象の温度が目標温度に達
するまでの最大傾き、整定後の前記制御対象のゲイン、
整定後の操作量および整定後の偏差の少なくともいずれ
か一つに基づいて、前記ヒータの断線を検出するもので
ある。
【0009】本発明によると、制御対象の温度が目標温
度に達するまでの最大傾き、整定後の前記制御対象のゲ
イン、整定後の操作量および整定後の偏差の少なくとも
いずれか一つに基づいて、ヒータの断線を検出するの
で、従来の電流センサやヒータ電流測定回路などを必要
とせず、簡単な構成で、かつ低コストでヒータの断線を
検出できることになる。
【0010】本発明の温度調節器は、制御対象を加熱す
るヒータの通電を制御して前記制御対象の温度を制御す
る温度調節器において、制御対象の温度が目標温度に達
するまでの最大傾き、整定後の前記制御対象のゲイン、
整定後の操作量の変化および整定後の偏差の少なくとも
いずれか一つを、外部に出力可能としている。
【0011】本発明によると、制御対象の温度が目標温
度に達するまでの最大傾き、整定後の前記制御対象のゲ
イン、整定後の操作量の変化(変化率や変化分など)お
よび整定後の偏差の少なくともいずれか一つを、外部に
出力できるので、外部のコンピュータなどによって、最
大傾き、整定後の制御対象のゲイン、整定後の操作量の
変化および整定後の偏差の少なくともいずれか一つに基
づいてヒータの断線を検出することができ、これによっ
て、従来の電流センサやヒータ電流測定回路などを必要
とせず、簡単な構成で、かつ低コストでヒータの断線を
検出できることになる。
【0012】また、本発明の温度調節器は、制御対象を
加熱するヒータの通電を制御して前記制御対象の温度を
制御する温度調節器において、制御対象の温度が目標温
度に達するまでの最大傾き、整定後の前記制御対象のゲ
イン、整定後の操作量および整定後の偏差の少なくとも
いずれか一つに基づいて、前記ヒータの断線を検出する
ものである。
【0013】本発明によると、制御対象の温度が目標温
度に達するまでの最大傾き、整定後の前記制御対象のゲ
イン、整定後の操作量および整定後の偏差の少なくとも
いずれか一つに基づいて、温度調節器自体でヒータの断
線を検出できることになり、従来の電流センサやヒータ
電流測定回路などを必要とせず、簡単な構成で、かつ低
コストでヒータの断線を検出できることになる。
【0014】本発明の他の実施態様においては、前記断
線検出手段が、正常な外乱を検知する外乱検知手段を含
み、正常な外乱時には、ヒータの断線検出が禁止される
ものである。
【0015】本発明によると、正常な外乱、例えば、制
御対象である加熱シリンダ、熱盤、熱処理炉などの熱処
理手段に、原料樹脂やウェハといった被処理物が投入さ
れたときの温度等の変動を外乱検知手段で検知し、かか
る正常な外乱時には、ヒータの断線検出を禁止するの
で、前記外乱による温度等の変動を、ヒータ断線による
ものと、誤検出することが防止される。
【0016】本発明の好ましい実施態様においては、前
記外乱検知手段には、前記制御対象の異なる箇所の温度
をそれぞれ検出する複数の温度検出手段の検出出力が与
えられ、該外乱検知手段は、前記制御対象の温度の傾斜
に基づいて、正常な外乱を検知するものである。
【0017】本発明によると、例えば、被処理物である
原料樹脂が、制御対象である加熱シリンダ等に投入され
たときに発生する加熱シリンダの温度分布(温度の傾
斜)に基づいて、原料樹脂の投入といった正常な外乱を
検知してヒータの断線検出を禁止するので、ヒータ断線
の誤検出を防止できる。
【0018】本発明のさらに好ましい実施態様では、前
記断線検出手段は、整定後の偏差の変化量または微分値
に基づいて、あるいは、整定後の操作量の変化量または
微分値に基づいて、ヒータの断線を検出するものであ
る。
【0019】本発明によると、偏差や操作量の変化量あ
るいは微分値に基づいて、ヒータの断線を検出するの
で、目標温度が異なる場合であっても、ヒータ断線を同
様にして検出できることになる。
【0020】また、本発明の温度調節器は、制御対象を
加熱するヒータの通電を制御して前記制御対象の温度を
制御する温度調節器において、整定時の操作量である第
1の整定操作量と、整定が外れて再び整定したときの操
作量である第2の整定操作量とに基づいて、前記ヒータ
の断線を検出する断線検出手段を備えている。
【0021】本発明によると、ヒータが断線する前の整
定時の操作量である第1の整定操作量と、ヒータが断線
して整定を外れて再び整定したときの操作量である第2
の整定操作量との関係を利用してヒータの断線を検出す
るので、従来の電流センサやヒータ電流測定回路などを
必要とせず、簡単な構成で、かつ低コストでヒータの断
線を検出できることになる。
【0022】本発明の一実施態様においては、n個の前
記ヒータで一つのチャネルが構成されてチャネル毎に通
電制御され、前記断線検出手段は、前記第2の整定操作
量が、前記第1の整定操作量のn/(n−1)倍程度に
なったことを条件としてヒータの断線を検出するもので
ある。但し、nは自然数である。
【0023】本発明によると、例えば、3相ヒータ、す
なわち、n=3の場合に、その内の一つのヒータが断線
すると、断線後の第2の整定操作量は、断線前の第1の
整定操作量の1.5{=3/(3−1)}倍程度になるの
で、それを検出条件としてヒータ断線を検出できる。
【0024】本発明の他の実施態様においては、前記断
線検出手段は、前記第2の整定操作量が、前記第1の整
定操作量のn/(n−1)倍を中心とした所定範囲にな
ったことを条件としてヒータの断線を検出するものであ
る。
【0025】本発明によると、例えば、3相ヒータの3
つのヒータの発熱量のバラツキや取り付け位置による影
響を考慮し、前記第2の整定操作量が、前記第1の整定
操作量のn/(n−1)倍を中心とした所定範囲になっ
たことを条件としてヒータの断線を検出することができ
る。
【0026】本発明のさらに他の実施態様においては、
n個の前記ヒータで一つのチャネルが構成されてチャネ
ル毎に通電制御され、前記断線検出手段は、前記第2の
整定操作量が、前記第1の整定操作量のn/(n−1)
倍よりも小さな所定値以上になったことを条件としてヒ
ータの断線を検出するものである。
【0027】本発明によると、例えば、3相ヒータの一
つ以上のヒータが断線したときにもそれを検出すること
ができる。
【0028】本発明の好ましい実施態様においては、前
記断線検出手段は、複数チャネルのうちの一つのチャネ
ルのみが前記条件を満たすとともに、他のチャネルが前
記条件を満たさないことを検出してヒータの断線を検出
するものである。
【0029】本発明によると、正常な外乱、例えば、制
御対象である加熱シリンダ、熱盤、熱処理炉などの熱処
理手段に、原料樹脂やウェハといった被処理物が投入さ
れたときには、複数チャネルの全てのチャネルの整定操
作量が変動するので、かかる正常な外乱をヒータ断線と
誤検出することなく、いずれかのチャネルに生じたヒー
タ断線を確実に検出できる。
【0030】本発明の熱処理装置は、本発明に係る温度
調節器と、制御対象としての熱処理手段と、前記温度調
節器からの前記最大傾き、前記ゲイン、前記操作量の変
化および前記偏差の少なくともいずれか一つに基づい
て、前記熱処理手段を加熱するヒータの断線を検出する
断線検出手段とを備えている。
【0031】本発明によると、温度調節器からの最大傾
き、ゲイン、操作量の変化および偏差の少なくともいず
れか一つに基づいて、コンピュータなどで構成される断
線検出手段でヒータの断線を検出するので、従来の電流
センサやヒータ電流測定回路などを必要とせず、簡単な
構成で、かつ低コストでヒータの断線を検出できること
になる。
【0032】本発明の他の実施態様においては、前記熱
処理手段が、樹脂を加熱溶融する加熱シリンダである。
【0033】本発明によると、樹脂を加熱溶融する加熱
シリンダのヒータの断線を簡単な構成で、かつ低コスト
で検出できることになり、射出成形機や押し出し成形機
などの熱処理装置に好適に実施できる。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、図面によって本発明の実施
の形態について詳細に説明する。
【0035】(実施の形態1)図1は、本発明の一つの
実施の形態に係るヒータ断線検出方法を適用した熱処理
装置としての射出成形機1の概略構成図である。
【0036】射出成形機1の射出シリンダ2の外周壁に
は、複数のヒータ3が取り付けられており、SSR4を
介して共通の交流電源5に接続されている。また、射出
シリンダ2には、該シリンダ2の温度を検出する温度セ
ンサ6が取り付けられており、この温度センサ6および
前記SSR4が、射出シリンダ2の温度を制御する温度
調節器7に接続されている。この温度調節器7は、温度
センサ6からの検出温度(現在温度)PVが、目標温度
(設定温度)になるようにSSR4に対して操作量MV
を与えてヒータ3の通電を制御するものである。
【0037】8は、型締め、射出などの射出成形機の全
体を制御する上位コンピュータであり、この上位コンピ
ュータ8には、温度調節器7が接続されており、該温度
調節器7と通信できるように構成されている。
【0038】この実施の形態では、CTといった電流セ
ンサやヒータ電流測定回路等を設けることなく、簡単な
構成で、かつ低コストでヒータ3の断線を検出できるよ
うにするために、次のように構成している。
【0039】図2(a)は、室温から目標温度への昇温
時における操作量MVの変化を示す図であり、同図
(b)は、正常時における検出温度PVの変化を示す図
であり、同図(c)は、ヒータ断線が生じた場合の検出
温度PVの変化を示す図であり、それぞれ最大傾きRと
なる接線を併せて示している。
【0040】昇温時に、操作量MVが、同図(a)に示
されるように、下限値から上限値に変化した場合に、ヒ
ータ断線が生じていない正常時には、同図(b)に示さ
れる検出温度PVの変化の最大傾きRは、常にほぼ一定
である。
【0041】これに対して、例えば、2本が並列接続さ
れたヒータ3または3本がΔ結線あるいはスター結線さ
れたヒータ3の内の少なくともいずれか1本が断線した
ときには、発熱量が減少するために、同図(c)に示さ
れるように、検出温度PVの変化の最大傾きRは、正常
時のほぼ1/2または2/3となる。
【0042】そこで、この実施の形態のヒータ断線検出
方法では、検出温度が目標温度に達するまでの昇温時に
おける最大傾きRを計測し、その最大傾きRと予め定め
た閾値とを比較し、計測した最大傾きRが、閾値よりも
小さくなったときには、ヒータの断線が生じたと判断す
るのである。
【0043】図3は、図1の温度調節器7および上位コ
ンピュータ8の要部のブロック図であり、図1に対応す
る部分には、同一の参照符号を付す。
【0044】温度調節器7は、温度センサ6からの検出
温度PVが、上位コンピュータ8から与えられる目標温
度SPになるように、操作量MVを出力するPIDコン
トローラ9を備えるとともに、検出温度PVと操作量M
Vとに基づいて、最大傾きRを演算して上位コンピュー
タ8に与える最大傾き計算手段10を備えている。
【0045】最大傾きRの算出は、従来のPID定数の
決定のためのオートチューニング(セルフチューニン
グ)と同様であり、例えば、次式によって算出される。
【0046】 R=ΔPV/{Δt×(MV上限値−MV下限値)} 但し、Δtは単位時間である。
【0047】この実施の形態によれば、従来のPID定
数を決定するためのオートチューニング(セルフチュー
ニング)の際に得られた最大傾きRをそのまま利用して
ヒータの断線を検出できることになる。
【0048】上位コンピュータ8には、ヒータ断線が生
じていない正常時における最大傾きが記憶部11に記憶
されており、この上位コンピュータ8は、温度調節器7
からの最大傾きRと正常時の最大傾きとを比較し、予め
定めた閾値を越えて最大傾きRが小さくなったときに
は、ヒータ断線と判断して、例えば、射出成形機1の制
御盤に配設されている表示装置12に表示するヒータ断
線判断手段13を備えている。
【0049】図4は、ヒータ断線判断手段13の構成の
一例を示す図であり、温度調節器7からの最大傾きR
を、記憶部11に記憶されている正常時の最大傾きで除
算し、予め格納されている閾値14と比較器15で比較
して閾値よりも小さくなったときに、ヒータ断線検出信
号を出力するのである。
【0050】このように、昇温時における最大傾きに基
づいてヒータの断線を検出する、すなわち、ソフト処理
によってヒータの断線を検出するので、上述の従来例の
ように、複数の電流センサや複数のヒータ電流測定回路
などを必要とせず、構成が簡素化されるとともに、コス
トを低減することができる。
【0051】上述の実施の形態では、室温から目標温度
まで昇温させる際の最大傾きRを計測してヒータの断線
を検出したけれども、本発明の他の実施の形態として、
例えば、目標温度が変更された際の最大傾きRに基づい
て、ヒータの断線を検出するようにしてもよい。
【0052】図5(a),(b),(c)は、目標値変
更時における操作量MV、正常時の検出温度PVの変化
およびヒータ断線時の検出温度PVの変化をそれぞれ示
しており、それぞれ最大傾きRとなる接線を併せて示し
ている。
【0053】この場合には、最大傾きRは、例えば、次
式によって算出される。
【0054】 R=ΔPV/{Δt×(MV上限値−MV整定値)} なお、本発明の他の実施の形態として、上述の各実施の
形態を組み合わせてもよいのは勿論である。
【0055】また、上述の各実施の形態では、1ch
(チャネル)の例について説明したけれども、図6に示さ
れるように、複数chの場合にも同様に適用できるのは
勿論であり、複数chの場合には、ヒータ断線判断手段
は、図7に示されるように、正常時の最大傾きおよび閾
値は各chで共通とすればよい。
【0056】図8は、複数chの場合のヒータ断線判断
手段の他の実施の形態を示すブロック図である。
【0057】この実施の形態は、交流電源5の電圧が低
下して最大傾きRが低下した場合に、ヒータ断線である
と誤って検出しないようにしたものである。
【0058】すなわち、この実施の形態では、各ch毎
に温度調節器7で計測された最大傾きを、正常時の最大
傾きでそれぞれ除算した値の絶対値平均を絶対値平均計
算手段16で算出し、この算出した絶対値平均の値から
予め定められている固定値17を減算した値を閾値とし
て比較器15で比較するものである。
【0059】この固定値は、交流電源5の電圧変動もな
く、ヒータ断線が生じていない正常時の絶対値平均から
減算した値が、上述の実施の形態の図4や図7の閾値と
なるように設定されている。
【0060】この実施の形態では、交流電源5の電圧が
低下して全チャネルchの最大傾きが小さくなり、その
最大傾きを正常時の最大傾きでそれぞれ除算した値が小
さくなった場合には、絶対値平均計算手段16による絶
対値平均の値も小さくなって各比較器15に与えられる
閾値も小さくなり、これによって、最大傾きを正常時の
最大傾きでそれぞれ除算した値が、閾値を下回ることが
なく、ヒータ断線と誤って検出されることがない。
【0061】一方、或るchのヒータが断線し、そのc
hのみ最大傾きが小さくなった場合には、絶対値平均計
算手段16による絶対値平均の値は、ほとんど小さくな
らず、したがって、閾値もほとんど小さくならない。こ
のため、前記chの最大傾きを正常時の最大傾きで除算
した値は、閾値を下回ることになり、ヒータ断線が検出
されることになる。
【0062】なお、ヒータ断線判断手段による比較判定
は、上述の実施の形態に限らないのは勿論であり、ま
た、ヒータ断線判断手段を温度調節器7側に設けて温度
調節器7でヒータ断線を検出できるようにしてもよい。
【0063】(実施の形態2)図9は、本発明の他の実
施の形態を説明するための波形図であり、同図(a)
は、正常時の操作量MVの変化を示す図であり、同図
(b)は、正常時の検出温度PVの変化を示す図であ
り、同図(c)は、ヒータ断線が生じた場合の操作量M
Vの変化を示す図であり、同図(d)は、ヒータ断線が
生じた場合の検出温度PVの変化を示す図である。な
お、熱処理装置としての射出成形機1の全体構成は、図
1に示される上述の実施の形態1と基本的に同様であ
る。
【0064】同図(a)に示される整定後の操作量MV
で、同図(b)に示される検出温度PVから室温を減算
した温度上昇を、割った値である定常ゲインKは、ヒー
タ断線が生じていない正常時には、常にほぼ一定であ
る。
【0065】これに対して、例えば、2本が並列接続さ
れたヒータ3または3本がΔ結線あるいはスター結線さ
れたヒータ3の内の少なくともいずれか1本が断線した
ときには、同図(c)に示されるように操作量MVが増
大するために、定常ゲインは、正常時のほぼ1/2また
は2/3となる。
【0066】そこで、この実施の形態のヒータ断線検出
方法では、昇温後の整定時における定常ゲインKを計測
し、その定常ゲインKと予め定めた閾値とを比較し、計
測した定常ゲインKが、閾値よりも小さくなったときに
は、ヒータの断線が生じたと判断するのである。
【0067】図10は、この実施の形態の温度調節器7
aおよび上位コンピュータ8aの要部のブロック図であ
り、上述の実施の形態1の図3に対応する図である。
【0068】この実施の形態の温度調節器7aは、温度
センサ6からの検出温度PVが、上位コンピュータ8a
から与えられる目標温度SPになるように、操作量MV
を出力するPIDコントローラ9を備えるとともに、検
出温度PVと操作量MVとに基づいて、定常ゲインKを
演算して上位コンピュータ8aに与える定常ゲイン計算
手段18を備えている。
【0069】定常ゲインKは、例えば、次式によって算
出される。
【0070】K=(PV−室温)/(整定MV) この定常ゲインKの算出は、検出温度PVの変動が小さ
く、操作量MVの変動が小さくなっていることが条件で
ある。なお、整定時においても、操作量MVが揺れてい
ることがあるので、操作量MVの信号を平均処理するこ
とも必要に応じて行う。また、上記式におけるPVは、
目標温度SPに置き換えてもよい。
【0071】上位コンピュータ8aには、ヒータ断線が
生じていない正常時における定常ゲインが記憶部11a
に記憶されており、この上位コンピュータ8aは、温度
調節器7aからの定常ゲインKと正常時の定常ゲインと
を比較し、予め定めた閾値を越えて定常ゲインKが小さ
くなったときには、ヒータ断線と判断して、例えば、射
出成形機の制御盤に配設されている表示装置12に表示
するヒータ断線判断手段13aを備えている。
【0072】図11は、ヒータ断線判断手段13aの構
成を示す図であり、温度調節器7aからの定常ゲインK
を、記憶部11aに記憶されている正常時の定常ゲイン
で除算し、予め格納されている閾値14aと比較器15
で比較して閾値よりも小さくなったときに、ヒータ断線
検出信号を出力するのである。
【0073】また、上述の実施の形態1と同様に、図6
に示される複数chの場合にも同様に適用できるのは勿
論であり、複数chの場合には、ヒータ断線判断手段
は、図12に示されるように、記憶部11aの正常時の
定常ゲインおよび閾値14aは各chで共通とすればよ
い。
【0074】さらに、上述の実施の形態1の図8と同様
に、交流電源5の電圧が低下して定常ゲインKが低下し
た場合に、ヒータ断線であると誤って検出しないように
してもよい。すなわち、図13に示されるように、各c
h毎に温度調節器7aで計測された定常ゲインKを、正
常時の定常ゲインでそれぞれ除算した値の絶対値平均を
絶対値平均計算手段16aで算出し、予め定められてい
る固定値17aを減算した値を閾値として比較器15で
比較するようにしてもよい。
【0075】上述の図9に示されるように、ヒータが断
線すると、整定操作量が、増大するので、定常ゲインK
に代えて整定操作量に基づいてヒータ断線を検出しても
よい。
【0076】図14は、整定操作量MV0に基づいてヒ
ータの断線を検出する実施の形態の図10に対応するブ
ロック図である。
【0077】温度調節器7bは、温度センサ6からの検
出温度PVが、上位コンピュータ8bから与えられる目
標温度SPになるように、操作量MVを出力するPID
コントローラ9を備えるとともに、操作量MVに基づい
て、整定操作量MV0を演算して上位コンピュータ8b
に与える整定操作量計算手段19を備えている。
【0078】整定時においても、操作量MVが揺れてい
ることがあるので、操作量MVの信号を平均処理するこ
とも必要に応じて行う。
【0079】上位コンピュータ8bには、ヒータ断線が
生じていない正常時における整定操作量が記憶部11b
に記憶されており、この上位コンピュータ8bは、温度
調節器7bからの整定操作量MV0と正常時の整定操作
量とを比較し、予め定めた閾値を越えて整定操作量が大
きくなったときには、ヒータ断線と判断して、例えば、
射出成形機の制御盤に配設されている表示装置12に表
示するヒータ断線判断手段13bを備えている。
【0080】但し、目標温度SPによって、正常時の整
定操作量は、異なるので、ヒータ断線の判断は、予め決
められた目標温度SPについて行う。あるいは、複数の
目標温度SPのそれぞれについて、正常時の整定操作量
を予め記憶しておき、目標温度SPに対応する整定操作
量MV0が計測されたときに、ヒータ断線の有無を判断
するようにしてもよい。
【0081】(実施の形態3)図15は、本発明のさら
に他の実施の形態を説明するための波形図であり、同図
(a)は、正常な場合の整定時の操作量MVを示す図で
あり、同図(b)は、正常な場合の偏差を示す図であ
り、同図(c)は、ヒータ断線が生じた場合の操作量M
Vの変化を示す図であり、同図(d)は、ヒータ断線が
生じた場合の偏差の変化を示す図である。なお、熱処理
装置としての射出成形機1の全体構成は、図1に示され
る上述の実施の形態1と基本的に同様である。
【0082】同図(b)に示される整定後の偏差(目標
温度SP−検出温度PV)は、ほぼ0のままであり、操
作量MVも同図(a)に示されるようにほぼ一定であ
る。
【0083】これに対して、例えば、2本が並列接続さ
れたヒータ3または3本がΔ結線あるいはスター結線さ
れたヒータ3の内の少なくともいずれか1本が断線した
ときには、同図(d)に示されるように偏差は、一旦増
加して0に近づき、最後にほぼ0になる。あるいは、偏
差が残る。また、同図(c)に示されるように、操作量
MVも一旦増加した後、ほぼ一定の値となる。
【0084】但し、外乱や目標値変更があった場合にも
偏差は、発生する。
【0085】そこで、この実施の形態のヒータ断線検出
方法では、整定と判断した後に、外乱も目標値応答もな
いと判断できる条件で、偏差が、予め定めた判定基準値
を越えたときに、ヒータの断線が生じたと判断するので
ある。
【0086】図16は、この実施の形態の温度調節器7
cおよび上位コンピュータ8cの要部のブロック図であ
り、上述の実施の形態1の図3に対応する図である。
【0087】温度調節器7cは、温度センサ6からの検
出温度PVが、上位コンピュータ8cから与えられる目
標温度SPになるように、操作量MVを出力するPID
コントローラ9を備えるとともに、検出温度PVと目標
温度SPとに基づいて、偏差を演算して上位コンピュー
タ8cに与える偏差計算手段20を備えている。
【0088】偏差eは、次式によって算出される。
【0089】e=SP−PV 上位コンピュータ8cには、ヒータ断線の有無を判断す
るための偏差の判定基準値が記憶部11cに記憶されて
おり、この上位コンピュータ8cは、外乱や目標値変更
がない条件において、図17に示されるように、温度調
節器7cからの偏差と前記判定基準値とを比較器15で
比較し、偏差が、判定基準値を越えたときには、ヒータ
断線と判断して、例えば、射出成形機の制御盤に配設さ
れている表示装置12に表示するヒータ断線判断手段1
3cを備えている。
【0090】図18は、このヒータ断線判断手段13c
の動作説明に供するフローチャートであり、先ず、整定
するまで待ち(ステップn1)、外乱があるか否かを判
断し(ステップn2)、外乱がないときには、目標値変
更されたか否かを判断し(ステップn3)、目標値変更
がないときには、偏差が判定基準値以上であるか否かを
判断し(ステップn4)、判定基準値以上であるときに
は、ヒータ断線であると判断して表示し(ステップn
5)、終了する。
【0091】すなわち、上位コンピュータ8cのヒータ
断線判断手段13cは、外乱が無く、目標値応答もな
く、整定した条件で現在の偏差が、判定基準値を越えた
ときに、ヒータ断線が生じたと判断し、表示装置12に
表示するのである。ここで、外乱とは、射出成形の立ち
上げ時に射出成形機に原料樹脂を最初に流したり、ある
いは、射出ノズルを金型に接触させるなどの制御対象が
熱を奪われ、温度が下がるなどのヒータ断線でなく、正
常な状態で起こる温度変動の要因をいう。射出成形機
側、すなわち、射出成形機を制御する上位コンピュータ
8cでは、このような外乱が加わることが予め分かるの
で、このようなときの温度変動は、ヒータ断線ではなく
正常であると判断できように処理するのである。
【0092】このように温度調節器7dで偏差を計算し
て上位コンピュータ8dに与える構成の他に、図19に
示されるように、温度調節器7dに、偏差の判定基準値
を記憶した記憶部21dを設けるとともに、偏差を算出
して判定基準値と比較して断線を判定する断線判定手段
22dを設け、その判定結果を、上位コンピュータ8d
に与え、上位コンピュータ8dでは、外乱や目標値変更
時には、ヒータ断線判断手段13dによる判断を禁止信
号(Inhibit信号)によって禁止し、外乱でな
く、かつ、目標値変更でないときの温度調節器7dから
の判定結果に基づいて、ヒータ断線判断手段13dで最
終的な判断を行うようにしてもよい。
【0093】あるいは、図20に示されるように、温度
調節器7eが、外乱や目標値変更時の判定を禁止する禁
止信号(Inhibit信号)を、上位コンピュータ8
eから受け取り、禁止信号が与えられていないときに、
断線判定手段22eで断線の有無を判定し、その判定結
果を、上位コンピュータ8eに与え、上位コンピュータ
8eのヒータ断線判断手段13eでは、その判定結果を
最終判断としてヒータ断線時には、表示装置12に表示
させるものである。
【0094】また、上述の実施の形態1と同様に、図6
に示される複数chの場合にも同様に適用できるのは勿
論であり、複数chの場合には、図21に示されるよう
に、各chの偏差と比較する判定基準値を各chで共通
とすればよい。
【0095】さらに、上述の実施の形態1の図8と同様
に、交流電源5の電圧が低下した場合に、ヒータ断線で
あると誤って検出しないようにしてもよい。すなわち、
図22に示されるように、各ch毎の偏差の平均値を、
平均計算手段23で算出し、予め定められている固定値
24を加算した値を判定基準値として比較器15で比較
するようにしてもよい。
【0096】上述の各実施の形態では、外乱や目標値変
更の際には、ヒータ断線の判断を禁止するために、上位
コンピュータのヒータ断線判断手段13c〜13eで最
終的なヒータ断線の有無の判断を行ったけれども、本発
明の他の実施の形態として、図23に示されるように、
温度調節器側に、最終的にヒータ断線の有無を判断する
ヒータ断線判断手段25を設けてもよい。
【0097】この場合には、温度調節器側で外乱や目標
値変更などの正常な現象を、ヒータ断線と誤って検出し
ないようにするために、ヒータ断線以外の正常な現象に
よる特徴的な変動波形を、ヒータ断線以外の現象検知手
段26を設けて検知し、各比較器15に判断禁止信号を
出力してヒータ断線の有無の判断を禁止するようにして
いる。
【0098】このヒータ断線以外の現象検知手段26の
構成について説明する。ヒータ断線以外の正常な現象に
よる特徴的な偏差の変動波形の例として、射出成形の立
ち上げ時に射出成形機に原料樹脂を最初に流した場合の
樹脂の流れによる温度低下がある。
【0099】図24(a)は、同図(b)に示される射
出成形機の射出シリンダ2における根元側のA点、中間
のB点および先端側のC点の矢符で示される樹脂の流れ
による偏差の変化を示すものである。
【0100】この図24に示されるように、樹脂を流し
始めると、射出シリンダ2の根元から先端に向かって樹
脂が移動するために、根元で奪われる熱量は大きく温度
低下も大きいことが分かる。そして、樹脂の移動によっ
て熱は運ばれ、先端になるほど、奪われる熱量は小さく
なり、温度低下量は小さくなっている。
【0101】この現象は、例えば、射出シリンダ2の長
手方向に沿う温度の傾斜(温度差)を比較することで検
知することができる。すなわち、射出シリンダ2の一番
根元側のchの偏差が大きくなっていたとしても、この
根元のchだけでなく、他のchにも大きさは小さい
が、同様な変化があった場合、それは樹脂の流れだと判
断してヒータ断線の判断を禁止させるのである。
【0102】例えば、図25に示されるように、上述の
B点の偏差とA点の偏差との差(B−A)と、C点の偏
差とBの偏差点との差(C−B)とを比較器27で比較
し、それらがある比率の関係にあるときには、樹脂の流
れによる偏差の変動であるとしてヒータ断線の判断を禁
止する判断禁止信号を出力するのである。
【0103】さらに、射出ノズルと金型の接触による温
度低下も特有の温度変化が生じるものであり、これもヒ
ータ断線以外の現象として同様に判断禁止信号を出力す
ることが可能である。
【0104】(実施の形態4)図26は、本発明のさら
に他の実施の形態を説明するための波形図であり、同図
(a)は、正常な場合の整定時の操作量MVを示す図で
あり、同図(b)は、正常な場合の偏差を示す図であ
り、同図(c)は、ヒータ断線が生じた場合の操作量M
Vの変化を示す図であり、同図(d)は、ヒータ断線が
生じた場合の偏差の変化を示す図である。なお、熱処理
装置としての射出成形機1の全体構成は、図1に示され
る上述の実施の形態1と基本的に同様である。
【0105】同図(a)に示されるように、並列ヒータ
が正常に動作し、制御が整定している場合、操作量MV
は、ほぼ一定のままである。
【0106】これに対して、例えば、2本が並列接続さ
れたヒータ3または3本がΔ結線あるいはスター結線さ
れたヒータ3の内の少なくともいずれか1本が断線した
ときには、同図(d)に示されるように偏差は、一旦増
加して0に近づき、最後にほぼ0になる。あるいは、偏
差が残る。また、同図(c)に示されるように、操作量
MVも一旦増加した後、ほぼ一定の整定操作量に到達す
る。
【0107】そこで、この実施の形態では、整定と判断
した後の操作量MVに基づいてヒータ断線を検出するも
のである。
【0108】操作量に揺れがある場合、平均し更新して
いくと、精度のよい検出が可能である。また、ローパス
フィルタで揺れをとり、微分フィルタで急激な変化の傾
きを検出し、その傾きが或る程度以上であれば、ヒータ
断線であると判断してもよい。
【0109】但し、急激な操作量変化は、外乱時にも目
標応答時にも発生する。これらと見分けるため、整定と
判断した後で、更に外乱も目標値応答もないと判断でき
る条件で操作量の変化が判定基準値を超えた場合、ヒー
タ断線であると判断して、ヒータ断線を検出するのであ
る。
【0110】図27は、この実施の形態の温度調節器7
fおよび上位コンピュータ8fの要部のブロック図であ
り、上述の実施の形態1の図3に対応する図である。
【0111】温度調節器7fは、温度センサ6からの検
出温度PVが、上位コンピュータ8fから与えられる目
標温度SPになるように、操作量MVを出力するPID
コントローラ9を備えるとともに、このPIDコントロ
ーラ9からの操作量MVを上述のようにローパスフィル
タ等で加工して操作量の変化分ΔMVを計測して上位コ
ンピュータ8fに与える操作量変化分計測・加工手段2
8を備えている。
【0112】上位コンピュータ8fには、ヒータ断線の
有無を判断するための操作量の変化分ΔMVの判定基準
値が記憶部11fに記憶されており、この上位コンピュ
ータ8fは、外乱や目標値変更がない条件において、図
28に示されるように、温度調節器7fからの操作量の
変化分ΔMVと前記判定基準値とを比較器15で比較
し、操作量の変化分ΔMVが、判定基準値を越えたとき
には、ヒータ断線と判断して、例えば、射出成形機の制
御盤に配設されている表示装置12に表示するヒータ断
線判断手段13fを備えている。
【0113】図29は、このヒータ断線判断手段の動作
説明に供するフローチャートであり、先ず、整定するま
で待ち(ステップn1)、外乱があるか否かを判断し
(ステップn2)、外乱がないときには、目標値変更さ
れたか否かを判断し(ステップn3)、目標値変更がな
いときには、操作量の変化分ΔMVが判定基準値以上で
あるか否かを判断し(ステップn4)、判定基準値以上
であるときには、ヒータ断線であると判断して表示し
(ステップn5)、終了する。
【0114】すなわち、上位コンピュータ8fのヒータ
断線判断手段13fは、外乱が無く、目標値応答もな
く、整定した条件で操作量の変化分ΔMVが、判定基準
値を越えたときに、ヒータ断線が生じたと判断し、表示
装置12に表示するのである。ここで、外乱とは、上述
のように射出成形の立ち上げ時に射出成形機に原料樹脂
を最初に流したり、あるいは、射出ノズルを金型に接触
させるなどの制御対象が熱を奪われ、温度が下がるなど
のヒータ断線でなく、正常な状態で起こる温度変動の要
因をいう。射出成形機を制御する上位コンピュータ8f
では、このような外乱が加わることが予め分かるので、
このようなときの温度変動は、ヒータ断線ではなく正常
であると判断できように処理するのである。
【0115】このように温度調節器7fで操作量の変化
分ΔMVを計算して上位コンピュータ8fに与える構成
の他に、図30に示されるように、温度調節器7gに、
操作量の変化分ΔMVの判定基準値を記憶した記憶部2
9gを設けるとともに、加工計測した操作量の変化分Δ
MVと判定基準値と比較して断線を判定する断線判定手
段30gを設け、その判定結果を、上位コンピュータ8
gに与え、上位コンピュータ8gでは、外乱や目標値変
更時には、ヒータ断線判断手段13gによる判断を禁止
信号(Inhibit信号)によって禁止し、外乱でな
く、かつ、目標値変更でないときの温度調節器7gから
の判定結果に基づいて、ヒータ断線判断手段13gで最
終的な判断を行うようにしてもよい。
【0116】あるいは、図31に示されるように、温度
調節器7hが、外乱や目標値変更時の判定を禁止する禁
止信号(Inhibit信号)を、上位コンピュータ8
hから受け取り、禁止信号が与えられていないときに、
断線判定手段30hで断線の有無を判定し、その判定結
果を、上位コンピュータ8hに与え、上位コンピュータ
8hのヒータ断線判断手段13hでは、その判定結果を
最終判断としてヒータ断線時には、表示装置12に表示
させるものである。
【0117】また、上述の実施の形態1と同様に、図6
に示される複数chの場合にも同様に適用できるのは勿
論であり、複数chの場合には、図32に示されるよう
に、各chの操作量の変化分ΔMVと比較する判定基準
値を各chで共通とすればよい。
【0118】さらに、上述の実施の形態1の図8と同様
に、交流電源5の電圧が低下した場合に、ヒータ断線で
あると誤って検出しないようにしてもよい。すなわち、
図33に示されるように、各ch毎の偏差の平均値を、
平均計算手段31で算出し、予め定められている固定値
32を加算した値を判定基準値として比較器15で比較
するようにしてもよい。
【0119】さらに、上述の実施の形態3の図23と同
様に、ヒータ断線以外の正常な現象による特徴的な変動
波形を、ヒータ断線以外の現象検知手段を設けて検知し
てヒータ断線の有無の判断を禁止するようにし、温度調
節器のみで最終的にヒータ断線の有無を判断するように
してもよい。
【0120】(実施の形態5)図34は、本発明のさら
に他の実施の形態を説明するための波形図であり、同図
(a)は、正常な場合の検出温度PVを示す図であり、
同図(b)は、正常な場合の操作量MVを示す図であ
り、同図(c)は、ヒータ断線が生じた場合の検出温度
PVの変化を示す図であり、同図(d)は、ヒータ断線
が生じた場合の操作量MVの変化を示す図である。
【0121】なお、熱処理装置としての射出成形機1の
全体構成は、図1に示される上述の実施の形態1と基本
的に同様であるが、この実施の形態では、3本のヒータ
がΔ結線あるいはスター結線された3相ヒータのいずれ
か1本のヒータが断線した場合に適用して説明する。
【0122】同図(a),(b)に示されるように、3相ヒ
ータが正常に動作し、制御が整定している場合には、検
出温度PVは目標温度SPにほぼ一致し、整定時の操作
量である第1の整定操作量MV1は、ほぼ一定のままで
ある。
【0123】これに対して、同図(c),(d)に示される
ように、3相ヒータの1相のヒータが断線してヒータの
出力が低下すると、同じ操作量であっても検出温度PV
が低下を始める。このため、温度低下を抑制するよう
に、操作量が上昇し、整定を外れた後に再び整定する。
この再び整定したときの第2の整定操作量MV2が、第
1の整定操作量MV1のほぼ3/2倍となることを利用
してヒータの断線を検出するものである。
【0124】例えば、3相の3つのヒータが、操作量1
0%で100Wずつ合計300Wで発熱して整定してい
る状態において、一つのヒータが断線して合計の発熱量
が200Wになったとすると、合計300Wの発熱量を
確保して再び整定するために、操作量は、1.5倍の1
5%となって断線していない二つのヒータの発熱量がそ
れぞれ150Wとなる。
【0125】そこで、この実施の形態では、整定が外れ
て再び整定したときの操作量である第2の整定操作量M
V2が、整定が外れる前の整定時の操作量である第1の
整定操作量MV1の約1.5倍になったことを検出して
ヒータ断線と判断するのである。
【0126】さらに、3つのヒータの発熱量のバラツキ
や温度センサと各ヒータの取り付け位置の違いなどの影
響を考慮して、前記1.5倍を中心とした所定範囲、例
えば、1.5±0.2倍になったことを検出してヒータ断
線と判断するのである。
【0127】図35は、この実施の形態の温度調節器7
iおよび上位コンピュータ8iの要部のブロック図であ
り、上述の実施の形態1の図3に対応する図である。
【0128】温度調節器7iは、温度センサ6からの検
出温度PVが、上位コンピュータ8iから与えられる目
標温度SPになるように、操作量MVを出力するPID
コントローラ9を備えるとともに、このPIDコントロ
ーラ9からの操作量MVに基づいて、上述のようにして
ヒータの断線を検出するヒータ断線検出手段40を備え
ており、ヒータの断線が検出されると、検出信号が上位
コンピュータ8iに与えられ、これによって、上位コン
ピュータ8iは、例えば、射出成形機の制御盤に配設さ
れている表示装置12に断線であることを表示する。
【0129】図36は、このヒータ断線検出手段40の
動作説明に供するフローチャートであり、先ず、整定し
たか否かを定期的に判断する(ステップn1)。この判
断は、例えば、一定期間に亘って検出温度PVがある範
囲に収まったことで整定と判断する。整定したときに
は、第1の整定操作量としての整定操作量を一定周期毎
に計測して更新し(ステップn2)、整定が外れたか否
か、すなわち、前記ある範囲を外れたか否かを判断し
(ステップn3)、整定が外れたときには、最後に計測し
た整定時の操作量を第1の整定操作量として記憶する
(ステップn4)。
【0130】次に、再び整定したか否かを定期的に判断
し(ステップn5)、再び整定したときには、第2の整
定操作量としての整定操作量を計測し(ステップn6)、
第2の整定操作量が、第1の整定操作量の約1.5倍で
あるか否か、例えば、1.3倍以上1.7倍以下であるか
否かを判断し(ステップn7)、約1.5倍ではないとき
には、ヒータ断線ではないとしてステップn1に戻り、
約1.5倍であるときには、3相ヒータの1相のヒータ
が断線したとして上位コンピュータ8iに検出信号を出
力し(ステップn8)、例えば、上位コンピュータ8iか
らの検出解除指令に応答してステップn1に戻る(ステ
ップn9)。
【0131】ここでは、1chについて説明したけれど
も、図6に示される複数chの場合にも同様に適用でき
るのは勿論であり、複数chの場合には、ヒータ断線が
複数chで同時に発生する確率が非常に小さいことを利
用し、複数chの一つのchの整定操作量のみが約1.
5倍となって他のchの整定操作量はほとんど変化がな
いことを検出してヒータ断線と判断するようにしてもよ
い。
【0132】このようにすると、例えば、射出成形の立
ち上げ時に射出成形機に原料樹脂を最初に流したりする
ような正常な外乱、すなわち、全てのchの整定操作量
が変動するような外乱を、ヒータ断線である誤って検出
することがない。
【0133】図37は、かかる複数chの場合のヒータ
断線検出のフローチャートであり、上述の図36に対応
する部分には、対応するステップ番号を付している。
【0134】ステップn7において、第2の整定操作量
が、第1の整定操作量の約1.5倍であると判断された
ときには、他のchでは、第2の整定操作量が、第1の
整定操作量の約1.5倍になっていないか否かを判断し
(ステップn7’)、他のchも約1.5倍になっている
ときには、射出成形の立ち上げ時に射出成形機に原料樹
脂を最初に流したりするような正常な外乱であるとし
て、ステップn1に戻り、ステップn7’において、他
のchは、約1.5倍になっていないときには、一つの
chの3相ヒータの1相が断線したとして上位コンピュ
ータ8iに検出信号を出力するのである(ステップn
8)。
【0135】なお、上述の実施の形態4と同様に、操作
量に揺れがある場合には、ローパスフィルタ等で揺れを
とるのが好ましい。
【0136】この実施の形態では、第2の整定操作量
が、第1の整定操作量の1.5倍を中心とした所定範
囲、例えば、1.5±0.2倍になったことを検出してヒ
ータ断線と判断したけれども、本発明の他の実施の形態
として、第2の整定操作量が、第1の整定操作量の1.
0倍を中心とした所定範囲、例えば、1.0±0.2倍の
範囲から外れたこと、あるいは、第2の整定操作量が、
第1の整定操作量の1.5倍よりも小さな所定値、例え
ば、1.3倍の値以上になったことを検出してヒータ断
線と判断してもよい。
【0137】特に、第2の整定操作量が、第1の整定操
作量の1.5倍よりも小さな所定値以上になったことを
検出してヒータ断線と判断することにより、3相ヒータ
の一つのヒータが断線した場合のみならず、二つのヒー
タが断線した場合(この場合は、第2の整定操作量が、
第1の整定操作量の約3.0倍になる)にも断線を検出で
きることになる。
【0138】この実施の形態によれば、温度調節器7i
側のみでヒータの断線を検出できることになる。
【0139】なお、この実施の形態では、3相ヒータに
適用して説明したけれども、3相ヒータに限らず、n個
のヒータが並列に接続されて通電制御される場合に同様
に適用することができ、この場合には、第2の整定操作
量が、第1の整定操作量のn/(n−1)倍程度になる
ことを利用してヒータの断線を検出することができる。
【0140】(その他の実施の形態)上述の実施の形態
では、一つのチャネルが複数のヒータで構成されたけれ
ども、一つのヒータで構成された場合であっても同様に
断線を検出できるのは、勿論である。
【0141】本発明の他の実施の形態を適宜組み合わせ
てもよく、例えば、最大傾き、定常ゲイン、操作量また
は偏差のいずれかに基づいてヒータ断線が検出されたと
きには、ヒータ断線としてもよい。
【0142】上述の実施の形態では、熱処理装置として
射出成形機に適用して説明したけれども、本発明は、射
出成形機に限らず、押し出し成形機、圧縮成形機、半導
体プロセスで用いられる熱酸化装置、枚葉式のCVD装
置などヒータを用いて熱処理する他の装置にも適用でき
るものである。
【0143】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、制御対象
の温度が目標温度に達するまでの最大傾き、整定後の制
御対象のゲイン、整定後の操作量および整定後の偏差の
少なくともいずれか一つに基づいて、ヒータの断線を検
出するので、従来の電流センサやヒータ電流測定回路な
どを必要とせず、簡単な構成で、かつ低コストでヒータ
の断線を検出できることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一つの実施の形態に係る方法を適用し
た射出成形機の概略構成図である。
【図2】本発明の一つの実施の形態に係る方法を説明す
るための波形図である。
【図3】図1の温度調節器および上位コンピュータの要
部のブロック図である。
【図4】図3の上位コンピュータのブロック図である。
【図5】本発明の他の実施の形態を説明するための波形
図である。
【図6】複数chの場合の概略構成図である。
【図7】複数chの場合の上位コンピュータのブロック
図である。
【図8】本発明の他の実施の形態の図7に対応するブロ
ック図である。
【図9】本発明の他の実施の形態に係る方法を説明する
ための波形図である。
【図10】図9に実施の形態の温度調節器および上位コ
ンピュータの要部のブロック図である。
【図11】図10の上位コンピュータのブロック図であ
る。
【図12】複数chの場合の上位コンピュータのブロッ
ク図である。
【図13】本発明の他の実施の形態の図8に対応するブ
ロック図である。
【図14】本発明の他の実施の形態の図10に対応する
ブロック図である。
【図15】本発明のさらに他の実施の形態に係る方法を
説明するための波形図である。
【図16】図15に実施の形態の温度調節器および上位
コンピュータの要部のブロック図である。
【図17】図16の上位コンピュータのブロック図であ
る。
【図18】動作説明に供するフローチャートである。
【図19】本発明の他の実施の形態の図16に対応する
ブロック図である。
【図20】本発明のさらに他の実施の形態の図16に対
応するブロック図である。
【図21】複数chの場合の上位コンピュータのブロッ
ク図である。
【図22】本発明の他の実施の形態の図8に対応するブ
ロック図である。
【図23】本発明の他の実施の形態に係る温度調節器に
設けられたヒータ断線判断手段のブロック図である。
【図24】図23の現象検知手段の検知原理を説明する
ための図である。
【図25】図23の現象検知手段の構成を示すブロック
図である。
【図26】本発明のさらに他の実施の形態に係る方法を
説明するための波形図である。
【図27】図26に実施の形態の温度調節器および上位
コンピュータの要部のブロック図である。
【図28】図27の上位コンピュータのブロック図であ
る。
【図29】動作説明に供するフローチャートである。
【図30】本発明の他の実施の形態の図27に対応する
ブロック図である。
【図31】本発明のさらに他の実施の形態の図27に対
応するブロック図である。
【図32】複数chの場合の上位コンピュータのブロッ
ク図である。
【図33】本発明の他の実施の形態の図8に対応するブ
ロック図である。
【図34】本発明のさらに他の実施の形態を説明するた
めの波形図である。
【図35】図34に実施の形態の温度調節器および上位
コンピュータの要部のブロック図である。
【図36】動作説明に供するフローチャートである。
【図37】動作説明に供するフローチャートである。
【符号の説明】
1 射出成形機 2 射出シリンダ 3 ヒータ 5 交流電源 6 温度センサ 7,7a〜7h 温度調節器 8,8a〜8h 上位コンピュータ 9 PIDコントローラ 10 最大傾き計算手段 13,13a〜13h ヒータ断線判断手段 18 定常ゲイン計算手段 20 偏差計算手段 28 操作量変化分計測加工手段
フロントページの続き (72)発明者 西川 俊一 岡山県岡山市海吉2075番地 オムロン岡山 株式会社内 (72)発明者 向井 淳 京都府京都市下京区塩小路通堀川東入南不 動堂町801番地 オムロン株式会社内 Fターム(参考) 3K058 AA96 CA12 CA32 GA08

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 制御対象を加熱するヒータの断線を検出
    するヒータ断線検出方法において、 制御対象の温度が目標温度に達するまでの最大傾き、整
    定後の前記制御対象のゲイン、整定後の操作量および整
    定後の偏差の少なくともいずれか一つに基づいて、前記
    ヒータの断線を検出することを特徴とするヒータ断線検
    出方法。
  2. 【請求項2】 制御対象を加熱するヒータの通電を制御
    して前記制御対象の温度を制御する温度調節器におい
    て、 制御対象の温度が目標温度に達するまでの最大傾き、整
    定後の前記制御対象のゲイン、整定後の操作量の変化お
    よび整定後の偏差の少なくともいずれか一つを、外部に
    出力可能としたことを特徴とする温度調節器。
  3. 【請求項3】 制御対象を加熱するヒータの通電を制御
    して前記制御対象の温度を制御する温度調節器におい
    て、 制御対象の温度が目標温度に達するまでの最大傾き、整
    定後の前記制御対象のゲイン、整定後の操作量および整
    定後の偏差の少なくともいずれか一つに基づいて、前記
    ヒータの断線を検出する断線検出手段を備えることを特
    徴とする温度調節器。
  4. 【請求項4】 前記断線検出手段が、正常な外乱を検知
    する外乱検知手段を含み、正常な外乱時には、ヒータの
    断線検出が禁止される請求項3記載の温度調節器。
  5. 【請求項5】 前記外乱検知手段には、前記制御対象の
    異なる箇所の温度をそれぞれ検出する複数の温度検出手
    段の検出出力が与えられ、該外乱検知手段は、前記制御
    対象の温度の傾斜に基づいて、正常な外乱を検知する請
    求項4記載の温度調節器。
  6. 【請求項6】 前記断線検出手段は、整定後の偏差の変
    化量または微分値に基づいて、ヒータの断線を検出する
    請求項3〜5のいずれかに記載の温度調節器。
  7. 【請求項7】 前記断線検出手段は、整定後の操作量の
    変化量または微分値に基づいて、ヒータの断線を検出す
    る請求項3〜5のいずれかに記載の温度調節器。
  8. 【請求項8】 制御対象を加熱するヒータの通電を制御
    して前記制御対象の温度を制御する温度調節器におい
    て、 整定時の操作量である第1の整定操作量と、整定が外れ
    て再び整定したときの操作量である第2の整定操作量と
    に基づいて、前記ヒータの断線を検出する断線検出手段
    を備えることを特徴とする温度調節器。
  9. 【請求項9】 n個の前記ヒータで一つのチャネルが構
    成されてチャネル毎に通電制御され、 前記断線検出手段は、前記第2の整定操作量が、前記第
    1の整定操作量のn/(n−1)倍程度になったことを
    条件としてヒータの断線を検出する請求項8記載の温度
    調節器。
  10. 【請求項10】 前記断線検出手段は、前記第2の整定
    操作量が、前記第1の整定操作量のn/(n−1)倍を
    中心とした所定範囲になったことを条件としてヒータの
    断線を検出する請求項9記載の温度調節器。
  11. 【請求項11】 n個の前記ヒータで一つのチャネルが
    構成されてチャネル毎に通電制御され、 前記断線検出手段は、前記第2の整定操作量が、前記第
    1の整定操作量のn/(n−1)倍よりも小さな所定値
    以上になったことを条件としてヒータの断線を検出する
    請求項8記載の温度調節器。
  12. 【請求項12】 前記断線検出手段は、複数チャネルの
    うちの一つのチャネルのみが前記条件を満たすととも
    に、他のチャネルが前記条件を満たさないことを検出し
    てヒータの断線を検出する請求項9〜11のいずれかに
    記載の温度調節器。
  13. 【請求項13】 請求項2に記載の温度調節器と、制御
    対象としての熱処理手段と、前記温度調節器からの前記
    最大傾き、前記ゲイン、前記操作量の変化および前記偏
    差の少なくともいずれか一つに基づいて、前記熱処理手
    段を加熱するヒータの断線を検出する断線検出手段とを
    備えることを特徴とする熱処理装置。
  14. 【請求項14】 前記熱処理手段が、樹脂を加熱溶融す
    る加熱シリンダである請求項13記載の熱処理装置。
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