JPH08225663A - 二軸配向ポリエステルフィルム - Google Patents

二軸配向ポリエステルフィルム

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JPH08225663A
JPH08225663A JP7303174A JP30317495A JPH08225663A JP H08225663 A JPH08225663 A JP H08225663A JP 7303174 A JP7303174 A JP 7303174A JP 30317495 A JP30317495 A JP 30317495A JP H08225663 A JPH08225663 A JP H08225663A
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JP
Japan
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alumina
polyester film
particle size
film
weight
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JP7303174A
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English (en)
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Kwang-Hyung Lee
李光炯
Gwan-Hyung Lee
李貫炯
Young-Jin Lee
李栄珍
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SKC Co Ltd
Original Assignee
SKC Co Ltd
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Priority claimed from KR1019940030631A external-priority patent/KR0163066B1/ko
Priority claimed from KR1019940030550A external-priority patent/KR0164895B1/ko
Priority claimed from KR1019940030629A external-priority patent/KR0163065B1/ko
Priority claimed from KR1019940030554A external-priority patent/KR0164898B1/ko
Priority claimed from KR1019940030549A external-priority patent/KR0164894B1/ko
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 表面特性、耐摩耗性および耐スクラッチ性が
改善された二軸配向ポリエステルフィルムを提供する。 【解決手段】 平均粒径0.01乃至3μmの方解石型
炭酸カルシウム0.01乃至4重量%、モース硬さが6
以上でありシランカップリング剤で表面処理された平均
粒径0.005乃至3μmのγ−、δ−、θ−アルミナ
またはその混合物0.01乃至4重量%および、任意選
択的に平均粒径0.005乃至3μmの球状シリカ0.
01乃至4重量%を滑剤として含有する二軸配向ポリエ
ステルフィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は二軸配向ポリエステ
ルフィルムに関し、さらに詳細には滑剤として方解石型
炭酸カルシウム、シランカップリング剤で表面処理され
たアルミナおよび任意選択的に球状シリカを含む、表面
特性、耐摩耗性、耐スクラッチ性および走行性が改善さ
れた二軸配向ポリエステルフィルムに関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】ポリエステル特にポリ
エチレンテレフタレート(PET)およびポリエチレン
−2,6−ナフタレート(PEN)は化学的および物理
的に安定であり、特に二軸延伸時に機械的強度が高く、
耐熱性、耐久性、耐薬品性、耐候性、電気絶縁性などに
優れているため、医療器具、コンデンサー、写真フィル
ム、包装材、ラベル材および磁気記録媒体などの各種成
形加工品の製造に幅広く使用されている。
【0003】特に二軸延伸PENフィルムは高倍率の延
伸時に高い機械的強度を維持しながら熱収縮率が低く、
機械的強度、熱安定性および寸法安定性のような各種物
性に優れていることが知られている。このような優れた
特性によって、PENフィルムは8mmテープ、Cタイ
プVHSテープおよび長時間録画用VHSテープなどの
基材フィルムとして使用されている。
【0004】ポリエステルフィルムに良好な走行性、加
工性および表面特性を付与するためには、一般的に滑剤
として炭酸カルシウム、シリカ、カオリンなどの無機物
を添加してフィルム表面に微細な凸凹を形成させること
によって、フィルムと例えばビデオカセットレコーダー
のガイドロールとの接触面積を減少させる方法が用いら
れている。
【0005】これらの無機滑剤のうち、方解石型炭酸カ
ルシウムはポリエステルフィルムの表面特性を制御する
のに特に効果的であることが知られている。しかし、方
解石型炭酸カルシウムは硬さが低く、フィルムの走行中
に摩耗によって粒子が脱落し、フィルム表面にスクラッ
チを生じさせ、これから製造された磁気テープにおいて
ドロップアウト(drop−out)現象を誘発するな
どの問題点がある。
【0006】なお、特開平2−214734号には硬さ
が低い方解石型炭酸カルシウムとα、γおよびδ型アル
ミナとをポリエステルに混在させ、ポリエステルフィル
ムの表面性および耐摩耗性を改善し、スクラッチによる
粒子の脱落を防止する方法が開示されている。しかしな
がら、この方法では粘度の増加により高濃度スラリーを
調製することが困難であり、得られるスラリーの安定性
が劣るという問題点がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
目的は新規な改良された滑剤を使用することによって表
面特性、耐スクラッチ性、耐摩耗性および走行性が改善
された二軸配向ポリエステルフィルムを提供することに
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、0.01乃至
3μmの平均粒径を有する方解石型炭酸カルシウム0.
01乃至4重量%と、0.005乃至3μmの平均粒径
および6以上のモース(Mohs)硬さを有し、下記式
(I)で表されるシランカップリング剤で表面処理され
た、γ−、δ−、θ−アルミナまたはこれらの混合物
0.01乃至4重量%と、任意選択的に、0.1乃至1
μmの平均粒径を有する球状シリカ0.01乃至4重量
%を含む二軸配向ポリエステルフィルムを提供する: R1 −R2 −Si−(OR3 3 (I) 式中、
【化3】 2 はC1-5 のアルキレン基、OR3 は加水分解可能な
1-3 のアルコキシル基である。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明のポリエステルフィルムは
芳香族ジカルボン酸のジアルキルエステルとグリコール
とをエステル交換反応および縮重合してポリエステル樹
脂を製造し、このポリエステル樹脂を溶融押出および延
伸する方法により製造される。
【0010】エステル交換反応および縮重合はバッチ式
でも連続式でもよく、またポリエステル樹脂の製造には
直接的な一段重合法を用いることもできる。本発明の滑
剤はポリエステル樹脂の製造中に、好ましくはエステル
交換工程の間または重縮合工程の直前に添加される。
【0011】本発明のポリエステル樹脂に用いられる芳
香族ジカルボン酸のジアルキルエステルの典型例は、テ
レフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、
シクロヘキサンジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカ
ルボン酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェニルエーテ
ルジカルボン酸、アントラセンジカルボン酸およびα,
β−ビス(2−クロロフェノキシ)エタン−4,4’−
ジカルボン酸のジアルキルエステルを含む。これらのう
ち、ジメチルテレフタレートおよびジメチル−2,6−
ナフタレートが最も好ましい。
【0012】本発明に用いられるグリコールの例として
は、エチレングリコール、トリメチレングリコール、テ
トラメチレングリコール、ペンタメチレングリコール、
ヘキサメチレングリコールおよびヘキシレングリコール
を含む。これらのうち、エチレングリコールが最も好ま
しい。
【0013】本発明において好適に用いられるポリエス
テルは、当分野で公知の従来のエステル交換反応および
重縮合により、ジメチルテレフタレートとエチレングリ
コールとから得られるポリエチレンテレフタレート(P
ET)、およびジメチル−2,6−ナフタレートとエチ
レングリコールとから得られるポリエチレンナフタレー
ト(PEN)である。
【0014】本発明における好ましいポリエステルは、
80モル%以上のエチレンテレフタレート繰返し単位
と、残部の他のジカルボン酸またはオキシカルボン酸か
ら誘導される共重合繰返し単位とを含む。ジカルボン酸
としては、イソフタル酸、パラ−β−オキシエトキシ安
息香酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、4,4’−
ジカルボキシルジフェニル、4,4’−ジカルボキシル
ベンゾフェノン、ビス(4−カルボキシルジフェニル)
エタン、アジピン酸、セバシン酸、5−ナトリウムスル
ホイソフタル酸などを挙げることができる。オキシカル
ボン酸としては、プロピレングリコール、ブタンジオー
ル、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、
シクロヘキサンジメタノール、パラオキシ安息香酸など
を挙げることができる。
【0015】本発明における他の好ましいポリエステル
は、ジメチル−2,6−ナフタレートとエチレングリコ
ールとを重縮合反応させて得られるPENを80モル%
以上含み、ホモポリエステルでも、10モル%以下の第
3成分と混合されたコポリエステルでもよい。第3成分
は、ジメチルエーテル(例えばジメチル−1,2−ナフ
タレート、ジメチル−1,5−ナフタレート、ジメチル
−16−ナフタレート、ジメチル−1,7−ナフタレー
ト、ジメチル−1,8−ナフタレート、ジメチル−2,
3−ナフタレート、ジメチル−2,7−ナフタレートま
たはジメチルテレフタレート)と、ジオール(例えばエ
チレングリコール、ポリエチレングリコール、1,3−
プロピレングリコール、1,2−プロピレングリコー
ル、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、
2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、1,3
−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−
ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,3
−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサ
ンジメタノール)とを反応させることにより調製される
ポリエステルである。
【0016】本発明に使用できるエステル交換反応触媒
は、マンガン、カリウム、リチウム、カルシウム、マグ
ネシウム、亜鉛、アルミニウムおよびカドミウムの化合
物ならびにこれらの混合物から選択される。
【0017】本発明に使用できる重縮合反応触媒はチタ
ン、ゲルマニウム、スズ、アンチモン、亜鉛、コバル
ト、アルミニウム、鉛、マンガンおよびカルシウムの化
合物ならびにこれらの混合物から選択される。
【0018】重縮合反応は二段階に実施することができ
る。すなわち、第一段階を270乃至300℃の温度で
500乃至30torrの圧力下で、第二段階を10乃
至0.1torrの高真空下で行い、0.4dl/g以
上の固有粘度を有するポリエステル樹脂が得られる。必
要に応じて、重縮合反応を高真空下で三段階以上で実施
していもよい。
【0019】本発明において滑剤として好適に用いられ
る方解石型炭酸カルシウムは、0.01乃至3μm、好
ましくは0.2乃至2.0μmの範囲の平均粒径を有す
る。方解石型炭酸カルシウムの平均粒径が0.01μm
未満であるとフィルムの表面粗さが減少して摩擦係数が
増大するため走行性が低下し、3μmを超えると磁気テ
ープを製造する場合に電子特性が低下するため望ましく
ない。方解石型炭酸カルシウムは、芳香族ジカルボン酸
のジアルキルエステル重量を基準として0.01乃至4
重量%、好ましくは0.05乃至2重量%の量で用いら
れる。添加量が0.01重量%未満であると走行摩擦係
数が高くなって加工性が不良となり、4重量%を超える
と滑剤の凝集現象により粗大粒子が生成して磁気テープ
を製造する場合にドロップアウト現象が生じるので好ま
しくない。
【0020】本発明において他の滑剤として好適に用い
られるγ−、δ−およびθ−アルミナは、0.005乃
至3μm、好ましくは0.01乃至1.5μmの平均粒
径および6以上のモース硬さを有する。平均粒径が0.
005μm未満であるとフィルムの表面粗さが減少して
摩擦係数が増大するため走行性が低下し、3μmを超え
ると磁気テープを製造する場合にフィルムの表面特性が
不良となる。アルミナは、芳香族ジカルボン酸のジアル
キルエステル重量を基準として0.01乃至4重量%、
好ましくは0.05乃至2重量%の量で用いられる。
0.01重量%未満であると走行摩擦係数が高くなって
加工性が不良となり、4重量%を超えると分散性が不良
となりフィルムの物理的特性が低下する。
【0021】好ましくは、上記のような特性を有するア
ルミナ滑剤は、アルミナを20乃至60重量%、好まし
くは25乃至55重量%の濃度までエチレングリコール
に分散させ、このスラリーに下記式(I)で表されるシ
ランカップリング剤を添加することにより、予めシラン
カップリング剤で表面処理される: R1 −R2 −Si−(OR3 3 (I) 式中、
【化4】 2 はC1-5 のアルキレン基、OR3 は加水分解可能な
1-3 のアルコキシル基である。
【0022】本発明において好ましいシランカップリン
グ剤は、R2 がプロピレン基であり、OR3 がメトキシ
またはエトキシ基である式(I)の化合物である。
【0023】シランカップリング剤の添加量は使用され
るアルミナ滑剤の重量を基準として0.05乃至5重量
%、好ましくは0.1乃至5重量%の範囲である。添加
量が0.05重量%未満であると表面処理効果が低下
し、5重量%を超えるとエチレングリコールの粘度増加
によって分散性が不良になりフィルムの物理的特性がか
なり低下する。シランカップリング剤は、アルミナの滑
剤を含有するエチレングリコールスラリーを撹拌しなが
ら、30乃至160℃、好ましくは30乃至120℃で
添加することが好ましい。温度が30℃未満であると添
加効果が低下し、160℃を超えると滑剤の凝集現象が
生じるので好ましくない。
【0024】アルミナのスラリーを製造する際にアルミ
ナとともに分散剤を使用してもよい。代表的な分散剤と
しては、アクリル系化合物、例えばポリアクリル酸ナト
リウム、メタクリル酸ナトリウムおよびアクリル酸アン
モニウム、およびスルホン酸ベンゼン塩などであり、エ
チレングリコールに可溶なものが用いられる。滑剤を含
有するエチレングリコールスラリーを、芳香族ジカルボ
ン酸のジアルキルエステルとの重縮合に直接用いてポリ
エステルを製造してもよい。
【0025】本発明のポリエステルフィルムの走行性を
さらに改善するために、任意選択的に、他の無機滑剤と
して球状シリカを使用してもよい。0.1乃至1μm、
好ましくは0.15乃至0.7μmの範囲の平均粒径を
有する球状シリカを、ポリエステルフィルムの重量を基
準として0.01乃至4重量%の量で用いることができ
る。球状シリカの平均粒径が0.1μm未満であるとフ
ィルムの表面粗さが減少して摩擦係数が増大するので走
行性が劣り、1μmを超えると磁気テープを製造する場
合に電子特性が低下する。
【0026】重縮合反応においては、重縮合安定剤とし
てリン酸化合物、例えばリン酸トリメチレンを、芳香族
ジカルボン酸のジアルキルエステルの重量を基準として
0.01乃至0.1重量%の量で使用してもよい。
【0027】本発明のポリエステルフィルムの製造方法
は特別に限定されない。例えば、通常の方法を用い、上
述した無機滑剤およびその他の公知の添加剤を含む分子
量約20000のポリエステルをT−ダイ法を通して溶
融押出して未延伸シートを成形した後、シートを二軸延
伸して二軸配向された本発明のポリエステルフィルムを
製造することができる。
【0028】延伸工程は、60乃至150℃の温度で、
縦方向および横方向にそれぞれ2.5乃至6.0倍の延
伸倍率で行うことができる。
【0029】本発明によって製造されるポリエステルフ
ィルムの厚さは用途に応じて適宜設定でき、通常は2.
0乃至200μmの範囲の厚さである。
【0030】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいてさらに詳細
に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるも
のではない。本発明の実施例および比較例において各種
性能評価は次のような方法で実施した。
【0031】(1)滑剤の平均粒径 滑剤の平均粒径は島津社の遠心分離型粒度測定機(SA
−CP2)を用い、エチレングリコールスラリーの容量
平均粒径として測定した。
【0032】(2)滑剤スラリーの粘度 英国ブルークフィルド(Brookfield)社のB
型粘度計を用い、室温において60rpmのスピンドル
速度で滑剤のエチレングリコールスラリーの粘度を測定
した。
【0033】(3)分子量 ポリエステルの分子量は米国ウォーターズ(Water
s)社の分子量測定装置(150C)を用い、移動相と
してメタ−クレゾールを使用し、流速1ml/分および
カラム温度100℃で測定した。
【0034】(4)表面平滑性 小坂研究所の接触式表面粗さ計(SURFCORDER
SE−30D)を使用し、長さ30mm、幅20mm
および厚さ15μmのポリエステルフィルム試料の表面
粗さを測定した。
【0035】中心線平均粗さ(Ra):粗さ曲線の平均
線に平行な直線を引いたとき、その両側の面積が同一に
なる直線の高さ。
【0036】中心線最大高さ(Rt):測定区間におけ
る最高点から最低点までの距離。
【0037】(5)耐摩耗性 横浜システム研究所のテープ走行性試験機(TBT−3
00F)を通して、フィルムをスリットすることにより
作られた1/2インチ幅のテープを3.3cm/秒の走
行速度で2回走行させた後、ガイドピンの表面における
白粉の発生度合を顕微鏡で観察し、次のような基準によ
って耐摩耗性を評価した。
【0038】「二重丸」:ガイドピンの表面に白粉が全
く発生しない。
【0039】○:ガイドピンの表面の20%に白粉が発
生。
【0040】△:ガイドピンの表面の50%に白粉が発
生。
【0041】×:ガイドピンの表面の全面に白粉が発
生。
【0042】(6)耐スクラッチ性 横浜システム研究所のテープ走行性試験機(TBT−3
00F)を通して、フィルムをスリットすることにより
作られた1/2インチ幅のテープを3.3cm/秒の走
行速度で2回走行させた後、フィルム表面上のスクラッ
チの発生度合を顕微鏡で観察し、次のような基準によっ
て耐スクラッチ性を評価した。
【0043】「二重丸」:テープ表面に2個以下のスク
ラッチ線が発生。
【0044】○:テープ表面に3乃至4個のスクラッチ
線が発生。
【0045】△:テープ表面に5乃至6個のスクラッチ
線が発生。
【0046】×:テープ表面に7個以上のスクラッチ線
が発生。
【0047】(7)走行性 横浜システム研究所のテープ走行性試験機(TBT−3
00D)を通して、20℃、相対湿度60%で、フィル
ムをスリットすることにより作られた1/2インチ幅の
テープを走行させた後、下記式を用いて初期走行摩擦係
数μkを求めた。
【0048】 μk=0.733・log(Tout /Tin) ここで、Tinは試験機入口でのテープの張力、Tout
試験機出口でのテープの張力である。
【0049】<高速走行性>ガイドピンをテープ走行方
向またはその逆方向に回転させ、フィルムの巻取角度を
180°に設定した後、走行速度50cm/秒および張
力300gで走行摩擦係数を測定し、次のような基準に
よって高速走行性を評価した。
【0050】 「二重丸」:μk≦0.10:優秀 ○:0.10<μk<0.20:良好 △:μk=0.20:普通 ×:μk>0.20:不良 実施例1−1 20重量%のγ−アルミナを含有するエチレングリコー
ルスラリーを調製し、このスラリー中のγ−アルミナの
平均粒径を測定した。次いで、スラリーを60℃に加熱
し、カップリング剤としてH2 N(CH2 3 Si(O
2 5 3 を、使用されたアルミナの重量を基準とし
て0.3重量%の量で添加してγ−アルミナを表面処理
した。得られたスラリーの粘度を測定した。
【0051】ジメチルテレフタルレートとエチレングリ
コールとを1:2のモル比で混合し、得られた混合物
を、エステル交換反応触媒として酢酸亜鉛の存在下でエ
ステル交換反応させ、ここに平均粒径0.42μmの方
解石型炭酸カルシウム0.30重量%および処理された
アルミナ0.25重量%に相当する量のエチレングリコ
ールスラリーを添加した後、250乃至285℃の高温
で重縮合触媒として三酸化アンチモンの存在下で重縮合
反応を行い、分子量約20000のポリエステル樹脂を
得た。
【0052】得られたポリエステル樹脂を乾燥および溶
融押出して未延伸シートに成形し、このシートを90℃
で縦方向および横方向にそれぞれ3.5倍の延伸倍率で
延伸して、厚さ15μmの二軸配向フィルムを製造し
た。フィルムの物性を測定し、その結果を表1に示し
た。
【0053】実施例1−2乃至1−4および比較例1−
1乃至1−8 滑剤の種類および量を表1に示すように変化させたこと
を除いては、実施例1−1と同一な方法でポリエステル
フィルムを製造し、フィルムの物性を測定した。その結
果を表1に示した。
【0054】実施例2−1乃至2−4および比較例2−
1乃至2−9 滑剤の種類および量を表2に示すように変化させたこと
を除いては、実施例1−1と同一な方法でポリエステル
フィルムを製造し、フィルムの物性を測定した。その結
果を表2に示した。
【0055】実施例3−1乃至3−4および比較例3−
1乃至3−9 滑剤の種類および量を表3に示すように変化させたこと
を除いては、実施例1−1と同一な方法でポリエステル
フィルムを製造し、フィルムの物性を測定した。その結
果を表3に示した。
【0056】実施例4−1乃至4−4および比較例4−
1乃至4−10 滑剤の種類および量を表4に示すように変化させたこと
を除いては、実施例1−1と同一な方法でポリエステル
フィルムを製造し、フィルムの物性を測定した。その結
果を表4に示した。
【0057】実施例5−1 30重量%のγ−アルミナを含有するエチレングリコー
ルスラリーを調製し、このスラリー中のγ−アルミナの
平均粒径を測定した。次いで、前記スラリーを60℃に
加熱し、カップリング剤としてH2 N(CH2 3 Si
(OC2 5 3 を、使用されたアルミナの重量を基準
として0.3重量%の量で添加してγ−アルミナを表面
処理した。得られたスラリーの粘度を測定した。
【0058】ジメチル−2,6−ナフタレートとエチレ
ングリコールとを1:2のモル比で混合し、得られた混
合物をエステル交換反応触媒として酢酸亜鉛の存在下で
エステル交換反応させ、ここに平均粒径0.42μmの
方解石型炭酸カルシウム0.30重量%および処理され
たアルミナ0.25重量%に相当する量のエチレングリ
コールスラリーを添加した後、250乃至285℃の高
温で重縮合触媒として三酸化アンチモンの存在下で重縮
合反応を行い、分子量約20000のポリエステル樹脂
を得た。
【0059】得られたポリエステル樹脂を乾燥および溶
融押出して未延伸シートに成形し、このシートを140
℃で縦方向および横方向にそれぞれ4.5倍の延伸倍率
で延伸して、厚さ15μmの二軸配向フィルムを製造し
た。フィルムの物性を測定し、その結果を表5に示し
た。
【0060】実施例5−2乃至5−4および比較例5−
1乃至5−8 滑剤の種類および量を表5に示すように変化させたこと
を除いては、実施例5−1と同一な方法でポリエステル
フィルムを製造し、フィルムの物性を測定した。その結
果を表5に示した。
【0061】実施例6−1乃至6−4および比較例6−
1乃至6−9 滑剤の種類および量を表6に示すように変化させたこと
を除いては、実施例5−1と同一な方法でポリエステル
フィルムを製造し、フィルムの物性を測定した。その結
果を表6に示した。
【0062】実施例7−1乃至7−4および比較例7−
1乃至7−9 滑剤の種類および量を表7に示すように変化させたこと
を除いては、実施例5−1と同一な方法でポリエステル
フィルムを製造し、フィルムの物性を測定した。その結
果を表7に示した。
【0063】実施例8−1乃至8−4および比較例8−
1乃至8−10 滑剤の種類および量を表8に示すように変化させたこと
を除いては、実施例5−1と同一な方法でポリエステル
フィルムを製造し、フィルムの物性を測定した。その結
果を表8に示した。
【0064】
【表1】
【表2】
【表3】
【表4】
【表5】
【表6】
【表7】
【表8】
【0065】
【発明の効果】表1乃至表8からわかるように、方解石
型炭酸カルシウム、表面処理されたアルミナおよび、任
意選択的に球状シリカを滑剤として使用して製造された
本発明の二軸配向ポリエステルフィルムは、従来のよう
に通常の非処理アルミナを使用して製造されたものに比
べて、非常に優れた物性を示すので、コンデンサー、包
装材、写真フィルム、磁気記録媒体などの色々な製品の
製造に有用である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B29K 67:00 105:16 B29L 7:00 (31)優先権主張番号 1994−30552 (32)優先日 1994年11月21日 (33)優先権主張国 韓国(KR) (31)優先権主張番号 1994−30554 (32)優先日 1994年11月21日 (33)優先権主張国 韓国(KR) (31)優先権主張番号 1994−30629 (32)優先日 1994年11月21日 (33)優先権主張国 韓国(KR) (31)優先権主張番号 1994−30630 (32)優先日 1994年11月21日 (33)優先権主張国 韓国(KR) (31)優先権主張番号 1994−30631 (32)優先日 1994年11月21日 (33)優先権主張国 韓国(KR) (72)発明者 李栄珍 大韓民国京畿道安養市東安区葛山洞21−3 セムマウルアパート302棟501号

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平均粒径0.01乃至3μmの方解石型
    炭酸カルシウム0.01乃至4重量%、およびモース硬
    さ6以上および平均粒径0.005乃至3μmのγ−、
    δ−、θ−アルミナまたはその混合物0.01乃至4重
    量%を含む二軸配向ポリエステルフィルムにおいて、前
    記アルミナが下記式(I)のシランカップリング剤で表
    面処理されることを特徴とする二軸配向ポリエステルフ
    ィルム: R1 −R2 −Si−(OR3 3 (I) 式中、 【化1】 2 はC1-5 のアルキレン基、 R3 はC1-3 のアルキル基である。
  2. 【請求項2】 前記シランカップリング剤が 【化2】 からなる群より選択されることを特徴とする請求項1記
    載の二軸配向ポリエステルフィルム。
  3. 【請求項3】 さらに平均粒径0.005乃至3μmの
    球状シリカ0.01乃至4重量%を含むことを特徴とす
    る請求項1記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
  4. 【請求項4】 前記表面処理されたアルミナが、アルミ
    ナをエチレングリコールに分散した後そこにアルミナ使
    用量の0.05乃至5重量%のシランカップリング剤を
    加えることによって製造されることを特徴とする請求項
    1記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
JP7303174A 1994-11-21 1995-11-21 二軸配向ポリエステルフィルム Pending JPH08225663A (ja)

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KR1994-30629 1994-11-21
KR1019940030630A KR0163064B1 (ko) 1994-11-21 1994-11-21 이축배향 폴리에틸렌나프탈레이트 필름 및 이의 제조 방법
KR1019940030552A KR0164897B1 (ko) 1994-11-21 1994-11-21 이축배향 폴리에스테르 필름
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KR1019940030631A KR0163066B1 (ko) 1994-11-21 1994-11-21 이축배향 폴리에틸렌나프탈레이트 필름 및 이의 제조 방법
KR1019940030550A KR0164895B1 (ko) 1994-11-21 1994-11-21 이축배향 폴리에스테르 필름
KR1994-30549 1994-11-21
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KR1994-30631 1994-11-21
KR1994-30550 1994-11-21
KR1994-30552 1994-11-21
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015163327A1 (ja) * 2014-04-23 2015-10-29 水澤化学工業株式会社 ポリオレフィンまたはポリエステル用アンチブロッキング剤

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