JPH0822481B2 - 予圧切換型スピンドルユニツト - Google Patents

予圧切換型スピンドルユニツト

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JPH0822481B2
JPH0822481B2 JP60265137A JP26513785A JPH0822481B2 JP H0822481 B2 JPH0822481 B2 JP H0822481B2 JP 60265137 A JP60265137 A JP 60265137A JP 26513785 A JP26513785 A JP 26513785A JP H0822481 B2 JPH0822481 B2 JP H0822481B2
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晋哉 中村
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C25/00Bearings for exclusively rotary movement adjustable for wear or play
    • F16C25/06Ball or roller bearings
    • F16C25/08Ball or roller bearings self-adjusting

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  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Turning (AREA)
  • Support Of The Bearing (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、予圧切換型スピンドル・ユニットに関し、
ころがり軸受に加える予圧を切換えることにより主軸の
回転、特に高速回転を円滑にする予圧切換型スピンドル
ユニットに関する。
(従来の技術) 一般に、予圧を調整して使用する形式のころがり軸受
は、ラジアル及びスラスト荷重を負荷することができる
が、回転する主軸を支持する場合主軸に回転精度及び適
正な剛性を与える為、ころがり軸受に適度の軸方向荷重
を与えて軸受内部を所定の予圧負荷状態に保つ必要があ
る。
一方、この種の軸受に必要な予圧の量は、軸受に加わ
る荷重の種類及び大きさ、軸受の回転数、主軸に要求さ
れる回転精度、剛性等を考慮して適正に決定することが
必要である。しかしながら、軸受が組込まれた機械の運
転条件等軸受周囲の環境が大きく変化することが多く、
例えば主軸の回転数、軸受にかかる荷重、軸受の振動、
軸受外輪の温度、発熱による主軸やハウジングの熱膨張
等の変化により、軸受に与えられた初期の予圧が常に適
正予圧とならない為、軸受の予圧を運転条件の変化に応
じて適切に調整せねばならない。
従来、上記の問題を解決する装置として、ころがり軸
受の外輪を流体圧で軸方向に押圧し、常時軸受に予圧を
与えると共に、外輪が摺動可能となっている圧力室内に
皿ばね等の圧縮ばねを内装して圧力室内の圧力が急激に
減少した場合でも、外輪が不用意に軸受の押圧方向と逆
に移動することがないようにしているものがある(例え
ば特公昭54−38245)。つまり軸受の予圧調整は、外輪
を嵌入する圧力室の流体圧を調整することで行ってい
た。
(発明が解決すべき問題点) 上記従来の装置の問題点は、ころがり軸受の外輪で直
接押圧する為、この外輪を特殊な形状に成形しなければ
ならず、設計及び加工が面倒であるということである。
その結果として当然市販の軸受は使用できず、装置の応
用範囲が広くないのである。
また、軸受にかける初期の予圧を運転条件の変化に応
じて、その都度調整する訳であるが、それは軸受に軸方
向の押圧を与える外輪を押圧する為の流体圧を調整する
ことで行う。しかし、この流体圧を適当な圧力に調整し
て適正な予圧を維持することはそれほど容易なことでは
ない。流体圧としての油圧力の調整が変動すると軸受に
過大な予圧を与えてしまいやすくその場合は、軸受に必
要以上の負荷がかかり焼付限界を超え、装置に重大な損
傷を生じさせることになり、機械の正常な運転が不可能
となってしまう。
特に主軸を高速で回転させる場合、軸受には一定のし
かし比較的高くない予圧がかかるようにしなくてはなら
ないが、上述の従来装置では、安定した予圧を与えるこ
とが困難であり、予圧にバラツキが生じ軸受が高速回転
中の主軸を安定して保持できない。
従って、本発明の目的は、普通の軸受が使用でき、し
かも特に主軸が低速回転している時には、流体により軸
受に一定の予圧をかけ、高速回転の場合には流体を解除
して、軸受にかかる予圧を切換え、高速回転時に不用意
に過大な予圧を軸受にかけず、軸受の損傷を未然に防
ぎ、安定した高速回転をもたらす予圧切換型スピンドル
ユニットを提供することである。
(問題点を解決するための手段) 上記目的達成の為、本発明の予圧切換型スピンドルユ
ニットは、 ハウジングに設けられた内部孔に組込まれ主軸を回転
自在に支持する前部ころがり軸受と後部ころがり軸受と
を有し、該両ころがり軸受を軸方向に押圧する押圧力を
前記後部ころがり軸受に伝達する押圧力伝達部材である
軸受箱を具備し該軸受箱が軸方向に摺動自在に前記ハウ
ジングに嵌合されているスピンドルユニットであって、
前記ハウジングに設けられた流体圧室と、該流体圧室に
軸方向摺動自在に嵌合され該流体圧室に加えられた流体
圧力により前記軸受箱に軸方向の押圧力を与えるピスト
ン部材と、該ピストン部材の軸方向の移動を規制し前記
ころがり軸受に与える予圧力を所定の予圧力に設定する
ストッパー手段と、該ストッパー手段に前記ピストン部
材が係止される位置と前記ストッパー手段に前記ピスト
ン部材が係止されない位置とをとるように前記流体圧室
に加える油圧力を切換える流体圧力手段と、前記主軸の
予め設定された所定の回転数を検知して前記流体圧切換
手段に切換信号を送信するセンサ手段とを備え、前記流
体圧力切換手段により複数の予圧状態に予圧を切換える
ことを特徴としている。
(実施例) 以下図面を参照して本発明の実施例を説明する。
第1図は、本発明の第1実施例による予圧切換型スピ
ンドルユニットの組込状態を示す断面図であり、主軸
(スピンドル)1がその両端にそれぞれ2個ずつ配置さ
れる後部ころがり軸受3と前部ころがり軸受5で回転自
在に支持されている。軸受3はアンギュラ玉軸受であ
り、軸受5は一般の玉軸受であるが、その他の軸受も使
用できることは言うまでもない。
2組の軸受3、5夫々の間にはそれぞれ環状の間座
4、6が介装されている。軸受3は、軸受箱である円筒
状の押圧力伝達部材7の内面に密着嵌合されている。
以下第2図を参照すると、押圧力伝達部材7は、軸受
3及び間座4を保持する円筒部8を有し、押圧力伝達部
材7の円筒部8は、ハウジング40の後部ハウジング29に
設けられた軸方向の内部孔に軸方向摺動可能に嵌合され
ており、外方の端部にフランジ部9を有しこのフランジ
部9とは反対側の端部に半径方向内側へ突出した小フラ
ンジ8aを有している。この小フランジ8aとフランジ部9
とで軸受3及び間座4を確実に保持している。
押圧力伝達部材7の円筒部8とフランジ部9とは別体
の構成であるので取りはずしができる。通常、両者はネ
ジ止めされ(図略)、一体となって軸受3の保持作用を
する。フランジ部9はハウジング40内に設けられた環状
の空間26に配置され、この空間内で軸方向に移動できる
ので、押圧力伝達部材7も軸方向に摺動できる。
円筒部8に当接する側のフランジ部9の面は、環状の
間座10に接触している。間座10は、フランジ部9の外径
と略同径の外径を有し、後部ハウジング29と環状のカバ
ー28により画成される環状の空間16に軸方向に摺動自在
に嵌合されている。この環状の空間16は、軸方向に段差
を有しており、間座10が嵌合される小径部分と端部側面
で油導入口19に連通している大径部分とから成ってい
る。間座10は小径部分に嵌合されており、環状の空間16
の残りの空間には、この空間と略同形状を有する環状の
ピストン部材13が軸方向に摺動自在に嵌合され、その一
端は間座10と接触している。
ピストン部材13が間座10に接触する面には軸方向と平
衡に延在する貫通孔が円周方向に複数個開けられてお
り、それぞれの貫通孔には付勢部材、即ちコイルバネ11
が装着され、間座10を介して押圧力伝達部材7を軸方向
に押圧している。付勢部材としては、他に皿バネ等も利
用可能である。
ピストン部材13の他の部分、即ち段差を介して軸方向
内側の部分の外径、内径面が摺接する後部ハウジング29
の面には環状の小溝が形成され、この小溝にはOリング
15が装着されている。の為、環状の空間16とピストン部
材13との間に形成される流体圧室である油圧室17に油導
入口19から圧送されてきた油圧用の油はこのOリング15
で封止されているので軸方向へ逃げることはなく、油漏
れを防止できる。
ピストン部材13はピストンと同様の働きをするが、軸
方向に押圧する動きは、カバー28の環状の縁部即ちスト
ッパー手段とピストン部材13の段差部分の端面12が当接
すると軸方向の移動が規制されて止まり、それ以上、間
座10を介して押圧力伝達部材7を押圧することはない。
一方、主軸1の端部には、主軸1の回転面に対向する
位置でハウジング40の本体側に回転数を検知するセンサ
25が設置されており、主軸1の所定の回転数を検知して
後述の予圧切換手段、即ち油圧制御装置へと信号を送信
する。
また、主軸1の軸方向中間部分周囲には、ロータ20が
嵌合されて組込まれ、又ハウジング40の内孔にはコイル
を有するステータ21が組込まれ、主軸1を回転駆動する
ようにしている。モータは不図示のリード線で電源に接
続されている。
次に第1実施例の作用を第2図及び第3a図を参照して
説明する。第2図において第1図と同一部分は同一符号
で表わされている。第2図は、主軸1が低速回転してい
る場合の予圧切換装置を示し、ピストン部材13は油圧に
より、押圧力伝達部材7を押圧する方向(図面上で右方
向)へ摺動押圧されて端面12がストッパー手段であるカ
バー28に当接して位置決めされた状態を示している。こ
の時、押圧力伝達部材7は間座10を介してピストン部材
13により軸方向に押圧され、その結果軸受3に押圧力が
加えられることになる。しかしながら、この状態から更
に油圧をかけても、その油圧力はピストン部材13がスト
ッパー手段であるカバー28により位置決めされている
為、それ以上押圧力伝達部材7に予圧が加わることはな
い。つまり第2図に示す状態では、直接、油圧力のかか
るピストン部材13の移動を規制することにより押圧力に
限界を設け、軸受にかかる予圧を調整しているのであ
る。
その後、主軸1の回転が高速となり、その回転数が予
め設定された所定の値に達すると、センサ25がその値を
検知して油圧制御装置(後述)へ信号を送り、油圧が解
除される。しかしながらピストン部材13の貫通孔に配置
されたコイルバネ11がある為、押圧力伝達部材7は、初
期定位置予圧の大きさよりは小さいが押圧力伝達部材7
が軸受3を押圧した状態を保持できる程度の荷重を受け
る。即ち、主軸1の高速回転時には押圧力伝達部材7に
かかる押圧力は、コイルバネ11から得られるものであ
る。それでこの状態からは定圧予圧となるのであり、軸
受3にかかる予圧の増大はなくなり、主軸1が相当高速
に回転したとしても、軸受3は焼付限界に達することが
ない。
主軸1の回転が高速から低速に転じた時には、センサ
25が前述の所定の回転数を検知して油圧制御装置に信号
を送り、再び油圧がONの状態となる。即ち、低速回転時
の予圧が軸受3に与えられる。つまり予圧の切換は全て
自動的に行われるのである。
以上述べた油圧の切換をより明確にする為、第3a図及
び第3b図により説明する。まずA点では油圧が解除され
ており、コイルバネ11により軸受3に予圧が与えられて
いる。この状態で主軸1が回転されると、回転を始めた
ことをセンサ25が検知して、油圧が自動的にON状態とな
る。従って更に回転数が上がると軸受の温度上昇及び主
軸の熱膨張により、予圧も上昇する。そしてB点までこ
の状態(第3a図でゆるやかな曲線となっているAB間)が
続く、即ちピストン部材13とコイルバネ11とが協動して
押圧力伝達部材7を押圧する定位置予圧の状態となる。
B点におけるn1はセンサ25が油圧切換信号を送る所定の
回転数を示しており、更にB点での予圧は軸受3のほぼ
焼付限界に達している。
従って、主軸1の回転数がn1になりセンサ25の信号に
より自動的に油圧が解除(OFF)されて、軸受3にかか
る予圧はC点まで降下する。C点での予圧はA点での予
圧より小さく設定する。C点からD点までは、コイルバ
ネ11の付勢力で予圧が与えられる為、予圧の大きさはほ
ぼ変化しない。D点においては主軸1の回転数はn2まで
上昇しているが、予圧が増大していない為、滑らかな高
速回転が得られる。
従来の装置においては、回転数n1(B点)を越える回
転数に達すると、油圧を切り換える手段が設けられてい
なかった為、予圧はそのまま上昇し回転数n2まで達する
と予圧はF点まで上昇してしまうのである。第3a図から
明らかなように点線の曲線BFは焼付限界より上に位置し
ているので、この間で軸受等の焼付が発生し、装置に重
大な損傷を与えてしまう。
また、初期の予圧をあらかじめ低いものに設定してお
き、第3a図でA′→B′→D′の行程で焼付限界以下で
予圧を上昇していく方法で回転数n2まで達することも考
えられるが、この場合は、A′→Eまでの行程では予圧
が低すぎて、主軸1に剛性が充分与えられず、実際の加
工作業等には使用できない。
ここで前記の油圧制御装置について説明する。第4図
は油圧制御装置の概略図であり、予圧を切り換える為の
油圧の切換はすべてマイクロコンピュータ50で行う。リ
ード・オンリ・メモリ(以下ROMと略称する)51には主
軸1の運転パターンを記憶させておき、センサ25が検知
した主軸1の回転数をインターフェース54を介してマイ
クロコンピュータ50へ送りROM51に記憶されている運転
パターンに基づいて、油圧ポンプ57の駆動を切り換え
る。その結果、ピストン部材13が軸方向に摺動して、軸
受3にかかる予圧を切り換えることができる。
即ち、ストッパー手段にピストン部材が係止される位
置とストッパー手段にピストン部材が係止されない位置
とをとるように油圧室に加える油圧力を切り換える油圧
切換手段が構成され、該油圧切換手段により複数の予圧
状態に予圧を切換えることができる。
センサとしては回転数を検知するセンサ25の他に、軸
受振動を検知する振動センサ52と軸受外輪温度を検知す
る温度センサ53をハウジング40の本体内に組み込んでお
き、それによって、センサ25、52及び53を組合わせて切
換制御することもできる。またセンサ25のみで切換制御
する場合は、マイクロコンピュータ50は簡単な集積回路
(IC)で置き換えることもできる。
尚、センサ手段は、回転数を検知するセンサ25、振動
センサ52および温度センサ53などのセンサと制御装置と
してのマイクロコンピュータ50とから構成されている。
また上記の油圧制御装置はハウジング40の外部に配置
してもよいが、NC装置本体内に組込んで配置することも
可能である。
第1実施例においては、環状のカバー28の軸方向縁部
が、ストッパー手段を構成している。すなわち、ピスト
ン部材13の端面12が環状のカバー28の縁部に当接する
と、そこでピストン部材13は係止される。従って、押圧
力伝達部材7に押圧力を与える方向のピストン部材13の
摺動も係止される。
次に本発明の第2実施例を、第3a図、第3b図、第5図
及び第6図を参照して説明する。第5図、第6図共に、
第1図と同一部分は同一符号で表わされている。
第5図及び第6図に示す本発明の第2実施例では、環
状の油圧室64にはそれより径の大きい環状の溝が段違い
で2つ連通しており、それぞれ環状のピストン部材62と
間座61が嵌合されている。ピストン部材62は溝の中で軸
方向に摺動自在となっており、ピストン部材62の半径方
向の内側及び外側の側面は、ピストン部材62が摺動する
ハウジング40の溝面に設けたOリング溝に嵌入されたO
リング15に接し、油圧用の油を封止している。
間座61は、その半径方向の肉厚の中央部に軸方向に延
在する貫通孔を有しており、この貫通孔にはコイルバネ
11が挿入されている。間座61は、止めビス63によりハウ
ジング40の本体側に固定されており、軸方向へ移動不能
とされている。従って間座61の油圧室64側の端面は、ス
トッパー手段となっておりピストン部材62を位置決めす
る。
以下、第2実施例の作用を詳述する。まず第5図は、
主軸1が低速回転時に予圧を与えている状態を示してお
り、油圧室64内の油圧により、同図面でみて右側へ移動
したピストン部材62は間座61で位置決めされており、油
圧による予圧の増大はなくなっている。即ち、この状態
ではコイルバネ11のたわみによる付勢力の予圧が押圧力
伝達部材7を介して軸受に働き、比較的予圧の大きな定
圧予圧状態となっている(第3b図のA−B間を示す)。
その後、主軸1の回転数が増え、高速回転するように
なり、所定の回転数に達すると、センサ25がそれを検知
して、油圧制御装置に信号を送り、油圧が解除(OFF)
され、軸受3の予圧は降下する。
油圧が解除されると、ピストン部材62はコイルバネ11
の押圧により油圧室64の方へ押し戻される。その結果、
ピストン部材62と間座61との間にはすきまdが生じ(第
6図参照)、コイルバネ11のたわみは小さくなる。油圧
が解除されてもコイルバネ11の付勢力の為、押圧力伝達
部材7は油圧がかかっているときとほぼ同じ位置を保
つ。しかしながら、コイルバネ11のたわみが小さくなっ
ているので、軸受3にかかる予圧は小さくなる。即ち、
この状態では、コイルバネ11の付勢力だけで予圧が与え
られる予圧の小さな定圧予圧状態となっているので、主
軸1をさらに高速回転させることが可能である(第3b図
でB→C→D間を示す)。
この時、主軸1が回転を始める前に予圧をA′点まで
低く設定しておくと、第1実施例と異なり、A′→B′
→D′の間で予圧は一定であり、回転数n2に達した時点
でも予圧が焼付限界を越えることはない。しかしなが
ら、予圧がA′→B′間の大きさであると、押圧力伝達
部材7が受ける引張力より予圧が小さくなり予圧抜けが
生じて剛性が低下する為、実際の使用には耐えられない
のである。
第2実施例においても、油圧の切換えは、前述の油圧
制御装置で行われる。
第2実施例においては、固定された中間部材61の軸方
向端面70がストッパー手段を構成している。すなわち、
押圧力伝達部材7に押圧力を与える方向のピストン部材
62の摺動を端面70において係止している。
尚、本発明は既に述べた実施例に限定されるものでは
なく、様々な修正、変更等が可能なことは言うまでもな
い。
(発明の効果) 以上詳細に述べてきた本発明の予圧切換型スピンドル
ユニットは次のような大きな効果を有している。
まず、油圧により押圧力伝達部材に押圧力を与えるピ
ストン部材が所定の位置で位置決めされ、軸受等が焼付
限界に達することのない予圧を限界としており、センサ
手段により回転数を検知して油圧力の制御はON→OFFの
切換のみで行われ、構造簡単な押圧力伝達部材を利用し
て予圧を与えるので、軸受外輪を特殊な形状に加工する
必要もなく、市販の各種軸受をそのまま使用でき、軸受
に必要以上に高い予圧がかかることはなく、従来の定位
置予圧では実現不可能であった高速で主軸を回転させる
ことができ、予圧の切換制御が簡単である。
【図面の簡単な説明】 第1図は、本発明の第1実施例による予圧切換型スピン
ドルユニットの組込状態を示す断面図であり、 第2図は、第1実施例において油圧がON状態であること
を示す断面図であり、 第3a図及び第3b図は、予圧切換過程を示すグラフであ
り、 第4図は、油圧切換装置のブロック図であり、 第5図は、第2実施例において油圧がON状態であること
を示す断面図であり、 第6図は、第5図において油圧がOFFとなった状態を示
す断面図である。 [主要部分の符号の説明] 主軸……1 押圧力伝達部材……7 ピストン部材……13、62 油圧力切換手段……50、51、57 ストッパー手段……28、70

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ハウジングに設けられた内部孔に組込まれ
    主軸を回転自在に支持する前部ころがり軸受と後部ころ
    がり軸受とを有し、該両ころがり軸受を軸方向に押圧す
    る押圧力を前記後部ころがり軸受に伝達する押圧力伝達
    部材である軸受箱を具備し該軸受箱が軸方向に摺動自在
    に前記ハウジングに嵌合されているスピンドルユニット
    であって、 前記ハウジングに設けられた流体圧室と、 該流体圧室に軸方向摺動自在に嵌合され該流体圧室に加
    えられた流体圧力により前記軸受箱に軸方向の押圧力を
    与えるピストン部材と、 該ピストン部材の軸方向の移動を規制し前記ころがり軸
    受に与える予圧力を所定の予圧力に設定するストッパー
    手段と、 該ストッパー手段に前記ピストン部材が係止される位置
    と前記ストッパー手段に前記ピストン部材が係止されな
    い位置とをとるように前記流体圧室に加える流体圧力を
    切換える流体圧力切換手段と、 前記主軸の予め設定された所定の回転数を検知して前記
    流体圧切換手段に切換信号を送信するセンサ手段と、 を備え、前記流体圧力切換手段により複数の予圧状態に
    予圧を切換えることを特徴とする予圧切換型スピンドル
    ユニット。
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