JP2666540B2 - 導波路型波長変換素子 - Google Patents

導波路型波長変換素子

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、コヒーレントな短波長小型光源の実現を可
能にする、半導体レーザ用波長変換素子に関する。
〔従来の技術〕
波長変換素子とくに第2次高調波発生(SHG)素子
は、エキシマレーザなどでは得にくいコヒーレントな短
波長光を得るデバイスとして産業上極めて重要である。
半導体レーザは小型で高出力のコヒーレント光を発振
する光源として各種の光通信機器や光情報機器に使用さ
れている。現在この半導体レーザから得られる光の波長
は0.78μm〜1.55μmの近赤外領域の波長である。この
半導体レーザをディスプレイ等、さらに広く機器に応用
するために、赤色、緑色、青色等、より短波長の光が求
められているが、現在の技術ではこの種の半導体レーザ
をにわかに実現するのは難しい。半導体レーザの出力程
度でも効率よく波長変換できる波長変換素子が実現でき
るとその効果は甚大である。
近年半導体レーザの製作技術が発達して、従来にも増
して高出力の特性が得られるようになってきた。このた
め、光導波路型のSHG素子を構成すれば、光の回折によ
るエネルギ密度の減少を回避でき、半導体レーザ程度の
光強度でも、比較的高い変換効率で波長変換素子を実現
できる可能性がある。その様な例として、ニオブ酸リチ
ウム結晶に光導波路を形成し、この光導波路に近赤外光
を通過し、これから結晶基板中に放射(チェレンコフ輻
射)される第2次高調波を得る方式のSHG素子の発明が
ある(特開昭60−14222、特開昭61−49031)、この方式
のSHG素子は、基本波とSHG波との位相整合条件が自動的
に取れているため、精密な温度調節が必要ないという特
長を持つ反面、SHG出力が基板放射光であるため波面が
特異で、収差のきつい、あたかも「細い眉毛」の様な強
度分布の光が基板の端面から出てくる。このため、この
光をガウス状強度分布の通常の使いやすいビームに変換
するには、この収差を補正する高級なレンズを必要とす
る。SHG出力光も半導体レーザの出射光と同じようにチ
ャンネル導波光であっても、しかも、周囲温度変化によ
る結晶の屈折率変化や光源の波長変化で生ずるSHG光強
度の不安定化が生じることのない素子構造であれば、こ
のような不便は生じない。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明の目的は、上述の従来の導波型SHG素子の持つ
難点を取り除き、SHG出力光がチャンネル導波光となる
構造の導波路型波長変換素子を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の導波路型波長変換素子は、交互に反転した自
発分極の周期を表面に沿って持つzカットニオブ酸リチ
ウム結晶板の表面に、前記自発分極の周期の方向と一致
した光伝搬軸をもつチャンネル光導波路を設け、該チャ
ンネル光度波路の基本波(周波数ω)にたいする波数β
(ω)と該基本波の第2高調波にたいする前記チャンネ
ル光導波路の波数β(2ω)との間でβ(2ω)−2β
(ω)=2π/Λなる関係をほぼ満たすように前記交互
に反転した自発分極の周期Λを定め、この単一周期の構
造の複数箇所に位相が180度ずれた構造を設け、前記チ
ャンネル光導波路の一端から基本波を注入し、他端から
第2高調波を得る構成になっており、波面収差ないSHG
出力光が得られる。
〔実施例〕
以下本発明を実施例に基づき図面を用いて詳細に説明
する。
第1図は本発明の一実施例である導波路型波長変換素
子の構造を示す図である。1はLiNbO3結晶板であり、基
板方位はz板(すなわち、基板に立てた法線はz軸)で
ある。この結晶は、その製法を後述するように、基板表
面に自発分極が反転した領域2が周期を持って形成され
ている。この周期的な反転分極を有するLiNbO3結晶板に
チャンネル光導波路3がイオン交換法により形成されて
いる。チャンネル光導波路3の一端面には半導体レーザ
4の出力光が入射基本波として結合される。基本波はチ
ャンネル光導波路3を進むにつれ、結晶の持つ2次の非
線形光学効果を介してSHG光を発生する。基本波から変
換されたSHG光は同一のチャンネル光導波路で導かれ、
チャンネル光導波路3の他端面から放射される。光導波
路他端面から放射された導波路SHG光は、円レンズ5に
よって円形コリメートビーム6に変換される。
上記基本波が、SHG光へ効率よく変換され、しかも前
記基本波と同一光導波路を導かれるための条件、すなわ
ち位相整合条件は、周期的な反転分極を仲立ちとして以
下のように満たされている。
結晶基板のZ方向に平行な電界成分を持つTM波である
基本波およびSHG光を伝搬させるプロトンイオン(H+
交換法によって形成したチャンネル光導波路3は、基本
波(例えば波長0.83μm)にたいしても、またSHG光
(例えば波長0.415μm)にたいしてもほぼ単一モード
導波路となるように、その光導波路の深さ及び幅が設定
されている。したがって、基本波にたいしては閉じこめ
効果が緩く、基板中への光の浸み出しの大きい光導波路
となっており、SHG光にたいしては、閉じこめ効果がき
つく、基板中への光の浸み出しの小さい光導波路となっ
ている。この時、波長0.83μm基本波に対する光導波路
の等価屈折率n(ω)は、基板の異常光屈折率21.7に近
く、プロトンイオン交換の効果を受けて、それより少し
大きい2.18程度であり、一方、波長0.415μmSHG光に対
する等価屈折率n(2ω)は、基板の異常光屈折率2.31
にプロトンイオン交換による屈折率上昇の効果を受け
て、2.4程度となっており、2つの波の位相定数(β)
に差がある。このため、このままでは基本波からSHG光
への変換は生じない。
今、第2図(a)に示すように、 β(2ω)−2β(ω)=2π/Λ すなわち、 n(2ω)−n(ω)=0.145/Λ の関係を満たす周期Λの非線形光学効果の符号が反転す
る周期があれば、効率のよいSHG変換が行われる。結晶
基板に形成された自発分極の反転周期はこの役目を果た
す。この周期Λは、2μm程度となり通常のリソグラフ
ィー技術を用いて形成が可能である。
しかしながら、上記の周期が単一であると、光導波路
の厚さや結晶屈折率などにゆらぎや温度変化があると、
光導波路の等価屈折率は変化し、上式が満たされなくな
り、SHG変換は極めて不安定になる。それを避けるため
に、第2図(b)に示すように自発分極の反転の周期の
位相を4ビットのバーカー符号に従って、光透過方向に
変化させることによって、等価屈折率のゆらぎや温度変
化を吸収して安定なSHG変換を実現することが出来る。
本実施例の図では4ビットのバーカー符号の場合を示し
たが、素子長を長くして、更に5ビット、13ビットと長
くすると温度等の変化にたいして変換効率の変動は4ビ
ットの場合よりも少なくなる。
上記の自発分極の反転の周期は以下のようにして作る
ことが出来る。LiNbO3結晶のz板の+c面にTi膜の周期
パターンを設け、高温(1030〜1150℃)で3〜5時間、
空気中で熱拡散を行なうと、Tiの拡散した部位だけ分極
反転がおこる。この現象は次の論文、“Ti拡散LiNbO3
おける分極反転現象を利用した弾性表面波反射器;日本
音響学会講演論文集、第821頁、講演番号3−2−6、
昭和61年10月、著者;中村 僖良、安藤 晴康、清水
洋”に詳述されている。上記実施例における自発分極の
反転の周期は、この現象を用いることによって、容易に
形成することが出来る。
チャンネル光導波路が、イオン交換法等の単一プロセ
スで形成されていて、結晶端面から放射されるSHG光の
導波路垂直方向への強度分布に非対称が生じ、円レンズ
で変換されたコリメート光が、ガウス状円形ビームから
形状が隔たる場合には、チャンネル導波路を埋め込み構
造にして、放射強度分布を対称化することも可能であ
る。これは、上記のプロセスの後、マグネシウム等の屈
折率を低下させる原子を熱拡散法等で、追拡散させると
いう公知の技術を用いることで実現される。
また、非線形光学定数のきわめて大きい、例えばMNA
等の有機非線形材料を前記光導波路のうえに設ければ、
更に非線形効果は増大される。この時、有機非線形材料
は一般にLiNbO3結晶より屈折率が低い。このため、光導
波路の等価屈折率は、結晶およびプロトン交換によって
ほぼ定まるため、自発分極の周期ピッチの設計値は、上
記の実施例とほぼ変わらない。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明によればSHG出力光に波
面収差のない、安定な導波路型波長変換素子が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の導波路型波長変換素子の構
造を説明する斜視図であり、第2図は、結晶の自発分極
反転周期の位相変化を表わす図である。 1……LiNbO3結晶板、2……自発分極反転領域、3……
チャンネル光導波路、4……半導体レーザ、5……円レ
ンズ、6……コリメートSHG光。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】交互に反転した自発分極の周期を表面に沿
    って持つzカットニオブ酸リチウム結晶板に、前記自発
    分極の周期の方向と一致した光伝搬軸をもつチャンネル
    光導波路を配し、前記周期中に180度の位相ずれを複数
    箇所に有することを特徴とする導波路型波長変換素子。
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