JPH0822628B2 - 感熱転写材 - Google Patents

感熱転写材

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JPH0822628B2
JPH0822628B2 JP1226633A JP22663389A JPH0822628B2 JP H0822628 B2 JPH0822628 B2 JP H0822628B2 JP 1226633 A JP1226633 A JP 1226633A JP 22663389 A JP22663389 A JP 22663389A JP H0822628 B2 JPH0822628 B2 JP H0822628B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は感熱転写記録に用いられる感熱転写材で、表
面平滑性の高い被記録体に対してはもとより、表面平滑
性の低い被記録体に対しても印字品位が良く、しかもリ
フトオフ消去が可能な記録像が得られる感熱転写材に関
するものである。
〔従来の技術〕 感熱転写記録は、使用する装置が軽量かつコンパクト
で騒音がなく、操作性,保守性に優れるという感熱記録
の一般的特徴に加えて発色型の加工紙が不要であり、ま
た記録像の耐久性にも優れるという特徴を有しており、
最近広く使用されている。しかしながら、このような感
熱転写記録方法においても、なおいくつか改良すべき点
がある。
第1点は表面平滑性の悪い紙等の被記録体に対する転
写記録像の品位が悪いという点である。
第2点は、感熱転写記録方法により得られた転写記録
像は、たとえばそれが誤印字によるものであっても容易
に消去することができないということである。
一般的な誤記録の消去手段としては、近年広く用いら
れるようになった隠蔽性の塗料の使用があり、感熱転写
記録方法においても被記録体の色とほぼ同色の隠蔽性着
色材を含有する熱転写性インク層を有する感熱転写材を
用い、誤記録部分をこの転写インク層で被覆する方法も
既に提案されている。しかし、転写インク層で被覆する
方法では被記録体と隠蔽性着色材の色が完全に同一でな
く、且つインク層の被覆で消去部分が盛り上がることに
より、消去部分の判別が容易となり外観上好ましいもの
ではない。また、他の消去手段として、被記録体に形成
された誤記録像を感熱接着テープにより接着剥離させる
方法、すなわちリフトオフ消去法が提案されている。
しかしながら、これら消去方法は被記録体上に転写記
録像を与える感熱転写材、および転写記録像を消去する
ための消去用シートの双方が必要となり、感熱転写プリ
ンタにおいて印字時と消去時でのテープの切り換え機構
が必要となり、プリンタ装置の構造が複雑で大型化する
という欠点があった。
上記欠点を改良する方法として、被記録紙に転写記録
像を与える感熱転写材をそのまま用いてリフトオフ消去
も行うことができる(セルフコレクタブル)感熱転写材
が提案されている。特開昭58−74368号公報において
は、抵抗性支持体上の活性層により記録と消去の双方を
行うことができる感熱積層体が開示されている。すなわ
ち、この活性層は記録時の加熱温度より低い温度に加熱
された時に接着力を発現し、転写記録像を剥離すること
によって消去できるように構成されている。
また、支持体上に着色剤,バインダー剤および該バイ
ンダー剤より高軟化点を有する熱粘着剤材料からなる感
熱転写材が提案されており、熱源としてサーマルヘツド
を用い、低い熱エネルギーで記録を行い、記録時より高
い熱エネルギーを印加して誤記録像の剥離消去を行うこ
とが開示されている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、上記の従来のセルフコレクタブル感熱
転写材は、記録を行う転写材としての性能と、被記録体
上に得られた記録像をリフトオフ消去する消去材として
の性能の双方を、表面平滑性の高い被記録体はもとよ
り、平滑性の低い被記録体に対しても満足させることは
極めて困難であった。特に記録像の消去時、感熱転写材
側に誤記録像を引き剥がすべきところが逆に転写記録像
側に感熱転写材のインクが引き剥がされる「逆転写」が
生じ易かった。
そこで、本出願人は先に特願昭62−299046号を提案
し、表面平滑性の高い被記録体および表面平滑性の低い
被記録体の双方に対し、高品位の記録像が形成でき、し
かも感熱転写材をそのまま用いてリフトオフ消去もでき
る感熱転写材を提供した。
しかしながら、本出願人の提案した上記感熱転写材に
ついてもまだまだ改良の余地があった。特に、湿度の非
常に低い環境下でも支障なく記録像の形成およびリフト
オフ消去の行える感熱転写材が望まれていた。
使用環境の湿度が低い場合、記録紙は乾燥し弾力性が
低下する。このため、感熱転写材のインク層が記録紙に
転写したとき、記録紙表面の凸部がインク層に深くくい
込み、誤記録像を剥離消去しようとしても、剥離しにく
くなり逆転写を生じ易くなるという問題があった。
本発明は、表面平滑性の高い被記録体に対してはもと
より、表面平滑性の低い被記録体に対しても印字品位が
よく、しかもリフトオフ消去が可能な記録像が得られる
感熱転写財を提供することを目的とする。
また、本発明は通常の環境下ではもちろんのこと、湿
度の低い環境下でも、印字品位がよく、しかもリフトオ
フ消去が可能な記録像が得られる感熱転写材を提供する
ことを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明の感熱転写材は、支持体上に少なくとも第1イ
ンク層,第2インク層,第3インク層および第4インク
層を支持体側から順に有するもので、第1インク層は水
溶性ポリエステル樹脂を主成分とする層であり、第2イ
ンク層は加熱記録時に分断する層であり、第3インク層
は熱可塑性樹脂を含有すると共に、着色剤を含有量10〜
80%の割合で含有する層であり、第4インク層は熱可塑
性樹脂を主成分とすると共に、着色剤を含有しないか、
あるいは含有しても前記第3インク層よりも少ない量含
有する層であることを特徴とするものであり、また第1
インク層は水溶性ポリエステル樹脂を主成分とする層で
あり、第2インク層は水溶性ポリエステル樹脂を含有
し、加熱記録時に分断する層であり、第3インク層は熱
可塑性樹脂を含有すると共に、着色剤を含有量10〜80%
の割合で含有する層であり、第4インク層は熱可塑性樹
脂を主成分とすると共に、着色剤を含有しないか、ある
いは含有しても前記第3インク層よりも少ない量含有す
る層であることを特徴とするものである。
以下、必要に応じて図面を参照しつつ本発明の一例を
詳細に説明する。以下の記載において量比を表わす
「%」および「部」は特に断りのない限り重量基準とす
る。
第1図に示すように、本発明の感熱転写材1は支持体
2上に支持体側から少なくとも第1のインク層3、第2
のインク層4、第3のインク層5および第4のインク層
6を順次積層してなる。第1インク層3は加熱による記
録時も、支持体2との界面あるいはその内部においても
分断することなく、支持体2と強固に密着する。第1イ
ンク層3は加熱による記録時も被記録体に実質的に転写
しない。第2のインク層4は加熱による記録時には第1
のインク層3との界面あるいは該インク層4の内部にお
いて分断し、第3のインク層5および第4のインク層6
が被記録体に転移し易くする。しかしながら、第2のイ
ンク層4の非加熱部は、第1のインク層3および第3の
インク層5と強固に接着し、該インク層5の被記録体へ
の転写を抑止する。この加熱部と非加熱部のコントラス
トによって加熱パターンに対応した転写記録像が形成さ
れる。
第3インク層5と第4インク層6は樹脂を主成分とし
たバインダー材でインク層を構成し、表面平滑性の低い
被記録体に対しては、被記録体表面の凸部と凸部の間を
インク層で丁度橋かけするような状態にし、被記録体の
凹部を覆うようにして転写する。
本発明の感熱転写材1を用いて被記録体上に転写記録
を行うには、本発明の感熱転写材1をパターン状に加熱
した直後、第2のインク層4の強度が十分強くなる前
に、感熱転写材1を被記録体から剥離することにより、
第2のインク層4で分断して被記録体上に記録像が形成
され、更に被記録体上の記録像に感熱転写材1を当接し
て加熱した後、第2のインク層4の強度が十分に強くな
ったときに被記録体から感熱転写材1を剥離することに
より被記録体上の記録像が剥離消去される。
さて、第1インク層3、前述のように加熱による記録
時も支持体2と強固に密着しており、誤記録像を剥離す
る際(加熱終了後、第2インク層4の強度が十分に強く
なったとき)も第2インク層4および支持体2と強固に
密着している。このため、被記録体上の誤記録像を逆転
写させずに剥離できるものである。このような第1イン
ク層3を構成する材料としては、ポリエステル樹脂が非
常に好ましい。中でも水溶性ポリエステル樹脂が、以下
の理由により好適に使用できる。
つまり、転写記録像の切れを良くする(すなわち、記
録像の端部が波状にならず鋭く切れる)ためには、第2
インク層4,第3インク層5および第4インク層6を水系
エマルジヨンで塗工し、エマルジョンの粒子性を残すよ
うにすると良い。特に、第3インク層5および第4イン
ク層6は、加熱部分の膜強度が増大して被記録体表面の
凸部間を橋かけするように転写するため、インク層の加
熱部と非加熱部とで膜強度が大きく変化することが必要
である。このため、インク層の非加熱部分では粒子性を
残して、加熱部分と非加熱部分の境界でシヤープに切れ
るようにすることが望まれる。
一方、誤記録像を剥離消去する場合、逆転写を発生さ
せないためには、各インク層同士が強固に密着している
ことが必要である。
従って、第1インク層3に水溶性ポリエステル樹脂を
使用すれば、各インク層を水系で塗工することになり、
各インク層間の接着力が向上するのである。つまり、第
1インク層3に水溶性ポリエステル樹脂を使用すること
により、逆転写を発生させずに誤記録像を剥離消去でき
るばかりでない、切れのよい記録像が得られるのであ
る。
本発明で使用する水溶性ポリエステル樹脂は、例えば
90℃で水100gに5g以上(更に好ましくは10g以上)溶解
して、冷却後25℃で水溶液ないしエマルジヨンを与える
ポリエステル樹脂が好ましい。
尚、インク層を塗工する塗工液には、エマルジヨンの
粒子性を損なわない限り、あるいはエマルジヨンを破壊
しない限りにおいて溶剤可溶性のバインダー溶液を混合
してもかまわない。
第1インク層3に含有する水溶性ポリエステル樹脂の
含有量は、第1インク層3に対し70%以上100%以下、
更には90%以上100%以下が好ましい。
水溶性ポリエステル樹脂の重量平均分子量は、5,000
以上、更には8,000以上が好ましい。重量平均分子量が
小さすぎると、熱時(印字時)あるいは加熱冷却時(消
去時)に第1インク層3の凝集力が第2インク層4の凝
集力より小さくなり、記録像の不良、あるいは逆転写が
生じ易くなるからである。重量平均分子量が大きすぎる
と、水溶性ポリエステル樹脂の水溶媒への溶解が困難に
なり溶解に時間がかかり好ましくない。このため、重量
平均分子量はできれば30,000以下、更には25,000以下が
好ましい。
また、第1インク層3で使用する水溶性ポリエステル
樹脂のガラス転移点は、30℃以下、更には25℃以下が好
ましい。ガラス転移点が高すぎると可撓性が低下し、そ
の結果支持体2との密着性が低下し、支持体2と第1イ
ンク層3の界面剥離に起因する逆転写を生ずる場合があ
る。また、ガラス転移点が0℃より低くなると、粘着性
が生じ取扱いが難しくなるが、特に限定するものではな
い。
尚、ここでいう重量平均分子量はGPCにより測定した
値(樹脂をジメチルホルムアミドに溶解し、液体クロマ
トグラフイー(島津製作所製)で分析)をいい、ガラス
転移点は示差走査熱量計(DSC)により測定した値(パ
ーキネルマー社製DSC−7により測定。昇温速度5℃/mi
n、吸熱ピーク)をいう。
水溶性ポリエステル樹脂としては、グリコール類(HO
−R1−OH)または末端が水酸基であるポリエステルグリ
コールと、ジカルボン酸類(HOOC−R2−COOH)と、水溶
化させるために必要なスルホン酸塩基やカルボン酸基を
含有するモノマーとから得られるものが好ましく使用さ
れる。
グリコール類としては、例えばエチレングリコール、
プロピレングリコール、1・3−プロパンジオール、2
・4−ジメチル−2−エチルヘキサン−1・3−ジオー
ル、2・2−ジメチル−1・3−プロパンジオール、2
−エチル−2−ブチル−1・3−プロパンジオール、2
−エチル−2−イソブチル−1・3−プロパンジオー
ル、1・3−ブタンジオール、1・4−ブタンジオー
ル、1・5−ペンタンジオール、1・6−ヘキサンジオ
ール、2・2・4−トリメチル−1・6−ヘキサンジオ
ール、1・2−シクロヘキサンジメタノール、1・3−
シクロヘキサンジメタノール、1・4−シクロヘキサン
ジメタノール、2・2・4・4−テトラメチル−1・3
−シクロブタンジオール、4・4′−チオジフエノー
ル、4・4′−メチレンジフェノール、4・4′−(2
−ノルボルニリデン)ジフエノール、4・4′−ジヒド
ロキシビフエノール、o−、m−およびp−ジヒドロキ
シベンゼン、4・4′−イソプロピリデンジフエノー
ル、4・4′−イソプロピリデンビス(2・6−ジクロ
ロフエノール)、2・5−ナフタレンジオールおよびp
−キシレンジオール、上述のジオール2種またはそれ以
上から製造することができる共重合体等のアルキレング
リコールや、ポリエチレングリコール[一般式HOCH2
CH2 nOH,n=2〜10]およびそれらの混合物が用いられ
る。
また、ジカルボン酸類としては、例えばシユウ酸、マ
ロン酸、ジメチルマロン酸、コハク酸、グルタール酸、
アジピン酸、トリメチルアジピン酸、ピメリン酸、2・
2−ジメチルグリタール酸、アゼライン酸、セバシン
酸、フマール酸、マレイン酸、イタコン酸、1・3−シ
クロペンタンジカルボン酸、1・2−シクロヘキサンジ
カルボン酸、1・3−シクロペンタンジカルボン酸、1
・4−シクロヘキサンジカルボン酸、フタール酸、テレ
フタール酸、イソフタール酸、2・5−ノルボルナンジ
カルボン酸、1・4−ナフタール酸、4・4′−オキシ
安息香酸、ジグリコール酸、チオジプロピオン酸および
2・5−ナフタレンジカルボン酸等が挙げられる。但
し、“ジカルボン酸”には上述の酸に対応する酸無水
物、エステルおよび酸クロライドが含まれる。
水溶化させるために必要なスルホン酸塩基やカルボン
酸基を含有するジカルボン酸モノマーとしては、例えば
ソジウムスルホフタル酸、ソジオスルホイソフタル酸、
カリウムスルホフタル酸、カリウムスルホイソフタル
酸、もしくはそれらのエステル等のスルホン酸塩基含有
芳香族化合物や、1,2,4,5−ベンザンテトラカルボン酸
二無水物(無水ピロメリツト酸)、1,2,3,4−ブタンテ
トラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−ペンタンテトラカ
ルボン酸二無水物、3,3′,4,4′−ベンゾフエノンテト
ラカルボン酸二無水物、5−(2,5′−ジオキソテトラ
ヒドロフルフリル)−3−メチル−3−シクロヘキサン
−1,2−ジカルボン酸無水物、シクロペンタンテトラカ
ルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボ
ン酸二無水物、エチレングリコールビストリメリテート
二無水物、2′,3,3′−ジフエニルテトラカルボン酸二
無水物、チオフエン−2,3,4,5テトラカルボン酸二無水
物等のテトラカルボン酸二無水物が使用可能である。
この水溶化ならしめるためのスルホン酸塩基、カルボ
ン酸基を含有するジカルボン酸の含有量としては、ジカ
ルボン酸類(HOOC−R2−COOH)100モルに対して5〜100
モル、更には7〜30モルが好ましい。また、上記材料に
必要に応じて、酸化チタン,クレー,亜鉛華,アルミナ
水和物等の充填剤や、可塑剤,安定剤,界面活性剤等を
適宜混合させて用いることもできる。
水溶性ポリエステル樹脂の水溶化においては、溶媒と
して水と他の溶媒を併用し溶解することも可能である
が、溶媒に占める水の割合は溶媒全体に対し50%以上、
更には65%以上が好ましい。他の溶媒としてはセロソル
ブ類(例えばエチルセロソルブ)、アルコール類(エチ
ル アルコール、イソプロピルアルコール)などが 使
用可能である。
第2のインク層4としては、加熱によりシヤープメル
トするものが好ましい。よって第2のインク層4はシヤ
ープメルト性から融点が50℃以上であり、150℃におけ
る溶融粘度が500cps以下であることが好ましい。第2の
インク層4を構成する材料としては以下の材料が好まし
く、特にワツクス類が好適である。
上記ワツクス類としては、天然ワツクスではカルナバ
ワツクス、キヤンデリラワツクス、ライスワツクス、木
ろうなどの植物系ワツクス、セレシンワツクス、モンタ
ンワツクスなどの鉱物系ワツクス、およびそれらの誘導
体、例えばモンタンワツクスの誘導体の例として酸ワツ
クス、エステルワツクス、部分ケン化エステルワツクス
などがある。また、石油ワツクスではパラフインワツク
ス、マイクロクリスタリンワツクスなどがある。合成ワ
ツクスではポリエチレンワツクス、特に低分子量酸化ポ
リエチレン、フイツシヤートロプシユワツクスなどが使
用可能である。上記ワツクス類は、第2のインク層4に
対して80%以上、更には90%以上含有し、単独もしくは
混合して上記融点および溶融粘度を満足するよう調製す
る。
本発明で云う溶融粘度は、西独国ハーケ社製のロトビ
スコRV12型回転粘度計(使用ローター:PK−I−0,3)を
使用し測定したものである。
また上記ワツクス類に必要に応じて、酸化チタン,ク
レー,亜鉛,アルミナ水和物等の充填剤や、可塑剤,界
面活性剤,安定剤等を適宜混合して第2のインク層4と
することもできる。
第3インク層5および第4インク層6は、熱可塑性樹
脂を主成分とするバインダー材(本発明でバインダー材
とは、層を構成する成分のうち着色剤以外の成分をい
う)で構成し、表面平滑性の低い被記録体に対しても、
被記録体表面の凸部間をちょうど橋かけして転写する。
更に、第3インク層5には着色剤を含有する。しかしな
がら、第4インク層6には着色剤を含まないものが好ま
しい。これは、第4インク層6は被記録体と接触する層
であるため、着色剤を多く含有すると剥離消去をしても
修正痕が残ってしまう場合があるためである。
第3のインク層5に使用するバインダー材には、熱可
塑性樹脂としてポリオレフイン系樹脂、ポリアミド系樹
脂、ポリエステル系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリウレタ
ン系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹
脂、セルロース系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、
石油系樹脂、フエノール系樹脂、ポリスチレン系樹脂、
酢酸ビニル系樹脂、天然ゴム、スチレンブタジエンゴ
ム、イソプレンゴム、クロロプレンゴムなどのエラスト
マー類、ポリイソブチレン、ポリブデンなどが好ましく
用いられる。熱可塑性樹脂の含有量は、バインダー材に
対して50%以上、更には70%以上が好ましい。バインダ
ー材にはその他、場合により樹脂以外の鯨ロウ、ミツロ
ウ、ラノリン、カルナバワツクス、キヤンデリラワツク
ス、モンタンワツクス、セレシンワツクスなどの天然ワ
ツクス、パラフインワツクス、マイクロクリスタリンワ
ツクスなどの石油ワツクス、酸化ワツクス、エステルワ
ツクス、フイツシヤートロプシユワツクス、ポリエチレ
ンワツクスなどの合成ワツクス、ラウリン酸、ミリスチ
ン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸などの
高級脂肪酸、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコー
ルなどの高級アルコール、シヨ糖の脂肪酸エステル、ソ
ルビタンの脂肪酸エステルなどのエステル類、オレイル
アミドなどのアミド類、あるいは可塑剤、鉱油植物油な
どの油剤を適宜混合させて用いることが好ましい。
第3のインク層5に含有する着色剤の含有量は、10〜
80%である。更に必要により着色剤以外に金属微粉末、
無機粉末、金属酸化物等からなる充填剤などの添加剤を
適宜加えても良い。
第3のインク層5に含有する着色剤としては、例え
ば、カーボンブラツク、ニグロシン染料、ランプ黒、ス
ーダンブラツクSM、フアースト・エローG、ベンジジン
・エロー、ピグメント・エロー、インドフアースト・オ
レンジ、イルガジン・レツド、パラニトロアニリン・レ
ツド、トルイジン・レツド、カーミンFB、パーマネント
・ボルドーFRR、ピグメント・オレンジR、リソール・
レツド2G、レーキ・レツドC、ローダミンFB、ローダミ
ンBレーキ、メチル・バイオレツドBレーキ、フタロシ
アニンブルー、ピグメントブルー、ブリリアント・グリ
ーンB、フタロシアニングリーン、オイルイエローGG、
ザボン・フアーストエローCGG、カヤセツトY963、カヤ
セツトYG、スミプラスト・エローGG、ザボン・フアース
トオレンジRR、オイル・スカーレツト、スミプラストオ
レンジG、オラゾール・ブラウンG、ザボンフアースト
スカーレツトCG、アイゼンスピロン・レツド・BEN、オ
イルピンクOP、ビクトリアブルーF4R、フアーストゲン
ブルー5007、スーダンブルー、オイルピーコツクブルな
どの公知の染・顔料の1種又は2種以上を使用すること
ができる。
第4のインク層6に使用するバインダー材は、先に掲
げた第3のインク層5の材料をそのまま使用することが
できる。第4インク層6の場合も、バインダー材中に熱
可塑性樹脂をバインダー材に対して50%以上、更には70
%以上含有するのが好ましい。
第4のインク層6に着色剤を含有させることも可能で
あるが、過剰に添加することは消去残りが発生し好まし
くない。第4のインク層6に着色剤を含有させる場合、
着色剤の含有量は5%以下、好ましくは3%以下が良
い。
第3のインク層5、および第4のインク層6において
熱印加直後、すなわち記録時の膜強度をコントロールす
るには、前述した材料群の中から、材料の組成,凝集
力,分子量などを適宜変えることにより達成されるが、
表面平滑性の低い被記録体に対し良好な転写性を得る為
には凝集力,分子量は高い方が望ましい。この点から、
第3のインク層5および第4インク層6の材料として
は、特にオレフインを主成分としたポリマー材料、例え
ば低分子量酸化ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共
重合体、酢酸ビニル−エチレン共重合体、エチレン−ア
クリル酸共重合体、エチレン−メタアクリル酸共重合
体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体等、又ポリ
アミド、ポリエステルなどが主成分として用いるのが好
ましい。
支持体2としては、従来より公知のフイルムをそのま
ま使用することができ、例えばポリエステル、ポリカー
ボネート、トリアセチルセルロース、ポリアミド、ポリ
イミド等の比較的耐熱性の良いプラスチツクのフイルム
などが好適に使用できる。特にポリエステルフイルムを
支持体2に使用することは、第1インク層3との接着性
の点から好ましい。
また感熱転写材に熱を印加する手段として、熱ヘツド
を使用する場合に、熱ヘツドと接触する支持体の表面
に、シリコーン樹脂、ふっ素樹脂、ポリイミド樹脂、エ
ポキシ樹脂、フエノール樹脂、メラミン樹脂、ニトロセ
ルロース等からなる耐熱性保護層を設けることにより支
持体の耐熱性を向上することができ、あるいは従来用い
ることができなかった支持体材料を用いることも出来
る。
本発明の感熱転写材の総厚さは、10〜30μm、好まし
くは15〜25μmが良い。支持体の厚さは、3〜15μm、
好ましくは4.5〜15μm、更には6〜12μmが良い。第
1、第2および第3インク層の厚さは0.5〜3μm、更
に1〜2.5μm、第4インク層の厚さは3〜10μm、更
に4〜8μmが好ましい。
以上の説明では、第1インク層3に水溶性ポリエステ
ル樹脂を使用する例を示したが、更に第2インク層4に
水溶性ポリエステル樹脂を含有させることもできる。第
2インク層4に水溶性ポリエステル樹脂を含有させるこ
とにより、第2インク層4と第1インク層3、更には第
2インク層4と第3インク層5の密着性が得られ、剥離
消去時の逆転写を更に強固に防ぐことができる。
この場合も、第2のインク層4は加熱により溶融して
凝集破壊し、第3インク層5および第4インク層6を、
支持体2および第1インク層3から分断する働きをす
る。このため、第2のインク層4は主に、加熱時凝集力
の低いワツクス類と水溶性ポリエステル樹脂とを含有す
るのが好ましい。
第2のインク層4に含有する水溶性ポリエステル樹脂
の量は、第2のインク層4に対し45%以下、更には40%
以下の範囲が好ましい。
水溶性ポリエステル樹脂の含有量が少なすぎると、第
1インク層3と第2インク層4との接着力が低下する。
水溶性ポリエステル樹脂が多すぎると、逆転写に対する
抑止効果は十分発揮されるが、第2インク層4の 熱時
の凝集力が高くなり、印字細り、更には印字欠けを生じ
易くなる。
第2インク層4に含有される水溶性ポリエステル樹脂
のガラス転移点は、第1インク層3を構成するポリエス
テル樹脂と同様の理由で30℃以下が好ましい。また、第
2インク層4に含有する水溶性ポリエステル樹脂の重量
平均分子量は5,000〜25,000が良く、更に好ましくは10,
000〜20,000の範囲が良い。
重量平均分子量が5,000より小さいと、第2インク層
4に水溶性ポリエステルを入れる効果がうすく、25,000
より大きいと、印字欠けが生じ易くなる。
第2インク層4に使用する水溶性ポリエステル樹脂と
しては、先に説明した第1インク層に含有する水溶性ポ
リエステル樹脂と全く同様のものが使用できる。
水溶性ポリエステル樹脂以外に、第2インク層4には
ワツクス類、更には熱可塑性樹脂を含有してもかまわな
い。第2インク層4に含有するワツクス類としては、先
に第2インク層4に使用するワツクス類として揚げたも
のが、そのまま使用できる。第2インク層4に熱可塑性
樹脂を含有させる場合、熱可塑性樹脂が多すぎると第2
インク層4の凝集力が高くなりすぎるので、熱可塑性樹
脂は第2インク層4に対し30%以下、更には10%以下と
するのが好ましい。第2インク層4は、水溶性ポリエス
テル樹脂とワツクス類とで構成するのが好ましく、熱可
塑性樹脂は含有しないものがよい。第2インク層4に、
水溶性ポリエステル以外にシヤープメルト性の点から含
有させた成分、すなわちワツクス類あるいはワツクス類
に熱可塑性樹脂の含有したものの融点は50℃以上が好ま
しく、150℃おける溶融粘度が500cps以下であることが
好ましい。
以上、本発明の感熱転写材を、第1図に示すインク層
が4層構成のものを例として説明してきたが、第2、第
3および第4のインク層を更に機能的に分離させ、全層
構成が5層以上となってもかまわない。例えば、第4の
インク層を被記録体に対して熱時接着力を発現する層
と、熱時造膜性を発現し被記録体表面の凸部間を橋かけ
する層とに機能を分化し、インク層全体を5層構成にす
ることは有効である。
つぎに、本発明の感熱転写材を用いる感熱転写記録方
法について第1図に示した感熱転写材1を用いた場合を
例にとり説明する。
第2図において、感熱転写材1は第1のインク層6
が、被記録体7と当接され、支持体2側から感熱記録ヘ
ツド8の発熱素子9によりパターン状に熱エネルギーが
印加される。この熱エネルギー印加の直後、第2のイン
ク層の強度が十分強くなる前に(好ましくは、熱エネル
ギー印加後20msec.以下、より好ましくは10msec.以下の
内に)、前記感熱転写剤を被記録体から剥離する。前記
感熱転写材1の第1のインク層3は前記熱エネルギー印
加によっても支持体2に強固に密着して被記録体7側に
転写しない。しかしながら、第4のインク層6は被記録
体7に対して接着力が発現するとともに、適度な膜強度
をもって、被記録体7に転写する。またこのとき、第2
のインク層4の熱印加部はシヤープンメルトし、半液体
状あるいは液体状になり、溶融粘度も低下し、凝集破壊
を非常に起しやすくなる。
ところが、第2のインク層4の非熱印加部は溶融しな
いため、高い凝集力を保持したままとなり、第1のイン
ク層3と第3のインク層5と強固な接着を維持してい
る。またこのとき第3のインク層5と第4のインク層6
は熱印加部も、非熱印加部も強固に接着しており、その
結果、熱印加部と非熱印加部との接着力のコントラスト
が極めて明確となり、転写像11が被記録体7上に形成さ
れる。
つぎに本発明の感熱転写体を用いた消去方法について
説明する。第3図において、被記録体7上には、本発明
の感熱転写材により転写記録像11が形成されている。こ
の転写記録像11と感熱転写材1の第4のインク層6が当
接され、転写記録像11と同一あるいはより拡大された領
域に支持体2側から感熱記録ヘツド8の発熱素子9より
熱エネルギーが印加される。これにより、感熱転写材1
の第4のインク層6は記録時と同様に接着力を発現し、
被記録体7上の転写記録像11と接着する。このとき感熱
転写材1の第2のインク層4は凝集力が低下するが、第
4図に示すごとく剥離部材10を突出させて被記録体7と
感熱転写材1の剥離を前記第2のインク層の強度、すな
わち、第1のインク層3と第3のインク層5との接着力
および第2のインク層の凝集力が回復したのち(好まし
くは熱エネルギーの印加後50msec.以上、より好ましく
は100msec.以上の間に)、被記録体と感熱記録材1を剥
離する。このとき、第4のインク層6と転写記録像11と
の接着力も増大し、前記感熱転写材1を用いて転写記録
像11のリフトオフ消去が達成される。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明する。
[実施例1〜4] 処方1(塗工液1) テレフタル酸 29% イソフタル酸 25〃 エチレングリコール 20〃 ポリエチレングリコール(重量平均分子量1540) 6〃 ドデカン2酸 15〃 5−スルホイソフタル酸ソーダ 5〃 処方2(塗工液2) テレフタル酸 26% イソフタル酸22〃 ドデカン2酸(HOOC−(CH210−COOH) 20〃 エチレングリコール 12〃 1.4ブタンジオール 15〃 5−スルホイソフタル酸ソーダ 5〃 処方(塗工液3) テレフタル酸 26% イソフタル酸 22〃 ドデカン2酸 20〃 エチレングリコール 14〃 プロピレングリコール 13〃 5−スルホイソフタル酸ソーダ 5〃 処方4(塗工液4) テレフタル酸 26% イソフタル酸 22〃 ドデカン2酸 20〃 エチレングリコール 12〃 1.4ブタンジオール 15〃 5−スルホイソフタル酸ソーダ 5〃 上記処方1〜4に示す原料組成およびモノマー仕込み
組成比で水溶性ポリエステル樹脂を得た。得られた水溶
性ポリエステル樹脂の重量平均分子量(w)、ガラス
転移点(Tg)は以下の第1表の通りである。
処方1〜4の水溶性ポリエステル樹脂を、水/イソプ
ロピルアルコール=55/20の混合溶媒に溶解し、不揮発
分25%のポリエステル樹脂塗工液1〜4を得た。
処方5(塗工液5) カルナバワツクス水分散液 100部 処方6(塗工液6) エチレン酢酸ビニル共重合体エマルジヨン(ベースレン
ジMI:150,酢酸ビニル含有量:28%不揮発分44%)22.7部 カルボンブラツク水分酸液(不揮発分:25%) 60.0部 水 17.3部 処方7(塗工液7) エチレン酢酸ビニル共重合体エマルジヨン(ベースレン
ジMI:150,酢酸ビニル含有量:28%不揮発分:44%) 54.5
部 エチレン−メタクリル酸−スチレン共重合エマルジヨン
(エチレン含有量:88%,不揮発分:25%) 32.0部 水 13.5部 上記処方5〜7の配合物をそれぞれプロペラ撹拌機に
より均一に混合し、塗工液5〜7を得た。
塗工液1を厚さ9μmのポリエチレンテレフタレート
フイルム上にアプリケータを用いて塗工し、熱風乾燥し
て第1インク層を形成した。第1インク層の上に、塗工
液5,6,7を順次塗工,乾燥し、第2,第3,第4インク層を
形成して本発明の感熱転写材(I)(実施例1)を得
た。更に同様にして塗工液2,5,6,7(実施例2)を、塗
工液3,5,6,7(実施例3)を、塗工液4,5,6,7(実施例
4)をそれぞれ順次塗工,乾燥して感熱転写材(II)
(実施例2),感熱転写材(III)(実施例3),感熱
転写材(IV)(実施例4)を得た。上記感熱転写材の各
層の厚さは、いずれも第1および第2インク層が1.0μ
m、第3インク層が1.5μm、第4インク層が5.0μmで
あった。
[比較例1] 処方8 バイロン30S(東洋紡(株)製ポリエステル樹脂溶液T
g:6℃、数平均分子量約20,000をメチルエチルケトンに
て稀釈し、不揮発分15%の塗工液8を得た。実施例1〜
4と同様にして塗工液8,5,6,7を順次塗工乾燥して、感
熱転写材(V)を得た。
次に上記実施例および比較例で得た感熱転写材(I)
〜(V)を8mm巾に裁断し、キヤノン(株)製、電子タ
イプライターSP400Xを使用し、被記録体としては平滑性
の低いボンド紙(ベツク平滑度2〜3秒)と平滑性の高
い米国ライフ社製タイプライター用紙T−21(ベツク平
滑度40秒)を用いて記録およびリフトオフ消去の評価を
行った。前記タイプライターSP400Xは記録動作に先立ち
感熱転写材を室温以上に加熱する目的で、感熱記録ヘツ
ドに加熱ヒーターが組み込まれているが、本評価におい
ては該ヒーターが作動しないようにした。また、リフト
オフ消去は前記SP400Xの感熱修正用テープ収納部に前記
感熱転写材(I)〜(V)を装填することにより、その
評価が可能となる。
消去性能に先立ち、前記感熱転写材(I)〜(V)の
印字性能を評価したところ全て「切れ」の良い、極めて
良好な記録像が得られた。
消去性能の評価は、常温(25℃)常温(50%RH)およ
び常温、低湿(10%RH)の環境で評価した。これは被記
録体である紙が湿度の変化により、極めて鋭敏にその特
性、特に表面状態が変化するからである。その評価結果
を第2表に示す。
[実施例5〜9] 水溶性ポリエステル樹脂塗工液2とカルナバワツクス
水分散液(不揮発分:30%うち界面活性材4%)を、不
揮発分比が第3表のとおりになるように、プロペラ撹拌
機により均一混合し、塗工液9〜13を得た。
塗工液2を厚さ9μmのポリエチレンテレフタレート
フイルム上にアプリケータを用いて塗工し、熱風乾燥し
て第1インク層を形成した。第1インク層の上に塗工液
9,6,7を順次塗工、熱風乾燥し、第2,第3,第4インク層
を形成して感熱転写材VI(実施例5)を得た。各層の厚
さは第1および第2インク層が1.0μm、第3インク層
が1.5μm、第4インク層が5.0μmであった。
同様にして塗工液2,10,6,7(実施例6)、塗工液2,1
1,6,7(実施例7)、塗工液2,12,6,7(実施例8)、塗
工液2,13,6,7(実施例9)を順次塗工,乾燥して、感熱
転写材VII(実施例6)、VIII(実施例7)、IX(実施
例8)、X(実施例9)を得た。
上記の感熱転写材(VI)〜(XI)を、実施例1と同様
に評価した。評価結果を第4表に示した。第4表中、
◎,○,×の評価は第2表のものと同じである。
〔発明の効果〕 以上説明したように、本発明の感熱転写材は、第1イ
ンク層に水溶性ポリエステル樹脂を使用し、更に、必要
に応じ、第2インク層に水溶性ポリエステル樹脂を含有
するため、第1インク層と支持体との接着性、更に第1
インク層と第2インク層との接着性に優れる。このた
め、本発明の感熱転写材によれば消去時の逆転写による
消去不良が生じない。また、本発明の感熱転写材は、第
3および第4インク層が熱可塑性樹脂を主成分とするた
め、表面平滑性の悪い被記録体に対しても優れた記録像
が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の感熱転写材の模式断面図、第2図は本
発明の感熱転写材の一例を用いた時の感熱転写記録方法
を説明する模式断面図、第3図および第4図はリフトオ
フ消去方法を説明する模式断面図である。 1……感熱転写材 2……支持体 3……第1インク層 4……第2インク層 5……第3インク層 6……第4インク層 7……被記録体 8……感熱記録ヘツド 9……発熱素子 10……剥離部材 11……転写記録像

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体上に少なくとも第1インク層、第2
    インク層、第3インク層および第4インク層を支持体側
    から順に有する感熱転写材において、第1インク層は水
    溶性ポリエステル樹脂を主成分とする層であり、第2イ
    ンク層は加熱記録時に分断する層であり、第3インク層
    は熱可塑性樹脂を含有すると共に、着色剤を含有量10〜
    80%の割合で含有する層であり、第4インク層は熱可塑
    性樹脂を主成分とすると共に、着色剤を含有しないか、
    あるいは含有しても前記第3インク層よりも少ない量含
    有する層であることを特徴とする感熱転写材。
  2. 【請求項2】支持体上に少なくとも第1インク層、第2
    インク層、第3インク層および第4インク層を支持体側
    から順に有する感熱転写材において、第1インク層は水
    溶性ポリエステル樹脂を主成分とする層であり、第2イ
    ンク層は水溶性ポリエステル樹脂を含有し、加熱記録時
    に分断する層であり、第3インク層は熱可塑性樹脂を含
    有すると共に、着色剤を含有量10〜80%の割合で含有す
    る層であり、第4インク層は熱可塑性樹脂を主成分とす
    ると共に、着色剤を含有しないか、あるいは含有しても
    前記第3インク層よりも少ない量含有する層であること
    を特徴とする感熱転写材。
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