JPH0822078A - レンズシートおよびその製造方法 - Google Patents
レンズシートおよびその製造方法Info
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- JPH0822078A JPH0822078A JP6179397A JP17939794A JPH0822078A JP H0822078 A JPH0822078 A JP H0822078A JP 6179397 A JP6179397 A JP 6179397A JP 17939794 A JP17939794 A JP 17939794A JP H0822078 A JPH0822078 A JP H0822078A
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- Japan
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- lens
- lens sheet
- roll
- sheet
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 成形物の厚さが一様で、且つ、電離放射線硬
化型樹脂の硬化時の体積収縮により外観を損ねることの
ないようレンズシートを提供する。 【構成】 基材3上に、電離放射線硬化型樹脂により複
数のレンズ単位22からなるレンズ部21が形成された
レンズ樹脂層2を有し、かつ、レンズの高さ5が部位に
よって変化するレンズシート1であって、レンズ単位に
おける、レンズ高さ5、レンズ底部20から基材3まで
の距離6、基材の厚さ7の和がレンズシートのどの部位
においてもほぼ一定であり、また、レンズ底部20から
基材3までの距離6が3μm以上になるように形成され
ている。
化型樹脂の硬化時の体積収縮により外観を損ねることの
ないようレンズシートを提供する。 【構成】 基材3上に、電離放射線硬化型樹脂により複
数のレンズ単位22からなるレンズ部21が形成された
レンズ樹脂層2を有し、かつ、レンズの高さ5が部位に
よって変化するレンズシート1であって、レンズ単位に
おける、レンズ高さ5、レンズ底部20から基材3まで
の距離6、基材の厚さ7の和がレンズシートのどの部位
においてもほぼ一定であり、また、レンズ底部20から
基材3までの距離6が3μm以上になるように形成され
ている。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、リアプロジェクション
テレビ等に組み込まれる透過型スクリーンに使用され
る、紫外線(UV)硬化型樹脂又は電子線(EB)硬化
型樹脂等の電離放射線硬化型樹脂を用いて成形したレン
ズシートに関するものである。
テレビ等に組み込まれる透過型スクリーンに使用され
る、紫外線(UV)硬化型樹脂又は電子線(EB)硬化
型樹脂等の電離放射線硬化型樹脂を用いて成形したレン
ズシートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在、透過型スクリーンとしては、レン
チキュラーレンズシートとサーキュラーフレネルレンズ
シートとを組み合わせたものが多く用いられており、こ
れらのレンズシートを製造する方法として、紫外線硬化
型樹脂又は電子線硬化型樹脂等の電離放射線硬化型樹脂
を用いてレンズ部を成形するホトポリマ法が利用されて
いる。特に、溶融樹脂を用いて押し出し成形により連続
生産可能なレンチキュラーレンズシートに対し、レンズ
が非常に微細で鋭角的な形状をしており、また同心円状
に形成されているサーキュラーフレネルレンズシート
は、型再現性の良い上記のホトポリマ法を用いて枚葉で
生産されるのが一般的である。しかし、枚葉生産では生
産性が上げられないため、ホトポリマ法において、シリ
ンダー状の成形型を用いることにより、レンチキュラー
レンズシート、サーキュラーフレネルレンズシート、リ
ニアフレネルレンズシート等を、連続生産可能とし、レ
ンズシートの生産性を向上させる方法が提案されてい
る。
チキュラーレンズシートとサーキュラーフレネルレンズ
シートとを組み合わせたものが多く用いられており、こ
れらのレンズシートを製造する方法として、紫外線硬化
型樹脂又は電子線硬化型樹脂等の電離放射線硬化型樹脂
を用いてレンズ部を成形するホトポリマ法が利用されて
いる。特に、溶融樹脂を用いて押し出し成形により連続
生産可能なレンチキュラーレンズシートに対し、レンズ
が非常に微細で鋭角的な形状をしており、また同心円状
に形成されているサーキュラーフレネルレンズシート
は、型再現性の良い上記のホトポリマ法を用いて枚葉で
生産されるのが一般的である。しかし、枚葉生産では生
産性が上げられないため、ホトポリマ法において、シリ
ンダー状の成形型を用いることにより、レンチキュラー
レンズシート、サーキュラーフレネルレンズシート、リ
ニアフレネルレンズシート等を、連続生産可能とし、レ
ンズシートの生産性を向上させる方法が提案されてい
る。
【0003】上記のような、レンズシートを連続生産す
る方法は、フィルムを基材として用い、シリンダー状の
レンズ成形型とフィルムとの間に電離放射線硬化型樹脂
を流し込み、紫外線又は電子線等の電離放射線を照射し
て、その樹脂を硬化させ、更に、離型ローラで離型する
というものである。
る方法は、フィルムを基材として用い、シリンダー状の
レンズ成形型とフィルムとの間に電離放射線硬化型樹脂
を流し込み、紫外線又は電子線等の電離放射線を照射し
て、その樹脂を硬化させ、更に、離型ローラで離型する
というものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来、
フレネルレンズ、プリズムレンズといった、レンズ部を
構成する複数のレンズ単位の頂部から底部までの高さが
部位によって異なるレンズシートを製造する場合には、
成形型として、底部(すなわちレンズの頂部)の深さ
(高さ)が変化し、頂部(すなわちレンズの底部)を揃
えるように切削されたものが用いられていた。このよう
な成形型を用いて成形したフレネルレンズシートは、図
8に示すように、レンズ中央部が凹状になっており、各
レンズ単位のレンズ頂部から基材までのレンズ樹脂層2
部分の厚みは、一定ではなかった。また、上記のように
成形型の底部の深さが一定でないため、電離放射線硬化
型樹脂を塗布する際に、ドクタ、ブレード、ナイフ、ダ
イ、アプリケータロール等を用いて塗布厚の量の調整を
行っても、レンズ底部から基材までの樹脂層17の厚み
(以下ギャップという)を一様にすることは難しく、成
形物に厚むらが生じていた。さらに、基材の板厚精度の
低さも、成形物に厚むらを生じさせる原因となってい
た。このために、フィルムを用いてレンズシートを連続
生産する場合において、成形物を巻き取る際に、均一に
巻かれないばかりか、その歪みが残りフィルムにうねり
等の歪みを生じさせるという問題があった。また、レン
チキュラーレンズシートにおいては、レンズの集光点が
設計と異なり、拡散特性が変化する等の悪影響を与えて
いた。
フレネルレンズ、プリズムレンズといった、レンズ部を
構成する複数のレンズ単位の頂部から底部までの高さが
部位によって異なるレンズシートを製造する場合には、
成形型として、底部(すなわちレンズの頂部)の深さ
(高さ)が変化し、頂部(すなわちレンズの底部)を揃
えるように切削されたものが用いられていた。このよう
な成形型を用いて成形したフレネルレンズシートは、図
8に示すように、レンズ中央部が凹状になっており、各
レンズ単位のレンズ頂部から基材までのレンズ樹脂層2
部分の厚みは、一定ではなかった。また、上記のように
成形型の底部の深さが一定でないため、電離放射線硬化
型樹脂を塗布する際に、ドクタ、ブレード、ナイフ、ダ
イ、アプリケータロール等を用いて塗布厚の量の調整を
行っても、レンズ底部から基材までの樹脂層17の厚み
(以下ギャップという)を一様にすることは難しく、成
形物に厚むらが生じていた。さらに、基材の板厚精度の
低さも、成形物に厚むらを生じさせる原因となってい
た。このために、フィルムを用いてレンズシートを連続
生産する場合において、成形物を巻き取る際に、均一に
巻かれないばかりか、その歪みが残りフィルムにうねり
等の歪みを生じさせるという問題があった。また、レン
チキュラーレンズシートにおいては、レンズの集光点が
設計と異なり、拡散特性が変化する等の悪影響を与えて
いた。
【0005】一方、塗布する樹脂量が多くなる部位で、
ギャップ17が小さくなると、使用する電離放射線硬化
樹脂の種類によっては、樹脂が硬化する時に体積収縮が
大きくなり、隣接するレンズ単位が分離して、レンズ単
位とレンズ単位の間が光って見える(以下、ツラマーク
という)現象が生じ、レンズシートの外観に悪影響を与
えていた。このような問題を解決するために、実開平3
−60301、特開平5−100106等が提案されて
いる。
ギャップ17が小さくなると、使用する電離放射線硬化
樹脂の種類によっては、樹脂が硬化する時に体積収縮が
大きくなり、隣接するレンズ単位が分離して、レンズ単
位とレンズ単位の間が光って見える(以下、ツラマーク
という)現象が生じ、レンズシートの外観に悪影響を与
えていた。このような問題を解決するために、実開平3
−60301、特開平5−100106等が提案されて
いる。
【0006】特開平5−100106号公報には、UV
樹脂等の硬化に伴う体積収縮によるレンズの変形または
歪みによる透明基板との密着性不良を改善し、歩留りの
向上を図ることができるフレネルレンズシートを提供す
ることを目的として、基板とフレネルレンズ部の底部の
間に、紫外線及び/又は放射線硬化型樹脂により、その
厚みが中央部から周辺部に行くに従って徐々に薄くなる
中間樹脂層を設け、レンズ部の頂部を同一平面に形成す
ることが記載されているが、実際には、ニップロールの
たわみ量を制御してもレンズ部の頂部を完全に同一平面
にすることはできず、レンズ中央部に比較して端部の突
出する量が従来よりも減った程度のものにしかならない
ため、成形物の厚むらを解決するには至らなかった。
樹脂等の硬化に伴う体積収縮によるレンズの変形または
歪みによる透明基板との密着性不良を改善し、歩留りの
向上を図ることができるフレネルレンズシートを提供す
ることを目的として、基板とフレネルレンズ部の底部の
間に、紫外線及び/又は放射線硬化型樹脂により、その
厚みが中央部から周辺部に行くに従って徐々に薄くなる
中間樹脂層を設け、レンズ部の頂部を同一平面に形成す
ることが記載されているが、実際には、ニップロールの
たわみ量を制御してもレンズ部の頂部を完全に同一平面
にすることはできず、レンズ中央部に比較して端部の突
出する量が従来よりも減った程度のものにしかならない
ため、成形物の厚むらを解決するには至らなかった。
【0007】実開平3−60301号公報には、紫外線
硬化型樹脂と透明基材の密着性を低下させることなく、
生産性を向上しかつフレネルレンズに応用した場合に二
重像が生ずることのないレンズシートを提供するため
に、レンズ部の個々のレンズ単位を10μm以上、10
00μm以下の厚さの連結部で連結することが提案され
ているが、外観を損ねないようなレンズ底部から基材ま
での最適なギャップ量については何ら開示はなく、ま
た、厚むらに関しても何ら解決するに至らなかった。
硬化型樹脂と透明基材の密着性を低下させることなく、
生産性を向上しかつフレネルレンズに応用した場合に二
重像が生ずることのないレンズシートを提供するため
に、レンズ部の個々のレンズ単位を10μm以上、10
00μm以下の厚さの連結部で連結することが提案され
ているが、外観を損ねないようなレンズ底部から基材ま
での最適なギャップ量については何ら開示はなく、ま
た、厚むらに関しても何ら解決するに至らなかった。
【0008】本発明は、成型物を巻き取る際に、巻きむ
らや歪みが発生せず、且つ、電離放射線硬化型樹脂の硬
化時の体積収縮により外観を損ねることのないレンズシ
ートを提供することを課題とする。
らや歪みが発生せず、且つ、電離放射線硬化型樹脂の硬
化時の体積収縮により外観を損ねることのないレンズシ
ートを提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、かかる課題を
解決するために検討の結果、完成に至ったもので、基材
3上に、電離放射線硬化型樹脂により複数のレンズ単位
22からなるレンズ部21が形成されたレンズ樹脂層2
を有し、かつ、レンズ単位22のレンズの高さ5が部位
によって変化するレンズシート1において、各レンズ単
位22における、レンズ高さ5と、レンズ底部20から
基材3までの距離6と、基材の厚さ7の和がレンズシー
ト1のどの部位においてもほぼ一定であることを特徴と
するレンズシート1である。
解決するために検討の結果、完成に至ったもので、基材
3上に、電離放射線硬化型樹脂により複数のレンズ単位
22からなるレンズ部21が形成されたレンズ樹脂層2
を有し、かつ、レンズ単位22のレンズの高さ5が部位
によって変化するレンズシート1において、各レンズ単
位22における、レンズ高さ5と、レンズ底部20から
基材3までの距離6と、基材の厚さ7の和がレンズシー
ト1のどの部位においてもほぼ一定であることを特徴と
するレンズシート1である。
【0010】また、レンズ底部20から基材3までの距
離6が3μm以上であることを特徴とすることができ
る。
離6が3μm以上であることを特徴とすることができ
る。
【0011】また、レンズの高さ5がレンズシート1の
部位によって変化するレンズシート1の製造方法におい
て、原反ロール8より供給される実質的に透明なベース
フィルム3’に電離放射線硬化型樹脂を塗布する工程
と、切削溝の各溝の深さが揃えられた金型ロール10に
ベースフィルム3’を巻き付けて押圧ロール9により押
圧してレンズ樹脂層2を成形する工程と、ベースフィル
ム3’が金型ロール10に巻き付いている状態で電離放
射線を照射して電離放射線硬化型樹脂を硬化させる工程
と、金型ロール10からレンズ樹脂層2を離型した後、
成形物3”をロール状に巻き取る工程を順に行うことを
特徴とするレンズシート1の製造方法である。
部位によって変化するレンズシート1の製造方法におい
て、原反ロール8より供給される実質的に透明なベース
フィルム3’に電離放射線硬化型樹脂を塗布する工程
と、切削溝の各溝の深さが揃えられた金型ロール10に
ベースフィルム3’を巻き付けて押圧ロール9により押
圧してレンズ樹脂層2を成形する工程と、ベースフィル
ム3’が金型ロール10に巻き付いている状態で電離放
射線を照射して電離放射線硬化型樹脂を硬化させる工程
と、金型ロール10からレンズ樹脂層2を離型した後、
成形物3”をロール状に巻き取る工程を順に行うことを
特徴とするレンズシート1の製造方法である。
【0012】本発明のレンズシートは、従来の技術で述
べた、シリンダー状の成形型を用いて連続生産するレン
ズシートだけでなく、シートやフィルムを用いて枚葉で
生産するレンズシートにおいても、成型後のレンズシー
トを積み重ねて置いた場合の荷崩れの防止や体積収縮に
伴う外観の劣化を防止する点で適しており、また、特
に、フィルム状のリニアフレネルレンズシート、位置に
よってレンズ形状の異なるレンチキュラーレンズシート
に対して有効である。
べた、シリンダー状の成形型を用いて連続生産するレン
ズシートだけでなく、シートやフィルムを用いて枚葉で
生産するレンズシートにおいても、成型後のレンズシー
トを積み重ねて置いた場合の荷崩れの防止や体積収縮に
伴う外観の劣化を防止する点で適しており、また、特
に、フィルム状のリニアフレネルレンズシート、位置に
よってレンズ形状の異なるレンチキュラーレンズシート
に対して有効である。
【0013】
【作用】本発明は、レンズシートの厚みをレンズ頂部か
ら基材裏面まで一定になるように形成したので、レンズ
部21が形成された成型物を巻き取る際に、両端を揃え
て一様に巻き取ることができ、巻き歪みや成型歪みの発
生を抑えることができる。
ら基材裏面まで一定になるように形成したので、レンズ
部21が形成された成型物を巻き取る際に、両端を揃え
て一様に巻き取ることができ、巻き歪みや成型歪みの発
生を抑えることができる。
【0014】
【実施例】以下に、実施例により本発明をさらに詳細に
説明する。図1、図2は、本発明によるレンズシートの
一部を抜き出して示した断面図である。図1のレンズシ
ート1は、サーキュラーフレネルレンズを形成したレン
ズ樹脂層2と基材3から構成され、図2のレンズシート
1は、レンズ樹脂層2にレンチキュラーレンズが形成し
てある。図1、図2の両方のレンズシートとも、レンズ
高さ5、レンズ底部20から基材3までの距離6、基材
の厚さ7の和が部位に係わらずほぼ一定になるように形
成してある。
説明する。図1、図2は、本発明によるレンズシートの
一部を抜き出して示した断面図である。図1のレンズシ
ート1は、サーキュラーフレネルレンズを形成したレン
ズ樹脂層2と基材3から構成され、図2のレンズシート
1は、レンズ樹脂層2にレンチキュラーレンズが形成し
てある。図1、図2の両方のレンズシートとも、レンズ
高さ5、レンズ底部20から基材3までの距離6、基材
の厚さ7の和が部位に係わらずほぼ一定になるように形
成してある。
【0015】基材3は、電離放射線硬化型樹脂を硬化さ
せるために用いる電離放射線の透過性のよいとともに、
可視領域で透明性の高いものを用いることができ、例え
ば、ポリメチルメタアクリレート、ポリエチレンテレフ
タレート、ポリカーボネート等の樹脂からなるフィルム
及びシートを使用することができる。
せるために用いる電離放射線の透過性のよいとともに、
可視領域で透明性の高いものを用いることができ、例え
ば、ポリメチルメタアクリレート、ポリエチレンテレフ
タレート、ポリカーボネート等の樹脂からなるフィルム
及びシートを使用することができる。
【0016】レンズ樹脂層2は、紫外線硬化型樹脂や電
子線硬化型樹脂等の電離放射線硬化型樹脂によりレンズ
部21が形成されている部分である。電離放射線硬化型
樹脂としては、ウレタンアクリレート、エポキシ、ポリ
エステル、アクリル等を使用することができ、透明性が
あることが望ましい。
子線硬化型樹脂等の電離放射線硬化型樹脂によりレンズ
部21が形成されている部分である。電離放射線硬化型
樹脂としては、ウレタンアクリレート、エポキシ、ポリ
エステル、アクリル等を使用することができ、透明性が
あることが望ましい。
【0017】レンズ底部20から基材3までの樹脂層
は、硬化時の体積収縮に伴い隣合うレンズ単位が分離す
る欠陥を防止するために、その距離6を3μm以上とす
ることが好ましく、更には樹脂が成形後も収縮しようと
することから、その収縮しようとする応力を分散させる
ために5μm以上とすることが好ましい。この距離6が
3μm未満になるとツラマークが発生し、好ましくな
い。
は、硬化時の体積収縮に伴い隣合うレンズ単位が分離す
る欠陥を防止するために、その距離6を3μm以上とす
ることが好ましく、更には樹脂が成形後も収縮しようと
することから、その収縮しようとする応力を分散させる
ために5μm以上とすることが好ましい。この距離6が
3μm未満になるとツラマークが発生し、好ましくな
い。
【0018】また、レンズ高さ5、レンズ底部20から
基材3までの距離6、基材の厚さ7の和は、レンズシー
ト各部位における誤差が50μm以下の範囲で一定とす
ることで、基材3にフィルムを用いて形成したレンズシ
ートを巻き取った場合でも、巻き歪みや成形歪みが起こ
らず、良好なレンズシートを得ることができる。
基材3までの距離6、基材の厚さ7の和は、レンズシー
ト各部位における誤差が50μm以下の範囲で一定とす
ることで、基材3にフィルムを用いて形成したレンズシ
ートを巻き取った場合でも、巻き歪みや成形歪みが起こ
らず、良好なレンズシートを得ることができる。
【0019】図3は、本発明によるレンズシートの他の
例の一部を抜き出して示す図である。この例では、レン
ズ樹脂層2部分に、レンズ形状がレンズ単位毎に変化す
るレンチキュラーレンズが形成されている。このレンチ
キュラーレンズシートは、レンズシート中心部ではレン
ズ形状を深く(レンズ高さ5を高く)し、光を広く拡散
させ、レンズシート両端部にいくに従ってレンズ形状を
浅く(レンズ高さ5を低く)して拡散特性を狭くするこ
とにより、レンズシートを正面から観察した場合にレン
ズシート全体に渡り均一な明るさが得られるようにした
ものであるが、基材からレンズ頂部までの厚さはどの部
分も一定である。
例の一部を抜き出して示す図である。この例では、レン
ズ樹脂層2部分に、レンズ形状がレンズ単位毎に変化す
るレンチキュラーレンズが形成されている。このレンチ
キュラーレンズシートは、レンズシート中心部ではレン
ズ形状を深く(レンズ高さ5を高く)し、光を広く拡散
させ、レンズシート両端部にいくに従ってレンズ形状を
浅く(レンズ高さ5を低く)して拡散特性を狭くするこ
とにより、レンズシートを正面から観察した場合にレン
ズシート全体に渡り均一な明るさが得られるようにした
ものであるが、基材からレンズ頂部までの厚さはどの部
分も一定である。
【0020】図4は、本発明のレンズシートを製造する
方法の一例を示す。まず、電離放射線透過性のあるベー
スフィルム3’に電離放射線硬化型樹脂を塗布する工程
において、電離放射線硬化型樹脂は、原反ロール8から
供給されるベースフィルム3’上に供給してもよいし、
金型ロール10に供給して塗布するようにしてもよい。
この時、金型ロール10と押圧ロール9の間の谷部で電
離放射線硬化型樹脂の樹脂溜まり13を形成するように
すれば、金型ロール10と押圧ロール9により気泡の混
入を防止することができる。
方法の一例を示す。まず、電離放射線透過性のあるベー
スフィルム3’に電離放射線硬化型樹脂を塗布する工程
において、電離放射線硬化型樹脂は、原反ロール8から
供給されるベースフィルム3’上に供給してもよいし、
金型ロール10に供給して塗布するようにしてもよい。
この時、金型ロール10と押圧ロール9の間の谷部で電
離放射線硬化型樹脂の樹脂溜まり13を形成するように
すれば、金型ロール10と押圧ロール9により気泡の混
入を防止することができる。
【0021】次に、レンズパターンの深さが一定に形成
された金型ロール10と、押圧ロール9との間に電離放
射線硬化型樹脂が塗布されたベースフィルム3’を通し
て押圧し、ベースフィルム3’上にレンズ部21を有す
るレンズ樹脂層2を形成する。この時、用いられる金型
ロール10の一例を図5に示す。図5において、リニア
フレネルレンズの型が形成されている。この金型の特徴
は、左右両端部に深さ3μm以上の土手15が設けられ
ており、また、各レンズパターンの底部の深さが一定に
なるように形成されている。この時の土手15の形状
は、特に限定されないが、図6のように、レンズパター
ン形状から、なめらかな変化で土手の形状へ変化するこ
とが望ましい。
された金型ロール10と、押圧ロール9との間に電離放
射線硬化型樹脂が塗布されたベースフィルム3’を通し
て押圧し、ベースフィルム3’上にレンズ部21を有す
るレンズ樹脂層2を形成する。この時、用いられる金型
ロール10の一例を図5に示す。図5において、リニア
フレネルレンズの型が形成されている。この金型の特徴
は、左右両端部に深さ3μm以上の土手15が設けられ
ており、また、各レンズパターンの底部の深さが一定に
なるように形成されている。この時の土手15の形状
は、特に限定されないが、図6のように、レンズパター
ン形状から、なめらかな変化で土手の形状へ変化するこ
とが望ましい。
【0022】次に、ベースフィルム3’が金型ロール1
0に巻き付いている状態で、光源11から電離放射線を
照射して電離放射線硬化樹脂を硬化させる。このよう
に、レンズ形状を得る樹脂を金型ロール10から離型す
る前に樹脂を硬化させることにより、レンズ部の成形性
のよいレンズシートが得られる。
0に巻き付いている状態で、光源11から電離放射線を
照射して電離放射線硬化樹脂を硬化させる。このよう
に、レンズ形状を得る樹脂を金型ロール10から離型す
る前に樹脂を硬化させることにより、レンズ部の成形性
のよいレンズシートが得られる。
【0023】次に、押圧ロール9の略反対側に設けられ
た剥離ロール12により、金型ロール10からベースフ
ィルム3’とともに電離放射線硬化型樹脂を剥離する。
剥離された成形物3”の厚みは、図7で示されるよう
に、レンズ角度やレンズ高さに関係なく一様であるた
め、成形物3”は、巻取りロール14により、巻きむら
をおこすことなく均一に巻き取られる。
た剥離ロール12により、金型ロール10からベースフ
ィルム3’とともに電離放射線硬化型樹脂を剥離する。
剥離された成形物3”の厚みは、図7で示されるよう
に、レンズ角度やレンズ高さに関係なく一様であるた
め、成形物3”は、巻取りロール14により、巻きむら
をおこすことなく均一に巻き取られる。
【0024】以下に、具体的な製造例を挙げて説明す
る。ベースフィルムとして厚さ100μmのPETフィ
ルム(帝人(株)、HP−7)を用いた。金型ロール1
0は、直径300mm、幅1600mmの大きさのもの
を用い、その表面には、ピッチ0.1mm、土手の高さ
5μm、左右両端部の土手からパターン谷部までの深さ
100μmのリニアフレネルレンズ型が形成されてい
る。PETフィルム3’は、原反ロール8から供給さ
れ、押圧ロール9と金型ロール10の間を通り、金型ロ
ール10の略半周程度巻き付くようにし、剥離ロール1
2を介して巻き取りロール14に巻き取られるように導
かれている。金型ロール10と押圧ロール9を矢印方向
に回転させ、PETフィルム3’を走行させながら、ウ
レタンアクリレート系のUV硬化型樹脂(大日本インキ
(株)製、ユニディックCl−932)をPETフィル
ムと金型ロール10との間に狭持されるようにして塗布
した。次に、PETフィルム3’が金型ロール10に巻
き付いている時に、光源11から紫外線を照射してUV
樹脂を硬化させた。次に、離型ロール12によりUV硬
化型樹脂を金型ロール10から剥離し、巻取りロール1
4により巻き取ることによりリニアフレネルレンズシー
トを得た。得られたリニアフレネルレンズシートの部位
よるレンズ高さ5、レンズ底部20からPETフィルム
3’までの距離6、レンズ頂部からPETフィルム3’
までの厚み(合計厚)をそれぞれ示したものを表1に示
す。
る。ベースフィルムとして厚さ100μmのPETフィ
ルム(帝人(株)、HP−7)を用いた。金型ロール1
0は、直径300mm、幅1600mmの大きさのもの
を用い、その表面には、ピッチ0.1mm、土手の高さ
5μm、左右両端部の土手からパターン谷部までの深さ
100μmのリニアフレネルレンズ型が形成されてい
る。PETフィルム3’は、原反ロール8から供給さ
れ、押圧ロール9と金型ロール10の間を通り、金型ロ
ール10の略半周程度巻き付くようにし、剥離ロール1
2を介して巻き取りロール14に巻き取られるように導
かれている。金型ロール10と押圧ロール9を矢印方向
に回転させ、PETフィルム3’を走行させながら、ウ
レタンアクリレート系のUV硬化型樹脂(大日本インキ
(株)製、ユニディックCl−932)をPETフィル
ムと金型ロール10との間に狭持されるようにして塗布
した。次に、PETフィルム3’が金型ロール10に巻
き付いている時に、光源11から紫外線を照射してUV
樹脂を硬化させた。次に、離型ロール12によりUV硬
化型樹脂を金型ロール10から剥離し、巻取りロール1
4により巻き取ることによりリニアフレネルレンズシー
トを得た。得られたリニアフレネルレンズシートの部位
よるレンズ高さ5、レンズ底部20からPETフィルム
3’までの距離6、レンズ頂部からPETフィルム3’
までの厚み(合計厚)をそれぞれ示したものを表1に示
す。
【0025】
【表1】
【0026】このようにして、得られたリニアフレネル
レンズシートには、巻き歪みやうねりなどは生じておら
ず、また、ツラマークも観察されなかった。
レンズシートには、巻き歪みやうねりなどは生じておら
ず、また、ツラマークも観察されなかった。
【0027】
【発明の効果】以上、説明したように、請求項1の発明
によれば、レンズシートの厚さが一様になるように形成
したので、巻き歪みや成形歪みがなく、また、レンズシ
ートを積み重ねた場合でも、荷崩れの心配がない。
によれば、レンズシートの厚さが一様になるように形成
したので、巻き歪みや成形歪みがなく、また、レンズシ
ートを積み重ねた場合でも、荷崩れの心配がない。
【0028】請求項2の発明によれば、請求項1の発明
の効果にくわえて、ツラマークの発生がなく、外観の良
好なレンズシートを得ることができる。
の効果にくわえて、ツラマークの発生がなく、外観の良
好なレンズシートを得ることができる。
【0029】請求項3の発明によれば、成形物を均一に
巻き取ることが可能となったのでシリンダー状の金型を
用いた連続生産におけるレンズシートの生産性を向上す
ることができる。
巻き取ることが可能となったのでシリンダー状の金型を
用いた連続生産におけるレンズシートの生産性を向上す
ることができる。
【図1】本発明のレンズシートを説明する図である。
【図2】本発明の他の例を説明する図である。
【図3】本発明の他の例を説明する図である。
【図4】本発明のレンズシートの製造例を示す図であ
る。
る。
【図5】本発明に用いる成形型の一例を説明する図であ
る。
る。
【図6】本発明に用いる成形型の他の例を説明する図で
ある。
ある。
【図7】本発明の実施例を説明する図である。
【図8】従来のフレネルレンズシートを説明する図であ
る。
る。
1・・・レンズシート 2・・・レンズ樹脂層 3・・・ベース基材 4・・・遮光層 5・・・レンズ高さ 6・・・レンズ底部からベース基材までの距離 7・・・ベース基材の厚さ 8・・・原反ロール 9・・・押圧ロール 10・・・金型ロール 11・・・光源 12・・・剥離ロール 13・・・樹脂溜まり 14・・・巻取ロール 15・・・土手 17・・・ギャップ 20・・・レンズ底部 21・・・レンズ部 22・・・レンズ単位
Claims (3)
- 【請求項1】 電離放射線透過性のある基材上に、電離
放射線硬化型樹脂により複数のレンズ単位からなるレン
ズ部が形成されたレンズ樹脂層を有し、かつ、前記レン
ズ単位のレンズ高さが部位によって変化するレンズシー
トにおいて、前記各レンズ単位における、レンズ高さ
と、レンズ底部から前記基材までの距離と、前記基材の
厚さの和が、レンズシートのどの部位においてもほぼ一
定であることを特徴とするレンズシート。 - 【請求項2】 前記レンズ底部から前記基材までの距離
が、3μm以上であることを特徴とする請求項1記載の
レンズシート。 - 【請求項3】 レンズ高さがレンズシートの部位によっ
て変化するレンズシートの製造方法において、原反ロー
ルより供給される実質的に透明なベースフィルムに電離
放射線硬化型樹脂を塗布する工程と、切削溝の各溝の深
さが揃えられた金型ロールに前記ベースフィルムを巻き
付けて押圧ロールにより押圧してレンズ樹脂層を成形す
る工程と、前記ベースフィルムが前記金型ロールに巻き
付いている状態で電離放射線を照射して電離放射線硬化
型樹脂を硬化させる工程と、前記金型ロールから前記レ
ンズ部を離型する工程と、成形物をロール状に巻き取る
工程とを順に行うことを特徴とするレンズシートの製造
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17939794A JP3341224B2 (ja) | 1994-07-07 | 1994-07-07 | レンズシ−トの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17939794A JP3341224B2 (ja) | 1994-07-07 | 1994-07-07 | レンズシ−トの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0822078A true JPH0822078A (ja) | 1996-01-23 |
JP3341224B2 JP3341224B2 (ja) | 2002-11-05 |
Family
ID=16065157
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17939794A Expired - Fee Related JP3341224B2 (ja) | 1994-07-07 | 1994-07-07 | レンズシ−トの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3341224B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000338607A (ja) * | 1999-05-28 | 2000-12-08 | Toppan Printing Co Ltd | 背面投射式スクリーン |
WO2009013856A1 (ja) * | 2007-07-24 | 2009-01-29 | Sharp Kabushiki Kaisha | 液晶表示パネル及び液晶表示パネルの製造方法 |
JPWO2017204309A1 (ja) * | 2016-05-25 | 2019-03-22 | 凸版印刷株式会社 | 光学素子、光学素子版構造、印刷物及び光学素子の製造方法 |
-
1994
- 1994-07-07 JP JP17939794A patent/JP3341224B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2000338607A (ja) * | 1999-05-28 | 2000-12-08 | Toppan Printing Co Ltd | 背面投射式スクリーン |
WO2009013856A1 (ja) * | 2007-07-24 | 2009-01-29 | Sharp Kabushiki Kaisha | 液晶表示パネル及び液晶表示パネルの製造方法 |
JPWO2017204309A1 (ja) * | 2016-05-25 | 2019-03-22 | 凸版印刷株式会社 | 光学素子、光学素子版構造、印刷物及び光学素子の製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3341224B2 (ja) | 2002-11-05 |
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