JPH08221066A - 電子楽器の制御装置 - Google Patents

電子楽器の制御装置

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JPH08221066A
JPH08221066A JP7051958A JP5195895A JPH08221066A JP H08221066 A JPH08221066 A JP H08221066A JP 7051958 A JP7051958 A JP 7051958A JP 5195895 A JP5195895 A JP 5195895A JP H08221066 A JPH08221066 A JP H08221066A
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section
cpu
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清已 ▲高▼氏
Kiyomi Takauji
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Kawai Musical Instrument Manufacturing Co Ltd
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Kawai Musical Instrument Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、電子楽器の高速化・高機能化に対応
でき、しかもLSI化に好適な電子楽器の制御装置を提
供することを目的とする。 【構成】本発明の電子楽器の制御装置は、少なくとも制
御プログラムの一部と波形データとを記憶した第1の記
憶手段70と、該第1の記憶手段から読み出された制御
プログラムに従って動作する処理手段13と、該第1の
記憶手段から読み出された波形データに基づいて楽音信
号を発生する楽音信号発生手段12とを有し、第1の区
間と第2の区間とから成る1サイクルのうち、該処理手
段は該第1の区間で、該楽音信号発生手段は該第2の区
間で、それぞれ前記第1の記憶手段に交互にアクセス
し、前記サイクルを繰り返しながら制御を行う電子楽器
の制御装置において、制御プログラムの他の一部を記憶
した第2の記憶手段30を更に備え、前記処理手段は、
前記第1の区間及び前記第2の区間の双方で該第2の記
憶手段から制御プログラムの他の一部を読み出して動作
するように構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば電子ピアノ、電
子オルガン等といった電子楽器において、楽音生成と楽
音生成制御を効率的に行う電子楽器の制御装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来の電子楽器の制御装置では、楽音の
内容を表す例えば波形データと楽音生成放音用プログラ
ムとは別々のメモリに格納されていた。従って、制御装
置の回路構成が複雑となりコストアップの原因となって
いた。そこで、かかる問題を除去するために、本出願人
は、波形データと楽音生成放音用プログラムを同一のメ
モリに記憶して、メモリをコンパクトにした楽音情報記
憶装置を出願中である(特開平2−126296号公報
参照)。
【0003】以下、特開平2−126296号公報に開
示された従来の電子楽器の制御装置と同等の電子楽器の
制御装置について、図面を参照しながら説明する。な
お、ここで説明する従来の電子楽器の制御装置は、特開
平2−126296号公報に開示された従来の電子楽器
の制御装置と実質的に同じであるが、以下においては、
説明を簡単、且つ分かり易くするために、要部のみを抽
出して説明する。
【0004】図3は、従来の電子楽器に適用されている
制御装置の要部の構成を示すブロック図である。図にお
いて、符号50で示すブロックは、例えば1チップの大
規模集積回路(LSI)で構成されている。このLSI
50には、タイミング発生器51、楽音発生器(TG)
52、中央処理装置(以下、「CPU」という。)53
等といった主要回路が含まれている。以下、このLSI
50の構成及び動作について説明する。
【0005】タイミング発生器51は、本LSI50の
内部で使用される各種タイミング信号を発生する。この
タイミング発生器51は、図示しないリセット信号発生
器から送られてくるリセット信号RSTによって初期状
態にされ、図示しないマスタークロック発生器から送ら
れてくるマスタークロックMCKに基づいて各種タイミ
ング信号を生成する。これら各種タイミング信号のう
ち、本LSI50で使用される主要なものを以下に示
す。 TGCLK:楽音発生器52用のクロックである。 CPUCLK:CPU53用のクロックである。 TG/CPU:楽音発生器52又はCPU53の何れ
の実行サイクルであるかを示す信号である。高位レベル
(以下、「Hレベル」という。)は楽音発生器52の実
行サイクルであることを示し、低位レベル(以下、「L
レベル」という。)はCPU53の実行サイクルである
ことを示す。本制御装置では、信号TG/CPUの1サ
イクルを単位として各種制御が行われる。即ち、1サイ
クル中で楽音発生器52とCPU53とが交互に動作す
ることになる。
【0006】楽音発生器52はデジタル楽音信号を発生
するものである。この楽音発生器52は、上記リセット
信号RSTによって内部が初期状態にされ、タイミング
信号TGCLKに従って動作する。この楽音発生器52
の内部の詳細な構成についての説明は省略するが、概略
以下のように動作する。即ち、楽音発生器52は、CP
U53から送られてくる複数の信号、即ちアドレス信号
CABを後述するデコーダ54でデコードした信号、デ
ータ信号CDB、出力イネーブル信号COEX及びリー
ド/ライト信号CWRXによって制御されることによ
り、所定のデジタル楽音信号を発生する。
【0007】より詳しくは、楽音発生器52は、上述し
た各信号に従って波形データを読み出すためのアドレス
信号TABを発生して選択器55に送る。そして、選択
器55を経由したアドレス信号TABは、アドレス信号
SABとして出力端子T4から本LSI50の外部に出
力される。この出力端子T4にはROM70が接続され
ており、このROM70に記憶されている波形データが
音階に応じた速度で読み出され、入出力端子T5からト
ライステートバッファ57を経由して楽音発生器52に
取り込まれる。楽音発生器52は、取り込んだ波形デー
タに対し振幅制御等を施してデジタル楽音信号を生成
し、出力端子T6から本LSI50の外部に出力する。
この出力端子T6にはD/A変換器(DAC)72が接
続されている。D/A変換器72は、受け取ったデジタ
ル楽音信号をアナログ楽音信号に変換する。このD/A
変換器72で変換されたアナログ信号が、例えばスピー
カ(図示しない)に供給されて楽音が放音される。
【0008】CPU53は、入力端子T0から入力され
たリセット信号RSTによって内部が初期状態にされ、
タイミング信号CPUCLKに従って動作する。このC
PU53は、ROM70に記憶されている楽音生成放音
用プログラムに従って動作することにより各種制御信号
を発生する。このCPU53で発生された制御信号が本
制御装置の各部に与えられることにより本制御装置全体
が制御される。
【0009】より詳しくは、CPU53は、楽音生成放
音用プログラムを読み出すためのアドレス信号CABを
発生して選択器55に送る。選択器55を経由したアド
レス信号CABは、アドレス信号SABとして出力端子
T4から本LSI50の外部に出力される。この出力端
子T4にはROM70が接続されており、このROM7
0に記憶されている楽音生成放音用プログラムが読み出
され、トライステートバッファ17を経由してCPU5
3に取り込まれる。CPU53は、取り込んだ楽音生成
放音用プログラム(命令)を解釈・実行することにより
各種制御信号、例えばアドレス信号CAB、データ信号
CDB、出力イネーブル信号COEX、リード/ライト
信号CWRX等を発生する。これらの信号が本制御装置
の各部に与えられることにより本制御装置全体が制御さ
れる。
【0010】即ち、楽音生成放音用プログラムに従って
CPU53が動作することにより、上記各種制御信号が
発生され、各種制御が行われる。例えば、図示しない外
部回路に含まれるキーボード部の鍵、操作パネル部の音
色設定スイッチが走査され、キーボード部の鍵の押鍵又
は離鍵に伴う鍵情報(鍵のオン/オフ情報、鍵番号、タ
ッチ情報等)が得られる。そして、この鍵情報に基づい
て楽音発生器52へ発音が割り当てられ、操作パネル部
の音色設定スイッチ、音量設定スイッチ等の設定状態に
応じた楽音信号が、楽音発生器52から発生される。
【0011】デコーダ(D)54は、CPU53が出力
するアドレス信号CABの上位の所定ビットをデコード
して、楽音発生器52を選択する選択信号を発生する。
このデコーダ54から出力される選択信号はLレベルで
アクティブな信号である。CPU53は、楽音発生器5
2にアクセスする際は、アドレス信号CABの上位の所
定ビットに所定のデータを出力する。これにより、上記
デコーダ54からの選択信号がLレベルにされ、楽音発
生器52が選択される。楽音発生器52は、この選択信
号がLレベルの間に、CPU53にデータ信号CDBを
送り、又は、CPU53からデータ信号CDBを受け取
る。
【0012】選択器55は、選択端子Sへ供給される選
択信号TG/CPUに応じて、A入力側(A0〜A2)
又はB入力側(B0〜B2)の何れかに供給されている
信号を選択して出力端子O0〜O2から出力する。具体
的には、選択信号TG/CPUがLレベルの時にはCP
U53からのアドレス信号CAB、出力イネーブル信号
COEX及びリード/ライト信号CWRX(以下、「C
PU制御信号」という。)が選択されて出力端子O0〜
O2から出力される。一方、選択信号TG/CPUがH
レベルの時には楽音発生器52からのアドレス信号TA
B、Hレベル信号及びLレベル信号(以下、「楽音発生
器制御信号」という。)が選択されて出力端子O0〜O
2から出力される。この選択器55の出力端子O0から
のアドレス信号SABは出力端子T4から、出力端子O
1からのリード/ライト信号SWRXは出力端子T3か
ら、出力端子O2からの出力イネーブル信号SOEXは
出力端子T2から、それぞれ本LSI50の外部に出力
される。
【0013】これにより、選択信号TG/CPUがLレ
ベルの時には、CPU制御信号がROM70に供給され
て楽音生成放音用プログラムが読み出される。また、C
PU制御信号がRAM71に与えられて、RAM71に
記憶されているデータの読み出し又は書き込みが行われ
る。一方、選択信号TG/CPUがHレベルの時には、
楽音発生器制御信号がROM70に供給される。この場
合、リード/ライト信号CWRXは常時Hレベル(リー
ド状態)であり、出力イネーブル信号COEXは常時L
レベル(出力可能状態)である。従って、ROM70か
ら波形データが読み出されることになる。なお、ROM
70にアクセスするかRAM71にアクセスするかは、
後述するデコーダ61によって制御される。
【0014】トライステートバッファ57は、選択器5
5から出力されるリード/ライト信号SWRXがHレベ
ル(リード状態)の時にアクティブになり、入力信号S
DBをそのまま通過させる。一方、リード/ライト信号
SWRXがLレベル(ライト状態)の時は出力端子がハ
イインピーダンス状態になり、入力信号SDBの通過を
阻止する。
【0015】トライステートバッファ58は、インバー
タ56から供給される信号SWRがHレベル(ライト状
態)の時にアクティブになり、入力信号CDBをそのま
ま通過させる。一方、信号SWRがLレベル(リード状
態)の時は出力端子がハイインピーダンス状態になり、
入力信号CDBの通過を阻止する。
【0016】インバータ56は、上記トライステートバ
ッファ58を制御することにより、データ信号CDBの
流れの方向を制御するために使用される。即ち、選択器
55から出力されたリード/ライト信号SWRXがHレ
ベル(リード状態)の時は、トライステートバッファ5
7の制御端子にHレベルの信号が、トライステートバッ
ファ58の制御端子にLレベルの信号がそれぞれ供給さ
れることにより、トライステートバッファ57がアクテ
ィブにされ、トライステートバッファ58がハイインピ
ーダンス状態にされる。これにより、データ信号の流れ
は、本LSI50の外部から内部へ向かうように制御さ
れる。
【0017】逆に、選択器55から出力されたリード/
ライト信号SWRXがLレベル(ライト状態)の時は、
トライステートバッファ57の制御端子にLレベルの信
号が、トライステートバッファ58の制御端子にHレベ
ルの信号がそれぞれ供給されることにより、トライステ
ートバッファ57がハイインピーダンス状態にされ、ト
ライステートバッファ58がアクティブにされる。これ
により、データ信号の流れは、本LSI50の内部から
外部へ向かうように制御される。
【0018】以上がLSI50の内部の構成であるが、
このLSI50の周辺に、デコーダ61、ORゲート6
2及び63、出力ポート64、入力ポート65、ROM
70、RAM71及びD/A変換器(DAC)72が付
加されて電子楽器の制御装置が構成される。
【0019】デコーダ61は、出力ポート64、入力ポ
ート65、ROM70又はRAM71の何れかを選択す
る信号を生成するために使用される。このデコーダ61
は、LSI50からのアドレス信号SABの上位の所定
ビットを入力し、何れか1つの出力端子のみにLレベル
で有意な信号を出力する。従って、1つのアドレス信号
SABに対して、出力ポート64、入力ポート65、R
OM70又はRAM71の何れか1つのみが選択され
る。なお、このデコーダ61の動作は、上述したデコー
ダ54と排他的な動作となるように、アドレス信号SA
B(アドレス信号CABに等しい)の上位の所定ビット
が定義されている。
【0020】ORゲート62は、データ信号SDBを出
力ポート64にセットする信号を出力する。このORゲ
ート62には、LSI50からのリード/ライト信号S
WRX及びデコーダ61からの選択信号が供給されてい
る。そして、これら両信号がLレベルになったときにア
クティブな信号を出力ポート64に供給する。
【0021】出力ポート64は、ORゲート62からの
信号がアクティブになった時に、データ信号SDBを外
部回路に出力する。外部回路は、上述したようなキーボ
ード部、操作パネル部等の回路である。
【0022】ORゲート63は、外部回路から送られて
きているデータを取り込むことを入力ポート65に指示
する信号を出力する。このORゲート63には、LSI
50からの出力イネーブル信号SOEX及びデコーダ6
1からの選択信号が供給されている。そして、これら両
信号がLレベルになったときにアクティブな信号を入力
ポート65に供給する。
【0023】入力ポート65は、ORゲート63からの
信号がアクティブになった時に、外部回路からのデータ
を取り込み、データ信号SDBとしてLSI50に供給
する。
【0024】ROM70は読み出し専用のメモリであ
り、波形データと楽音生成放音用プログラムが記憶され
ている。RAM71は書き込み可能なメモリであり、C
PU53が処理中のデータを一時記憶するために使用さ
れる。このRAM71の一部又は全部はバッテリでバッ
クアップされており、電源が遮断されても、特定のデー
タ(例えば操作パネルから取り込んだ音色設定データ)
を保持しておくことができる。
【0025】次に、上記構成の電子楽器の制御装置の主
要部分の動作について、図4に示したタイミングチャー
トを参照して更に詳細に説明する。
【0026】図4(A)は、CPU53のリード時のタ
イミングチャートを示している。CPU53は、楽音発
生器52、ROM70、RAM71又は入力ポート65
からデータを入力する際は、上述したように、これらの
何れかを選択するためのアドレス信号CABを出力す
る。これにより、アドレス信号CABはデコーダ54
で、アドレス信号SABはデコーダ61でそれぞれデコ
ードされ、楽音発生器52、ROM70、RAM71又
は入力ポート65の何れか1つが選択される。同時に、
リード/ライト信号CWRXをHレベル(リード状態)
にし、所定のタイミングで出力イネーブル信号COEX
及びSOEXをアクティブ(Lレベル)にする。これに
より、アドレス信号CABで選択された楽音発生器5
2、ROM70、RAM71又は入力ポート65の何れ
かがデータCDINを出力するので、CPU53は、こ
のデータCDINを所定のタイミングで取り込む。
【0027】図4(B)は、CPU53のライト時のタ
イミングチャートを示している。CPU53は、楽音発
生器52、RAM71又は出力ポート64にデータを送
る際は、上述したように、これらの何れかを選択するた
めのアドレス信号CABを出力する。これにより、アド
レス信号CABはデコーダ54で、アドレス信号SAB
はデコーダ61でそれぞれデコードされ、楽音発生器5
2、RAM71又は出力ポート64の何れか1つが選択
される。同時に、出力イネーブル信号COEXをHレベ
ル(出力禁止状態)にし、所定のタイミングでデータC
DOUTを出力する。そして、リード/ライト信号CW
RXをアクティブ(Lレベル)にする。これにより、ア
ドレス信号CABで選択された楽音発生器52、RAM
71又は入力ポート65の何れかはデータCDOUTを
取り込む。
【0028】図4(C)は、楽音発生器52が波形デー
タをROM70から読み出す時のタイミングチャートを
示している。楽音発生器52は、上述したように、CP
U53からの指示に応じてアドレス信号TABを発生す
る。このアドレス信号TABは、アドレス信号SABと
してROM70に与えられ、図4(A)に示したCPU
53のリード時のタイミングと同様にして、データCD
INを所定のタイミングで取り込む。但し、出力イネー
ブル信号SOEXは、所定のタイミングでLレベルにな
るのではなく、最初からLレベルになっている。
【0029】上記の説明では、CPU53又は楽音発生
器52が、それぞれROM70、RAM71等にアクセ
スする場合について説明したが、実際には、CPU53
と楽音発生器52とが1サイクル中で交互にROM7
0、RAM71等にアクセスするように動作する。図4
(D)及び(E)は、この場合のタイミングチャートの
一部を示している。
【0030】図4(D)は、楽音発生器52が波形デー
タをROM70から読み出し、引き続いてCPU53
が、楽音発生器52、ROM70、RAM71又は入力
ポート65からデータを読み出す際のタイミングチャー
トを示している。なお、スケールは図4(A)〜(C)
の1/2である。これは、上記の図4(A)と(C)と
を組み合わせた場合の動作例である。
【0031】図4(E)は、楽音発生器52が波形デー
タをROM70から読み出し、引き続いてCPU53
が、楽音発生器52、RAM71又は出力ポート64に
データを書き込む際のタイミングチャートを示してい
る。スケールは図4(A)〜(C)の1/2である。こ
れは、上記の図4(B)と(C)とを組み合わせた場合
の動作例である。実際の電子楽器の制御装置において
は、図4(D)、(E)に示した1サイクルを1つのタ
イムスロットとし、これらが複数集まって時分割で動作
することにより、複数音の同時発音が実現されている。
【0032】以上説明した従来の電子楽器の制御装置
は、符号50で示された部分のみをLSI化した構成で
あるが、デコーダ61、ORゲート62及び63、出力
ポート64及び入力ポート65を加えた部分(符号60
で示す部分)をLSI化した構成であってもよい。この
場合は、ROM70とRAM71及びD/A変換器72
のみがLSIの外部に接続されることになる。
【0033】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の電子楽
器の制御装置においては、波形データと楽音生成放音用
プログラムの全てをLSIの外部に設けたROM70に
記憶しているので、波形データを記憶するメモリと楽音
生成放音用プログラムを記憶するメモリとを別々に設け
る場合に比べて制御回路の構成が簡単になり、且つコス
トも安価になっている。
【0034】しかしながら、上記の構成では、処理装置
の高速化・高機能化の要求に対応できないという問題が
あった。例えば、近年の電子楽器は、同時発音数(ポリ
フォニック数)の増大が求められている。上述した従来
の電子楽器の制御装置で同時発音数を増やそうとすれ
ば、増加した分の発音処理をCPU53が行う必要があ
る。しかし、ハードウエア構成がそのままであれば、C
PU53が1音の発生に要する時間は変わらないから、
発音数が増えた分だけCPU53が余分に処理を行う必
要がある。これにより、各音の発音処理を行う間隔が増
えてしまい、発音遅れを起こしてしまうことがある。
【0035】かかる問題を解消するためには、1つの発
音に割り当てられたタイムスロットの時間を短くするこ
とも考えられるが、ハードウエアの性能の制限によって
この方法にも限界がある。特に、楽音発生器52、CP
U53、これらの付属回路等をLSI化して1チップに
した場合は、LSIの入出力バッファ等による遅延時間
が増大し、一定以上の処理速度を実現することは困難で
あった。
【0036】本発明は、かかる問題を解消するためにな
されたもので、電子楽器の高速化・高機能化に対応で
き、しかもLSI化に好適な電子楽器の制御装置を提供
することを目的とする。
【0037】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の電子楽器の制御装置は、少なくとも制御プ
ログラムの一部と波形データとを記憶した第1の記憶手
段と、該第1の記憶手段から読み出された制御プログラ
ムに従って動作する処理手段と、該第1の記憶手段から
読み出された波形データに基づいて楽音信号を発生する
楽音信号発生手段とを有し、第1の区間と第2の区間と
から成る1サイクルのうち、該処理手段は該第1の区間
で、該楽音信号発生手段は該第2の区間で、それぞれ前
記第1の記憶手段に交互にアクセスし、前記サイクルを
繰り返しながら制御を行う電子楽器の制御装置におい
て、制御プログラムの他の一部を記憶した第2の記憶手
段を更に備え、前記処理手段は、前記第1の区間及び前
記第2の区間の双方で該第2の記憶手段から制御プログ
ラムの他の一部を読み出して動作することを特徴とす
る。
【0038】上記処理手段としては、例えばCPUを用
いることができる。また、上記楽音信号発生手段として
は、楽音発生器(トーンジェネレータ)を用いることが
できる。また、第1及び第2の記憶手段としては、例え
ばROM、RAM、その他の記憶手段を用いることがで
きる。また、これら第1及び第2の記憶手段に格納され
る制御プログラムとしては、例えば楽音生成放音用プロ
グラム、その他の制御プログラムを用いることができ
る。
【0039】本電子楽器の制御装置においては、前記処
理手段が前記第2の区間において前記第2の記憶手段に
アクセスするのに並行して、前記楽音信号発生手段は前
記第2の区間において前記第1の記憶手段にアクセスす
るように構成することができる。
【0040】また、本電子楽器の制御装置は、前記処理
手段、楽音信号発生手段及び第2の記憶手段を、集積回
路で構成することができる。
【0041】
【作用】従来の電子楽器の制御装置では、処理手段が第
1の区間で、楽音信号発生手段が第2の区間で、それぞ
れ第1の記憶手段にアクセスし、これらが交互に繰り返
されながら制御が行われる。この場合、楽音信号発生手
段が第1の記憶手段にアクセスしている第2の区間で
は、処理手段は何等の処理も行わず、単に当該第2の区
間の終了、つまり第1の区間の到来を待つのみである。
【0042】そこで、本発明の電子楽器の制御装置にお
いては、制御プログラムの一部を第1の記憶手段に記憶
すると共に、制御プログラムの他の一部を第2の記憶手
段に記憶しておき、楽音信号発生手段が第1の記憶手段
にアクセスしている第2の区間において、処理手段は第
2の記憶手段にアクセスする。これは、制御プログラム
の一部を記憶した第2の記憶手段を、制御プログラム及
び楽音データを記憶した第1の記憶手段とは別に独立し
て設けることにより実現可能になっている。
【0043】これにより、処理手段は、制御プログラム
の他の一部に従って動作する場合は、第1の区間及び第
2の区間の双方で第2の記憶手段から当該制御プログラ
ムの一部を読み出して動作できるので、従来の電子楽器
の制御装置のように、処理手段は何等の処理も行わず、
単に当該第2の区間の終了、つまり第1の区間の到来を
待つという状態がなくなり、処理の高速化が図れる。従
って、電子楽器の高速化・高機能化に対応できる電子楽
器の制御装置を提供できる。なお、楽音発生手段は、上
記処理手段の動作とは独立して、第2の区間において第
1の記憶手段にアクセスできるのは勿論である。
【0044】また、処理手段は、第1の記憶手段に記憶
された制御プログラムの一部に従って動作する場合は、
従来の電子楽器の制御装置と同様に、処理手段と楽音信
号発生手段とが交互に第2の記憶手段にアクセスするこ
とにより当該電子楽器の制御装置の制御を行うことがで
きる。
【0045】例えば、楽音生成放音用プログラムの一部
であって高速処理を必要とする制御プログラムを第2の
記憶手段に記憶し、高速処理を必要としない制御プログ
ラムの他の一部及び波形データを第1の記憶手段に記憶
するようにすれば、効率の良い処理が行える制御装置を
実現できる。また、第2の記憶手段に記憶される制御プ
ログラムは、高速処理を必要とする制御プログラムの一
部に限れば良いので、予め十分な動作確認を行うことが
できる。従って、この第2の記憶手段を他の処理手段や
楽音信号発生手段と共にLSI化する場合のリスクは少
なく、LSI化に適した電子楽器の制御装置を提供でき
る。
【0046】また、本電子楽器の制御装置においては、
前記処理手段、楽音信号発生手段及び第2の記憶手段を
集積回路で構成すれば、第1の記憶手段を外部メモリ、
第2の記憶手段を内部メモリとして使用したコンパクト
で効率の良い電子楽器の制御装置を実現できる。
【0047】
【実施例】以下、本発明の実施例を、従来の電子楽器の
制御装置と比較しながら詳細に説明する。
【0048】図1は、本発明に係る電子楽器の制御装置
の実施例の要部の構成を示すブロック図である。図1に
示すブロックは、従来の技術の欄で図3を参照しながら
説明したLSI50に対応している。本実施例において
も図1に示す部分はLSIで構成されているものとす
る。従って、図3に示したLSI50は、図1に示され
たLSIで置き換えることが可能である。なお、図3に
示した従来の電子楽器の制御装置のLSI50以外の部
分は、本実施例でも同じ構成がそのまま適用されるの
で、この部分については説明を省略し又は簡略化する。
但し、本実施例においてLSI内部に新たに設けられた
ROM及びRAMと区別するために、以下の説明では、
図3におけるROM70を「外部ROM70」、RAM
71を「外部RAM71」と称する。
【0049】図1に示したLSIの内部には、タイミン
グ発生器11、楽音発生器(TG)12、CPU13、
内部ROM30、内部RAM31等といった主要回路が
含まれている。以下、このLSIの構成及び動作につい
て説明する。
【0050】タイミング発生器11は、本LSIの内部
で使用される各種タイミング信号を発生する。このタイ
ミング発生器11は、図示しないリセット信号発生器か
ら送られてくるリセット信号RSTによって初期状態に
され、図示しないマスタークロック発生器から送られて
くるマスタークロックMCKに基づいて各種タイミング
信号を生成する。これら各種タイミング信号のうち、本
LSIで使用される主要なものを以下に示す。 TGCLK:楽音発生器12用のクロックである。 CPUCLK:CPU13用のクロックである。 TG/CPU:楽音発生器12又はCPU13の何れ
の実行サイクルであるかを示す信号である。Hレベルは
楽音発生器12の実行サイクル(第2の区間)であるこ
とを示し、LレベルはCPU13の実行サイクル(第1
の区間)であることを示す。本制御装置では、信号TG
/CPUの1サイクル(第1の区間+第2の区間)を単
位として各種制御が行われる。 WAT:CPU13へウエイトを指示するウエイト信
号CWTを発生するタイミングを決定するために用いら
れる信号であり、例えば、図2(H)に示すようなタイ
ミングで変化する。
【0051】楽音発生器12は楽音信号発生手段に相当
する。この楽音発生器12は、デジタル楽音信号を発生
する。この楽音発生器12は、上記リセット信号RST
によって内部が初期状態にされ、タイミング信号TGC
LKに従って動作する。この楽音発生器12の内部の詳
細な構成についての説明は省略するが、概略以下のよう
に動作する。即ち、楽音発生器12は、CPU13から
送られてくる複数の信号、つまりアドレス信号CABを
後述するデコーダ14でデコードした信号、データ信号
CDB、出力イネーブル信号COEX及びリード/ライ
ト信号CWRXによって制御されることにより、所定の
デジタル楽音信号を発生する。
【0052】より詳しくは、楽音発生器12は、上述し
た各信号に従って波形データを読み出すためのアドレス
信号TABを発生して選択器15に送る。そして、選択
器15を経由したアドレス信号TABは、アドレス信号
SABとして出力端子T4から本LSIの外部に出力さ
れる。この出力端子T4には外部ROM70が接続され
ており(図3参照)、この外部ROM70に記憶されて
いる波形データが音階に応じた速度で読み出され、入出
力端子T5からトライステートバッファ17を経由して
楽音発生器12に取り込まれる。楽音発生器12は、取
り込んだ波形データに対し振幅制御等を施してデジタル
楽音信号を生成し、出力端子T6から本LSIの外部に
出力する。この出力端子T6にはD/A変換器72(図
3参照)が接続されている。
【0053】CPU13は本発明の処理手段に相当す
る。このCPU13は、入力端子T0から入力されたリ
セット信号RSTによって内部が初期状態にされ、タイ
ミング信号CPUCLKに従って動作する。このCPU
13は、内部ROM30又は外部ROM70に記憶され
ている楽音生成放音用プログラム(制御プログラム)に
従って各種制御信号を発生する。この場合、内部ROM
30に記憶されている楽音生成放音用プログラムに従っ
て動作する場合は、図2(B)に示すように、1サイク
ルの前半(第2の区間に相当する)及び後半(第1の区
間に相当する)の双方を使用して動作し、外部ROM7
0に記憶されている楽音生成放音用プログラムに従って
動作する場合は、1サイクルの後半だけを使用して動作
する。このCPU13で発生された制御信号が本制御装
置の各部に与えられることにより本制御装置全体が制御
される。
【0054】より詳しくは、CPU13は、楽音生成放
音用プログラムを読み出すためのアドレス信号CABを
発生して内部ROM30及び選択器15に送る。そし
て、選択器15を経由したアドレス信号CABは、アド
レス信号SABとして出力端子T4から外部に出力さ
れ、外部ROM70に供給される。これにより、内部R
OM30又は外部ROM70の何れかに記憶されている
楽音生成放音用プログラムが読み出されてCPU13に
取り込まれる。内部ROM30又は外部ROM70の何
れから楽音生成放音用プログラムが取り込まれるかは、
デコーダ14及びデコーダ61(図3参照)からの選択
信号により決定される。CPU13は、取り込んだ楽音
生成放音用プログラム(命令)を解釈・実行することに
より各種制御信号、例えばアドレス信号CAB、データ
信号CDB、出力イネーブル信号COEX、リード/ラ
イト信号CWRX等を発生する。これらの信号が本制御
装置の各部に与えられることにより本制御装置全体が制
御される。
【0055】即ち、楽音生成放音用プログラムに従って
CPU13が動作することにより上記各種制御信号が発
生され、各種制御が行われる。例えば、図示しない外部
回路に含まれるキーボード部の鍵、操作パネル部の音色
設定スイッチが走査され、キーボード部の鍵の押鍵又は
離鍵に伴う鍵情報(鍵のオン/オフ情報、鍵番号、タッ
チ情報等)が得られる。そして、この鍵情報に基づいて
楽音発生器12へ発音が割り当てられ、操作パネル部の
音色設定スイッチ、音量設定スイッチ等の設定状態に応
じた楽音信号が、楽音発生器12から発生される。
【0056】デコーダ14は、CPU13が出力するア
ドレス信号CABの上位の所定ビットをデコードして、
楽音発生器12、内部ROM30又は内部RAM31の
何れかを選択するためのチップセレクト信号CSX0〜
CSX2を発生する。このチップセレクト信号CSX0
〜CSX2はLレベルでアクティブな信号である。CP
U13は、楽音発生器12にアクセスする際は、アドレ
ス信号CABの上位の所定ビットに所定のデータを出力
することによりチップセレクト信号CSX2をLレベル
にして楽音発生器12を選択する。同様に、CPU13
は、内部ROM30にアクセスする際は、アドレス信号
CABの上位の所定ビットに所定のデータを出力するこ
とによりチップセレクト信号CSX0をLレベルにして
内部ROM30を選択する。同様に、CPU13は、内
部RAM31にアクセスする際は、アドレス信号CAB
の上位の所定ビットに所定のデータを出力することによ
りチップセレクト信号CSX1をLレベルにして内部R
AM31を選択する。なお、このデコーダ14の動作
は、デコーダ61(図3参照)と排他的な動作となるよ
うに、アドレス信号CAB及びアドレス信号SABの上
位の所定ビットが定義されている。
【0057】また、このデコーダ14が出力する3種類
のチップセレクト信号CSX0〜CSX2は、3入力A
NDゲート24に供給される。ANDゲート24は、こ
れらチップセレクト信号CSX0〜CSX2の論理積を
とって出力する。即ち、ANDゲート24は、チップセ
レクト信号CSX0〜CSX2の全てがHレベルの場合
にHレベルの信号IAXを出力する。換言すれば、AN
Dゲート24は、LSI内部の楽音発生器12、内部R
OM30又は内部RAM31の何れもが選択されていな
い場合に、つまりLSI外部の出力ポート64、入力ポ
ート65、外部ROM70又は外部RAM71の何れか
が選択されている場合にHレベルの信号を出力する。こ
のANDゲート24の出力信号IAXは、ANDゲート
21及び22、並びにインバータ25に供給される。
【0058】インバータ25は、ANDゲート24の出
力信号IAXを反転して出力する。このインバータ25
の出力信号SCSXは出力端子T7からLSIの外部に
出力されると共に、ORゲート26に供給される。出力
端子T7からLSIの外部に出力された信号SCSX
は、本実施例では特に使用されていない。
【0059】ORゲート26は、CPU13のウエイト
状態を制御するウエイト信号CWTを作成するために使
用される。即ち、このORゲート26の3つの入力端子
には、インバータ25からの信号SCSX、タイミング
発生器11からのウエイト信号WIT及びタイミング発
生器11からの信号TG/CPUがインバータ27によ
り反転された信号が供給されており、これらの全信号が
Lレベルの時にLレベルで有意なウエイト信号CWTを
出力する。このウエイト信号CWTは、LSI内部の楽
音発生器12、内部ROM30又は内部RAM31の何
れもが選択されておらず、楽音発生器12の実行サイク
ルであり、且つ、ウエイト信号WITがLレベルになっ
た時にLレベルとなる。このことは、CPU13が、出
力ポート64、入力ポート65、外部ROM70又は外
部RAM71の何れかにアクセスしていることを意味
し、この場合、CPU13は1サイクルの後半で動作す
ることになる。
【0060】即ち、ORゲート26のウエイト信号CW
TがCPU13に供給されると、CPU13はウエイト
状態に遷移し、図2に示すように、CPU13がその時
点で出力している各種信号は、当該サイクルの後半まで
引き延ばされる。これにより、CPU13は1サイクル
の後半で動作することになる。
【0061】内部ROM30は第2の記憶手段に相当す
るものである。この内部ROM30は読み出し専用のメ
モリであり、楽音生成放音用プログラムのうち、特に高
速処理が必要とされるルーチン、例えばアサイナ処理、
発音処理等のルーチンが記憶されている。なお、楽音生
成放音用プログラムの特に高速処理を要求されないルー
チン、例えば操作パネルのスイッチ処理ルーチンは、波
形データと共に外部ROM70に記憶されている。
【0062】内部RAM31は書き込み可能なメモリで
あり、CPU13が処理中のデータを一時記憶するため
に使用される。この内部RAM31には、楽音生成放音
用プログラムのうち、特に高速にアクセスする必要のあ
るデータが記憶される。高速にアクセスする必要のない
データは外部RAM71に記憶される。
【0063】選択器15は、選択端子Sへ供給される選
択信号TG/CPUに応じて、A入力側(A0〜A2)
又はB入力側(B0〜B2)の何れかに供給されている
信号を選択して出力端子O0〜O2から出力する。具体
的には、選択信号TG/CPUがLレベルの時にはCP
U13からの上述したCPU制御信号が選択されて出力
端子O0〜O2から出力される。一方、選択信号TG/
CPUがHレベルの時には、上述した楽音発生器制御信
号が選択されて出力端子O0〜O2から出力される。こ
の選択器15の出力端子O0からのアドレス信号SAB
は出力端子T4から、出力端子O1からのリード/ライ
ト信号SWRXは出力端子T3から、出力端子O2から
の出力イネーブル信号SOEXは出力端子T2から、そ
れぞれ本LSIの外部に出力される。本LSI外部の外
部ROM70、外部RAM71等の動作は、従来の技術
の欄で説明したものと同じである。
【0064】トライステートバッファ17は、選択器1
5から制御端子に供給されるリード/ライト信号SWR
XがHレベル(リード状態)の時は、入力信号SDBを
そのまま通過させる。一方、リード/ライト信号SWR
XがLレベル(ライト状態)の時は出力端子がハイイン
ピーダンス状態になり、入力信号SDBの通過を阻止す
る。
【0065】トライステートバッファ18は、インバー
タ16から供給される信号SWRがHレベル(ライト状
態)の時はアクティブになり、入力信号CDBをそのま
ま通過させて出力する。一方、信号SWRがLレベル
(リード状態)の時は出力端子がハイインピーダンス状
態になり、入力信号CDBの通過を阻止する。
【0066】インバータ16は、上記トライステートバ
ッファ18を制御することにより、データ信号CDBの
流れの方向を制御するために使用される。即ち、選択器
15から出力されたリード/ライト信号SWRXがHレ
ベル(リード状態)の時は、トライステートバッファ1
7の制御端子にHレベルの信号が、トライステートバッ
ファ18の制御端子にLレベルの信号がそれぞれ供給さ
れることにより、トライステートバッファ17がアクテ
ィブにされ、トライステートバッファ18がハイインピ
ーダンス状態にされる。これにより、リード/ライト信
号SWRXがHレベル(リード状態)の時は、データ信
号CDBの流れは、本LSIの外部から内部へ向かうよ
うに制御される。
【0067】逆に、選択器15から出力されたリード/
ライト信号SWRXがLレベル(ライト状態)の時は、
トライステートバッファ17の制御端子にLレベルの信
号が、トライステートバッファ18の制御端子にHレベ
ルの信号がそれぞれ供給されることにより、トライステ
ートバッファ17がハイインピーダンス状態にされ、ト
ライステートバッファ18がアクティブにされる。これ
により、データ信号CDBの流れは、本LSIの内部か
ら外部へ向かうように制御される。
【0068】トライステートバッファ19は、ANDゲ
ート21から供給される信号がHレベル(外部からのリ
ード状態)の時はアクティブになり、入力信号(トライ
ステートバッファ17の出力信号)をそのまま通過させ
る。一方、ANDゲート21から供給される信号がLレ
ベル(内部のリード状態)の時は出力端子がハイインピ
ーダンス状態になり、入力信号の通過を阻止する。
【0069】トライステートバッファ20は、ANDゲ
ート22から供給される信号がHレベル(外部へのライ
ト状態)の時はアクティブになり、入力信号CDBをそ
のまま通過させる。一方、Lレベル(内部へのライト状
態)の時は出力端子がハイインピーダンス状態になり、
入力信号CDBの通過を阻止する。
【0070】ANDゲート21及び22は、それぞれ、
トライステートバッファ19及び20を制御することに
より、データ信号CDBの流れの方向を制御するために
使用される。即ち、CPU13から出力されたリード/
ライト信号CWRXがHレベル(リード状態)の時に、
ANDゲート24からの信号IAXがHレベルであれ
ば、ANDゲート21からトライステートバッファ19
の制御端子にHレベルの信号が供給されることによりト
ライステートバッファ19がアクティブにされ、リード
/ライト信号CWRXがインバータ23により反転され
た信号が供給されているANDゲート22からトライス
テートバッファ20の制御端子にLレベルの信号が供給
されることによりトライステートバッファ20がハイイ
ンピーダンス状態にされる。これにより、データ信号の
流れは、本LSI50の外部から内部へ向かうように制
御される。
【0071】逆に、CPU13から出力されたリード/
ライト信号CWRXがLレベル(ライト状態)の時に、
ANDゲート24からの信号IAXがHレベルであれ
ば、ANDゲート21からトライステートバッファ19
の制御端子にLレベルの信号が供給されることによりト
ライステートバッファ19がハイインピーダンス状態に
され、リード/ライト信号CWRXがインバータ23に
より反転された信号が供給されているANDゲート22
からトライステートバッファ20の制御端子にHレベル
の信号が供給されることによりトライステートバッファ
20がアクティブにされる。これにより、データ信号の
流れは、本LSI50の内部から外部へ向かうように制
御される。
【0072】なお、ANDゲート24からの信号IAX
がLレベルであれば、つまり、CPU13が内部ROM
30、内部RAM31又は楽音発生器12の何れかにア
クセスする場合は、ANDゲート21及び22の出力は
共にLレベルになり、本LSIの内部と外部の流れは遮
断される。
【0073】このように、トライステートバッファ17
及び18と、トライステートバッファ19及び20とい
った2組のトライステートバッファ対によって本LSI
の外部と内部との間のデータ信号の流れる方向を制御す
ることにより、CPU13が内部メモリ(内部ROM3
0、内部RAM31等)、又は外部メモリ(外部ROM
70、外部RAM71等)の何れにもアクセスできるよ
うになっている。
【0074】次に、上記構成の電子楽器の制御装置の主
要部分の動作について、図2に示したタイミングチャー
トを参照して更に詳細に説明する。
【0075】図2(A)は、LSIの外部へ出力される
アドレス信号SABを示す。選択器15の入力信号が信
号TG/CPUにより交互に選択されることにより、楽
音発生器12からのアドレスとCPU13からのアドレ
スとが交互に出力される。従って、楽音発生器12は、
サイクルの前半で外部ROM70から波形データを読み
出し、CPU13は、外部ROM70にアクセスする場
合は、サイクルの後半で外部ROM70から楽音生成放
音用プログラムを読み出す。
【0076】図2(B)は、LSIの内部で使用される
アドレス信号CABを示す。CPU13は、サイクルの
前半と後半で2回のアドレス信号CABを出力する。従
って、内部ROM30にアクセスする場合は、サイクル
の前半及び後半の双方で内部ROM30から楽音生成放
音用プログラムを読み出すことが可能となっている。こ
のことは、CPU13は内部ROM30に格納されてい
る楽音生成放音用プログラムに従って動作する場合は、
外部ROM70に格納されている楽音生成放音用プログ
ラムに従って動作する場合の2倍の速度で処理ができる
ことを意味する。
【0077】図2の区間t1は、CPU13が内部RO
M30又は内部RAM31からデータを読み出す場合の
タイミングを示している。即ち、CPU13は、図2
(E)に示すように、リード/ライト信号CWRXをH
レベル(リード状態)にすると共に、アドレス信号CA
Bを発生して内部ROM30又は内部RAM31に与え
る。そして、図2(D)に示すように、出力イネーブル
信号COEXを所定のタイミングでアクティブ(Lレベ
ル)にすることにより、図2(F)に示すように、内部
ROM30又は内部RAM31から読み出されたデータ
CDINが使用可能になる。CPU13は、このデータ
CDINをサイクルの前半の後ろのエッジで取り込む。
この動作と並行して、本LSIの外部には、楽音発生器
12が出力するアドレス信号TABがアドレス信号SA
Bとして出力される。従って、上記CPU13の動作と
並行して、外部ROM70から波形データが読み出さ
れ、トライステートバッファ17を介して楽音発生器1
2に取り込まれる。
【0078】図2の区間t2は、CPU13が内部RA
M31にデータを書き込む場合のタイミングを示してい
る。即ち、CPU13は、図2(D)に示すように、出
力イネーブル信号COEXをHレベル(出力禁止状態)
にすると共に、アドレス信号CABを発生して内部RO
M30又は内部RAM31に与える。そして、図2
(E)に示すように、リード/ライト信号CWRXを所
定のタイミングでアクティブ(Lレベル)にすると共
に、図2(G)に示すように、書き込むべきデータCD
OUTを出力する。このデータCDOUTは、リード/
ライト信号CWRXの後ろの立ち上がりエッジで内部R
OM30又は内部RAM31に書き込まれることにな
る。
【0079】図2の区間t3及び区間t4は、CPU1
3が外部ROM70からデータを読み出す場合のタイミ
ングを示している。即ち、区間t3の終わりでウエイト
信号CWTがアクティブになることにより区間t3で発
生された各信号が区間t4まで引き延ばされ、CPU1
3はサイクルの後半で外部ROM70からのデータCD
INを取り込むことになる。かかる制御により、従来の
電子楽器の制御装置と同様に、マージンをもって外部R
OM70からデータを読み出すことができる。この場合
も、サイクルの前半(区間t3)では、上記動作と並行
して、楽音発生器12が外部ROM70から波形データ
が読み出す動作を行うことができる。
【0080】なお、上記実施例では、電子楽器の制御装
置の一部をLSIで構成した場合について説明したが、
これらをディスクリート部品で構成できることは勿論で
ある。また、本実施例では、図3の符号50に対応する
部分をLSIで構成した場合について説明したが、図3
の符号60に対応する部分まで範囲を拡張してLSI化
することも可能である。この場合、ディスクリート部品
が少なくなり、コンパクトに電子楽器の制御装置を構成
できるという利点がある。
【0081】
【発明の効果】以上詳述したように、この発明によれ
ば、電子楽器の高速化・高機能化に対応でき、しかもL
SI化に好適な電子楽器の制御装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子楽器の制御装置の要部の構成を示
すブロック図である。
【図2】本発明の電子楽器の制御装置の主要部の動作を
示すタイミングチャートである。
【図3】従来の電子楽器の制御装置の要部の構成を示す
ブロック図である。
【図4】従来の電子楽器の制御装置の主要部の動作を示
すタイミングチャートである。
【符号の説明】
11 タイミング発生器 12 楽音発生器 13 CPU 14、61 デコーダ 15 選択器 16、23、25、27 インバータ 17、18、19、20 トライステートバッファ 21、22、24 ANDゲート 26、62、63 ORゲート 30 内部ROM 31 内部RAM 64 出力ポート 65 入力ポート 70 外部ROM 71 外部RAM

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも制御プログラムの一部と波形
    データとを記憶した第1の記憶手段と、 該第1の記憶手段から読み出された制御プログラムに従
    って動作する処理手段と、 該第1の記憶手段から読み出された波形データに基づい
    て楽音信号を発生する楽音信号発生手段とを有し、 第1の区間と第2の区間とから成る1サイクルのうち、
    該処理手段は該第1の区間で、該楽音信号発生手段は該
    第2の区間で、それぞれ前記第1の記憶手段に交互にア
    クセスし、前記サイクルを繰り返しながら制御を行う電
    子楽器の制御装置において、 制御プログラムの他の一部を記憶した第2の記憶手段を
    更に備え、 前記処理手段は、前記第1の区間及び前記第2の区間の
    双方で該第2の記憶手段から制御プログラムの他の一部
    を読み出して動作することを特徴とする電子楽器の制御
    装置。
  2. 【請求項2】 前記処理手段の前記第2の区間における
    前記第2の記憶手段へのアクセスは、前記楽音信号発生
    手段の前記第2の区間における前記第1の記憶手段への
    アクセスと並行して行われることを特徴とする請求項1
    に記載の電子楽器の制御装置。
  3. 【請求項3】 前記処理手段、楽音信号発生手段及び第
    2の記憶手段は、集積回路で構成されることを特徴とす
    る請求項1又は請求項2に記載の電子楽器の制御装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011007888A (ja) * 2009-06-24 2011-01-13 Kawai Musical Instr Mfg Co Ltd 楽音生成装置のメモリ制御装置

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