JPH08225543A - ピラジン類の製造方法 - Google Patents

ピラジン類の製造方法

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JPH08225543A
JPH08225543A JP7219855A JP21985595A JPH08225543A JP H08225543 A JPH08225543 A JP H08225543A JP 7219855 A JP7219855 A JP 7219855A JP 21985595 A JP21985595 A JP 21985595A JP H08225543 A JPH08225543 A JP H08225543A
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JP
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noble metal
catalyst
metal catalyst
reaction
methylpyrazine
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Application number
JP7219855A
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English (en)
Inventor
Takayuki Shoji
孝幸 小路
Toru Nakaishi
徹 中石
Masafumi Mikata
雅文 三方
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Koei Chemical Co Ltd
Original Assignee
Koei Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ジアミン類とジオール類を原料とし、反応中
に水素を添加しなくても好収率でピラジン類を製造する
ことのできる方法を提供する。 【解決手段】 一般式(1): 【化1】 (R1及びR2は水素原子又は低級アルキル基を表す)の
ジアミン類を一般式(2): 【化2】 (R3及びR4は水素原子又は低級アルキル基を表す)の
ジオール類と気相中で脱水環化反応又はさらに部分脱水
素反応せしめ、次いで得られる反応生成ガスを貴金属
(ただし、銅は除く)を含有する触媒と接触せしめて一
般式(3): 【化3】 (R1、R2、R3及びR4は前記と同じ)のピラジン類を
製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ジアミン類とジオ
ール類から多段の気相接触反応によってピラジン類を製
造する方法に関する。ピラジン類は、香料、医薬、農薬
の中間体として有用な化合物である。
【0002】
【従来の技術】ジアミン類とジオール類から多段の気相
接触反応によってピラジン類を製造する方法としては、
特開平5−52829号に酸化亜鉛−酸化クロム触媒と
酸化銅−酸化クロム触媒とを二重触媒層に充填した反応
装置、あるいは酸化亜鉛−酸化クロム触媒が充填された
反応器と酸化銅−酸化クロム触媒が充填された反応器を
直列に順次連結した二段反応装置で、水素気流下でエチ
レンジアミンとプロピレングリコールから2−メチルピ
ラジンを製造する方法が開示されている。しかしながら
反応中に継続して水素を供給しなければならず、水素を
供給しないと目的とする2−メチルピラジンの収率は4
4%と低い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ジア
ミン類とジオール類を原料として使用し、反応中に水素
を供給しなくても、好収率でピラジン類を製造すること
のできる方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意検討を
重ねた結果、ジアミン類をジオール類と気相中で脱水環
化反応又はさらに部分脱水素反応せしめ、次いで得られ
る反応生成ガスを触媒と接触せしめてピラジン類を製造
するにあたり、当該反応生成ガスを貴金属を含有する触
媒と接触せしめることにより、反応中に水素を供給しな
くても好収率でピラジン類を製造できることを見出し本
発明を完成するに至った。
【0005】即ち本発明は、一般式(1):
【化4】 (式中、R1及びR2は、同じか或は互いに異なって、そ
れぞれ水素原子又は低級アルキル基を表す。)で示され
るジアミン類(以下、ジアミン類(1)という。)を一
般式(2):
【化5】 (式中、R3及びR4は、同じか或は互いに異なって、そ
れぞれ水素原子又は低級アルキル基を表す。)で示され
るジオール類(以下、ジオール類(2)という。)と気
相中で脱水環化反応又はさらに部分脱水素反応せしめ、
次いで得られる反応生成ガスを貴金属(ただし、銅は除
く。以下、同じ。)を含有する触媒と接触せしめること
を特徴とする一般式(3):
【化6】 (式中、R1、R2、R3及びR4は、前記と同じ。)で示
されるピラジン類(以下、ピラジン類(3)という。)
の製造方法に関する。
【0006】
【発明の実施の形態】以下に本発明の製造方法について
詳細に説明する。本発明で使用するジアミン類(1)に
おいて、置換基のR1及びR2は、同じか或は互いに異な
って、それぞれ水素原子又は低級アルキル基を表す。低
級アルキル基としては、炭素数1乃至4のアルキル基が
挙げられ、具体的にはメチル基、エチル基、n−プロピ
ル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、
sec−ブチル基、tert−ブチル基が挙げられる。
ジアミン類(1)の具体例としては、例えばエチレンジ
アミン、1,2−ジアミノプロパン、1,2−ジアミノ
ブタン、2,3−ジアミノブタン等が挙げられるが、こ
れらに制限されるものではない。
【0007】またジオール類(2)において、R3及び
4は、同じか或は互いに異なって、それぞれ水素原子
又は低級アルキル基を表す。低級アルキル基としては、
上記ジアミン類(1)におけるR1及びR2と同様のもの
が挙げられる。ジオール類(2)の具体例としては、エ
チレングリコール、プロピレングリコール、1,2−ブ
タンジオール、2,3−ブタンジオール、1,2−ペン
タンジオール、2,3−ペンタンジオール、1,2−ヘ
キサンジオール、3,3−ジメチル−1,2−ブタンジ
オール等が挙げられるが、これらに制限されるものでは
ない。
【0008】本発明の方法によって製造されるピラジン
類(3)としては、例えばピラジン、2−メチルピラジ
ン、2−エチルピラジン、2−プロピルピラジン、2−
ブチルピラジン、2,3−ジメチルピラジン、2,5−
ジメチルピラジン、2,6−ジメチルピラジン、2,
3,5−トリメチルピラジン、2,3−ジメチル−5−
エチルピラジン、2,3,5,6−テトラメチルピラジ
ン等が挙げられるが、これらに制限されるものではな
い。
【0009】本発明の貴金属を含有する触媒(以下、貴
金属触媒という。)としては、水素処理された貴金属又
は貴金属(すなわち、水素処理されていない貴金属)
(以下、これらを総称して貴金属成分という。)を活性
成分として含有するものであれば特に制限はなく、水素
処理された貴金属を含有する触媒(以下、貴金属触媒
(a)という。)、水素処理されていない貴金属を含有
する触媒(以下、貴金属触媒(b)という。)が挙げら
れる。これらの中でも貴金属触媒(a)が好ましい。貴
金属触媒(a)は貴金属触媒(b)よりも高い収率で目
的とするピラジン類(3)を製造することができるから
である。貴金属成分の貴金属としては、銀、金、白金、
パラジウム及びロジウムが挙げられ、これらの1種又は
2種以上を併用することができる。
【0010】貴金属触媒としては、通常、貴金属成分が
担体に担持されたものを用いる。担体としては、アルミ
ナ、ジルコニア及び炭化ケイ素よりなる群から選ばれる
少なくとも1種が挙げられ、好ましくはアルミナ、ジル
コニアである。貴金属触媒が、貴金属成分が担体に担持
されたものであるとき、貴金属成分の担持量は特に限定
されないが、貴金属成分の貴金属が銀、金の場合は、通
常触媒の1〜50重量%、好ましくは2〜30重量%、
貴金属が白金、パラジウム、ロジウムの白金族金属の場
合は、通常触媒の0.1〜10重量%、好ましくは0.
3〜5重量%である。
【0011】貴金属触媒は、貴金属成分だけでも充分活
性があるが、付加構成元素としてアルカリ金属、アルカ
リ土類金属、亜鉛及びランタン系元素よりなる群から選
ばれる少なくとも1種の元素を含有すると、目的とする
ピラジン類(3)の収率がより向上し、また貴金属成分
と共に当該付加構成元素が、担体、好ましくはアルミ
ナ、ジルコニアに担持されたものを触媒として用いる
と、ピラジン類(3)の収率がさらに向上する。本発明
の触媒が、上記付加構成元素を含有するものであると
き、付加構成元素は酸化物として含有させるのが好まし
い。
【0012】貴金属触媒が、貴金属成分と共に付加構成
元素が担体に担持されたものであるとき、付加構成元素
の担持量は特に制限はないが、付加構成元素がアルカリ
金属、アルカリ土類金属、ランタン系元素の場合は、通
常触媒の0.01〜10重量%、好ましくは0.1〜5
重量%、付加構成元素が亜鉛の場合は、通常触媒の0.
5〜20重量%、好ましくは1〜15重量%である。
【0013】貴金属触媒(a)は、貴金属触媒(b)を
水素処理すれば得ることができる。
【0014】貴金属触媒(b)は、一般に知られている
触媒の調製法に従って得ることができる。例えば、後述
する触媒の原料化合物を含有する液に担体粉末を加えて
濃縮し、乾燥、焼成する方法や、当該液中に担体を浸し
て含浸担持し、乾燥、焼成する方法等によって貴金属触
媒(b)を調製できる。
【0015】貴金属触媒(b)を調製するにあたり使用
する貴金属及び付加構成元素の原料としては、金属及び
化合物が挙げられ、化合物としては特に限定はなく、触
媒の調製において通常用いられる化合物であればいずれ
も使用できる。
【0016】例えば、銀化合物としては硝酸銀、塩化銀
等が挙げられ、白金化合物としては塩化白金酸六水和
物、テトラアンミン白金(II)塩化物水和物等が、パ
ラジウム化合物としては硝酸パラジウム、テトラアンミ
ンパラジウム(II)硝酸塩等が、またロジウム化合物
としては硝酸ロジウム、ヘキサアンミンロジウム(II
I)塩化物等が挙げられる。アルカリ金属又はアルカリ
土類金属の化合物としてはリチウム、ナトリウム、カリ
ウム、セシウム、ルビジウム、マグネシウム、カルシウ
ム、バリウム等の塩化物、水酸化物、硝酸塩、硫酸塩等
が挙げられ、亜鉛化合物としては酸化亜鉛、硝酸亜鉛、
硫酸亜鉛等が、またランタン系元素の化合物としてはラ
ンタン、セリウム、ネオジム、サマリウム等の塩化物、
水酸化物、硝酸塩、硫酸塩等が挙げられる。
【0017】貴金属触媒(b)の水素処理を行うには、
例えば、反応器に貴金属触媒(b)を充填し、水素処理
剤を所望により希釈剤と共に供給して、貴金属触媒
(b)充填部に接触させればよい。このようにして貴金
属触媒(a)は得られる。水素処理剤としては、水素又
は水素を発生することのできる化合物を用いることがで
きる。水素を発生することができる化合物とは、貴金属
触媒(b)との接触により分解して水素を発生し得る化
合物である。このような化合物であればいずれも使用す
ることができ、例えばホルムアルデヒド等が挙げられる
が、これに限定されるものではない。希釈剤としては、
好ましくは水蒸気、窒素等の不活性ガスが挙げられる。
【0018】貴金属触媒(b)の水素処理の温度は特に
制限はないが、通常250〜450℃、好ましくは30
0〜400℃である。また水素処理剤の供給速度は、水
素処理剤として水素を使用するときは、貴金属触媒
(b)1ml当り通常0.1〜10ml/分、好ましく
は0.3〜5ml/分である。水素処理剤としてホルム
アルデヒドを使用するときは、1モルのホルムアルデヒ
ドから1モルの水素が発生することから、発生する水素
量が前記水素を使用する場合の水素供給量と等しくなる
ようにホルムアルデヒドを供給すればよい。希釈剤を使
用するとき、希釈剤の使用量は特に制限はないが、水素
処理剤1モルに対して通常0.1〜10モル、好ましく
は0.2〜8モルである。水素処理剤を反応器に供給す
ると、貴金属触媒(b)充填部において発熱が認められ
貴金属触媒(b)の水素処理が進行し、水素処理が終了
すると発熱が認められなくなる。貴金属触媒(b)充填
部の発熱が認められなくなったときが水素処理の終点で
あるが、通常さらに数分間水素処理剤の供給を続ける。
【0019】本発明で使用される前段の反応の触媒、即
ちジアミン類(1)をジオール類(2)と気相中で脱水
環化反応又はさらに部分脱水素反応せしめる触媒(以
下、前段反応触媒という。)としては、ジアミン類
(1)とジオール類(2)とからの気相接触反応による
ピラジン類(3)の製造に用いられる公知の触媒が挙げ
られる。好ましい前段反応触媒としては酸化亜鉛を主と
して含有する触媒が挙げられる。酸化亜鉛を主として含
有するとは酸化亜鉛を触媒中に40重量%以上含有する
ことを意味する。酸化亜鉛を50重量%以上含有する酸
化亜鉛−酸化クロム触媒が、ピラジン類(3)の収率の
点からさらに好ましい。
【0020】前段反応触媒は、一般に広く知られている
触媒の調製法に従って得ることができる。例えば、例え
ば前段反応触媒の原料化合物を含む溶液に沈殿剤を添加
して不溶性の沈殿物として共沈させ、得られた沈殿物を
乾燥、焼成する方法、原料化合物をニーダー等で混練
し、乾燥、焼成する方法、あるいは原料化合物を含む液
中に担体を浸して含浸担持し、乾燥、焼成する方法等で
調製することができる。
【0021】本発明方法においては、まずジアミン類
(1)、ジオール類(2)及び所望ならば希釈剤からな
る混合ガスを、前段反応触媒と接触させて脱水環化反応
又はさらに部分脱水素反応せしめる(以下、前段反応と
いう。)。
【0022】ジアミン類(1)とジオール類(2)との
脱水環化反応生成物は、次の式:
【化7】 (式中、R1、R2、R3及びR4は、前記と同じ。)で表
されるピペラジン類であり、さらに部分脱水素反応され
た生成物は上記ピペラジン類の部分脱水素化物であり、
相当するジヒドロピラジン類又はテトラヒドロピラジン
類である。
【0023】前段反応におけるジアミン類(1)とジオ
ール類(2)の使用割合は特に制限はないが、ジアミン
類(1)1モルに対して通常ジオール類(2)0.3〜
10モル、好ましくは0.5〜3モルである。
【0024】希釈剤としては不活性ガスを使用すること
もでき、好ましい希釈剤としては水蒸気、窒素等が挙げ
られる。希釈剤の使用量は、ジアミン類(1)1モルに
対して通常0.1〜10モルである。
【0025】本発明方法の実施態様の1つとしては、ジ
アミン類(1)、ジオール類(2)及び所望ならば希釈
剤からなる混合ガスを空間速度(以下、SVという。)
通常100〜5000Hr-1、好ましくは100〜30
00Hr-1で、通常250〜450℃、好ましくは30
0〜400℃に保持された前段反応触媒と接触させて、
ジアミン類(1)とジオール類(2)との脱水環化反応
生成物又はさらに部分脱水素反応された生成物を製造
し、次いでかかる生成物を含有する反応生成ガスをSV
通常100〜5000Hr-1、好ましくは100〜30
00Hr-1で、通常250〜450℃、好ましくは30
0〜400℃に保持された貴金属触媒(b)と接触させ
て、ピラジン類(3)を製造する方法が挙げられる。
【0026】また貴金属触媒(a)を使用するときの実
施態様の一例は以下の通りである。反応器に貴金属触媒
(b)及びその上部に前段反応触媒を充填し、所望によ
り水素処理において使用する希釈剤を反応器に導入しな
がら貴金属触媒(b)充填部の温度を前記水素処理温度
に昇温した後、水素処理剤及び所望により希釈剤からな
るガスを前記供給速度にて供給して貴金属触媒(b)の
水素処理を行う。水素処理終了後、水素処理剤の供給を
終了し、そしてジアミン類(1)、ジオール類(2)及
び所望ならば希釈剤からなる混合ガスをSV通常100
〜5000Hr-1、好ましくは100〜3000Hr-1
で、通常250〜450℃、好ましくは300〜400
℃に保持された前段反応触媒と接触させて、ジアミン類
(1)とジオール類(2)との脱水環化反応生成物又は
さらに部分脱水素反応された生成物を製造し、次いでか
かる生成物を含有する反応生成ガスをSV通常100〜
5000Hr-1、好ましくは100〜3000Hr
-1で、通常250〜450℃、好ましくは300〜40
0℃に保持された貴金属触媒(a)と接触させて、ピラ
ジン類(3)を製造する方法が挙げられる。
【0027】本発明のピラジン類(3)の製造は、通常
常圧で行なわれるが減圧下あるいは加圧下においても実
施することができる。本発明方法を実施するにあたり使
用できる反応装置としては、前段反応触媒と貴金属触媒
とからなる二重触媒層に充填した反応装置、前段反応触
媒が充填された反応器と貴金属触媒が充填された反応器
を直列に順次連結してなる反応装置が挙げられる。
【0028】本発明の方法により生成したピラジン類
(3)を含有する反応生成ガスを適当な吸収剤に導入し
てピラジン類(3)を捕集し、得られた捕集液を蒸留す
れば、ピラジン類(3)を単離することができる。
【0029】
【実施例】次に実施例により本発明をさらに具体的に説
明するが、本発明を実施例のみに限定するものではな
い。なお、転化率及び収率は次の定義に従って計算し
た。 転化率(%)=(反応したジアミン類(1)のモル数/
供給したジアミン類(1)のモル数)×100 収率(%)=(ピラジン類(3)のモル数/供給したジ
アミン類(1)のモル数)×100
【0030】実施例1 貴金属触媒の調製 イオン交換水35mlに硝酸銀2.36gを溶かした溶
液に球状アルミナ(住友化学工業(株)製NKHO−2
4)28.5gを浸して、硝酸銀水溶液を球状アルミナ
に含浸させた。硝酸銀水溶液を含浸した球状アルミナを
130℃で乾燥させた後450℃で5時間焼成して、銀
を担持した球状アルミナ(以下、貴金属触媒1とい
う。)を得た。銀の含有率は5重量%であった。このよ
うにして得られた貴金属触媒1を用いて、後述の方法に
より2−メチルピラジンの製造を行った。
【0031】前段反応触媒の調製 イオン交換水1000mlに、80℃で硝酸亜鉛六水和
物84g及び硝酸クロム九水和物61.26gを溶かし
た溶液に、撹拌しながら炭酸水素ナトリウム60.14
gを徐々に加えてpHを7にした。同温度に3時間保っ
た後、室温まで冷却して生成した沈殿を濾過した。得ら
れた沈殿を温水約1000mlに撹拌して分散後、濾過
した。この操作を繰り返し、合計約5000mlの温水
で沈殿を洗浄した。洗浄した沈殿物を120℃で乾燥
後、360℃で5時間焼成した。この焼成物を3mmφ
×3mmのペレットに打錠成型し、360℃で5時間焼
成してZnO:Cr23の重量比が2:1の酸化亜鉛−
酸化クロムを得た。このようにして得られた酸化亜鉛−
酸化クロムを前段反応触媒として用いて、次に示す方法
により2−メチルピラジンの製造を行った。
【0032】2−メチルピラジンの製造 前記の貴金属触媒1の17mlを内径14.8mmφの
パイレックス製反応管に充填し、その上部に前記の亜鉛
−クロマイト触媒9mlを充填し、反応管の触媒充填部
を360℃に保持した。この触媒充填部に、エチレンジ
アミン、プロピレングリコール、水及び窒素からなる混
合ガス(これらの混合比(モル比)は、エチレンジアミ
ン:プロピレングリコール:水:窒素=1:1.2:
0.93:0.7であった。)を、反応管上部よりSV
400Hr-1で通して反応を行った。反応開始より1時
間後、反応生成ガスを水に10分間吸収させ捕集した。
このようにして得られた捕集液をガスクロマトグラフィ
ーで分析したところ、転化率は100%及び2−メチル
ピラジンの収率は72%であった。
【0033】実施例2〜9 貴金属触媒の調製 硝酸銀の他に硝酸ナトリウム0.55g、硝酸カリウム
0.39g、硝酸セシウム0.22g、硝酸カルシウム
四水和物0.88g、硝酸マグネシウム六水和物1.5
8g、硝酸バリウム0.29g、硝酸ランタン六水和物
0.47g又は硝酸セリウム六水和物0.46gをイオ
ン交換水に添加して溶解し、球状アルミナの量を28.
35gに代えた以外は実施例1と同様にして貴金属触媒
の調製を行い、銀及び、酸化ナトリウム、酸化カリウ
ム、酸化セシウム、酸化カルシウム、酸化マグネシウ
ム、酸化バリウム、酸化ランタン又は酸化セリウムを担
持した球状アルミナである触媒(貴金属触媒2〜9)を
得た。それぞれの貴金属触媒の銀、ナトリウム、カリウ
ム、セシウム、カルシウム、マグネシウム、バリウム、
ランタン又はセリウムの含有率(重量%)は表1に示す
とおりである。
【0034】2−メチルピラジンの製造 貴金属触媒1を表1に示す貴金属触媒に代えた以外は、
実施例1と同様にして2−メチルピラジンの製造を行っ
た。その結果を表1に示す。
【0035】
【表1】
【0036】実施例10 貴金属触媒の調製 硝酸銀の量を4.72gに代え、硝酸ランタン六水和物
の量を0.94gに代え、球状アルミナの量を26.7
gに代えた以外は実施例8と同様にして貴金属触媒を調
製し、銀及び酸化ランタンを担持した球状アルミナ(以
下、貴金属触媒10という。)を得た。貴金属触媒10
の銀及びランタンの含有率はそれぞれ10重量%及び1
重量%であった。2−メチルピラジンの製造貴金属触媒
1を貴金属触媒10に代えた以外は、実施例1と同様に
して2−メチルピラジンの製造を行った。転化率は10
0%及び2−メチルピラジンの収率は81%であった。
【0037】実施例11 貴金属触媒の調製 硝酸ランタン六水和物0.94gを硝酸亜鉛六水和物
6.81gに代え、球状アルミナの量を25.5gに代
えた以外は実施例10と同様にして貴金属触媒を調製
し、銀及び酸化亜鉛を担持した球状アルミナ(以下、貴
金属触媒11という。)を得た。貴金属触媒11の銀及
び酸化亜鉛の含有率はそれぞれ10重量%及び5重量%
であった。 2−メチルピラジンの製造 貴金属触媒1を貴金属触媒11に代えた以外は、実施例
1と同様にして2−メチルピラジンの製造を行った。転
化率は100%及び2−メチルピラジンの収率は80%
であった。
【0038】実施例12 貴金属触媒の調製 硝酸ランタン六水和物の量を0.47gに代え、硝酸銀
及び硝酸ランタン六水和物の他に硝酸マグネシウム六水
和物1.58gをイオン交換水に添加して溶解した以外
は、実施例10と同様にして貴金属触媒を調製し、銀、
酸化ランタン及び酸化マグネシウムを担持した球状アル
ミナ(以下、貴金属触媒12という。)を得た。貴金属
触媒12の銀、ランタン及びマグネシウムの含有率はそ
れぞれ10重量%、0.5重量%及び0.5重量%であ
った。 2−メチルピラジンの製造 貴金属触媒1を貴金属触媒12に代えた以外は、実施例
1と同様にして2−メチルピラジンの製造を行った。転
化率は100%及び2−メチルピラジンの収率は80%
であった。
【0039】実施例13 貴金属触媒の調製 硝酸銀、硝酸ランタン六水和物の他に硝酸亜鉛六水和物
6.82gをイオン交換水に添加して溶解し、球状アル
ミナの量を25.2gに代えた以外は、実施例10と同
様にして貴金属触媒を調製し、銀、酸化ランタン及び酸
化亜鉛を担持した球状アルミナ(以下、貴金属触媒13
という。)を得た。貴金属触媒13の銀、ランタン及び
亜鉛の含有率はそれぞれ10重量%、1重量%及び5重
量%であった。 2−メチルピラジンの製造 貴金属触媒1を貴金属触媒13に代えた以外は、実施例
1と同様にして2−メチルピラジンの製造を行った。転
化率は100%及び2−メチルピラジンの収率は82%
であった。
【0040】実施例14 貴金属触媒の調製 イオン交換水の量を30mlに代え、硝酸銀4.72g
をテトラアンミン白金(II)塩化物水和物0.72g
に代え、更に球状アルミナの量を19.6gに代えた以
外は、実施例1と同様にして貴金属触媒の調製を行い、
白金を担持した球状アルミナ(以下、貴金属触媒14と
いう。)を得た。貴金属触媒14の白金の含有率は2重
量%であった。 2−メチルピラジンの製造 貴金属触媒1を貴金属触媒14に代えた以外は、実施例
1と同様にして2−メチルピラジンの製造を行った。転
化率は100%及び2−メチルピラジンの収率は64%
であった。
【0041】実施例15 貴金属触媒の調製 テトラアンミン白金(II)塩化物水和物の他に水酸化
バリウム八水和物0.11gをイオン交換水に添加して
溶解し、球状アルミナの量を19.55gに代えた以外
は、実施例14と同様にして貴金属触媒の調製を行い、
白金及び酸化バリウムを担持した球状アルミナ(以下、
貴金属触媒15という。)を得た。貴金属触媒15の白
金及びバリウムの含有率はそれぞれ2重量%及び0.2
5重量%であった。 2−メチルピラジンの製造 貴金属触媒1を貴金属触媒15に代えた以外は、実施例
1と同様にして2−メチルピラジンの製造を行った。転
化率は100%及び2−メチルピラジンの収率は71%
であった。
【0042】実施例16 2−メチルピラジンの製造 反応管の触媒充填部を360℃に保持し、この触媒充填
部に、水素及び窒素からなる混合ガス(これらの混合比
(モル比)は、水素:窒素=5:3)を、反応管上部よ
り80ml/分の速度で30分間供給して貴金属触媒1
の銀を水素処理した後、次いで実施例1と同様にしてエ
チレンジアミン、プロピレングリコール、水及び窒素か
らなる混合ガスを供給して2−メチルピラジンの製造を
行った。転化率は100%及び2−メチルピラジンの収
率は77%であった。
【0043】実施例17 2−メチルピラジンの製造 貴金属触媒1を貴金属触媒4に代えた以外は、実施例1
6と同様にして2−メチルピラジンの製造を行った。転
化率は100%及び2−メチルピラジン収率は83%で
あった。
【0044】実施例18 2−メチルピラジンの製造 貴金属触媒1を貴金属触媒8に代えた以外は、実施例1
6と同様にして2−メチルピラジンの製造を行った。転
化率は100%及び2−メチルピラジン収率は83%で
あった。
【0045】実施例19 2−メチルピラジンの製造 貴金属触媒1を貴金属触媒11に代えた以外は、実施例
16と同様にして2−メチルピラジンの製造を行った。
転化率は100%及び2−メチルピラジン収率は84%
であった。
【0046】実施例20 2−メチルピラジンの製造 貴金属触媒1を貴金属触媒13に代えた以外は、実施例
16と同様にして2−メチルピラジンの製造を行った。
転化率は100%及び2−メチルピラジン収率は88%
であった。
【0047】実施例21 2−メチルピラジンの製造 貴金属触媒1を貴金属触媒15に代えた以外は、実施例
16と同様にして2−メチルピラジンの製造を行った。
転化率は100%及び2−メチルピラジン収率は76%
であった。
【0048】実施例22 2−エチルピラジンの製造 エチレンジアミンを1,2−ジアミノブタンに代え、プ
ロピレングリコールをエチレングリコールに代え、更に
水を使用しないで混合ガスの混合比(モル比)を1,2
−ジアミノブタン:エチレングリコール:窒素=1:
1.2:0.7に代えた以外は、実施例16と同様にし
て2−エチルピラジンの製造を行った。転化率は100
%及び2−エチルピラジン収率は65%であった。
【0049】実施例23 2,3−ジメチルピラジンの製造 プロピレングリコールを2,3−ブタンジオールに代
え、更に水を使用しないで混合ガスの混合比(モル比)
をエチレンジアミン:2,3−ブタンジオール:窒素=
1:1.2:0.7に代えた以外は、実施例16と同様
にして2,3−ジメチルピラジンの製造を行った。転化
率は100%及び2,3−ジメチルピラジン収率は70
%であった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B01J 23/58 B01J 23/58 X 23/60 23/60 X 23/66 23/66 X C07C 31/20 9155−4H C07C 31/20 A 9155−4H Z // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1): 【化1】 (式中、R1及びR2は、同じか或は互いに異なって、そ
    れぞれ水素原子又は低級アルキル基を表す。)で示され
    るジアミン類を一般式(2): 【化2】 (式中、R3及びR4は、同じか或は互いに異なって、そ
    れぞれ水素原子又は低級アルキル基を表す。)で示され
    るジオール類と気相中で脱水環化反応又はさらに部分脱
    水素反応せしめ、次いで得られる反応生成ガスを貴金属
    (ただし、銅は除く。)を含有する触媒と接触せしめる
    ことを特徴とする一般式(3): 【化3】 (式中、R1、R2、R3及びR4は、前記と同じ。)で示
    されるピラジン類の製造方法。
  2. 【請求項2】 貴金属(ただし、銅は除く。)を含有す
    る触媒が、アルミナ、ジルコニア及び炭化ケイ素よりな
    る群から選ばれる少なくとも1種の担体に貴金属が担持
    されたものであることを特徴とする請求項1記載の方
    法。
  3. 【請求項3】 貴金属(ただし、銅は除く。)を含有す
    る触媒が、アルカリ金属、アルカリ土類金属、亜鉛及び
    ランタン系元素よりなる群から選ばれる少なくとも1種
    の元素をも含有することを特徴とする請求項1又は2記
    載の方法。
  4. 【請求項4】 貴金属(ただし、銅は除く。)を含有す
    る触媒が、水素処理された貴金属を含有する触媒である
    請求項1、2又は3記載の方法。
  5. 【請求項5】 貴金属が銀である請求項1、2、3又は
    4記載の方法。
  6. 【請求項6】 一般式(1)のジアミン類を一般式
    (2)のジオール類と気相中で脱水環化反応又はさらに
    部分脱水素反応せしめるにあたり使用する触媒が、酸化
    亜鉛を主として含有する触媒である請求項1、2、3、
    4又は5記載の方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002226461A (ja) * 2001-02-06 2002-08-14 Koei Chem Co Ltd アシルピリジン類の製造方法
CN113717112A (zh) * 2021-08-04 2021-11-30 山东达民化工股份有限公司 2,5-二甲基吡嗪的制备方法

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