JPH08220576A - 短波長光発生装置 - Google Patents

短波長光発生装置

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Publication number
JPH08220576A
JPH08220576A JP2656195A JP2656195A JPH08220576A JP H08220576 A JPH08220576 A JP H08220576A JP 2656195 A JP2656195 A JP 2656195A JP 2656195 A JP2656195 A JP 2656195A JP H08220576 A JPH08220576 A JP H08220576A
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JP
Japan
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wavelength
light
optical waveguide
harmonic
light source
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JP2656195A
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English (en)
Inventor
Masahiro Yamada
正裕 山田
Takeshi Ogawa
剛 小川
Naoji Nada
直司 名田
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 励起光源1から発振されたレーザ光は、波長
特性を備える共振器3で共振されると共に、幅及び/又
は深さが光波の伝搬方向に沿って変化された光導波路、
又は周期が光波の伝搬方向に沿って変化された周期構造
を有している第2高調波発生素子2に入射されて、第2
高調波レーザ光が発生されて出射される。 【効果】 励起光源から発振されるレーザ光の波長範囲
と第2高調波発生素子で発生される第2高調波レーザ光
の波長範囲とを、特別の制御を行うこと無く、容易に合
わせることができ、安定した第2高調波レーザ光を得る
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高次高調波発生素子を
用いて短波長のレーザ光を出射する短波長光発生装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、励起光源である半導体レ
ーザ素子と、ニオブ酸リチウム(LiNbO3 )を用い
てプロトン交換法で作製された光導波路型の第2高調波
発生素子であって疑似位相整合の第2高調波発生(QP
M−SHG)素子との組合せによる青色レーザ光源にお
いては、QPM−SHG素子の位相整合が可能な波長範
囲は10-10m オーダ程度であり、このQPM−SHG
素子の位相整合が可能な波長範囲に半導体レーザ素子か
らのレーザ光の波長を合わせるようにする。
【0003】このように、SHG素子の位相整合が可能
な波長範囲に半導体レーザ素子からのレーザ光の波長を
合わせる方法としては、SHG素子と半導体レーザ素子
とを、厳密な、例えば0.1°C以下の単位の温度管理
を行い、波長の管理を行う方法、半導体レーザ素子に流
す電流を制御する方法、及び半導体レーザ素子にQPM
−SHG素子の位相整合が可能な波長範囲の光を戻すこ
とによって半導体レーザ素子がその波長で発振するよう
に制御する方法が行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、温度管理に
よって半導体レーザ光の波長を合わせる方法において
は、厳密な温度制御を行うことは大変に困難である。
【0005】また、半導体レーザ素子の発振波長やSH
G素子の位相整合波長は、経時変化してしまう問題があ
る。上述した全ての方法において、この問題を回避する
ためには、SHG素子の位相整合が可能な波長に半導体
レーザ素子の発振波長を合わせるための大規模なフィー
ドバック機構が必要になり、構成が大規模で、複雑にな
ってしまう。
【0006】また、半導体レーザ素子の発振波長に近い
位相整合波長を持つ第2高調波発生素子を選別しなけれ
ばならない問題も生じる。
【0007】さらに、従来の青色レーザ光源において
は、半導体レーザ素子が光波の伝搬方向に電場成分を持
たないTE(Transverse Electric)モードであるのに
対して、プロトン交換法により導波路から成るSHG素
子は光波の伝搬方向に磁場成分を持たないTM(Transv
erse Magnetic)モードであるので、半導体レーザ素子
の発光端面の光電場分布とSHG素子の光導波路端面の
光電場分布との重なり具合が悪く、光の結合効率も悪く
なっている。このため、半導体レーザ素子からのレーザ
光のパワーが効率良くSHG素子に導かれず、青色光の
出力が低かった。
【0008】そこで、本発明は上述の実情に鑑み、半導
体レーザ素子の発振波長とSHG素子の位相整合波長と
を、厳密な温度制御を行うことなく、簡易な構成で容易
に合わせることができ、半導体レーザ素子から出射され
るレーザ光のパワーを効率良くSHG素子に導くことが
できる短波長光発生装置を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係る短波長光発
生装置は、レーザ光を発振する励起光源と、波長特性を
備え、上記励起光源からのレーザ光を共振動作させる1
対の共振手段と、上記共振手段の内部に置かれ、上記励
起光源からのレーザ光を入射して、上記共振手段の共振
可能な波長範囲よりも広い波長範囲で高調波を発生する
高次高調波発生素子とを備えて成ることにより上述した
課題を解決する。
【0010】また、上記高次高調波発生素子はTEモー
ドの光導波路型であることを特徴とする。
【0011】さらに、上記光導波路は、周期分極反転構
造が形成されたZカットのLiNbxTa(1-x)3 (0
≦x≦1)の基板のX面又はY面に形成されることを特
徴とする。
【0012】ここで、上記高次高調波発生素子は第2高
調波発生素子であり、幅及び/又は深さが光波の伝搬方
向に沿って変化された光導波路を備えることを特徴とす
る。
【0013】また、上記高次高調波発生素子は第2高調
波発生素子であり、周期が光波の伝搬方向に沿って変化
された周期構造を有することを特徴とする。
【0014】尚、上記励起光源は光増幅器又は半導体レ
ーザ素子であることを特徴とする。
【0015】また、上記励起光源の発光端面と上記高次
高調波発生素子の端面とは近接することを特徴とする。
【0016】
【作用】本発明においては、励起光源から発振されたレ
ーザ光を入射して、共振手段の共振可能な波長範囲より
も広い波長範囲で高調波を発生する高次高調波発生素子
を備えることにより、励起光源及び高次高調波発生素子
の温度制御や、励起光源及び高次高調波発生素子の経時
変化のための装置の設置等の特別の制御を行わずに、第
2高調波レーザ光を得ることができる。
【0017】また、上記高次高調波発生素子はTEモー
ドの光導波路型であることにより、励起光源の光波の伝
搬モードであるTEモードと同じ伝搬モードとなり、励
起光源の発光端面の光電場分布と高次高調波発生素子の
光導波路端面の光電場分布との重なりが良くなる。
【0018】ここで、上記光導波路は、周期分極反転構
造が形成されたZカットのLiNbx Ta(1-x)
3 (0≦x≦1)の基板のX面又はY面に形成されるこ
とにより、光導波路がTEモードである高次高調波発生
素子を容易に作製することができる。
【0019】また、上記高次高調波発生素子は第2高調
波発生素子であり、幅及び/又は深さが光波の伝搬方向
に沿って変化された光導波路又は周期が光波の伝搬方向
に沿って変化された周期構造を有することにより、上記
共振手段の共振可能な波長の範囲よりも第2高調波発生
素子の発生可能な波長の範囲を広くすることができる。
【0020】また、上記励起光源の発光端面と上記高次
高調波発生素子の光導波路の端面とは近接することによ
り、励起光源から発振されるレーザ光を効率良く高次高
調波発生素子に導くことができる。
【0021】
【実施例】以下、本発明の好ましい実施例について、図
面を参照しながら説明する。図1には、本発明に係る短
波長光発生装置の一実施例の概略的な構成を示す。
【0022】この図1に示す短波長光発生装置は、励起
光源としてレーザ光を出射する光増幅器1と、この光増
幅器1に近接して置かれ、光増幅器1から発振されるレ
ーザ光を入射して高調波を発生させる高次高調波発生素
子として、上記レーザ光の第2高調波を発生する第2高
調波発生、即ちSHG素子2と、反射率の高い一対のミ
ラー20、21から成る共振手段である共振器3とから
構成される。ここで、上記SHG素子2は共振器3を構
成するミラー20とミラー21との間に挿入されてお
り、内部共振器型となっている。
【0023】光増幅器1内には励起光源素子として半導
体レーザ素子を備えており、この光増幅器1から発振さ
れるレーザ光はSHG素子2に入射される。このSHG
素子2はニオブ酸リチウム(LiNbO3 )等の非線形
光学結晶から成り、上記レーザ光が入射されることによ
って第2高調波発生が行われ、上記レーザ光の第2高調
波レーザ光が出射される。
【0024】尚、上記光増幅器1の代わりとして、半導
体レーザ素子が置かれたものであってもよい。
【0025】ここで、上記光増幅器1から発振されるレ
ーザ光の発振波長は、共振器3を構成するミラー20、
21と共振器3の長さである共振器長とによって決定さ
れるが、上記光増幅器1からのレーザ光の発振可能な波
長範囲、即ち波長幅は、ミラー20、21の反射率に波
長特性、即ち波長選択性を設けることによって制御する
ことができる。即ち、ミラー20、21は、所定の波長
範囲として上記光増幅器1からのレーザ光の発振可能な
範囲の波長を反射し、これ以外の波長を透過するような
波長選択性をもつものである。これにより、光増幅器1
から発振されるレーザ光がSHG素子2を通ってミラー
21で反射され、再びSHG素子2及び光増幅器1を通
ってミラー20で反射される動作、即ちレーザ光がミラ
ー20とミラー21との間を往復する共振動作が行われ
る。
【0026】具体的には、波長選択性をもつミラーを形
成する方法としては、波長特性を持たないガラス等の基
板に誘電体多層膜を作製する方法や、分布ブラッグ反射
(DBR:Distributed Bragg Reflection)形半導体レ
ーザ装置とする方法を用いることができる。これらの方
法により形成されるミラーは屈折率の異なる層が重なっ
た構造となっており、各層の屈折率や周期、及び層数に
よって入射するレーザ光の反射率及び波長幅等を設定す
ることができる。また、これらの方法により形成される
ミラーを、共振器3を構成するミラー20、21の少な
くともどちらか一方に利用することで、共振器3の共振
可能な波長を設定することができる。
【0027】ここで、分布ブラッグ反射形半導体レーザ
装置の概略的な構成を図2に示す。
【0028】図2の分布ブラッグ反射形半導体レーザ装
置は、半導体レーザ素子7及びSHG素子2から成り、
上記半導体レーザ素子7とSHG素子2とは接してい
る。
【0029】上記半導体レーザ素子7は、近赤外線領域
の波長のレーザ光を発振するものである。また、SHG
素子2は、基板17上に光導波路18が形成され、クラ
ッド層6に周期分極反転構造部4として複数のレリーフ
5を形成することによって構成されている。具体的に
は、屈折率の高い酸化タンタル(V)(Ta2 5 )を
スパッタリング法で堆積し、これにレジストを塗布した
後、2光束干渉リソグラフィ及びエッチング技術によっ
て複数のレリーフ5を形成する。この後、二酸化ケイ素
(SiO2 )をスパッタリング法で堆積してクラッド層
6を形成する。尚、上記周期分極反転構造部4は、第2
高調波レーザ光に対してはほとんど透過である。
【0030】このように、SHG素子2の半導体レーザ
素子7と対向する側に、図1の共振器3を構成するミラ
ー20、21の一方のミラーの作用と同様な作用を備え
る周期分極反転構造部4を構成する。
【0031】また、共振器を構成する他方のミラーは、
半導体レーザ素子7のSHG素子2と接しない発光端面
8に形成されており、通常の誘電体多層ミラーである。
【0032】尚、半導体レーザ素子7のSHG素子2と
接する発光端面9、及びSHG素子2の両端面10、1
1には、無反射膜(AR)をコートすることが望まし
い。
【0033】また、上述のようなSHG素子2を用いた
ときの半導体レーザ素子7からの近赤外線レーザ光に対
するレリーフ5の周期は約0.35μmである。
【0034】次に、図1のSHG素子2について詳細に
説明する。
【0035】上記SHG素子2は、設けられた光導波路
の幅及び/又は深さが光波の伝搬方向に沿って変化して
いたり、又は、周期構造の周期が光波の伝搬方向に沿っ
て変化していたりする。これによって、SHG素子2か
ら発生される第2高調波レーザ光の発生可能な波長幅が
拡大され、上記光増幅器1から出射される基本波レーザ
光の発振可能な波長幅よりも広く設定することができる
ので、光増幅器1からどのような波長のレーザ光が発振
されても、SHG素子2では上記レーザ光の第2高調波
を必ず発生させることができ、光増幅器1から出射され
る半導体レーザ光の発振波長とSHG素子2の位相整合
波長とを合わせることが容易になる。
【0036】このとき、SHG素子2の第2高調波の発
生可能な波長幅の設定は、温度変化や経時変化を考慮し
て行うことが望ましい。これにより、半導体レーザ素子
の発振波長及びSHG素子の位相整合波長が経時変化し
た場合にも、半導体レーザ素子からの発振波長とSHG
素子の位相整合波長とを容易に合わせることができる。
【0037】ここで、QPM−SHG素子の光導波路の
幅に変化を加える方法及び周期ドメイン構造の周期に変
化を加える方法について、具体的に以下に説明する。
【0038】先ず、光導波路の幅に変調を加える方法で
は、例えばニオブ酸リチウム基板に周期電極を作製し、
この周期電極に電圧を印加することにより、2.9μm
周期の周期ドメイン構造を作製する。このニオブ酸リチ
ウム基板上にTa膜をスパッタリング法で作製し、20
0°Cの熱リン酸に18分浸した後に、所望の部分に光
導波路を作製する。この後、Ta膜を除去し、350°
Cで2時間、空気中でアニールを行う。このとき、例え
ば、光導波路の幅を、光波の伝搬に沿って、2.5〜
3.5μmまで緩やかに段々と広くなるように変化させ
る。これによって、QPM−SHG素子の位相整合波長
の幅を7nmに広げることができる。
【0039】尚、光導波路の幅を光波の伝搬に沿って緩
やかに変化させるのは、レーザ光のもれや反射を防止す
るためである。
【0040】また、上記SHG素子2の光導波路の幅
は、緩やかに変化させてあればよいので、光導波路のレ
ーザ光の入射側と出射側とはどちらが広くなっていても
よく、また、光導波路の途中が広くなっているものでも
よい。
【0041】また、上述のように光導波路の幅を広げる
際には、光導波路の深さについても、従来の光導波路よ
りは多少深く形成される。
【0042】また、周期ドメイン構造の周期に変化を加
える方法では、例えば直接外部電界印加法によって周期
ドメイン構造を作製する。具体的には、図3に示すよう
に、Zカットのニオブ酸リチウム基板30の+Z面31
上に所望の周期電極32を作製し、−Z面の全面に平面
電極33を形成する。尚、上記周期電極の周期は、例え
ば半導体レーザ素子からの近赤外線レーザ光から青色レ
ーザ光を得る場合には、約3μmであり、この値はコヒ
ーレンス長の倍である。このとき、周期Λを、X軸に沿
って緩やかに2.7〜2.8μmまで変化させることに
より、QPM−SHG素子の位相整合波長の幅を5nm
に広げることができる。
【0043】このように、SHG素子の光導波路の幅に
変化を加えたり、又は周期ドメイン構造の周期に変化を
加えたりすることにより、所望の位相整合可能な波長幅
を設定することができる。
【0044】尚、QPM−SHG素子の位相整合波長の
幅を広げるための光導波路に変化を加える方法として、
光導波路の幅に光波の伝搬方向に沿って変化を加える方
法について具体的に説明したが、光導波路に変化を加え
る方法としては、光導波路の幅のみ、深さのみ、又は幅
及び深さを光波の伝搬方向に沿って変化させることが考
えられる。
【0045】ここで、一般的に、SHG素子からの第2
高調波レーザ光の発生可能な波長幅の拡大は、一方で波
長変換効率の低下を招くという欠点が生じる。
【0046】この欠点を補い、所望の短波長光のパワー
を得るためには、SHG素子2に導入される光エネルギ
密度を高めればよく、共振器3の内部にSHG素子2を
備える内部共振型はこの光エネルギ密度を高めるのに適
している。
【0047】また、光エネルギ密度は、ミラー20、2
1の反射率と共振器3内部の伝搬損失とによって設定す
ることができるので、ミラー20、21の反射率を大き
くし、共振器3内部の伝搬損失を抑えることによって、
大きな光エネルギ密度を実現することができる。
【0048】さらに、励起光源である半導体レーザ素子
と光導波路型のSHG素子との結合において、半導体レ
ーザ素子がTEモードであるので、共振器3内部の伝搬
損失を抑えるためには光導波路型のSHG素子もTEモ
ードにするほうが光の結合効率が良く、半導体レーザ素
子のパワーが効率良くSHG素子に導かれるので、波長
変換効率の低下を抑えることができる。
【0049】実際に、光導波路型のSHG素子がTMモ
ードであるならば、その結合効率は約50%であるのに
対して、TEモードにすると、その結合効率は約90%
に達する。これにより、共振器内部の光エネルギ密度を
2倍程度大きくすることができ、第2高調波レーザ光の
エネルギも約4倍に高めることができる。
【0050】ここで、従来は、Xカットのニオブ酸リチ
ウム単結晶のX面にプロトン交換法によって光導波路を
形成する方法により、SHG素子にTEモードの光導波
路を形成することが可能であるが、Xカットのニオブ酸
リチウムに周期ドメイン構造を作製することは難しく、
TEモードの光導波路を実現することは困難であった。
【0051】そこで、この短波長光発生装置に用いられ
る光導波路型のQPM−SHG素子においては、周期分
極反転構造が形成されたZカットのニオブ酸リチウム単
結晶及びタンタル酸リチウム単結晶あるいはこれらの混
合結晶LiNbx Ta(1-x)3 (0≦x≦1)の基板
のX面又はY面に光導波路を形成することによって、T
Eモードの光導波路を実現する。
【0052】具体的には、Zカットのニオブ酸リチウム
に、電子線照射法又は電界印加法によって深い周期ドメ
イン構造を作製するときに、周期に沿った方向がY軸方
向になり、周期に沿った方向に垂直な方向はX軸方向に
なるように方向を決定するものである。
【0053】先ず、ニオブ酸リチウム基板の厚さは約2
00μmとし、このニオブ酸リチウム基板を周期構造に
垂直な方向に長さ1mm、周期構造に沿った方向に長さ
10mmで切り出す。また、図4に示すように、これら
切り出した複数の基板12を、厚さ1mmのニオブ酸リ
チウムの基板15上に置き、厚さ1mmのニオブ酸リチ
ウムの基板13、14によって挟持し、固定する。この
とき、ポリイミド系の樹脂やスピンオングラス等を接着
剤として使用し、350°Cで2時間、アニールを行っ
て固定する。これら複数の基板12が固定されたなら
ば、これら複数の基板12のX面を周囲の基板13、1
4と共に鏡面研磨する。尚、これら複数の基板12上の
矢印は、自発分極の方向を示している。
【0054】この後、鏡面研磨したX面上に、通常のス
パッタリング法によってTa膜を堆積する。そして、図
5に示すように、所望の部分が光導波路となるように通
常のリソグラフィ技術によってTa膜16をパターニン
グすることにより、光導波路18が形成される。この光
導波路18の方向は、周期に沿った方向である。また、
この光導波路18には、プロトン交換後に、非線形光学
効果を回復するためのアニールを行う。
【0055】以上のような方法によって、QPM−SH
G素子にTEモードの光導波路を作製することができ
る。
【0056】このように、QPM−SHG素子は、電子
線照射法又は電界印加法により周期分極反転構造が形成
されたzカットのニオブ酸リチウム単結晶及びタンタル
酸リチウム単結晶あるいはこれらの混合結晶LiNbx
Ta(1-x) 3 (0≦x≦1)の基板のX又はY面に光
導波路が形成されたものとすることにより、QPM−S
HG素子の波長変換効率の低下を抑えることができる。
【0057】上述の構成により、厳密な温度制御や複雑
で大規模なフィードバック機構を必要とせず、また、簡
便で大きな変換効率を有する短波長光発生装置を実現す
ることができる。
【0058】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明に係る短波長光発生装置は、レーザ光を発振する励起
光源と、波長特性を備え、上記励起光源からのレーザ光
を共振動作させる1対の共振手段と、上記共振手段の内
部に置かれ、上記励起光源からのレーザ光を入射して、
上記共振手段の共振可能な波長範囲よりも広い波長範囲
で高調波を発生する高次高調波発生素子とを備えて成る
ことにより、励起光源及び高次高調波発生素子に対する
厳密な温度制御や、励起光源及び高次高調波発生素子の
経時変化のための大規模なフィードバック機構の設置等
の特別の制御を行わずに、安定した第2高調波を得るこ
とができる。
【0059】また、上記高次高調波発生素子はTEモー
ドの光導波路型であることにより、上記励起光源の光波
の伝搬モードであるTEモードと同じ伝搬モードとな
り、励起光源の発光端面の光電場分布と高次高調波発生
素子の導波路端面の光電場分布との重なりが良くなるの
で、励起光源から発振されるレーザ光パワーが効率良く
高次高調波発生素子に導くことができる。
【0060】さらに、上記光導波路は、周期分極反転構
造が形成されたZカットのLiNbxTa(1-x)3 (0
≦x≦1)の基板のX面又はY面に形成されることによ
り、光導波路がTEモードである高次高調波発生素子を
容易に作製することができる。
【0061】ここで、上記高次高調波発生素子は第2高
調波発生素子であり、幅及び/又は深さが光波の伝搬方
向に沿って変化された光導波路を備えることにより、上
記共振手段の共振可能な波長の範囲よりも第2高調波発
生素子の発生可能な波長の範囲を広くすることができる
ので、励起光源からのレーザ光の発振波長と第2高調波
発生素子の位相整合波長とを容易に合わせることができ
る。
【0062】また、上記高次高調波発生素子は第2高調
波発生素子であり、周期が光波の伝搬方向に沿って変化
された周期構造を有することにより、上記共振手段の共
振可能な波長の範囲よりも第2高調波発生素子の発生可
能な波長の範囲を広くすることができるので、励起光源
からのレーザ光の発振波長と第2高調波発生素子の位相
整合波長とを容易に合わせることができる。
【0063】また、上記励起光源の発光端面と上記高次
高調波発生素子の端面とは近接することにより、励起光
源から発振されるレーザ光を効率良く高次高調波発生素
子に導くことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る短波長光発生装置の一実施例の概
略的な構成図である。
【図2】DBR形レーザ装置の具体的な構成図である。
【図3】周期ドメイン構造の周期の変調を説明するため
の図である。
【図4】TEモードのQPM−SHG素子基板の固定を
説明するための図である。
【図5】TEモードのQPM−SHG素子の作製された
光導波路を説明するための図である。
【符号の説明】
1 光増幅器 2 SHG素子 3 共振器 4 周期分極反転構造部 5 レリーフ 6 クラッド層 7 半導体レーザ素子 8、9 発光端面 10、11 端面 13、14、15 基板 16 Ta膜 17 基板 18 光導波路 20、21 ミラー 30 ニオブ酸リチウム基板 32 周期電極 33 平面電極

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザ光を発振する励起光源と、 波長特性を備え、上記励起光源からのレーザ光を共振動
    作させる1対の共振手段と、 上記共振手段の内部に置かれ、上記励起光源からのレー
    ザ光を入射して、上記共振手段の共振可能な波長範囲よ
    りも広い波長範囲で高調波を発生する高次高調波発生素
    子とを備えて成ることを特徴とする短波長光発生装置。
  2. 【請求項2】 上記高次高調波発生素子はTEモードの
    光導波路型であることを特徴とする請求項1記載の短波
    長光発生装置。
  3. 【請求項3】 上記光導波路は、周期分極反転構造が形
    成されたZカットのLiNbxTa(1-x)3 (0≦x≦
    1)の基板のX面又はY面に形成されることを特徴とす
    る請求項2記載の短波長光発生装置。
  4. 【請求項4】 上記高次高調波発生素子は第2高調波発
    生素子であり、幅及び/又は深さが光波の伝搬方向に沿
    って変化された光導波路を備えることを特徴とする請求
    項1記載の短波長光発生装置。
  5. 【請求項5】 上記高次高調波発生素子は第2高調波発
    生素子であり、周期が光波の伝搬方向に沿って変化され
    た周期構造を有することを特徴とする請求項1記載の短
    波長光発生装置。
  6. 【請求項6】 上記励起光源は光増幅器又は半導体レー
    ザ素子であることを特徴とする請求項1記載の短波長光
    発生装置。
  7. 【請求項7】 上記励起光源の発光端面と上記高次高調
    波発生素子の端面とは近接することを特徴とする請求項
    1記載の短波長光発生装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002525648A (ja) * 1998-09-14 2002-08-13 イギリス国 光導波路の製造

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JP2002525648A (ja) * 1998-09-14 2002-08-13 イギリス国 光導波路の製造

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