JPH08224777A - 二軸延伸ポリエステルフィルムおよびその製造法 - Google Patents

二軸延伸ポリエステルフィルムおよびその製造法

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JPH08224777A
JPH08224777A JP28521895A JP28521895A JPH08224777A JP H08224777 A JPH08224777 A JP H08224777A JP 28521895 A JP28521895 A JP 28521895A JP 28521895 A JP28521895 A JP 28521895A JP H08224777 A JPH08224777 A JP H08224777A
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film
stretching
polyester film
longitudinal
heat shrinkage
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Tetsuya Tsunekawa
哲也 恒川
Katsuzumi Ueha
功純 上羽
Hiroshi Ootsuzumi
大皷  寛
Katsuya Toyoda
勝也 豊田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】高い強度と低い熱収縮率をバランス良く有する
高性能二軸延伸ポリエステルフィルムを提供する。 【構成】ポリエチレンテレフタレートを主成分とするポ
リエステルフィルムにおいて、縦・横二方向のF5値
[kg/mm2 ]の和(A)が、35以上、かつ、Aと
縦・横二方向の熱収縮率[%]の和(B)の比(A/
B)が20以上であることを特徴とする二軸延伸ポリエ
ステルフィルム。 【効果】本発明の二軸延伸フィルムの製造法によれば、
ポリエステルフィルムの高強度化と低熱収縮化を同時に
実現でき、磁気テープ用ベースフィルムの分野等で切望
されている高強度かつ低熱収縮率の高性能ポリエステル
フィルムを得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は二軸延伸ポリエステルフ
ィルムおよびその製造法に関わるものである。更に詳し
く言えば、ポリエチレンテレフタレートを主成分とする
樹脂からなり、高い強度と低い熱収縮率をバランス良く
有する高性能二軸延伸ポリエステルフィルムとその製造
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】二軸延伸ポリエステルフィルムは、優れ
た機械特性、熱的特性、電気的特性、耐薬品性を有し、
かつコスト面でも安価であることから様々な分野で利用
されている。特に磁気テープ用ベースフィルムとしての
有用性は、他のフィルムの追随を許さない。近年は器材
の軽量化、小型化と長時間記録化のためにベースフィル
ムの薄膜化、すなわち、フィルムの高強度化に関する要
求がますます高まっている。
【0003】二軸延伸ポリエステルの高強度化の手法と
しては、縦・横二方向に延伸したフィルムを再度縦方向
に延伸し、縦方向に高強度化するいわゆる再縦延伸法が
一般的である(例えば、特公昭42−9270号公報、
特公昭43−3040号公報、特開昭46−1119号
公報、特開昭46−1120号公報)。さらに横方向に
も強度を付与したい場合には、再縦延伸後、再度横方向
に延伸する再縦再横延伸法が提案されている(例えば、
特開昭50−133276号公報、特開昭55−229
15号公報)。また、本出願に関係する方法としては、
一段目の延伸を縦方向に2段階以上で行い、引き続き2
軸目の延伸を横方向に行う縦多段延伸法が提案されてい
る(例えば、特公昭52−33666号公報、特公昭5
7−49377号公報)。縦多段延伸法は、高強度化、
フィルムの厚みむら改善、生産性向上を図る上で上記再
縦延伸法、再縦再横延伸法より優れた方法である。従来
の縦多段延伸では、プロセスの簡便さから、縦方向の一
段目の延伸を高温で行い、続いて2段目の延伸を低温で
行う縦二段延伸が主に用いられている。本発明のように
配向主軸の方向の延伸帯域を連続的に3段以上に分けた
製造例は無い。
【0004】しかし、従来の方法により、フィルムの高
強度化を行う場合、同時に熱収縮率も高くなるという実
用上好ましくない問題が生じる。これは延伸フィルムの
構造緩和が充分でないことに起因する一般的な問題であ
り、従来技術のみでは、高強度と低熱収縮率を同時に満
足する高性能フィルムを得ることが極めて困難であっ
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、上記
のようにポリエステルフィルムの高強度化に付随する高
熱収縮を抑制し、高強度かつ低熱収縮の二軸延伸ポリエ
ステルフィルムを得ることである。また、本発明は、ポ
リエステルフィルムの構造を制御し、二軸延伸ポリエス
テルフィルムの機械特性を極限値へと導く上で極めて有
用な製造方法を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために下記の構成を有する。
【0007】「ポリエチレンテレフタレートを主成分と
する樹脂からなるポリエステルフィルムにおいて、縦・
横二方向のF5値[kg/mm2 ]の和(A)が、35
以上、かつ、Aと縦・横二方向の熱収縮率[%]の和
(B)の比(A/B)が20以上であることを特徴とす
る二軸延伸ポリエステルフィルム。」 二軸延伸ポリエステルフィルムの強度および熱収縮率は
非晶部分の高次構造に支配される。製膜条件にもよる
が、一般に、延伸後のポリマ鎖には内部歪みが存在す
る。特に、延伸により緊張状態に強いられた配向非晶鎖
はエントロピー的に不利なエネルギー状態にあり、その
構造緩和は収縮率を高める主要因になると考えられる。
我々は、各種製膜条件と強度・収縮率の関係を明らかに
するための実験を行うと共に、非晶モデル鎖の塑性変形
およびその構造緩和に関する分子シミュレーションを実
施し、高強度と低収縮率を同時に満足する配向非晶鎖の
構造について鋭意検討した。これらの実験と計算によっ
て、まず我々は、一段階で2倍以上の倍率で大幅な延伸
を施すと、塑性変形により生じる歪みの蓄積が急激に高
まり、延伸後の熱処理のみでは熱収縮率の高まりを抑制
することが極めて困難であることを突き止めた。次い
で、延伸により得られる配向非晶の構造最適化は、微延
伸を何度も繰り返すことにより可能であり、この方法
(微延伸繰り返し法または超多段延伸という)によれ
ば、既存フィルムと比較して縦・横二方向の強度が高
く、かつ熱収縮率が低いポリエステルフィルムが得られ
ることを見い出し、本発明に至った。
【0008】ここでいう縦方向とはフィルムの長手方向
であり、横方向とはフィルムの幅方向を指している。
【0009】本発明発見の過程において、上記の強度、
熱収縮率を達成したフィルムは、乱れパラメーターが
3.0以下であることを見いだした。乱れパラメータの
測定方法は後述するが、結晶相の完全性を示すパラメー
タである。これは、非晶鎖の歪みを極力抑えながら延伸
を行ったため、配向非晶の構造最適化のみならず結晶の
完全性にも影響を与えた結果ではないかと思われる。
【0010】以下本発明をさらに詳細に説明する。
【0011】配向主軸は、縦および横方向の屈折率の値
をアッベ式屈折計で求めることで決定できるが、ベレッ
クコンペンセータを装備した偏光顕微鏡を用いて複屈折
を直接求めることによっても可能である。二軸延伸の方
法としては、溶融状態から急冷固化したキャストフィル
ムを周速差のあるロール間で縦延伸し、続いてフィルム
の両端部をクリップで把持するテンターにて横延伸、熱
処理する、いわゆる逐次二軸延伸法が最も好ましく用い
られるが、同時二軸延伸やその他の方法でも良い。ま
た、従来の技術で示した再縦、再縦再横、縦2段延伸な
どの一部のプロセスを本発明の微延伸繰り返し法に置き
換えても良い。以下では、説明の簡略化のため、逐次二
軸延伸に本発明の微延伸繰り返し法を適用した例を示す
が、本発明は他の延伸プロセスにも適用可能であり、こ
れに限定されないことは無論である。尚、本発明で示す
製造方法は、ポリエチレンテレフタレートを主成分とす
る二軸配向ポリエステルフィルムばかりでなく、他のポ
リエステル、例えばポリエチレン−2、6−ナフタレー
トを主成分とする二軸配向ポリエステルフィルムやポリ
エステル繊維にも容易に適用し得るものである。
【0012】本発明における縦延伸とは、フィルムの長
手方向に分子配向を与えるための延伸をいう。ポリエチ
レンテレフタレートの場合、キャストフィルムは、まず
複数の加熱されたロール群で80〜150℃に加熱さ
れ、周速差のある複数のロール間で1.01〜1.8倍
の倍率の微延伸を3回以上繰り返す。その結果、合計倍
率3〜9倍になるように延伸することが好ましい。この
時、3回以上行う微延伸の温度過程は単調低下が好まし
い。フィルムの破断や物性むらを抑制するためである。
初期工程では100〜120℃に設定し、その後温度を
低くしていき、配向を徐々に高めるのがより好ましい。
微延伸の倍率は、同じ倍率である必要はない。一回の微
延伸の倍率は1.03〜1.6倍にするのがより好まし
く、さらに好ましくは1.05〜1.3倍で行うのがよ
い。特に合計延伸倍率が2.5倍までの初期工程は、5
回以上に分けるのが好ましい。また、複数の微延伸を行
う間に冷却または加熱工程を設けても良い。この時の設
定温度は、結晶化を抑制するため150℃以下にするこ
とが好ましい。
【0013】このようにして得られた縦延伸フィルム
は、引き続いて、フィルム両端部を把持するテンターに
導かれ、横延伸、熱処理を施される。横延伸も、縦延伸
と同様に、微延伸を繰り返して行う。この時の合計の横
延伸倍率は、3.0倍よりも小さいと横方向の物性が上
がりにくく、また6倍を越えると破断が生じやすいた
め、3.0〜6.0倍の範囲に設定することが好まし
い。横延伸温度は80〜200℃に設定するのが好まし
い。特に、横方向に高倍率に延伸して強度を高めたい時
には、テンター横延伸室温度を80〜200℃で徐々に
昇温させながら微延伸を繰り返すのが好ましい。縦横延
伸後の熱処理は、平面性と寸法安定性を向上させるため
の工程であり、80〜230℃の温度範囲で施されるこ
とが好ましい。また、横方向の熱寸法安定性をさらに向
上させるために、テンターの熱処理室の後半部から冷却
室にかけて幅方向長さを縮める、いわゆる弛緩処理を行
うことも好ましく行われる。
【0014】本発明のフィルムはポリエチレンテレフタ
レートを主成分としているが、ホモポリマに限られるも
のではなく、効果を阻害しない範囲であれば、公知の各
種添加剤、例えば酸化防止剤、帯電防止剤、結晶核剤、
無機粒子等が添加されていても良いし、共重合体であっ
てもよい。共重合成分としては、例えば、ジエチレング
リコール、ネオペンチルグリコール、ポリアルキレング
リコールなどのジオール成分、アジピン酸、セバチン
酸、フタル酸、イソフタル酸、2、6−ナフタレンジカ
ルボン酸などのジカルボン酸成分が挙げられる。
【0015】以下に物性の評価法を記載する。
【0016】1.F5値 得られたフィルムより、該フィルムの長手方向、幅方向
を長辺とする幅10mm、長さ100mmのフィルム片
を各々10本を切り取り試料とした。インストロンタイ
プの引張り試験機を用いて、試料フィルムを引張り速度
200mm/分で引張った。得られた張力−歪曲線の5
%伸び時の張力を測定し、その平均をF5値とした。測
定は25℃、65%RHの雰囲気下で行った。
【0017】2.熱収縮率 得られたフィルムより、該フィルムの長手方向、幅方向
を長辺とする幅10mm、長さ250mmのフィルム片
をそれぞれ5本ずつ切り取り試料とした。25℃、湿度
65%に保たれた雰囲気下に静置し、平衡状態におい
て、フィルム片に約200mmの間隔で標線をいれた
後、標線の間隔A(mm)を正確に測定する。100℃
に保ったギアオーブン中に無荷重の状態で30分間保持
した後取り出し、再び25℃、湿度65%に保たれた雰
囲気下に静置し、平衡状態において、標線の間隔B(m
m)を正確に測定する。A、Bの値から計算される
((A−B)/ A)×100(%)を熱収縮率とする。
【0018】3.乱れパラメーター 試料フィルムを液体窒素で冷却固化の後、粉砕し実質的
に無配向試料とした。この粉砕試料を試料台に付着さ
せ、CuKα線を用いて反射法でこの試料のX線回折曲
線F(θ)を測定し、Rulandの手続きによって乱
れパラメーターを求めた。Rulandの手続き(Acta
Cryst. 14 p.1180 1961)により行った。
【0019】
【実施例】次いで、本発明をさらに実施例に基づいて説
明する。
【0020】実施例1 固有粘度が0.65であるポリエチレンテレフタレート
チップを押出機に供給し、280℃で押出、30℃に保
った金属ロール上で急冷しキャストフィルムとした。
【0021】キャストフィルムは、まず複数の加熱され
たロール群で90℃に加熱され、周速差のある複数のロ
ール間で105℃で1.1倍の延伸を行った後、80℃
で1.6倍の延伸を3回繰り返して、合計倍率4.51
倍になるように縦延伸を施した。 このようにして得ら
れた縦延伸フィルムを、引き続いて、フィルム両端部を
把持するテンターに導き、横延伸、熱処理を施した。横
延伸はまず90℃で1.2倍延伸した後、100℃で
1.7倍の延伸を2回連続して行い、合計3.47倍の
延伸を施した。続いて、210℃で5秒間熱処理を施し
ながら、幅方向に5%の弛緩処理を施した。
【0022】得られたフィルムにつき、前記の評価方法
でF−5値、熱収縮率、A/B、乱れパラメータを測定
した結果を表1に示した。
【0023】実施例2 実施例1と同等のポリエチレンテレフタレートチップを
押出機に供給し、280℃で押出、30℃に保った金属
ロール上で急冷しキャストフィルムとした。
【0024】キャストフィルムは、まず複数の加熱され
たロール群で95℃に加熱され、周速差のあるロール間
で100℃において1.3倍の微延伸を施した。続いて
90℃に加熱された複数のロール間で1.3倍の延伸を
4回繰り返して、合計倍率3.71倍になるように縦延
伸を施した。
【0025】このようにして得られた縦延伸フィルム
を、引き続いて、フィルム両端部を把持するテンターに
導き、横延伸、熱処理を施した。横延伸は90℃で1.
2倍の延伸を3回行い、続いて100℃で1.2倍の延
伸を4回施し、合計3.58倍の延伸を施した。続い
て、210℃で5秒間熱処理を施しながら、幅方向に5
%の弛緩処理を施した。
【0026】得られたフィルムにつき、前記の評価方法
でF−5値、熱収縮率、A/B、乱れパラメータを測定
した結果を表1に示した。
【0027】実施例3 実施例1と同等のポリエチレンテレフタレートチップを
押出機に供給し、280℃で押出、30℃に保った金属
ロール上で急冷しキャストフィルムとした。
【0028】キャストフィルムは、まず複数の90℃に
加熱されたロール群で105℃に加熱され、まず周速差
のある複数のロール間で1.15倍の延伸を5回繰り返
し、引き続いて前段同様、周速差のある複数のロール間
において90℃で、1.2倍の延伸を3回行い、合計倍
率3.48倍になるように縦延伸を施した。
【0029】このようにして得られた縦延伸フィルム
を、引き続いて、フィルム両端部を把持するテンターに
導き、横延伸、熱処理を施した。横延伸は、100℃に
おいて1.1倍の延伸の後1.4倍の延伸を4回行い、
合計4.23倍の延伸を施した。続いて、210℃で5
秒間熱処理を施しながら、幅方向に5%の弛緩処理を施
した。
【0030】得られたフィルムにつき、前記の評価方法
でF−5値、熱収縮率、A/B、乱れパラメータを測定
した結果を表1に示した。
【0031】実施例4 固有粘度0.65であるポリエチレンテレフタレートチ
ップを押し出し機に供給し、280℃で押出、30℃に
保った金属ロール上で急冷し、キャストフィルムとし
た。
【0032】キャストフィルムは、まず加熱されたロー
ル群で100℃に加熱され、その後周速差のあるロール
群で110℃において1.1倍の延伸を6回繰り返し、
引き続いて前段同様、周速差のある複数ロール間で95
℃で1.2倍の延伸を6回繰り返し、合計倍率5.29
倍になるように縦延伸を施した。
【0033】このようにして得られた縦延伸フィルム
を、引き続いてフィルム両端部を把持するテンターに導
き、横延伸を施した。横延伸は90℃において1.2倍
の延伸は7回行い、合計3.58倍の延伸を施した。
【0034】さらに、このフィルムを周速差のあるロー
ル間で縦延伸と同じ方向に約1.1倍の延伸を施した
後、230℃で5秒間熱処理しながら、幅方向に5%の
弛緩処理を施した。
【0035】得られたフィルムにつき、前記の評価方法
でF−5値、熱収縮率、A/B、乱れパラメータを測定
した結果を表1に示した。
【0036】実施例5 固有粘度0.65であるポリエチレンテレフタレートチ
ップを押し出し機に供給し、280℃で押出、30℃に
保った金属ロール上で急冷し、キャストフィルムとし
た。
【0037】キャストフィルムは、まず加熱されたロー
ル群で100℃に加熱され、その後周速差のあるロール
群で110℃において1.05倍の延伸を11回繰り返
し、引き続いて前段同様、周速差のある複数ロール間で
95℃で1.1倍の延伸を12回繰り返し、合計倍率
5.37倍になるように縦延伸を施した。
【0038】このようにして得られた縦延伸フィルム
を、引き続いてフィルム両端部を把持するテンターに導
き、横延伸を施した。横延伸は90℃において1.1倍
の延伸は13回行い、合計3.45倍の延伸を施した。
【0039】さらに、このフィルムを周速差のあるロー
ル間で縦延伸と同じ方向に約1.1倍の延伸を施した
後、230℃で5秒間熱処理しながら、幅方向に5%の
弛緩処理を施した。
【0040】得られたフィルムにつき、前記の評価方法
でF−5値、熱収縮率、A/B、乱れパラメータを測定
した結果を表1に示した。
【0041】比較例1 固有粘度が0.65であるポリエチレンテレフタレート
チップを押出機に供給し、280℃で押出、30℃に保
った金属ロール上で急冷しキャストフィルムとした。
【0042】キャストフィルムは、まず複数の加熱され
たロール群で90℃に加熱され、周速差のある2本のロ
ール間で3.5倍の縦延伸を施した。
【0043】このようにして得られた縦延伸フィルム
を、引き続いて、フィルム両端部を把持するテンターに
導き、一度に3.8倍の横延伸を施し、続いて熱処理を
施した。熱処理は、210℃で5秒間行い、同時に幅方
向に5%の弛緩処理を施した。
【0044】得られたフィルムにつき、前記の評価方法
でF−5値、熱収縮率、A/B、乱れパラメータを測定
した結果を表1に示した。
【0045】比較例2 固有粘度が0.61であるポリエチレンテレフタレート
チップを押出機に供給し、280℃で押出、30℃に保
った金属ロール上で急冷しキャストフィルムとした。
【0046】キャストフィルムは、まず複数の加熱され
たロール群で90℃に加熱され、周速差のある2本のロ
ール間で3.0倍の縦延伸を行なった。
【0047】このようにして得られた縦延伸フィルム
を、フィルム両端部を把持するテンターに導き、1度に
3.5倍の横延伸を施した。本例では熱処理を行なわ
ず、さらに、周速差のある2本のロール間で1.5倍の
延伸を施した。続いて、210℃で5秒間熱処理を施し
ながら、5%の弛緩処理を施した。
【0048】得られたフィルムにつき、前記の評価方法
でF−5値、熱収縮率、A/B、乱れパラメータを測定
した結果を表1に示した。
【0049】
【表1】
【0050】
【発明の効果】本発明の二軸延伸フィルムの製造法によ
れば、ポリエステルフィルムの高強度化と低熱収縮化を
同時に実現でき、磁気テープ用ベースフィルムの分野等
で切望されている高強度かつ低熱収縮率の高性能ポリエ
ステルフィルムを得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 67:00 (72)発明者 豊田 勝也 滋賀県大津市園山1丁目1番1号 東レ株 式会社滋賀事業場内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリエチレンテレフタレートを主成分とす
    る樹脂からなるポリエステルフィルムにおいて、縦・横
    二方向のF5値[kg/mm2 ]の和(A)が、35以
    上、かつ、Aと縦・横二方向の熱収縮率[%]の和
    (B)の比(A/B)が20以上であることを特徴とす
    る二軸延伸ポリエステルフィルム。
  2. 【請求項2】縦横の2方向のうち、より強い方向のF5
    値が25kg/mm2 以上であり、かつ同方向の熱収縮
    率が1%以下であることを特徴とする請求項1記載の二
    軸延伸ポリエステルフィルム。
  3. 【請求項3】乱れパラメータが3.0以下であることを
    特徴とする請求項1または2記載の二軸延伸ポリエステ
    ルフィルム。
  4. 【請求項4】二軸のうち少なくとも一軸について、ガラ
    ス転移温度より10〜80℃高い温度条件下、1.01
    〜1.8倍の倍率で3回以上連続的に繰返し延伸するこ
    とを特徴とする二軸延伸ポリエステルフィルムの製造
    法。
JP28521895A 1994-11-04 1995-11-01 二軸延伸ポリエステルフィルムおよびその製造法 Pending JPH08224777A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999029489A1 (fr) * 1997-12-11 1999-06-17 Teijin Limited Film polyester oriente biaxialement
JP2002011786A (ja) * 2000-06-29 2002-01-15 Toray Ind Inc 二軸配向ポリエステルフィルム
US6761968B2 (en) * 2000-12-01 2004-07-13 Teijin Limited Biaxially oriented polyester film

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