JPH08226213A - 天然大理石板及びこれの製造方法 - Google Patents

天然大理石板及びこれの製造方法

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JPH08226213A
JPH08226213A JP5667795A JP5667795A JPH08226213A JP H08226213 A JPH08226213 A JP H08226213A JP 5667795 A JP5667795 A JP 5667795A JP 5667795 A JP5667795 A JP 5667795A JP H08226213 A JPH08226213 A JP H08226213A
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Yoshiro Tanaka
芳郎 田中
Yasushi Miyasato
靖 宮里
Hidekazu Chinen
英一 知念
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Abstract

(57)【要約】 【目的】家屋の側壁や浴室の側壁等に貼設される装飾用
の天然大理石板及びこれの製造方法に関し、特に、天然
大理石の有効利用を図るべく複数枚の天然大理石小板を
接合一体化してなる天然大理石板およびこれの製造方法
を実現することにある。 【構成】基板と、該基板上に配列一体化された複数枚の
天然大理石小板との集合体からなる天然大理石板であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、家屋の側壁や浴室の側
壁等に貼設される装飾用の天然大理石板及びこれの製造
方法に関し、特に、天然大理石の有効利用を図るべく複
数枚の天然大理石小板を接合一体化してなる天然大理石
板およびこれの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】家屋の側壁や玄関の床面等に、装飾板を
貼設して家屋を華やかな雰囲気に造作する試みがなさ
れ、昨今は経済的ゆとりも手伝って、ブーム化しつつあ
る。この装飾効果を向上させる試みは、上記家屋に限ら
ず、昨今は食卓の天板等にも装飾板を貼設し、食事を華
やかな雰囲気で味わうことができるようにした豪華な食
卓も存する。
【0003】このように、装飾板は、家屋の至る所に利
用されるのは勿論、家具等例を掲げるまでもなく、種々
の器具や機器に利用され、その貼設場所或いは用途よっ
て好みの大きさ、形状及び色彩を有する装飾板が使用さ
れている。
【0004】この装飾板の代表格として天然大理石が存
する。この天然大理石を装飾板即ち天然大理石板に加工
するには、加工技術の熟練もさることながら、この天然
大理石自体が高価であるため、天然大理石を無駄のない
ように成形、加工し、製品歩留りを向上させることも重
要な課題である。
【0005】この天然大理石から成形される天然大理石
板は、面積が大きい程装飾効果に優れ、面積の大きい天
然大理石板は、価格の点でも面積の小さい天然大理石板
とは雲泥の差がある。このため、従来から面積の大きい
大理石板を得るよにうして商品価値を向上させると共
に、可及的に薄くスライスして製品の歩留りを向上させ
る試みもなされている。
【0006】ところが、この天然大理石自体が硬質で、
且つ脆弱であるため、余り薄くスライスして天然大理石
を板状に製品化しようとすると、その加工工程の途中で
割れるたりするため、その厚さはせいぜい20ミリメー
トル程度が限度のようである。しかし、実開平2ー10
7625号に開示された考案によれば、補強板を利用す
ることにより3ミリメートル乃至5ミリメートル程度ま
で薄くすることができるようである。
【0007】この考案は、図7に示すように、一枚の天
然大理石板30を弾性系接着剤31を介して補強板32
に接着一体化することにより、これの研磨等による天然
大理石板30の割れ、欠け等の破損を防止すると共に、
熱等による内部応力を弾性系接着剤31で緩和、吸収
し、反りや剥離を防止するようにしたもので、天然大理
石を薄くスライスすることに於いては、一応は製品歩留
りの向上は図られている。
【0008】ところが、天然大理石の自体が元々様々な
形態をしているため、これを天然大理石板に加工すべ
く、板状にスライスすると、その加工される天然大理石
の形態によって、外側周面は複雑な形状となる。例えば
図8のような形状となる場合もある。
【0009】図8は、このスライス状大理石板33の平
面図を示し、このスライス状天然大理石板33は、表裏
の面はある程度偏平となっているが、外側周辺は複雑な
形状であるため、これを四角形の板状に加工する際、例
えば予め裁断線34を表示しておき、これに従って裁断
し、中央部の四角部分35を製品として取り出し、これ
から切り離された数枚の切れ端板36を除去して図9の
とおり四角形の天然大理石板35を得る。
【0010】このようにして得られた四角形の天然大理
石板35が、例えば一辺の長さが60センチメートル乃
至80センチメートルにも達する場合は、これは側壁等
に貼設する際或いは加工上不適であるため、図示のよう
に六等分され、一辺が25センチメートル乃至30セン
チメートルの四枚の真四角の大理石板35aを得るのが
普通であり、この場合も、図9のように側部や下部側に
規格製品(上記大理石板35a)外の切れ端板36が残
存することとなる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】ところで、天然大理石を上記のように所定
厚さや所定の大きさに裁断したり、研磨や面取りして天
然大理石板35aを得る際、上記のように余分な切れ端
板36や研磨等による粉末が生成される。図8の場合で
あれば、図示のように、この切れ端板36は、全体の約
三分の一を占め、従来はこの切れ端板36を廃棄処分し
たり、勿体ないため他の小間物の装飾板材に再加工した
りして利用している。
【0013】この切れ端板36を、更に製品化して面積
の小さい四角形の天然大理石小板を形成し、これを上記
の面積の大きい天然大理石板35aと組み合わせて側壁
等に貼設しても、大きさが異なるため、全体の目地部が
直線状とならず、壁面の装飾効果が著しく低下し、これ
がため、結局は天然大理石板35aと上記の切れ端板3
6から形成された天然大理石小板とを組み合わせて利用
することはできなかった。
【0014】また、このような天然大理石小板のみを利
用して、側壁に貼設しようとすると、この天然大理石小
板が小さいため、一枚一枚これを貼設していかなければ
ならず、この天然大理石小板が小さければ小さい程、こ
の貼設作業が非常に面倒となる。
【0015】更に、この天然大理石小板を、一枚一枚側
壁等に貼設すると、相互の接合面に隙間が生じ、この隙
間に埃等が付着し易くなり、側壁を拭き取り掃除をして
も、この隙間に側壁表面の埃等が溜まることとなる。例
え、この隙間を目地材等で埋めたとしても、目地材と天
然大理石小板表面との微妙な段差を無くすことはなかな
か困難であり、この目地部分に埃が溜まりやすい不都合
は解消されない。
【0016】特に、この天然大理石小板を側壁に貼設し
た場合、装飾効果を低下させないために、目地部を直線
状となるように貼設することは、天然大理石小板が小さ
いため、なかなか困難な作業である。
【0017】このように、従来は高価な天然大理石であ
りながら、装飾用の大理石板に成形加工すると歩留りが
悪く、これの改善が望まれている。一方、天然大理石板
を表面を滑面仕上げする際は、サンドペーパ等で表面を
研磨加工した後、バフ等で表面仕上げするが、これはサ
ンドペーパによる表面の切削が主であるため、天然大理
石板自体に過大な負荷が掛かり、天然大理石板自体の面
積が大きければ大きい程、加工の途中で割れる場合が多
々ある。
【0018】また、従来は大理石板35a相互の接合部
即ち目地部の充填物が、両者を単に接合する機能のみを
有しているため、この目地部が周囲の大理石板35aと
不釣り合いな色彩となる場合が多々あり、これが目地材
の色彩の選択の善し悪しによって、装飾効果を低下させ
る一因ともなっている。
【0019】本発明の技術的課題は、天然大理石から成
形される天然大理石板の上記問題点に鑑み、これを有効
に解決した天然大理石板及びこれの製造方法を実現する
ことにある。
【0020】
【発明が解決するための手段】
【0021】請求項1は、基板3と、該基板3上に配列
一体化された複数枚の天然大理石小板1aとの集合体A
からなる天然大理石板1である。
【0022】上記基板3としては、合板、FRP板、ア
ルミニウム板、ステンレス板、陶器、磁器及び無機質板
等が利用され、用途に応じて適宜選択して使用すれば良
い。
【0023】本発明に係る上記の天然大理石板1を構成
する天然大理石小板1aは、少なくとも二枚以上あれば
良く、個々の天然大理石小板1aの大きさは、大小にこ
だわる必要はないが、小さいものを利用した場合が、天
然大理石を有効に利用しようとする観点からすれば最良
である。
【0024】即ち、この小さい天然大理石小板1aは、
従来例で説明した切り離板36を加工して得れれたもの
でも充分利用することができるので、高価な天然大理石
を有効に利用することができる。
【0025】上記基板3を一体化してなる天然大理石板
1は、一枚の大きな大理石板と同様に側壁等に貼設さ
れ、これを複数枚配列して側壁全体に貼設、一体化され
るものである。
【0026】請求項2は、基板3と、該基板3上に配列
一体化された複数枚の天然大理石小板1aとの集合体A
からなり、該天然大理石小板1a相互の接合部5は、該
天然大理石小板1aの粉末6と接着剤7との混合物8に
よって接合一体化されてなる天然大理石板1である。
【0027】上記混合物8に混入される粉末6として
は、集合物A或いはこれの素材である天然大理石板を研
磨加工する際に発生する粉末を用いることができるの
で、研磨加工によって生成される従来除去されていた粉
末を有効に利用することができる。
【0028】天然大理石小板1a相互の接合部5には若
干の隙間が存するが、この隙間にも混合物8が擦り込ま
れるように充填されるので、天然大理石小板1a相互を
この混合物8で接着することができる共に、接合面部5
にも粉末6が充填されるため、この接合部5も、大理石
板1に近似した色彩を得ることができる。
【0029】請求項3は、上記基板3の外周縁が、相互
に接合可能に嵌合部が形成されてなる請求項1または請
求項2に記載の天然大理石板1であって、該嵌合部は、
相互の基板3が凹凸嵌合3a、3bや端部同志が重合す
るような結合手段でも良く、基板3同志の結合手段は適
宜である。
【0030】請求項4は、複数枚の天然大理石小板1a
を配列した平板状の集合体A1からなり、該天然大理石
小板1a相互の接合部5は、該天然大理石小板1aの粉
末6と接着剤7との混合物8によって接合一体化されて
なる天然大理石板10である。
【0031】この請求項4記載の天然大理石板10は、
複数枚の天然大理石小板1aのみの集合体A1で構成さ
れるため、これを直接モルタル等を介して側壁等に貼設
することができる。従って、この天然大理石板10は、
湿気が気にならない例えば浴室等の側壁として利用する
ことができる。
【0032】請求項5は、複数枚の天然大理石小板1a
を基板3上に配列一体化して平板状の集合体Aを形成
し、該集合体Aの表面を研磨手段で滑面仕上げした後、
該天然大理石小板1a相互を接合一体化して得るように
した天然大理石板1の製造方法である。
【0033】請求項6は、複数枚の天然大理石小板1a
を基板3上に配列一体化して平板状の集合体Aを形成
し、該集合体Aの表面を研磨手段で滑面仕上げした後、
該集合体Aの表面に該天然大理石小板1aの粉末6と接
着剤7との混合物8を擦り込むように塗布し、これを表
面仕上げして得るようにした天然大理石板1の製造方法
である。
【0034】請求項7は、定盤11の表面に、剥離層1
2を介して複数枚の天然大理石小板1aを配列して平板
状の集合体A1を形成し、該集合体A1の表面を研磨手
段で滑面仕上げした後、該大集合体A1の表面に該天然
大理石小板1aの粉末6と接着剤7との混合物8を擦り
込むように塗布し、これを表面仕上げし、爾後該定盤1
1から該集合体A1を剥離して得るようにした天然大理
石板の製造方法である。
【0035】
【作用】
【0036】請求項1のように、基板3に複数枚の天然
大理石小板1aを配列一体化して天然大理石板1を得る
ことにより、従来廃棄処分されがちな切れ端板36を有
効に利用して、施工に最良な大きさの天然大理石板1を
得ることができものである。この天然大理石板1の側壁
等への貼設は、基板3を接着剤等で側壁に従来のように
貼設すれば良い。
【0037】請求項2のように、基板3上に複数枚の天
然大理石小板1aを配列一体化し、この天然大理石小板
1a相互の接合部5を、この天然大理石小板1aの粉末
6と接着剤7との混合物8によって接合一体化すること
により、相互の天然大理石小片1aを確実に一体化する
ことができると共に、接合部5に接着剤7と共に粉末6
が充填されるため、接合部5である継ぎ目がそれ程目立
なくなって、装飾上有効である。
【0038】請求項3のように、基板3の外周縁に、相
互に接合可能な嵌合部を設けることにより、基板3相互
をこの嵌合部の結合により一体化することができ、側壁
等への天然大理石板1の貼設作業が効率的に行える。
【0039】請求項4のように、複数枚の天然大理石小
板1aの集合体A1のみで天然大理石板10を構成する
ことにより、これをモルタル等で側壁等に直接貼設する
ことができ、湿気を嫌う浴室等の装飾壁材として天然大
理石板10を利用することができる。
【0040】請求項5のように、複数枚の天然大理石小
板1aで、一枚の平板状の集合体Aを形成し、この集合
体Aの表面を研磨手段で滑面仕上げした後、この天然大
理石小板1a相互を接合一体化して得ることにより、天
然大理石の切れ端板36からも天然大理石小板1aを形
成することができ、取扱いが一枚の天然大理石板として
利用することのできる天然大理石板1を製造することが
できる。
【0041】また、このように天然大理石板1を天然大
理石小板1aの集合体Aで構成することにより、研磨加
工等の際の割れや欠け等を防止することもできるのであ
る。
【0042】請求項6のように、複数枚の天然大理石小
板1aを基板3上に配列一体化して平板状の集合体Aを
形成し、この集合体Aの表面を研磨手段で滑面仕上げし
た後、この集合体Aの表面にこの天然大理石小板1aの
粉末6と接着剤7との混合物8を擦り込むように塗布
し、これを表面仕上げして得ることにより、天然大理石
小板1a相互の接合部5にこの混合物8を確実に侵入さ
せて充填し、両者を確実に接着一体化することができ
る。
【0043】集合体Aの表面に混合物8を塗布すること
により、集合体Aの表面を混合物8の皮膜で覆うことが
できるので、天然大理石板小板1a相互の接合部5もこ
の皮膜で覆われることとなり、集合体Aの表面全体を継
ぎ目が無い状態に仕上げることができるものである。
【0044】請求項7のように、定盤11の表面に、剥
離層12を介して複数枚の天然大理石小板1aを配列し
て平板状の集合体A1を形成し、この集合体A1の表面
を研磨手段で滑面仕上げした後、この集合体A1の表面
に上記の粉末6と接着剤7との混合物8を擦り込むよう
に塗布し、これを表面仕上げし、爾後この定盤11から
集合体A1を剥離して得ることにより、一枚の天然大理
石板10を天然大理石小板1aのみの集合体A1として
得ることができる。
【0045】
【実施例】以下に本発明に係る天然大理石板及びこれの
製造方法が如何にして具現化されるかを実施例に従って
詳述する。図1は、本発明に係る天然大理石板1を示
し、(A)は平面図、(B)は一部破断拡大断面図であ
る。
【0046】天然大理石板1(以下大理石板1と言
う。)は、少なくとも二枚の天然大理石小板1a(以下
大理石小板1aと言う)を一体化して構成され、図示例
では、複数枚の大理石小板1aを乱張り状態に配置し、
複数枚の大理石小板1aの集合体Aで一枚の大理石板1
を形成した。
【0047】本発明に係る大理石板1を構成する大理石
小板1aは、従来例で生成される切れ端板36を利用し
て形成することが、天然大理石の有効利用にも資するの
で、この切れ端板36から大理石小板1aを得る場合に
ついて、以下に若干触れておく。
【0048】この切れ端板36が図2に示すような大き
さの切れ端板36でれば、これの表面に予め裁断線2を
表示し、これに従って裁断し、一枚の切れ端板36から
複数枚の大理石小片板1aを得る。図示例では一枚の切
れ端板36から略同一大きさの複数枚の大理石小板1a
を得ることができた。
【0049】以上の大理石小板1aを、基板3に接着剤
4等で一体化して複数枚の大理石小片体1aからなる集
合体Aを得る。この集合体Aの表面に、大理石小片板1
aの厚みの違いにより微小な段差がある場合は、これを
目の粗いサンドペーパ等を利用して研磨し、集合体Aの
表面を平滑化する。
【0050】この研磨の際、個々の大理石小板1aは小
さいため、研磨作業によって大理石小片板1aが割れた
りすることはなく、スムーズに研磨作業を行うことがで
き、従って、研磨作業に従来のようにそれ程熟練を要す
ることもなく、且つ神経を使う必要もない。また、研磨
の際、集合体Aの表面から大理石小板1aの粉末が発生
するが、これを不要なものとして廃棄処分せずに、集め
て保管しておく。
【0051】次に、目の細かいサンドペーパを利用し
て、集合体Aの表面を研磨加工し、集合体Aの表面を光
沢仕上げする。
【0052】以上の二工程の研磨作業において、集合体
Aの表面には既述のように粉末が生成され、この粉末が
研磨作業において、大理石小板1a間の接合部5に入り
込み、これにより、接合部5即ち目地部を塞ぐことがあ
る。従来は、この接合部5に侵入した粉末をいちいち高
圧空気等を利用して除去していたが、本発明においては
これを必ずしも除去する必要はない。
【0053】上記状態において、上記の研磨で得られた
粉末6と接着剤7とを混合した混合物8(図3参照)を
ヘラ等で掬い、これを集合体Aの表面に万遍なく擦り込
むように塗布し、特に、大理石小板1a相互の接合部5
間即ち目地部には、内部に侵入するようにして擦り込ん
で塗布する。混合物8が乾燥した後、これの上からバフ
を掛けて表面を更に光沢仕上げし、複数枚の大理石小板
1aの集合体Aからなる大理石板1を得る。
【0054】集合体Aの表面に混合物8を塗布し、これ
を乾燥させることにより、集合体Aの表面には混合物8
の被覆層8aが一体化され、相互の接合部5の繋ぎ目も
この被覆層8aで被覆されるので、結局、集合体Aの表
面全体が混合物8の被覆層8aで被覆されて一枚の板体
と同様の段差のないフラットな集合体Aを得ることがで
きる。
【0055】集合体Aの表面に混合物8を塗布すること
は、集合体Aの表面に図4のような、凹部9がある場合
は、この凹部9をも埋めるようにして塗布されるため、
集合体Aの表面の滑面仕上げが最終的に確実になされる
こととなる。
【0056】上記バフ仕上げは、集合体Aの表面の被覆
層8aを擦るようにして行うため、大理石小板1aの表
面を直接バフ仕上げするよりも光沢を増すことができ
る。
【0057】上記の基板3としては、使用場所、用途に
応じて合板、FRP板、ステンレス板、アルミニウム板
等を適宜採用すれば良い。また上記接着剤7としては、
大理石小板1aと同色系の隠蔽性の接着剤が好ましい。
もっとも、この接着剤7には、上記のように大理石小板
1aの粉末6が混入されるため、これによっても混合物
8は隠蔽性を有するものである。
【0058】尚、基板3に大理石小板1aを固着する接
着剤4としては、エポキシ系接着剤でもウレタン系接着
剤等でも良い。
【0059】図5は、基板3に嵌合部を形成し、大理石
板を嵌め込み形式で側壁等に貼設することができるよう
にしたものである。図5(A)は、基板3の外周側面に
凹凸状の嵌合部3a、3bを形成し、これを接着剤等を
利用して凹凸嵌合一体化することにより、相互の大理石
板1を一体化することができるようにしたものである。
【0060】また、図5(B)は、基板3の外周側面に
重合部3c、3dを形成形成し、この重合部3c、3d
を相互に接着等して一体化することにより、大理石板1
相互を一体化することができるようにしたものである。
【0061】以上のよにして得られた複数枚の大理石小
板1aからなる基板3付の大理石板1は、大理石小板1
a間の接合部5に粉末6や接着剤7からなる混合物8が
侵入し充填されるため、大理石小板1a間の接合部5即
ち目地部も大理石小板1aと同様な色彩となり、ために
接合部5がそれ程目立つことはなく、一枚の大きな大理
石板と遜色のない見栄えとなる。
【0062】上記では、基板3に複数枚の大理石小板1
aを配列一体化して大理石板1を得たが、この基板3を
排して、複数枚の大理石小板1aの集合体で大理石板を
形成しても良い。図6はこれを説明する図で、(A)は
平面図、(B)は一部破断拡大断面図である。
【0063】11は定盤を示し、定盤11の表面に剥離
層12を設け、これの上に前記と同様な大理石小板1a
を複数枚接合状態で配列し、複数枚の大理石小板1aか
らなる集合体A1を形成する。
【0064】この剥離層12は、集合体A1を上記のよ
うに研磨する際、個々の大理石小板1aが振動等で動か
ない程度の接着力あるいは粘着力を有するものであれば
良く、そのような接着剤や粘着剤が利用される。
【0065】上記の集合体A1の表面に、大理石小板1
aの厚みの違いにより微小な段差がある場合は、これを
目の粗いサンドペーパ等を利用して研磨し、集合体A1
の表面を平滑化する。この場合、個々の大理石小板1a
は、剥離層12で固定されているため、研磨による振動
で動くことはなく、確実に位置決めされた状態で研磨さ
れる。
【0066】この研磨の際、個々の大理石小板1aは小
さいため、研磨作業によって大理石小板1aが割れたり
することはなく、スムーズに研磨作業を行うことがで
き、従って、研磨作業に従来のようにさ程熟練を要する
こともなく、且つ神経を使う必要もない。また、研磨の
際、集合体A1の表面から大理石小板1aの粉末が発生
するが、これを不要なものとして廃棄処分せずに、集め
て保管しておく。
【0067】次に、目の細かいサンドペーパを利用し
て、集合体A1の表面を研磨し、集合体A1の表面を光
沢仕上げする。
【0068】以上の二工程の研磨作業において、集合体
A1の表面には既述のように粉末が生成され、この粉末
が研磨作業において、大理石小板1a間の接合部15に
入り込み、これにより、接合部15を塞ぐ場合がある。
従来は、この接合面15に侵入した粉末6をいちいち高
圧空気等を利用して除去していたが、本発明においては
これを除去する必要はない。
【0069】上記状態において、上記の研磨で得られた
粉末6と接着剤7とを混合した混合物8をヘラ等で掬
い、これを集合体A1の表面に万遍なく擦り込むように
塗布する。特に、大理石小板1a相互の接合部15間に
は、混合物8が内部に確実に侵入するようにして擦り込
んで塗布する。混合物8が乾燥した後、これの上からバ
フを掛けて表面を更に光沢仕上げする。
【0070】次に、定盤11の剥離層12から上記の如
く一体化された集合体A1を剥離し、複数枚の大理石小
板1aのみからなる大理石板10を得る。
【0071】集合体A1の表面に混合物8を塗布し、こ
れを乾燥させることにより、集合体A1の表面には混合
物8が被覆一体化され、相互の接合面15の繋ぎ目もこ
の混合物8で被覆されるので、結局、集合体A1の表面
全体が混合物8の被覆層8aで被覆されて一枚の板体と
同様の段差のないフラットな集合体A1を得ることがで
きる。
【0072】また、集合体A1の表面に混合物8を塗布
することは、集合体A1の表面に図5のような、凹部9
がある場合は、この凹部9をも埋めるようにして塗布さ
れるため、集合体Aの表面の滑面仕上げが最終的に確実
になされることとなる。
【0073】以上のよにして得られた複数枚の大理石小
板1aからなる大理石板10は、大理石小板1a間の接
合部15に粉末や混合物8が侵入し、充填されるため、
大理石小板1a間の接合部15も大理石小板1aと同様
な色彩となり、ために接合部15がそれ程目立つことは
なく、一枚の大きな装飾用の大理石板と遜色のない見栄
えとなる。
【0074】集合体Aの表面に混合物8を塗布し、これ
を乾燥させることにより、集合体Aの表面には混合物8
が被覆一体化され、相互の接合部5の繋ぎ目もこの混合
物8で被覆されるので、結局、集合体A1の表面全体が
混合物8の被覆層8aで被覆されて一枚の板体と同様の
段差のないフラットな集合体A1を得ることができる。
【0075】
【発明の効果】
【0076】請求項1のように、基板3に複数枚の天然
大理石小板1aを配列一体化して天然大理石板1を得た
ため、従来廃棄処分されがちな既述の切れ端板36等を
有効に利用して天然大理石小板1aを得、これを集合一
体化して大きな天然大理石板1を得ることができ、高価
な天然大理石を装飾用大理石板等に成形する際の製品歩
留りを大幅に向上させることができる。
【0077】請求項2のように、基板3上に複数枚の天
然大理石小板1aを配列一体化し、この天然大理石小板
1a相互の接合部5を、この天然大理石小板1aの粉末
6と接着剤7との混合物8によって接合一体化したた
め、相互の天然大理石小片1aを確実に一体化すること
ができると共に、接合部5間に粉末6が接着剤7と共に
充填されるため、接合部である継ぎ目がさ程目立なくな
って、小なる天然大理石板1aの集合体で構成されてい
るのにも拘わらず、一枚の大理石板と遜色のない装飾効
果を得ることができるものである。
【0078】請求項3のように、基板3の外周縁に、相
互に接合可能な嵌合部を設けることにより、基板3相互
をこの嵌合部の結合により一体化することができ、側壁
等への貼設作業が効率的に行える。
【0079】請求項4のように、複数枚の天然大理石小
板1aの集合体A1のみで天然大理石板10を構成して
いるため、これをモルタル等で直接側壁に貼設すること
ができ、湿気を嫌う浴室等の装飾壁材として有効に利用
することができる。
【0080】請求項5のように、複数枚の天然大理石小
板1aで、一枚の平板状の集合体Aを形成し、この集合
体Aの表面を研磨手段で滑面仕上げした後、この天然大
理石小板1a相互を接合一体化して得るようにしたた
め、天然大理石の切れ端板36等を有効に利用して、装
飾効果を低下させることなく、実用に充分耐え得る装飾
用の天然大理石板1を製造することができる。
【0081】また、比較的小さい天然大理石小板1aの
集合体Aで一枚の天然大理石板を構成したため、研磨加
工等の際の割れや欠け等を確実に防止することができ、
研磨加工が容易となる。
【0082】請求項6のように、複数枚の天然大理石小
板1aを基板3上に配列一体化して平板状の集合体Aを
形成し、この集合体Aの表面を研磨手段で滑面仕上げし
た後、この集合体Aの表面にこの天然大理石小板1aの
粉末6と接着剤7との混合物8を擦り込むように塗布
し、これを表面仕上げして得るようにしたため、天然大
理石小板1a相互の接合部5にこの混合物8を確実に侵
入させて充填し、天然大理石小板1a相互を確実に一体
化することができる。
【0083】特に、集合体Aの表面に混合物8を塗布し
たため、集合体Aの表面に混合物8の被覆層9が形成さ
れ、接合部5の継ぎ目もこれによって被覆され、複数個
の天然大理石小板1aの集合体Aでありながら、集合体
Aを表面を継ぎ目のないフラットな一枚の板体のよう形
成することができ、従って、継ぎ目部分等に埃が付くこ
とがないため、集合体A表面の拭き取り掃除等の際、継
ぎ目部分に埃が溜まったり侵入することがなく、拭き取
り掃除も容易である。
【0084】請求項7のように、定盤11の表面に、剥
離層12を介して複数枚の天然大理石小板1aを配列し
て平板状の集合体A1を形成し、この集合体A1の表面
を研磨手段等で滑面仕上げした後、この集合体A1の表
面に上記の粉末6と接着剤7との混合物8を擦り込むよ
うに塗布し、これを表面仕上げし、爾後この定盤11か
ら集合体A1を剥離して得るようにしたため、一枚の天
然大理石板10を天然大理石小板1aのみの集合体A1
として得ることができ、浴室等の湿気を有する側壁の装
飾用板材に好適する天然大理石板を得ることができる。
【0085】以上のとおり、本発明によれば比較的小さ
い大理石板の集合体で、装飾用の天然大理石板を得るよ
うにしたため、天然大理石から装飾用の天然大理石板を
得る際に発生する既述の切れ端板等をも有効に利用し
て、装飾用の天然大理石板を得ることができ、高価な天
然大理石を無駄のないように利用することができる等そ
の効果は頗る大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る天然大理石小板の説明図で、
(A)は平面図、(B)は一部破断断面図である。
【図2】天然大理石の切れ端板から天然大理石小板を成
形する過程の説明図である。
【図3】粉末と接着剤との混合物を容器に入れた状態の
図である。
【図4】天然大理石小板の断面図である。
【図5】基板の断面図を示し、(A)は側辺に凹凸状の
嵌合部を形成した状態の図、(B)は側辺が重合部から
なる嵌合部を形成した状態の図である。
【図6】本発明に係る天然大理石板の製造方法を説明す
る図で、(A)は天然大理石板の平面図、(B)は天然
大理石板の一部拡大断面図である。
【図7】従来例を説明する天然大理石板の一部断面図で
ある。
【図8】天然大理石から大きい四角形の大理石板を成形
する場合のスライス状天然大理石の平面図である。
【図9】四角形の大理石板から比較的大きな四角形の大
理石板を裁断する場合の説明図である。
【符号の説明】
1 天然大理石板 1a 天然大理石小板 3 基板 5 接合部 6 粉末 7 接着剤 8 混合物 9 凹部 10 天然大理石板 11 定盤 12 剥離層 15 接合部 A 基板が一体化され集合体 A1 集合体 33 スライス状大理石 36 切れ端板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 芳郎 神奈川県横須賀市馬堀海岸4ー1ー5ー 403 (72)発明者 宮里 靖 沖縄県具志川市字田場356番地の1 (72)発明者 知念 英一 沖縄県宜野湾市普天間2丁目11ー15

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板と、該基板上に配列一体化された複数
    枚の天然大理石小板との集合体からなることを特徴とす
    る天然大理石板。
  2. 【請求項2】基板と、該基板上に配列一体化された複数
    枚の天然大理石小板との集合体からなり、該天然大理石
    小板相互の接合部は、該天然大理石小板の粉末と接着剤
    との混合物によって接合一体化されてなることを特徴と
    する天然大理石板。
  3. 【請求項3】上記基板の外周縁は、相互に接合可能に嵌
    合部が形成されていることを特徴とする請求項1または
    請求項2に記載の天然大理石板。
  4. 【請求項4】複数枚の天然大理石小板を配列した平板状
    の集合体からなり、該天然大理石小板相互の接合部は、
    該天然大理石小板の粉末と接着剤との混合物によって接
    合一体化されてなることを特徴とする天然大理石板。
  5. 【請求項5】複数枚の天然大理石小板を基板上に配列一
    体化して平板状の集合体を形成し、該集合体の表面を研
    磨手段で滑面仕上げした後、該天然大理石小板相互を接
    合一体化して得るようにしたことを特徴とする天然大理
    石板の製造方法。
  6. 【請求項6】複数枚の天然大理石小板を基板上に配列一
    体化して平板状の集合体を形成し、該集合体の表面を研
    磨手段で滑面仕上げした後、該集合体の表面に該天然大
    理石小板の粉末と接着剤との混合物を擦り込むように塗
    布し、これを表面仕上げして得るようにしたことを特徴
    とする天然大理石板の製造方法。
  7. 【請求項7】定盤の表面に、剥離層を介して複数枚の天
    然大理石小板を配列して平板状の集合体を形成し、該集
    合体の表面を研磨手段で滑面仕上げした後、該集合体の
    表面に該天然大理石小板の粉末と接着剤との混合物を擦
    り込むように塗布し、これを表面仕上げし、爾後該定盤
    から該集合体を剥離して得るようにした天然大理石板の
    製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102560016B1 (ko) * 2022-11-30 2023-07-26 정옥순 계단에 대한 대리석의 무늬맞춤 시공공법
KR102560022B1 (ko) * 2022-11-30 2023-07-26 정옥순 직사각 기둥에 대한 대리석의 무늬맞춤 시공공법
KR102563267B1 (ko) * 2022-11-30 2023-08-04 정옥순 직사각형 벽면에 대한 대리석의 무늬맞춤 시공공법

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR102560016B1 (ko) * 2022-11-30 2023-07-26 정옥순 계단에 대한 대리석의 무늬맞춤 시공공법
KR102560022B1 (ko) * 2022-11-30 2023-07-26 정옥순 직사각 기둥에 대한 대리석의 무늬맞춤 시공공법
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