JP2982366B2 - 導波路型波長変換素子 - Google Patents

導波路型波長変換素子

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コヒーレントな短波長
小型光源の実現を可能にする、半導体レーザ用波長変換
素子に関する。
【0002】
【従来の技術】波長変換素子とくに第2次高調波発生
(SHG)素子は、エキシマレーザなどでは得にくいコ
ヒーレントな短波長光を得るデバイスとして産業上極め
て重要である。
【0003】半導体レーザは小型で高出力のコヒーレン
ト光を発振する光源として各種の光通信機器や光情報機
器に使用されている。現在この半導体レーザから得られ
る光の波長は0.63μm〜1.55μmの赤色から近
赤外領域の波長である。この半導体レーザをディスプレ
イ等、さらに広く機器に応用するために、緑色,青色
等、より短波長の光が求められているが、現在の技術で
はこの種の半導体レーザをにわかに実現するのは難し
い。半導体レーザの出力程度でも効率よく波長変換でき
る波長変換素子が実現できるとその効果は甚大である。
【0004】近年半導体レーザの製作技術が発達して、
従来にも増して高出力の特性が得られるようになってき
た。このため、光導波路型のSHG素子を構成すれば、
光の回折によるエネルギ密度の減少を回避でき、半導体
レーザ程度の光強度でも、比較的高い変換高率で波長変
換素子を実現できる可能性がある。その様な例として、
ニオブ酸リチウム結晶に光導波路を形成し、この光導波
路に近赤外光を透過し、これから結晶基板中に放射(チ
ェレンコフ輻射)される第2次高調波を得る方式のSH
G素子の発明がある(特開昭60−14222,特開昭
61−94031)。この方式のSHG素子は、基板波
とSHG波との位相整合条件が自動的に取れているた
め、精密な温度調節が必要ないという特長を持つ。しか
しながら、導波光である基本波と放射光であるSHG光
とは電磁界分布が大幅に異なるため、基本波からSHG
光への変換効率が低く、半導体レーザの出力レベル(最
大百mW程度)では0.2%程度と実用的ではない。
【0005】すなわち、導波基本波から放射2次高調波
への変換の効率に寄与する因子としては、非線形光学定
数の大小および位相整合がとれていることは勿論である
が、上で述べた基本波とSHG放射光ととの電磁界分布
の整合がもうひとつ重要である。これを詳しく分析すれ
ば、導波路を伝わる基本波は、非線形光学定数を介し
て、基本波の界分布に対応した分布の、2倍の周波数の
分極波を生成する。この分極波の回折パターンの主峰の
方向と基本波の位相速度(屈折率)と合致する方向とが
等しい時に、その方向へ分極波が加算的に累積され、効
率の良いSHG光が放射される。
【0006】上記の従来例では、基本波の波長0.84
μmの場合で、チェレンコフ放射角は16.2度と報告
されている。一方、導波路を導かれている基本波のモー
ド分布は、直径2μm程度のガウス分布と近似され、発
生する2次分極波の分布もこれと等しい。この分極波の
回折パターンはエアリ回折パターンで大まかではあるが
近似され、導波路進行方向が最大で、基板深さ斜め方向
の角度には急激に強度を低下させる。直径2μmの分極
波のエアリ回折像の最初の強度0となる角度は7度程度
であり、上記のチェレンコフ放射角16.2度はその外
であるため、分極波の強度は極めて小さい。上記の従来
例の効率の悪さはここで述べたように概略解釈できる。
【0007】分極波の回折パターンの主峰の方向とチェ
レンコフ放射角とを等しくできれば、効率の高い導波路
型波長変換素子が構成できる。2つの角度を合わせる考
え方は2つ可能である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上述
の従来の導波型SHG素子の持つ変換効率が低いという
難点を取り除き、しかも位相整合条件がゆるいという特
長を持つ構造の導波路型波長変換素子を提供することに
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】基本波によって励起され
る2次分極波の電界の位相が結晶基板とは反転する層を
基板表面に形成し、該層表面に誘電体装荷による基本波
に対する導波路を形成し、前記2次分極波の位相が反転
する層の厚さによって定まる前記2次分極波の基板中へ
の回折パターンの主峰の角度が前記誘電体装荷による基
本波に対する導波路の等価屈折率と前記基板の屈折率と
によって定まる前記2次分極波の基板への放射角度に等
しくなるように前記誘電体装荷による基本波に対する導
波路の等価屈折率を定めることによって、高効率で安定
な導波路型波長変換素子が得られる。
【0010】
【実施例】以下本発明を実施例に基づき図面を用いて詳
細に説明する。
【0011】図1は本発明の一実施例である導波路型波
長変換素子の構造を示す図である。1は有効な2次非線
形光学材料であるタンタル酸リチウム(LiTaO3
結晶板であり、基板方位はz板(すなわち、基板に立て
た法線はz軸)である。この結晶の表面層2は後に述べ
る方法によって自発分極の方向が反転させてある。さら
に、この表面層2の上には、簡便な導波路構造の一つで
ある装荷型の導波路を形成するように、基板であるタン
タル酸リチウムより、基本波の波長において屈折率が高
い誘電体、例えば酸化チタン(TiO2 )の膜3がチャ
ンネル状に設けられてある。基本波の光源である半導体
レーザ10は、基本波を効率よく前記の装荷型の導波路
3にTM波として注入されるようにタンタル酸リチウム
結晶板端面に近接して置かれてある。基本波は、装荷型
の導波路に導かれて行くうちに、効率よくSHG放射光
6を基板中に放出する。本発明では、タンタル酸リチウ
ム結晶板の表面に自発分極反転層2を設けてある。この
ために、分極波の主回折方向とチェレンコフ角(位相整
合角)とが等しくなり、基本波からSHG光への変換効
率がきわめて高い。この関係を図2を用いて説明する。
【0012】図2は、導波路3の中心での光透過方向に
沿った断面図を示す。分極反転層2の自発分極8の方向
は、基板の自発分極7とは方向を反転させてあり、その
厚さをここでは0.4μm程度としてある。TiO2
荷膜導波路3によって導波される基本波TM波の電界分
布4は分極反転層2とタンタル酸リチウム結晶板(基
板)1の間では屈折率の違いが無いために分極反転層2
の有無に関わりなく最低次のモード分布を示す。この基
本波によって非線形光学定数d33を介して発生する2次
分極波の電界分布5は、基板と分極反転層とで自発分極
の方向が反対であるため、分極反転層2内と基板1内と
では極性が反転している。回折光学の分野で知られてい
るように、幅aで上下に2分され、位相が反転した開口
からのフラウンホーフェル回折パターンの強度Iは、 I=Sin2 (aR/2)/aR/2 で与えられ、強度Iが最大となるaRm は2.35程度
である。このRm の値から計算される強度最大の回折方
向の角度θm は、θm =2.35λ/(2πan)で与
えられる。ここでλは分極波の波長、nはこの波長にお
ける結晶の屈折率である。波長0.42μm、この波長
でのLiTaO3 結晶の屈折率ne =2.267を用い
ると、回折最大方向の角度θm は10度程度となる。
【0013】一方、チェレンコフ角θcはθc=Cos
-1(N/ne)で与えられる。Nは基本波の導波路等価
屈折率で、θc=10度となる基本波の導波路等価屈折
率の大きさは2.232となり、この大きさは、TiO
2 の厚さを0.2μm程度装荷することによって得るこ
とが出来る。
【0014】このように、上のような導波路設計条件を
選ぶことによって、チェレンコフ角と回折強度最大の方
向を一致させることが出来るため、効率の高いSHG波
のチェレンコフ放射が得られる。
【0015】上記の説明では基本波とSHG波とがd33
を介した同じ変更の間の波長変換の場合を述べた。例え
ば、LiNbO3 結晶の場合のように屈折が大きい場
合、基本波をEy (またはEX )、SHG波をEZ のよ
うに、直交する偏光間での変換の場合にも適用できる。
すなわち、分極反転層の厚さを選んで回折角を定め、こ
れに合わせるように装荷誘電体の厚さを選んでチェレン
コフ角を調整すればよい。
【0016】本発明の重要なる構成件は自発分極の反
転した層を基板表面に有することである。タンタル酸リ
チウムやニオブ酸リチウムの表面に自発分極の反転した
層を設ける方法は、中村,安藤,細矢,清水の共著の論
文「プロトン交換を利用したLiTaO3 板の分極反転
層の形成」(電気通信学会、技術報告書、US87−3
7、1987年)や、同じく中村、安藤、清水の共著の
論文「LiNbO3 結晶における分極反転層の形成と
その圧電振動子への応用」(電気通信学界、技術報告
書、US86−18、1986年)に詳しく述べられて
いるように、通常に利用できる方法である。
【0017】以上の説明で解る通り、本発明は、分極波
の位相の反転する表面層を設けることがポイントであ
る。従って、上の説明では強誘電体の結晶を用い、自発
分極を反転させる場合の実施例を述べたが、強誘電体で
あることや、結晶軸の反転は必ずしも必要な条件ではな
く、必要なのは、関与する非線形光学定数の符号が表面
層と基板とで異符号であることである。従って、例え
ば、無機や有機の非線形光学結晶の上に、関与する非線
形光学定数の符号が異なり、基本波の波長において屈折
率が基板とする結晶より屈折率が大きい別なる無機や有
機の非線形結晶膜を形成できれば同じように機能を満た
すことが出来る。
【0018】
【発明の効果】以上説明のように、本発明によれば高効
率でしかも安定な導波路型波長変換素子が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の導波路型波長変換素子の構
造を説明する斜視図。
【図2】実施例の断面図。
【符号の説明】
1 タンタル酸リチウム結晶板 2 分極反転層 3 導波路(TiO2 膜) 6 SHG放射光

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基本波によって励起される2次分極波の
    電界の位相が結晶基板とは反転する層を基板表面に形成
    し、該層表面に誘電体装荷による基本波に対する導波路
    を形成し、前記2次分極波の位相が反転する層の厚さに
    よって定まる前記2次分極波の基板中への回折パターン
    の主峰の角度が前記誘電体装荷による基本波に対する導
    波路の等価屈折率と前記基板の屈折率とによって定まる
    前記2次分極波の基板への放射角度に等しくなるように
    前記誘電体装荷による基本波に対する導波路の等価屈折
    率を定めたことを特徴とする導波路型波長変換素子。
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