JPH08218509A - 建築物 - Google Patents

建築物

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JPH08218509A
JPH08218509A JP7028480A JP2848095A JPH08218509A JP H08218509 A JPH08218509 A JP H08218509A JP 7028480 A JP7028480 A JP 7028480A JP 2848095 A JP2848095 A JP 2848095A JP H08218509 A JPH08218509 A JP H08218509A
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JP
Japan
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heat insulating
insulating material
foundation
heat
columnar bodies
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JP7028480A
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English (en)
Inventor
Masao Ishii
井 正 夫 石
茂 信 ▲高▼橋
Shigenobu Takahashi
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 壁体の厚さを可及的に薄くした建築物を提供
する。 【構成】 屋外Hと室内10とを隔てた壁体70を有
し、壁体70は外装材4aと内装材60とを備え、か
つ、複数の柱状体71同士の間に断熱材77,81を設
けて外側通気路6と内側通気路7とを形成し、断熱材7
7の他面79と複数の柱状体71の外側面80とを略面
一にした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、断熱機能を有する建築
物に関する。
【0002】
【従来の技術】図8は従来の建築物に用いる壁体100
の平面断面図であり、壁体100は屋外101と室内1
02とを隔てている。壁体100は並列した複数の柱状
体103と、複数の柱状体103の屋外101側に取り
付けた外装材104と、複数の柱状体103の室内10
2側に取り付けた内装材105とを備えている。
【0003】また、外装材104と内装材105との間
にパネル113を設けてあり、パネル113は合成樹脂
発泡体製の断熱材106と、断熱材106における室内
102側の一面に貼着した構造用面材109とを有す
る。
【0004】こうして外装材104と内装材105との
間に通気路、例えば内側通気路107と外側通気路10
8とを形成している。断熱材106の寸法Xは複数の柱
状体103同士の間隔Yよりも大きく設定してある。
【0005】そして、構造用面材109を複数の柱状体
103における屋外101側の外側面110に当接し、
釘112により断熱材106を複数の柱状体103に固
定してある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の壁体1
00では複数の柱状体の外側面110から断熱材106
が屋外101側へと突出しているため、断熱材106の
厚さ分に対応して壁体100の厚さが増加して室内10
2の平面積が減少し、建築物の敷地面積が無駄になると
いう問題があった。
【0007】本発明は上記課題を解決するためのもの
で、壁体の厚さを可及的に薄くした建築物を提供するこ
とを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
請求項1に係る発明は、床下空間を形成する基礎と、該
基礎上に立設され、かつ、屋外と室内とを隔てた壁体と
を有し、該壁体は並列した複数の柱状体と、この複数の
柱状体の前記屋外側に取り付けた外装材と、前記複数の
柱状体の前記室内側に取り付けた内装材とを備え、か
つ、前記外装材と前記内装材との間に合成樹脂発泡体製
の断熱材を固定することにより、前記内装材との間に通
気路を形成するとともに、前記床下空間と前記通気路と
を連通し、更に、前記壁体の上部における通気路の一部
を屋根裏空間とした建築物において、前記断熱材におけ
る前記室内側の一面に構造用面材を貼着し、かつ、前記
断熱材を前記複数の柱状体同士の間に配置することによ
り、前記断熱材における前記屋外側の他面を、前記複数
の柱状体における前記屋外側の外側面と略面一に設定し
た。
【0009】また、請求項2に係る発明は、床下空間を
形成する基礎と、該基礎上に立設され、かつ、屋外と室
内とを隔てた壁体とを有し、該壁体は並列した複数の柱
状体と、この複数の柱状体の前記屋外側に取り付けた外
装材と、前記複数の柱状体の前記室内側に取り付けた内
装材とを備え、かつ、前記外装材と前記内装材との間に
合成樹脂発泡体製の断熱材を固定することにより、前記
内装材との間に内側通気路を形成するとともに、前記床
下空間と前記内側通気路とを連通し、更に、前記壁体の
上部における内側通気路の一部を屋根裏空間とした建築
物において、前記断熱材における前記室内側の一面に構
造用面材を貼着し、かつ、前記断熱材を前記複数の柱状
体同士の間に配置することにより、前記断熱材における
前記屋外側の他面を、前記複数の柱状体における前記屋
外側の外側面と略面一に設定し、合成樹脂発泡体製の外
側断熱材を、前記断熱材の他面及び前記柱状体の外側面
に当接して固定することにより、該外側断熱材と前記外
装材との間に外側通気路を形成した。
【0010】
【作用】上記構成の請求項1に係る発明は、断熱材の他
面が複数の柱状体の外側面と略面一になっている。ま
た、断熱材自体の剛性が複数の柱状体の立て付け力を補
強している。
【0011】また、請求項2に係る発明は、請求項1に
係る発明と同様の作用がある他、外側通気路の熱は外側
断熱材により遮断され、複数の柱状体に伝達されにく
い。更に、断熱材と外側断熱材が重なり合って断熱面積
が広がる。
【0012】
【実施例】
(第一実施例)図1は本発明の第一実施例に係る建築物
2の概略構成を示す正面断面図、図2は建築物2の基礎
29を示す平面図、図3は基礎29を示す部分的な正面
断面図である。
【0013】基礎29は、地盤上に面方向に伸延するよ
うにコンクリートを打設して形成したべた基礎体30
と、このべた基礎体30の周囲にコンクリート打設によ
って、一体に形成された断面L字形状の外周り基礎体3
1(布基礎)とを有する。
【0014】べた基礎体30には複数の柱部32を所定
間隔で立設してあり、基礎29の外周には断熱材5を張
り巡らしてある。また、基礎29の内側には床下空間1
6を設けてある。
【0015】この基礎29を構築する場合には、まず根
きりを行い、割栗石33を施工する。その後、割栗石3
3には目つぶし砂利をかけて、割栗石33上に防湿層を
形成する。その後、線状補強体としての鉄筋34を配設
する。特に、柱部32が立設されるべた基礎体30の内
部には、縦横方向以外に、斜め方向にも伸延するダイヤ
鉄筋を配置して補強するのが強度上好ましい。
【0016】次に、コンクリート打設によりべた基礎体
30を形成する。その際に、柱部32が立設される部位
のべた基礎体30の肉厚は、周囲の部分よりも厚肉にす
ることが強度上好ましい。
【0017】また、べた基礎体30の表面は、ハケ引き
仕上等の手段で粗面化することが好ましい。このよう
に、べた基礎体30の表面を粗面化することによって、
熱交換面積を増大させ、コンクリートから成るべた基礎
体30に蓄熱ないし放熱作用を有効に発揮させることが
できる。
【0018】そして、コンクリート打設によって、外周
り基礎体31および柱部32をべた基礎体30と一体に
形成する。外周り基礎体31を形成するために用いた型
枠は取り除かれるが、柱部32を形成するために用いた
型枠としての筒体35は必ずしも取り除く必要はない。
【0019】また、外周り基礎体31を成形する際の屋
外型枠の代わりに、合成樹脂発泡体からなる断熱材5を
付設して、断熱材5により型枠としての機能を兼備させ
れば、外周り基礎体31の成形のみに用いる型枠及びそ
の付設作業を省略でき、基礎29の施工作業性が向上す
る。
【0020】基礎29上に建築物2の土台を形成するに
は、柱部32および外周り基礎体31の頂部に大引き3
6及び土台37を橋絡すれば良い。その際に、各柱部3
2間には、必要に応じて束石を短距離で立設し、大引き
36を受けるようにすればよい。束石は木材ないし石材
で構成されるが、その下端がコンクリート面であるべた
基礎体30によって支持されるので、大引き36に支持
される床板に床鳴り等を生じさせることもない。
【0021】上記のようにして構築した基礎29の上方
に壁体70を立設し、室内10側と屋外H側とを隔てて
いる。また、断熱材5または壁体70には、その一部を
切り欠き、土台(図示せず)の下部に床下換気口12を
形成してある。床下換気口12は床下空間16と壁体7
0の屋外H側とを適宜連通するためのものである。
【0022】床下換気口12には図4(A)に示すよう
な床下開閉ダンパ24を回動自在に装着してある。床下
開閉ダンパ24は板状の断熱材で構成されるのが好まし
い。この床下開閉ダンパ24は、断熱性として熱貫流率
(k)がk=2.5kcal/m2h℃以下、気密性能がJIS
A 1516建具の気密性試験方法の気密性等級に記載される
2等級以下であることが好ましい。
【0023】これらの性能は寒冷地で使用されている2
層ガラス入りポリ塩化ビニル製枠サッシ(断熱サッ
シ)、例えばエクセルウインド(鐘淵化学工業株式会社
製)と同程度の性能であり、換気口が閉ざされた状況で
は、断熱サッシ同様、断熱気密上の問題が発生すること
がなくなるからである。
【0024】このような性能を有する床下開閉ダンパ2
4としては、枠、框をポリ塩化ビニル製とし、本体部分
に断熱材をサンドイッチとしたパネルを使用し、開閉部
には気密材を用いることで製作することができる。
【0025】床下開閉ダンパ24を遠隔操作により開閉
するため、図示しない開閉駆動手段としてのワイヤーや
モータ等を連結するようにしてもよい。床下換気口12
の屋外H側には、虫や小動物が床下空間16に入り込ま
ないようにするため網状体26を張設してある。網状体
26は網戸等に用いられる網体等で構成し、取り外し自
在としてある。
【0026】なお、基礎29の外周に装着した断熱材5
の上端と断熱材81の下端とは連続していることが好ま
しいが、図4(B)に示すように断熱材5と断熱材81
との間に木材37aを断熱材81の面方向に張り巡ら
し、木材37aを介して断熱材5と断熱材81とが接続
するように形成してもよい。
【0027】図5は図1のD−D線における壁体70の
平面断面図である。壁体70は並列した複数の柱状体、
例えば複数の柱71と、この複数の柱71の屋外H側に
取り付けた外装材4aと、複数の柱71における室内1
0側の内側面90に固定した内装材60とを備えてい
る。
【0028】外装材4aとしては、モルタル壁、サイデ
ィング壁、コンクリート壁、等が例示されるが、その他
の壁材であってもよい。また、外装材4aと内装材60
との間にはパネル72を設けてある。パネル72の寸法
Lは対向側面73同士の距離Kよりも若干小さく設定し
てある。
【0029】パネル72は複数の柱71同士の対向側面
73に当接した桟木74と、桟木74の間に固定した板
材75及び補強材76と、合成樹脂発泡体製の板状の断
熱材77と、断熱材77における室内10側の一面91
に貼着した構造用面材78とを有する。
【0030】構造用面材78としては、例えば合板、単
体板、多数の細かい木片を接着した木集板等の木質板、
プラスチック板、FRP、無機板等が挙げられ、桟木7
4、補強材76へと接着してある。特に、本実施例では
木質板が好ましい。
【0031】断熱材77の材質としては、合成樹脂発泡
断熱板が好ましく、ポリスチレン系合成樹脂、ポリエチ
レン系およびポリプロピレン系等のポリオレフィン系合
成樹脂、ポリ塩化ビニル系合成樹脂等の合成樹脂を発泡
させて得られた独立微細構造のセルを有する発泡板が好
ましい。
【0032】なかでも、高度の剛性と断熱性および透湿
抵抗の高いポリスチレンの押し出し発泡板を用いるのが
効果的である。桟木74は釘79により複数の柱71に
固定してあり、断熱材77における屋外H側の他面79
を、複数の柱71における屋外H側の外側面80と略面
一に設定してある。
【0033】なお、パネル72の各部位の厚さは建築物
2の建築構造等の諸条件によって設定される。このよう
にして、断熱材77と内装材60との間に通気路、つま
り内側通気路7を形成している。内側通気路7は床下空
間16と連通しているとともに、壁体70の上部では内
側通気路7の一部に屋根裏空間20を形成してある。
【0034】なお、断熱材77の他面79と複数の柱の
外側面80との境界には目地テープ85を張り付けて気
密性を確保してある。この目地テープ85の材質は紙,
発泡プラスチックフィルム等でもよいが、独立気泡を有
する軟質塩化ビニル発泡体が最も好ましい。
【0035】それは以下の理由による。複数の柱71と
断熱材77とは当接面に間隙が形成されないような寸法
に設定され、かつ間隙が発生しないように組立てられる
が、実際には寸法誤差や変形等により間隙が形成されて
しまうことがある。
【0036】この間隙からの熱エネルギーの漏洩は高断
熱建築物全体では相当量に達する。このため、目地テー
プ85は断熱材77と同等、或いはそれ以上の断熱性、
気密性、防水性、形態追随性(即ち柔軟性)等の特性を
備えていることが要求される。
【0037】軟質塩化ビニル発泡体は、断熱材77と同
等、或いはそれ以上の断熱性、気密性を有するととも
に、水と長期間接触したとしても変質或いは分解するこ
とがなく、優れた防水性を有している。
【0038】また、軟質塩化ビニル発泡体は、可塑剤
(軟化材)を使用したり、または酢酸ビニル等の他の単
量体を少量共重合させることにより軟化させることが可
能であり、樹脂の発泡倍率(すなわち断熱性)と柔軟性
とを別々に調製することが可能であり、上記各種の特性
を兼備できる。
【0039】このように、軟質塩化ビニル発泡体製の目
地テープ85を用いると、複数の柱71と断熱材77と
の当接面に間隙が発生することを確実に防止できるから
である。
【0040】更に、図1に示すように、建築物2の上部
には壁体70を貫通して屋根裏空間20と屋外Hとを連
通する連通路40を形成してある。この連通路40内に
は、送風ファン42や開閉ダンパ等を必要に応じて装着
してあり、内側通気路7内の空気を適宜屋外Hへ排出す
ることができるようになっている。
【0041】ここで、在来の木造建築構造にあっては、
間仕切り間に必然的に隙間が形成され、その隙間が床下
空間16と連通し、室内10同士の間に内側通気路7a
が自然に形成される場合もある。
【0042】また、ツーバイフォーによる建築物にあっ
ては、間仕切り間に形成される隙間がそのままでは床下
空間と連通しないことから、その部分の床に孔を開ける
等して間仕切り間に積極的に内側通気路7aを形成する
必要がある。
【0043】なお、本実施例では、各室内10と内側通
気路7とを連通し、かつ開閉自在な通気装置61を設け
てある。一方、外装材4aと内装材60との間には、断
熱材77の他面79及び複数の柱71の外側面80に当
接する合成樹脂発泡体製の板状の外側断熱材81を設け
てあり、縦胴縁83を介在させて釘84で固定し、外側
断熱材81と外装材4aとの間に外側通気路6を形成し
ている。
【0044】外側通気路6は下端部もしくは上端部の少
なくともいずれか一方が屋外Hに開放していることが好
ましく、本実施例では外側通気路6の下端部に設けた通
孔6aと、上端部に設けた棟換気口6bがそれぞれ屋外
Hに連通している。
【0045】外側断熱材81の材質としては、合成樹脂
発泡断熱板が好ましく、ポリスチレン系合成樹脂、ポリ
エチレン系およびポリプロピレン系等のポリオレフィン
系合成樹脂、ポリ塩化ビニル系合成樹脂等の合成樹脂を
発泡させて得られた独立微細構造のセルを有する発泡板
が好ましい。
【0046】なかでも、高度の剛性と断熱性および透湿
抵抗の高いポリスチレンの押し出し発泡板を用いるのが
効果的である。また、断熱材81の外表面には縦溝86
を形成し、空気の流通を円滑にしてある。空気の流通を
円滑にする構成であれば、複数の突起等を上下方向に沿
って列設してもよいことは勿論である。
【0047】なお、建築物2の上部では外装材として屋
根材4bを用いてあり、屋根材4bと断熱材81とによ
り外側通気路6を形成している。屋根材4bとしては、
瓦屋根材、ストレート屋根材、金属板平ぶき屋根材等が
例示されるが、その他の屋根材であってもよい。
【0048】上記建築物2では、夏季において太陽熱や
外気によって外装材4aもしくは屋根材4bが加熱され
ると外側通気路6の空気が熱せられて上昇する。しか
し、断熱材77,81によって内側通気路7と外側通気
路6とが隔絶されているので、高温空気が内側通気路7
内に侵入することがなく、また断熱材77,81によっ
て熱伝達も抑制される。このため、外側通気路6で熱せ
られた高温空気は内側通気路7にほとんど影響を及ぼす
こと無く、棟換気口6bから屋外Hへ排出される。従っ
て、各室内10の冷房費が節約できる。
【0049】また、通孔6aからは比較的低い温度の外
気が外側通気路6内に導入されるので、外側通気路6内
の空気温度は外装材4aの温度よりも低くなり、従っ
て、断熱材77,81を外装材4aの裏側に直接配設す
る場合に比べると、内側通気路7に伝達する熱量も低減
できる。
【0050】更に、床下開閉ダンパ24を開くととも
に、連通路40によって内側通気路7を屋外Hと連通し
て通風性を向上させ、床下空間16内の比較的冷たい空
気を各室内10の周囲に循環させれば、室内10の冷房
効率を一層高めることが可能になる。
【0051】一方、冬季においては、床下開閉ダンパ2
4を閉じるとともに、連通路40を閉じておくことによ
り十分な保温性を維持できる。即ち、床下換気口12及
び連通路40を閉じることにより、各室内10は外側通
気路6、断熱材77,81等により二重、三重に囲繞さ
れ、断熱性が十分に保持されるからである。
【0052】さらに、建築物2によれば、温度制御され
た内側通気路7内の空気を通気装置61の作動により室
内10内に直接導入させることが可能なため、室内の冷
暖房効率が大幅に向上する。
【0053】また、従来の建築物では室内の空気循環は
専ら窓の開閉や換気扇等により、直接外気を室内に取り
入れる方式であったが、本実施例によれば内装材60に
通気装置61を取り付けたから、内側通気路7を介して
外気と連通させることが可能なため、室内10の冷暖房
に直接的に悪影響を与えること無く、室内10の換気を
図ることが可能になる。
【0054】特に本実施例では、床下空間16をべた基
礎体30と外周り基礎体31と柱部32とからなる基礎
構造により形成しているので、空間を仕切る連続した基
礎体が形成されていないことから、床下空間16の空気
流通が良好となり、べた基礎体30に蓄熱される冷気な
いし暖気を有効に利用することが可能である。
【0055】そして、本実施例では、断熱材77の他面
79と複数の柱71の外側面80とを略面一に設定した
から、外側面80に対する断熱材77の突出量を抑制で
きる。
【0056】従って、壁体70の厚さEが可及的に薄く
なって室内10の平面積を広くでき、建築物2の敷地を
有効利用できる。また、パネル72自体の剛性が複数の
柱状体71同士の立て付け力を補強するから、立て付け
力を補強するための格別の構造部材、たとえば筋交い等
を設けることを特に必要としないので、建築材料の節約
と建築作業の簡略化を図ることができる。
【0057】更に、外側断熱材81で複数の柱71の外
側面80を覆っているから、外側通気路6内の空気の熱
が複数の柱71の外側面80に伝達されることもなく、
外側面80付近の断熱性が向上する。
【0058】更にまた、断熱材77と外側断熱材81と
が重なり合って断熱面積が広がり、外側通気路6と内側
通気路7との間の断熱性も向上する。更に、特に図示し
ないが外側断熱材81を用いずに他面79及び外側面8
0に直接外装材4aを当接固定する構造の壁体を採用し
てもよい。
【0059】(第二実施例)図6は第二実施例を示す部
分的な正面断面図である。この実施例では図1のような
連通路40の代わりに、建築物2の上部に断熱材77,
81を厚さ方向に貫通する棟下換気口14を設けてい
る。
【0060】そして、屋根裏空間20と外側通気路6と
を連通し、さらに、外側通気路6と外側とを連通する棟
換気口6bを設けている。棟下換気口14には棟下開閉
ダンパ28が回動自在に装着してある。棟下開閉ダンパ
28は床下開閉ダンパ24と同様な断熱性、気密性を有
するパネルで構成されることが好ましい。
【0061】棟下開閉ダンパ28を遠隔操作により開閉
するために、開閉駆動手段としてのワイヤーやモータ等
を連結するようにしてもよい。棟下換気口14の屋根裏
空間20側には、虫や小動物等が屋根裏空間20に入り
込まないようにするため網状体26を張設してある。網
状体26は網戸等に用いられる網体等で構成し、取り外
し自在としてある。
【0062】また、屋根材4bの頂部には棟換気口6b
を設け、棟換気口6bに開閉ダンパ29を開閉自在に設
けてある。この開閉ダンパ29は棟下開閉ダンパ28と
ワイヤーやリンク等で連動するようにしてもよいが、独
立して開閉するようにしてもよい。
【0063】その他の構成及び作用効果は第一実施例と
同様である。 (第三実施例)図7は第三実施例に係る建築物2の概略
構成を示す正面断面図、図8は図7の建築物2の屋根部
のQ−Q線における部分的な側面断面図である。
【0064】本実施例では、壁体70を構成する柱状体
は垂木92であり、外装材は屋根材4bであり、その他
の構成及び作用効果は第一実施例と同様である。
【0065】
【発明の効果】以上のように請求項1に係る発明は、断
熱材の他面と複数の柱状体の外側面とを略面一に設定し
たから、壁体の厚さを可及的に薄くして室内の平面積を
広く設定し、建築物の敷地を有効利用できる。
【0066】また、断熱材自体の剛性により複数の柱状
体同士の立て付け力を補強するから、立て付け力を補強
する格別の構造部材、たとえば筋交い等を設けることを
特に必要としないので、建築材料の節約と建築作業の簡
略化を図ることができる。
【0067】また請求項2に係る発明は、請求項1に係
る発明と同様の効果を得られる他、断熱材の外側に外側
断熱材を並べ、柱状体の外側面を覆っているから、外側
通気路内の空気の熱が柱状体の外側面に伝達されること
もなく、外側面付近の断熱性が向上する。
【0068】更にまた、断熱材と外側断熱材とが重なり
合うことにより断熱面積が広まり、外側通気路と内側通
気路との間の断熱性も向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例に係る建築物の概略構成を
示す正面断面図。
【図2】図1の建築物の基礎を示す平面図。
【図3】図1の建築物の基礎を示す部分的な正面断面
図。
【図4】(A)は図1の建築物の床下換気口付近の要部
を示す正面断面図、(B)は図1の建築物の基礎付近を
示す正面断面図。
【図5】図1の建築物の壁体のD−D線における平面断
面図。
【図6】本発明の第二実施例であり、建築物に棟下換気
口を設けた部分的な正面断面図。
【図7】本発明の第二実施例に係る建築物の概略構成を
示す正面断面図。
【図8】図7の建築物の屋根部分の側面断面図。
【図9】従来の建築物の壁体の平面断面図。
【符号の説明】
4a 外装材 6 外側通気路 7 内側通気路(通気路) 10 室内 16 床下空間 29 基礎 60 内装材 70 壁体 71 複数の柱(柱状体) 77 断熱材 79 断熱材の他面 91 断熱材の一面 81 外側断熱材 80 柱状体の側面 H 屋外

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 床下空間を形成する基礎と、該基礎上に
    立設され、かつ、屋外と室内とを隔てた壁体とを有し、
    該壁体は並列した複数の柱状体と、この複数の柱状体の
    前記屋外側に取り付けた外装材と、前記複数の柱状体の
    前記室内側に取り付けた内装材とを備え、かつ、前記外
    装材と前記内装材との間に合成樹脂発泡体製の断熱材を
    固定することにより、前記内装材との間に通気路を形成
    するとともに、前記床下空間と前記通気路とを連通し、
    更に、前記壁体の上部における通気路の一部を屋根裏空
    間とした建築物において、前記断熱材における前記室内
    側の一面に構造用面材を貼着し、かつ、前記断熱材を前
    記複数の柱状体同士の間に配置することにより、前記断
    熱材における前記屋外側の他面を、前記複数の柱状体に
    おける前記屋外側の外側面と略面一に設定したことを特
    徴とする建築物。
  2. 【請求項2】 床下空間を形成する基礎と、該基礎上に
    立設され、かつ、屋外と室内とを隔てた壁体とを有し、
    該壁体は並列した複数の柱状体と、この複数の柱状体の
    前記屋外側に取り付けた外装材と、前記複数の柱状体の
    前記室内側に取り付けた内装材とを備え、かつ、前記外
    装材と前記内装材との間に合成樹脂発泡体製の断熱材を
    固定することにより、前記内装材との間に内側通気路を
    形成するとともに、前記床下空間と前記内側通気路とを
    連通し、更に、前記壁体の上部における内側通気路の一
    部を屋根裏空間とした建築物において、前記断熱材にお
    ける前記室内側の一面に構造用面材を貼着し、かつ、前
    記断熱材を前記複数の柱状体同士の間に配置することに
    より、前記断熱材における前記屋外側の他面を、前記複
    数の柱状体における前記屋外側の外側面と略面一に設定
    し、合成樹脂発泡体製の外側断熱材を、前記断熱材の他
    面及び前記柱状体の外側面に当接して固定することによ
    り、該外側断熱材と前記外装材との間に外側通気路を形
    成したことを特徴とする建築物。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009063200A (ja) * 2007-09-05 2009-03-26 Shiraiwa Komusho:Kk 建物空調システム
EP3263791A1 (en) 2016-06-28 2018-01-03 Nichiha Corporation Building exterior insulation structure

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